JPH0717279U - スキー滑走路用ブロック構造体 - Google Patents

スキー滑走路用ブロック構造体

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JPH0717279U
JPH0717279U JP4742093U JP4742093U JPH0717279U JP H0717279 U JPH0717279 U JP H0717279U JP 4742093 U JP4742093 U JP 4742093U JP 4742093 U JP4742093 U JP 4742093U JP H0717279 U JPH0717279 U JP H0717279U
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秀樹 及川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全性および美観に優れ、更にずり落ちのな
い良好なスキー滑走路面用ブロック構造体を提供する。 【構成】 多数のブロックを組み合わせて人工のスキー
滑走路を構成するためのブロック構造体において、ブロ
ック構造体1は、中央に空間部5を有する平面八角形状
のフレーム2を、4個組み合わせて中央に空間部4を設
けて構成され、フレーム2の表面には、多数の小柱状突
起物3を垂直に一体化して配置され、かつ、小柱状突起
物3はフレーム2の幅の中央部最高となり、幅の両端部
で最小となるように漸次変化させ、さらに平面八角形状
のフレーム2の隣接境界部分に一対以上のU字形止め金
差し込み用穴8が穿設されてなることを特徴とする、合
成樹脂製のスキー滑走路用ブロック構造体。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、人工スキー場のスキー滑走路面構築用に使用される、スキー滑走路 用ブロック構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、我が国のスキー熱は加熱気味であり、スキー人口も年々増加の一途をた どっているが、スキーは時期的にも地域的にも制約され、我が国では冬季のスポ ーツとして認識されている。しかしながら、スポーツ、レジャーの多様化に対応 して、人工スキー滑走路面が各地に構築され、スキーの時期的、地域的制約がな くなりつつある。
【0003】 従来、構築されていた人工スキー滑走路面は、天然または人工の傾斜面に、人 工雪、砕氷を用いたり、種々のプラスチック成形物を用いるのが提案されている が、今だ充分なものとは言い得ない。例えば、傾斜面に人工芝を敷設し、その上 にプラスチックビーズを敷き詰めた滑走路面では(特公昭60ー9606号公報 参照)、スキーによる滑走時、エッジにより方向転換をする際に、プラスチック ビーズが傾面に沿って下方に移動し、下方のみに溜まってしまうという欠点があ った。また、例えば特公昭47ー38103号公報、実公昭51ー51736号 公報および実公昭58ー45755号公報に記載されているようなブロックを、 複数個組み合わせて滑走路面を形成する技術が提案されてきている。しかし、傾 斜面に設置するために、下方にずり落ちたりするという欠点があり、ずり落ち防 止のためブロックの空間部に杭で引っかけたりする方法が取られていたが、杭で 止めるのでは、スキー滑走中にスキーエッジを杭に引っかけたりして、危険であ るばかりでなく、固定力も不充分であった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記従来技術に存在する諸欠点を排除したスキー滑走路用ブロック 構造体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、多数のブロックを組み合わせて人工のスキー滑走路を構成するため のブロック構造体において、ブロック構造体1は、中央に空間部5を有する平面 八角形状のフレーム2を、4個組み合わせて中央に空間部4を設けて構成され、 フレーム2の表面には、多数の小柱状突起物3を垂直に一体化して配置され、か つ、小柱状突起物3はフレーム2の幅の中央部最高となり、幅の両端部で最小と なるように漸次変化させ、さらに平面八角形状のフレーム2の隣接境界部分に一 対以上のU字形止め金差し込み用穴8が穿設されてなることを特徴とする、合成 樹脂製のスキー滑走路用ブロック構造体である。
【0006】 以下、本考案を図面に基づいて詳細に説明するが本考案はその要旨を越えない 限り、以下の例示に限定されるものではない。 図面は、本考案に係るスキー滑走路用ブロック構造体の一実施例を示すもので ある。 図1は、本考案に係るスキー滑走路用ブロック構造体の平面図、図2は、A− A線切断断面図、図3は、B−B線切断断面図、をそれぞれ示す。
【0007】 図面において、1はスキー滑走路用ブロック構造体本体、2はフレーム、3は 小柱状突起物、4は四角形状の空間部、5は八角形状の空間部、6は雄型係合部 、7は雌型係合部、8は穴、9はU字形止め金(U−ステープル)、をそれぞれ 示す。 本考案者に係るブロック構造体1は、中央部分に八角形状の空間部5を持つ八 角形状のフレーム2を4個、各一辺を隣接させ、中央に四角形状の空間部4を設 けて組み合わせた構造である。ブロック構造体1の1個の大きさは、特に制限は ないが、一辺20cm〜50cmの範囲で選ぶことができる。
【0008】 本考案者らの経験によると、フレーム2によって形成する環の形状が八角形で あると、四角形、円形のものに較べて、スキー滑走時にエッジ効果が有効に発揮 されることが判った。ブロック構造体1が、このようにフレーム2を4個組み合 わせた構造であると、次のようなメリットがある。(イ)ブロック構造体1の単 位面積が小さすぎると、滑走路面を構築する際の作業が繁雑であるが、これが適 度であるので、能率よく構築できる。(ロ)ブロック構造体がフレームや空間部 のない板状成形品であると、成形歪等によって構造体がフレームや空間部のない 板状成形品であると、成形歪等によって構造体が湾曲しやすいが、空間部を形成 したフレーム2を組み合わせた構造とすることによって、構造体の湾曲を防ぐこ とができる。(ハ)ブロック構造体が1に空間部4、5を設けることによって軽 量化することができ、従って取扱い易く、滑走路面の構築作業も容易である。( ニ)ブロック構造体1に空間部4、5を設けることによって、構造体の通水性を 向上させることができる。
【0009】 フレーム2には、その表面に小柱状突起物3を垂直に一体化して配置する。小 柱状突起物3は、フレーム2の全幅、全長にわたって等間隔で配置するが、幅方 向の中央部で最高の高さとし、幅方向の両端部で最小となるように高さを漸次変 化させる必要がある。フレーム2上に配置した小柱状突起物3の高さを上のよう にすることによって、スキー滑走時に、実際の雪上の滑走感覚を得ることができ る。例えば、直滑降の際には、小柱状突起物に高低差があるのでスキー裏面と接 触する小柱状突起の数が少なく、従って摩擦抵抗が少なく、望ましいスピードを 達成することができる。一方、回転滑降の場合には、小柱状突起物に高低差があ るのでエッジの喰い込みおよびエッジの切りかえ操作が可能となる。フレーム2 中央部の小柱状突起物とフレーム2端部の小柱状突起物の高さの比は、前者を1 とするとき後者は3/4〜2/3とするのが好ましい。
【0010】 フレーム2の幅は、ブロック構造体1個の大きさにもよるが、2cm〜5cmの範 囲で選ぶことができる。フレーム2上に配置する小柱状突起物3の直径、高さは 、ブロック構造体1個の大きさにもよるが、直径は2mm〜5mm、高さは10mm〜 35mmの範囲で選ぶことができる。小柱状突起物3を配置する密度は小柱状突起 物3の直径、高さにもよるが、1cm2当たり3本〜8本の範囲で選ぶことができ る。
【0011】 本考案者に係るブロック構造体1には、平面八角形状のフレーム2の隣接境界 部分に、一対以上のU字形止め金(U−ステープル)差し込み用穴8を穿設した 構造とする。一対の穴8の間隔は、平面八角形状のフレーム2の空間部の1辺の 長さと同じ間隔で、また、穴8の直径は、3mm〜8mmの範囲で選択することがで きる。スキー滑走路用ブロック構造体を設置する傾斜面が土である場合には、こ の穴にU字形止め金を差し込むことにより固定できる。U字形止め金の素材は、 合成樹脂、金属等であってよく、中でも錆びにくく、剛性の高い金属よりなるも のが好ましい。また、U字形止め金の足の長さは、固定する傾斜面の土の固さに もよるが、5cm〜25cmの範囲で選ぶことができる。更に、ブロック構造体を敷 設する場所が傾斜面で、強固な固定が必要な場合には、一個のフレーム2の隣接 境界部分に穴8を二対以上四対まで穿設することができる。図1には、隣接境界 部分4個所のうち2個所に穿設した例を示した。スキー滑走路用ブロック構造体 を設置する傾斜面がモルタル、アスファルトまたはコンクリートなどで固められ たものである場合は、U字形止め金の足の長さは短くてもよく、3〜10cmの範 囲で選ぶことができる。
【0012】 本考案に係るブロック構造体は、合成樹脂より製造される。合成樹脂は、ブロ ック構造体としたときに、スキー滑走路として連続使用に耐え得るよう充分な圧 縮強度および摩耗強度を発揮するものであり、またスキーが滑らかに滑り、スキ ーに傷がつかないよう潤滑性を有すること、さらには、小柱状突起物に充分に柔 軟性と弾性を与えるような樹脂が好適である。具体的には、ポリエチレン、ポリ プロピレン、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体等 のオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニルー酢酸 ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン 6・10等のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ タレート等のポリエステル類等の熱可塑性合成樹脂が挙げられる。また、これら 合成樹脂には、必要に応じて、可塑剤、滑剤、熱安定剤、帯電防止剤、紫外線吸 収剤、顔料、染料等を各種添加剤を適量配合することができる。
【0013】 本考案に係るブロック構造体は、上記合成樹脂を原料として、射出成形法によ って製造するのが有利である。また、本考案に係るブロック構造体1の空間部4 、5には、ブロック構造体製造に使用したのと同種の合成樹脂によって製造した 空間部4、5の形状に適合した覆板ブロックを設けることができる。覆板ブロッ クは、平板状またはその表面に小柱状突起物を一体化して配置した構造のもの等 、目的に応じて選択することができる。
【0014】 本考案に係るブロック構造体を使用してスキー滑走路面を施工するには、先ず 、設置する下地が土の場合は地面を整地し、もしくはモルタル、アスファルト、 またはコンクリートの場合には、それらにより土台を施工する。その後、1個の ブロック構造体、または数個のブロック構造体の雄型係合部6と雌型係合部7と を係合させたものを一つの単位として、整地した地面上、もしくはモルタル、ア スファルトまたはコンクリートの土台上に、雄型係合部6と雌型係合部7を係合 させて敷設する。敷設途中で、または敷設完了後に、穴8にU字形止め金を差し 込み、押圧したり強制的に打ち込むことにより下地に固定する。この場合、下地 の固さにより、使用するU字形止め金の足の長さや本数を選択することができる 。このように施工したスキー滑走路面はそのまま、またはこの上に人工雪を降雪 させたり、または砕氷を散布したりして、スキー滑走用に活用することができる 。
【0015】
【考案の効果】
本考案に係るブロック構造体は、次のように優れた効果を奏し、その実用上の 利用価値は極めて大である。 (1)フレーム2上に配置した小柱状突起物に高低差があるので、直滑降時に スキー裏面と接触する小柱状突起物の数が少なく、従って摩擦抵抗が少なく、望 ましいスピードが達成される。他方、回転滑降の場合には、エッジの喰い込みお よびエッジの切りかえ操作が容易である。
【0016】 (2)本考案に係るブロック構造体を複数個組み合わせてスキー滑走路面を形 成するが、その中の一部のブロック構造体が破損しても、容易に別のブロック構 造体と置換することができる。 (3)本考案に係るブロック構造体は、U字形止め金差し込み用穴8を有する ことにより、土よりできた傾斜面には足の長いU字形止め金で、モルタル、アス ファルトまたはコンクリートよりできた傾斜面には、足の短いU字形止め金で、 それぞれしっかりと固定することができ、安全で、美観にも優れたスキー滑走路 をつくることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るスキー滑走路用ブロック構造体の
平面図である。
【図2】A−A線切断断面図である。
【図3】B−B線切断断面図である。
【符号の説明】
1 スキー滑走路用ブロック構造体本体 2 フレーム 3 小柱状突起物 4 四角形の空間部 5 八角形の空間部 6 雄型係合部 7 雌型係合部 8 穴 9 U字形止め金

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数のブロックを組み合わせて人工のスキ
    ー滑走路を構成するためのブロック構造体において、ブ
    ロック構造体1は、中央に空間部5を有する平面八角形
    状のフレーム2を、4個組み合わせて中央に空間部4を
    設けて構成され、フレーム2の表面には、多数の小柱状
    突起物3を垂直に一体化して配置され、かつ、小柱状突
    起物3はフレーム2の幅の中央部最高となり、幅の両端
    部で最小となるように漸次変化させ、さらに平面八角形
    状のフレーム2の隣接境界部分に一対以上のU字形止め
    金差し込み用穴8が穿設されてなることを特徴とする、
    合成樹脂製のスキー滑走路用ブロック構造体。
JP1993047420U 1993-08-31 1993-08-31 スキー滑走路用ブロック構造体 Expired - Lifetime JP2567953Y2 (ja)

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Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107761506A (zh) * 2017-10-27 2018-03-06 河北振华体育设施制造有限公司 拼装式跑道
JP2019214929A (ja) * 2018-05-15 2019-12-19 ジン ス ピュアランド シーオー エルティーディー 連結ブリック組立体及びその組立て方法

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