JPH07176222A - Ｎｂ３Ｘ系超電導線材 - Google Patents
Ｎｂ３Ｘ系超電導線材Info
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- JPH07176222A JPH07176222A JP5322085A JP32208593A JPH07176222A JP H07176222 A JPH07176222 A JP H07176222A JP 5322085 A JP5322085 A JP 5322085A JP 32208593 A JP32208593 A JP 32208593A JP H07176222 A JPH07176222 A JP H07176222A
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- wire
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 伸線加工性および安定性に優れたＮｂ3 Ｘ系
超電導線材を提供する。 【構成】 純Ｎｂシート１とＡｌシート３とを重ね合わ
せて巻上げてなるロール状積層物と、ロール状積層物を
取囲むように設けられた銅からなる安定化材層４と、ロ
ール状積層物の中心に配置された金属棒材２とを備え、
金属棒材２は、純Ｎｂシート１より引張り強さが大きい
金属材料からなることを特徴とする。
超電導線材を提供する。 【構成】 純Ｎｂシート１とＡｌシート３とを重ね合わ
せて巻上げてなるロール状積層物と、ロール状積層物を
取囲むように設けられた銅からなる安定化材層４と、ロ
ール状積層物の中心に配置された金属棒材２とを備え、
金属棒材２は、純Ｎｂシート１より引張り強さが大きい
金属材料からなることを特徴とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、Ｎｂ3 Ｘ系超電導線
材に関するものであり、特に、核融合やその他の用途に
用いることのできる、超電導マグネットなどの高磁界用
超電導材料としてのＮｂ3 Ｘ系超電導線材に関するもの
である。
材に関するものであり、特に、核融合やその他の用途に
用いることのできる、超電導マグネットなどの高磁界用
超電導材料としてのＮｂ3 Ｘ系超電導線材に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】Ｎｂ3 Ａｌ、Ｎｂ3 ＳｎおよびＮｂ3 Ｇ
ｅなどのＮｂ3 Ｘ系超電導材料は、ＮｂＴｉ等の合金系
超電導材料では対応できない高磁界用途に用いることが
できるため、高磁界用超電導材料として期待されてい
る。中でも、Ｎｂ3 Ａｌ系超電導材料は、高磁界の臨界
電流特性や耐歪特性が良好であるために、特に高磁界中
で大磁力を受ける核融合炉や電力貯蔵用超電導材料とし
て、有望視されている。
ｅなどのＮｂ3 Ｘ系超電導材料は、ＮｂＴｉ等の合金系
超電導材料では対応できない高磁界用途に用いることが
できるため、高磁界用超電導材料として期待されてい
る。中でも、Ｎｂ3 Ａｌ系超電導材料は、高磁界の臨界
電流特性や耐歪特性が良好であるために、特に高磁界中
で大磁力を受ける核融合炉や電力貯蔵用超電導材料とし
て、有望視されている。
【０００３】一方、これらのＮｂ3 Ｘ系超電導材料の線
材化方法としては、従来より、ブロンズ法、インサイチ
ュー法、粉末冶金（ＰＭ）法、複合加工法およびジェリ
ーロール法などが知られている。中でも、ジェリーロー
ル法は、たとえばＮｂ3 Ａｌ系超電導線の製造方法とし
て、現在最も実用化に近いとされている。
材化方法としては、従来より、ブロンズ法、インサイチ
ュー法、粉末冶金（ＰＭ）法、複合加工法およびジェリ
ーロール法などが知られている。中でも、ジェリーロー
ル法は、たとえばＮｂ3 Ａｌ系超電導線の製造方法とし
て、現在最も実用化に近いとされている。
【０００４】このジェリーロール法では、Ｃｕ棒の周り
に、原材料であるＮｂ金属またはＮｂを含む合金からな
るＮｂ含有シートと、これと反応して超電導性を示す元
