JPH07174507A - クラックゲージ - Google Patents

クラックゲージ

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JPH07174507A
JPH07174507A JP34403493A JP34403493A JPH07174507A JP H07174507 A JPH07174507 A JP H07174507A JP 34403493 A JP34403493 A JP 34403493A JP 34403493 A JP34403493 A JP 34403493A JP H07174507 A JPH07174507 A JP H07174507A
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Akinori Takami
昭範 高見
Tetsuo Taniguchi
哲男 谷口
Satoru Onuma
哲 大沼
Yoshihiko Takahashi
義彦 高橋
Takashi Igarashi
尚 五十嵐
Yoshihiro Akechi
吉弘 明智
Tadatoshi Shiino
忠利 椎野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼構造物等の亀裂発生を発見することができ
るクラックゲージを提供する。 【構成】 抵抗線2を、中央の直線部2aと両端の屈曲部
2bとにより構成する。屈曲部2aの各々は、直線部2aの延
長線5に対して、抵抗線の直線部の長手方向の延びと抵
抗線の長手方向と直交する方向の縮みとの関係であるポ
アソン比の逆数のアークタンジェントである角度で、ゲ
ージ端子3の各々に接続されている。 【効果】 抵抗線とゲージ端子との接続部の段差にかか
わらず、荷重を受けても抵抗線が極めて断線しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鋼構造物等の微小な
亀裂発生に際して、それを検知するために用いられる歪
式のクラックゲージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】クラックゲージとして、図8に示すよう
な、複数本の抵抗線をベース上に並列に配置する構成の
ものが知られている。この従来のクラックゲージは、薄
い金属箔がグリッド状に分割されてなっている。図8に
おいて、8はグリッド、9はゲージ端子取付け部、10は
ゲージ端子、eはゲージ長さ、fはグリッド長さを示す
(以下、「先行技術1」という)。先行技術1によれ
ば、亀裂の成長により、グリッド8が切断したときに生
ずる抵抗値の変化量を電気的に取り出して、亀裂の伝播
長さおよび伝播速度を計測できる。
【0003】耐破断、耐疲労破壊性を向上させたクラッ
クゲージとして、実公平2-47479 号公報が開示されてい
る。このクラックゲージは、図9に示すように、ベース
13上に0.02〜0.2mm の幅を有する1本のグリッド11を直
線状に設け、このグリッド11の両端にリード線の接続部
12を設けてなっている(以下、「先行技術2」とい
う)。
【0004】先行技術2においては、グリッドが1本で
且つその全長にわたり直線状を成しており、曲げ変形の
ときにベースの面内の変形に抵抗線およびベースそのも
のが追随出来る。このため、平面曲げ疲労試験等の疲労
クラックの検出に有効である。また、クラックゲージ自
体も疲労破壊しにくい特徴を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】先行技術1および2の
クラックゲージは、グリッド部の材質とゲージ端子取付
部(先行技術2では接触部)の材質が同じで、一体物で
プリント等によりベース上に固定されている。従って、
グリットとゲージ端子取付部は一体物で段差は無く、ゲ
ージの疲労寿命は、グリッドの疲労寿命で決まる。
【0006】これらのゲージは、グリッドをプリント等
でベースに固定する必要があり、機械製作となるため、
ゲージ長さが30mm以下と短いゲージが大部分であった。
また、使用する場合は、亀裂が既に発生している場所
で、亀裂の先端近傍に貼り付けるか、または、亀裂発生
場所が経験上、はっきりわかっている場所に貼り付ける
という使用目的であった。
【0007】このため、直線状のある範囲で亀裂の発生
する位置が一定でなく、変化してしまう場合には、亀裂
の早期発見を目的として従来のクラックゲージを使用で
きなかった。
【0008】例えば、鋼構造物の溶接部で負荷が疲労限
度付近、または、疲労限度以上加えられる場合には、溶
接部の微小欠陥が起点となり、亀裂が発生することがあ
る。このような場合は、亀裂を補修した後、別の位置に
再び亀裂が発生してしまう。従って、従来のグリッド長
さの短いクラックゲージでは、貼り付けた場所以外で亀
裂が発生するので、亀裂発見の目的で使用できなかっ
た。
【0009】もし、複数枚のゲージを連続的に貼り付け
て、ある範囲の亀裂を検知しようとすれば、従来のグリ
ッドの短いクラックゲージでは、枚数が多くなり過ぎ
る。信号検出側の数も同様に多くなり過ぎてしまい、実
用的でない。
【0010】先行技術1および2に示す従来のクラック
ゲージは、被測定物の亀裂の伸展を検知することが主目
的であり、その測定長さが短い。一方、被測定物の亀裂
の発生を発見する場合においては、上記のように、広い
測定範囲を必要とし測定長さが長いため、その寸法を所
定長さ以上の大きさにしなければならない。
【0011】このような特徴を持つクラックゲージを製
作する上での問題点として、グリッドが端子取付部で
は、その厚み分の段付き状態で端子へ接続されるため、
グリッドがゲージの長手方向に沿って直線状に端子に接
続されている場合には、被測定物が亀裂を発生すること
によりグリッドを切断する前に負荷の繰り返し回数が少
ないうちにグリッドが端子取付部の段付により切断して
しまう。
【0012】しかるに、先行技術1および2において
は、グリッド(抵抗線)の両端とゲージ端子との接続に
関して、特に配慮がなされておらず、抵抗線の両端が直
線状のまま、グリッドの長手方向と同一方向(引張方
向)で、ゲージ端子に接続されている。このため、上記
のような大きさサイズに製作して疲労試験等に適用させ
ると、段差部分で圧縮および引張を繰り返し受けること
により、グリッドが早期(1×105 回程度)に断線する
問題があった。
【0013】従って、この発明の目的は、ベース、ゲー
ジ端子、グリッド(抵抗線)およびリード線を備え、ゲ
ージ端子と抵抗線との接続部に段差を有するクラックゲ
ージにおいて、大型化により問題となる段差部分の抵抗
線の切断を無くし、疲労強度を大幅に向上させ、従来よ
り長い範囲の測定を可能として鋼構造物等の亀裂発生の
検知に適用することができる、歪式抵抗線型のクラック
ゲージを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】我々は、上述の問題を解
決するために鋭意研究を重ねた。その結果、段差(段付
き)部分となるゲージ端子と抵抗線(グリッド)の両端
との接続部において、抵抗線を接続部の手前で曲げ、抵
抗線の長手方向に対してある角度を以て接続させること
により、端子取付部の段付によって発生する疲労強度の
低下が、歪発生量を低下させることで補うことができ、
抵抗線の切断が防止されることを知見した。
【0015】この発明は、上述の知見に基づいてなされ
たものであって、請求項1に示す発明は、絶縁物からな
るベースと、前記ベース上に配置された抵抗線と、前記
抵抗線の両端に接続された2つのゲージ端子とを備え、
前記抵抗線は、中央の直線部と両端の屈曲部とからな
り、前記抵抗線の両端の屈曲部の各々は、前記抵抗線の
直線部の延長線に対して、前記抵抗線の直線部の長手方
向の延びと前記抵抗線の直線部の長手方向と直交する方
向の縮みとの関係であるポアソン比の逆数のアークタン
ジェントである角度超から90°までの範囲内の角度で、
前記ゲージ端子の各々に接続されていることに特徴を有
するものである。
【0016】請求項2に示す発明は、絶縁物からなるベ
ースと、前記ベース上に配置された抵抗線と、前記抵抗
線の両端に接続された2つのゲージ端子とを備え、前記
抵抗線は、中央の直線部と両端の屈曲部とからなり、前
記抵抗線の両端の屈曲部の各々は、前記抵抗線の直線部
の延長線に対して、前記抵抗線の直線部の長手方向の延
びと前記抵抗線の直線部の長手方向と直交する方向の縮
みとの関係であるポアソン比の逆数のアークタンジェン
トである角度で、前記ゲージ端子の各々に接続されてい
ることに特徴を有するものである。
【0017】次に、この発明のクラックゲージについて
説明する。図1はこの発明の1実施態様を示す平面図、
図2は抵抗線とゲージ端子との接続部を示す図1の部分
拡大図、図3は抵抗線とゲージ端子との接続部を示す図
1の部分拡大図で抵抗線長手方向と90°の角度でゲージ
端子と取り付けられている状態である。
【0018】図1〜図3において、1は絶縁物からなる
ベース、2は抵抗線(グリッド)、3はゲージ端子、7
はゲージ端子取付部、4はゲージ端子に接続されたリー
ド線を示す。抵抗線2は中央の直線部2aと両端の屈曲部
2bとからなっている。屈曲部2bの各々は、直線部2aの延
長線5に対して、所定の角度αでゲージ端子3の各々に
接続されている。クラックゲージが繰り返し負荷を受け
る方向は、図1〜図3中にHで示される、抵抗線2の長
手方向(ゲージ長手方向)と同方向である。また、x方
向およびy方向(ゲージ長手方向)は、図2、図3に示
す通りである。この発明のクラックゲージ1を亀裂検知
に用いる場合の貼り付け方向は、鋼構造物が繰り返し負
荷を受ける方向(歪の方向)Hである。この方向に貼り
付けることによって、亀裂が歪の方向と直交方向から発
生し、ゲージを切断することになる。
【0019】図4は抵抗線とゲージ端子との接続部の歪
変化量を示すグラフである。図4において、y方向は抵
抗線の長手方向(ゲージ長手方向)、x方向は抵抗線の
長手方向に対して直交する方向である。図4では、下記
関係が成立する。 △OAB∽△ACB ∠BOy=∠OAC=∠ABC=∠α
【0020】上記のように、x方向を抵抗線の長手方向
に対して直交する方向、y方向を抵抗線の長手方向と規
定すると、x方向は抵抗線の横歪方向、y方向は抵抗線
の縦歪方向となる。この横歪と縦歪の関係がポアソン比
である。ポアソン比νは、横歪/縦歪の関係であり、材
質によって固有の値を持っている。ゲージに加えられる
歪の大きさに関係なく、ポアソン比は一定である。縦歪
が引張り歪のとき横歪は圧縮歪となる。
【0021】縦歪と横歪とは角度が90°変化する間に引
張り歪から圧縮歪へ変化していることになり、ある角度
{α=tan -1(1/ν)の関係が成立する角度αのこ
と}では、引張り歪も圧縮歪も発生しないことになる。
この角度を求めるための式が、下記〜式である。 Δγ=Δx cosα+Δy sinα ─ Δy=−νΔx ─ ただし、 Δγ:γ方向の歪変化量 Δx:x方向の歪変化量 Δy:y方向の歪変化量 ν :ポアソン比 、式から、 Δγ=Δx cosα−νΔx sinα ─ ここで、Δγ=0、即ち、γ方向の歪変化が無いときを
考えてみると、 tanα=1/ν となる。 ∴α= tan-1(1/ν) ─
【0022】従って、引張りを受ける方向に対して、 ∠α= tan-1(1/ν) の関係が成立する方向では、歪変化が発生しないことに
なる。
【0023】従って、∠αについて、 tan-1(1/ν)<α≦90°(ポアソン比の逆数のアー
クタンジェントである角度超から90°までの角度)の範
囲内では、圧縮歪のみが発生する。そして、∠α=90°
のとき圧縮歪が最大となる。
【0024】式は、角度αの方向をγ方向としたと
き、γ方向の歪をx方向とy方向に分解した式である。
式は、x方向とy方向に生じる歪の関係を表した式で
ある。これらの式と式との関係から、角度αが求め
られる(図2参照)。
【0025】従って、角度αを求めるのには、x方向、
y方向の歪は任意と考えてよい。ポアソン比νがわかれ
ば、角度αは求められる。また、式から、x方向とy
方向との歪の関係がポアソン比νの変化で変わることが
わかる。
【0026】以上のことから、角度αはポアソン比の値
が変われば違った角度となる。例えば、y方向に引張り
歪を受けたとき、 鋼構造物(材質は鋼、ν=0.28〜0.3 )のとき、 α=tan -1(1/ν)=tan -1(1/0.28)≒74.4°、 α=tan -1(1/ν)=tan -1(1/0.3 )≒72.2°。 鋳鉄(ν=0.2 〜0.29)のとき、 α=tan -1(1/ν)=tan -1(1/0.2 )≒78.7°、 α=tan -1(1/ν)=tan -1(1/0.29)≒73.8°。
【0027】従って、ポアソン比が正確にわかっている
場合には、求められる角度αで製作したクラックゲージ
を用いることで、抵抗線の段付部(端子取付け部)は、
疲労強度が低下しないことになる。また、ポアソン比が
正確にわからなくても、α=74°付近であれば、段付部
の疲労強度の低下は非常に少ないことがわかる。
【0028】α=tan -1(1/ν)(式)が成立する
角度αで抵抗線が端子取付部の段付部分を通過するよう
に固定されれば、段付部分の疲労強度の低下はない。ま
た、段付部分の歪は0となる。 tan -1(1/ν)<α≦90°の範囲内では、ゲージ長手
方向(y方向)に引張り歪を受ける場合には、端子取付
部で圧縮歪をうける。α=90°のとき、圧縮比は最大と
なるが、y方向の引張り歪の大きさに対してポアソン比
を乗じた歪となり、1/3 〜1/4 の大きさである。従っ
て、クラックゲージの疲労強度は、α=tan -1(1/
ν)のほうが、90°のときより大きい。
【0029】請求項1に示す発明は、tan -1(1/ν)
<α≦90°の範囲内で、ゲージの長手方向(y方向)に
引張り歪が発生したとき、抵抗線のゲージ端子部には圧
縮歪しか発生しない。また、圧縮歪の最大でも、引張り
歪の大きさにポアソン比を乗じた大きさである。
【0030】請求項2に示す発明は、α=tan -1(1/
ν)の角度の場合であり、端子取付部で抵抗線が歪を受
けないため、請求項1よりゲージの疲労強度は大きく、
最も疲労寿命の長いゲージとなる。
【0031】
【作用】抵抗線を、中央の直線部と両端の屈曲部とによ
り構成し、屈曲部の各々は、直線部の延長線に対して、
抵抗線の直線部の長手方向の延びと抵抗線の長手方向と
直交する方向の縮みとの関係であるポアソン比の逆数の
アークタンジェントである角度、または、前記角度超か
ら90°(直角)までの範囲内の角度でゲージ端子の各々
に接続させることにより、歪変化の発生を防止すること
ができ、段差部分で抵抗線が極めて断線しにくく、クラ
ックゲージの疲労強度が大幅に向上する。更に、グリッ
ドと端子取付部が一体型でなく、グリッドが線状のた
め、機械製作の制約を受けず、接着剤等による固定が可
能となる。このため、グリッドの長さに制約を受けるこ
とがなく、1枚のクラックゲージで長い範囲の亀裂発生
の検知が可能となる。
【0032】
【実施例】次に、この発明を図面に示す実施例に基づい
て更に詳細に説明する。図1に示す本発明クラックゲー
ジおよび図5に示す比較用クラックゲージを使用して、
被試験体に対して片張り引張疲労試験を実施した。図1
に示す本発明クラックゲージの両端においては、図3に
示すように、抵抗線2の屈曲部2bが、直線部2aの延長線
5に対して90°の角度(∠α=90°)でゲージ端子3に
接続されている。比較用クラックゲージにおいては、抵
抗線2の両端が、抵抗線2の長手方向と同一方向、即
ち、抵抗線2の長手方向に対して0°の角度(α=0
°)で、ゲージ端子3に接続されている。なお、図1と
図5とは、角度αが異なるのみである。
【0033】本発明クラックゲージを5個接着剤で試験
ビームに並列して貼り付け、各クラックゲージの抵抗線
の直線部分に同じ歪が均一に加わるようにした。この試
験ビームを片振り疲労試験装置に装填して片振り引張疲
労試験を実施した。同様の方法で、比較用クラックゲー
ジに対しても片振り引張疲労試験を実施した。図6(本
発明クラックゲージ)および図7(比較用クラックゲー
ジ)は、そのときの歪レベルを示すグラフである。歪レ
ベルとは、クラックゲージの抵抗線の直線部分に発生す
る、ゲージ長手方向の引張り歪である。図6、図7にお
いて、単位はμε(マイクロストレイン)である。歪は
単位が無次元であるが、歪の大きさを表すためのもので
ある。そして、本発明クラックゲージの抵抗線の断線結
果を表1に、比較用クラックゲージの抵抗線の断線結果
を表2に各々示す。表1、表2において、回数は歪レベ
ル1往復で1回とする。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】クラックゲージ諸元は、下記の通りであっ
た。{(a), (b),(c),(d)は図1中の符号}。 抵抗線素材 :Cu-Ni 合金線 抵抗線寸法 :直径0.036mm ×長さ(a)300mm 抵抗値 :135 Ω ベース素材 :和紙 ベース寸法 :幅(b)10 mm×長さ(c)316mm リード線素材:銀クラッド銅線 リード線寸法:直径0.16mm×長さ(d)25mm
【0037】表1からわかるように、本発明クラックゲ
ージにおいては、ゲージ端子と抵抗線との接続方向を本
発明範囲内の90°(α=90°)とすることで、106 ×5
回の片振り疲労試験を実施しても抵抗線は断線しなかっ
た。
【0038】一方、表2からわかるように、比較用クラ
ックゲージにおいては、試験に供したうちの半数以上
(3個)が、106 ×0.1 、106 ×0.2 、106 ×0.4 回
で、ゲージ端子と抵抗線との接続部において抵抗線が断
線した。このことから、本発明クラックゲージの疲労強
度は、比較用クラックゲージよりも大幅に向上している
