JPH07171613A - 高強度極細鋼線の製造方法 - Google Patents
高強度極細鋼線の製造方法Info
- Publication number
- JPH07171613A JPH07171613A JP32027393A JP32027393A JPH07171613A JP H07171613 A JPH07171613 A JP H07171613A JP 32027393 A JP32027393 A JP 32027393A JP 32027393 A JP32027393 A JP 32027393A JP H07171613 A JPH07171613 A JP H07171613A
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- Japan
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- wire
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- steel wire
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 線径 0.400mm〜0.010mm 、強度240kgf/mm2〜
550kgf/mm2の高強度鋼線を、リダクション角度が10〜12
°、ベアリング長さがベアリング直径の 5〜30%である
ダイヤモンド製円形ダイスを通して伸線する。 【効果】 伸線条長10000m以上の線径 0.400mm〜0.010m
m 、強度240kgf/mm2〜550kgf/mm2の高強度極細鋼線を得
ることができ、伸線作業における生産性を著しく向上さ
せることができる。
550kgf/mm2の高強度鋼線を、リダクション角度が10〜12
°、ベアリング長さがベアリング直径の 5〜30%である
ダイヤモンド製円形ダイスを通して伸線する。 【効果】 伸線条長10000m以上の線径 0.400mm〜0.010m
m 、強度240kgf/mm2〜550kgf/mm2の高強度極細鋼線を得
ることができ、伸線作業における生産性を著しく向上さ
せることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高強度極細鋼線の製造
方法に関し、さらに詳しくは、ダイヤモンド製円形ダイ
スを使用した伸線加工による高強度極細鋼線の製造方法
に関するものである。
方法に関し、さらに詳しくは、ダイヤモンド製円形ダイ
スを使用した伸線加工による高強度極細鋼線の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンド製円形ダイスは、伸線加工
する素材によって細部の形状が決められ、例えば、表1
に示すように、リダクション角度は軟質線よりも硬質線
のほうが小さく、ベアリング長さは軟質線よりも硬質線
のほうが長くなっている。また、ダイヤモンド製円形ダ
イスの模式図を図5に示す。表1に示す軟質線の例とし
ては、銅線、アルミ線、真鍮線、金線等が、硬質線の例
としては、ステンレス線、銅メッキ鋼線、亜鉛メッキ鋼
線、真鍮メッキ鋼線、タングステン線等がある。
する素材によって細部の形状が決められ、例えば、表1
に示すように、リダクション角度は軟質線よりも硬質線
のほうが小さく、ベアリング長さは軟質線よりも硬質線
のほうが長くなっている。また、ダイヤモンド製円形ダ
イスの模式図を図5に示す。表1に示す軟質線の例とし
ては、銅線、アルミ線、真鍮線、金線等が、硬質線の例
としては、ステンレス線、銅メッキ鋼線、亜鉛メッキ鋼
線、真鍮メッキ鋼線、タングステン線等がある。
【0003】
【表1】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】伸線作業で生産性を極
端に低下させる原因には断線がある。この断線が起こる
要因は、大別すると材料要因と伸線加工要因の二つに分
けられ、材料要因は材料特性、伸線加工要因は潤滑液、
伸線技術、ダイス形状である。特に、極細線分野になる
と伸線加工要因であるダイス形状の影響が実操業面で一
番大きい。すなわち、ダイス形状のなかで、特に、リダ
クション角度とベアリング長さの影響が大きい。また、
材料要因では、強度が高くなるほど、線径が小さくなる
ほど断線が起こりやすくなる。
端に低下させる原因には断線がある。この断線が起こる
要因は、大別すると材料要因と伸線加工要因の二つに分
けられ、材料要因は材料特性、伸線加工要因は潤滑液、
伸線技術、ダイス形状である。特に、極細線分野になる
と伸線加工要因であるダイス形状の影響が実操業面で一