素Ｘまたはこれを含む合金からなるＸ含有シートとを、
重巻きしてロール状積層物を作製して、このロール状積
層物を銅または銅を含む合金よりなる安定化材層の中
に、超電導体のフィラメントとして複数本配置すること
により、銅安定化複合多芯線材が得られる。これに最終
的に熱処理を加えることにより、Ｎｂと元素Ｘを反応さ
せ、超電導体となるＡｌ５相を生成させる。
に、原材料であるＮｂ金属またはＮｂを含む合金からな
るＮｂ含有シートと、これと反応して超電導性を示す元
素Ｘまたはこれを含む合金からなるＸ含有シートとを、
重巻きしてロール状積層物を作製して、このロール状積
層物を銅または銅を含む合金よりなる安定化材層の中
に、超電導体のフィラメントとして複数本配置すること
により、銅安定化複合多芯線材が得られる。これに最終
的に熱処理を加えることにより、Ｎｂと元素Ｘを反応さ
せ、超電導体となるＡｌ５相を生成させる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】このジェリーロール法
において、最終的に熱処理によって超電導体となるＡｌ
５相が生成されるためには、Ｎｂ含有シートは、Ｘ含有
シートの３倍程度の原子比率で複合されなければならな
い。また、一般にＮｂ含有シートは、Ｘ含有シート、す
なわち、Ａｌ、Ｓｎ、Ｇｅ等を含むシートより硬い。し
たがって、ジェリーロール法では、原材料の中でも、特
にＮｂ含有シートの機械的特性によって、複合線材の加
工性が支配される。
において、最終的に熱処理によって超電導体となるＡｌ
５相が生成されるためには、Ｎｂ含有シートは、Ｘ含有
シートの３倍程度の原子比率で複合されなければならな
い。また、一般にＮｂ含有シートは、Ｘ含有シート、す
なわち、Ａｌ、Ｓｎ、Ｇｅ等を含むシートより硬い。し
たがって、ジェリーロール法では、原材料の中でも、特
にＮｂ含有シートの機械的特性によって、複合線材の加
工性が支配される。
【０００６】しかしながら、従来のロール状積層物は、
中心のＣｕ棒とＮｂ含有シートとの間の変形応力の差が
大きいため、伸線加工性が十分ではなかった。すなわ
ち、従来のジェリーロール法においては、多芯化や細線
化等の加工の際に不均一な変形が生じ、断線しやすいと
いう問題点があった。
中心のＣｕ棒とＮｂ含有シートとの間の変形応力の差が
大きいため、伸線加工性が十分ではなかった。すなわ
ち、従来のジェリーロール法においては、多芯化や細線
化等の加工の際に不均一な変形が生じ、断線しやすいと
いう問題点があった。
【０００７】また、従来のジェリーロール法では、元素
ＸがＣｕ棒中へ拡散するのを防止するために、Ｃｕ棒の
周りにＮｂ含有シートのみを数回巻上げることにより、
拡散障壁層を設けていた。しかしながら、Ｎｂ含有シー
トに不均一変形が生じた場合には、この拡散障壁層の一
部が破断し、元素ＸがＣｕ棒の中に拡散することによ
り、線材の安定性を劣化させるという問題点があった。
ＸがＣｕ棒中へ拡散するのを防止するために、Ｃｕ棒の
周りにＮｂ含有シートのみを数回巻上げることにより、
拡散障壁層を設けていた。しかしながら、Ｎｂ含有シー
トに不均一変形が生じた場合には、この拡散障壁層の一
部が破断し、元素ＸがＣｕ棒の中に拡散することによ
り、線材の安定性を劣化させるという問題点があった。
【０００８】この発明の目的は、上述の問題点を解決
し、伸線加工性および安定性に優れた、Ｎｂ3 Ｘ系超電
導線材を提供することにある。
し、伸線加工性および安定性に優れた、Ｎｂ3 Ｘ系超電
導線材を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】この発明によるＮｂ3 Ｘ
系超電導線材は、Ｎｂ金属またはＮｂを含む合金からな
るＮｂ含有シートと、Ｎｂと反応して超電導性を示す化
合物を作る元素ＸまたはＸを含む合金からなるＸ含有シ
ートとを、重ね合わせて巻上げてなるロール状積層物
と、ロール状積層物を取囲むように設けられた銅または
銅合金かならる安定化材層と、ロール状積層物の中心に
