JPH0717488U - チャック - Google Patents

チャック

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JPH0717488U
JPH0717488U JP4747793U JP4747793U JPH0717488U JP H0717488 U JPH0717488 U JP H0717488U JP 4747793 U JP4747793 U JP 4747793U JP 4747793 U JP4747793 U JP 4747793U JP H0717488 U JPH0717488 U JP H0717488U
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JP
Japan
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gripping
chuck
cap
gripped
pressing
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Application number
JP4747793U
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Inventor
貴朗 笹本
茂明 長坂
裕之 杉山
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Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数種類の被把持物を把持することが可能で
ありながら、被把持物を常に正常な姿勢で把持できるチ
ャックを提供する。 【構成】本考案のチャックは、先ずチャック全体をキャ
ップCに向けて降下させる。すると、先ず、押え板18
の基準面18aがキャップC上面C’に当接し、更なる
降下と共に上記両面を相互に圧接する。これにより、キ
ャップCの姿勢が矯正される。この状態でシリンダ1内
に圧空エアーを導入すれば、ピストン5が降下し、この
動きがL字状アームを介して爪部11aに伝達され、爪
部11aがキャップCに接近・当接して、キャップCを
掴むことができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はチャックに関し、特に容器のキャップを着脱自在に保持するキャップ チャック機構に好適に利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、フライス加工のような加工を部材に施す自動機械工作装置や、壜などの 容器への液体等の内容物を充填する自動充填装置において、被把持物を着脱自在 に把持するためのチャックが用いられてきた。この種のチャック機構としては図 8に示されるような構成が用いられている。図8のチャック機構は自動充填装置 の一部に適用されているキャップチャックであり、充填工程の最終段階において 内容物が充填された壜等の容器の口を塞ぐために、キャップを掴んで容器の口部 の位置まで運び、キャップを保持したまま降下してキャップを容器の口部に嵌着 させた後、キャップを放す、という作業を繰り返すためのものである。
【0003】 この従来のチャック機構は、リンク機構により機械的に把持爪114を動作さ せて被把持物であるキャップCを把持するいわゆる三ツ爪機構によるキャップチ ャックである。即ち、把持前の状態を示す図8(a)及び把持時の状態を示す図 8(b)に表されるように、エアーシリンダ装置により駆動されるピストン11 1の下向きの変位と共に、これと一体に設けられたヘッド112が下向きに駆動 される。このヘッド112への駆動力は、図示せぬチャック本体に固定された軸 113aを支点に回動自在なL字アーム113を介して、爪ベース114aに伝 達される。この爪ベース114aへ付加される駆動力により、爪114は図示せ ぬチャック本体に固定されたスライドベース115に沿って矢印E方向に変位す る。
【0004】 以上のような爪駆動機構が、ピストン111の中心軸の周りに等角度間隔で3 箇所に設けられている。従って、ピストン111の中心軸の延長上にキャップC を位置させておけば、これら三つの爪の該中心軸側への移動によりキャップを保 持できる。なお、116はキャップを放す際において、爪駆動機構を原状復帰さ せる引っ張りバネである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の三ツ爪機構によるチャック機構では、径(例え ば、25〜40mm),及び、高さ(例えば、15〜50mm)が多少異なって も被把持物を把持することは可能であるが、爪という“点”で被把持物を把持し ているため、被把持物を正常な姿勢から斜めになった状態で把持してしまうこと があり、しかも、一旦斜めになった状態で把持してしまうと正常な姿勢に復帰で きないので、以後の作業工程ができなくなってしまうという問題があった。例え ば、自動充填装置においては、キャップCを斜めに把持してしまうと、容器口部 への嵌着が容易に行えないという問題が生じていた。
【0006】 そこで、本考案の技術課題は、前記欠点に鑑み、複数種類の被把持物を把持す ることが可能でありながら、被把持物を常に正常な姿勢で把持できるチャックを 提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案によるチャックは、前記課題を解決するため、以下のような手段を採用 した。
【0008】 即ち、被把持物をその側方から複数箇所において当接して把持する複数の把持 部材を有するとともに、各把持部材の相互の間隔を拡縮するように把持部材の少 なくとも一つを駆動する駆動源を有する把持手段と、前記把持部材で把持される 前記被把持物の上面に当接すべき基準面を有し、この基準面を被把持物の上面に 押し付ける押圧手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】 本考案は、以下に示すように、様々な形態で実施可能である。 被把持物としては、流動体の容器の押し込み式のキャップでも良く、同様に回 転式のキャップでも良い。この場合には、チャック全体を回転させるようにすれ ば良い。さらに、被把持物としては、フライス加工や旋盤加工に様な機械加工工 作を受ける被加工物でも良い。
【0010】 把持部材としては、把持手段の内側に被把持物を導入する方向と平行に設けら れた柱状の爪でも良く、平面を有する把持部とそれを支える腕部からなるアーム でも良く、円筒状の内面を有する凹部を複数に分割した形状のものでも良く、要 は、物を把持できる形態のものであればよい。また、把持部材は複数であればあ らゆる数をとることができる。
【0011】 駆動源としては、エアーシリンダ装置でも良く、回転モータやリニアモータを 含む電気モータでも良く、あらゆる種類のソレノイドでも良く、要は把持部材を 動かす動力を把持手段に与えるものであればよい。なお、ここで言う駆動源とは クランクハンドルのように人力を機械運動に変換する装置を含む広い概念である 。
【0012】 また、駆動源からの駆動力を把持部材伝達するためには、直接連結しても良く 、リンク機構で伝達しても良く、ギア列で伝達しても良く、ベルト又はチェーン で伝達しても良い。
【0013】 また、駆動源で駆動される把持部材の数は複数でも良く、また、全ての把持部 材を駆動するようにしても良い。また、その駆動のし方は、中心点に向かって、 全ての把持部材が直線移動しても良いし、スパイラル状に回転移動しても良いし 、平行な移動軸に沿って移動しても良い。また、把持部材がスライド移動するよ うにしても良いし、軸を中心に回転するようにしてもよい。要は、複数の把持す る部分が拡縮すれば良いのである。
【0014】 また、把持部材が拡縮動作をするのとは別に、把持部材をチャック本体から被 把持物に向かって伸延するようにしても良い。 また、押圧手段の付勢方法は、バネやエアダンパを用いて、エアチャック全体 の下降によって被把持物の上面に押し付けるようにしても良いし、把持手段の駆 動源とは別の駆動源をチャックに備えて、チャックの下降とは独立して押圧を行 うようにしても良い。このようにすれば、押圧の動作のタイミングを自由に設定 でき、把持手段による把持の前後で自由に行える。
【0015】 また、押圧手段としてバネ等を用いる場合には、予め、基準面を把持部材の先 端近傍に位置させておいても良い。 また、押圧手段の設置場所は複数の把持部材の間に配置しても良く、被把持物 の形状に依っては把持部材の外側に置くことも可能である。
【0016】 また、押圧手段の押圧の方向は、被把持物の導入が各把持部材の解放端側から 行われる場合にはそれと同方向に押圧しても良いが、被把持物の導入がこれ以外 の場所からなされる場合、例えば、把持部材の側方向からなされる場合等には、 導入方向と一致しなくても良い。
【0017】 また、基準面の形状は平面でも良く、3点支持ができる形状でも良い。要は、 被把持物の上面と当接することにより、この上面と、相互に一義的な面方向関係 で、安定に接することが出来る形状であれば良い。
【0018】 また、被把持物を地面に対して上方にセットしておき、下側から把持手段によ って把持するチャックであっても良い。この場合には、被把持物の上面は地面に 対しては下側になるが、本考案に言う「上面」とは、把持部材により把持される 側面とは直交する方向の面の意であるから、本考案の範囲を逸脱するものではな い。
【0019】
【作用】
この考案によれば、先ず駆動手段による駆動,若くは把持部材の自然復帰力に よって、各把持部材の相互間隔を被把持部材の幅よりも広げ、この間に被把持物 を導入する。その後、駆動源を作動させて、少なくとも1つの把持部材を駆動し て、各把持部材の相互間隔を狭める。それにより把持部材の駆動終了までの何れ かの時点で把持部材は被把持物を把持する。そして、この把持動作を行う際に、 押圧手段を作動させて被把持物の上面を基準面で押圧して、被把持物の姿勢を安 定的な方向に矯正する。このような矯正を行えば、以後の作業を正確に行うこと ができる。
【0020】 なお、押圧手段による押圧を把持手段による把持の前に行えば、被把持物の姿 勢の矯正のために、被把持物がセットされていた面,例えば被把持物を載置する 台座上面をも利用することができ、押圧を把持の後に行えば、被把持物がセット されていた面がどの様な状態であっても、これから離れて姿勢の矯正ができる。
【0021】 把持部材の形状が被把持物の導入方向と平行な柱状の爪とすれば、あらゆる高 さの被把持物に対応することができるとともに、あらゆる外周形状の被把持物を 把持することができる。
【0022】 押圧部材が把持部材の間に位置していれば、押圧手段は一つで済み、よって、 複数の押圧手段間における押圧力のバランス取りに煩わされる必要がない。 押圧手段の押圧方向が被把持物の導入の向きと逆向きであれば、チャック全体 の降下の力を押圧に利用することができ、機構をシンプルにできる。
【0023】 押圧手段による基準面の付勢にバネを利用すれば、さらに機構をシンプルにで きる。 押圧手段にパイプと棒を用いれば、あらゆる押圧位置において押圧方向を一定 に保つことができる。
【0024】 被把持物を把持していない状態において基準面を把持部材の先端近傍に位置さ せておいておけば、特別な操作なしで、あらゆる高さの被把持物を押圧すること ができる。
【0025】
【実施例】
次に、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。 以下に説明する実施例は、本考案によるチャックを、自動充填装置におけるキ ャップチャックに適用した実施例である。
【0026】 図1及び図2は、この実施例におけるキャップチャックの部分断面図である。 ここでは、被把持物であるキャップの把持位置側から見た状態を示す底面図であ る図3におけるA−A線に沿った部分断面を表し、図3に表されている三つの爪 11b,11b,11bのうち一つの爪についての駆動機構を示している。
【0027】 図1及び図2において、駆動源としてのエアシリンダ装置は、上下方向に開口 する円筒状のシリンダ1を有し、その下側開口端1a外周に、これと同軸の円盤 状のフランジ部1bを有する。シリンダ1の上端面には、圧空エアーを導入・排 出するエアー出入口1cが穿たれている。
【0028】 このフランジ部1bの縁部下面には、角柱状の支持柱2が、シリンダ1の軸と 平行に垂設されている。図7の側視図に示されるように、支持柱2の下端部には シリンダ1の軸と平行な矩形の第1の切欠き2aが形成されているとともに、上 端部近傍には、同じくシリンダ1の軸と平行な矩形の第2の切欠き2bが形成さ れている。
【0029】 各支持柱2,2,2の末端(下端)相互間には、図3に示される様に、等角度 間隔で放射状に三方に伸びる形状のスライドベース3が架設されている。このス ライドベース3の各放射部分は、一対の平行なガイド3a,3aからなり、これ らガイド3a,3aの間がスリットガイド3bとなっている。また、図7に示さ れるように、スリットガイド3b内面には、断面逆台形のあり溝状のスライド溝 3cが設けられている。
【0030】 これらフランジ部1b,支持柱2,及び、スライドベース3によって確定され る空間の残りの面(側面)は、側板4によって覆われている。この側板4は、底 面側から見た際には、スライドベース3とその形状が一致するので、図3には表 れない。
【0031】 シリンダ1の内側には円柱状のピストン5が進退自在に挿通しおり、駆動源と してのエアシリンダ装置を構成している。6はピストン5の周面に穿たれた円周 溝にはめられたシール用のOリングであり、シリンダ1とピストン5によって確 定される空間を気密にしている。
【0032】 ピストン5の下端面には円盤形状の昇降ヘッド7が、同軸な位置関係で、ネジ 7aにより固定されている。この昇降ヘッド7の各支持柱に対応する位置には、 下向きに垂れた角柱形状の作動ロッド8が固着されている。
【0033】 作動ロッド8の外周側面にはピン12が植設されている。このピン12の軸部 は支持柱2の第2の切欠き2bを貫通しているとともに、その頭部にはシリンダ 1のフランジ部1b上に植設されたピン13との間に引張バネ14が掛け渡され ている。従って、昇降ヘッド7の移動範囲は、切欠き2b内でのピン12の移動 範囲に制限されるとともに、昇降ヘッド7には、常に上方向に移動しようとする 引張バネ14による付勢力が付加されている。
【0034】 作動ロッド8の先端部に連接して、短腕部9aと長腕部9bとからなるL字状 アーム9が、側板4の内側にピン10を軸にして枢止され、ピストン5の中心軸 Bを含む面内で回動自在に設けられている。このL字状アーム9の短腕部9aは 作動ロッド8の先端部にピン9cによって回動自在に連結されている。ピン9が 嵌り込む作動ロッド8の孔は、ピン9cの回動に伴う揺動を吸収するために、中 心軸Bに直交する方向に伸延した長孔となっている。また、L字状アーム9の長 腕部9bは爪ベース11にピン9cによって回動自在に連結されている。ピン9 が嵌り込む爪ベース11の孔は、ピン9cの回動に伴う揺動を吸収するために、 中心軸Bと平行な方向に伸延した長孔となっている。
【0035】 前記爪ベース11の側面(紙面と平行な面)には、図1及び図7に示されるよ うに、ピストン5の中心軸Bと直行する方向に沿って、スライド溝3cに対応し た形状のスライド突起11bが形成されている。爪ベース11は、スライドベー ス3のスリットガイド3bを貫通して配置されているとともに、そのスライド突 起11bがスライド溝3cと摺動自在に嵌り合っているので、爪ベース11は中 心軸Bに対して離接可能となっている。また、爪ベース11は、支持柱2の第1 の切欠き2aを貫通してスライドするので、支持柱2との干渉が避けられる。な お、爪ベース11の下端面には、中心軸Bと平行に、把持部材としての角柱状の 爪部11aが垂下して固着されている。
【0036】 以上説明したエアシリンダ装置,爪部11a等により把持手段は構成されてい る。 スライドベース3の中央部分にはガイドパイプ15が、下方より挿入され、中 心軸Bと軸合わせをした状態で、ネジ止め固定されている。このガイドパイプ1 5を図4の部品図を用いて説明する。図4の(a),(b),(c)は、各々、 ガイドパイプ15の平面図,側面図,底面図である。これらの図より明らかなよ うに、ガイドパイプ15は、円筒状の本体部分15aと、本体部分15aの下端 側開口縁部周囲に設けられた略正三角形状のフランジ部15bとから構成されて いる。この本体部分15aには、相互に180゜離れた位置に、その中心軸と平 行に、端部が閉じたスリット15c,15cが形成されている。また、フランジ 部15bの各突出部分には、固定用皿ネジ15dのためのザグリを有するネジ孔 15e,15e,15eが形成されている。なお、ガイドパイプ15の上端15 fには、昇降ヘッド7の下面が、ピストン5の下降時に当接するので、その最大 下降位置を規制する機能を有している。
【0037】 ガイドパイプ15内には押え棒16が、下方より挿入され、摺動自在に同軸に 嵌合している。この押え棒16は、図5(a)の平面図,及び、同図(b)の側 面図に表されているような円柱形状を有し、ジュラコン(ポリアセタール樹脂) から形成されている。この押え棒16の外径はガイドパイプ15の内径とほぼ同 径である。押え棒16をガイドパイプ15内に嵌合した状態に於て、押え棒の上 端部近傍に側方に向けて形成したピン挿通孔16aに、スリット15cを介して 外部から、ストッパピン17が挿入されて植設されている。従って、押え棒16 とガイドパイプ15との相互移動は、ストッパピン17がスリット15c内で移 動できる範囲に限定される。なお、15bは、ストッパピン17の抜け防止用の 図示せぬネジをねじ込むためのネジ穴である。
【0038】 押え棒16の下端面には、ジュラコン(ポリアセタール樹脂)から成り下面に 基準面18aを有する押え板18が、ネジ穴15cに螺合する図示せぬネジによ り、同軸にネジ止め固定されている。この状態では、基準面18aの方向は、中 心軸Bに対して直交する方向に維持されている。なお、押え板18の縦断面図を 図6に示すが、中央の穴18bはネジ止め固定用のネジ孔であり、図示せぬネジ のネジ頭が下面18aから突出せぬように、このネジ頭を収容するザグリが施さ れている。
【0039】 図1及び図2に示すように、フランジ部15bと押え板18との間に於て、押 え棒16には圧縮バネ19が嵌装されている。従って、押え板18には、常に下 方に移動するように付勢力が加えられている。
【0040】 なお、突出時における基準面18aの位置が、爪部11aの先端位置と略同じ 高さになるよう、押え棒16及び爪部11aの長さが調整されている。 次に、以上のように構成した本実施例の作用を説明する。
【0041】 最初に、図示せぬ水平方向アクチュエータ等によりキャップチャック全体を移 動させて、部品トレー等の上面D上に予めセットされているキャップCの上方に キャップチャックを配置する。この際、キャップCの軸と中心軸Bとをを一致さ せるようにしておく。この状態においては、キャップチャックの各部は、引張バ ネ14,及び、圧縮バネ19のバネ力により、図1に示す状態に維持されている 。
【0042】 しかる後に、図示せぬ垂直方向アクチュエータ等によりキャップチャック全体 をキャップCに向けて降下させる。すると、先ず、押え板18の基準面18aが キャップCの上面C’に当接する。
【0043】 圧縮バネ19の付勢に坑して、キャップチャックを更に下降させると、押え棒 16は相対的にガイドパイプ15内に押し込まれていくが、これにより圧縮ばね 19の付勢力は更に増大し、キャップCは基準面18aにより、トレー上面D上 に強く圧接させられる。この時、中心軸Bはトレー上面Dに対して垂直であるの で、基準面18aとトレー上面Dとは、平行状態に維持されている。従って、キ ャップが多少正常な状態から傾いてセットされていたとしても、この圧接の過程 で、キャップCの上面C’が基準面18aに押し付けられ、また、キャップCの 下端縁部C”がトレー上面Dに押し付けられる。そのため、キャップCは安定な 姿勢をとろうととするので、これら各面が相互に密着する姿勢,即ち、正常な姿 勢に、キャップCの姿勢が矯正される。
【0044】 キャップチャックの下降は、爪部11aの先端がトレー上面Dに当接する寸前 に停止させる。 しかる後に、エアー出入口1cに予め接続しておいた図示せぬエアーチューブ 等によりシリンダ1内に圧空エアー(約5Kg/cm2)を導入する。すると、 ピストン5が押し下げられ、これにより、昇降ヘッド7が引張バネ14の付勢に 坑して下降させられる。
【0045】 昇降ヘッド7の下降動作は、作動ロッド8を介して、L字状アーム9の回転運 動として伝達され、さらに、この回転運動は、中心軸Bに対する径方向への直進 運動に変換されて、爪ベース11に伝達される。この際、L字状アーム9の短湾 部9aと長湾部9bとの長さの相違により、昇降ヘッド7の下降動作は、動作量 を増幅されて爪ベース11に伝達される。
【0046】 爪ベース11は、スライドベース3のスリット3bとの摺動等により、中心軸 Bに対する径方向にのみに移動が制限されている。そのため、爪部11aは、中 心軸B,従って、キャップCの軸との平行状態を維持しつつ、キャップCに接近 し当接する。この際、キャップチャックの各爪部11a,11a,11aは、常 に中心軸Bとの距離が同じになるように、同期して移動するので、キャップCの 軸が中心軸Bから多少ずれていたとしても、各爪部11a,11a,11aを接 近させる過程で自動的に矯正することができる。また、各爪部11a,11a, 11aの移動幅は、図1に示す状態の位置から押え板18の側面に当接する位置 までであり、比較的大きく取ってある(例えば、18mm)ので、種々の大きさ のキャップを把持することが出来る。また、キャップをその外周面全体ではなく 、3点または線にて保持するので、種々の外周形状のキャップを把持することが 出来る。
【0047】 以上のように爪部11a,11a,11aがキャップを把持した後、シリンダ 内の圧力が充分に上昇して把持が確実になった時点で、圧空エアーの導入を停止 し、図示せぬ各アクチュエータ等を用いてキャップチャックを移動し、キャップ Cを内容物(例えば液体)の充填が終了した図示せぬ容器(例えば壜)の口部に 嵌着させる。
【0048】 この後、エアー出入口1cを介して図示せぬエアーチューブによってシリンダ 1内の圧空エアーを排出すれば、引張バネ14の付勢力によりピストン5や爪部 11aは図1に示す初期状態に復元し、キャップCを放す。そして、図示せぬ垂 直方向アクチュエータ等によりキャップチャック全体を上昇させれば、圧縮バネ 19の付勢力により、押え棒16や押え板18は、同様に、図1に示す初期状態 に復元する。
【0049】 複数の容器にキャップを嵌着させるには、以上の動作を繰り返し行えばよい。
【0050】
【効果】
この考案によるチャックは、被把持物をその側方から複数箇所において当接し て把持する複数の把持部材を有するとともに、各把持部材の相互の間隔を拡縮す るように把持部材の少なくとも一つを駆動する駆動源を有する把持手段と、前記 把持部材で把持される前記被把持物の上面に当接すべき基準面を有し、この基準 面を被把持物の上面に押し付ける押圧手段とを備えたので、複数種類の被把持物 を把持することが可能でありながら、被把持物を常に正常な姿勢で把持できる優 れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る一部断面図
【図2】図1の状態から変化させた状態を示す一部断面
【図3】本考案の一実施例に係る底面図
【図4】本考案の一実施例に係るガイドパイプを示し、
(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図
【図5】本考案の一実施例に係る押え棒を示し、(a)
は平面図、(b)は側面図
【図6】本考案の一実施例に係る押え板の断面図
【図7】本考案の一実施例に係る支持柱,爪ベース,ス
ライドベースの側視図
【図8】従来のチャックを示し、(a)は動作前の状態
を示す断面図、(b)は動作後の状態を示す断面図
【符号の説明】
1 ピストン 5 シリンダ 7 昇降ヘッド 8 作動ロッド 9 L字状アーム 11a 爪部 15 ガイドパイプ 16 押え棒 18 押え板 19 圧縮バネ C キャップ D 基準面

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】被把持物をその側方から複数箇所において
    当接して把持する複数の把持部材を有するとともに、各
    把持部材の相互の間隔を拡縮するように把持部材の少な
    くとも一つを駆動する駆動源を有する把持手段と、 前記把持部材で把持される前記被把持物の上面に当接す
    べき基準面を有し、この基準面を被把持物の上面に押し
    付ける押圧手段とを備えたことを特徴としたチャック。
  2. 【請求項2】前記把持部材は、前記把持手段の内側に被
    把持物を導入する方向と平行に設けられた柱状の爪であ
    ることを特徴とする請求項1記載のチャック。
  3. 【請求項3】前記押圧手段は、前記各把持部材に囲まれ
    た位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載
    のチャック。
  4. 【請求項4】前記押圧手段は、前記把持手段の内側に被
    把持物を導入する向きとは逆向きに被把持物を押圧する
    ことを特徴とする請求項1記載のチャック。
  5. 【請求項5】前記押圧手段は、バネによって前記基準面
    を付勢することを特徴とする請求項3又は4記載のチャ
    ック。
  6. 【請求項6】前記基準面は、前記被把持物を把持してい
    ないときに、把持部材の先端部と略同高さに付勢位置し
    ていることを特徴とする請求項5に記載のチャック。
  7. 【請求項7】前記把持手段は前記把持部材を移動自在に
    保持するガイド板を有するとともに、記押圧手段は、こ
    のガイド板に固定されたパイプと、このパイプに挿入さ
    れた棒と、この棒を突出するように付勢するバネとから
    なることを特徴とする請求項4記載のチャック。
  8. 【請求項8】前記把持手段と前記押圧手段とは、相互に
    独立して作動することを特徴とする請求項1記載のチャ
    ック。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001105203A (ja) * 1999-09-30 2001-04-17 Nakamura Tome Precision Ind Co Ltd 旋盤のシャフトワーク用ローダアンローダ
JP2012139808A (ja) * 2011-01-06 2012-07-26 Seiko Epson Corp ロボットハンド
JP2013082041A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Seiko Epson Corp ロボット
JP2015205368A (ja) * 2014-04-21 2015-11-19 キヤノン株式会社 部品ピッキング方法、ロボット装置、プログラム及び記録媒体
WO2023171169A1 (ja) * 2022-03-10 2023-09-14 村田機械株式会社 チャック装置及びローダ装置

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