JPH07178894A - インク噴射装置 - Google Patents

インク噴射装置

Info

Publication number
JPH07178894A
JPH07178894A JP5326996A JP32699693A JPH07178894A JP H07178894 A JPH07178894 A JP H07178894A JP 5326996 A JP5326996 A JP 5326996A JP 32699693 A JP32699693 A JP 32699693A JP H07178894 A JPH07178894 A JP H07178894A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
pulse
mode
pulses
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5326996A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotaka Saji
廣高 佐治
Mikio Sakuma
幹雄 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP5326996A priority Critical patent/JPH07178894A/ja
Publication of JPH07178894A publication Critical patent/JPH07178894A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録品質の低下を抑えるとともに、インク消
費量を低減させることが可能な省インクモードを備えた
インク噴射装置を提供すること。 【構成】 図5(b)、(c)は、制御パルス56をト
リガーとして、駆動するインク室4に出力される駆動パ
ルスであり、LSIチップ51は、通常の印刷モードの
場合は図5(b)に示すように2つのパルスからなる駆
動パルス57を、省インクモードの場合は図5(c)の
単一の駆動パルス58を、それぞれ出力するようにプロ
グラムされている。また、インク室4の長さは、通常の
印刷モードにおける2つのパルスからなる駆動パルス5
7が印加されたときに、所望する量のインクが吐出され
るような長さに設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通常の印刷モードと省
インクモードとを切り換え可能な設定手段を備えたイン
ク噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インク噴射装置においては、印刷
データに基づいて1個ずつのインク小滴を噴射すること
により、紙面上に所望のドットパターンを形成してい
た。このようなインク噴射装置は、おもにコンピュータ
にて作成された文章やイメージ情報を印刷するのに用い
られていた。そして、このように用いられる限りにおい
て、使用者は、作成した文章やイメージ情報がどの様に
印刷されるか、もしくは作成した文章等に誤りが無いか
を知る意味で試し印刷を行い、誤りがあればそれを修正
した上で再度印刷を行っていた。この試し印刷において
は、清書する場合と違って、ある程度内容がわかれば良
いという観点から、通常の印刷モードよりもインク消費
量を節約して印刷したいという使用者の要望があった。
【0003】このような要望に応じて付加されたのが、
いわゆるインクセーブモード、あるいはドラフトモード
と称される省インクモードである。これまでの省インク
モードを簡単に説明すると、印刷すべきドットパターン
を縦、横、あるいはその両方向にて1ドットおきに間引
いて印刷するものであった。これにより、インク消費量
は約1/2または約1/4となり、ランニングコストを
低減させるといった利点が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の省インクモードを有するインク噴射装置において
は、ドットパターンを間引いているため、記録品質の低
下が生じることが否めなく、文字サイズが小さいときな
ど、場合によっては印刷された文字を誤読するといった
問題が生じていた。例えば、図7に示す48×48do
tの「亜」のキャラクタパターンを、従来の省インクモ
ードのうちドットパターンを縦1ドットおきに間引くも
ので印刷すると、図10に示すようにとても記録品質の
悪いものになってしまう。更にグラフィックパターン等
のイメージ情報を印刷する場合には、記録品質の低下
が、印刷物から与えられる印象を変えてしまい、試し印
刷の意味あいが無くなってしまうといった問題があっ
た。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、記録品質の低下を抑えるととも
に、インク消費量を低減させることが可能な省インクモ
ードを備えたインク噴射装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のインク噴射装置は、印刷データに基づいて制
御信号を出力する信号出力手段と、その制御信号に関連
したパルス信号に応答してインク小滴を噴射するインク
噴射手段を具備するとともに、通常の印刷モードと省イ
ンクモードとを切り換え可能な設定手段とを備え、前記
設定手段により通常の印刷モードが設定された際に、前
記制御信号に関連して複数の前記パルス信号からなるパ
