JPH0717859B2 - ジスアゾ化合物の製法 - Google Patents

ジスアゾ化合物の製法

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JPH0717859B2
JPH0717859B2 JP21015688A JP21015688A JPH0717859B2 JP H0717859 B2 JPH0717859 B2 JP H0717859B2 JP 21015688 A JP21015688 A JP 21015688A JP 21015688 A JP21015688 A JP 21015688A JP H0717859 B2 JPH0717859 B2 JP H0717859B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はジスアゾ化合物の製造に関するもので、詳しく
は、青色の反応染料として有用な水溶性のジスアゾ化合
物を工業的有利に製造するための方法に関するものであ
る。
(従来技術) 遊離酸の形で下記一般式〔I〕 (式中、Rは低級アルキル基、Xは−CH=CH2基又は−C
H2CH2OSO3H基を表わす)で示されるジスアゾ化合物は
染着率及び染色再現性に優れた青色の反応染料として公
知である。この化合物は、通常、2,4,6−トリクロルト
リアジンをアルコキシ化して得られる2,4−ジクロル−
6−アルコキシトリアジンを遊離酸の形で下記一般式
〔II〕 で示されるジアミンと反応させることにより、遊離酸の
形で下記一般式〔III〕 (式中、Rは前記定義と同じ)で示される化合物を製造
し、一方、遊離酸の形で下記一般式〔IV〕 (式中、Xは前記定義と同じ)で示されるアミンをジア
ゾ化した後、H酸とカップリングすることにより、遊離
酸の形で下記一般式〔V〕 (式中、Xは前記定義と同じ)で示されるモノアゾ化合
物を製造し、更に、前示一般式〔III〕で示される化合
物をジアゾ化した後、次いで、これを前示一般式〔V〕
で示されるモノアゾ化合物とカップリングすることによ
って製造することができる。
しかしながら、染料の合成反応においては、色調面から
純度の高い目的生成物を得る必要があるため、上述の製
法においても、一般的に、各々の反応工程で得られた中
間生成物、即ち2,4−ジクロル−6−アルコキシトリア
ジン、前示一般式〔III〕で示される化合物、更に、前
示一般式〔V〕で示されるモノアゾ化合物を含む反応混
合物からこれらの中間生成物を一旦、分離した後、次の
反応工程に供給していた。そのため、上述の製法では反
応工程が長いばかりか、各反応工程における分離操作が
面倒である。特に、前示一般式〔III〕及び〔V〕で示
される化合物は、水溶性化合物であり、反応媒体から分
離するためには塩析する必要がある。また、2,4−ジク
ロル−6−アルコキシトリアジンは従来、分離したケー
キを乾燥した後、次の反応に供給するのが一般的である
が、2,4−ジクロル−6−アルコキシトリアジンの乾燥
粉体は皮膚に対する刺激性が強いため、その取扱いに注
意を要する。
更に、例えば、ソ連特許第295,786号などの先行文献に
開示された方法によれば、2,4,6−トリクロルトリアジ
ンのアルコキシ化反応をアセトン溶媒中で実施し、続
く、前示一般式〔II〕で示されるジアミンとの反応は40
℃の温度で実施されているが、これら目的生成物の各収
率は十分なものとは言えない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者等は上記実情に鑑み、反応染料として有用な前
示一般式〔I〕で示されるジスアゾ化合物を工業的有利
に製造するための方法について種々検討を重ねた結果、
本発明方法に従って反応を行なう場合には、前示一般式
〔III〕及び〔V〕で示される化合物を含む反応混合物
を夫々直接、次の反応工程に供給しても最終的に得られ
るジスアゾ化合物の反応染料としての品質に悪影響を与
えないこと、そして、2,4,6−トリクロルトリアジンを
アルコール単独溶媒中でアルコキシ化反応し、得られる
2,4−ジクロル−6−アルコキシトリアジンを分離し乾
燥することなく、目的物を含む反応混合物のまま、ある
いは、ウェット状態で次のジアミンとの反応工程に供給
