JPH07172841A - 石英ガラス管の製造方法及びその装置 - Google Patents
石英ガラス管の製造方法及びその装置Info
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- JPH07172841A JPH07172841A JP34381993A JP34381993A JPH07172841A JP H07172841 A JPH07172841 A JP H07172841A JP 34381993 A JP34381993 A JP 34381993A JP 34381993 A JP34381993 A JP 34381993A JP H07172841 A JPH07172841 A JP H07172841A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B17/00—Forming molten glass by flowing-out, pushing-out, extruding or drawing downwardly or laterally from forming slits or by overflowing over lips
- C03B17/04—Forming tubes or rods by drawing from stationary or rotating tools or from forming nozzles
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Melting And Manufacturing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 製造コストを低減し、かつ寸法精度を飛躍的
に向上し得る石英ガラス管の製造方法を提供する。 【構成】 垂直な原料収容筒１３の下端部に付設したモ
ールド１４とその中に同軸上に配置されたマンドレル１
５とによって形成されるリング状の型穴から石英ガラス
溶融体２０を流下させて管引きするに際し、マンドレル
を下方から支持してその軸心回りに回転させることによ
り、原料収容筒内に収容される原料の形態を制限しない
と共に、回転軸の回転によるマンドレルの回転に伴う向
心力によってその中心軸のブレを抑制し、かつマンドレ
ルに付随する部材と溶融体との接触面積を少なくする。
に向上し得る石英ガラス管の製造方法を提供する。 【構成】 垂直な原料収容筒１３の下端部に付設したモ
ールド１４とその中に同軸上に配置されたマンドレル１
５とによって形成されるリング状の型穴から石英ガラス
溶融体２０を流下させて管引きするに際し、マンドレル
を下方から支持してその軸心回りに回転させることによ
り、原料収容筒内に収容される原料の形態を制限しない
と共に、回転軸の回転によるマンドレルの回転に伴う向
心力によってその中心軸のブレを抑制し、かつマンドレ
ルに付随する部材と溶融体との接触面積を少なくする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエーハ等の拡
散炉用炉芯管等として使用される石英ガラス管の製造方
法及びその装置に関する。
散炉用炉芯管等として使用される石英ガラス管の製造方
法及びその装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の石英ガラス管の製造装置
としては、例えば図４に示すものが知られている。図中
３１は高周波誘導加熱炉で、石英ガラスからなる内、外
筒３２，３３の間に誘導コイル３４を収容すると共に、
内筒３２の内側にグラファイトからなる発熱筒３５を同
軸配置し、かつ発熱筒３５と内筒３２との間に炭化けい
素粉末等の断熱材３６を充填する一方、各筒の上下端を
それぞれ上蓋３７，炉床部材３８により閉鎖し連結して
構成され、図示しない架台に載置されている。高周波誘
導加熱炉３１の発熱筒３５内の下方には、グラファイト
からなる保持筒３９が炉床部材３８に載置して収容され
ており、この保持筒３９には、全てグラファイトからな
る管引き装置４０の一部を構成する原料収容筒４１が、
その下端部に付設したリング状のモールド４２を介して
垂直に保持されている。そして、モールド４２内には、
下向きに開口した有底円筒状のマンドレル４３が、リン
グ状の型穴を形成すべく同軸上に配置されており、この
