JPH07170929A - そば粉およびそば - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 目開き２５μｍの篩を通過する微粉の含有率
が１０重量％以下であるそば粉、または目開き２５μｍ
の篩を通過する微粉の含有率が１０重量％以下で且つ目
開き１０６μｍの篩上に残留する粗粉の含有率が２％未
満であるそば粉、並びにそれらのそば粉を使用して製造
されたそば。 【効果】 本発明のそば粉を使用すると、そば本来の風
味を保ちながら、腰が強く、歯ごたえのあるそばを得る
ことができ、しかも茹で上げ後のそばののびが少なく、
茹で上げ後に多少時間が経過してもその良好な腰の強さ
および歯ごたえを保つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、そば粉およびこれを用
いたそばに関する。

【０００２】

【従来の技術】そば製粉は、一般的に、玄そばまたは殻
を除去した種実（ヌキ）をロール、石臼、衝撃式粉砕機
等の粉砕機で粉砕し篩にかけ、粉区分と、未粉砕物、皮
部とを分離するという操作を繰り返し、製粉され易い内
層の粉から、製粉されにくい外層まで順次採り分けてい
くという方法で行われている。そして、日本そばの製造
に際しては、そのようにして製粉されたそば粉が通常そ
のまま使用されている。

【０００３】ところで、近年、腰の強い歯ごたえのある
食感を有し、しかも茹で後に多少時間がたってものびの
少ない麺類が求められており、これは日本そばにおいて
も例外ではない。腰の強い歯ごたえのある食感を持たせ
且つのびを少なくするために、日本そばでは、小麦粉、
卵、グルテン、山芋粉、じねんじょ粉等のいわゆるつな
ぎをそば粉に加えること、更にはガム類や乳化剤等の食
感改良剤を添加することが従来行われている。

【０００４】しかしながら、上記した従来技術は、そば
粉自体の改良でないため、つなぎ等の他の添加成分を加
える手間が必要であり、また場合によってはそれらの添
加成分によりそば本来の風味や味が損なわれたり、添加
成分に基づく異味をそばに生ずるという欠点がある。

【０００５】

【発明の内容】上記の点から、本発明者らは、つなぎや
添加成分の改良ではなく、そば粉自体によって、腰が強
く、歯ごたえのある良好な食感を有し且つそば本来の風
味を有し、しかも茹で上げ後にのびの少ないそばを得る
ことを目的として、そば粉の研究および改良を続けてき
た。

【０００６】その結果、本発明者らは、そば粉に含まれ
る特定粒度以下の微粉の含有割合を低減させると、腰が
強く、歯ごたえのある良好な食感を有し且つ風味がよ
く、しかものびの少ない良好なそばが得られることを見
いだした。更に、本発明者らは、微粉の含有割合と共
に、特定粒度以上の粗粉の含有割合をも低減させたそば
粉からは、食感、風味およびのびの点で一層改良された
そばが得られることを見出した。

【０００７】すなわち、本発明は、目開き２５μｍの篩
を通過する微粉（以後「２５μｍスルー微粉」という）
の含有率が１０重量％（以後単に％という）以下である
ことを特徴とするそば粉である。そして、本発明は、目
開き２５μｍの篩を通過する微粉の含有率が１０％以下
であり、且つ目開き１０６μｍの篩上に残留する粗粉
（以後「１０６μｍオーバー微粉」という）の含有率が
２％未満であることを特徴とするそば粉である。

【０００８】更に、本発明は、上記のそば粉を使用して
製造されたそばを包含し、本発明でいう「そば」とは、
いわゆる「日本そば」をさし、生そば、茹そば、乾そ
ば、半乾燥そば、冷凍そば等の従来から知られているそ
ばのいずれをも包含する。

【０００９】そば粉における２５μｍスルー微粉の含有
率が１０％を超えると、そばの腰の強さや歯ごたえが低
下して食感が劣ったものになり、またのび易くなる。 そして、１０６μｍオーバー粗粉の含有率が２％以上に
なると、得られるそばはざらついた食感になり易い、

【００１０】通常のそば粉では、２５μｍスルー微粉の
含有率が一般に約１４〜１９％であり、また１０６μｍ
オーバー粗粉の含有率が約４％以上である。これに対し
て、本発明のそば粉は、通常のそば粉に比べて、２５μ
ｍスルー微粉の含有率が３割以上も少ないか、または２
５μｍスルー微粉の含有率が３割以上少なく且つ１０６
μｍオーバー粗粉の含有率が５割以上も少なく、粒度の
揃った均質なそば粉であるということができる。

【００１１】２５μｍスルー微粉の含有率が１０％以下
である本発明のそば粉は、ロール、石臼、衝撃式粉砕機
等の粉砕機を使用する通常の製粉法によって得られたそ
ば粉を、篩分け、空気分級等の適当な方法により分級処
理し、２５μｍスルー微粉除去することにより、該微粉
の含有率が１０％以下に低減されたそば粉を回収するこ
とにより得ることができる。

【００１２】また、２５μｍスルー微粉の含有率が１０
％以下で、且つ１０６μｍオーバー粗粉の含有率が２％
未満である本発明のそば粉は、上記の方法により２５μ
ｍスルー微粉を除去する前後に、やはり篩分けや空気分
級等の適当な方法により分級処理して１０６μｍオーバ
ー粗粉を除去し、該粗粉の含有率が２％未満に低減され
たそば粉を回収することによって得ることができる。

【００１３】そば粉における２５μｍスルー微粉および
１０６μｍオーバー粗粉の含有率を測定するに当たって
は、減圧吸引式の粒度測定装置を使用するのが便利であ
り、そのような測定装置として、例えばエアージェット
シーブ２００ＬＳ型（西ドイツ；ＡＬＰＩＮＥ社製）を
挙げることができる。

【００１４】そして、本発明のそば粉を用いて、生そ
ば、茹そば、乾そば、半乾燥そば、冷凍そば等を製造す
る場合は、得ようとするそばの種類に応じて、それら各
種のそばに対して従来から知られている製造方法および
製造装置のいずれをも採用することができる。

【００１５】また、本発明のそばは、上記本発明のそば
粉を用いて通常の配合により製造することができる。腰
が強くて歯ごたえがあり、しかものびの少ないそばを得
るには、そば用原料粉の合計重量に基づいて、本発明の
そば粉を３０〜７０％の割合で含有する原料粉を使用す
るのが好ましい。

【００１６】そばの製造には原料粉としてそば粉と共に
小麦粉を通常使用するが、その場合には、本発明のそば
粉と小麦粉とを３：７〜７：３の重量割合で使用してそ
ばを製造するのが、製麺性、得られるそばの食感、食
味、風味等の点から好ましい。小麦粉としては、薄力
粉、中力粉および強力粉のいずれも使用できるが、特に
強力粉が好ましい。

【００１７】本発明のそば粉を使用した場合には、本発
明のそば粉と小麦粉のみからでも、腰が強くて歯ごたえ
があり、且つのびの少ない、食感および風味の極めて良
好なそばを得ることができる。しかしながら、澱粉、食
塩、卵、山芋、じねんじょ、茶粉、布のり、縮合リン酸
塩等の保水剤、乳化剤、蛋白強化剤、栄養強化剤、保存
性向上剤等の他の成分の１種または２種以上を必要に応
じて適宜使用してもよい。

【００１８】

【実施例】以下に本発明を実施例等により具体的に説明
するが、本発明は、それにより限定されない。ここで、
以下の実施例および参考例におけるそば粉の粒度の測定
は、エアージェットシーブ２００ＬＳ型にを使用して以
下の参考例１に示した方法で測定した。

【００１９】《参考例 １》 ［エアージェットシーブ２００ＬＳ型による２５μｍス
ルー微粉と１０６μｍオーバー粗粉の含有率の測定]図
１（縦断面図）に示した構造を有する西ドイツＡＬＰＩ
ＮＥ社製のエアージェットシーブ２００ＬＳ型を用いて
目開き２５μｍの篩を通過する微粉の含有割合を測定し
た。この装置は、円筒形の固定した本体１の内側２に、
フタ４および篩網６を有する直径２００ｍｍの円筒形の
篩３が設置されている。本発明における粒度測定におい
ては、まず、篩３として目開き２５μｍの網篩を使用し
た。

【００２０】篩分け時には、篩３内にそば粉７を入れる
と、バキュームクリーナーに連結された吸込口１１から
吸引が行われる。それによって２５μｍよりも粒径の大
きい粉８が篩網６上に残留し、２５μｍ未満の微粉９が
篩網６を通過して吸込口１１より回収される。それと同
時に本体１内の下部には、その中心の回りに１８０ｒｐ
ｍで回転するノズル５が取り付けられており、ノズル５
は回転しながらジェットエアー１０を図内矢印のように
供給して、篩網６の目詰まりを防止する。

【００２１】測定しようとするそば粉１０ｇを篩３の中
に入れ、４５００Ｐａで篩網６の下方から吸引しながら
篩分けを行った。篩網６上に残存する粉８の重量が一定
になるまで（約５〜８分）篩分処理を行い、その時点で
篩網６上の粉８の重量を測定してＡ（ｇ）とした。２５
μｍスルー微粉の含有率（％）は、次の数式１により求
められる。

【００２２】

【数１】２５μｍスルー微粉の含有率(％)＝｛(１０−
Ａ)／１０｝×１００

【００２３】また、１０６μｍオーバー粗粉の含有率
は、篩３として目開き１０６μｍの網篩６を使用して上
記と同じ操作を行い、網篩６上に残存する粗粉８の重量
を測定してＢ（ｇ）としたときに、次の数式２により求
められる。

【００２４】

【数２】１０６μｍオーバー粗粉の含有率(％)＝（Ｂ／
１０）×１００

【００２５】《参考例 ２》上記の参考例１の方法によ
って、通常の市販そば粉の粒度を測定したところ、以下
の表１に示すとおりであった。

【００２６】

【表１】 ２５μｍスルー微粉含有率 １０６μｍオーバー粗粉含有率 （％） （％） 市販そば粉Ａ 18.8 4.2 市販そば粉Ｂ 14.6 10.3 市販そば粉Ｃ 15.1 5.3 市販そば粉Ｄ 17.1 9.5 市販そば粉Ｅ 15.1 9.8 市販そば粉Ｆ 16.8 8.9 市販そば粉Ｇ 18.7 9.3

【００２７】上記の表１から、従来の通常のそば粉で
は、上記したように２５μｍスルー微粉の含有率が一般
に約１４〜１９％であり、また１０６μｍオーバー粗粉
の含有率が約４％以上であり、本発明のそば粉に比べて
２５μｍスルー微粉および１０６μｍオーバー粗粉の含
有率がいずれも極めて多いことがわかる。

【００２８】《実施例 １》 （１）上記の表１に挙げた市販のそば粉Ｂを、空気分級
機（ターボクラシファイヤーＴＣ１５Ｎ；日清エンジニ
アリング社製）を用いて、供給量１００ｇ／分、吸気速
度２．８ｍ³／分および分級機羽根回転数２０００ｒｐ
ｍの条件下に分級処理して微粉を除去した。次いで、そ
の処理物を１２ＮＸＸ篩で篩って粗粉を除いて本発明の
そば粉を得た（回収率６３．０％）。このそば粉の粒度
を上記参考例１に記載した方法で測定したところ、下記
の表２に示すとおりであった。

【００２９】

【表２】 成 分 含 有 率（％） 水分 粗蛋白質 灰分 25μmスルー微粉 106μmオーバー粗粉 本発明そば粉 14.2 4.8 0.46 6.0 0.2 市販そば粉Ｂ 14.3 3.4 0.30 14.6 10.3

【００３０】（２）上記で得た本発明のそば粉とつなぎ
用の強力小麦粉（日清製粉株式会社製；オーション；水
分含量１３.０％、粗タンパク質含量１３.３％、灰分含
量０.５％）とを、各々３０：７０、５０：５０および
７０：３０の割合で混合した後、水を加えて８分間混合
してそば生地を製造した(生地の水分含量３２．８％)。
次に、このそば生地を製麺ロールで整形して約１.４５
ｍｍ厚の麺帯を製造した後、Ｎo.２０の切り刃を用いて
生そばを製造した(発明区１〜３)。

【００３１】（３）上記の市販のそば粉Ｂを用いて上記
（２）におけるのと同様にして生そばを製造した（対照
区１〜３）。

【００３２】（４）上記で製造した本発明区１〜３の生
そば、および対照区１〜３の生そば１００ｇずつを充分
量の沸騰水中で４分間茹でた後、速やかに冷水中で冷し
て水を切り、茹で後の重量を量ってその歩留りを測定し
た後、官能試験に供した。官能試験は、茹直後と茹後７
分経過後の麺について、下記の表３に示した評価基準に
したがって１０名のパネラーにより行い、その平均値を
採った。なお、茹そばの官能試験では、対照区１〜３の
そばの官能試験の評点を標準点である３点とし、対照区
との比較のもとに各区の点数をつける２点比較方式を採
用した。

【００３３】

【表３】 茹そばの官能試験の評価基準 歯ごたえ： ５・・・対照区に比べて程度な歯ごたえがあり食感が良好である ４・・・対照区よりもやや歯ごたえがある ３・・・対照区と同程度の歯ごたえである ２・・・対照区に比べて柔らかいか、または硬い １・・・対照区に比べて歯ごたえが全くないか、または硬過ぎる 歯 切 れ： ５・・・対照区に比べて歯切れがよく滑らかである ４・・・対照品に比べてやや歯切れがよい ３・・・対照区分と同程度の歯切れである ２・・・対照区に比べて歯切れが悪くガミーであるか又はややボキボキする １・・・対照区に比べてボキボキして粉ぽいか又は噛み切りにくいほど硬い

【００３４】上記の結果を下記の表４に示す。

【００３５】

【表４】 そば粉：小麦粉の割合 ３０：７０ ５０：５０ ７０：３０ 発明区 対照区 発明区 対照区 発明区 対照区 １ １ ２ ２ ３ ３ 茹でそば歩留(％) 270±2 270±2 270±2 270±2 270±2 270±2茹でそば官能試験 歯ごたえ 茹で直後 4.1 3 4.7 3 4.8 3 茹後７分後 3.9 3 4.5 3 4.7 3 歯切れ 茹で直後 3.9 3 4.4 3 4.6 3 茹後７分後 3.9 3 4.2 3 4.5 3

【００３６】上記表４の結果から、本発明のそば粉を使
用して製造された発明区１〜３のそばは、市販のそば粉
を使用して製造された対照区１〜３のそばに比べて、茹
で直後の歯ごたえおよび歯切れが優れていることがわか
る。また、上記表４の結果から、発明区１〜３の本発明
のそばは、従来のそば粉を使用した対照区１〜３のそば
に比べて、茹後７分後においても、その歯ごたえおよび
歯切れが優れており、のびが少ないことがわかる。

【００３７】《実施例 ２》 （１）上記の表１に挙げた市販のそば粉Ａを、空気分級
機（ターボクラシファイヤーＴＣ１５Ｎ；日清エンジニ
アリング社製）を用いて、供給量１００ｇ／分、吸気速
度３．０ｍ³／分および分級機羽根回転数１７００ｒｐ
ｍの条件下に分級処理して微粉を除去した。次いで、そ
の処理物を１２ＮＸＸ篩で篩って粗粉を除いて本発明の
そば粉を得た（回収率６１．０％）。このそば粉の粒度
を上記参考例１に記載した方法で測定したところ、下記
の表５に示すとおりであった。

【００３８】

【表５】 成 分 含 有 率（％） 水分 粗蛋白質 灰分 25μmスルー微粉 106μmオーバー粗粉 本発明そば粉 14.0 2.9 0.18 5.3 0.2 市販そば粉Ａ 14.2 6.9 1.00 18.8 4.2

【００３９】（２）上記で得た本発明のそば粉とつなぎ
用の強力小麦粉（日清製粉株式会社製；オーション）と
を、各々３０：７０、５０:５０および７０:３０の割合
で混合した後、実施例１におけるのと同様にして、生そ
ばを製造した(発明区４〜６)。

【００４０】（３）上記の市販のそば粉Ａを用いて上記
（２）におけるのと同様にして生そばを製造した（対照
区４〜６）。

【００４１】（４）上記で製造した本発明区４〜６の生
そば、および対照区４〜６の生そば１００ｇずつを充分
量の沸騰水中で４分間茹でた後、速やかに冷水中で冷し
て水を切り、茹で後の重量を量ってその歩留りを測定し
た後、官能試験に供した。官能試験は、茹直後と茹後７
分経過後の麺について、上記の表３に示した評価基準に
したがって、対照区のそばとの２点比較方式により、１
０名のパネラーに行ってもらい、その平均値を採った。
その結果を下記の表６に示す。

【００４２】

【表６】 そば粉：小麦粉の割合 ３０：７０ ５０：５０ ７０：３０ 発明区 対照区 発明区 対照区 発明区 対照区 ４ ４ ５ ５ ６ ６ 茹でそば歩留(％) 275±2 275±2 275±2 275±2 275±2 275±2茹でそば官能試験 歯ごたえ 茹で直後 3.9 3 4.6 3 4.7 3 茹後７分後 4.1 3 4.8 3 4.8 3 歯切れ 茹で直後 3.4 3 4.5 3 4.6 3 茹後７分後 4.2 3 4.7 3 4.8 3

【００４３】《実施例 ３》 （１）上記の表１に挙げた市販のそば粉Ｂを、実施例２
におけるのと同じ条件下で分級処理して微粉を除去して
本発明のそば粉を得た（回収率８２．０％）。このそば
粉の粒度を上記参考例１に記載した方法で測定したとこ
ろ、下記の表７に示すとおりであった。

【００４４】

【表７】 成 分 含 有 率（％） 水分 粗蛋白質 灰分 25μmスルー微粉 106μmオーバー粗粉 本発明そば粉 14.1 3.1 0.23 5.7 13.2 市販そば粉Ｂ 14.3 3.4 0.30 14.6 10.3

【００４５】（２）上記で得た本発明のそば粉とつなぎ
用の強力小麦粉（日清製粉株式会社製；オーション）と
を、５０：５０の割合で混合した後、実施例１における
のと同様にして、生そばを製造した（発明区７）。

【００４６】（３）上記の市販のそば粉Ｂを用いて上記
（２）におけるのと同様にして生そばを製造した（対照
区７）。

【００４７】（４）上記で製造した本発明区７の生そ
ば、および対照区７の生そば１００ｇずつを充分量の沸
騰水中で４分間茹でた後、速やかに冷水中で冷して水を
切り、茹で後の重量を量ってその歩留りを測定した後、
官能試験に供した。官能試験は、茹直後と茹後７分経過
後の麺について、上記の表３に示した評価基準にしたが
って、対照区のそばとの２点比較方式により、１０名の
パネラーに行ってもらい、その平均値を採った。その結
果を下記の表８に示す。

【００４８】

【表８】 発明区 対照区 ７ ７ 茹でそば歩留(％) 275±2 275±2 茹でそば官能試験 歯ごたえ 茹で直後 3.9 3 茹後７分後 4.1 3 歯切れ 茹で直後 3.8 3 茹後７分後 3.8 3

【００４９】上記表８の結果から、本発明のそば粉を使
用して製造された発明区７のそばは、市販のそば粉を使
用して製造された対照区７のそばに比べて、茹で直後の
歯ごたえおよび歯切れが優れていることがわかる。ま
た、上記表８の結果から、発明区７の本発明のそばは、
従来のそば粉を使用した対照区７のそばに比べて、茹後
７分後においてもその歯ごたえおよび歯切れが優れてお
り、のびが少ないことがわかる。

【００５０】

【発明の効果】目開き２５μｍの篩を通過する微粉の含
有率が１０重量％以下である本発明のそば粉、または目
開き２５μｍの篩を通過する微粉の含有率が１０重量％
以下で且つ目開き１０６μｍの篩上に残留する粗粉の含
有率が２％未満である本発明のそば粉を使用すると、そ
ば本来の風味を保ちながら、腰が強く、歯ごたえのある
そばを得ることができる。しかも、本発明のそばはのび
が少なく、茹で上げ後に多少時間が経過してもその良好
な腰の強さおよび歯ごたえを保ちことができる。本発明
は、添加剤によらずにそば粉自体の改良によってそばの
食感を向上したものであるため、添加剤に伴う異味をそ
ばに与えることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本明細書中の参考例１および実施例において、
そば粉の粒度を測定するのに使用したエアージェットシ
ーブ２００ＬＳ型の縦断面を示す図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 本体内側 ３ 篩 ４ フタ ５ ノズル ６ 篩網 ７ そば粉 ８ 篩網６上に残存するそば粉 ９ 微粉 １０ 空気ジェット １１ 吸込口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 目開き２５μｍの篩を通過する微粉の含
   有率が１０重量％以下であることを特徴とするそば粉。
2. 【請求項２】 目開き２５μｍの篩を通過する微粉の含
   有率が１０重量％以下であり、且つ目開き１０６μｍの
   篩上に残留する粗粉の含有率が２重量％未満であること
   を特徴とするそば粉。
3. 【請求項３】 請求項１または２のそば粉を使用したそ
   ば。