し25℃以下の温度で反応を実施することにより、分離工
程が少なく、また、2,4−ジクロル−6−アルコキシト
リアジン乾燥粉体の皮膚に対する刺激性を回避し、しか
も、各反応工程の収率も高く維持しながら目的とするジ
スアゾ化合物を製造できることを見い出し本発明を完成
した。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の要旨は、遊離酸の形で前示一般式〔I〕で示さ
れるジスアゾ化合物を合成するに際し、2,4,6−トリ
クロルトリアジンを脂肪族低級アルコールの実質的単独
溶媒中で、塩基性触媒の存在下、10〜40℃の温度でアル
コキシ化して2,4−ジクロル−6−アルコキシトリアジ
ンを製造すること、前示一般式〔II〕で示されるジア
ミンの水溶液中に、上記で得られた2,4−ジクロル−
6−アルコキシトリアジンを含む反応混合物又は該混合
物に水を混合した後、回収して得た2,4−ジクロル−6
−アルコキシトリアジンを含むウェット状態のケーキを
添加し、0〜25℃の温度で、しかも、pH4〜6の条件下
で反応を行ない遊離酸の形で前示一般式〔III〕で示さ
れる化合物を製造すること、遊離酸の形で前示一般式
〔IV〕で示されるアミンの水溶液に亜硝酸アルカリ及び
無機酸を加えてジアゾ化した後、次いで、このジアゾ混
合物とH酸とをカップリング反応させ、遊離酸の形で前
示一般式〔V〕で示されるモノアゾ化合物を製造するこ
と、上記で得られた前示一般式〔III〕で示される
化合物を含む反応混合物中に亜硫酸アルカリ及び無機酸
を加えてジアゾ化した後、次いで、この混合物を上記
で得られた前示一般式〔V〕で示される化合物を含む反
応混合物中に、そのまま添加し、pH6〜7.5の条件下でカ
ップリング反応させ前示一般式〔I〕で示されるジスア
ゾ化合物を製造することを特徴とするジスアゾ化合物の
製法に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では前示一般式〔I〕で示されるジスアゾ化合物
を製造するものであるが、式中、Rで表わされる低級ア
ルキル基としては、通常、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基などの炭素
数1〜4のアルキル基が挙げられる。なお、本発明の各
一般式における化合物は通常、遊離酸又はナトリウム
塩、カリウム塩もしくはリチウム塩の形で存在する。
先ず、本発明では2,4,6−トリクロルトリアジンを脂肪
酸低級アルコールによってアルコキシ化し2,4−ジクロ
ル−6−アルコキシトリアジンを製造するが、本発明で
はこのアルコキシ化反応を脂肪族低級アルコールの実質
的単独溶媒を用いて行なうことを必須の要件とする。要
するに、アセトンなどの他の誘起溶媒又は含水アルコー
ルなどの混合溶媒等を用いることなく、アルコキシ化原
料である脂肪族低級アルコールのみを溶媒を兼ねて使用
するものである。脂肪族低級アルコールの種類は前示一
般式〔I〕で示されるジスアゾ化合物のRにより決定さ
れ、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、iso−プロパノール、n−ブタノールなどが挙げら
れる。このアルコールの使用量は2,4,6−トリクロルト
リアジンに対して、通常、5〜15モル倍、好ましくは7
〜12モル倍である。
アルコキシ化反応は塩基性触媒の存在下で実施される
が、塩基性触媒としては、通常、炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウムなどの炭酸水素アルカリ、リン酸水素
ニナトリウム、リン酸水素ニカリウムなどのリン酸水素
ニアルカリ等が挙げられ、その使用量は通常、2,4,6−
トリクロルトリアジンに対して、1〜1,5モル倍であ
る。アルコキシ化反応の温度は10〜40℃であり、また、
反応時間は通常、30〜90分程度である。反応温度はあま
り低いとアルコキシ化が良好に行なわれず、逆に、あま
り高いとジアルコキシ体などの副生物が生成するので好
ましくない。アルコキシ化反応を実施するには、通常、
脂肪族低級アルコールに2,4,6−トリクロルトリアジン
の粉末及び塩基性触媒を分散させ、撹拌下、所定温度に
保持することにより行なうことができる。なお、この反
応は発熱反応であるため、通常、2,4,6−トリクロルト
リアジンの供給は反応器の除熱速度に応じて分割供給す
るのが望ましい。
アルコキシ化反応を終えた反応混合物は通常、2,4−ジ
クロル−6−アルコキシトリアジンを部分的に溶解する
スラリーであるが、本発明においては、この混合物をそ
のまま、又は、この混合物に水を混合し、溶解している
2,4−ジクロルー6−アルコキシトリアジンを析出させ
た後、これを回収して得たウェット状のケーキを次のジ
アミンとの反応に供給する。要するに、本発明では2,4
−ジクロル−6−アルコキシトリアジンを乾燥すること
なく、常にウェット状態で取扱うことにより、皮膚に対
する刺激を回避することができるという利点を有する。
ここで混合する水の量としては、通常、反応混合物に対
して、2〜8重量倍程度である。また、ケーキの回収方
法は例えば、フィルタープレス、セントル又はデカンタ
ーなどの固液分離機を用いて常法に従って実施すること
ができる。
次に、前示一般式〔II〕で示されるジアミンを2,4−ジ
クロル−6−アルコキシトリアジンと反応させ前示一般
式〔III〕で示される化合物を製造するが、この反応は
前記ジアミンの水溶液中(通常、アルカリ水溶液)に上
述の2,4−ジクロル−6−アルコキシトリアジンを含む
反応混合物又はウェット状態のケーキを添加することに
より実施する。この際のジアミン水溶液の濃度は通常、
3〜10重量%である、また、ジアミンに対する2,4−ジ
クロル−6−アルコキシトリアジンの使用量は通常、1
〜1.05(モル倍)である。この反応では原料トリアジン
化合物が十分に溶解せず、不均一系の反応となるため、
必要に応じて、少量の分散剤を存在させるのが望まし
い。
上記反応は0〜25℃の温度で、例えば、30〜60分程度実
施される。反応温度があまり低い場合には反応が良好に
進行せず、逆に、あまり高いと副生物の生成が増大し好
ましくない。また、反応のpHは4〜6の範囲に調節する
必要があり、この範囲のときに特に良好な反応が期待で
きる。なお、pH調節剤としては、例えば、炭酸水素ナト
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ、水酸化ナトリウム
などのアルカリ金属の無機酸塩などの水溶液が用いられ
る。
前示一般式〔III〕で示される化合物はジアゾ化した
後、後述の方法で得た前示一般式〔V〕で示されるモノ
アゾ化合物とカップリング反応させるが、本発明におい
ては、前示一般式〔III〕で示される化合物を上述の如
くして得られた反応混合物から塩析して回収することな
く、得られた反応混合物をそのまま続くジアゾ化反応に
供する。すなわち、本発明の方法によれば、中間生成物
を分離し精製しなくても、最終的に得られるジスアゾ化
合物の反応染料としての色調及び性能に悪影響はないの
である。
一方、前示一般式〔IV〕で示されるアミンをジアゾ化し
た後、これとH酸とをカップリング反応させ前示一般式
〔V〕で示されるモノアゾ化合物を製造する。前記アミ
ンのジアゾ化はアミンの水溶液中に亜硝酸アルカリ及び
塩酸もしくは硫酸などの無機酸を加え、常法に従って実
施することができる。亜硝酸アルカリ及び無機酸の使用
量は通常、前記アミンに対して、各々等モル程度であ
る。ジアゾ化反応は通常、0〜5℃の温度で、1〜3時
間程度実施させる。また、亜硝酸アルカリとしては、通
常、亜硝酸ソーダ又は亜硝酸カリである。
上記ジアゾ化反応後の混合物をH酸と混合し、カップリ
ング反応することにより前示一般式〔V〕で示されるモ
ノアゾ化合物を製造するが、H酸の使用量は通常、前示
一般式〔IV〕で示されるアミンに対して、ほぼ等モル倍
である。カップリング反応は通常、pH1〜3に調節し0
〜15℃の温度で、3〜10時間行なわれる。
このようにして前示一般式〔V〕で示されるモノアゾ化
合物を含む反応混合物が得られるが、本発明において
は、この混合物より前記モノアゾ化合物を塩析して回収
することなく、次のカップリング反応にそのまま用いる
ことを要件とする。すなわち、一般的に、カップリング
反応では種々の副生物が生成し、反応混合物から目的生
成物を単離するのが普通であるが、本発明の場合には、
この工程でモノアゾ化合物を分離をしなくても最終的に
良好な反応染料を得ることができ、その結果、プロセス
的に簡略化された工業的に有利な製法となり得るのであ
る。
本発明では最終工程で、上述の如くして得られた前示一
般式〔III〕で示される化合物を含む反応混合物に亜硝
酸アルカリ及び無機酸を加えてジアゾ化した後、次い
で、これを上述の如くにて得られた前示一般式〔V〕で
示される化合物を含む反応混合物中に添加しカップリン
グ反応させることにより、前示一般式〔I〕で示される
ジスアゾ化合物を製造する。前示一般式〔III〕で示さ
れる化合物のジアゾ化反応は常法に従って実施され、例
えば、上述の前示一般式〔IV〕で示されるアミンのジア
ゾ化方法とほぼ同様で差し支えない。
上記の両反応混合物を混合した混合物のpHは通常、1以
下であるが、前示一般式〔III〕と〔V〕で示される化
合物のカップリング反応は、pH6〜7.5、好ましくは6〜
7で良好に進行するので、例えば、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ
金属の無機酸塩などのpH調節剤により混合物のpHを前記
範囲に調節する必要がある。カップリング反応の温度は
通常、0〜10℃であり、反応時間は1〜5時間程度であ
る。
以上のようにして、本発明の目的化合物である前示一般
式〔I〕で表わされるジスアゾ化合物を含む反応混合物
が得られるが、該目的化合物は水溶性化合物であり反応
混合物中に溶解しているので、通常、これを塩析し、次
いで、析出したケーキを分離し、必要に応じて、乾燥す
ることにより、又は、前記反応混合物を直接、スプレー
乾燥することにより目的化合物を回収することができ
る。なお、塩析に使用される塩としては、通常硫酸ナト
リウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの無機塩が
挙げられる。
(実施例) 次に、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要
旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではな
い。
実施例1 〔2,4−ジクロル−6−メトキシトリアジンの製造〕 攪拌機及び温度調節器をそなえた1ガラス製反応器
に、メタノール203mlを仕込んだ後、撹拌下、約30℃の
温度に保持しながら、これに2,4,6−トリクロルトリア
ジン92.3g及び炭酸水素ナトリウム58.8gを60分間かけて
添加し、更に、同温度で90分間保持してメトキシ化反応
を行なった。
反応終了後、混合物に水812mlを加え、次いで、この混
合物を過して2,4−ジクロル−6−メトキシトリアジ
ンのウェットケーキを回収した。このケーキを分析し2,
4−ジクロル−6−メトキシトリアジンの収率及び純度
をもとめたところ表−1に示す結果を得た。
なお、比較のために、メタノールの使用量を減らし、代
りに、表−1に示す量のアセトン又は水を溶媒として加
えて同様のメトキシ化反応を行なった場合の結果を表−
1に示す。
〔前示一般式〔III〕で示される化合物の製造〕 撹拌機を有する2lガラス製反応器に、3.8重量%の1,3−
ジアミノベンゼン−6−スルホン酸を溶解した水酸化ナ
トリウム水溶液986gを仕込み、これに上記反応(No.1)
で得た2,4−ジクロル−6−メトキシトリアジンのウエ
ットケーキ(含液率35%)105g及び脂肪酸エステル高度
硫酸化油(三洋化成社、商品名キングオイルS−10)0.
15gを加え、系内のpHを水酸化ナトリウム水溶液により
5.5に調節しながら、撹拌下、約10℃の温度で60分間反
応を行なった。
反応後、混合物を分析し、生成物である下記構造式で示
される化合物の収率(1,3−ジアミノベンゼン−6−ス
ルホン酸に対する)を求めたところ表−2に示す結果を
得た。
なお、参考のために、反応温度を表−2に示す温度に変
化させ同様の反応を行なった場合の結果を表−2に示
す。
〔モノアゾ化合物の製造〕 撹拌機及び温度調節器を備えた2lガラス製反応器に、4
−(2−スルファートエチルスルホニル)アニリンの5.
65重量%水溶液1000gを仕込み、これに亜硝酸ソーダ14.
