JPH07171100A - 光源装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ランプ本体から発生する熱を効率的に放熱で
き、点灯不良、放熱不良を防止できる光源装置を提供す
る。 【構成】前部電極２３および後部電極２４を有したラン
プ本体２１を前部および後部ヒートシンク２９，３０に
取付け、ランプ本体２１から発生する熱を放熱するよう
にした光源装置において、後部電極２４に後部ヒートシ
ンク３０と接触する接触部２７を設け、後部ヒートシン
ク３０に前記接触部２７と面接触する接触受け部３６を
設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、内視鏡等と光学的に
接続され、内視鏡に照明光等を伝送するための光源装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】内視鏡は、操作部と挿入部とからなり、
挿入部には観察光学系、照明光学系等が内装されてい
る。照明光学系は操作部に接続されたユニバーサルコー
ドを介して光源装置に接続されている。光源装置には一
般にキセノンランプ等のランプが内蔵され、ランプから
照射される照明光が前記ユニバーサルコードを介して照
明光学系に導光される。

【０００３】ところで、従来の光源装置は、図８に示す
ように構成されている。すなわち、１は光源装置本体で
あり、この本体１の内部にはランプハウス２が設けら
れ、この開口部には放熱グリル３ａを有する開閉扉３が
設けられている。ランプハウス２の内部にはランプユニ
ット４が着脱可能に設けられ、このランプユニット４か
ら発生する照明光はソケット５に導かれる。したがっ
て、前記内視鏡のユニバーサルコード（図示しない）は
コネクタを介して前記ソケット５に接続される。

【０００４】前記ランプユニット４は、図９に示すよう
に構成されている。ランプ６は例えばキセノンランプで
あり、ランプ本体７の前部にはカソード側の前部電極８
が、後部にはアノード側の後部電極９が設けられてい
る。そして、前部電極８には前部ヒートシンク１０が取
付けられ、後部電極９は後部ヒートシンク１１に取付け
られている。前部および後部ヒートシンク１０，１１は
アルミニウム等の放熱性に優れた材料によって形成さ
れ、周壁には放熱フィン１０ｘが設けられている。

【０００５】前部ヒートシンク１０は、上部部材１０ａ
と下部部材１０ｂとに上下に２分割され、両者の接合部
には前部電極８を上下方向から挟持するための半円状の
切欠部からなる挟持部１２が設けられている。また、上
部部材１０ａと下部部材１０ｂはその一端側に設けたヒ
ンジ１３によって上下方向に回動自在に連結され、他端
側には上部部材１０ａと下部部材１０ｂをクランプする
クランプ具１４が設けられいる。

【０００６】後部ヒートシンク１１は、一体成形品であ
り、中央部に後部電極９が嵌入される嵌合穴１５が設け
られ、この嵌合穴１５の底部にはねじ穴１６が穿設され
ている。

【０００７】そして、前部電極８に前部ヒートシンク１
０を取付ける際には、上部部材１０ａをヒンジ１３を支
点として上方へ回動して開き、下部部材１０ｂの挟持部
１２に前部電極８を位置決めし、上部部材１０ａを下方
へ回動して閉じ、上部部材１０ａと下部部材１０ｂをク
ランプ具１４によってクランプする。一方、後部電極９
を後部ヒートシンク１１の嵌合穴１５に嵌入し、ねじ穴
１６にランプ固定ねじ１７を挿入し、六角レンチ等の工
具を用いてねじ込み、後部電極９と後部ヒートシンク１
１とを連結する。

【０００８】このようにしてランプ本体７と前部および
後部ヒートシンク１０，１１を一体的に結合し、このラ
ンプユニット４を本体１のランプハウス２に収納して本
体１に対して固定する。この場合、前部および後部ヒー
トシンク１０，１１に貫通する複数本の締付けボルト１
８を締付けることにより本体１に対して固定することが
できる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光源装置のランプユニットは、前部および後部電極に対
する前部および後部ヒートシンクの取付け作業が面倒で
あるとともに、電極に対するヒートシンクの密着性が悪
く、ランプから発生する熱を効率的に放熱できないとい
う問題がある。

【００１０】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、ランプ本体から発生
する熱を効率的に放熱でき、ランプの点灯不良、放熱不
良を防止できる光源装置を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段および作用】この発明は、
前記目的を達成するために、内部に複数の電極を有した
ランプ本体をヒートシンクに取付け、ランプ本体から発
生する熱を放熱するようにした光源装置において、少な
くとも一方の電極に前記ヒートシンクと接触する接触部
を設け、前記ヒートシンクに前記接触部と面接触する接
触受け部を設けたことにある。

【００１２】電極とヒートシンクが面接触しているため
に、ランプの点灯によって発生する熱は電極を介してヒ
ートシンクから効率よく放熱し、ランプの過熱を防止で
きる。

【００１３】

【実施例】以下、この発明の各実施例を図面に基づいて
説明する。図１は第１の実施例を示す。２１はキセノン
ランプ等のランプ本体であり、ランプ本体２１の前部に
は出射窓２２が設けられている。また、ランプ本体２１
の前部にはカソード電極としての前部電極２３が設けら
れ、後部にはアノード電極としての後部電極２４が設け
られている。

【００１４】前部電極２３の外周にはフランジ部２５が
一体に設けられ、このフランジ部２５には複数のねじ穴
２６が設けられている。後部電極２４の背面には平坦面
を有する凸部が一体に設けられ接触部２７に形成され、
この接触部２７には複数のねじ穴２８が設けられてい
る。

【００１５】前部電極２３には前部ヒートシンク２９が
取付けられ、後部電極２４には後部ヒートシンク３０が
取付けられている。すなわち、前部ヒートシンク２９に
は前部電極２３に嵌合する嵌合孔３１が設けられ、この
嵌合孔３１の内周部には前記フランジ部２５と接合する
内フランジ部３２が設けられている。

【００１６】内フランジ部３２には前記ねじ穴２６に対
応して取付け穴３３が設けられ、前部電極２３の前方か
ら取付け穴３３に挿入した固定ねじ３４をねじ穴２６に
締め付けることにより、前部電極２３と前部ヒートシン
ク２９が固定されている。

【００１７】前記後部ヒートシンク３０には後部電極２
４と嵌合する嵌合凹部３５が設けられ、この底部は前記
接触部２７と面接触する接触受け部３６が形成されてい
る。接触受け部３５には前記ねじ穴２８に対応して取付
け穴３７が設けられ、後部電極２４の後方から取付け穴
３７に挿入した固定ねじ３８をねじ穴２８に締め付ける
ことにより、後部電極２４と後部ヒートシンク２９が固
定されている。

【００１８】このように構成された光源装置によれば、
ランプ本体２１の点灯によって発生する熱は前部電極２
３および後部電極２４から放熱しようとするが、前部電
極２３の熱は面接触しているフランジ部２５と内フラン
ジ部３２を介して前部ヒートシンク２９から放熱し、後
部電極２４の熱は面接触している接触部２７と接触受け
部３６を介して後部ヒートシンク３０から放熱する。

【００１９】前部および後部ヒートシンク２９，３０は
外表面に放熱フィン（図示しない）が設けられており、
さらにランプハウスの内部に設けられた冷却ファンから
冷却風が吹き付けられているため、効率的に冷却され、
ランプ本体２１の過熱を防止できる。

【００２０】図２は第２の実施例を示し、第１の実施例
と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。前
部電極２３の外周面には肉厚のフランジ部４０が一体に
設けられ、この外周面には雄ねじ部４１が、背面には接
触部４２が形成されている。前部ヒートシンク２９には
前部電極２３と嵌合する嵌合穴４３とフランジ部４０の
雄ねじ部４１と螺合する雌ねじ部４４ａを有した嵌合穴
４４が設けられ、段付き穴によって接触受け部４５が形
成されている。

【００２１】したがって、前部電極２３のフランジ部４
０の雄ねじ部４１と前部ヒートシンク２４の雌ねじ部４
４ａとを螺合することにより、前部電極２３と前部ヒー
トシンク２９とが固定され、さらに接触部４２と接触受
け部４５とが面接触するため、前部電極２３の熱は面接
触している接触部４２と接触受け部４５を介して前部ヒ
ートシンク２９から放熱する。

【００２２】この実施例によれば、第１の実施例と同様
の効果があり、また固定ねじが不要となり、組立て作業
が容易となる。なお、後部電極２４と後部ヒートシンク
３０とを同様の構造で固定してもよい。

【００２３】図３は第３の実施例を示し、第１の実施例
と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。後
部電極２４の後部には小径部４６と大径部４７に形成さ
れ、それぞれには後方に開口する接触部としての環状溝
４８，４９が設けられている。また、前部電極２３の外
周面に接触部としての環状溝５０が設けられている。

【００２４】後部ヒートシンク３０には後部電極２４の
小径部４６と大径部４７に嵌合する嵌合凹部５１，５２
が設けられ、この嵌合凹部５１，５２には環状溝４８，
４９と嵌合する接触受け部としての環状凸部５３，５４
が設けられている。また、前部ヒートシンク２９には前
部電極２３と嵌合する嵌合穴５５が設けられ、この内周
面には環状溝５０と嵌合する接触受け部としての環状凸
部５６が設けられている。

【００２５】ランプ本体２１と前部および後部ヒートシ
ンク２９，３０を組立てる際に、後部電極２４の環状溝
４８，４９および前部電極２３の環状溝５０に熱伝導グ
リスを充填する。次に、後部電極２４の小径部４６と大
径部４７を嵌合凹部５１，５２に嵌合し、環状溝４８，
４９と環状凸部５３，５４とを嵌合する。また、前部ヒ
ートシンク２９の嵌合穴５５に前部電極２３を嵌合し、
環状溝５０と環状凸部５６とを嵌合する。

【００２６】この状態で、締付けねじ５７によって後部
電極２４と後部ヒートシンク３０を締め付け固定するこ
とにより、熱伝導グリスが均一に前部電極２３および後
部電極２４に塗布され、熱伝導が良好となり、第１の実
施例と同様の効果がある。

【００２７】図４は第４の実施例を示し、第３の実施例
と基本的には同一であり、後部電極２４の大径部４７の
みに後方に開口する環状溝４９を設け、この環状溝４９
を後部ヒートシンク２４の環状凸部５４を設けた構造で
あり、他の構成は第３の実施例と同一であるので説明を
省略する。

【００２８】図５〜図７は第５の実施例を示し、第１の
実施例と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略す
る。前部電極２３の外周にはフランジ部５８と３枚の羽
根５９が一体に設けられている。フランジ部５８と羽根
５９との間には間隙部６０が設けられ、雄側バヨネット
マウント６１が形成されている。

【００２９】前部ヒートシンク２９には前部電極２３に
嵌合する嵌合孔３１が設けられ、この嵌合孔３１の内周
部には前記フランジ部５８と接合する内フランジ部６２
が設けられている。内フランジ部６２には前記羽根５９
に対応して切欠部６３が設けられ、切欠部６３間の突出
片６４にはマウントばね６５が取り付けられ、雌側バヨ
ネットマウント６６が形成されている。

【００３０】ランプ本体２１と前部ヒートシンク２９を
組立てる際に、雄側バヨネットマウント６１の羽根５９
を雌側バヨネットマウント６６の切欠部６３に位置決め
し、フランジ部５８が内フランジ部６２に面接触するま
で前部電極２３を挿入する。次に、ランプ本体２１と前
部ヒートシンク２９を相対的に回転させ、羽根５９を突
出片６４に係止するとともにマウントばね６５に圧接す
ると、前部電極２３と前部ヒートシンク２９とが固定さ
れる。

【００３１】この実施例によれば、第１の実施例と同様
の効果があり、また固定ねじが不要となり、組立て作業
およびランプ交換が容易となる。なお、後部電極２４と
後部ヒートシンク３０とを同様の構造で固定してもよ
い。

【００３２】なお、前記各実施例においては、キセノン
ランプ等の放電灯について説明したが、この発明は放電
灯に限らず、フィラメントを有する白熱球、ハロゲンラ
ンプおよび固体発光素子であるＬＥＤ等にも適用でき
る。

【００３３】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、電極にヒートシンクと接触する接触部を設け、ヒー
トシンクに前記接触部と面接触する接触受け部を設ける
ことにより、ランプ本体とヒートシンクとを組立てたと
き、電極とヒートシンクが面接触するために、ランプの
点灯によって発生する熱は電極を介してヒートシンクか
ら効率よく放熱し、ランプの過熱を防止でき、点灯不
良、放熱不良を防止できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施例に係る光源装置の縦断
側面図。

【図２】この発明の第２の実施例に係る光源装置の一部
を示す縦断側面図。

【図３】この発明の第３の実施例に係る光源装置の縦断
側面図。

【図４】この発明の第４の実施例に係る光源装置の正面
図および縦断側面図。

【図５】この発明の第５の実施例に係るランプの斜視
図。

【図６】同実施例の前部ヒートシンクの一部を切欠した
斜視図。

【図７】同実施例の光源装置の縦断側面図。

【図８】従来の光源装置の斜視図。

【図９】同じく従来の光源装置の正面図および縦断側面
図。

【符号の説明】

２１…ランプ本体 ２３…前部電極 ２４…後部電極 ２７…接触部 ２９…前部ヒートシンク ３０…後部ヒートシンク ３６…接触受け部

フロントページの続き (72)発明者 中村 剛明 東京都渋谷区幡ヶ谷２丁目43番２号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に複数の電極を有したランプ本体を
   ヒートシンクに取付け、ランプ本体から発生する熱を放
   熱するようにした光源装置において、少なくとも一方の
   電極に前記ヒートシンクと接触する接触部を設け、前記
   ヒートシンクに前記接触部と面接触する接触受け部を設
   けたことを特徴とする光源装置。