JPH07173164A - ヒダントイン誘導体又はその塩 - Google Patents

ヒダントイン誘導体又はその塩

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JPH07173164A
JPH07173164A JP31853193A JP31853193A JPH07173164A JP H07173164 A JPH07173164 A JP H07173164A JP 31853193 A JP31853193 A JP 31853193A JP 31853193 A JP31853193 A JP 31853193A JP H07173164 A JPH07173164 A JP H07173164A
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JP
Japan
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benzopyran
dihydro
imidazolidine
spiro
compound
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Pending
Application number
JP31853193A
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English (en)
Inventor
Kazuo Ogawa
和男 小川
Tomoyasu Ono
友靖 大野
Kentaro Nagai
健太郎 長井
Masakazu Fukushima
正和 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taiho Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(1); 【化1】 (式中、R1 及びR2 は同一又は異なって、水素原子又
はハロゲン原子を示し、破線はそこに二重結合があって
もよいことを示す)で表されるヒダントイン誘導体又は
その塩。 【効果】 優れた血糖低下作用及び血中脂質低下作用を
有し、血糖低下剤、抗高脂血症剤等として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血糖低下作用及び血中
脂質低下作用を有し、血糖低下剤、抗高脂血症剤等とし
て有用なヒダントイン誘導体又はその塩に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血糖低下作用を示す合成糖尿病治
療剤としては、スルホニルウレア剤が多く使用されてい
る。しかし、このものは低血糖症状を引き起こしたり、
高インスリン血症を誘発したりするという問題があり、
更に薬剤耐性がでるという問題もある。このようにスル
ホニルウレア剤は、その使用に際して十分な管理が必要
であり、投薬の難しい薬剤である。
【0003】このため、このスルホニルウレア剤に代わ
る種々の血糖低下剤の開発がなされており、なかでも抹
消におけるインスリン感受性を高め、かつ血糖低下作用
を示す薬剤が注目されている。しかし、これらの薬剤の
もたらす作用は未だ満足できるものではなく、その副作
用も十分に軽減されていないのが現状である。また、糖
尿病患者の中には高脂血症を併発している例が多く見ら
れるため、血糖低下作用とともに血中脂質低下作用を併
有する薬剤の開発も望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た血糖低下作用と血中脂質低下作用を併せ持つ医薬とし
て有用な新規化合物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み、鋭意検討した結果、後述する特定のヒダント
イン誘導体又はその塩が、血糖低下作用と血中脂質低下
作用を併せ持つことを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち、本発明は、一般式(1);
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1 及びR2 は同一又は異なっ
て、水素原子又はハロゲン原子を示し、破線はそこに二
重結合があってもよいことを示す)で表されるヒダント
イン誘導体又はその塩に係るものである。
【0009】一般式(1)で表されるヒダントイン誘導
体又はその塩において、式中、R1及びR2 で示される
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子などを挙げることができる。
【0010】一般式(1)で表されるヒダントイン誘導
体の塩としては、薬学的に許容される塩基性化合物を作
用させた塩基塩を挙げることができる。このような塩と
しては、例えばナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属又はマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金
属等との無機塩、アンモニア、メチルアミン、ジメチル
アミン、ピペリジン、シクロヘキシルアミン、トリエチ
ルアミンなどのアミン類等との有機塩を挙げることがで
きる。
【0011】また、一般式(1)で表されるヒダントイ
ン誘導体には光学異性体が存在するが、本発明はかかる
光学異性体をも全て包含するものである。
【0012】本発明の一般式(1)で表されるヒダント
イン誘導体は、種々の化合物を原料として、例えば下記
の方法により製造することができる。
【0013】
【化3】
【0014】(式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を
示す) 以下において各工程ごとに製造方法を説明する。 (工程1)一般式(2)で表される化合物と一般式