ことがわかる。図5において6は断線部、14は異常無し
の部分である。
【0039】今までに述べてきたように、最も好ましい
実施例は、抵抗線の接続角度αが、ポアソン比の逆数の
アークタンジェントである角度{α=tan -1(1/
ν)}の場合である。従って、本実施例は最も好ましい
例とはいえない。しかし、圧縮歪が最大となるα=90°
の場合でさえ、5×106 回の疲労テストに耐えているこ
とから、最も好ましいα=tan -1(1/ν)の場合は、
本実施例の結果以上に疲労強度の耐久性が向上すること
が明らかである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、抵抗線が極めて断線しにくいので、クラックゲージ
の寸法を大きくすることができ、測定範囲が従来よりも
大となり、鋼構造物等の亀裂発生の検知に適用でき、か
くして、工業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のクラックゲージの1実施態様を示す
平面図である。
【図2】抵抗線とゲージ端子との接続部を示す図1の部
分拡大図である。
【図3】抵抗線とゲージ端子との接続部を示す図1の部
分拡大図である。
【図4】抵抗線とゲージ端子との接続部の歪変化量を示
すグラフである。
【図5】比較用クラックゲージを示す平面図である。
【図6】本発明クラックゲージの歪レベルを示すグラフ
である。
【図7】比較用クラックゲージの歪レベルを示すグラフ
である。
【図8】先行技術1のクラックゲージを示す平面図であ
る。
【図9】先行技術2のクラックゲージを示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 ベース 2 抵抗線 2a 直線部 2b 屈曲部 3 ゲージ端子 4 リード線 5 延長線 6 断線部 7 ゲージ端子取付部 8 グリッド 9 ゲージ端子取付部 10 ゲージ端子 11 グリッド 12 リード線の接続部 13 ベース 14 異常無しの部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大沼 哲 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 高橋 義彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 五十嵐 尚 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 明智 吉弘 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 椎野 忠利 東京都港区虎ノ門二丁目3番8号 株式会 社共和電業内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁物からなるベースと、前記ベース上
    に配置された抵抗線と、前記抵抗線の両端に接続された
    2つのゲージ端子とを備え、前記抵抗線は、中央の直線
    部と両端の屈曲部とからなり、前記抵抗線の両端の屈曲
    部の各々は、前記抵抗線の直線部の延長線に対して、前
    記抵抗線の直線部の長手方向の延びと前記抵抗線の直線
    部の長手方向と直交する方向の縮みとの関係であるポア
    ソン比の逆数のアークタンジェントである角度超から90
    °の範囲内の角度で、前記ゲージ端子の各々に接続され
    ていることを特徴とするクラックゲージ。
  2. 【請求項2】 絶縁物からなるベースと、前記ベース上
    に配置された抵抗線と、前記抵抗線の両端に接続された
    2つのゲージ端子とを備え、前記抵抗線は、中央の直線
    部と両端の屈曲部とからなり、前記抵抗線の両端の屈曲
    部の各々は、前記抵抗線の直線部の延長線に対して、前
    記抵抗線の直線部の長手方向の延びと前記抵抗線の直線
    部の長手方向と直交する方向の縮みとの関係であるポア
    ソン比の逆数のアークタンジェントである角度で、前記
    ゲージ端子の各々に接続されていることを特徴とするク
    ラックゲージ。
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JP2802032B2 (ja) 1998-09-21

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