ルス群を発生するとともに、前記設定手段により省イン
クモードが設定された際に、前記制御信号に関連して前
記パルス群のパルス数より少ない数のパルス群または単
一のパルス信号を発生するパルス発生手段を更に備えた
ことを特徴としている。
【0007】また、請求項2記載のインク噴射装置で
は、前記パルス発生手段は、前記パルス群を発生させる
際には、前記パルス群を構成する第2番目以降の各パル
ス信号を、直前のパルス信号により噴射されるインク小
滴が前記インク噴射手段から分離する前に与え、前記イ
ンク噴射手段から合体されたインク滴を噴射させること
を特徴とする。
【0008】また、請求項3記載のインク噴射装置で
は、インクに圧力が与えられるインク室を有しており、
前記パルス信号を1つのみ印加したときのインク小滴の
吐出量と、前記通常の印刷モードの際に発生されるパル
ス信号の数とを乗じた値が、前記通常の印刷モードの際
に所望されるインク吐出量とほぼ等しくなるように、前
記インク室の長手方向の長さまたは深さが設定されてい
ることを特徴とする。
【0009】
【作用】上記の構成を有する本発明のインク噴射装置
は、前記設定手段により通常の印刷モードが設定された
際には、前記パルス発生手段は2以上のパルス信号から
成るパルス群を発生し、前記インク噴射手段は2以上の
インク小滴を噴射することで、通常の1ドット分の液滴
量を得る。また、前記設定手段により省インクモードが
設定された際には、前記パルス発生手段は前記通常の印
刷モード時より少ない数のパルス信号を発生し、前記イ
ンク噴射手段は通常の1ドット分の液滴量より少ない量
のインクを噴射する。
【0010】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0011】図1、図2及び図3に示すように、インク
噴射装置1は、圧電セラミックスプレート2とカバープ
レート10とノズルプレート14とから構成されてい
る。
【0012】その圧電セラミックスプレート2は、チタ
ン酸ジルコン酸鉛系(PZT)等のセラミックス材料で
形成され、圧電セラミックスプレート2には、ダイヤモ
ンドブレード等により切削加工された複数の溝3が形成
されている。また、その溝3の側面となる隔壁6は矢印
5の方向に分極されている。それらの溝3は同じ深さで
あり、かつ平行である。それら溝3の深さは、圧電セラ
ミックスプレート2の一端面15に近づくにつれて徐々
に浅くなって、浅溝7が形成されている。また、一端面
15近傍には浅溝7が形成されなく、平面部16となっ
ている。また、浅溝7は、深さが浅い浅溝7aと深さが
深い浅溝7bとがあり、浅溝7aと浅溝7bとが交互に
形成されている。尚、両外側の浅溝7は深さが深い浅溝
7bである。
【0013】そして、溝3の内面には、その両側面の上
半分に金属電極8がスパッタリング等によって形成され
ている。また、浅溝7の内面には、その側面及び底面に
金属電極9がスパッタリング等によって形成されてい
る。これにより、溝3の両側面に形成された金属電極8
は浅溝7に形成された金属電極9によって電気的に接続
される。更に、平面部16に金属電極17が形成されて
いる。従って、全ての前記浅溝7の金属電極9は、平面
部16の金属電極17によって電気的に接続される。そ
こで、金属電極8、9、17形成後に、浅溝7を横切る
切断溝18が形成される。その切断溝18の深さは、浅
溝7aの深さより深く、浅溝7bの深さより浅い。従っ
て、浅溝7aは個々に電気的に独立し、浅溝7bは電気
的に全て接続されている。そして、インクと金属電極8
とを絶縁する絶縁層(図示せず)が金属電極8上に形成
される。
【0014】次に、カバープレート10は、セラミック
ス材料で形成された前部プレート10aと樹脂で成形さ
れた後部プレート10bとから構成されている。ここ
で、前部プレート10aは隔壁6の変形のための剛性が
必要であるので、セラミックス材料で形成し、後部プレ
ート10bは剛性が必要でないので、加工性に優れ、且
つコストが低い材料で形成すればよい。その後部プレー
ト10bには、インク導入口22及びマニホールド21
が形成されている。
【0015】そして、圧電セラミックスプレート2の溝
3加工側の面とカバープレート10のインク導入口22
形成側の面とがエポキシ系接着剤20(図6)によって
接着される。従って、インク噴射装置1には、溝3の上
面が覆われて、インク導入口22を介してマニホールド
21と連通する噴射チャンネルとしてのインク室4及び
マニホールド21と連通しない非噴射チャンネルとして
の空気室27(図6)が構成される。尚、インク室4は
浅溝7aが形成された溝3に対応しており、空気室27
は浅溝7bが形成された溝3に対応している。インク室
4及び空気室27は長方形断面の細長い形状であり、全
てのインク室4はインクが充填され、空気室27は空気
が充填される領域である。尚、浅溝7aからインク室4
内のインクが漏れないように、浅溝7とカバープレート
の後部プレート10bの接合部付近には、図示しないエ
ポキシ系の接着剤などにより目止めがなされている。
【0016】圧電セラミックスプレート2及びカバープ
レート10の端面に、各インク室4の位置に対応した位
置にノズル12が設けられたノズルプレート14が接着
されている。このノズルプレート14は、ポリアルキレ
ン(例えばエチレン)テレフタレート、ポリイミド、ポ
リエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテル
スルホン、ポリカーボネイト、酢酸セルロース等のプラ
スチックによって形成されている。
【0017】そして、浅溝7aの金属電極9には、フレ
キシブルプリント基板23のパターン24が接続され、
平面部16の金属電極17には、フレキシブルプリント
基板23のパターン25が接続されている。パターン2
4には、後述する制御部から電圧が印加され、パターン
25は接地される。そのフレキシブルプリント基板23
のパターン24、25は、制御部に接続されたリジット
基板(図示せず)に接続される。
【0018】ここで、インク室4の寸法は、高さ485
μm、幅85μm、また隔壁6の幅も85μmとなるよ
う設計される。そして、本実施例のインク噴射装置で
は、紙面上の記録密度を例えば300dpiとすること
を想定しており、本インク噴射装置のノズル配列密度
が、インク室4と空気室27が交互に配列している関係
上、75dpiとなるため、ヘッドを水平から約15°
に傾斜させることにより300dpiを実現する。使用
するインクは、粘度4.5cp、表面張力55dyne
/cmの顔料系インクであり、このインクで300dp
iの記録を行うのに最適なインク吐出量は、約80pl
であることが実験にて検証された。そして、上記の各条
件でインク吐出量を80pl得るためには、駆動電圧3
0V、通電幅L/aの単一の駆動パルス(矩形波)で駆
動した場合、インク室4の長手方向の長さ(前端部から
マニホールド21に対応する位置までの長さ)を9mm
にすれば良いことが確認された。ここで、上記L/a
は、インク室4内の圧力波が、インク室4の長手方向に
対して、片道伝播するに必要な時間であり、インク室4
の長さLとインク中での音速aによって決まる。
【0019】しかしながら、本実施例では、インク室4
の長手方向の長さを上記9mmの半分の4.5mmとす
ることにより、単一の駆動パルスによるインク吐出量を
約40plに半減させるように設計されている。尚、イ
ンク室4の長さを半分にしてもインク吐出量がちょうど
半分にならない場合には、ノズル径や駆動パルスの電圧
あるいは通電幅を調節することにより、インク吐出量を
半分にすることが可能である。
【0020】次に、制御部のブロック図を示す図4によ
って、制御部の構成を説明する。本実施例のインク噴射
装置は、通常の印刷モードと、インク消費量を節約する
省インクモードとを切り換えるための設定スイッチ41
を有しており、使用者がそのスイッチ41を操作するこ
とにより、通常の印刷モードが選択された場合は論理0
が、省インクモードが選択された場合は論理1が、それ
ぞれモードライン42によりLSIチップ51に入力さ
れるようになっている。
【0021】また、上記のフレキシブルプリント基板2
3に設けられた導電層のパターン24、25は前記リジ
ット基板を介して各々個々にLSIチップ51に接続さ
れ、クロックライン52、データライン53、電圧ライ
ン54及びアースライン55もLSIチップ51に接続
されている。LSIチップ51は、クロックライン52
から供給された連続するクロックパルスに基づいて、ホ
ストコンピュータ43からデータライン53を介して現
れるデータから、どのノズル12からインク滴の噴射を
行うべきかを判断し、駆動するインク室4内の金属電極
8に導通する導電層のパターン24に、電圧ライン54
の電圧Vを印加する。また、駆動するインク室4以外の
金属電極8に導通する導電層のパターン24及び空気室
27の金属電極8に導通するパターン25をアースライ
ン55に接続する。
【0022】ここで、LSIチップ51から駆動するイ
ンク室4に出力される駆動パルスについて、図5のタイ
ミングチャートを参照して説明する。図5(a)は、ホ
ストコンピュータ43からデータライン53を介して現
れるデータから、どのノズル12からインク滴の噴射を
行うべきかを判断した結果出力される制御パルス56を
示すものである。図5(b)、(c)は、この制御パル
ス56をトリガーとして、駆動するインク室4に出力さ
れる駆動パルスであり、LSIチップ51は、モードラ
イン42の論理が0、即ち通常の印刷モードの場合は図
5(b)に示すように2つのパルスからなる駆動パルス
57を、モードライン42の論理が1、即ち省インクモ
ードの場合は図5(c)の単一の駆動パルス58を、そ
れぞれ出力するようにプログラムされている。
【0023】次に、本実施例のインク噴射装置1の動作
を説明する。まず、図5(c)の省インクモードの場合
の駆動パルス58を印加した時の動作を説明する。図6
(b)のインク室4bからインク滴を噴射するために、
当該インク室4bに対し駆動パルス58を与える(ここ
で、あるインク室4に対して電圧を与えることは、その
インク室4に面する金属電極8に電圧を印加し、指示し
ないインク室4に面する金属電極8及び空気室27の金
属電極8を接地することを言う)。すると、隔壁6bに
は矢印13b方向の電界が発生し、隔壁6cには矢印1
3c方向の電界が発生し、隔壁6bと6cとが互いに離
れるように動き、インク室4bの容積が増えて、ノズル
12付近を含むインク室4b内の圧力が減少する。この
状態をL/aで示される時間だけ維持する。すると、そ
の間図示しないインク供給源からマニホールド21、イ
ンク導入口22を介してインクが供給される。
【0024】圧力波の伝播理論によると、前記駆動パル
ス印加開始からちょうどL/aの時間経つとインク室4
b内の圧力が逆転し、正の圧力に転じるが、このタイミ
ングに合わせてインク室4bに印加されている電圧を0
Vに戻す。すると、隔壁6bと6cは変形前の状態(図
6(a))に戻り、インクに圧力が加えられる。その
時、前記正に転じた圧力と、隔壁6b、6cが変形前の
状態に戻って発生した圧力とがたし合わされ、比較的高
い圧力がインク室4b内のインクに与えられて、インク
滴がノズル12から噴出される。
【0025】この時噴射されるインク吐出量は、インク
室4の寸法が上述した通りであり、印加された駆動パル
ス58が単一のパルスであるため、約40plである。
そして、この省インクモードにて図7に示す48×48
dotの「亜」のキャラクタパターンを印刷すると、図
8に示すように、インク濃度はうすいがパターンとして
ははっきり認識し得る印刷結果が得られる。
【0026】次に、図5(b)の通常の印刷モードの場
合の駆動パルス57を印加した時の動作を、インク滴の
形成過程を示す図9を用いて説明する。図5(b)にお
ける最初の駆動パルス57aの印加までは、上記の省イ
ンクモードの場合と同様であり、隔壁6の動作や圧力変
動の推移も同様である。そして、最初の駆動パルス57
aの印加直後のインク柱61の様子は、図9(a)のよ
うになる。
【0027】次に最初の駆動パルス57aの立ち下げ時
からL/a経過後に、通電幅、電圧値とも最初の駆動パ
ルス57aと同じである第2の駆動パルス57bを印加
する。第2の駆動パルス57bの立ち上げ直後では、イ
ンク室4b内の圧力が負になるため、インク柱61の後
端部のインクがインク室4b内に引き戻されるため、図
9(b)のようにインク柱61にくびれ部62が生じ始
め、第2の駆動パルス57bの立ち下げ直前では図9
(c)のように上記くびれ部62がかなり細くなった状
態になる。この状態にて、第2の駆動パルス57bが立
ち下げられると、最初の駆動パルス57aの印加時と同
様、圧力がインク室4b内のインクに与えられ、図9
(d)のように上記くびれ部62とつながった2個目の
インク柱63が形成される。その後時間の経過ととも
に、図9(e)のようにインク柱61と2個目のインク
柱63とが接近し、さらに時間がたつと合体されたイン
ク滴64が形成される。
【0028】このインク滴64の体積は、40plの噴
射が2回行われたのと等価であるため80plとなり、
300dpiの通常の印刷モードに要求されるインク吐
出量を満たすこととなる。そして、この図5(b)の駆
動波形にて48×48dotの「亜」のキャラクタパタ
ーンを印刷すると、図7に示すような印刷結果が得られ
る。
【0029】以上説明したように、本実施例のインク噴
射装置においては、通常の印刷モードと省インクモード
とを設け、省インクモードのインク吐出量を通常の印刷
モードの1/2としたため、従来のドットパターンを間
引く方式に比べ記録品質の劣化を極力抑えることが出来
る。更に、インク吐出量を1/2に低減させる方法とし
て、通常の印刷モードに要求されるインク吐出量を満た
すためのインク室の長手方向の長さの1/2にインク室
を設定し、通常の印刷モードでは連続する2個の駆動パ
ルスを印加させるとともに、省インクモードでは単一パ
ルスで駆動するようにしたため、圧電素子の材料費を低
減できるとともに、ヘッドの小型化による様々な利点を
得ることが出来る。
【0030】尚、上記実施例においては、省インクモー
ドのインク吐出量を通常の1/2にしていたが、インク
室の長さと駆動パルスの数の設定を変えることにより、
2/3、1/4等にも設計変更できる。また、省インク
モードを段階的に複数個設け、使用者に選択させるよう
にしてもよい。例えば、上記実施例のインク室の長さ
を、1/2ではなく1/3とし、通常の印刷モードでは
駆動パルスを3個、第1の省インクモードでは2個、第
2の省インクモードでは1個というようにすれば、使用
者は印刷目的に合わせて3つのモードから所望するイン
ク消費量のモードを選択することが出来るわけである。
【0031】また、上記実施例では、インク吐出量を低
減させるためにインク室の長手方向の長さを短く設定し
ていたが、インク室の深さを変えることによってインク
吐出量を変更させても上記実施例と同様の効果が得られ
る。また、ノズルの径や、駆動パルスのパルス幅や電圧
等を変更することによってもインク吐出量を変更させる
ことは可能である。尚、本発明は、上記実施例に開示さ
れた寸法等のパラメータに限定されるものではない。
【0032】また、上記実施例における通常の印刷モー
ドの際には、2つのインク柱を合体させてインク滴を形
成させていたが、必ずしもその必要はなく、紙面上にて
ほぼ同心となるようなタイミングでインクを別々に噴射
させてもよい。さらに、駆動パルスも、最も基本的な矩
形波にて説明したが、他の駆動波形や、残留圧力波をキ
ャンセルさせる波形を伴った複合波形等でも本発明は実
施可能である。
【0033】また、上記実施例においては、まず駆動電
圧をインク室4bの容積が増加する方向に印加し、次に
駆動電圧の印加を停止しインク室4bの容積を自然状態
に減少してインク室4bからインク滴を噴射していた
が、まず駆動電圧をインク室4bの容積が減少するよう
に印加してインク室4bからインク滴を噴射し、次に駆
動電圧の印加を停止してインク室4bの容積を前記減少
状態から自然状態へと増加させてインク室4b内にイン
クを供給してもよい。
【0034】更に上記実施例では、通常の印刷モードと
省インクモードとを切り換えるために、設定スイッチ4
1を設けていたが、ホストコンピュータ43からモード
情報を入力させるようにしてもよい。また、上記実施例
