JPH07172624A - 画像形成装置の用紙検知装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成装置の給紙トレイからの給紙を行う
部分に、用紙なしの検知と用紙の上昇高さを検知するセ
ンサを配置する場合に、１つのセンサを用いて正確な情
報を得るようにする。 【構成】 給紙トレイ１に収容する用紙Ｐに対しては、
トレイ内でボトムプレート２を上昇させて、給紙位置に
位置決めする。また、給紙装置１０には、用紙を送り出
すピックアップローラ１１と用紙さばき装置を構成する
ローラ１２、１４を配置し、ピックアップローラ１１を
用紙Ｐの上に押圧して給紙する。前記トレイの上部に
は、センサ２０とアクチュエータ２５を配置して、前記
アクチュエータにより得られる信号を、用紙の有無と用
紙の高さの検知情報として設定するが、用紙なしの場合
には、ピックアップローラを下降させた状態で、センサ
からの検知信号を処理することにより、前記２種類の信
号を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機等の給
紙部に装着する給紙トレイに対して、用紙の有無を検知
する検知装置に関し、特に、１つのセンサを用いて、用
紙なしの判断と、用紙を上昇させるための情報を出力さ
せ得るような制御手段を設けてなる画像形成装置の用紙
検知装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真複写機やプリンタ等の画像形成
装置においては、給紙部に複数の給紙トレイ等の用紙収
容手段を装着し、それ等の給紙トレイに対してサイズ等
が異なる用紙を収容し、原稿のサイズや縮拡率の情報に
応じて、用紙を送り出す手段を構成している。前記給紙
トレイ等に対しては、ピックアップローラと用紙さばき
装置とを組み合わせて構成した給紙装置を配置して、用
紙を１枚ずつ給紙する手段を構成しており、例えば、特
開平２−２３１３２４号公報等に示されるように、給紙
装置のピックアップローラを給紙ローラの軸を介して揺
動可能に設け、用紙を送り出す際にのみピックアップロ
ーラを用紙に押圧して送り出す機構を構成している。前
記従来例においては、給紙トレイに収容される用紙を、
用紙支持板としてのボトムプレートに支持させ、前記ボ
トムプレートを上昇させることにより、用紙を給紙位置
に位置決めする手段を設けている。

【０００３】また、前記給紙装置においては、用紙の高
さを所定の範囲内に設定するための用紙の高さ検知手段
と、トレイの用紙の有無を検知する手段を設けており、
それ等の検知手段から得られる情報を組み合わせて、給
紙の動作の制御を行う機構を構成している。前記用紙の
高さと、用紙の有無を検知するための手段としては、例
えば、実開昭６０−５３７４５号公報や、特開平２−２
８４２７号公報等に示されるような装置が知られてい
る。前記実開昭６０−５３７４５号公報に示される例で
は、給紙トレイに対して用紙の高さを検知するためのセ
ンサと、用紙の有無を検知するためのセンサとを配置し
ており、用紙の有無の検知センサの情報を先に入力する
手段を構成することにより、用紙を上昇させるための駆
動機構に余分な負担を強いることがないようにされる。
また、特開平２−２８４２７号公報に示される例では、
用紙の有無を検知するセンサの情報が、アクチュエータ
の揺動により混乱することを防止するもので、前記セン
サからの最初の情報を用いて、用紙なしの信号を出力で
きるような制御手段を用いている。そして、前述したよ
うな検知手段と制御手段を用いることにより、給紙トレ
イ内での用紙の有無を正確に検知して、コントロールパ
ネルに用紙なしの信号を出力させることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うな従来の用紙検知装置では、給紙部に対して用紙の有
無を検知するセンサと、トレイ内の用紙の高さを検知す
るためのセンサとの、２つの検知手段を配置することが
必要であり、それ等のセンサの情報を処理する制御手段
を別個に配置することが必要とされる。そして、前記２
つのセンサから得られる情報を、それぞれの検知情報制
御手段から画像形成装置本体の制御装置に向けて出力
し、その２つの信号を総合して用紙の有無の判断と、ト
レイ内での用紙の上昇の動作の制御を行うことが必要と
される。また、給紙トレイに対して配置する給紙装置に
は、前記２つの検知手段に対応するセンサとアクチュエ
ータとをそれぞれ配置するために、それ等の部材を収容
するためのスペースを設けることが必要であり、装置の
設計上での制約条件となる他に、製造コスト等にも大き
な影響がある。さらに、給紙装置に配置する部品の数が
増加することにより、故障時のメンテナンスにも大きな
影響を与えるという問題がある。