(3)で表される化合物とを適当な溶媒中、塩基性化合
物の存在下で反応させ、一般式(4)で表される化合物
を得る。
【0015】一般式(2)で表される化合物は、置換基
により一部新規化合物を含むが、例えば特開昭63−5
7588号公報に記載の方法に準じて製造することがで
きる。
【0016】この工程で使用する溶媒としては、反応に
関与しないものであれば特に制限されず、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの
エーテル類;ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロ
ゲン化炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトンなどのアルキルケトン類;N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシドなどの非プ
ロトン性極性溶媒等を挙げることができる。
【0017】この工程で使用する塩基性化合物として
は、例えばトリエチルアミン、ピリジンなどの第3級ア
ミン類などの有機塩基性化合物;炭酸ナトリウム、炭酸
カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩;
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属
水酸化物;ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属;
水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属などの無機
塩基性化合物等を挙げることができる。
【0018】反応に使用する各化合物の割合は、一般式
(2)で表される化合物1モルに対して、一般式(3)
で表される化合物が1〜2モル当量、塩基性化合物が3
〜10モル当量、特に3〜6モル当量であるのが好まし
い。反応温度は0℃〜溶媒の沸点程度、特に0〜60℃
が好ましく、反応時間は0.5〜24時間、特に1〜1
2時間であるのが好ましい。
【0019】工程1で得られる一般式(4)で表される
化合物は、必要に応じ単離して次工程に用いることがで
きる。
【0020】(工程2)工程2においては、一般式
(4)で表される化合物とラネーニッケルとを適当な不
活性溶媒中で作用させ、一般式(5)で表される化合物
を製造する。
【0021】この工程で使用する不活性溶媒としては、
反応に関与しないものであれば特に制限されず、例えば
蟻酸、酢酸、水又は水と前記有機溶媒との混合物などを
挙げることができる。
【0022】反応に使用する各化合物の割合は、一般式
(4)で表される化合物1gに対して、ラネーニッケル
が0.5〜10g、特に1〜3gであるのが好ましい。
反応温度は0℃〜溶媒の沸点程度、特に50〜100℃
が好ましく、反応時間は0.5〜12時間、特に1〜3
時間であるのが好ましい。
【0023】工程2で得られる一般式(5)で表される
化合物は、必要に応じ単離して次工程に用いることがで
きる。
【0024】(工程3)工程3においては、一般式
(5)で表される化合物と一般式(6)で表される化合
物とを、適当な溶媒中、酢酸ナトリウムの存在下で反応
させることにより、一般式(1−a)で表される化合物
を製造する。
【0025】この工程で使用する溶媒としては、反応に
関与しないものであれば特に制限されず、例えば蟻酸、
酢酸、プロピオン酸などの脂肪酸酸性溶媒、エタノー
ル、水などの極性溶媒又は水と前記有機溶媒との混合物
などを挙げることができる。
【0026】反応に使用する各化合物の割合は、一般式
(5)で表される化合物1モルに対して、一般式(6)
で表される化合物が1〜3モル当量、酢酸ナトリウムが
1〜5モル当量であるのが好ましい。反応温度は室温〜
200℃、特に50〜150℃が好ましく、反応時間は
1〜24時間、特に5〜12時間であるのが好ましい。
【0027】工程3で得られる一般式(1−a)で表さ
れる化合物は、必要に応じ単離して次工程に用いること
ができる。
【0028】(工程4)工程4においては、一般式(1
−a)で表される化合物を適当な不活性溶媒中、触媒の
存在下で接触還元することにより、一般式(1−b)で
表される化合物を製造する。
【0029】この工程で使用する溶媒としては、反応に
関与しないものであれば特に制限されず、例えば酢酸エ
チル、メタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸などを挙げること
ができる。これらの溶媒は単独で又は混合物として使用
することができる。また、この工程で使用する触媒とし
ては、パラジウム−炭素、白金などを挙げることができ
る。
【0030】反応に使用する化合物と触媒の割合は、一
般式(1−a)で表される化合物1グラムに対して、触
媒が0.01〜10g、特に0.1〜5gであるのが好
ましい。反応条件は、水素圧が常圧〜100気圧、特に
常圧〜50気圧であるのが好ましく、反応温度は0〜1
00℃、特に室温〜60℃であるのが好ましい。また、
反応時間は0.5〜48時間、特に2〜24時間である
のが好ましい。
【0031】このようにして得られた一般式(1−a)
及び一般式(1−b)で表される本発明化合物は、通常
の分離精製手段、例えばカラムクロマトグラフィー、再
結晶、減圧蒸留等により単離精製することができる。
【0032】
【実施例】以下に参考例及び実施例を挙げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0033】参考例1 6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−シア
ノフェノキシ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラ
ン−4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオン
の合成:
【0034】(a)特開昭63−250373号公報に
記載の方法に準じて合成された(E)−6,7−ジクロ
ロ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2H−1−ベンゾ
ピラン−2−カルボン酸28.7gの水270ml懸濁液
に、シアン化カリウム14.3g、炭酸アンモニウム6
3.5gを加え、70℃で18時間攪拌した。次に、室
温下で塩酸水溶液を加えて酸性とし、析出した結晶を濾
取した。得られた結晶を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
に溶解させ、これを濾過し、塩酸水溶液を加え、析出し
た結晶を濾取した。次にこの結晶を水−エタノールより
再結晶して、6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−
2’,5’−ジオキソ−スピロ(4H−1−ベンゾピラ
ン−4,4’−イミダゾリジン)−2−カルボン酸のジ
アステレオマーの一つ22.8gを得た(収率63
%)。
【0035】
【表1】
【0036】(b)6,7−ジクロロ−2,3−ジヒド
ロ−2’,5’−ジオキソ−スピロ(4H−1−ベンゾ
ピラン−4,4’−イミダゾリジン)−2−カルボン酸
8gのメタノール200ml溶液に濃硫酸2mlを加え、3
時間加熱還流した。その後、約三分の一量まで濃縮した
後、水100mlを加え、析出した結晶を濾取し、水洗し
て、6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−2’,5’
ジオキソ−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’
−イミダゾリジン)−2−カルボン酸メチルエステル
8.13gを得た(収率97%)。
【0037】
【表2】
【0038】(c)テトラヒドロフラン80mlにリチウ
ムアルミニウムヒドリド1.14gを添加し、氷冷下、
6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−2’,5’−ジ
オキソ−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−
イミダゾリジン)−2−カルボン酸メチルエステル6.
9gを添加した。次に、室温下で18時間攪拌した後、
氷水150mlに注いだ。この液に塩酸水溶液を加えて酸
性とし、濾過後、酢酸エチルで抽出処理した。抽出液を
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して、
6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシ
メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−
イミダゾリジン)−2’,5’−ジオン4.2gを得た
(収率67%)。
【0039】(d)N,N−ジメチルホルムアミド80
mlに水素化ナトリウム3.12gを添加し、氷冷下、
6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシ
メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−
イミダゾリジン)−2’,5’−ジオン4.12gを添
加した。次に、室温下で1.5時間攪拌後、4−フルオ
ロベンゾニトリル2.42gのN,N−ジメチルホルム
アミド6ml溶液を滴下し、50℃で3.5時間加熱攪拌
した。その後、溶媒を減圧留去し、氷水100mlに注い
だ。次に、塩酸水溶液を加えて酸性とし、析出物を濾取
した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム/メタノール=20/1)により精製し、標
記化合物3.58gを得た(収率66%)。
【0040】
【表3】NMR(DMSO-d6,δ):2.12-2.39(2H,m), 4.31-4.4
4(2H,m), 5.10-5.15(1H,m),7.18(2H,d,J=8.5Hz), 7.28
(1H,s), 7.41(1H,s),7.80(2H,d,J=8.5Hz), 8.48(1H,s),
11.09(1H,s).
【0041】参考例2 6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−ホル
ミルフェノキシ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピ
ラン−4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオ
ンの合成:75%蟻酸水溶液80mlに参考例1で得た
6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−シア
ノフェノキシ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラ
ン−4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオン
2.43gを添加し、更にラネーニッケル2.7gを添
加して、100℃で2.5時間加熱攪拌した。冷却後、
エタノールで稀釈し、セライト濾過した。その後、濾液
を減圧留去し、残渣をアセトン/メタノール(1/1)
混合溶媒で抽出処理し、抽出液を濾過し減圧留去して、
黄色結晶の標記化合物2.44gを得た(収率99
%)。
【0042】
【表4】NMR(DMSO-d6,δ):2.18-2.50(2H,m), 4.38-4.6
7(2H,m), 5.13-5.35(1H,m),7.20(2H,d,J=8Hz), 7.30(1
H,s), 7.41(1H,s),7.90(2H,d,J=8Hz), 8.30(1H,s), 9.8
9(1H,s).
【0043】参考例3 6−クロロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−シアノフェ
ノキシ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−
4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンの合
成:
【0044】(a)参考例1(a)で用いた6,7−ジ
クロロ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2H−1−ベ
ンゾピラン−2−カルボン酸の代わりに6−クロロ−
3,4−ジヒドロ−4−オキソ−2H−1−ベンゾピラ
ン−2−カルボン酸を用い、参考例1(a)と同様にし
て、6−クロロ−2,3−ジヒドロ−2’,5’−ジオ
キソ−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イ
ミダゾリジン)−2−カルボン酸を得た(収率48
%)。
【0045】
【表5】 融点:275−278℃
【0046】(b)参考例1(b)で用いた6,7−ジ
クロロ−2,3−ジヒドロ−2’,5’−ジオキソ−ス
ピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリ
ジン)−2−カルボン酸の代わりに6−クロロ−2,3
−ジヒドロ−2’,5’−ジオキソ−スピロ(4H−1
−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジン)−2−カ
ルボン酸を用い、参考例1(b)と同様にして、6−ク
ロロ−2,3−ジヒドロ−2’,5’−ジオキソ−スピ
ロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジ
ン)−2−カルボン酸メチルエステルを得た(収率97
%)。
【0047】
【表6】 融点:258−259℃
【0048】(c)参考例1(c)で用いた6,7−ジ
クロロ−2,3−ジヒドロ−2’,5’−ジオキソ−ス
ピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリ
ジン)−2−カルボン酸メチルエステルの代わりに6−
クロロ−2,3−ジヒドロ−2’,5’−ジオキソ−ス
ピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリ
ジン)−2−カルボン酸メチルエステルを用い、参考例
1(c)と同様にして、6−クロロ−2,3−ジヒドロ
−2−ヒドロキシメチル−スピロ(4H−1−ベンゾピ
ラン−4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオ
ンを得た(収率75%)。
【0049】
【表7】 融点:258−261℃
【0050】(d)参考例1(d)で用いた6,7−ジ
クロロ−2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−ス
ピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリ
ジン)−2’,5’−ジオンの代わりに6−クロロ−
2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−スピロ(4
H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジン)−
2’,5’−ジオンを用い、参考例1(d)と同様にし
て、標記化合物を得た(収率91%)。
【0051】
【表8】NMR(DMSO-d6,δ):2.10-2.45(2H,m), 4.30-4.4
3(2H,m), 5.08-5.12(1H,m),6.96(1H,d,J=8.9Hz), 7.17
(1H,d,J=2.6Hz),7.18(2H,d,J=8.6Hz), 7.31(1H,dd,J=2.
6,8.9Hz),7.80(2H,d,J=8.9Hz), 8.48(1H,s), 11.07(1H,
s). 融点:263−265℃ Mass:FAB(neg.):382(M−1)
【0052】参考例4 6−クロロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−ホルミルフ
ェノキシ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−
4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンの合
成:参考例2で用いた6,7−ジクロロ−2,3−ジヒ
ドロ−2−(4−シアノフェノキシ)メチル−スピロ
(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジ
ン)−2’,5’−ジオンの代わりに参考例3で得た6
−クロロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−シアノフェノ
キシ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,
4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンを用い、
参考例2と同様にして、標記化合物を得た(収率58
%)。
【0053】
【表9】NMR(DMSO-d6,δ):2.12-2.46(2H,m), 4.33-4.4
6(2H,m), 5.08-5.13(1H,m),6.97(1H,d,J=8.9Hz), 7.17-
7.22(3H,m),7.31(1H,dd,J=2.6,8.6Hz), 7.89(2H,d,J=8.
6Hz),8.48(1H,s), 9.89(1H,s), 11.06(1H,br.s). 融点:294−298℃ Mass:FAB(neg.):385(M−1)
【0054】参考例5 6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−シアノフ
ェノキシ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−
4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンの合
成:参考例1(d)で用いた6,7−ジクロロ−2,3
−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−スピロ(4H−1
−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジン)−2’,
5’−ジオンの代わりに公知化合物である6−フルオロ
−2,3−ジヒドロ−2−ヒドロキシメチル−スピロ
(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジ
ン)−2’,5’−ジオンを用い、参考例1(d)と同
様にして、標記化合物を得た(収率91%)。
【0055】
【表10】 融点:256−257℃
【0056】参考例6 6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−ホルミル
フェノキシ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン
−4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンの
合成:参考例2で用いた6,7−ジクロロ−2,3−ジ
ヒドロ−2−(4−シアノフェノキシ)メチル−スピロ
(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジ
ン)−2’,5’−ジオンの代わりに参考例5で得た6
−フルオロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−シアノフェ
ノキシ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−
4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンを用
い、参考例2と同様にして、標記化合物を得た(収率8
9%)。
【0057】
【表11】 融点:257−259℃
【0058】実施例1 6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−2−[4−
(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチリデ
ン)フェノキシ]メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピ
ラン−4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオ
ンの製造:酢酸50mlに、参考例2で得た6,7−ジク
ロロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−ホルミルフェノキ
シ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,
4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオン2.11
g及び2,4−チアゾリジンジオン0.88gを添加
し、更に酢酸ナトリウム1.64gを添加した後、浴温
145℃で18時間加熱攪拌した。次に、酢酸を濃縮
し、20%エタノール水溶液を添加し、析出した結晶を
濾取し、標記化合物1.95gを得た(収率75%)。
【0059】
【表12】NMR(DMSO-d6,δ):2.12-2.44(2H,m), 4.29-
4.41(2H,m), 5.11-5.15(1H,m),7.17(2H,d,J=8.9Hz), 7.
30(1H,s), 7.41(1H,s),7.57(2H,d,J=8.9Hz), 8.48(1H,
s), 11.09(1H,s),12.53(1H,br.s).
【0060】実施例2 6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−2−[4−
(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル)フ
ェノキシ]メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−
4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンの製
造:実施例1で得た6,7−ジクロロ−2,3−ジヒド
ロ−2−[4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−
イルメチリデン)フェノキシ]メチル−スピロ(4H−
1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジン)−
2’,5’−ジオン1.4gを1,4−ジオキサン10
0mlに溶解させ、これに7.5%パラジウム−炭3.5
gを添加し、50気圧水素下、50℃で8時間加熱攪拌
した。次に、セライト濾過後、溶媒を減圧留去し、これ
にジエチルエーテルを加えて結晶化させ、標記化合物
0.8gを得た(収率70%)。
【0061】
【表13】NMR(DMSO-d6,δ):2.12-2.30(2H,m), 3.04-
3.12(1H,m), 3.28-3.39(1H,m),4.17-4.29(2H,m), 5.07-
5.12(1H,m),6.93(2H,d,J=8.6Hz), 7.18(2H,d,J=8.6Hz),
7.29(1H,s), 7.40(1H,s), 8.47(1H,s), 11.08(1H,s),1
2.01(1H,br.s). 元素分析(C221536SCl2・1/2Et2O・1/2H2Oとして) C H N 計算値 50.71 4.08 7.39 測定値 50.66 4.19 7.56 融点:158−159℃
【0062】実施例3 6−クロロ−2,3−ジヒドロ−2−[4−(2,4−
ジオキソチアゾリジン−5−イルメチリデン)フェノキ
シ]メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,
4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンの製造:
実施例1で用いた6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ
−2−(4−ホルミルフェノキシ)メチル−スピロ(4
H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジン)−
2’,5’−ジオンの代わりに参考例3で得た6−クロ
ロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−ホルミルフェノキ
シ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,
4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンを用いて
実施例1と同様にして、標記化合物を得た(収率85
%)。
【0063】
【表14】NMR(DMSO-d6,δ):4.29-4.41(2H,m), 5.08-
5.12(1H,m),6.97(1H,d,J=8.6Hz), 7.15-7.19(3H,m),7.3
1(1H,dd,J=2.6,8.9Hz), 7.59(2H,d,J=8.6Hz),7.77(1H,
s), 8.48(1H,s), 11.06(1H,s),12.53(1H,br.s). 融点:273−274℃ Mass:FAB(neg.):484(M−1)
【0064】実施例4 6−クロロ−2,3−ジヒドロ−2−[4−(2,4−
ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル)フェノキシ]
メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−
イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンの製造:実施例
2で用いた6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−2−
[4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチ
リデン)フェノキシ]メチル−スピロ(4H−1−ベン
ゾピラン−4,4’−イミダゾリジン)−2’,5’−
ジオンの代わりに実施例3で得た6−クロロ−2,3−
ジヒドロ−2−[4−(2,4−ジオキソチアゾリジン
−5−イルメチリデン)フェノキシ]メチル−スピロ
(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジ
ン)−2’,5’−ジオンを用いて実施例2と同様にし
て、標記化合物を得た(収率76%)。
【0065】
【表15】NMR(DMSO-d6,δ):2.11-2.50(2H,m), 3.07(1
H,dd,J=8.9,13.9Hz),3.22(1H,dd,J=4.5,13.9Hz), 4.20-
4.28(2H,m),4.88(1H,dd,J=4.5,8.9Hz), 5.04-5.08(1H,
m),6.92-7.19(6H,m), 7.31(1H,dd,J=2.6,8.9Hz),8.47(1
H,s), 11.05(1H,s), 12.10(1H,br.s). 元素分析(C221836SCl・1/10H2Oとして) C H N 計算値 53.96 3.75 8.58 測定値 54.32 4.04 8.27 融点:222−223℃
【0066】実施例5 6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−2−[4−(2,4
−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチリデン)フェノ
キシ]メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,
4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンの製造:
実施例1で用いた6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ
−2−(4−ホルミルフェノキシ)メチル−スピロ(4
H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジン)−
2’,5’−ジオンの代わりに参考例5で得た6−フル
オロ−2,3−ジヒドロ−2−(4−ホルミルフェノキ
シ)メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,
4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンを用い、
実施例1と同様にして、標記化合物を得た(収率50
%)。
【0067】
【表16】 融点:252−254℃
【0068】実施例6 6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−2−[4−(2,4
−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル)フェノキ
シ]メチル−スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,
4’−イミダゾリジン)−2’,5’−ジオンの製造:
実施例2で用いた6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ
−2−[4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ルメチリデン)フェノキシ]メチル−スピロ(4H−1
−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾリジン)−2’,
5’−ジオンの代わりに実施例5で得た6−フルオロ−
2,3−ジヒドロ−2−[4−(2,4−ジオキソチア
ゾリジン−5−イルメチリデン)フェノキシ]メチル−
スピロ(4H−1−ベンゾピラン−4,4’−イミダゾ
リジン)−2’,5’−ジオンを用い、実施例2と同様
にして、標記化合物を得た(収率70%)。
【0069】
【表17】 融点:147−150℃
【0070】薬理試験例1(マウスにおける血糖低下作
用) まず、被試験化合物(実施例4及び6で得た化合物)
を、それぞれの濃度が2.5mg/mlになるように0.
5%(W/V)ヒドロキシプロピルメチルセルロース
(HPMC)溶液に懸濁させた。次に、それぞれを8〜
10週齢の雄性KK−Ay マウス1群(日本クレア社;
1群6匹)に対し、経口ゾンデを用いて、朝夕2回の割
合で5日間連続して強制経口投与した。1回の投与量
は、マウスの体重10g当たり0.1mlで行った。この
ようにして薬剤を投与したマウス群の尾静脈から投与開
始日の前日及び投与終了日の翌日に採血し、それをヘパ
リンを加えた採血管に採り、各マウスの血糖値をグルコ
ースオキシダーゼ法により測定した。また、HPMCの
みを同様にして強制経口投与したマウス1群(薬剤非投
与群;1群6匹)からも採血し、血糖値を測定した。血
糖低下率は、薬剤投与群及び薬剤非投与群のマウス血糖
値を用い、次式から求めた。 血糖低下率(%)=[1−(薬物投与群の平均血糖値/
薬物非投与群の平均血糖値)]×100 その結果、実施例4の化合物を投与したマウス群の血糖
低下率は35%であり、実施例6の化合物を投与したマ
ウス群の血糖低下率は22%であった。
【0071】
【発明の効果】本発明のヒダントイン誘導体又はその塩
は新規化合物であり、優れた血糖低下作用及び血中脂質
低下作用を有している。本発明のヒダントイン誘導体又
はその塩は、経口糖尿病用剤、糖尿病合併症の治療及び
予防剤、抗高脂血症剤及び抗過インスリン血症剤として
有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1); 【化1】 (式中、R1 及びR2 は同一又は異なって、水素原子又
    はハロゲン原子を示し、破線はそこに二重結合があって
    もよいことを示す)で表されるヒダントイン誘導体又は
    その塩。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008515993A (ja) * 2004-10-13 2008-05-15 アイシス ファーマシューティカルズ インコーポレイティッド Ptp1b発現のアンチセンス調節

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008515993A (ja) * 2004-10-13 2008-05-15 アイシス ファーマシューティカルズ インコーポレイティッド Ptp1b発現のアンチセンス調節
JP4944034B2 (ja) * 2004-10-13 2012-05-30 アイシス ファーマシューティカルズ, インコーポレーテッド Ptp1b発現のアンチセンス調節

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