JPH0717540B2 - モノ及び/又はジアルキルナフタレンの製造方法 - Google Patents
モノ及び/又はジアルキルナフタレンの製造方法Info
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- JPH0717540B2 JPH0717540B2 JP62066788A JP6678887A JPH0717540B2 JP H0717540 B2 JPH0717540 B2 JP H0717540B2 JP 62066788 A JP62066788 A JP 62066788A JP 6678887 A JP6678887 A JP 6678887A JP H0717540 B2 JPH0717540 B2 JP H0717540B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はナフタレン及び/又はアルキルナフタレンをα
−オレフィンでアルキル化する方法に関するものであ
る。更に詳しくはフォージャサイト型ゼオライトを使用
してナフタレン及び/又はアルキルナフタレンを高転化
率でアルキル化して、高い選択率でβ体のモノ及び/又
はジアルキルナフタレンを製造する方法に関するもので
ある。
−オレフィンでアルキル化する方法に関するものであ
る。更に詳しくはフォージャサイト型ゼオライトを使用
してナフタレン及び/又はアルキルナフタレンを高転化
率でアルキル化して、高い選択率でβ体のモノ及び/又
はジアルキルナフタレンを製造する方法に関するもので
ある。
AlCl3のようなルイス酸を触媒として芳香族化合物をア
ルキル化する方法はフリーデル・クラフト反応として知
られている。特に、ナフタレンをプロピレンでアルキル
化してイソプロピルナフタレンを得る方法は従来よりよ
く知られている。しかしながら、このアルキル化方法で
は、反応終了後反応生成物と触媒との分離を行なう必要
があり、また触媒に装置を腐食する性質があり経済的に
不利であった。
ルキル化する方法はフリーデル・クラフト反応として知
られている。特に、ナフタレンをプロピレンでアルキル
化してイソプロピルナフタレンを得る方法は従来よりよ
く知られている。しかしながら、このアルキル化方法で
は、反応終了後反応生成物と触媒との分離を行なう必要
があり、また触媒に装置を腐食する性質があり経済的に
不利であった。
そこでAlCl3の代りにBF3−H3PO4アダクト触媒を使用し
てナフタレンをプロピレンでアルキル化してイソプロピ
ルナフタレンを得る方法が提案されている(特開昭51−
56435号公報)。しかしながら、BF3−H3PO4アダクト触
媒にもAlCl3と同様に装置を腐食する性質があった。さ
らに目的とするβ−イソプロピルナフタレンの選択率が
低く、アルキル化終了後反応生成物を異性化する必要が
あった。
てナフタレンをプロピレンでアルキル化してイソプロピ
ルナフタレンを得る方法が提案されている(特開昭51−
56435号公報)。しかしながら、BF3−H3PO4アダクト触
媒にもAlCl3と同様に装置を腐食する性質があった。さ
らに目的とするβ−イソプロピルナフタレンの選択率が
低く、アルキル化終了後反応生成物を異性化する必要が
あった。
一方、反応生成物からの分離が容易な固体触媒を使用し
た例として、特公昭55−45533号公報にアルミニウムオ
キシハライドまたはチタニウムオキシハライドを触媒と
してナフタレンをアルキル化してβ−イソプロピルナフ
タレンを得る方法が開示されている。しかしながら、該
方法によると高沸点物の生成が多くまたβ−イソプロピ
ルナフタレンの選択率も低かった。さらに、米国特許第
4,026,959号には、希土類金属のアンモニウムで交換さ
れたY型ゼオライトを触媒として使用してナフタレンを
アルキル化してβ−イソプロピルナフタレンを得る方法
が記載されている。この方法のβ−イソプロピルナフタ
レンの選択率は充分高いものではなくアルキル化終了後
反応生成物を異性化しなければならなかった。又は、本
発明者等は前記先行技術とは別にHY型ゼオライトを触媒
として使用するナフタレン及び/又はイソプロピルナフ
タレンとα−オレフィンとの反応について検討した。し
かし、該反応においては、触媒の活性劣化が大きいとい
うことがわかった。
た例として、特公昭55−45533号公報にアルミニウムオ
キシハライドまたはチタニウムオキシハライドを触媒と
してナフタレンをアルキル化してβ−イソプロピルナフ
タレンを得る方法が開示されている。しかしながら、該
方法によると高沸点物の生成が多くまたβ−イソプロピ
ルナフタレンの選択率も低かった。さらに、米国特許第
4,026,959号には、希土類金属のアンモニウムで交換さ
れたY型ゼオライトを触媒として使用してナフタレンを
アルキル化してβ−イソプロピルナフタレンを得る方法
が記載されている。この方法のβ−イソプロピルナフタ
レンの選択率は充分高いものではなくアルキル化終了後
反応生成物を異性化しなければならなかった。又は、本
発明者等は前記先行技術とは別にHY型ゼオライトを触媒
として使用するナフタレン及び/又はイソプロピルナフ
タレンとα−オレフィンとの反応について検討した。し
かし、該反応においては、触媒の活性劣化が大きいとい
うことがわかった。
さらに特開昭60−172939号公報にZSM−5のような酸素1
0員環よりなるゼオライトを触媒としてナフタレン類を
メチル化する方法が開示されている。しかし該メチル化
の反応温度は400〜450℃と高い。本発明者らがα−オレ
フィンによるナフタレンのアルキル化についてZSM−5
を用いる該方法を適用したところ、反応温度が高く脱ア
ルキル化反応も促進されてしまい結果として低いモノ及
び/又はジアルキルナフタレンの収率しか得られなかっ
た。
0員環よりなるゼオライトを触媒としてナフタレン類を
メチル化する方法が開示されている。しかし該メチル化
の反応温度は400〜450℃と高い。本発明者らがα−オレ
フィンによるナフタレンのアルキル化についてZSM−5
を用いる該方法を適用したところ、反応温度が高く脱ア
ルキル化反応も促進されてしまい結果として低いモノ及
び/又はジアルキルナフタレンの収率しか得られなかっ
た。
一方、ジイソプロピルナフタレンの製造方法については
従来より余り知られていない。ジイソプロピルナフタレ
ンのなかで特に有用な異性体は、2,6−または2,7−ジイ
ソプロピルナフタレンである。内でも2,6−ジイソプロ
ピルナフタレンを酸化すると2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸が得られる。このカルボン酸はポリエステル(合成
繊維、フィルム等)合成原料としての広凡な用途を有し
ている。このような2,6−または2,7−ジイソプロピルナ
フタレンの選択的な製造方法は従来ほとんど知られてい
ない。
従来より余り知られていない。ジイソプロピルナフタレ
ンのなかで特に有用な異性体は、2,6−または2,7−ジイ
ソプロピルナフタレンである。内でも2,6−ジイソプロ
ピルナフタレンを酸化すると2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸が得られる。このカルボン酸はポリエステル(合成
繊維、フィルム等)合成原料としての広凡な用途を有し
ている。このような2,6−または2,7−ジイソプロピルナ
フタレンの選択的な製造方法は従来ほとんど知られてい
ない。
固体酸触媒を使用してナフタレン及び/又はアルキルナ
フタレンのアルキル化反応を実施することに於て、高転
化率で、触媒の活性寿命が長く、且つモノアルキルナフ