は、本発明を圧電セラミックスを用いたインク噴射装置
に用いた例として説明されていたが、他の方式のインク
噴射装置、例えばバブルジェット式などにも利用可能で
ある。
【0035】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のインク噴射装置によれば、通常の印刷モードが設
定された際に、複数のパルス信号からなるパルス群を発
生するとともに、省インクモードが設定された際に、前
記パルス群のパルス数より少ない数のパルス群または単
一のパルス信号を発生するパルス発生手段を備えたこと
により、記録品質の低下を抑えるとともに、インク消費
量を低減させることが可能な省インクモードを備えたイ
ンク噴射装置を提供することが出来る。また、パルス信
号を1つのみ印加したときのインク小滴の吐出量と、通
常の印刷モードの際に発生されるパルス信号の数とを乗
じた値が、通常の印刷モードの際に所望されるインク吐
出量とほぼ等しくなるように、インク室の長手方向の長
さまたは深さが設定されていれば、上記の効果に加え
て、圧電素子の材料費を低減できるとともに、ヘッドの
小型化による様々な利点を得ることが出来るという付随
的な効果も生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインク噴射装置を示す斜視
図である。
【図2】上記実施例のインク噴射装置の断面図である。
【図3】上記実施例のインク噴射装置の平面図である。
【図4】上記実施例のインク噴射装置の制御部を示すブ
ロック図である。
【図5】上記実施例のインク噴射装置の駆動波形を示す
タイミングチャートである。
【図6】上記実施例のインク噴射装置の動作を示す説明
図である。
【図7】上記実施例のインク噴射装置におけるキャラク
タパターンの一例、および通常の印刷モードによる印刷
結果を示す説明図である。
【図8】上記実施例のインク噴射装置における省インク
モードによる印刷結果を示す説明図である。
【図9】上記実施例のインク噴射装置の通常の印刷モー
ドにおけるインク滴の形成過程を示す説明図である。
【図10】従来のインク噴射装置の省インクモードによ
る印刷結果を示す説明図である。
【符号の説明】
1 インク噴射装置 4 インク室 12 ノズル 41 設定スイッチ 42 モードライン 43 ホストコンピュータ 51 LSIチップ 53 データライン 56 制御パルス 57 駆動パルス 58 駆動パルス 61 インク柱 63 インク柱 64 合体されたインク滴
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/055 B41J 3/04 103 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷データに基づいて制御信号を出力す
    る信号出力手段と、その制御信号に関連したパルス信号
    に応答してインク小滴を噴射するインク噴射手段を具備
    するとともに、通常の印刷モードと省インクモードとを
    切り換え可能な設定手段とを備えたインク噴射装置にお
    いて、 前記設定手段により通常の印刷モードが設定された際
    に、前記制御信号に関連して複数の前記パルス信号から
    なるパルス群を発生するとともに、前記設定手段により
    省インクモードが設定された際に、前記制御信号に関連
    して前記パルス群のパルス数より少ない数のパルス群ま
    たは単一のパルス信号を発生するパルス発生手段を更に
    備えたことを特徴とするインク噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記パルス発生手段は、前記パルス群を
    発生させる際には、前記パルス群を構成する第2番目以
    降の各パルス信号を、直前のパルス信号により噴射され
    るインク小滴が前記インク噴射手段から分離する前に与
    え、前記インク噴射手段から合体されたインク滴を噴射
    させることを特徴とする請求項1記載のインク噴射装
    置。
  3. 【請求項3】 前記インク噴射装置は、インクに圧力が
    与えられるインク室を有しており、前記パルス信号を1
    つのみ印加したときのインク小滴の吐出量と、前記通常
    の印刷モードの際に発生されるパルス信号の数とを乗じ
    た値が、前記通常の印刷モードの際に所望されるインク
    吐出量とほぼ等しくなるように、前記インク室の長手方
    向の長さまたは深さが設定されていることを特徴とする
    請求項1記載のインク噴射装置。
JP5326996A 1993-12-24 1993-12-24 インク噴射装置 Pending JPH07178894A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5326996A JPH07178894A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 インク噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5326996A JPH07178894A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 インク噴射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07178894A true JPH07178894A (ja) 1995-07-18

