JPH07176084A - 情報記録媒体用ポリカーボネート樹脂および情報記録媒体の製造方法 - Google Patents
情報記録媒体用ポリカーボネート樹脂および情報記録媒体の製造方法Info
- Publication number
- JPH07176084A JPH07176084A JP32022393A JP32022393A JPH07176084A JP H07176084 A JPH07176084 A JP H07176084A JP 32022393 A JP32022393 A JP 32022393A JP 32022393 A JP32022393 A JP 32022393A JP H07176084 A JPH07176084 A JP H07176084A
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- JP
- Japan
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- information recording
- recording medium
- polycarbonate resin
- substrate
- release agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 良好な離型性を確保すると共に加水分解が抑
制され、これによって高い耐候性を有する情報記録媒体
の基板が得られるポリカーボネート樹脂を提供するこ
と。かかる特性をもつ基板を有する情報記録媒体を製造
する方法を提供すること。 【構成】 炭素数が１０〜３０の脂肪酸エステル（例え
ば、ステアリン酸モノグリセリド）を含有する離型剤を
０．５％以下含有し、成形時の熱によって該離型剤の７
０％以上が蒸発するポリカーボネート樹脂。上記の離型
剤を０．５％以下含有するポリカーボネート樹脂を用
い、成形時の熱によって該離型剤の７０％以上を蒸発さ
せて基板を成形する情報記録媒体の製造方法。
制され、これによって高い耐候性を有する情報記録媒体
の基板が得られるポリカーボネート樹脂を提供するこ
と。かかる特性をもつ基板を有する情報記録媒体を製造
する方法を提供すること。 【構成】 炭素数が１０〜３０の脂肪酸エステル（例え
ば、ステアリン酸モノグリセリド）を含有する離型剤を
０．５％以下含有し、成形時の熱によって該離型剤の７
０％以上が蒸発するポリカーボネート樹脂。上記の離型
剤を０．５％以下含有するポリカーボネート樹脂を用
い、成形時の熱によって該離型剤の７０％以上を蒸発さ
せて基板を成形する情報記録媒体の製造方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、光または光と磁気とを
用いて情報の記録、再生または消去が行われる、レーザ
ーディスク、コンパクトディスク、Ｗｒｉｔｅ−Ｏｎｃ
ｅ型ディスク、光磁気ディスク、ミニディスク、光カー
ド等の情報記録媒体の基板に用いられるポリカーボネー
ト樹脂およびそれを用いる情報記録媒体の製造方法に関
する。
用いて情報の記録、再生または消去が行われる、レーザ
ーディスク、コンパクトディスク、Ｗｒｉｔｅ−Ｏｎｃ
ｅ型ディスク、光磁気ディスク、ミニディスク、光カー
ド等の情報記録媒体の基板に用いられるポリカーボネー
ト樹脂およびそれを用いる情報記録媒体の製造方法に関
する。
【０００２】
【従来の技術】コンパクトディスク、光磁気ディスク等
に代表される光ディスクや光カードは、アクリル樹脂、
ポリカーボネート樹脂等からなる基板の信号側表面（信
号が書き込まれた面）に、スパッタリング法、真空蒸着
法などの薄膜形成法を用いて金属薄膜が設けられてなる
ものであり、最近では、ポリカーボネート樹脂の射出成
形体からなる基板を用いるのが一般的である。
に代表される光ディスクや光カードは、アクリル樹脂、
ポリカーボネート樹脂等からなる基板の信号側表面（信
号が書き込まれた面）に、スパッタリング法、真空蒸着
法などの薄膜形成法を用いて金属薄膜が設けられてなる
ものであり、最近では、ポリカーボネート樹脂の射出成
形体からなる基板を用いるのが一般的である。
【０００３】しかしながら、ポリカーボネート樹脂から
なる基板を射出成形する場合、金型との離型不良によっ
て、成形された基板に反り、転写不良等による不良品が
発生することがある。そこで、ポリカーボネート樹脂に
シリコーンオイル、脂肪酸、脂肪酸エステル等の離型剤
を添加することが多い。
なる基板を射出成形する場合、金型との離型不良によっ
て、成形された基板に反り、転写不良等による不良品が
発生することがある。そこで、ポリカーボネート樹脂に
シリコーンオイル、脂肪酸、脂肪酸エステル等の離型剤
を添加することが多い。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】情報記録媒体用ポリカ
ーボネート樹脂に添加する離型剤としてシリコーンオイ
ルを用いた場合、高い効果を得るためには多量のシリコ
ーンオイルを添加する必要があり、しみだしたオイルに
よって、基板と金属薄膜との密着性に悪影響を与える。
また、脂肪酸、脂肪酸エステルを用いた場合、高温高湿
下においてポリカーボネート樹脂の加水分解を引き起こ
し、加水分解による分解物（白色の点として析出す
る。）によってレーザ光の散乱等が発生し、信号特性が
低下することがある。
ーボネート樹脂に添加する離型剤としてシリコーンオイ
ルを用いた場合、高い効果を得るためには多量のシリコ
ーンオイルを添加する必要があり、しみだしたオイルに
よって、基板と金属薄膜との密着性に悪影響を与える。
また、脂肪酸、脂肪酸エステルを用いた場合、高温高湿
下においてポリカーボネート樹脂の加水分解を引き起こ
し、加水分解による分解物（白色の点として析出す
る。）によってレーザ光の散乱等が発生し、信号特性が
低下することがある。
【０００５】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、良好な離型剤を確保しつつ、加水分解が抑制され、
これによって高い耐候性を有する情報記録媒体の基板が
得られるポリカーボネート樹脂を提供すること、およ
び、かかる特性をもつ基板を有する情報記録媒体を製造
する方法を提供することを目的とする。
で、良好な離型剤を確保しつつ、加水分解が抑制され、
これによって高い耐候性を有する情報記録媒体の基板が
得られるポリカーボネート樹脂を提供すること、およ
び、かかる特性をもつ基板を有する情報記録媒体を製造
する方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本願の請求項１の情報記
録媒体用ポリカーボネート樹脂の発明は、炭素数が１０
〜３０の脂肪酸エステルを含有する離型剤を０．５％以
下含有し、成形時の熱によって該離型剤の７０％以上が
蒸発するものであることを特徴とする。
録媒体用ポリカーボネート樹脂の発明は、炭素数が１０
〜３０の脂肪酸エステルを含有する離型剤を０．５％以
下含有し、成形時の熱によって該離型剤の７０％以上が
蒸発するものであることを特徴とする。
【０００７】また、本願の請求項２の情報記録媒体の製
造方法の発明は、炭素数が１０〜３０の脂肪酸エステル
を含有する離型剤を０．５％以下含有するポリカーボネ
ート樹脂を用い、成形時の熱によって該離型剤の７０％
以上を蒸発させて基板を成形することを特徴とする。
造方法の発明は、炭素数が１０〜３０の脂肪酸エステル
を含有する離型剤を０．５％以下含有するポリカーボネ
ート樹脂を用い、成形時の熱によって該離型剤の７０％
以上を蒸発させて基板を成形することを特徴とする。
【０００８】本発明における離型剤は炭素数が１０〜３
０の脂肪酸エステルが９０％以上の割合で含まれている
ものが好ましい。上記の脂肪酸エステルとしては、ステ
アリン酸モノグリセリド、ベヘン酸モノグリセリド、パ
ルミチン酸モノグリセリド等が挙げられる。成形時の熱
による蒸発量としては、８０％以上であることが好まし
い。ここで、本発明において、成形時の熱によって蒸発
する離型剤の量は、窒素雰囲気中で、走査速度１０℃／
ｍｉｎの条件で差動型示差熱天秤を用いて測定した値か
ら以下の式によって求めたものである（ここで、室温は
２５℃とする。）。
０の脂肪酸エステルが９０％以上の割合で含まれている
ものが好ましい。上記の脂肪酸エステルとしては、ステ
アリン酸モノグリセリド、ベヘン酸モノグリセリド、パ
ルミチン酸モノグリセリド等が挙げられる。成形時の熱
による蒸発量としては、８０％以上であることが好まし
い。ここで、本発明において、成形時の熱によって蒸発
する離型剤の量は、窒素雰囲気中で、走査速度１０℃／
ｍｉｎの条件で差動型示差熱天秤を用いて測定した値か
ら以下の式によって求めたものである（ここで、室温は
２５℃とする。）。
【数１】 離型剤の含有量としては、０．０３〜０．１％の範囲に
あることが好ましい。なお、本発明で用いられるポリカ
ーボネート樹脂としては、透明性が高く、高い射出成形
性を有するものであって、一般に情報記録媒体として用
いられるものであれば特に限定されない。
あることが好ましい。なお、本発明で用いられるポリカ
ーボネート樹脂としては、透明性が高く、高い射出成形
性を有するものであって、一般に情報記録媒体として用
いられるものであれば特に限定されない。
【０００９】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 （実施例１〜８）脂肪酸エステルとして、ステアリン酸
モノグリセリド（実施例１〜６）、ベヘン酸モノグリセ
リド（実施例７）およびパルミチン酸モノグリセリド
（実施例８）をそれぞれ用い、表１に示す量の離型剤を
それぞれ含有させたポリカーボネート樹脂を用いて、射
出成形法により直径２．５インチ、厚さ１．２ｍｍの情
報記録媒体用基板を成形した（成形時の温度：３４０
℃）。各実施例における離型剤の蒸発量をあわせて表１
に示す。
る。 （実施例１〜８）脂肪酸エステルとして、ステアリン酸
モノグリセリド（実施例１〜６）、ベヘン酸モノグリセ
リド（実施例７）およびパルミチン酸モノグリセリド
（実施例８）をそれぞれ用い、表１に示す量の離型剤を
それぞれ含有させたポリカーボネート樹脂を用いて、射
出成形法により直径２．５インチ、厚さ１．２ｍｍの情
報記録媒体用基板を成形した（成形時の温度：３４０
℃）。各実施例における離型剤の蒸発量をあわせて表１
に示す。
【００１０】各実施例で得られた基板を温度１３０℃、
湿度２．５ｋｇｆ／ｃｍ2の環境下に２．５時間放置
し、ポリカーボネート樹脂の加水分解による分解物の数
（白色の点として析出したものの数を目視でカウントし
た。）を調べた。その結果を表１に示す。
湿度２．５ｋｇｆ／ｃｍ2の環境下に２．５時間放置
し、ポリカーボネート樹脂の加水分解による分解物の数
（白色の点として析出したものの数を目視でカウントし
た。）を調べた。その結果を表１に示す。
【００１１】
【表１】
【００１２】（比較例１〜３）表１に示す蒸発量のステ
アリン酸モノグリセリドを含有する離型剤を表１に示す