タレンの製造に於てはβ−アルキルナフタレンの選択率
は高く、又ジイソプロピルナフタレンの製造に於ては2,
6−または2,7−ジイソプロピルナフタレンの選択率が高
い製造方法は未だ確立されていない。
フタレンのアルキル化反応を実施することに於て、高転
化率で、触媒の活性寿命が長く、且つモノアルキルナフ
タレンの製造に於てはβ−アルキルナフタレンの選択率
は高く、又ジイソプロピルナフタレンの製造に於ては2,
6−または2,7−ジイソプロピルナフタレンの選択率が高
い製造方法は未だ確立されていない。
本発明は、優れた触媒活性を有し、しかも高い活性を長
時間接続させ、且つβ−アルキルナフタレンまたはジイ
ソプロピルナフタレンの製造に於ては2,6−または2,7−
ジイソプロピルナフタレンの選択率が高いモノ及び/又
はジアルキルナフタレンの製造方法を提供することを目
的とする。
時間接続させ、且つβ−アルキルナフタレンまたはジイ
ソプロピルナフタレンの製造に於ては2,6−または2,7−
ジイソプロピルナフタレンの選択率が高いモノ及び/又
はジアルキルナフタレンの製造方法を提供することを目
的とする。
本発明者らは、ナフタレン及び/又はアルキルナフタレ
ンのアルキル化方法について鋭意研究を続けた結果、フ
ォージャサイト型ゼオライトを触媒として使用すれば、
高い転化率が得られること、また該アルキル化反応を飽
和脂環式炭化水素化合物の存在下で行なえば触媒の活性
寿命を著しく改善できることを見出して発明を完成する
に至った。
ンのアルキル化方法について鋭意研究を続けた結果、フ
ォージャサイト型ゼオライトを触媒として使用すれば、
高い転化率が得られること、また該アルキル化反応を飽
和脂環式炭化水素化合物の存在下で行なえば触媒の活性
寿命を著しく改善できることを見出して発明を完成する
に至った。
すなわち本発明は、フォージャサイト型ゼオライト及び
飽和脂環式炭化水素化合物の存在下、ナフタレン及び/
又はアルキルナフタレンをα−オレフィンでアルキル化
することを特徴とするモノ及び/又はジアルキルナフタ
レンの製造方法に関するものである。
飽和脂環式炭化水素化合物の存在下、ナフタレン及び/
又はアルキルナフタレンをα−オレフィンでアルキル化
することを特徴とするモノ及び/又はジアルキルナフタ
レンの製造方法に関するものである。
以下本発明について説明する。
本発明において用いる「飽和脂環式炭化水素化合物」と
しては、単環式化合物、環炭素を共有していない多環式
化合物、環炭素を共有する多環式化合物、縮合脂環式化
合物、有橋脂環式化合物が挙げられる。具体的には、単
環式化合物としてはシクロヘキサン、シクロヘプタン、
シクリオクタン、シクロデカンなどが挙げられる。環炭
素を共有しない多環式化合物としてはビシクロプロピレ
ン、ビシクロペンチル、ビシクロヘキシル、シクロペン
チルシクロヘキサンなどが挙げられる。環炭素を共有す
る多環式化合物としてはいわゆるスピラン系化合物があ
り、例えば、スピロ〔2,2〕へプタン、スピロ〔2,3〕ヘ
キサン、スピロ〔2,4〕ヘプタン、スピロ〔3,3〕ヘプタ
ン、スピロ〔3,4〕オクタンなどが挙げられる。縮合脂
環式化合物としては、ビシクロ〔4,2,0〕オクタンヒド
ロインダン、デカリン、ペルヒドロフエナントレン、ペ
ルヒドロアントラセンなどが挙げられる。有橋脂環式化
合物としては、ノルピナン、ノルボルナン、ビシクロ
〔2,2,1〕オクタンなどが挙げられる。このなかで特に
好適な化合物としては縮合脂環式化合物及び多環式化合
物が挙げられ、具体的にはデカリン及びビシクロヘキシ
ルなどが挙げられる。デカリンには、Cis−デカリン、t
rans−デカリンがあり、どちらを使用しても本発明の効
果が発現され、両者の混合物が容易に入手でき好まし
い。
しては、単環式化合物、環炭素を共有していない多環式
化合物、環炭素を共有する多環式化合物、縮合脂環式化
合物、有橋脂環式化合物が挙げられる。具体的には、単
環式化合物としてはシクロヘキサン、シクロヘプタン、
シクリオクタン、シクロデカンなどが挙げられる。環炭
素を共有しない多環式化合物としてはビシクロプロピレ
ン、ビシクロペンチル、ビシクロヘキシル、シクロペン
チルシクロヘキサンなどが挙げられる。環炭素を共有す
る多環式化合物としてはいわゆるスピラン系化合物があ
り、例えば、スピロ〔2,2〕へプタン、スピロ〔2,3〕ヘ
キサン、スピロ〔2,4〕ヘプタン、スピロ〔3,3〕ヘプタ
ン、スピロ〔3,4〕オクタンなどが挙げられる。縮合脂
環式化合物としては、ビシクロ〔4,2,0〕オクタンヒド
ロインダン、デカリン、ペルヒドロフエナントレン、ペ
ルヒドロアントラセンなどが挙げられる。有橋脂環式化
合物としては、ノルピナン、ノルボルナン、ビシクロ
〔2,2,1〕オクタンなどが挙げられる。このなかで特に
好適な化合物としては縮合脂環式化合物及び多環式化合
物が挙げられ、具体的にはデカリン及びビシクロヘキシ
ルなどが挙げられる。デカリンには、Cis−デカリン、t
rans−デカリンがあり、どちらを使用しても本発明の効
果が発現され、両者の混合物が容易に入手でき好まし
い。
飽和脂環式炭化水素化合物の供給量はナフタレン及び/
又はモノアルキルナフタレンに対して0.1〜20重量比の
範囲とすることが好ましい。特に0.2〜10重量比の範囲
が好適である。該範囲とすることで活性劣化を十分に防
止できるとともに、高い生産性を保持することができる
からである。
又はモノアルキルナフタレンに対して0.1〜20重量比の
範囲とすることが好ましい。特に0.2〜10重量比の範囲
が好適である。該範囲とすることで活性劣化を十分に防
止できるとともに、高い生産性を保持することができる
からである。
飽和脂環式炭化水素化合物は反応域にナフタレン及び/
又はモノアルキルナフタレンと共に、あるいは単独で供
給しても、反応域に存在するような方法であればいずれ
でもよい。
又はモノアルキルナフタレンと共に、あるいは単独で供
給しても、反応域に存在するような方法であればいずれ
でもよい。
本発明で使用される「フォージャサイト型ゼオライト」
としてはX型ゼオライト及びY型ゼオライトを挙げるこ
とができ、特にY型ゼオライトが好ましい。Y型ゼオラ
イトは天然ゼオライト及び合成ゼオライトのいずれもが
使用できる。Y型ゼオライトのカチオンサイトは通常Na
などのアルカリ金属で占められているが、全カチオンサ
イトの少くとも25%好ましくは少くとも50%が水素カチ
オンで交換されているものが好ましい。
としてはX型ゼオライト及びY型ゼオライトを挙げるこ
とができ、特にY型ゼオライトが好ましい。Y型ゼオラ
イトは天然ゼオライト及び合成ゼオライトのいずれもが
使用できる。Y型ゼオライトのカチオンサイトは通常Na
などのアルカリ金属で占められているが、全カチオンサ
イトの少くとも25%好ましくは少くとも50%が水素カチ
オンで交換されているものが好ましい。
ゼオライトのカチオンを水素カチオンに交換する方法は
公知の方法によって行なえる。すなわち、例えば、塩
酸、硝酸、硫酸などの鉱酸による処理あるいは塩化アン
モニウムなどのアンモニウムイオンと交換した後、焼成
によってアンモニウムイオンから水素カチオンにするこ
とができる。
公知の方法によって行なえる。すなわち、例えば、塩
酸、硝酸、硫酸などの鉱酸による処理あるいは塩化アン
モニウムなどのアンモニウムイオンと交換した後、焼成
によってアンモニウムイオンから水素カチオンにするこ
とができる。
さらに、Y型ゼオライトの金属カチオンを酸化物として
1.0重量%以下とし、耐水熱安定性が改善された超安定
性Y型の使用できる。これは全カチオンサイトの50%以
上を水素イオンで交換した後にスチームの存在下高温
(例えば600〜900℃)で熱処理することにより得られる
し、また鉱酸などの処理を段階的に繰り返すことによっ
ても得られることが知られている。
1.0重量%以下とし、耐水熱安定性が改善された超安定
性Y型の使用できる。これは全カチオンサイトの50%以
上を水素イオンで交換した後にスチームの存在下高温
(例えば600〜900℃)で熱処理することにより得られる
し、また鉱酸などの処理を段階的に繰り返すことによっ
ても得られることが知られている。
例えば、特開昭54−122700号公報、特開昭56−22624号
公報等が挙げられる。また一方、耐水熱安定性の改善さ
れた超安定性Y型を無機酸または有機酸で処理する、い
わゆる脱アルミナ処理して得られるY型も使用すること
ができる。
公報等が挙げられる。また一方、耐水熱安定性の改善さ
れた超安定性Y型を無機酸または有機酸で処理する、い
わゆる脱アルミナ処理して得られるY型も使用すること
ができる。
酸処理に使用できる酸は無機酸、有機酸のいずれでも良
い。無機酸としては例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等
が使用でき、有機酸としては、カルボン酸、スルホン酸
等が使用できる。特に有機酸の場合は、pH調製の容易さ
から、脂肪族カルボン酸が良好で、例えば、酢酸、シュ
ウ酸、コハク酸、マレイン酸等が好ましい。
い。無機酸としては例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等
が使用でき、有機酸としては、カルボン酸、スルホン酸
等が使用できる。特に有機酸の場合は、pH調製の容易さ
から、脂肪族カルボン酸が良好で、例えば、酢酸、シュ
ウ酸、コハク酸、マレイン酸等が好ましい。
本発明で使用される脱アルミナ処理されたフォージャサ
イト型ゼオライトのアルミナに対するシリカのモル比
は、好ましくは150以下の範囲である。アルミナに対す
るシリカのモル比を150以下とすることによって、ゼオ
ライト中に十分な酸量が存在し、原料であるナフタレン
及び/又はアルキルナフタレンの転化率を高める傾向が
有るからである。
イト型ゼオライトのアルミナに対するシリカのモル比
は、好ましくは150以下の範囲である。アルミナに対す
るシリカのモル比を150以下とすることによって、ゼオ
ライト中に十分な酸量が存在し、原料であるナフタレン
及び/又はアルキルナフタレンの転化率を高める傾向が
有るからである。
本発明に使用されるゼオライトは、それ自体パウダー状
で使用することもできる。また圧縮成形することでペレ
ット状、タブレット状などの成形物として使用すること
ができる。成形物として使用する場合、結合剤としてア
ルミナゾル、シリカゾルなどを添加して成形物とするこ
ともできる。
で使用することもできる。また圧縮成形することでペレ
ット状、タブレット状などの成形物として使用すること
ができる。成形物として使用する場合、結合剤としてア
ルミナゾル、シリカゾルなどを添加して成形物とするこ
ともできる。
本発明によるナフタレン及び/又はアルキルナフタレン
のアルキル化反応は、気相または液相のいずれでも行な
うことができるが、通常は液相で行なうことが好まし
い。反応圧力は、加圧下0.5〜100kg/cm2G、とりわけ0.
5〜30kg/cm2Gで行なうことが好ましい。加圧下でアル
キル化反応を行なうと、イソプロピル基などのアルキル
基が脱離する脱アルキル反応が起りにくくなり、目的と
するモノ及び/又はジアルキルナフタレンの収率を向上
させる傾向がある。ただし、反応圧力が30kg/cm2G以上
になると収率に対する圧力の影響は実質的になくなる。
のアルキル化反応は、気相または液相のいずれでも行な
うことができるが、通常は液相で行なうことが好まし
い。反応圧力は、加圧下0.5〜100kg/cm2G、とりわけ0.