【０００５】

【発明の目的】本発明は、前述したような従来の給紙装
置に対応させて配置する用紙検知装置の問題を解消する
もので、トレイ等に対応させて１つの検知手段を配置
し、前記１つのセンサからの信号を用いて用紙なしの情
報と、トレイ内での用紙の上昇の動作の信号を得ること
ができるようにする画像形成装置の用紙検知装置を提供
することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、用紙全体ある
いは用紙の給紙側の先端部を上昇させて、給紙位置に位
置決めする手段を設けた用紙収容手段と、前記用紙収容
手段の給紙側上部に配置され、アーム部材を介して揺動
可能に設けたピックアップローラと、前記用紙収容手段
に収容される用紙の上に配置され、用紙の位置を検知す
る検知手段を備え、前記用紙収容手段の用紙を上昇させ
るための支持板部材に、前記検知手段の揺動位置に対応
させて開口または凹部等を設けてなる装置に関する。本
発明においては、前記検知手段を用紙の上に当接させる
アーム部材とセンサに対応する部材とを一体に設けて、
支軸を介して揺動可能に設け、用紙の給紙可能な最下部
の位置と、用紙を所定の高さ上昇させた位置との間で、
前記センサにより検知可能な範囲を設定している。ま
た、本発明の検知手段において、センサが検知状態とな
った後で用紙を所定の高さ上昇させ、センサの検知状態
が継続する状態を、用紙なしと判断する制御手段を設け
ることができる。さらに、本発明においては、用紙収容
手段の用紙支持板を上昇させる際に、上昇開始から所定
の時間上昇の動作を行っても、検知手段が作動されない
状態を用紙なしと判断する制御手段を設けることも可能
である。

【０００７】前記構成に加えて、本発明においては、前
記検知手段を用紙の上に当接させるアーム部材とセンサ
に対応する部材とを一体に設けて、支軸を介して揺動可
能に配置するとともに、前記アーム部材に連動させる給
紙装置のアクチュエータ部材を、ピックアップローラの
位置が用紙送り出し可能な高さの最下部に対して、所定
の高さだけ上側でセンサに検知される位置に配置し、用
紙支持板上に用紙がない状態では、給紙装置のアクチュ
エータがセンサに検知される情報を用いて用紙なしの判
断を行う制御手段を設けることができる。また、前記給
紙装置に対してセンサを配置するとともに、用紙に当接
するアーム部材のセンサに対応する部材に対して揺動範
囲を規制する手段を設け、給紙装置のピックアップロー
ラが用紙に当接した状態で、センサの検知情報を用いて
用紙の有無の判断を行う制御手段を設けることができ
る。

【０００８】

【作用】本発明において、センサを固定位置に配置し、
前記センサに対して用紙に押圧するアーム部材と、セン
サに対応する部材を支軸を介して揺動可能に設けた場合
に、給紙の動作中にセンサが用紙なしの信号を出力する
と、用紙を上昇させる動作を行い、トレイ内の用紙を上
昇させるような制御を行う。そして、用紙の上昇中に用
紙がセンサにより検知されると、そのまま給紙の動作を
継続するが、用紙に対する上昇の動作を所定の時間継続
してもセンサから検知信号が出力されない場合には、用
紙なしの検知を行ったものとする。また、給紙装置の上
下動に対応させてアクチュエータを揺動させる手段を構
成する場合には、ピックアップローラに対応して設けた
被検知手段と、アクチュエータとの２つの被検知手段の
検知情報を用いて、用紙なしと用紙の上昇の信号を得る
ことができる。さらに、ピックアップローラの支持フレ
ームにセンサを配置する場合にも、１つのセンサを用い
て、アクチュエータの検知を行うことにより、給紙トレ
イ内の用紙の情報を正確に得ることができる。そして、
前述したように、１つのセンサとアクチュエータを用
い、用紙を上昇させる情報とを組み合わせて用いること
により、給紙装置での制御の動作を正確に行うことがで
きる。