番大きい。すなわち、ダイス形状のなかで、特に、リダ
クション角度とベアリング長さの影響が大きい。また、
材料要因では、強度が高くなるほど、線径が小さくなる
ほど断線が起こりやすくなる。
【0005】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、リダクション角度とベアリング長さの
最適な組み合わせにより高強度鋼線を極細線に伸線作業
する時の断線頻度を減少し、伸線条長および生産性を向
上させる高強度極細鋼線の製造方法を提供することを目
的とする。
なされたもので、リダクション角度とベアリング長さの
最適な組み合わせにより高強度鋼線を極細線に伸線作業
する時の断線頻度を減少し、伸線条長および生産性を向
上させる高強度極細鋼線の製造方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】線径 0.400mm〜0.010mm
、強度240kgf/mm2〜550kgf/mm2の高強度鋼線を、リダ
クション角度が10〜12°、ベアリング長さがベアリング
直径の 5〜30%であるダイヤモンド製円形ダイスを通し
て伸線する高強度極細鋼線の製造方法である。
、強度240kgf/mm2〜550kgf/mm2の高強度鋼線を、リダ
クション角度が10〜12°、ベアリング長さがベアリング
直径の 5〜30%であるダイヤモンド製円形ダイスを通し
て伸線する高強度極細鋼線の製造方法である。
【0007】
【作用】本発明者らは、ダイヤモンド製円形ダイスを使
用する伸線作業時の断線の要因となるダイス形状につい
て調査を行った。その結果を図2に示す。図2は高強度
鋼線を極細線に伸線するときのリダクション角度と引き
抜き力との関係を示しており、引き抜き力は剪断抵抗と
摩擦抵抗を合成したものとして表されている。すなわ
ち、リダクション角度が大きくなると剪断抵抗は大きく
なり、一方、リダクション角度が小さくなると摩擦抵抗
は大きくなる。したがって、引き抜き力は、リダクショ
ン角度が10〜12°の範囲に最小値があると考えられる。
伸線作業時の断線を無くすには、この引き抜き力を小さ
くすることが重要である。
用する伸線作業時の断線の要因となるダイス形状につい
て調査を行った。その結果を図2に示す。図2は高強度
鋼線を極細線に伸線するときのリダクション角度と引き
抜き力との関係を示しており、引き抜き力は剪断抵抗と
摩擦抵抗を合成したものとして表されている。すなわ
ち、リダクション角度が大きくなると剪断抵抗は大きく
なり、一方、リダクション角度が小さくなると摩擦抵抗
は大きくなる。したがって、引き抜き力は、リダクショ
ン角度が10〜12°の範囲に最小値があると考えられる。
伸線作業時の断線を無くすには、この引き抜き力を小さ
くすることが重要である。
【0008】つぎに、リダクション角度を10〜12°の範
囲に固定し、ベアリング長さを変化させて、高強度鋼線
を極細線に伸線した。その時のベアリング長さと引き抜
き力との関係を図3に示す。図3に示すように、ベアリ
ング長さが小さくなると引き抜き力は小さくなってい
る。なお、図中のベアリング長さはベアリング径との比
で示している。
囲に固定し、ベアリング長さを変化させて、高強度鋼線
を極細線に伸線した。その時のベアリング長さと引き抜
き力との関係を図3に示す。図3に示すように、ベアリ
ング長さが小さくなると引き抜き力は小さくなってい
る。なお、図中のベアリング長さはベアリング径との比
で示している。
【0009】また、本発明者らが行った上記の調査で得
られた伸線条長に及ぼすリダクション角度とベアリング
長さとの関係を図4に示す。図4に示すように、リダク
ション角度10〜12°の範囲で、かつベアリング長さがベ
アリング直径の 0超え30%以下の範囲のときに、断線頻
度は減少し、伸線条長は延びている。図中の斜線部は10
000m以上の伸線が可能な領域である。なお、図4に示す
伸線結果は、線径 0.4〜0.1 mm、強度 240〜400kgf/mm2
の高強度鋼素線を線径0.10〜0.01mmの極細線に伸線した
ものである。このときの伸線後の強度は 350〜550kgf/m
m2でった。
られた伸線条長に及ぼすリダクション角度とベアリング
長さとの関係を図4に示す。図4に示すように、リダク
ション角度10〜12°の範囲で、かつベアリング長さがベ
アリング直径の 0超え30%以下の範囲のときに、断線頻
度は減少し、伸線条長は延びている。図中の斜線部は10
000m以上の伸線が可能な領域である。なお、図4に示す
伸線結果は、線径 0.4〜0.1 mm、強度 240〜400kgf/mm2
の高強度鋼素線を線径0.10〜0.01mmの極細線に伸線した