5〜30kg/cm2Gで行なうことが好ましい。加圧下でアル
キル化反応を行なうと、イソプロピル基などのアルキル
基が脱離する脱アルキル反応が起りにくくなり、目的と
するモノ及び/又はジアルキルナフタレンの収率を向上
させる傾向がある。ただし、反応圧力が30kg/cm2G以上
になると収率に対する圧力の影響は実質的になくなる。
本発明のアルキル化反応温度は160〜400℃の範囲とする
ことが適当である。該温度範囲とすることによって脱ア
ルキル反応を抑制できかつ高い触媒活性が得られかつ触
媒の劣化も少ない。アルキル化反温度は、特にα−オレ
フィンがプロピレンであるときは160〜300℃とすること
が好ましい。またα−オレフィンがエチレンであるとき
は200〜400℃とすることが好ましい。
ことが適当である。該温度範囲とすることによって脱ア
ルキル反応を抑制できかつ高い触媒活性が得られかつ触
媒の劣化も少ない。アルキル化反温度は、特にα−オレ
フィンがプロピレンであるときは160〜300℃とすること
が好ましい。またα−オレフィンがエチレンであるとき
は200〜400℃とすることが好ましい。
本発明のアルキル化反応は、活性寿命をより長く持続さ
せるために水素気流下で行なうことが好ましい。水素供
給量はナフタレン及び/又はアルキルナフタレンに対し
て0.1〜10モル比の範囲で行なうことが好ましい。また
窒素、炭酸ガス、メタン等のガスを導入してもよい。反
応は通常固定床反応装置を用いて行なわれるが、流動床
や移動床等を用いて行なうこともできる。この際に、重
量時間空間速度(WHSV)は0.2〜50Hr-1の範囲で行なう
ことができる。より好ましくは、WHSVは1〜20Hr-1の範
囲とする。WHSVを1以上とすることで、高い生産性を保
持することができ、またWHSVを50Hr-1とすることで、触
媒と接触時間を十分に長く取ることができ高い転化率を
得られるからである。尚、本発明に示すWHSVとは、触媒
(g)当りの単位時間(Hr)におけるナフタレン及び/
又はアルキルナフタレンの供給量(g)を表すものとす
る。
せるために水素気流下で行なうことが好ましい。水素供
給量はナフタレン及び/又はアルキルナフタレンに対し
て0.1〜10モル比の範囲で行なうことが好ましい。また
窒素、炭酸ガス、メタン等のガスを導入してもよい。反
応は通常固定床反応装置を用いて行なわれるが、流動床
や移動床等を用いて行なうこともできる。この際に、重
量時間空間速度(WHSV)は0.2〜50Hr-1の範囲で行なう
ことができる。より好ましくは、WHSVは1〜20Hr-1の範
囲とする。WHSVを1以上とすることで、高い生産性を保
持することができ、またWHSVを50Hr-1とすることで、触
媒と接触時間を十分に長く取ることができ高い転化率を
得られるからである。尚、本発明に示すWHSVとは、触媒
(g)当りの単位時間(Hr)におけるナフタレン及び/
又はアルキルナフタレンの供給量(g)を表すものとす
る。
本発明のアルキル化反応に使用されるアルキル化剤は、
α−オレフィンである。α−オレフィンの代表例として
プロピレン及びエチレンを挙げることができる。アルキ
ル化剤の供給量はナフタレン及び/又はアルキルナフタ
レンに対して0.2〜2.0(モル比)、好ましくは0.3〜1.5
の範囲とすることが好適である。本発明においてアルキ
ルナフタレンはイソプロピルナフタレンであることが好
ましく、このときアルキル化剤としてはプロピレンが好
ましい。
α−オレフィンである。α−オレフィンの代表例として
プロピレン及びエチレンを挙げることができる。アルキ
ル化剤の供給量はナフタレン及び/又はアルキルナフタ
レンに対して0.2〜2.0(モル比)、好ましくは0.3〜1.5
の範囲とすることが好適である。本発明においてアルキ
ルナフタレンはイソプロピルナフタレンであることが好
ましく、このときアルキル化剤としてはプロピレンが好
ましい。
本発明によれば、ナフタレン及び/又はアルキルナフタ
レンのアルキル化反応において、フォージャサイト型ゼ
オライト、特にY型ゼオライトを触媒として使用するこ
とにより原料の高転化率が達成できる。さらに飽和脂環
式炭化水素化合物の存在下で該アルキル化反応を行うこ
とによって、活性寿命も著しく改善される。
レンのアルキル化反応において、フォージャサイト型ゼ
オライト、特にY型ゼオライトを触媒として使用するこ
とにより原料の高転化率が達成できる。さらに飽和脂環
式炭化水素化合物の存在下で該アルキル化反応を行うこ
とによって、活性寿命も著しく改善される。
さらに重要なことは得られるモノジアルキルナフタレン
の異性体混合物中、β−アルキルナフタレンの比率が高
く、アルキル化反応生成物をさらに異性化する必要はな
い。又、ジイソプロピルナフタレンの異性体混合物中の
有用な2,6−または2,7−ジイソプロピルナフタレンの比
率も著しく高い。
の異性体混合物中、β−アルキルナフタレンの比率が高
く、アルキル化反応生成物をさらに異性化する必要はな
い。又、ジイソプロピルナフタレンの異性体混合物中の
有用な2,6−または2,7−ジイソプロピルナフタレンの比
率も著しく高い。
本発明のこれらの特徴は工業化に際して大きなメリット
になるものである。
になるものである。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明
は、下記実施例に限定されるものではない。
は、下記実施例に限定されるものではない。
実施例1 アルミナに対するシリカのモル比が6.1でNa2Oが0.3重量
%である耐水熱安定性の改善された超安定性Y型ゼオラ
イト(東洋曹達製TSX 351)を圧縮成形した後、粉砕し
た20〜42メッシュのゼオライト(以下、USY−1と略称
する)3gを固定床反応管に充填した。触媒層を220℃と
した後、反応圧力4kg/cm2Gでイソプロピルナフタレン
(和光純薬製試薬β−体含有率93%)及びデカリンを重
量比で1/1に混合した液を30g/Hr、プロピレンをプロピ
レン/イソプロピルナフタレン=0.70/1(モル比)で供
給した。また水素も水素/イソプロピルナフタレン=1.