量だけ含有させたポリカーボネート樹脂を用いて、実施
例１〜８におけると同じ条件で情報記録媒体用基板を成
形した。得られた基板について各実施例と同じ方法でポ
リカーボネート樹脂の加水分解による分解物の数を調べ
た。その結果を表１にあわせて示す。
アリン酸モノグリセリドを含有する離型剤を表１に示す
量だけ含有させたポリカーボネート樹脂を用いて、実施
例１〜８におけると同じ条件で情報記録媒体用基板を成
形した。得られた基板について各実施例と同じ方法でポ
リカーボネート樹脂の加水分解による分解物の数を調べ
た。その結果を表１にあわせて示す。
【００１３】表１により、離型剤を０．５％以下含有
し、成形時の温度で離型剤の７０％以上が蒸発するポリ
カーボネート樹脂を用いて成形した基板では、当該加水
分解物の数が少ないことが明らかである。なお、上記各
実施例において離型性は良好で離型不良による転写ずれ
等は発生しなかった。
し、成形時の温度で離型剤の７０％以上が蒸発するポリ
カーボネート樹脂を用いて成形した基板では、当該加水
分解物の数が少ないことが明らかである。なお、上記各
実施例において離型性は良好で離型不良による転写ずれ
等は発生しなかった。
【００１４】本発明により得られた基板は、反射膜、記
録膜、磁性膜等が積層され、コンパクトディスク、光磁
気ディスクなどの光ディスク、光カード等に利用され
る。
録膜、磁性膜等が積層され、コンパクトディスク、光磁
気ディスクなどの光ディスク、光カード等に利用され
る。
【００１５】
【発明の効果】本発明によれば、加水分解が抑制される
ことから、基板が高い耐候性を有しており、信頼性の高
い情報記録媒体を製造可能なポリカーボネート樹脂が得
られる。また、かかる特性をもつ基板を有する情報記録
媒体が製造できる。
ことから、基板が高い耐候性を有しており、信頼性の高
い情報記録媒体を製造可能なポリカーボネート樹脂が得
られる。また、かかる特性をもつ基板を有する情報記録
媒体が製造できる。
Claims (2)
- 【請求項１】 炭素数が１０〜３０の脂肪酸エステルを
含有する離型剤を０．５％以下含有し、成形時の熱によ
って該離型剤の７０％以上が蒸発するものであることを
特徴とする情報記録媒体用ポリカーボネート樹脂。 - 【請求項２】 炭素数が１０〜３０の脂肪酸エステルを
含有する離型剤を０．５％以下含有するポリカーボネー
ト樹脂を用い、成形時の熱によって該離型剤の７０％以
上を蒸発させて基板を成形することを特徴とする情報記
録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32022393A JPH07176084A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 情報記録媒体用ポリカーボネート樹脂および情報記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32022393A JPH07176084A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 情報記録媒体用ポリカーボネート樹脂および情報記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07176084A true JPH07176084A (ja) | 1995-07-14 |
Family
ID=18119103
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32022393A Pending JPH07176084A (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 情報記録媒体用ポリカーボネート樹脂および情報記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07176084A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20140059751A (ko) * | 2012-11-08 | 2014-05-16 | 노벨러스 시스템즈, 인코포레이티드 | 민감성 기판 상에 막을 증착하는 방법 |
| US11133180B2 (en) | 2010-04-15 | 2021-09-28 | Lam Research Corporation | Gapfill of variable aspect ratio features with a composite PEALD and PECVD method |
-
1993
- 1993-12-20 JP JP32022393A patent/JPH07176084A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11133180B2 (en) | 2010-04-15 | 2021-09-28 | Lam Research Corporation | Gapfill of variable aspect ratio features with a composite PEALD and PECVD method |
| KR20140059751A (ko) * | 2012-11-08 | 2014-05-16 | 노벨러스 시스템즈, 인코포레이티드 | 민감성 기판 상에 막을 증착하는 방법 |
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