配置された金属材料層とを備え、金属材料層はＮｂ含有
シートより引張り強さが大きい金属材料からなることを
特徴としている。
系超電導線材は、Ｎｂ金属またはＮｂを含む合金からな
るＮｂ含有シートと、Ｎｂと反応して超電導性を示す化
合物を作る元素ＸまたはＸを含む合金からなるＸ含有シ
ートとを、重ね合わせて巻上げてなるロール状積層物
と、ロール状積層物を取囲むように設けられた銅または
銅合金かならる安定化材層と、ロール状積層物の中心に
配置された金属材料層とを備え、金属材料層はＮｂ含有
シートより引張り強さが大きい金属材料からなることを
特徴としている。
【００１０】好ましくは、金属材料は、Ｎｂ含有シート
より引張り強さが大きくなるように、その組成が選ばれ
たＮｂを含む合金であるとよい。
より引張り強さが大きくなるように、その組成が選ばれ
たＮｂを含む合金であるとよい。
【００１１】
【作用】請求項１の発明によれば、ロール状積層物を中
心に、Ｎｂ含有シートより大きい引張り強さを有する金
属材料層が配置される。そのため、フィラメントの中心
部における不均一変形が防止される。
心に、Ｎｂ含有シートより大きい引張り強さを有する金
属材料層が配置される。そのため、フィラメントの中心
部における不均一変形が防止される。
【００１２】請求項２の発明によれば、金属材料とし
て、Ｎｂ含有シートより引張り強さが大きくなるよう
に、その組成が選ばれたＮｂを含む合金が用いられる。
そのため、金属材料層中への元素Ｘの拡散を防止するた
めの拡散障壁層を設ける必要がなくなる。また、中心に
配置された金属材料層中へ元素Ｘを拡散させ、Ａｌ５層
を生成させることが可能となる。
て、Ｎｂ含有シートより引張り強さが大きくなるよう
に、その組成が選ばれたＮｂを含む合金が用いられる。
そのため、金属材料層中への元素Ｘの拡散を防止するた
めの拡散障壁層を設ける必要がなくなる。また、中心に
配置された金属材料層中へ元素Ｘを拡散させ、Ａｌ５層
を生成させることが可能となる。
【００１３】
（実施例１）ジェリーロール法に従って、まず、軟化熱
処理を施した純Ｎｂシート１を、その引張り強さが純Ｎ
ｂシート１より大きいＣｕ−３０％Ｎｉ合金からなる金
属棒材２の周囲に巻き、続いてＡｌシート３を挿入し、
純Ｎｂシート１と合わせて重ね巻きした。次に、得られ
たロール状積層物の外周に、Ａｌの安定化材層への拡散
を防止するため、その引張り強さが純Ｎｂシート１より
大きいＮｂ−１％Ｚｒ合金からなる外周拡散障壁層６を
配置した。このようにして巻上がったものを銅パイプ４
内に挿入した後、伸線加工し、断面が六角形状になるよ
うに成形した。
処理を施した純Ｎｂシート１を、その引張り強さが純Ｎ
ｂシート１より大きいＣｕ−３０％Ｎｉ合金からなる金
属棒材２の周囲に巻き、続いてＡｌシート３を挿入し、
純Ｎｂシート１と合わせて重ね巻きした。次に、得られ
たロール状積層物の外周に、Ａｌの安定化材層への拡散
を防止するため、その引張り強さが純Ｎｂシート１より
大きいＮｂ−１％Ｚｒ合金からなる外周拡散障壁層６を
配置した。このようにして巻上がったものを銅パイプ４
内に挿入した後、伸線加工し、断面が六角形状になるよ
うに成形した。
【００１４】図１は、このようにして得られたセグメン
ト線材７の構成を示す断面図である。
ト線材７の構成を示す断面図である。
【００１５】図１を参照して、このセグメント線材７
は、純Ｎｂシート１とＡｌシート３とを重ね合わせて巻
上げてなるロール状積層物と、このロール状積層物を取
囲むように設けられた銅からなる安定化材層４と、ロー
ル状積層物の中心に配置された金属棒材２とから構成さ
れる。また、ロール状積層物と金属棒材２および安定化
材層４との間には、それぞれＡｌの拡散を防止するため
の内周拡散障壁層５および外周拡散障壁層６が設けられ
ている。なお、安定化材層としては、銅パイプ４の代わ
りに銅合金パイプが用いられてもよい。
は、純Ｎｂシート１とＡｌシート３とを重ね合わせて巻
上げてなるロール状積層物と、このロール状積層物を取
囲むように設けられた銅からなる安定化材層４と、ロー
ル状積層物の中心に配置された金属棒材２とから構成さ
れる。また、ロール状積層物と金属棒材２および安定化
材層４との間には、それぞれＡｌの拡散を防止するため
の内周拡散障壁層５および外周拡散障壁層６が設けられ
ている。なお、安定化材層としては、銅パイプ４の代わ
りに銅合金パイプが用いられてもよい。
【００１６】次に、このセグメント線材７を銅パイプ９
に複数本挿入し、押出し、引抜きによる伸線加工、ツイ
ストおよび成形工程を経て、Ｃｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯
線８を得た。
に複数本挿入し、押出し、引抜きによる伸線加工、ツイ
ストおよび成形工程を経て、Ｃｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯
線８を得た。
【００１７】図２は、このようにして得られたＣｕ／Ｎ
ｂ／Ａｌ複合多芯線の構成を概略的に示す断面図であ
る。図２を参照して、この複合多芯線８は、銅パイプ９
中にセグメント線材７が複数本埋込まれて構成される。
ｂ／Ａｌ複合多芯線の構成を概略的に示す断面図であ
る。図２を参照して、この複合多芯線８は、銅パイプ９
中にセグメント線材７が複数本埋込まれて構成される。
【００１８】続いて、このＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線
８に所定の熱処理を施し、Ａｌ５層を生成させ、Ｎｂ3
Ａｌ系超電導線材を得た。 （実施例２）ジェリーロール法に従って、まず、その引
張り強さが純Ｎｂシート１より大きくなるように、軟化
熱処理を施していない純Ｎｂからなる金属線材２の周囲
に、軟化熱処理を施した純Ｎｂシート１とＡｌシート３
とを合わせて重ね巻きした。次に、得られたロール状積
層物の外周に、Ａｌの安定化材層への拡散を防止するた
め、金属棒材２と同じ材質の軟化処理を施していない純
Ｎｂからなる外周拡散障壁層６を配置した。このように
して巻上がったものを銅パイプ４内に挿入した後、伸線
加工し、断面が六角形状になるように成形した。
８に所定の熱処理を施し、Ａｌ５層を生成させ、Ｎｂ3
Ａｌ系超電導線材を得た。 （実施例２）ジェリーロール法に従って、まず、その引
張り強さが純Ｎｂシート１より大きくなるように、軟化
熱処理を施していない純Ｎｂからなる金属線材２の周囲
に、軟化熱処理を施した純Ｎｂシート１とＡｌシート３
とを合わせて重ね巻きした。次に、得られたロール状積
層物の外周に、Ａｌの安定化材層への拡散を防止するた
め、金属棒材２と同じ材質の軟化処理を施していない純
Ｎｂからなる外周拡散障壁層６を配置した。このように
して巻上がったものを銅パイプ４内に挿入した後、伸線
加工し、断面が六角形状になるように成形した。
【００１９】図３は、このようにして得られたセグメン
ト線材１７の構成を示す断面図である。
ト線材１７の構成を示す断面図である。
【００２０】図３を参照して、このセグメント線材１７
は、純Ｎｂシート１とＡｌシート３とを重ね合わせて巻
上げてなるロール状積層物と、このロール状積層物を取
囲むように設けられた銅からなる安定化材層４と、ロー
ル状積層物の中心に配置された金属棒材２とから構成さ
れる。また、ロール状積層物と安定化材層４との間に
は、Ａｌの拡散を防止するための外周拡散障壁層６が設
けられている。なお、安定化材層としては、銅パイプ４
の代わりに銅合金パイプが用いられてもよい。
は、純Ｎｂシート１とＡｌシート３とを重ね合わせて巻
上げてなるロール状積層物と、このロール状積層物を取
囲むように設けられた銅からなる安定化材層４と、ロー
ル状積層物の中心に配置された金属棒材２とから構成さ
れる。また、ロール状積層物と安定化材層４との間に
は、Ａｌの拡散を防止するための外周拡散障壁層６が設
けられている。なお、安定化材層としては、銅パイプ４
の代わりに銅合金パイプが用いられてもよい。
【００２１】次に、このセグメント線材１７を銅パイプ
９に複数本挿入し、押出し、引抜きによる伸線工程、ツ
イストおよび成形工程を経て、図２に示すような断面を
有するＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８を得た。続いて、
このＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８に所定の熱処理を施
し、Ａｌ５層を生成させ、Ｎｂ3 Ａｌ系超電導線材を得
た。 （実施例３）ジェリーロール法に従って、その引張り強
さが純Ｎｂシート１より大きいＮｂ−１％Ｚｒ合金から
なる金属棒材２の周囲に、軟化熱処理を施した純Ｎｂシ
ート１とＡｌシート３とを合わせて重ね巻きした。次
に、得られたロール状積層物の外周に、Ａｌの安定材化
層への拡散を防止するため、金属棒材２と同じ材質のＮ
ｂ−１％Ｚｒ合金からなる外周拡散障壁層６を配置し
た。このようにして巻上がったものを銅パイプ４内に挿
入した後、伸線加工し、図３に示すような断面を有する
セグメント線材１７を作製した。
９に複数本挿入し、押出し、引抜きによる伸線工程、ツ
イストおよび成形工程を経て、図２に示すような断面を
有するＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８を得た。続いて、
このＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８に所定の熱処理を施
し、Ａｌ５層を生成させ、Ｎｂ3 Ａｌ系超電導線材を得
た。 （実施例３）ジェリーロール法に従って、その引張り強
さが純Ｎｂシート１より大きいＮｂ−１％Ｚｒ合金から
なる金属棒材２の周囲に、軟化熱処理を施した純Ｎｂシ
ート１とＡｌシート３とを合わせて重ね巻きした。次
に、得られたロール状積層物の外周に、Ａｌの安定材化
層への拡散を防止するため、金属棒材２と同じ材質のＮ
ｂ−１％Ｚｒ合金からなる外周拡散障壁層６を配置し
た。このようにして巻上がったものを銅パイプ４内に挿
入した後、伸線加工し、図３に示すような断面を有する
セグメント線材１７を作製した。
【００２２】次に、このセグメント線材１７を銅パイプ
９に複数本挿入し、押出し、引抜きによる伸線工程、ツ
イストおよび成形工程を経て、図２に示すような断面を
有するＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８を得た。続いて、
このＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８に所定の熱処理を施
し、Ａｌ５層を生成させ、Ｎｂ3 Ａｌ系超電導線材を得
た。 （比較例）ジェリーロール法に従って、まず、軟化熱処
理を施した純Ｎｂシート１を、Ｃｕよりなる安定化材か
らなる金属棒材５２の周囲に巻き、続いてＡｌシート３
を挿入し、純Ｎｂシート１と合わせて重ね巻きした。次
に、得られたロール状積層物の外周に、Ａｌの安定化材
層への拡散を防止するため、その引張り強さが純Ｎｂシ
ート１より大きいＮｂ−１％Ｚｒ合金からなる外周拡散
障壁層６を配置した。このようにして巻上がったものを
銅パイプ４内に挿入した後、伸線加工し、断面が六角形
状になるように成形した。
９に複数本挿入し、押出し、引抜きによる伸線工程、ツ
イストおよび成形工程を経て、図２に示すような断面を
有するＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８を得た。続いて、
このＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８に所定の熱処理を施
し、Ａｌ５層を生成させ、Ｎｂ3 Ａｌ系超電導線材を得
た。 （比較例）ジェリーロール法に従って、まず、軟化熱処
理を施した純Ｎｂシート１を、Ｃｕよりなる安定化材か
らなる金属棒材５２の周囲に巻き、続いてＡｌシート３
を挿入し、純Ｎｂシート１と合わせて重ね巻きした。次
に、得られたロール状積層物の外周に、Ａｌの安定化材
層への拡散を防止するため、その引張り強さが純Ｎｂシ
ート１より大きいＮｂ−１％Ｚｒ合金からなる外周拡散
障壁層６を配置した。このようにして巻上がったものを
銅パイプ４内に挿入した後、伸線加工し、断面が六角形
状になるように成形した。
【００２３】図４は、このようにして得られたセグメン
ト線材５７の構成を示す断面図である。
ト線材５７の構成を示す断面図である。
【００２４】図４を参照してこのセグメント線材５７
は、ロール状積層物の中心がＣｕ−３０％Ｎｉ合金の代
わりにＣｕとなっている他は、図１に示すセグメント線
材７と同様の構成であった。
は、ロール状積層物の中心がＣｕ−３０％Ｎｉ合金の代
わりにＣｕとなっている他は、図１に示すセグメント線
材７と同様の構成であった。
【００２５】次に、このセグメント線材５７を銅パイプ
９に複数本挿入し、押出し、引抜きによる伸線工程、ツ
イストおよび成形工程を経て、図２に示すような断面を
有するＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８を得た。続いて、
このＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８に所定の熱処理を施
し、Ａｌ５層を生成させ、Ｎｂ3 Ａｌ系超電導線材をえ
た。 （特性試験）このようにして得られた実施例１〜３およ
び比較例の４種のＮｂ3 Ａｌ系超電導線材について、液
体Ｈｅ中、外部磁界１２Ｔで、臨界電流およびｎ値の測
定を実施した。ここで、ｎ値とは、通電試験において観
測される電流（Ｉ）と、発生電界（Ｖ）を、臨界電流付
近でＶ＝ａ・Ｉn に当てはめたときに得られる定数ｎ
で、電圧の発生が急峻な場合に大きな値をとる。伸線加
工においてフィラメントの均一性が保たれている場合に
は、ｎ値は大きな値となり、逆に、フィラメントが不均
一な変形を生じている場合には、ｎ値は小さくなること
が知られている。
９に複数本挿入し、押出し、引抜きによる伸線工程、ツ
イストおよび成形工程を経て、図２に示すような断面を
有するＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８を得た。続いて、
このＣｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線８に所定の熱処理を施
し、Ａｌ５層を生成させ、Ｎｂ3 Ａｌ系超電導線材をえ
た。 （特性試験）このようにして得られた実施例１〜３およ
び比較例の４種のＮｂ3 Ａｌ系超電導線材について、液
体Ｈｅ中、外部磁界１２Ｔで、臨界電流およびｎ値の測
定を実施した。ここで、ｎ値とは、通電試験において観
測される電流（Ｉ）と、発生電界（Ｖ）を、臨界電流付
近でＶ＝ａ・Ｉn に当てはめたときに得られる定数ｎ
で、電圧の発生が急峻な場合に大きな値をとる。伸線加
工においてフィラメントの均一性が保たれている場合に
は、ｎ値は大きな値となり、逆に、フィラメントが不均
一な変形を生じている場合には、ｎ値は小さくなること
が知られている。
【００２６】このようにして得られた特性試験の結果を
表１に示す。なお、臨界電流の値は、安定化材層を除く
部分の線材断面積当たりの臨界電流密度（非銅部臨界電
流密度）として示す。また、加工中の断線回数、化合物
生成層と非銅部との比（化合物生成層／非銅部）および
残留抵抗比についても、併わせて示す。
表１に示す。なお、臨界電流の値は、安定化材層を除く
部分の線材断面積当たりの臨界電流密度（非銅部臨界電
流密度）として示す。また、加工中の断線回数、化合物
生成層と非銅部との比（化合物生成層／非銅部）および
残留抵抗比についても、併わせて示す。
【００２７】
【表１】
【００２８】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、加工における不均一変形が防止され、断線の発生を
低減でき、内周拡散障壁層の破断が防止できる。そのた
め、伸線加工性および安定性に優れたＮｂ3 Ｘ系超電導
線材が得られる。
ば、加工における不均一変形が防止され、断線の発生を
低減でき、内周拡散障壁層の破断が防止できる。そのた
