JPH07171569A - 電解イオン水生成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】電解槽１に対する水道水の流通路３に流量を検
出するための流量計測手段４を配設し、電解槽への電解
電源５の供給路６に電解電源の陰陽の極性を反転する極
性切換手段８とを配設した電解イオン水生成装置におい
て、装置の使用初期における各ｐＨレベルでのアルカリ
水生成時の初期電流値および極性切換手段８による陰陽
逆転時の初期電流値を記憶する初期電流値記憶手段１１
を備え、アルカリ水生成時の計測電流値が、記憶された
初期電流値に対してある一定の割合だけ減少すると、極
性切換手段８により電解電源５の極性を反転して逆洗を
開始し、逆洗時の計測電流値が記憶された初期電流値に
対して一定の割合まで回復すると、元のアルカリ水生成
状態に復帰させるようにした。 【効果】従来例の一律のタイマーで洗浄する方式のもつ
問題を解決でき、地域毎に異なる水質に応じて適正な時
間間隔で電極の洗浄ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水道水を電解槽で電気
分解してアルカリイオン水を連続的に生成する電解イオ
ン水生成装置に係り、特にこの電解に伴い陰極に付着し
た付着物を電解槽に印加する電解電源の極性を反転して
逆電解による洗浄で取り除くいわゆる逆洗機能を備えた
電解イオン水生成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、電解槽内を隔膜で仕切り陰極と陽
極とを対向配置し、この電解槽内に水道水を連続的に流
し、電気分解によって陰極で陽イオンを多く含んだアル
カリイオン水を生成し飲料水等として利用し、さらに陽
極で生成された陰イオンを多く含んだ酸性水も利用可能
にした電解イオン水生成装置が開発され、普及してい
る。

【０００３】このような電解イオン水生成装置で電解槽
内の電極に電圧を引加し、水道水をイオン化する過程で
長時間使用すると、カルシウム等の水道水に溶解してい
る物質が陰極に付着し、装置の電解性能が劣化する。そ
のため、従来例では使用時間タイマー等を設け、電解時
間が一定時間に達すると電解槽に自動的に逆電圧を引加
して陰極に付着した付着物（以後、スケール）を除去す
るいわゆる逆洗を行う方法が採用されている。

【０００４】水道水に溶解しているカルシウム等が電解
槽の陰極にスケールとして付着する量は、流量が一定の
場合には電解槽で消費される電力が大きくなると多くな
り、また電力が一定の場合には電解槽を通過した水道水
の流量が大きくなると多くなる関係がある。

【０００５】電解槽で消費される電力は、電極に印加し
た電圧とそのときに流れる電流の積であり、印加電圧が
一定の場合に流れる電流は、水質によって変化し、水道
水に溶解しているカルシウム等の量が多い場合は少ない
場合に比べ大きくなり、結果として電力も大きくなる。

【０００６】このように陰極に付着するスケールの量
は、印加電圧を一定にした場合に電流値は電解前の水道
水に溶解しているカルシウム等の量により変化するの
で、従来例のように一定の使用時間が経過する毎に逆電
圧を印加して逆洗を行う方法では以下に示すような問題
が発生する。