Family

ID=18194149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5326996A Pending JPH07178894A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 インク噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07178894A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7401876B2 (en) 2004-05-24 2008-07-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink jet printer and ink discharging method of the ink jet printer
US7628462B2 (en) 2005-02-23 2009-12-08 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Droplet discharge device and method of driving the same

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7401876B2 (en) 2004-05-24 2008-07-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink jet printer and ink discharging method of the ink jet printer
US7628462B2 (en) 2005-02-23 2009-12-08 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Droplet discharge device and method of driving the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3130291B2 (ja) インクジェットヘッドの駆動方法
JP2931817B1 (ja) インクジェットヘッドの駆動方法
JPH1120158A (ja) インク噴射装置の駆動装置
JP2011523384A (ja) 埋め込み波形により可変液滴サイズの射出を与えるプロセス及び装置
JPH11170515A (ja) インク滴噴射方法及びその装置
US5764256A (en) System and method for ejecting ink droplets from a nozzle
JP3183010B2 (ja) インク噴射装置
US5666144A (en) Ink droplet jet device having segmented piezoelectric ink chambers with different polarization
JP2001301206A (ja) インク滴噴射方法およびその制御装置並びに記憶媒体
JP2001277507A (ja) インク噴射装置の駆動方法およびその装置並びにその記憶媒体
JP2008272952A (ja) インクジェットヘッドの駆動方法、インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2005271479A (ja) インクジェットヘッドの制御装置、インクジェットヘッドの制御方法、及びインクジェット記録装置
KR20110030436A (ko) 저전력 파형을 갖는 가변 드롭 크기 분사를 제공하기 위한 방법 및 장치
JP2007007955A (ja) インク滴吐出装置
JPH07178894A (ja) インク噴射装置
JP4763418B2 (ja) インクジェットヘッドの駆動方法、インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
JP3082540B2 (ja) インクジェットヘッドの駆動装置
JP2001277489A (ja) インク噴射装置の駆動方法およびその装置
JPH05338165A (ja) 液体噴射記録ヘッドの駆動方法
JPS6325944B2 (ja)
JP3116661B2 (ja) インク噴射装置
JP2001301161A (ja) インク噴射装置の駆動方法および制御装置並びに記憶媒体
JP3348738B2 (ja) インク噴射装置の駆動方法及びその装置
JP3218141B2 (ja) インク噴射装置
JPH04361045A (ja) 液体噴射記録ヘッドの駆動方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080125

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090125

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090125

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100125

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees