JPS63120253A - 超音波探傷検査の探傷感度補正方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、超音波探傷検査の探傷感度補正方法に関し、
超音波探傷を行う際に、超音波伝播時間（探傷距離）に
よる探傷感度の低下を補正するものである。

（従来の技術） 従来より、超音波探傷において、超音波伝播時間（探傷
距離）の影響を受けないで欠陥エコー高さによる欠陥の
大きさの評価を行う要求は高く、様々な探傷感度補正方
法が考案されてきた。

その代表的な補正方法として、ＤＡＣ機構による補正方
法がある。この方法は、夫々の超音波伝播時間毎に探傷
感度補正量を設定し、探傷中、常時、その設定された感
度補正量にて自動的に補正を行なうものであり、特に探
傷距離が長く超音波の拡散の影響が大きい場合、若しく
は検査材による超音波の減衰の影響が大きい場合等に、
超音波伝播時間による感度差を補正し、欠陥エコー高さ
により欠陥の大きさを正しく評価できる方法として広く
用いられている。

（発明が解決しようとする問題点） このＤＡＣ機能による補正方法では、超音波や検査材に
固有の拡散、減衰に起因する感度差を補正するという目
的には優れた効果を示す。しかしながら、第１図に示す
如く検査付内に超音波の伝播方向に対し複数個の欠陥１
，２が存在する場合に生じる問題、即ち、手前側の欠陥
１で探触子３からの超音波ビーム４がさえぎられる為に
遠い方の欠陥２に対する探傷感度が低下し、従って、第
２図に示す如く近い方の欠陥エコー高さがＨ１であるの
に比べ、遠い方の欠陥エコー高さＨ２は、手前側の欠陥
１がない場合の本来のエコー高さｏ１２よりも低くなっ
てしまうという問題については、効果を現わさない。

このことは、特に、夫々の欠陥１．２に対して、欠陥エ
コー高さにより欠陥の大きさを評価する必要がある場合
には、正しい評価が行なえないと云う問題を生じる。

本発明は、このような従来技術の問題点を解決し、超音
波の伝播方向に対して欠陥が複数個存在する場合でも、
個々の欠陥について、欠陥エコー高さにより欠陥の大き
さを正しく評価することが可能な補正方法を実現するこ
とを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） この目的を達成するために、本発明は、超音波探傷中に
欠陥エコーが現われた場合に、欠陥エコー高さ及び欠陥
エコー迄の超音波伝播時間を変数として、予め設定され
た計算式にて演算を行なって感度補正量を求め、欠陥エ
コー迄の超音波伝播時間より長い伝播時間の領域に対し
て、自動的に探傷感度の補正を行なうものである。

（作　用） 本発明による補正方法について、以下詳細に説明する。

本発明における超音波探傷装置の構成としては、第３図
に示す如く、従来の基本的な構成回路である送受信部５
、増幅回路６、検波回路７及び探傷結果出力機構８に対
し、演算回路９及び感度補正回路１０を付加したものを
用いる。

まず送受信部５で受信された欠陥エコーを増幅回路６、
検波回路７にて増幅及び検波した後、その信号を第４図
に示す如く、演算回路９で時間軸を微小時間ΔＴにてＮ
個の領域（領域番号ｉ＝１〜Ｎ）に時分割する。なお、
ここで検波前の信号を用いることも可能である。

次に時分割されたｉ＝１〜Ｎ番口の領域について、順次
、その領域での最大エコー高さＨｉ（ｉ＝１〜Ｎ）と、
予め任意に設定されたエコー高さしきい値レベルＨとを
比較する。なお、Ｈ＝０とする場合もある。

エコー高さ旧がしきい値レベルＨを超えた場合、いまｉ
＝ｎ番目の領域にてエコー高さＨｎがしきい値レベルＨ
を超えたとすると、エコー高さ１）ｎ及びｎ番目の領域
の超音波伝播時間Ｔｎを変数として、予め任意に設定さ
れた計算式に基づき、ｉｗｎ＋ｌ〜Ｎ番目の領域に対す
る感度補正量ΔＨｎ＋１〜ΔＨＮを算出する。

そして、このようにして算出された各領域に対する感度
補正量　ΔＨ１〜ΔＨＮを基に感度補正回路１０にて感
度補正を行なうのである。

なお、時間軸を時分割するかわりに、超音波伝播時間を
示すアナログ信号を直接用いることも可能である。

（実施例） 次に本発明により鋼板表面を表面波探傷した場合の感度
補正例について説明する。

第１図の如くに、一定の探傷距離ｌにて欠陥エコー高さ
Ｉ（なる欠陥がある場合、欠陥位置よりΔｌ遠方（即ち
探傷距離！＋Δｌ）なる位置にて必要とされる感度補正
量ΔＨの実測値を第５図に示す。

この第５図に示す如く、必要とされる感度補正量ΔＨは
、エコー高さＨ及びΔβと相関のあることが判かる。第
５図では一定の探傷距離βにおけるΔＨ，Ｈ１Δβの相
関を示したが、探傷距離βを変化させた場合にも、ΔＨ
は連続的に変化することが確認されている。

これらの実測によりΔＨの算出式　ΔＨ＝ｆ（Ｉ（、β
、Δｌ）を決定し、本発明による感度補正Ｍ計算式とし
て用いたところ、欠陥エコー高さによって欠陥の大きさ
を正しく評価することが可能となった。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明による超音波探傷装置の探
傷感度補正方法は、従来では補正することができなかっ
た、超音波の伝播方向に欠陥が複数個ある場合の感度補
正を実現でき、欠陥エコー高さにより、夫々の欠陥の大
きさを正しく評価することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は超音波ビーム及び欠陥の模式図、第２Ｍは探傷
波形の模式図、第３図は本発明に用いる超音波探傷装置
のブロック図、第４図は本発明の演算回路での時分割方
法を示す概念図、第５図は本発明実施例にて使用した感
度補正量を示すグラフである。 ３・・・探触子、５・・・送受信部、６・・・増幅回路
、７・・・検波回路、８・・・探傷結果出力機構、９・
・・演算回路、１０・・・感度補正回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）欠陥エコー高さ及び欠陥エコー迄の超音波伝播時
   間（探傷距離）を変数とし、予め設定された計算式にて
   演算を行なって感度補正量を求め、欠陥エコー迄の超音
   波伝播時間より長い伝播時間の領域に対して、自動的に
   探傷感度の調整を行なうことを特徴とする超音波探傷検
   査の探傷感度補正方法。