【０００７】第１のケースとして、逆洗を長いタイマー
時間毎に行うと、陰極にスケールが多量に付着して短時
間の洗浄ではスケールを取り切れず、陰極に少しづつ堆
積され、長時間の使用に耐えない。第２のケースとし
て、逆洗を短いタイマー時間毎に行うと、洗浄回数が増
え、洗浄によって実際にアルカリイオン水を使用する時
間がたびたび中断され使用者に不便を与える。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、前記した従来例の問題を解決した電解イオ
ン水生成装置を提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記した従来
技術の課題を解決するために、陰極と陽極とを隔膜で仕
切り所定の間隔で対向配置させた電解槽に対する水道水
の流通路に水道水の流量を検出するための流量検出手段
を配設し、電解槽への電解電源の供給路に陰極を逆洗す
るために電解電源の陰陽の極性を反転する極性切換手段
とを配設した電解イオン水生成装置において、装置の使
用初期における各ｐＨレベルでのアルカリ水生成時の初
期生成電流値および極性切換手段による陰陽逆転時の初
期逆洗電流値を記憶する初期電流値記憶手段を備え、ア
ルカリ水生成時の計測電流値が、初期生成電流値に対し
てある一定の割合だけ減少すると、極性切換手段により
電解電源の極性を反転して逆洗を開始し、逆洗時の計測
電流値が初期逆洗電流値に対して一定の割合まで回復す
ると、再び極性切換手段により電解電源の極性を反転
し、元のアルカリ水生成状態に復帰させるようにした。

【００１０】

【発明の作用】本発明は、アルカリ水生成時の計測電流
値が、記憶された初期生成電流値に対してある一定の割
合だけ減少した場合に極性切換手段により電源電圧の極
性を反転して逆洗を開始し、逆洗時の計測電流値が記憶
された初期逆洗電流値に対して一定の割合まで回復した
ときに再び極性切換手段により電解電源の極性を反転
し、元のアルカリ水生成状態に復帰させるようにしたの
で、従来例の一律のタイマーで洗浄する方式のもつ前記
した問題を解決でき、地域毎に異なる水質に応じて適正
な時間間隔で逆洗により電極の洗浄ができるという作用
がある。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。

【００１２】（１）装置の基本構成 本発明の電解イオン水生成装置の基本構成について図１
に示す装置の機能ブロック図を参照しながら説明する。

【００１３】同図において電解槽１には、白金被覆電極
等からなる不溶解性の陽極と、ステンレス等からなる陽
極が所定の間隔で隔膜を介して対向配置されており、電
解槽１と水道２とを連結する水道水流通路３には、水道
水の流量を計測するための流量計測手段４が配設されて
いる。

【００１４】電圧発生手段としての電解電源５は、電解
槽１に整流回路を介して生成強度選択手段１０によって
選択された所定の電圧の直流電源を供給するものであ
り、電解電源５から電解槽１への整流後の電源供給路６
の途中には、電極に流れる電流値を計測するための電流
検出手段７および後記するように電極の逆洗のために電
極に印加する電圧の極性を反転するための極性切換手段
８が配設されている。

【００１５】取水管９は電解槽１に接続され、電解槽１
で生成されたアルカリイオン水を採取したり、逆洗時の
洗浄水を排出する。

【００１６】生成強度選択手段１０は、前記したように
電解槽１に印加される電解電源５の電圧を選択する。初
期電流値記憶手段１１は、アルカリ水を生成する各ｐＨ
レベルに対して予め逆洗が必要になるまでの基準値とし
ての初期生成電流値と、逆洗を終了するときの基準とな
る初期逆洗電流値とを記憶している。

【００１７】逆洗開始時期判別手段１４は、逆洗の開始
時期に達したか否かを判別し、開始時期に達すると、信
号を出力し逆洗開始音声告知手段１５に音声告知をさ
せ、逆洗ランプ３３を点灯させるると共に極性切換手段
８に対して電解電源の極性を切り換えるための信号を出
力する。

【００１８】逆洗開始時期の判別は、初期電流値記憶手
段１１に記憶された初期生成電流値に対して測定された
電流値が一定の割合まで低下したかの比較により行われ
る。

【００１９】逆洗終了時期判別手段１７は、初期電流値
記憶手段１１に記憶された初期逆洗電流値に対して測定
された逆洗時の電流値がある一定の割合まで回復したか
によって逆洗の終了時期に達したか否かを判別し、逆洗
の終了時期に達すると、信号を出力し逆洗終了音声告知
手段１９に音声告知をさせ、逆洗ランプ３３を消灯させ
ると共に極性切換手段８に対して信号を出力し、電解電
源の極性を元のアルカリ水生成の状態に復帰させる。