マンドレル４３は、円盤状のコア４４を介在してその上
部に連設した芯棒４５により図示しない支持装置によっ
て支持されている。図４において４６は炭化けい素から
なる保持枠、４７はグラファイトからなる蓋部材であ
り、４８は炉床部材３８を冷却する冷媒を流すべくその
内部に形成した中空部である。
としては、例えば図４に示すものが知られている。図中
３１は高周波誘導加熱炉で、石英ガラスからなる内、外
筒３２，３３の間に誘導コイル３４を収容すると共に、
内筒３２の内側にグラファイトからなる発熱筒３５を同
軸配置し、かつ発熱筒３５と内筒３２との間に炭化けい
素粉末等の断熱材３６を充填する一方、各筒の上下端を
それぞれ上蓋３７，炉床部材３８により閉鎖し連結して
構成され、図示しない架台に載置されている。高周波誘
導加熱炉３１の発熱筒３５内の下方には、グラファイト
からなる保持筒３９が炉床部材３８に載置して収容され
ており、この保持筒３９には、全てグラファイトからな
る管引き装置４０の一部を構成する原料収容筒４１が、
その下端部に付設したリング状のモールド４２を介して
垂直に保持されている。そして、モールド４２内には、
下向きに開口した有底円筒状のマンドレル４３が、リン
グ状の型穴を形成すべく同軸上に配置されており、この
マンドレル４３は、円盤状のコア４４を介在してその上
部に連設した芯棒４５により図示しない支持装置によっ
て支持されている。図４において４６は炭化けい素から
なる保持枠、４７はグラファイトからなる蓋部材であ
り、４８は炉床部材３８を冷却する冷媒を流すべくその
内部に形成した中空部である。
【０００３】上記構成の製造装置を用いて石英ガラス管
を製造するには、まず、ＶＡＤ（Ｖａｐｏｒ−ｐｈａｓ
ｅ Ａｘｉａｌ Ｄｉｐｏｓｉｔｉｏｎ）法により多孔
質母材を形成し、これを加熱溶融して緻密質な石英ガラ
スインゴットを形成する。これを機械加工で円筒状と
し、そのインゴットを石英ガラス原料とし、芯棒４５に
嵌装して原料収容筒４１内に収容する。ついで、誘導コ
イル３４に給電し、石英ガラス原料を溶融して石英ガラ
ス溶融体４９とした後、マンドレル４３とリング状のモ
ールド４２とによって形成される型穴から流下させ、ロ
ーラあるいはバキュームチック等を用いて石英ガラス管
５０を管引きする。
を製造するには、まず、ＶＡＤ（Ｖａｐｏｒ−ｐｈａｓ
ｅ Ａｘｉａｌ Ｄｉｐｏｓｉｔｉｏｎ）法により多孔
質母材を形成し、これを加熱溶融して緻密質な石英ガラ
スインゴットを形成する。これを機械加工で円筒状と
し、そのインゴットを石英ガラス原料とし、芯棒４５に
嵌装して原料収容筒４１内に収容する。ついで、誘導コ
イル３４に給電し、石英ガラス原料を溶融して石英ガラ
ス溶融体４９とした後、マンドレル４３とリング状のモ
ールド４２とによって形成される型穴から流下させ、ロ
ーラあるいはバキュームチック等を用いて石英ガラス管
５０を管引きする。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
石英ガラス管の製造方法及びその装置では、マンドレル
を芯棒等を介して上方から吊持して型穴を形成するよう
にしているので、石英ガラス原料を筒状体としなければ
ならず、製造にコストが掛かる不具合がある。又、芯棒
の下端部がフリーな状態となり、原料収容筒と芯棒との
間に介在する石英ガラス溶融体の重量バランスの変動等
によってマンドレルの中心軸がズレ易く、結果として石
英ガラス管の肉厚がバラついてしまう不具合がある。こ
のため、歩留まりの低下、次工程での加工時間の増大等
を招来する。更に、管引き中に上記ズレを補正しようと
しても、石英ガラス溶融体の粘性が高いため、その是正
は極めて困難である。そこで、本発明は、製造コストを
低減し、かつ寸法精度を飛躍的に向上させ得る石英ガラ
ス管の製造方法及びその装置を提供することを目的とす
る。
石英ガラス管の製造方法及びその装置では、マンドレル
を芯棒等を介して上方から吊持して型穴を形成するよう
にしているので、石英ガラス原料を筒状体としなければ
ならず、製造にコストが掛かる不具合がある。又、芯棒
の下端部がフリーな状態となり、原料収容筒と芯棒との
間に介在する石英ガラス溶融体の重量バランスの変動等
によってマンドレルの中心軸がズレ易く、結果として石
英ガラス管の肉厚がバラついてしまう不具合がある。こ
のため、歩留まりの低下、次工程での加工時間の増大等
を招来する。更に、管引き中に上記ズレを補正しようと
しても、石英ガラス溶融体の粘性が高いため、その是正
は極めて困難である。そこで、本発明は、製造コストを
低減し、かつ寸法精度を飛躍的に向上させ得る石英ガラ
ス管の製造方法及びその装置を提供することを目的とす
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の石英ガラス管の製造方法は、モールドを下
端部に付設し、かつ石英ガラス原料を収容した原料収容
筒を、加熱炉内に垂直に納置し、加熱により溶融した石
英ガラス溶融体を、前記モールドとその中に同軸上に配
置されたマンドレルとによって形成されるリング状の型
穴から流下させて管引きする石英ガラス管の製造方法に
おいて、前記マンドレルを下方から支持してその軸心回
りに回転させることを特徴とする。又、石英ガラス管の
製造装置は、モールドを下端部に付設し、かつ石英ガラ
ス原料を収容した原料収容筒を加熱炉内に垂直に納置
し、加熱により溶融した石英ガラス溶融体を、前記モー
ルドとその中に同軸上に配置されたマンドレルによって
形成されるリング状の型穴から流下させて管引きする石
英ガラスの製造装置において、前記マンドレルをその下
端部に連設した回転軸により支持したことを特徴とす
る。
め、本発明の石英ガラス管の製造方法は、モールドを下
端部に付設し、かつ石英ガラス原料を収容した原料収容
筒を、加熱炉内に垂直に納置し、加熱により溶融した石
英ガラス溶融体を、前記モールドとその中に同軸上に配
置されたマンドレルとによって形成されるリング状の型
穴から流下させて管引きする石英ガラス管の製造方法に
おいて、前記マンドレルを下方から支持してその軸心回
りに回転させることを特徴とする。又、石英ガラス管の
製造装置は、モールドを下端部に付設し、かつ石英ガラ
ス原料を収容した原料収容筒を加熱炉内に垂直に納置
し、加熱により溶融した石英ガラス溶融体を、前記モー
ルドとその中に同軸上に配置されたマンドレルによって
形成されるリング状の型穴から流下させて管引きする石
英ガラスの製造装置において、前記マンドレルをその下
端部に連設した回転軸により支持したことを特徴とす
る。
【０００６】
【作用】本発明の石英ガラス管の製造方法及びその装置
においては、原料収容筒に収容される石英ガラス原料の
形態が制限されないと共に、回転軸の回転によるマンド
レルの回転に伴う向心力によってその中心軸のブレが抑
制され、かつマンドレルに付随する部材と石英ガラス溶
融体との接触面積が少なくなり、たとえ石英ガラス管の
管引き中にマンドレルの回転軸がずれるようなことがあ
っても、極めて容易にこれを補正することができる。こ
れらの結果として、肉厚寸法精度の優れた石英ガラス管
を供給することが可能となる。
においては、原料収容筒に収容される石英ガラス原料の
形態が制限されないと共に、回転軸の回転によるマンド
レルの回転に伴う向心力によってその中心軸のブレが抑
制され、かつマンドレルに付随する部材と石英ガラス溶
融体との接触面積が少なくなり、たとえ石英ガラス管の
管引き中にマンドレルの回転軸がずれるようなことがあ
っても、極めて容易にこれを補正することができる。こ
れらの結果として、肉厚寸法精度の優れた石英ガラス管
を供給することが可能となる。
【０００７】原料収容筒の上端部を気密に閉鎖し、原料
収容筒内に加圧ガスを供給するようにすることが好まし
く、このようにすることにより、石英ガラス溶融体の流
出に伴う自重の減少に従って石英ガラス管の肉厚が変動
するのを防止でき、かつ管引きのためのチャックの下降
速度を制御する必要がなくなる。
収容筒内に加圧ガスを供給するようにすることが好まし
く、このようにすることにより、石英ガラス溶融体の流
出に伴う自重の減少に従って石英ガラス管の肉厚が変動
するのを防止でき、かつ管引きのためのチャックの下降
速度を制御する必要がなくなる。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は本発明の石英ガラス管の製造装置の
一実施例を示す断面図である。図中１は架台を兼ねてベ
ースプレート２に立設したステンレス鋼からなる円筒状
のガイド筒３の上端部に適宜に載置された高周波誘導加
熱炉で、石英ガラスからなる内、外筒４，５の間に誘導
コイル６を収容すると共に、内筒４の内側にグラファイ
トからなる発熱筒７を同軸配置し、かつ発熱筒７と円筒
４との間に炭化けい素粉末等の断熱材８を充填する一
方、各筒４，５，７の上下端をそれぞれ上蓋９、炉床部
材１０により閉鎖し連結して構成されている。
て説明する。図１は本発明の石英ガラス管の製造装置の
一実施例を示す断面図である。図中１は架台を兼ねてベ
ースプレート２に立設したステンレス鋼からなる円筒状
のガイド筒３の上端部に適宜に載置された高周波誘導加
熱炉で、石英ガラスからなる内、外筒４，５の間に誘導
コイル６を収容すると共に、内筒４の内側にグラファイ
トからなる発熱筒７を同軸配置し、かつ発熱筒７と円筒
４との間に炭化けい素粉末等の断熱材８を充填する一
方、各筒４，５，７の上下端をそれぞれ上蓋９、炉床部
材１０により閉鎖し連結して構成されている。
【０００９】高周波誘導加熱炉１の発熱筒７内の下方に
は、グラファイトからなる保持筒１１が炉床部材１０の
内周縁部に載置して収容されており、この保持筒１１に
は、管引き装置１２の一部を構成するグラファイト製の
原料収容筒１３が、その下端部に付設したグラファイト
からなるリング状のモールド１４を介して垂直に保持さ
れている。そして、モールド１４内には、下向きに開口
した有底円筒状のグラファイトからなるマンドレル１５
が、モールド１４と相俟ってリング状の型穴を形成すべ
く同軸上に配置されており、このマンドレル１５は、前
記ガイド筒３の内面に摺接して回転しかつ昇降可能なス
テンレス鋼からなる円板状の回転台１７の中心部に立設
したステンレス鋼からなる中空の回転軸１８の上端部
を、その開口端部内に嵌合することにより、その軸心回
りに回転かつ昇降可能に支持されている。
は、グラファイトからなる保持筒１１が炉床部材１０の
内周縁部に載置して収容されており、この保持筒１１に
は、管引き装置１２の一部を構成するグラファイト製の
原料収容筒１３が、その下端部に付設したグラファイト
からなるリング状のモールド１４を介して垂直に保持さ
れている。そして、モールド１４内には、下向きに開口
した有底円筒状のグラファイトからなるマンドレル１５
が、モールド１４と相俟ってリング状の型穴を形成すべ
く同軸上に配置されており、このマンドレル１５は、前
記ガイド筒３の内面に摺接して回転しかつ昇降可能なス
テンレス鋼からなる円板状の回転台１７の中心部に立設
したステンレス鋼からなる中空の回転軸１８の上端部
を、その開口端部内に嵌合することにより、その軸心回
りに回転かつ昇降可能に支持されている。
【００１０】回転台１７は、図示しない回転駆動装置及
び昇降駆動装置によって回転され、かつ昇降されるもの
であり、その下面中央部には、マンドレル１５の劣化等
を防止すべく、回転軸１８の中空部を経てマンドレル１
５の内部へＮ2 あるいはＡｒ等の不活性ガスを供給する
ガス供給パイプ１９が取り付けられている。又、マンド
レル１５を開気孔率５〜２５％（より好ましくは１０〜
２０％）の高純度黒鉛（グラファイト）材料により形成
することによって、上記不活性ガス等がマンドレル１５
の開気孔から石英ガラス溶融体（管状となっている部
分）方向に流れ、その結果、上記黒鉛材が石英ガラス溶
融体と反応するのを防止し、黒鉛材の劣化を防止する。
加えて、これにより、管引きした石英ガラス管の寸法精
度が向上する。
び昇降駆動装置によって回転され、かつ昇降されるもの
であり、その下面中央部には、マンドレル１５の劣化等
を防止すべく、回転軸１８の中空部を経てマンドレル１
５の内部へＮ2 あるいはＡｒ等の不活性ガスを供給する
ガス供給パイプ１９が取り付けられている。又、マンド
レル１５を開気孔率５〜２５％（より好ましくは１０〜
２０％）の高純度黒鉛（グラファイト）材料により形成
することによって、上記不活性ガス等がマンドレル１５
の開気孔から石英ガラス溶融体（管状となっている部
分）方向に流れ、その結果、上記黒鉛材が石英ガラス溶
融体と反応するのを防止し、黒鉛材の劣化を防止する。
加えて、これにより、管引きした石英ガラス管の寸法精
度が向上する。
【００１１】この場合、開気孔率が５％未満であると、
不活性ガス等の排出量が不足し、上記効果が得られな
い。一方、開気孔率が２５％を超えると、マンドレル部
材の強度が十分でない。又、不活性ガス等の排出量が過
多となり、石英ガラス管中へのガス混入の要因となると
いった問題が生ずる。なお、この際のガス排出速度は、
微小となるよう制御することが好ましい。
不活性ガス等の排出量が不足し、上記効果が得られな
い。一方、開気孔率が２５％を超えると、マンドレル部
材の強度が十分でない。又、不活性ガス等の排出量が過
多となり、石英ガラス管中へのガス混入の要因となると
いった問題が生ずる。なお、この際のガス排出速度は、
微小となるよう制御することが好ましい。
【００１２】一方、上記回転台１７の上方におけるガイ
ド筒３内には、高周波誘導加熱炉１の加熱により溶融さ
れた石英ガラス溶融体２０の型穴からの流下によって成
形される石英ガラス管２１の始端部を把持して下降する
チャック２２が配設されている。チャック２２は、回転
軸１８に遊嵌され、かつガイド筒３の内周面に摺接して
昇降する円輪板状のチャック台２３と、チャック台２３
上に搭載され、石英ガラス管２１の始端部を把持するチ
ャック爪２４と、チャック台２３の下面に付設され、チ
ャック台２３を回転軸１８を中心にセットさせてスライ
ドさせるスライドリング２５と、チャック台２３を所要
速度で昇降させる昇降駆動装置（図示せず）とから構成
されている。図１において２６はマンドレル１５の上部
に取り付けたグラファイトからなる円盤状のコア、２７
は炭化けい素からなる保持枠、２８は原料収容筒１３の
上端部に載置されるグラファイトからなる蓋部材であ
り、２９は炉床部材１０を冷却する冷媒を流すべくその
内部に形成した中空部である。
ド筒３内には、高周波誘導加熱炉１の加熱により溶融さ
れた石英ガラス溶融体２０の型穴からの流下によって成
形される石英ガラス管２１の始端部を把持して下降する
チャック２２が配設されている。チャック２２は、回転
軸１８に遊嵌され、かつガイド筒３の内周面に摺接して
昇降する円輪板状のチャック台２３と、チャック台２３
上に搭載され、石英ガラス管２１の始端部を把持するチ
ャック爪２４と、チャック台２３の下面に付設され、チ
ャック台２３を回転軸１８を中心にセットさせてスライ
ドさせるスライドリング２５と、チャック台２３を所要
速度で昇降させる昇降駆動装置（図示せず）とから構成
されている。図１において２６はマンドレル１５の上部
に取り付けたグラファイトからなる円盤状のコア、２７
は炭化けい素からなる保持枠、２８は原料収容筒１３の
上端部に載置されるグラファイトからなる蓋部材であ
り、２９は炉床部材１０を冷却する冷媒を流すべくその
内部に形成した中空部である。
【００１３】上記構成の石英ガラス管の製造装置を用い
て石英ガラス管を製造するには、図２に示すように、ま
ず、円柱状のムクの石英ガラスインゴットを石英ガラス
原料３０として原料収容筒１３内に収容した後、高周波
誘導加熱炉１の誘導コイル６に給電すると共に、炉床部
材１０の中空部２９へ冷媒を流し、かつマンドレル１５
の内部へガス供給パイプ１９からＮ2 あるいは不活性ガ
スを供給する。ついで、石英ガラス原料３０が加熱によ
り溶融して石英ガラス溶融体２０となると、図３に示す
ように、回転駆動装置の駆動により回転台１７等と一緒
にマンドレル１５を回転させる。そして、型穴から流下
し、かつマンドレル１５の外周面に沿って下降した石英
ガラス管２１の始端部をチャック２２のチャック爪２４
により把持し、昇降駆動装置の駆動によりチャック台２
３の下降速度を制御しながら石英ガラス管２１の管引き
を行う。上記管引きに際し、マンドレル１５の回転に伴
って向心力が生ずるので、その中心軸のブレが抑制さ
れ、石英ガラス管２１の寸法精度が向上する。ここで、
肉厚６ｍｍ、直径２００ｍｍ、長さ５ｍの石英ガラス管
の管引きを行ったところ、従来の方法及び装置では、
０．４ｍｍの偏肉差があったが、本発明に係る方法及び
装置では、０．２ｍｍの偏肉差となり、寸法精度を約２
倍程度向上することができた。偏肉差は、本発明に係る
方法及び装置と、従来の方法及び装置によって管引きさ
れたそれぞれの石英ガラス管の長手方向の３個所におけ
る周方向の３等分した位置における肉厚を測定し、各個
所の最大肉厚と最小肉厚の差を偏肉とし、かつそれらの
最大値と最小値の差を偏肉差として表わした。
て石英ガラス管を製造するには、図２に示すように、ま
ず、円柱状のムクの石英ガラスインゴットを石英ガラス
原料３０として原料収容筒１３内に収容した後、高周波
誘導加熱炉１の誘導コイル６に給電すると共に、炉床部
材１０の中空部２９へ冷媒を流し、かつマンドレル１５
の内部へガス供給パイプ１９からＮ2 あるいは不活性ガ
スを供給する。ついで、石英ガラス原料３０が加熱によ
り溶融して石英ガラス溶融体２０となると、図３に示す
ように、回転駆動装置の駆動により回転台１７等と一緒
にマンドレル１５を回転させる。そして、型穴から流下
し、かつマンドレル１５の外周面に沿って下降した石英
ガラス管２１の始端部をチャック２２のチャック爪２４
により把持し、昇降駆動装置の駆動によりチャック台２
３の下降速度を制御しながら石英ガラス管２１の管引き
を行う。上記管引きに際し、マンドレル１５の回転に伴
って向心力が生ずるので、その中心軸のブレが抑制さ
れ、石英ガラス管２１の寸法精度が向上する。ここで、
肉厚６ｍｍ、直径２００ｍｍ、長さ５ｍの石英ガラス管
の管引きを行ったところ、従来の方法及び装置では、
０．４ｍｍの偏肉差があったが、本発明に係る方法及び
装置では、０．２ｍｍの偏肉差となり、寸法精度を約２
倍程度向上することができた。偏肉差は、本発明に係る
方法及び装置と、従来の方法及び装置によって管引きさ
れたそれぞれの石英ガラス管の長手方向の３個所におけ
る周方向の３等分した位置における肉厚を測定し、各個
所の最大肉厚と最小肉厚の差を偏肉とし、かつそれらの
最大値と最小値の差を偏肉差として表わした。
【００１４】なお、上記実施例では、ムクの石英ガラス
インゴットを石英ガラス原料とする場合について説明し
たが、これに限定されるものではなく、石英ガラス粉末
を石英ガラス原料としてもよく、同様の寸法精度が得ら
れる。又、チャックの下降速度を制御することなく、原
料収容筒の上端部を気密に閉鎖し、原料収容筒内に圧力
制御しながら加圧ガス（Ｎ2 や不活性ガス）を供給する
ようにしてもよく、このようにすることにより、石英ガ
ラス溶融体の流出に伴う自重の減少に従って石英ガラス
管の肉厚が変動するのを防止できる。更に、マンドレル
のブレを防止するには、回転軸の上端部付近にブレを強
制的に補正するブレ補正手段を設けてもよい。
インゴットを石英ガラス原料とする場合について説明し
たが、これに限定されるものではなく、石英ガラス粉末
を石英ガラス原料としてもよく、同様の寸法精度が得ら
れる。又、チャックの下降速度を制御することなく、原
料収容筒の上端部を気密に閉鎖し、原料収容筒内に圧力
制御しながら加圧ガス（Ｎ2 や不活性ガス）を供給する
ようにしてもよく、このようにすることにより、石英ガ
ラス溶融体の流出に伴う自重の減少に従って石英ガラス
管の肉厚が変動するのを防止できる。更に、マンドレル
のブレを防止するには、回転軸の上端部付近にブレを強
制的に補正するブレ補正手段を設けてもよい。
【００１５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の石英ガラ
ス管の製造方法及びその装置によれば、原料収容筒内に
収容される石英ガラス原料の形態が制限されないので、
円筒状の石英ガラスインゴットに限らず、円柱状のムク
の石英ガラスインゴットあるいは石英ガラス粉末を石英
ガラス原料として使用でき、製造コストを低減できる。
又、回転軸の回転によるマンドレルの回転に伴う向心力
によってその中心軸のブレが抑制されるので、石英ガラ
ス管の寸法精度を飛躍的に向上させることができ、ひい
ては歩留まりを高め、かつ次工程での加工時間を短くで
きる。更に、マンドレルに付随する部材と石英ガラス溶
融体との接触面積が少なくなるので、従来に比してマン
ドレルのブレを容易に制御することができる。
ス管の製造方法及びその装置によれば、原料収容筒内に
収容される石英ガラス原料の形態が制限されないので、
円筒状の石英ガラスインゴットに限らず、円柱状のムク
の石英ガラスインゴットあるいは石英ガラス粉末を石英
ガラス原料として使用でき、製造コストを低減できる。
又、回転軸の回転によるマンドレルの回転に伴う向心力
によってその中心軸のブレが抑制されるので、石英ガラ
ス管の寸法精度を飛躍的に向上させることができ、ひい
ては歩留まりを高め、かつ次工程での加工時間を短くで
きる。更に、マンドレルに付随する部材と石英ガラス溶
融体との接触面積が少なくなるので、従来に比してマン
ドレルのブレを容易に制御することができる。
【図１】本発明の石英ガラス管の製造装置の一実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図２】図１の装置を用いた石英ガラス管の製造方法の
前工程を示す断面図である。
前工程を示す断面図である。
【図３】図１の装置を用いた石英ガラス管の製造方法の
後工程を示す断面図である。
後工程を示す断面図である。
【図４】従来の石英ガラス管の製造装置の断面図であ
る。
る。
１ 高周波誘導加熱炉 ６ 誘導コイル ７ 発熱筒 １３ 原料収容筒 １４ モールド １５ マンドレル １７ 回転台 １８ 回転軸 ２０ 石英ガラス溶融体 ３０ 石英ガラス原料
Claims (2)
- 【請求項１】 モールドを下端部に付設し、かつ石英ガ
ラス原料を収容した原料収容筒を、加熱炉内に垂直に納
置し、加熱により溶融した石英ガラス溶融体を、前記モ
ールドとその中に同軸上に配置されたマンドレルとによ
って形成されるリング状の型穴から流下させて管引きす
る石英ガラス管の製造方法において、前記マンドレルを
下方から支持してその軸心回りに回転させることを特徴
とする石英ガラス管の製造方法。 - 【請求項２】 モールドを下端部に付設し、かつ石英ガ
ラス原料を収容した原料収容筒を、加熱炉内に垂直に納
置し、加熱により溶融した石英ガラス溶融体を、前記モ
ールドとその中に同軸上に配置されたマンドレルによっ
て形成されるリング状の型穴から流下させて管引きする
石英ガラス管の製造装置において、前記マンドレルをそ
の下端部に連設した回転軸により支持したことを特徴と
する石英ガラス管の製造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34381993A JPH07172841A (ja) | 1993-12-18 | 1993-12-18 | 石英ガラス管の製造方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34381993A JPH07172841A (ja) | 1993-12-18 | 1993-12-18 | 石英ガラス管の製造方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07172841A true JPH07172841A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=18364486
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34381993A Pending JPH07172841A (ja) | 1993-12-18 | 1993-12-18 | 石英ガラス管の製造方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07172841A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103641292A (zh) * | 2013-11-28 | 2014-03-19 | 江苏太平洋石英股份有限公司 | 能够高精度控制壁厚的连熔炉 |
| JP2019501857A (ja) * | 2016-01-15 | 2019-01-24 | コーニング インコーポレイテッド | 熱的に安定なガラス管材を成形する装置 |
| CN111216260A (zh) * | 2018-11-23 | 2020-06-02 | 贺利氏科纳米英国有限公司 | 空心石英玻璃锭以及制造其的方法和设备 |
-
1993
- 1993-12-18 JP JP34381993A patent/JPH07172841A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103641292A (zh) * | 2013-11-28 | 2014-03-19 | 江苏太平洋石英股份有限公司 | 能够高精度控制壁厚的连熔炉 |
| JP2019501857A (ja) * | 2016-01-15 | 2019-01-24 | コーニング インコーポレイテッド | 熱的に安定なガラス管材を成形する装置 |
| CN111216260A (zh) * | 2018-11-23 | 2020-06-02 | 贺利氏科纳米英国有限公司 | 空心石英玻璃锭以及制造其的方法和设备 |
| KR20200061299A (ko) * | 2018-11-23 | 2020-06-02 | 헤라우스 코나믹 유케이 리미티드 | 절단 중공 잉곳 |
| CN111216260B (zh) * | 2018-11-23 | 2022-09-06 | 贺利氏科纳米英国有限公司 | 空心石英玻璃锭以及制造其的方法和设备 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040727 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041130 |