【０００９】

【実施例】図示される例にしたがって、本発明の画像形
成装置の用紙検知装置を説明する。図１に示される例
は、画像形成装置の給紙部に配置される給紙トレイ等に
対して給紙装置を配置し、用紙を１枚ずつ送り出すため
の構成を示している。前記給紙トレイ１に収容した用紙
Ｐは、ボトムプレート２により支持し、前記ボトムプレ
ート２をアーム部材５を用いて上昇させることにより、
用紙の上のものを給紙位置に上昇させて、給紙装置１０
のピックアップローラ１１により送り出す機構を構成し
ている。また、前記給紙トレイに収容される用紙を、ボ
トムプレートを持ち上げる手段により支持し、用紙全体
を給紙位置に上昇させる手段を用いることもできるが、
本発明においては、アーム部材５を駆動軸６により揺動
させて、ボトムプレートを上昇させる場合について説明
する。

【００１０】前記給紙トレイ１の給紙位置に配置する給
紙装置１０は、トレイの給紙側先端部付近に対応させて
配置するピックアップローラ１１と、用紙さばき装置を
構成する給紙ローラ１２とリタードローラ１４を組み合
わせて構成している。前記ピックアップローラ１１は揺
動フレーム１５の先端部に配置されるもので、前記揺動
フレーム１５は給紙ローラの駆動軸１３に支持され、図
示を省略した揺動フレームに対する揺動機構により、用
紙を送り出す際にのみピックアップローラ１１を用紙に
対して押圧する位置に下げられる。また、前記ピックア
ップローラ１１に対しては、従来の給紙装置の場合と同
様に、給紙ローラとの間に連動駆動手段を設けて、給紙
ローラの回転に追従させてピックアップローラを回転さ
せる手段を構成する。そして、前記給紙装置１０におい
ては、給紙トレイ１に収容した用紙の上部のものを、ピ
ックアップローラ１１により用紙さばき装置に向けて送
り出し、用紙さばき装置で用紙を１枚だけ分離させて、
画像記録部に向けて給紙する。

【００１１】本発明においては、トレイに収容される用
紙に対して、１つのセンサ２０と、センサに検知される
アクチュエータ２５を配置しており、前記センサ２０は
支持フレーム２２に取り付けられて固定位置に配置され
る。また、前記アクチュエータ２５は、トレイに収容さ
れる用紙に対応する用紙押圧部２７と、センサに対応す
るセンサ検知部２８の交差部を支軸２６で支持して、揺
動可能に設けており、用紙Ｐがトレイ内で上昇すること
により、図の実線で示されるセンサ検知部の検知位置
と、鎖線で示される非検知位置との間で、揺動する。ま
た、前記センサ２０は、検知ポイント２１を設定してお
り、透過型の光センサ等を用いて、検知ポイント２１を
センサ検知部２８が遮断する状態で、検知信号を出力す
る形式のものとして構成する。

【００１２】前述したように構成した本発明の装置にお
いて、給紙装置のピックアップローラを用紙に押圧する
位置に下降させ、ボトムプレートを上昇させて用紙の上
のものを給紙位置にまで上昇させる状態で、トレイから
の給紙が開始される。また、給紙トレイ１内で用紙Ｐを
上昇させている途中で、用紙がアクチュエータ２５の用
紙押圧部２７を上昇させるので、センサ２０によるセン
サ検知部２８の検知がオフになり、用紙が上昇したこと
が確認される。そして、前記給紙トレイからの給紙を行
う場合には、図２のタイミングチャートに示されるよう
に、給紙信号にしたがって給紙装置の給紙ローラ１２の
駆動軸１３が駆動され、用紙に対する送り出しの動作が
行われる。そして、トレイからの給紙の動作の途中で、
用紙が少なくなり、用紙の上部に接している用紙押圧部
が下降すると、センサがオンの信号を出力するので、ボ
トムプレートを押し上げるアーム部材５の駆動軸６に対
する駆動が行われて、アーム部材５を介してボトムプレ
ート２を上昇させる。したがって、用紙を所定の高さ
（時間ａ）だけ上昇させることにより、センサはセンサ
検知部の検知信号を出力して、次の給紙に対応させるよ
うにする。