3/1(モル比)で供給した。この結果を表1に示す。
%である耐水熱安定性の改善された超安定性Y型ゼオラ
イト(東洋曹達製TSX 351)を圧縮成形した後、粉砕し
た20〜42メッシュのゼオライト(以下、USY−1と略称
する)3gを固定床反応管に充填した。触媒層を220℃と
した後、反応圧力4kg/cm2Gでイソプロピルナフタレン
(和光純薬製試薬β−体含有率93%)及びデカリンを重
量比で1/1に混合した液を30g/Hr、プロピレンをプロピ
レン/イソプロピルナフタレン=0.70/1(モル比)で供
給した。また水素も水素/イソプロピルナフタレン=1.
3/1(モル比)で供給した。この結果を表1に示す。
実施例2 前述のUSY−1ゼオライトを25℃においてpH値2の酢酸
水溶液で酸処理した。この後イオン交換水で充分水洗
し、次いで110℃で1昼夜乾燥後、空気を流通させて500
℃にて4時間熱処理した(USY−2)。このゼオライト
のアルミナに対するシリカのモル比は11.5であった。触
媒をUSY−2に変更した以外、実施例1と同様にしてア
ルキル化反応を行った。この結果を表1に示す。
水溶液で酸処理した。この後イオン交換水で充分水洗
し、次いで110℃で1昼夜乾燥後、空気を流通させて500
℃にて4時間熱処理した(USY−2)。このゼオライト
のアルミナに対するシリカのモル比は11.5であった。触
媒をUSY−2に変更した以外、実施例1と同様にしてア
ルキル化反応を行った。この結果を表1に示す。
実施例3〜5 実施例3は反応温度を200℃とし、実施例4は300℃とし
たこと以外、実施例1と同様にして反応を行った。実施
例5は反応温度を250℃とし、反応圧力を2kg/cm2Gとし
たこと以外、実施例2と同様にして反応を行った。この
結果を表1に示す。
たこと以外、実施例1と同様にして反応を行った。実施
例5は反応温度を250℃とし、反応圧力を2kg/cm2Gとし
たこと以外、実施例2と同様にして反応を行った。この
結果を表1に示す。
実施例6 飽和脂環式炭化水素化合物として、デカリンに代りビシ
クロヘキシルを使用したこと以外、実施例1と同様にし
て反応を行った。この結果を表1に示す。
クロヘキシルを使用したこと以外、実施例1と同様にし
て反応を行った。この結果を表1に示す。
比較例1 デカリンを使用しないで、イソプロピルナフタレンのみ
を15g/Hrで供給したこと以外、実施例1と同様にして反
応を行った。この結果を表1に示す。
を15g/Hrで供給したこと以外、実施例1と同様にして反
応を行った。この結果を表1に示す。
比較例2 米国特許第3,766,093号明細書に開示されている方法に
従ってシリカ/アルミナモル比が50のZSM−5ゼオライ
トを合成した。次いで得られたゼオライトをH型とした
酸アルミナ含量が15重量%となるようにアルミナゾルを
添加して成形物を得た。このZSM−5(20〜42メッシ
ュ)ゼオライト3gを使用し、反応温度を250℃としたこ
と以外、実施例1と同様の条件下で反応を行った。その
結果、活性劣化はみられないものの転化率は著しく低い
ものであった。
従ってシリカ/アルミナモル比が50のZSM−5ゼオライ
トを合成した。次いで得られたゼオライトをH型とした
酸アルミナ含量が15重量%となるようにアルミナゾルを
添加して成形物を得た。このZSM−5(20〜42メッシ
ュ)ゼオライト3gを使用し、反応温度を250℃としたこ
と以外、実施例1と同様の条件下で反応を行った。その
結果、活性劣化はみられないものの転化率は著しく低い
ものであった。
実施例7、8 ナフタレン(和光純薬製試薬)をデカリンにデカリン/
ナフタレン=5/1(重量比)に混合した液を原料として
使用した。実施例7は、反応圧力4kg/cm2gでナフタレ
ン溶液を90g/Hrで供給し、反応温度を220℃として、プ
ロピレンをプロピレン/ナフタレン=0.5/1(モル比)
となるように供給した。実施例8は反応圧力15kg/cm2G
でナフタレン溶液を90g/Hrで供給し、反応温度を300℃
として、エチレンをエチレン/ナフタレン=1/1(モル
比)で供給した。このこと以外、実施例1と同様にして
反応を行った。この結果を表2に示す。
ナフタレン=5/1(重量比)に混合した液を原料として
使用した。実施例7は、反応圧力4kg/cm2gでナフタレ
ン溶液を90g/Hrで供給し、反応温度を220℃として、プ
ロピレンをプロピレン/ナフタレン=0.5/1(モル比)
となるように供給した。実施例8は反応圧力15kg/cm2G
でナフタレン溶液を90g/Hrで供給し、反応温度を300℃
として、エチレンをエチレン/ナフタレン=1/1(モル
比)で供給した。このこと以外、実施例1と同様にして
反応を行った。この結果を表2に示す。
Claims (8)
- 【請求項1】フォージャサイト型ゼオライト及び飽和脂
環式炭化水素化合物の存在下、ナフタレン及び/又はア
ルキルナフタレンをα−オレフィンでアルキル化するこ
とを特徴とするモノ及び/又はジアルキルナフタレンの
製造方法。 - 【請求項2】フォージャサイト型ゼオライトがY型ゼオ
ライトである特許請求の範囲第(1)項記載の方法。 - 【請求項3】α−オレフィンがプロピレン又はエチレン
である特許請求の範囲第(1)項記載の方法。 - 【請求項4】α−オレフィンがプロピレンであり、アル
キル化を160〜300℃の範囲で行う特許請求の範囲第
(1)項記載の方法。 - 【請求項5】α−オレフィンがエチレンであり、アルキ
ル化を200〜400℃の範囲で行う特許請求の範囲第(1)
項記載の方法。 - 【請求項6】アルキル化を0.5kg/cm2G以上の加圧下で
行う特許請求の範囲第(1)項記載の方法。 - 【請求項7】飽和脂環式炭化水素化合物の供給量がナフ
タレン及び/又はアルキルナフタレン1に対して0.2〜1
0(重量比)の範囲にある特許請求の範囲第(1)項記
載の方法。 - 【請求項8】アルキルナフタレンがイソプロピルナフタ
レンであり、アルキル化剤がプロピレンである特許請求
の範囲第(1)項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62066788A JPH0717540B2 (ja) | 1987-03-20 | 1987-03-20 | モノ及び/又はジアルキルナフタレンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62066788A JPH0717540B2 (ja) | 1987-03-20 | 1987-03-20 | モノ及び/又はジアルキルナフタレンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63230645A JPS63230645A (ja) | 1988-09-27 |
JPH0717540B2 true JPH0717540B2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=13325947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62066788A Expired - Lifetime JPH0717540B2 (ja) | 1987-03-20 | 1987-03-20 | モノ及び/又はジアルキルナフタレンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0717540B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2668923B2 (ja) * | 1988-03-28 | 1997-10-27 | 東ソー株式会社 | ジイソプロピルナフタレン製造用触媒及びその製造法 |
-
1987
- 1987-03-20 JP JP62066788A patent/JPH0717540B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63230645A (ja) | 1988-09-27 |
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