JPH07174738A - 超音波探傷装置およびその探傷方法並びにその方法に使用する利得制御装置 - Google Patents

超音波探傷装置およびその探傷方法並びにその方法に使用する利得制御装置

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JPH07174738A
JPH07174738A JP6318545A JP31854594A JPH07174738A JP H07174738 A JPH07174738 A JP H07174738A JP 6318545 A JP6318545 A JP 6318545A JP 31854594 A JP31854594 A JP 31854594A JP H07174738 A JPH07174738 A JP H07174738A
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悦郎 帰山
Nobuo Takahashi
信男 高橋
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検材の搬送速度が変化する場合にも、欠陥
の検出を、正確にかつ安定して行うことができる。生産
工程のオンラインに使用して、検査効率の向上を図るこ
とができ、被検材の搬送速度に応じて受信利得を自動制
御する超音波探傷装置、方法および利得制御装置を提供
する。 【構成】 探触子と、被検材の搬送速度を測定する速度
計と、複数の搬送速度区域のうち、対応する区域を識別
する速度検出回路と、対応する利得調整器から調整出力
信号を出力させる利得制御回路と、調整出力信号に応じ
て制御された利得で、欠陥エコーを増幅する受信回路
と、からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、所定の速度で
搬送される被検材について、欠陥エコーを検出すること
により、その鋼板内部に発生した内部欠陥やラミネーシ
ョンなどを探知するための超音波探傷装置に関し、特
に、被検材の搬送速度に応じて受信利得を自動制御する
超音波探傷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車や家電製品などの外板に用いられ
る熱間または冷間圧延された鋼板は、通常、連続圧延に
より所定の幅寸法の薄板状に製作され、巻き取り機へコ
イル状に巻回される。
【0003】従来、この鋼板を製品として製造する工程
において、被検材全面に亘って、その内部欠陥、ラミネ
ーションなどを検出するため、連続探傷による非破壊検
査が行われている。この探傷は、板波探傷装置により、
タイヤ探触子を搬送中の被検材上に配置し、探触子か
ら、被検材の搬送方向と直角な方向、すなわち、被検材
の幅方向に、斜角入射の超音波を周期的に放射し、エコ
ーを受信する方法によって、行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、鋼板
の生産効率を向上させるため、被検材の搬送速度が増加
される傾向にある。
【0005】しかしながら、板波探傷法を用いた従来の
装置では、搬送速度の増加に伴なって、送信パルス波形
の影響によって欠陥エコーの分離現象が発生したり、反
射時にエコーの一部がモード変換したり、被検材の板厚
寸法により縦波および横波の音速と周波数との関係が変
化したり、欠陥エコーレベルが変化したりするため、欠
陥の大きさを正しく識別することができなかった。
【0006】例えば、30〜300m/分の速度で搬送
する場合には、搬送速度の増加にともなって、被検材か
らの欠陥エコーレベルは減少し、そのレベル変化は、約
20dBにまで及ぶことがあった。このため、従来の装
置では、安定したレベルの欠陥エコーを検出することが
できず、搬送速度を増加させて生産効率の向上を図るこ
とができなかった。
【0007】そのうえ、被検材の搬送速度は、一定せ
ず、鋼板の材質などの内容によって変化するため、従来
の装置では、搬送速度の変動に対し、受信利得をその都
度調整しなければ、正確な欠陥エコーを得られず、非破
壊検査をオンラインで正確に行うことができなかった。
【0008】これらの理由により、従来の装置では、被
検材の搬送速度を増加させて、生産効率を向上させるこ
とができなかった。また、非破壊検査をオンラインで行
えないため、検査効率が悪く、製品の品質管理が不十分
であった。
【0009】本発明は、被検材の搬送速度に対応して、
受信回路の利得が自動的に整定され、被検材の搬送速度
が広範囲に亘って増加または減少しても、被検材内部の
全体に亘って、欠陥エコーレベルを正確に検出すること
ができ、また、搬送速度の影響を受けずに非破壊検査を
オンラインで正確に行うことができる、検査効率および
検査性能が優れた超音波探傷装置およびその探傷方法並
びにその方法に使用する利得制御装置を提供することを