3g及び35重量%塩酸53.2mlを加え、撹拌下、0〜5℃の
温度で2時間、ジアゾ化反応を行なった後、引続き、こ
れにH酸63.8gを添加し、pH2〜2.5に調節し0〜10℃の
温度で8時間、カップリング反応を行なった。
反応後、混合物を分析し、生成物である下記構造式で示
されるモノアゾ化合物の収率(4−(2−スルファート
エチルスルホニル)アニリンに対する)を求めたところ
99%であった。
〔ジスアゾ化合物の製造〕 上記の〔前示一般式〔III〕で示される化合物の製造〕
(No.1)で得られた反応混合物に、亜硝酸ソーダ14.3g
及び35重量%塩酸53.2mlを加え、撹拌下、0〜5℃の温
度で2時間、ジアゾ化反応を行なった後、引き続き、こ
れを上記の〔モノアゾ化合物の製造〕で得られた反応混
合物中にそのまま添加し、更に、15重量%炭酸ナトリウ
ム水溶液を添加し系内のpHを6〜7に調節し、撹拌下、
0〜10℃の温度で3時間、カップリング反応を行なっ
た。
反応終了後、混合物を直接、スプレー乾燥することによ
り、生成したジスアゾ化合物の粉末を回収した。
このようにして得られた下記構造式で示されるジスアゾ
化合物の収率(モノアゾ化合物に対する)を求めたとこ
ろ94%であり、また、純度は95%であった。
なお、ここで得られたジスアゾ化合物はネービーブルー
色のセルロース繊維用反応染料として有用なものである
が、その色調及び染色性は良好なのであり、例えば、前
示一般式〔III〕で示される化合物及びモノアゾ化合物
等の中間生成物を各々、塩析して単離した後、ジスアゾ
化合物を製造した場合の反応染料と性能差はなかった。
〔発明の効果〕
本発明のジスアゾ化合物の製法は、次のようなメリット
を有するので、工業的に極めて有利な方法であると言え
る。
塩析処理及び中間生成物の分離工程が少なく、又、反
応器の個数が少なくてよいため経済的に有利である。
2,4−ジクロル−6−アルコキシトリアジン粉末の皮
膚に対する薬害の心配がない。
2,4−ジクロル−6−アルコキシトリアジン及び前示
一般式〔III〕で示される化合物の収率が高いので、最
終的に得られるジスアゾ化合物の収率も高い。
煩雑な中間生成物の処理工程が少ないにもかかわら
ず、最終的に得られるジスアゾ化合物は反応染料として
の適性に優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で下記一般式〔I〕 (式中、Rは低級アルキル基、Xは−CH=CH2基又は−C
    H2CH2OSO3H基を表わす)で示されるジスアゾ化合物を
    合成するに際し、 2,4,6−トリクロルトリアジンを脂肪族低級アルコー
    ルの実質的単独溶媒中で、塩基性触媒の存在下、10〜40
    ℃の温度でアルコキシ化して2,4−ジクロル−6−アル
    コキシトリアジンを製造すること、 遊離酸の形で下記一般式〔II〕 で示されるジアミンの水溶液中に、上記で得られた2,
    4−ジクロル−6−アルコキシトリアジンを含む反応混
    合物又は該混合物に水を混合した後、分離回収して得た
    2,4−ジクロル−6−アルコキシトリアジンを含むウェ
    ット状態のケーキを添加し、0〜25℃の温度で、pH4〜
    6の条件下で反応を行ない、遊離酸の形で下記一般式
    〔III〕 (式中、Rは前記定義と同じ)で示される化合物を製造
    すること、 遊離酸の形で下記一般式〔IV〕 (式中、Xは前記定義と同じ)で示されるアミンの水溶
    液に亜硝酸アルカリ及び無機酸を加えてジアゾ化し、次
    いで、このジアゾ化混合物とH酸とをカップリング反応
    させ、遊離酸の形で下記一般式〔V〕 (式中、Xは前記定義と同じ)で示されるモノアゾ化合
    物を製造すること、 上記で得られた前示一般式〔III〕で示される化合
    物を含む反応混合物中に亜硝酸アルカリ及び無機酸を加
    えてジアゾ化し、次いで、この混合物を上記で得られ
    た前示一般式〔V〕で示される化合物を含む反応混合物
    中に、そのまま添加し、pH6〜7.5の条件下でカップリン
    グ反応させ前示一般式〔I〕で示されるジスアゾ化合物
    を製造すること、 を特徴とするジスアゾ化合物の製法。
JP21015688A 1988-08-24 1988-08-24 ジスアゾ化合物の製法 Expired - Lifetime JPH0717859B2 (ja)

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