【００１３】また、給紙トレイに対して新たに用紙を補
給した場合には、図３のタイミングチャートに示される
ようにして、用紙を上昇させる動作を行う。つまり、給
紙トレイを給紙部から抜き出して、用紙を補給する場合
には、給紙部に配置するトレイ検知センサ等から、トレ
イなしの信号が出力されており、その後で、給紙トレイ
を装着するとトレイ検知信号が出力されて、給紙部に給
紙トレイが装着されたことが確認される。前記トレイ検
知信号としては、トレイ装着部に配置する用紙サイズ信
号等を用いることが可能であり、その他に、任意の信号
を用いて、給紙トレイが装着されたことを確認すること
ができる。前述したようにして、給紙トレイが給紙部に
装着されたことが確認されると、その信号を用いてボト
ムプレートを上昇させる動作を開始し、用紙がセンサに
より検知された後で、所定の時間ｃだけ用紙を上昇させ
る動作を行い、給紙可能な状態を設定する。前記図２、
３のタイミングチャートにそれぞれ示されるようにし
て、給紙中とトレイに用紙を補給した後での給紙の動作
を行う際に、本発明の制御装置では、用紙なしの判断を
次のようにして行うことができる。

【００１４】給紙トレイに用紙がなくなった場合：前
記図２のタイミングチャートにおいて、給紙の動作中に
用紙がなくなると、センサがその信号を出力して、ボト
ムプレートを上昇させる動作を行うが、その用紙を上昇
させる動作の時間を時間ａに設定する。そして、前記用
紙を上昇させている途中で、設定した時間ｂの間にセン
サが用紙を検知せず、上昇時間ａが終了してもセンサか
ら用紙検知信号が出力されない場合には、用紙なし信号
を出力して、オペレータに用紙の補給を指令する。

【００１５】給紙トレイを引き出して用紙を補給する
際に、間違って用紙を補給せずにトレイを装着したとす
ると、トレイ装着信号により用紙を上昇させる動作が開
始される。そして、前記図３のタイミングチャートに示
すように、用紙を上昇させる動作を一定の時間だけ行
い、センサが用紙を検知するタイミングに対応させて設
定した時間内に、用紙の検知信号が得られず、その後で
所定の時間ｃだけ用紙を上昇させても、センサの検知信
号が出力されない場合に、用紙なしの信号を出力する。

【００１６】画像形成装置のメインスイッチをオンに
し、給紙の動作開始の信号により、選択された給紙トレ
イからの用紙の送り出しが開始される際に、その指定し
た給紙トレイのセンサが用紙を検知していない状態の場
合には、前記の場合と同様な処理の動作を行うように
する。つまり、センサが用紙なしの信号を出力している
と、用紙を上昇させる動作を所定の時間だけ行い、その
時間内に用紙を検知しない状態では、追加の用紙上昇の
動作の後で、用紙なしの信号を出力して、用紙を上昇さ
せる動作を停止し、オペレータに対して異常の発生を知
らせるようにする。また、用紙を上昇させるためのリフ
トモータの故障や、その他の故障が発生した場合にも、
用紙なしの信号を出力させて、オペレータに用紙の確認
を行わせ、用紙がトレイ内にある場合には、他の装置の
故障を点検させるように、メンテナンスのマニュアルを
作っておくと、前記実施例のようにして用紙なしの信号
を用いた制御を行うことができる。

【００１７】

【実施例２】前記図１に示される装置の他に、本発明に
おいては、図４に示されるような装置を構成することも
可能である。前記図４に示される例では、センサ２０を
支持フレーム２２に設けてアクチュエータ２５に対する
検知を行うことは、前記実施例と同様に構成されるが、
その他に、センサ２０は給紙装置の揺動フレーム１５に
設けた突出部材１６に対する検知を行うように構成して
いる。前記給紙装置１０においては、給紙ローラ１２の
駆動軸１３に支持される揺動フレーム１５に対して、そ
の先端にセンサ２０に対応する位置まで延長した突出部
材１６を配置している。また、前記突出部材１６の下部
には、アクチュエータ２５のセンサ検知部２８に対応す
る突起部１７を配置して、揺動フレーム１５が反時計方
向に揺動された状態で、突起部１７がアクチュエータの
センサ検知部２８を、上から押圧するように設けてい
る。

【００１８】前記図４に示される装置では、用紙を送り
出す際には、図５に示されるように、揺動フレーム１５
を駆動軸１３を介して揺動させ、ピックアップローラ１
１を用紙Ｐの上に押圧する状態で、給紙の動作を行うよ
うにする。前記給紙装置１０を駆動軸１３を介して反時
計方向に揺動させると、突出部材１６に設けた突起部１
７がアクチュエータ２５のセンサ検知部２８を上から押
圧して、センサ２０の検知ポイント２１から外すように
する。そして、その後で、突出部材１６がセンサ２０に
より検知される位置に下降するので、そのセンサによる
検知情報を用いて、トレイからの給紙可能な状態の情報
とする。前述したように構成した検知装置では、アクチ
ュエータ２５を用紙なし検知用の部材として用い、揺動
フレーム１５に設けた突出部材１６を用紙の高さ検知用
の部材として用いる。したがって、センサによる検知の
タイミングを設定することにより、用紙なしの検知と用
紙を上昇させる信号を得るようにすることができる。

【００１９】給紙トレイから給紙を行っている途中で
は、前記図５に示されるような状態で、ピックアップロ
ーラ１１を用紙Ｐの上に押圧し、給紙ローラ１２とピッ
クアップローラ１１を駆動することにより用紙を送り出
す。その際に、揺動フレーム１５に設けた突出部材１６
が、センサ２０の検知ポイント２１に位置して検知情報
が出力されている間は、用紙を上昇させずに給紙の動作
を継続することができる。また、図６のタイミングチャ
ートに示されるように、ピックアップローラを用紙に押
圧している状態で、用紙を上昇させると突出部材の検知
信号がオフになり、給紙の動作を継続できるようにされ
る。そして、用紙を送り出している動作の途中で、セン
サがオフの信号を出力すると、用紙の高さが不足してい
るものと判断し、用紙を所定の時間上昇させる動作を行
うようにする。

【００２０】これに対して、用紙を上昇させても、セン
サのオフ信号が継続される状態では、用紙なしの判断が
なされる。また、ピックアップローラを上昇させて、図
４のようにアクチュエータを揺動させた際に、アクチュ
エータ２５がセンサのオフ信号を出力し続ける場合に
も、用紙なしの信号を出力させるので、前記図６のタイ
ミングチャートに加えて、用紙なしの信号が出力された
場合には、揺動フレームを上昇させてアクチュエータ２
５による検知の動作を行う手段を追加することにより、
用紙なし判断を正確に行わせることが可能になる。

【００２１】給紙トレイに対して用紙を補給した場合
には、図７のタイミングチャートに示されるようにし
て、用紙の有無と高さの検知を行うようにする。つま
り、給紙部に給紙トレイを装着すると、トレイ検知信号
によりセンサの検知回路が設定され、用紙が所定量補給
されたことにより、センサはアクチュエータ２５のセン
サ検知部２８に対する検知信号を出力する。その後で、
給紙信号によりピックアップローラを用紙に押圧させる
方向に揺動させると、センサからはセンサ検知部の検知
信号（Ａ１）に続いて若干の時間差を介して、突出部材
１６の検知信号（Ａ２）が出力される。前記突出部材の
検知信号が出力されてから、所定の時間ｔ１経過後に用
紙を上昇させる動作を行い、用紙を給紙位置に位置決め
させるようにする。

【００２２】そして、用紙が給紙位置まで上昇される
と、ピックアップローラが用紙により上昇されてセンサ
はオフの信号を出力するので、トレイ内には用紙がある
ものと判断し、給紙の動作を開始して、図６のタイミン
グチャートにしたがって制御の動作を行うようにする。
これに対して、用紙を所定の時間ｔだけ上昇させる動作
を行い、その時間経過後にさらに時間ｔ２だけピックア
ップローラを上昇させても、センサがＡ１の信号を出力
し続ける場合がある。そのような信号を出力し続ける場
合は、トレイに用紙がない状態を表示しているもので、
図７の鎖線で示すようなＡ１のオン信号が出力される
と、トレイに用紙がないものと判断して、コントロール
パネルに表示を行い、オペレータに知らせるような処理
を行うようにする。また、用紙を上昇させるための駆動
系に故障が発生している状態でも、前記図７の鎖線で示
すような信号が出力されるので、トレイに用紙がある場
合には、駆動系の故障と判断させるようにする。