【００２０】（２）装置の制御回路の概要 次に主として図２の制御ブロック図を参照しながら電解
イオン水生成装置の制御回路の概要について説明する。

【００２１】同図において、中央演算処理装置２１（以
後ＣＰＵ２１）には、プログラム記憶手段２２が接続さ
れ、プログラム記憶装置２２には、電解イオン水生成装
置全体の制御プログラムおよび固定データ等が記憶され
ている。ＣＰＵ２１に接続された一時記憶装置２３は、
各種操作キー２４の入力状態や、装置の制御中における
演算処理等のデータを一時的に記憶するようになってい
る。

【００２２】ＣＰＵ２１には、流量計測手段４、各種操
作キー２４および電流検出手段７が接続されている。

【００２３】流量計測手段４は、前記したように電解槽
に供給される水道水の流量を計測する手段である。各種
操作キー２４には、電解イオン水生成装置の運転モード
を選択するモード選択キー２５、装置の使用初期におけ
る各ｐＨレベルにおけるアルカリ水生成時の初期生成電
流値および極性切換手段による陰陽逆転時の初期逆洗電
流値を初期電流値記憶手段１１に記憶させる学習モード
を選択するための初期設定入力手段２６およびアルカリ
水等の生成強度を選択するために電解電源５の電圧を切
換選択する生成強度選択手段としてのｐＨレベル選択キ
ー１０等がある。

【００２４】モード選択キー２５は、図３に示すように
その操作毎にアルカリ、酸、浄水および手動の洗浄モー
ドが選択され、選択されたモードに対応するＬＥＤラン
プ等からなる表示ランプ３０〜３３が順次点灯するよう
になっている。

【００２５】アルカリモードはアルカリ水を生成するモ
ード、酸モードはアルカリ水生成時と電極に極性を反転
した電圧を印加し酸性水を生成するモード、浄水モード
は電解を行わず水道水を濾過だけで浄化するモード、洗
浄モードはアルカリ水生成時に対して極性を反転した電
圧を電極に印加し、逆電解により電極に付着したスケー
ルを除去するモードである。

【００２６】初期設定入力手段としての初期設定キー２
６は、その操作により装置の各種メモリが初期設定され
ると共に学習モードが選択される。学習モードとは、装
置の使用初期における各ｐＨレベルでのアルカリ水生成
時の初期生成電流値および極性切換手段による陰陽逆転
時の初期逆洗電流値を初期電流値記憶手段１１に記憶さ
せるモードである。

【００２７】ｐＨレベル選択キー１０は、その操作毎に
弱、中、強、極強が順次選択され、図３に示すように選
択された強度に対応するＬＥＤランプ等からなる表示ラ
ンプ３５〜３８が、表示ドライバを介して順次点灯する
ようになっている。

【００２８】ＣＰＵ２１には更に表示手段２０、初期電
流値記憶手段１１および電圧発生手段５が接続されてお
り、表示手段２０は各種操作キーの操作状態の表示およ
び逆洗実行中に逆洗が実行されていることを表示する。

【００２９】初期電流値記憶手段１１に予め記憶された
初期生成電流値および初期逆洗電流値は、初期設定キー
２６の操作により選択された学習モードで、装置の使用
初期における各ｐＨレベルで計測されたアルカリ水生成
時の電流値および極性切換手段による陰陽逆転時に計測
された電流値である。これらの詳細については後記す
る。

【００３０】電圧発生手段５は、ｐＨレベル選択キー１
０で選択された電圧を極性切換手段８を介して電解槽１
に供給する。

【００３１】（３）装置の制御回路 以上のように構成された装置の制御回路について図４、
図５を参照しながら説明する。

【００３２】図４において、各種操作キー２４には、前
記した電解電源５の電解強度をリレーのｒ１〜ｒ４（図
５参照）の切り換えにより４段階の選択を可能にした生
成強度選択手段としてのｐＨレベル選択キー１０の他
に、前記したようにアルカリイオン水の生成、酸性水の
生成、電解なしの濾過だけの浄水の生成および手動によ
る逆洗のための洗浄等が選択できるように、モード選択
キー２５の操作によりＯＮ、ＯＦＦ制御されるアルカリ
キー４０、酸性キー４１、浄水キー４２および洗浄キー
４３が配設されている。

【００３３】図５において、電解電源５から電解槽１へ
の電源供給路６の途中には、前記した酸性キー４１また
は洗浄キー４３が操作された場合およびＣＰＵ２１から
の信号で自動的に逆洗が選択された場合に電極に印加す
る電源の極性を陰陽逆に切り換える極性切換手段８とし
ての極性切換用のリレーｒ５が配設されている。

【００３４】流量計測手段としての流量計測回路４は、
図５に示すように水道水の流通路３（図１）に流量セン
サ５０をを配設し、磁化した羽根の回転速度をホールセ
ンサで検出し流速に応じたパルス信号を出力させ、発振
器５１からの信号を分周器５２で分周した基準信号時間
内に流量センサ５０から出力されるパルス信号をカウン
タ５３で計測するように構成されている。

【００３５】電流検出手段としての電流検出回路７は、
図５に示すように電源供給路６に抵抗ＲＳを配設し、抵
抗ＲＳに流れる電流を電位差として取り出し、アンプ５
５で増幅し、Ａ／Ｄコンバータ５６でデジタル値に変換
する回路である。

【００３６】図４において、アルカリ水生成時間積算回
路６０は、アルカリイオン水の生成時間を計測する回路
であり、ＣＰＵ２１によりアルカリイオン水の生成時に
ＵＰ側に、酸性イオン水生成時および逆洗時にＤＯＷＮ
側に制御されるＵＰ／ＤＯＷＮカウンタ６１を備え、カ
ウンタ６１は、アルカリ水の生成条件であるアルカリキ
ー４０が閉路でかつ流量計測回路４（図５）により規定
値以上の流量が検出された場合に、発振器５１からのク
ロックパルスがクロック端子ＣＬＫに入力され、アルカ
リイオン水の生成時間を計測する。

【００３７】ｐＨレベル選択キー１０の操作時に、選択
されたｐＨレベルに対応する表示ランプ３５〜３８は、
表示ドライバの主要部をなす表示ドライバ回路１６等を
介して操作に対応する表示ランプが点灯するようになっ
ている。

【００３８】図１に示す逆洗開始音声告知手段１５およ
び逆洗終了声告知手段手段１９を含む音声発生回路６３
は、逆洗開始時期および逆洗終了時期に流量計測回路４
による規定量以上の流量検出のもとに音声合成回路６４
からアンプ６５を介してスピーカ６６から音声を出力す
ると共に、逆洗中にはメロディーを流し、音声合成回路
６４の出力中に規定量以上の流量が検出されなくなった
場合には、音声合成回路６４がリセットされてその出力
を停止し、逆洗動作が中止されたことを使用者に知らせ
るようになっている。

【００３９】（４）電解イオン水生成装置の制御 （Ａ）初期設定時の制御 次に図６のフローチャートを参照しながら電解イオン水
生成装置の初期設定時の制御について説明する。初期設
定時の制御は、装置の使用初期に初期設定キー２６の操
作により学習モードを選択し、ｐＨレベル選択キー１０
の操作により各電解強度におけるアルカリ水生成時の電
流値および逆洗時の電流値計測し、不揮発性メモリから
なる初期電流値記憶手段１１にこれらの各測定値を記憶
させる制御である。図６において、Ｓｎ（ｎ＝１、２、
３、・・・）は、制御の各ステップを示す。

【００４０】Ｓ１、Ｓ２ 装置の使用初期に初期設定キー２６を操作すると、各種
メモリ等が初期設定され、アルカリモードが選択された
ことを示すアルカリモードを表示すランプ３０が点灯す
ると共に学習ランプ３４が点灯し、学習モードになる。
学習モードでｐＨレベル選択キー１０を操作してｐＨレ
ベルを弱（ｒ４をＯＮ）にすると、対応する表示ランプ
３５が点灯し、水道水を流すとアルカリ水の生成が開始
する。

【００４１】Ｓ３ 電流検出手段４により電極間を流れる電流値が計測され
るので、使用者のキー操作により計測した電流値Ｃｎを
初期電流値記憶手段１１に記憶させる。 Ｓ４ ｐＨレベル選択キー１０で次のｐＨレベルを選択し、電
解槽１に印加する。

【００４２】Ｓ５ ｐＨレベル選択キー１０によりｐＨレベルを弱から極強
までのすべてのｐＨレベルの選択が終了するまでＳ３か
らのステップを繰り返し、全ｐＨレベルの終了後にＳ６
以降のステップに進む。

【００４３】Ｓ６ 極性反転操作が終了したかを判別する。即ち学習モード
で、電極間に印加する電源電圧をアルカリ水生成モード
に対して反転しての逆洗モードによる各ｐＨレベルに対
する初期電流値の測定、記憶が終了してから元のアルカ
リ水生成モードに戻すための極性反転操作が終了したか
を判別し、そうでない場合はＳ７以降のステップに進
み、そうである場合は学習モードによる初期設定が終了
する。

【００４４】Ｓ７ ｐＨレベル選択キー１０を操作してｐＨレベルを弱（ｒ
４をＯＮ）にすると、対応する表示ランプ３５が点灯
し、モード選択キー２５の操作により洗浄モードを選択
すると、洗浄ランプ３３が点灯し逆洗による洗浄が開始
する。

【００４５】以後全ｐＨレベルに対する逆洗、初期電流
値の計測が全ｐＨレベルに対して終了するまでＳ３〜Ｓ
５のステップが繰り返され、全ｐＨレベルに対する初期
電流値の計測、記憶が終了し（Ｓ５）、元のアルカリ水
生成モードに戻すために極性反転操作を行うと（Ｓ
６）、学習モードによる初期設定が終了する。

【００４６】（Ｂ）電解イオン水生成装置の制御 次に図７のフローチャートを参照しながら電解イオン水
生成装置の制御について説明する。この制御は、アルカ
リ水生成時に電解槽１に流れる電流値を計測し、初期設
定時に記憶した初期電流値と比較する。陰極へのスケー
ルの付着により計測した電流値が初期電流値に対して予
め定めた一定の割合まで低下した場合、電解槽１に逆電
圧を印加して初期設定時に記憶した電流値に対して一定
の割合に回復するまで逆洗を行う制御である。図７にお
いて、Ｓｎ（ｎ＝１１、１２、１３、・・・）は、制御
の各ステップを示す。

【００４７】Ｓ１１ モード選択キー２５のアルカリキー４０をＯＮにしてア
ルカリ水の生成を選択し、生成強度選択手段としてのｐ
Ｈレベル選択キー１０によりアルカリ水の生成強度を選
択すると、選択された電解電源５のリレー接点（ｒ１〜
ｒ４）のうちの１つがＯＮになり、選択された生成強度
に応じたＬＥＤランプ（３５〜３８）のうちの１つが点
灯し、選択された生成強度に応じた電圧が電解槽１に印
加され、水道水を流すとアルカリ水が生成が開始する。

【００４８】Ｓ１２ アルカリ水の生成が開始すると、電流検出手段７により
電解槽１の電極間を流れる電流が計測される。

【００４９】Ｓ１３ 計測された電流値Ｃｎと選択されたｐＨレベルの初期電
流値Ａｉに低下率Ｋを乗じた値Ａｉ×Ｋとが比較され、
Ａｉ×Ｋ＞ＣｎになるまでＳ１１からのステップが繰り
返され、アルカリ水が生成される。Ａｉ×Ｋ＞Ｃｎにな
ると、Ｓ１４以降のステップに進む。低下率Ｋは、陰極
へのスケールの付着により計測した電流値が初期電流値
に対し低下する率であり、実用上の見地から洗浄を必要
とする基準値として予め実験等により最適値（例えば
０．８）が決定され記憶されている。

【００５０】Ｓ１４ 洗浄モードになり、電解槽１に印加される電解電源５の
極性が極性切換手段８により陰陽逆に反転させられ、ｐ
Ｈ強度が極強に切換えられ流量計測手段４による水道水
の流量が規定量以上であることを条件に逆洗が開始され
ると共に洗浄ランプ３３が点灯して洗浄モードになった
ことを表示する。

【００５１】Ｓ１５、Ｓ１６ Ｓ１５で逆洗実行時の電流検出手段７により電解槽１の
電極間を流れる電流が計測され、Ｓ１６で計測された電
流値ＤｎとｐＨレベル極強における逆洗時のの初期電流
値Ｂｉに回復率Ｌを乗じた値Ｂｉ×Ｌとが比較され、Ｂ
ｉ×Ｌ＜Ｄｎになるまで逆洗が実行されると共にＳ１５
で逆洗実行中の電流値が計測され、Ｂｉ×Ｌ＜Ｄｎにな
ると、Ｓ１１に戻り再びアルカリ水の生成が可能にな
る。

【００５２】回復率Ｌは、陰極に付着したスケールが逆
洗により除去されていき、計測した電流値が初期逆洗電
流値に対して回復する率であり、実用上の見地から予め
実験等により最適値（例えば０．９５）が決定され記憶
されている。

【発明の効果】以上のように本発明によれば、アルカリ
水生成時の計測電流値が、記憶された初期生成電流値に
対してある一定の割合だけ減少した場合に極性切換手段
により電源電圧の極性を反転して逆洗を開始し、逆洗時
の計測電流値が記憶された初期逆洗電流値に対して一定
の割合まで回復したときに再び極性切換手段により電解
電源の極性を反転し、元のアルカリ水生成状態に復帰さ
せるようにしたので、従来例の一律のタイマーで洗浄す
る方式のもつ前記した問題を解決でき、地域毎に異なる
水質に応じて適正な時間間隔で逆洗により電極の洗浄が
できるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 装置の機能ブロック図

【図２】 制御回路のブロック図

【図３】 操作パネルを示す図

【図４】 制御回路

【図５】 制御回路

【図６】 フローチャート

【図７】 フローチャート

【符号の説明】

１ 電解槽 ２ 水道 ３ 流通路 ４ 流量計測手段 ５ 電解電源 ６ 供給路 ８ 極性切換手段 １１ 初期電流値記憶手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】陰極と陽極とを隔膜で仕切り所定の間隔で
   対向配置させた電解槽に対する水道水の流通路に水道水
   の流量を検出するための流量検出手段を配設し、電解槽
   への電解電源の供給路に陰極を逆洗するために電解電源
   の陰陽の極性を反転する極性切換手段とを配設した電解
   イオン水生成装置において、装置の使用初期における各
   ｐＨレベルでのアルカリ水生成時の初期生成電流値およ
   び極性切換手段による陰陽逆転時の初期逆洗電流値を記
   憶する初期電流値記憶手段を備え、アルカリ水生成時の
   計測電流値が、初期生成電流値に対してある一定の割合
   だけ減少すると、極性切換手段により電解電源の極性を
   反転して逆洗を開始し、逆洗時の計測電流値が初期逆洗
   電流値に対して一定の割合まで回復すると、再び極性切
   換手段により電解電源の極性を反転し、元のアルカリ水
   生成状態に復帰させることを特徴とする電解イオン水生
   成装置。