目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の超音波探傷装置は、探触子により、搬送さ
れる被検材に対し、超音波を送信するとともに、欠陥エ
コーを受信し、これを受信回路により増幅して出力する
ことによって、前記被検材の探傷を行う超音波探傷装置
において、被検材の搬送速度を測定し、測定した搬送速
度信号を出力する速度計と、搬送速度信号を受けて、予
め速度の大きさにより区分された複数の搬送速度区域の
うち、搬送速度信号に対応する区域を識別して、識別信
号を出力する速度検出回路と、複数の搬送速度区域の各
々に対応して利得を制御する複数の利得調整器を有し、
識別信号を受けて、識別信号に応じて、複数の利得調整
器のうち、対応する利得調整器から調整出力信号を出力
させる利得制御回路と、を備え、受信回路は、調整出力
信号に応じて制御される利得で、欠陥エコーを増幅して
出力すること、を特徴とするものである。
【0011】また、速度検出回路は、ヒステリシス特性
を備えて搬送速度区域の識別を行う比較器を有するもの
であってもよい。
【0012】また、本発明の超音波探傷方法は、搬送さ
れる被検材に対し超音波を斜角入射によって周期的に送
受信し、受信した欠陥エコーを増幅して表示し、被検材
の探傷を行う超音波探傷方法において、被検材の搬送速
度を測定して、搬送速度信号を出力し、搬送速度信号を
受けて、予め速度の大きさにより区分された複数の搬送
速度区域のうち、搬送速度信号に対応する区域を識別し
て、識別信号を出力し、識別信号を受けて、識別信号に
応じて、複数の搬送速度区域の各々に対応して利得を制
御する調整出力信号を出力し、調整出力信号を受けて、
調整出力信号に応じて制御された利得で、欠陥エコーを
増幅することを特徴とするものである。
【0013】さらに、本発明の利得制御装置は、被検材
の搬送速度を測定し、測定した搬送速度信号を出力する
速度計と、搬送速度信号を受けて、予め速度の大きさに
より区分された複数の搬送速度区域のうち、搬送速度信
号に対応する区域を識別して、識別信号を出力する速度
検出回路と、複数の搬送速度区域の各々に対応して利得
を制御する複数の利得調整器を有し、識別信号を受け
て、識別信号に応じて、複数の利得調整器のうち、対応
する利得調整器から調整出力信号を出力させる利得制御
回路と、からなることを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本発明に係る超音波探傷装置および探傷方法で
は、速度計が被検材の搬送速度を測定して搬送速度信号
を出力し、この信号に応じて、速度検出回路が複数の搬
送速度区域のうちの対応する区域を識別し、この対応す
る区域に応じて、利得制御回路で対応する利得調整器が
選択され、これにより、受信回路の利得が対応する利得
に切り換えられる。このため、受信回路は、広範囲の搬
送速度に亘って、常に一定の感度に保持される。
【0015】従って、本発明に係る超音波探傷装置は、
被検材の搬送速度にかかわらず、被検材の欠陥の大きさ
に比例した正確なレベルで、欠陥エコーを検出すること
ができ、非破壊検査の精度を向上させるものである。
【0016】また、速度検出回路が、ヒステリシス特性
を有する比較器によって搬送速度区域の識別を行う場合
には、搬送速度の微小変動、切換器のチャタリング、動
作遅延時間などの影響を受けることなく、安定した利得
制御を行うことができる。
【0017】また、本発明に係る超音波探傷装置では、
搬送速度の増加または減少に応じて、利得調整器が自動
的に選択されるため、生産工程のオンラインに使用し
て、検査効率の向上を図ることができる。
【0018】本発明の利得調整装置は、従来の超音波探
傷装置とともに使用されて、上記作用を生じさせるもの
である。
【0019】
【実施例】本発明の一実施例について図面を参照して説
明する。
【0020】第1図は、本発明に係る超音波探傷装置を
示すブロック図である。
【0021】被検材2が、所定の搬送速度、例えば、2
00〜250m/分で、巻き取り機1にコイル状に巻回
される。被検材2は、内部の欠陥を検査される薄板状の
鋼板である。
【0022】このとき、タイミング回路4が、一定周期
のタイミング信号を出力する。タイミング回路4は、パ
ルサ5に接続されている。このタイミング信号によっ
て、パルサ5は、周期的に作動する。
【0023】パルサ5は、タイヤ探触子6に接続されて
いる。パルサ5により、タイヤ探触子6は、被検材2の
表面を回動しながら、被検材2に対して超音波を放射
し、欠陥エコーを受波する。この超音波は、被検材2の
搬送方向に直角な方向(矢印11)、すなわち、被検材
2の幅方向へ向けて、斜角入射により、一定周期で放射
および受波されるものである。
【0024】タイヤ探触子6は、欠陥エコーを受波する
とき、受信した欠陥エコーを電気信号に変換し、高周波
電圧を出力する。
【0025】タイヤ探触子6は、受信回路7に接続され
ている。受信回路7は、この高周波電圧を増幅するもの
である。
【0026】一方、被検材2の速度を測定するため、速
度計3が、設けられている。速度計3は、被検材2の表
面に接触して、被検材2の搬送によって回転する回転子
31を有する。速度計3は、回転子31の回転数から、
被検材2の速度を測定し、測定した搬送速度信号を出力
するものである。
【0027】速度計3は、速度検出回路8に接続されて
いる。速度検出回路8は、この搬送速度信号を受けて、
被検材2で予め速度の大きさにより区分された複数の搬
送速度区域のうち、搬送速度信号に対応する区域を識別
し、識別信号を出力する。
【0028】利得制御回路9が、速度検出回路8と受信
回路7とに接続されている。利得制御回路9は、速度検
出回路8からの識別信号を受けて、被検材2の識別され
た搬送速度区域に応じて、利得調整器21,22,23
(第2図参照)を選択する。利得調整器21,22,2
3は、対応する速度に応じた調整出力信号を出力する。
これにより、利得を切換え、受信回路7の利得を制御す
る。
【0029】受信回路7は、調整出力信号を受けて、そ
の信号に応じて制御された利得で、前記欠陥エコーを増
幅する。
【0030】受信回路7は、表示器10に接続されてお
り、増幅した信号を表示器10に送る。表示器10は、
ブラウン管からなり、欠陥エコーを表示するものであ
る。
【0031】受信回路7の利得は、被検材2の搬送速度
に応じて制御されるため、被検材2の搬送速度の増加に
ともなう、欠陥エコーのレベルの低下が抑制され、表示
器10に表示される欠陥エコーのレベルは、常に欠陥の
大きさに比例したものとなる。
【0032】これにより、被検材2の全面に亘って、非
破壊検査が行われる。
【0033】第2図は、速度計から受信回路までの回路
を示すブロック図である。
【0034】第2図で示すとおり、速度検出回路8は、
速度計3に接続された第1比較器13および第2比較器
15、第1比較器13に接続された第1設定器14、第
2比較器15に接続された第2設定器16からなってい
る。第1設定器14は、しきい値V01を有し、第2設定
器16は、第1設定器14より大きいしきい値を有する
ものである。
【0035】第3図は、第1比較器13の一例について
の回路図を示す。
【0036】演算増幅器41の反転端子が、抵抗器44
を介して速度計3と接続されており、非反転端子が抵抗
器42を介して、第1設定器14と接続されている。演
算増幅器41からの出力は、抵抗器43を介して、演算
増幅器41の非反転端子に帰還している。演算増幅器4
1には、電源電圧V+,V-が印加されている。
【0037】演算増幅器41は、反転端子から搬送速度
信号を入力し、非反転端子から、しきい値V01を入力す
る。
【0038】なお、第2比較器15も、第1比較器13
とほぼ同様に構成されるものである。
【0039】速度計3の出力信号は、第1比較器13お
よび第2比較器15にそれぞれ印加される。第1比較器
13および第2比較器15は、搬送速度信号の増加また
は減少による動作の転換位置で、ヒステリシス特性を有
するものである。
【0040】速度計3から出力される搬送速度信号は、
第1比較器13および第2比較器15を介して利得制御
回路9に入力される。
【0041】第2図で示すように、利得制御回路9は、
三個の論理回路、すなわち、第1AND回路17、第2
AND回路18、第3AND回路19、および三個の利
得調整器、すなわち、第1利得調整器21,第2利得調
整器22,第3利得調整器23を有する。
【0042】第1AND回路17、第2AND回路1
8、第3AND回路19は、それぞれ第1比較器13お
よび第2比較器15に接続され、互いに並列に配設され
ている。
【0043】第1AND回路17は、第1比較器13お
よび第2比較器15からの出力を反転して入力し、第2
AND回路18は、第1比較器13からの出力の反転し
たものおよび第2比較器15からの出力を入力し、第3
AND回路19は、第1比較器13および第2比較器1
5からの出力を入力するものである。
【0044】各論理回路17,18,19からの出力
は、被検材2の搬送速度が最も大きいとき、第1AND
回路17の出力のみがハイレベルとなる。次に大きいと
き、第2AND回路18の出力のみがハイレベルとな
る。速度が最も小さいとき、第3AND回路19の出力
のみがハイレベルとなる。
【0045】第1AND回路17、第2AND回路1
8、第3AND回路19は、それぞれ第1利得調整器2
1,第2利得調整器22,第3利得調整器23に接続さ
れており、各利得調整器21,22,23は、それぞれ
各論理回路17,18,19からの出力を入力する。
【0046】従って、各利得調整器21,22,23
は、速度検出回路8の動作により選択されて作動し、被
検材2の搬送速度ごとに選択的に、受信回路7へ調整出
力信号を送信する。
【0047】第1利得調整器21は、被検材2の最も大
きい搬送速度に対応して、利得が大きくなるように制御
するものであり、第2利得調整器22は、中位の速度に
対応して、利得が中位になるように制御するものであ
り、第3利得調整器23は、最も小さい速度に対応し
て、利得が小さくなるように制御するものである。
【0048】これにより、受信回路7は、被検材2の3
段階に分けた搬送速度に応じて、利得制御を行うことが
でき、受信回路7からの信号を受信した表示器10は、
搬送速度にかかわらず、被検材2からの欠陥エコーを正
確なレベルで表示することができる。
【0049】なお、利得制御回路9は、上述の回路によ
って自動的に利得を制御するほか、手動利得制御器20
を有して、手動により利得を制御することもできる。
【0050】さらに、論理回路17,18,19および
利得調整器21,22,23を用いて、被検材2の搬送
速度区域を3段階に区分した場合について説明したが、
3段階よりも区分数を増加させることにより、さらに細
分化された利得制御を行って、欠陥エコーをより正確な
レベルで表示するようにしてもよい。
【0051】また、被検材2の幅寸法が大きく、被検材
2での超音波減衰が著しく大きいときには、タイヤ探触
子6を被検材2の両側に配設して、超音波放射のタイミ
ングを交互に変えることにより、探傷するようにしても
よい。
【0052】なお、速度計3と速度検出回路8と利得制
御回路7とは、利得制御装置を構成して、通常の超音波
探傷装置とともに用いられてもよい。
【0053】次に、作用について、説明する。
【0054】第4図は、第1比較器13の動作を示すグ
ラフである。
【0055】搬送速度が増加して、速度計3から第1比
較器13への入力が、第1設定器14のしきい値V01
ヒステリシス幅VTHとの合計に達すると、第1比較器1
3の出力は、高レベルVOHから低レベルVOLに転換す
る。以後の搬送速度の増加に対して、この状態は、持続
する。
【0056】次に、搬送速度が減少して、速度計3から
第1比較器13への入力が、第1設定器14のしきい値
01からヒステリシス幅VTHを減算した値に達すると、
第1比較器13の出力は、低レベルVOLから高レベルV
OHにレベル転換する。
【0057】すなわち、ヒステリシス幅VTHと、第1比
較器13の転換レベルVOH,VOLと、抵抗器42,4
3,44のそれぞれの抵抗R1,R2,R3との関係は、
以下の式で表わされる。
【0058】VTH=R1(VOH−VOL)/(R1+R2) このように、搬送速度の増加または減少の相違によっ
て、第1比較器13は、転換動作を行う位置が異なっ
て、ヒステリシス特性を示す。そのヒステリシス幅は、
比較器13を構成する回路素子の値によって決定され
る。
【0059】なお、第2比較器15も、第1比較器13
とほぼ同様に作用するものである。
【0060】第1比較器13および第2比較器15は、
そのヒステリシス幅を選定することにより、搬送速度の
微小変動、切換器のチャタリング、動作遅延時間などの
影響を受けることなく、安定した動作を行うことができ
る。
【0061】したがって、上述の超音波探傷装置は、被
検材2の搬送速度が変化しても、安定した利得制御を行
うことができるため、欠陥エコーを正確に検出すること
ができるものである。
【0062】第5図は、速度計3により測定される搬送
速度と、速度検出回路8により識別される被検材2の搬
送速度区域との関係を示すグラフである。
【0063】識別される搬送速度区域は、速度計3によ
り測定される搬送速度が搬送速度区域aに識別されてい
る場合、速度がV2まで増加したとき、第1比較器13
によって、搬送速度区域bに変化する。これに対し、搬
送速度が搬送速度区域bに識別されている場合、速度が
2まで減少しても搬送速度区域はaに変化せず、速度
がV1まで減少したとき、第1比較器13によって、搬
送速度区域aに変化する。
【0064】また、識別される搬送速度区域は、速度計
3により測定される搬送速度が搬送速度区域bに識別さ
れている場合、速度がV4まで増加したとき、第2比較
器15によって、搬送速度区域cに変化する。これに対
し、搬送速度が搬送速度区域cに識別されている場合、
速度がV4まで減少しても搬送速度区域はbに変化せ
ず、速度がV3まで減少したとき、第2比較器15によ
って、搬送速度区域bに変化する。
【0065】第6図は、被検材2の搬送速度区域と利得
制御信号との関係を示すグラフである。
【0066】速度の小さい搬送速度区域aでは、利得調
整器23が、利得を小さく制御する利得制御信号G1
出力し、中位の速度の搬送速度区域bでは、利得調整器
22が、利得を中位に制御する利得制御信号G2を出力
し、速度の大きい搬送速度区域cでは、利得調整器21
が、利得を大きく制御する利得制御信号G3を出力す
る。
【0067】このように、搬送速度の増加または減少に
応じて、自動的に利得調整器が選択されるため、上述の
超音波探傷装置は、生産工程のオンラインで使用され
て、被検材2の検査を正確に行うことができ、検査効率
の向上を図ることができる。
【0068】
【発明の効果】本発明に係る超音波探傷装置は、被検材
の搬送速度が広範囲に亘って変化する場合にも、被検材
の全面に亘って微小な欠陥の検出を、正確にかつ安定し
て行うことができ、すぐれた品質管理のもとで製品を提
供することができる。
【0069】また、本発明に係る超音波探傷装置は、生
産工程のオンラインに使用して、検査効率の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波探傷装置を示すブロック
図。
【図2】速度計から受信回路までの回路を示すブロック
図。
【図3】第1比較器の回路図。
【図4】第1比較器の動作を示すグラフ。
【図5】速度計により測定される搬送速度と、速度検出
回路により識別される被検材の搬送速度区域との関係を
示すグラフ。
【図6】被検材の搬送速度区域と利得制御信号との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1…巻き取り機 2…被検材 3…速度計 4…タイミング回路 5…パルサ 6…タイヤ接触子 7…受信回路 8…速度検出回路 9…利得制御回路 10…表示器 13…第1比較器 14…第1設定器 15…第2比較器 16…第2設定器 17…第1AND回路 18…第2AND回路 19…第3AND回路 21…第1利得調整器 22…第2利得調整器 23…第3利得調整器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】探触子により、搬送される被検材に対し、
    超音波を送信するとともに、欠陥エコーを受信し、これ
    を受信回路により増幅して出力することによって、前記
    被検材の探傷を行う超音波探傷装置において、 前記被検材の搬送速度を測定し、測定した搬送速度信号
    を出力する速度計と、 前記搬送速度信号を受けて、予め速度の大きさにより区
    分された複数の搬送速度区域のうち、前記搬送速度信号
    に対応する区域を識別して、識別信号を出力する速度検
    出回路と、 前記複数の搬送速度区域の各々に対応して利得を制御す
    る複数の利得調整器を有し、前記識別信号を受けて、前
    記識別信号に応じて、前記複数の利得調整器のうち、対
    応する利得調整器から調整出力信号を出力させる利得制
    御回路と、 を備え、 前記受信回路は、前記調整出力信号に応じて制御される
    利得で、前記欠陥エコーを増幅して出力すること、 を特徴とする超音波探傷装置。
  2. 【請求項2】前記速度検出回路は、ヒステリシス特性を
    備えて前記搬送速度区域の識別を行う比較器を有する、
    請求項1記載の超音波探傷装置。
  3. 【請求項3】搬送される被検材に対し超音波を斜角入射
    によって周期的に送受信し、受信した欠陥エコーを増幅
    して表示し、前記被検材の探傷を行う超音波探傷方法に
    おいて、 前記被検材の搬送速度を測定して、搬送速度信号を出力
    し、 前記搬送速度信号を受けて、予め速度の大きさにより区
    分された複数の搬送速度区域のうち、前記搬送速度信号
    に対応する区域を識別して、識別信号を出力し、 前記識別信号を受けて、前記識別信号に応じて、前記複
    数の搬送速度区域の各々に対応して利得を制御する調整
    出力信号を出力し、 前記調整出力信号を受けて、前記調整出力信号に応じて
    制御された利得で、前記欠陥エコーを増幅することを特
    徴とする超音波探傷方法。
  4. 【請求項4】被検材の搬送速度を測定し、測定した搬送
    速度信号を出力する速度計と、 前記搬送速度信号を受けて、予め速度の大きさにより区
    分された複数の搬送速度区域のうち、前記搬送速度信号
    に対応する区域を識別して、識別信号を出力する速度検
    出回路と、 前記複数の搬送速度区域の各々に対応して利得を制御す
    る複数の利得調整器を有し、前記識別信号を受けて、前
    記識別信号に応じて、前記複数の利得調整器のうち、対
    応する利得調整器から調整出力信号を出力させる利得制
    御回路と、 からなることを特徴とする利得制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58113854A (ja) * 1981-12-28 1983-07-06 Tokyo Keiki Co Ltd 自動超音波探傷装置
JPS59171541A (ja) * 1983-03-18 1984-09-28 三菱電機株式会社 超音波診断装置
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