め、伸線加工性および安定性に優れたＮｂ3 Ｘ系超電導
線材が得られる。
【００２９】また、この発明によれば、より簡単な製造
方法で長尺線材を得ることが可能となる。
方法で長尺線材を得ることが可能となる。
【００３０】さらに、金属材料層としてＮｂを含む合金
を用いることにより、フィラメント中のＡｌ５層の比率
は高くなり、より高い非銅部臨界電流密度（安定化材層
を除く部分の線材の断面積当たりの臨界電流密度）を有
するＮｂ3 Ｘ系超電導線材が得られる。
を用いることにより、フィラメント中のＡｌ５層の比率
は高くなり、より高い非銅部臨界電流密度（安定化材層
を除く部分の線材の断面積当たりの臨界電流密度）を有
するＮｂ3 Ｘ系超電導線材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明により形成されるセグメント線材の一
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図２】Ｃｕ／Ｎｂ／Ａｌ複合多芯線の構成を概略的に
示す断面図である。
示す断面図である。
【図３】この発明により形成されるセグメント線材の他
の例を示す断面図である。
の例を示す断面図である。
【図４】従来の方法に従い形成されるセグメント線材の
一例を示す断面図である。
一例を示す断面図である。
１ 純Ｎｂシート ２ 金属棒材 ３ Ａｌシート ４ 銅パイプ（安定化材層） なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
Claims (2)
- 【請求項１】 Ｎｂ金属またはＮｂを含む合金からなる
Ｎｂ含有シートと、前記Ｎｂと反応して超電導性を示す
化合物を作る元素ＸまたはＸを含む合金からなるＸ含有
シートとを、重ね合わせて巻上げてなるロール状積層物
と、 前記ロール状積層物を取囲むように設けられた、銅また
は銅合金からなる安定化材層と、 前記ロール状積層物の中心に配置された金属材料層とを
備え、 前記金属材料層は、前記Ｎｂ含有シートより引張り強さ
が大きい金属材料からなることを特徴とする、Ｎｂ3 Ｘ
系超電導線材。 - 【請求項２】 前記金属材料は、前記Ｎｂ含有シートよ
り引張り強さが大きくなるように、その組成が選ばれた
Ｎｂを含む合金である、請求項１記載のＮｂ 3 Ｘ系超電
導線材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5322085A JPH07176222A (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | Ｎｂ３Ｘ系超電導線材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5322085A JPH07176222A (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | Ｎｂ３Ｘ系超電導線材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07176222A true JPH07176222A (ja) | 1995-07-14 |
Family
ID=18139751
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5322085A Pending JPH07176222A (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | Ｎｂ３Ｘ系超電導線材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07176222A (ja) |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP5322085A patent/JPH07176222A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020709 |