ものである。このときの伸線後の強度は 350〜550kgf/m
m2でった。
【0010】以上の結果から、本発明ではダイヤモンド
製円形ダイスのリダクション角度は10〜12°、ベアリン
グ長さはダイスの加工を考慮して、ベアリング直径の 5
〜30%に限定する。ダイスの材質であるダイヤモンドに
は、天然ダイヤモンド、焼結ダイヤモンド、合成ダイヤ
モンドのいずれかを使用する。また、素線の線径は 0.4
00mm〜0.010mm 、強度は240kgf/mm2〜550kgf/mm2の範囲
に限定する。
製円形ダイスのリダクション角度は10〜12°、ベアリン
グ長さはダイスの加工を考慮して、ベアリング直径の 5
〜30%に限定する。ダイスの材質であるダイヤモンドに
は、天然ダイヤモンド、焼結ダイヤモンド、合成ダイヤ
モンドのいずれかを使用する。また、素線の線径は 0.4
00mm〜0.010mm 、強度は240kgf/mm2〜550kgf/mm2の範囲
に限定する。
【0011】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を説明する。
素線径 0.400mm、の素材を極細線用多段湿式伸線機によ
り精製鉱油中に配置された18枚の焼結ダイヤモンド製円
形ダイスを用いて、線径0.100mm まで伸線を行った。こ
の時のダイス形状は、リダクション角度が 8〜15°、ベ
アリング長さがベアリング直径の 0超え150 %以下の組
み合わせで、単減面率は14.5〜15.0%である。その結果
を図1に示す。なお、伸線によって強度は、伸線前に24
0kgf/mm2前後であったものが400kgf/mm2前後に上昇し
た。
素線径 0.400mm、の素材を極細線用多段湿式伸線機によ
り精製鉱油中に配置された18枚の焼結ダイヤモンド製円
形ダイスを用いて、線径0.100mm まで伸線を行った。こ
の時のダイス形状は、リダクション角度が 8〜15°、ベ
アリング長さがベアリング直径の 0超え150 %以下の組
み合わせで、単減面率は14.5〜15.0%である。その結果
を図1に示す。なお、伸線によって強度は、伸線前に24
0kgf/mm2前後であったものが400kgf/mm2前後に上昇し
た。
【0012】図1に示すように、本発明法であるリダク
ション角度が10〜12°、ベアリング長さがベアリング直
径の 5〜30%の範囲では、伸線条長10000m以上の伸線が
可能である。特にリダクション角度が10〜12°で、ベア
リング長さがベアリング直径の 5〜15%の範囲では、伸
線条長30000m以上の伸線が可能であった。一方、本発明
法の限定範囲から外れるリダクション角度、ベアリング
長さでは、断線頻度が高く、伸線条長が短くなってい
る。なお、別途行った線径0.100mm 未満の伸線では、リ
ダクション角度が10〜11°、ベアリング長さがベアリン
グ直径の20〜30%の範囲(図1中の領域a)で最良の伸
線条長を示した。
ション角度が10〜12°、ベアリング長さがベアリング直
径の 5〜30%の範囲では、伸線条長10000m以上の伸線が
可能である。特にリダクション角度が10〜12°で、ベア
リング長さがベアリング直径の 5〜15%の範囲では、伸
線条長30000m以上の伸線が可能であった。一方、本発明
法の限定範囲から外れるリダクション角度、ベアリング
長さでは、断線頻度が高く、伸線条長が短くなってい
る。なお、別途行った線径0.100mm 未満の伸線では、リ
ダクション角度が10〜11°、ベアリング長さがベアリン
グ直径の20〜30%の範囲(図1中の領域a)で最良の伸
線条長を示した。
【0013】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明によれば、伸線条長10000m以上の線径 0.400mm〜
0.010mm 、強度240kgf/mm2〜550kgf/mm2の高強度極細鋼
線を得ることができ、伸線作業における生産性を著しく
向上させることができる。
本発明によれば、伸線条長10000m以上の線径 0.400mm〜
0.010mm 、強度240kgf/mm2〜550kgf/mm2の高強度極細鋼
線を得ることができ、伸線作業における生産性を著しく
向上させることができる。
【図1】実施例における伸線条長に及ぼすリダクション
角度とベアリング長さとの関係を示す図である。
角度とベアリング長さとの関係を示す図である。
【図2】高強度鋼線を極細線に伸線するときのリダクシ
ョン角度と引き抜き力との関係を示す図である。
ョン角度と引き抜き力との関係を示す図である。
【図3】高強度鋼線を極細線に伸線するときのベアリン