【００２３】

【実施例３】前記各実施例の他に、本発明においては、
図８に示すように、揺動フレーム１５の先端部にセンサ
支持部材１８を介してセンサ２０を支持させる機構を構
成することもできる。前記図８に示される例では、用紙
なしを検知するためのアクチュエータ２５を揺動可能に
設けるが、前記アクチュエータのセンサ検知部２８と、
固定位置に配置する固定アクチュエータ３１を、前記セ
ンサ２０の揺動範囲に対応させて配置する。また、前記
アクチュエータ２５の揺動範囲を規制するために、スト
ッパ３０を配置して、用紙なしの場合にもアクチュエー
タが余分な揺動の動作を行わないようにする。前述した
ように構成した検知装置においては、給紙トレイに用紙
がある状態では、前記図４の場合と同様に、アクチュエ
ータの用紙押圧部２７が用紙の上に乗っており、揺動フ
レーム１５が上昇している状態でセンサ２０には検知さ
れないので、用紙ありの信号が出力される。そして、そ
の後で、揺動フレームを揺動させてピックアップローラ
を用紙の上に押圧すると、固定アクチュエータ３１をセ
ンサが検知して、給紙可能な状態が設定される。また、
ピックアップローラを用紙の上に押圧してセンサから検
知信号が出力された後で、用紙を所定の高さまで上昇さ
せるような制御情報を設定する場合にも、前記図６のタ
イミングチャートに示されるようにして行うことができ
る。

【００２４】前記図８の装置においても、給紙トレイに
用紙がない状態では、アクチュエータ２５が図示される
ように下降した状態に維持されるので、ピックアップロ
ーラを上昇位置に保持した位置でセンサにより検知され
る。したがって、ピックアップローラを上下動させなが
らの給紙の動作の合間にピックアップローラを上昇させ
た際に、センサがセンサ検知部２８を検知した信号を出
力すると、制御装置からは直ちに用紙なしの信号が出力
される。また、ピックアップローラを下降させて用紙に
押圧させ、センサが固定アクチュエータを検知した情報
を出力した後で、用紙を上昇させる動作を所定の時間継
続しても、用紙によりピックアップローラが上昇されず
にセンサがオフ信号を出力しない場合にも、用紙なしの
信号を出力することは、前記実施例の場合と同様にされ
る。

【００２５】前述したように、本発明においては、１つ
のセンサと、１つまたは２つのアクチュエータを配置し
て、センサが検知した情報を制御装置に入力して処理す
ることにより、用紙なしの検知と、用紙をトレイ内で上
昇させる動作を行わせることができる。そして、給紙ト
レイを給紙部に装着した後で、または、給紙の動作を開
始する際に、給紙トレイ内の用紙を上昇させる動作を行
い、センサの検知信号を用いて用紙の有無を検知するこ
とができる。また、給紙の途中でも、センサからの信号
とアクチュエータと揺動フレームの揺動の動作を組み合
わせることにより、用紙なしの時の信号の処理を行うこ
とが可能になる。

【００２６】

【発明の効果】本発明の装置は、前述したように、１つ
のセンサを用いて検知信号の処理を行うものであるか
ら、給紙装置に対応させて配置する検知装置の構成を簡
素化するとともに、検知手段を配置するスペースを少な
くすることができる。そして、装置の構成が簡素化され
ることにより、故障の際のメンテナンスを容易に行うこ
とができ、給紙トレイを取り扱う際にも、余分な注意を
払ったりすることを要求しない給紙装置を構成すること
ができる。また、本発明においては、センサの検知信号
と、揺動フレームを揺動させる動作の信号とを組み合わ
せて、センサの検知情報の処理を行うことにより、用紙
なしの検知を正確に行うことが可能である。さらに、用
紙のトレイ内での高さ不足の信号をも、前記センサの信
号の処理によって容易に行うことができ、画像形成装置
における用紙の送り出しの動作を良好な状態で行わせる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１の実施例の構成を示す説明図で
ある。

【図２】 用紙の検知と他の部材の動作を示すタイミン
グチャートである。

【図３】 給紙トレイに新たに用紙を補給した際の検知
の動作を示すタイミングチャートである。

【図４】 本発明の第２の実施例の構成を示す説明図で
ある。

【図５】 図４の装置で給紙を行う状態を示す説明図で
ある。

【図６】 図４の装置において用紙の検知と他の部材の
動作を示すタイミングチャートである。

【図７】 図４の装置で給紙トレイに新たに用紙を補給
した際の検知の動作を示すタイミングチャートである。

【図８】 本発明の第３の実施例の構成を示す説明図で
ある。

【符号の説明】

１ 給紙トレイ、 ２ ボトムプレート、 ５
アーム部材、１０ 給紙装置、 １１ ピックアッ
プローラ、 １２ 給紙ローラ、１３ 駆動軸、
１４ リタードローラ、 １５ 揺動フレーム、１
６ 突出部材、 １８ センサ支持部材、 ２０
センサ、２５ アクチュエータ、 ２７ 用紙押
圧部、 ２８ センサ検知部、３１ 固定アクチュ
エータ。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙全体あるいは用紙の給紙側の先端部
   を上昇させて、給紙位置に位置決めする手段を設けた用
   紙収容手段と、 前記用紙収容手段の給紙側上部に配置され、アーム部材
   を介して揺動可能に設けたピックアップローラと、 前記用紙収容手段に収容される用紙の上に配置され、用
   紙の位置を検知する検知手段を備え、 前記用紙収容手段の用紙を上昇させるための支持板部材
   に、前記検知手段の揺動位置に対応させて開口または凹
   部等を設けてなる装置において、 前記検知手段を用紙の上に当接させるアーム部材とセン
   サに対応する部材とを一体に設けて、支軸を介して揺動
   可能に設け、 用紙の給紙可能な最下部の位置と、用紙を所定の高さ上
   昇させた位置との間で、前記センサにより検知可能な範
   囲を設定することを特徴とする画像形成装置の用紙検知
   装置。
2. 【請求項２】 前記検知手段において、センサが検知状
   態となった後で用紙を所定高さの上昇させ、センサの検
   知状態が継続する状態を、用紙なしと判断する制御手段
   を設けることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装
   置の用紙検知装置。
3. 【請求項３】 用紙収容手段の用紙支持板を上昇させる
   際に、上昇開始から所定の時間上昇の動作を行っても、
   検知手段が作動されない状態を用紙なしと判断する制御
   手段を設けることを特徴とする請求項１に記載の画像形
   成装置の用紙検知装置。
4. 【請求項４】 用紙全体あるいは用紙の給紙側の先端部
   を上昇させて、給紙位置に位置決めする手段を設けた用
   紙収容手段と、 前記用紙収容手段の給紙側上部に配置され、アーム部材
   を介して揺動可能に設けたピックアップローラと、 前記ピックアップローラを用紙収容手段に収容される用
   紙の上に押圧する位置と、用紙から上方に離間する位置
   との間を揺動させる駆動手段と、 前記用紙収容手段に収容される用紙の上に配置され、用
   紙の位置を検知する検知手段を備え、 前記用紙収容手段の用紙を上昇させるための支持板部材
   に、前記検知手段の揺動位置に対応させて開口または凹
   部等を設けてなる装置において、 前記検知手段を用紙の上に当接させるアーム部材とセン
   サに対応する部材とを一体に設けて、支軸を介して揺動
   可能に配置するとともに、 前記アーム部材に連動させる給紙装置のアクチュエータ
   部材を、ピックアップローラの位置が用紙送り出し可能
   な高さの最下部に対して、所定の高さだけ上側でセンサ
   に検知される位置に配置し、 用紙支持板上に用紙がない状態では、給紙装置のアクチ
   ュエータがセンサに検知される情報を用いて用紙なしの
   判断を行う制御手段を設けることを特徴とする画像形成
   装置の用紙検知装置。
5. 【請求項５】 前記給紙装置に対してセンサを配置する
   とともに、用紙に当接するアーム部材のセンサに対応す
   る部材に対して揺動範囲を規制する手段を設け、 給紙装置のピックアップローラが用紙に当接した状態
   で、センサの検知情報を用いて用紙の有無の判断を行う
   制御手段を設けることを特徴とする請求項４に記載の画
   像形成装置の用紙検知装置。