グ長さと引き抜き力との関係を示す図である。
グ長さと引き抜き力との関係を示す図である。
【図4】伸線条長に及ぼすリダクション角度とベアリン
グ長さとの関係を示す図である。
グ長さとの関係を示す図である。
【図5】ダイヤモンド製円形ダイスの模式図である。
A’…ベル、A…エントランス、B…アプローチ、C…
リダクション、D…ベアリング、E…バックリリーフ、
F…エクジット。
リダクション、D…ベアリング、E…バックリリーフ、
F…エクジット。
Claims (1)
- 【請求項1】 線径 0.400mm〜0.010mm 、強度240kgf/m
m2〜550kgf/mm2の高強度鋼線を、リダクション角度が10
〜12°、ベアリング長さがベアリング直径の5〜30%で
あるダイヤモンド製円形ダイスを通して伸線することを
特徴とする高強度極細鋼線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32027393A JP3188800B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 高強度極細鋼線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32027393A JP3188800B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 高強度極細鋼線の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07171613A true JPH07171613A (ja) | 1995-07-11 |
JP3188800B2 JP3188800B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=18119667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32027393A Expired - Fee Related JP3188800B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 高強度極細鋼線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3188800B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002102917A (ja) * | 2000-09-27 | 2002-04-09 | Allied Material Corp | ダイヤモンドダイス |
JP2002241836A (ja) * | 2001-02-14 | 2002-08-28 | Nippon Seisen Co Ltd | ばね用ステンレス鋼細線 |
JP2009119472A (ja) * | 2007-11-12 | 2009-06-04 | Fujikura Ltd | 異形ダイスおよびそれを用いて製造した極細異形線 |
JP2014161910A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-08 | Allied Material Corp | ダイヤモンドダイス |
-
1993
- 1993-12-20 JP JP32027393A patent/JP3188800B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002102917A (ja) * | 2000-09-27 | 2002-04-09 | Allied Material Corp | ダイヤモンドダイス |
JP2002241836A (ja) * | 2001-02-14 | 2002-08-28 | Nippon Seisen Co Ltd | ばね用ステンレス鋼細線 |
JP2009119472A (ja) * | 2007-11-12 | 2009-06-04 | Fujikura Ltd | 異形ダイスおよびそれを用いて製造した極細異形線 |
JP2014161910A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-08 | Allied Material Corp | ダイヤモンドダイス |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3188800B2 (ja) | 2001-07-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |