JPH0717090Y2 - 家具等における見出し具及び見出し具付引き手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、ロッカー、キャビネッ
ト等の家具における見出し具及び見出し具付引き手の改
良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、家具等における見出し具は、見出
しを取り付ける枠部材を設け、その枠部材の周囲に形成
した溝に見出し並びにセルロイド等の透明保護部材を挿
し込むようにしたものが知られている。また、引き手も
単に引き手だけの機能を持ったものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術においては、見出し用紙、透明保護部材を枠部
材の周囲に形成した溝に挿入することが厄介であり、特
に透明保護部材が小さければ役目をなさないし、ちょっ
と大きいとなかなか枠部材の溝に挿入しずらく、挿入で
きても、たるんだ状態になって突出してしまう。このた
め近くを通ると服等が触れる恐れがあり、触れるとすぐ
にはずれてしまことが、頻繁に起こる問題点があった。
本考案は、この点に鑑み、簡単な構成で見出し用支持体
を取付具で開閉自在に設けているので、枠部材の溝に挿
入するという面倒な操作が必要なく、簡単に見出しを挿
入保持することができる家具等における見出し具及び見
出し具付引き手を提供することを目的とするものであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は、前記の課題の
解決を図ったもので、請求項１記載の考案は、扉、抽斗
等の表面部に、見出し用支持体の一端を取付具で開閉自
在に設け、前記見出し用支持体の他端に係止部を形成
し、該係止部を扉、抽斗等の表面部の係合部に着脱自在
に係止するという技術手段を採用した。請求項２記載の
考案は、請求項１記載の見出し具を設けた引き手に関す
るもので、中央に挿入用凹部を形成した引き手の両側に
見出し用支持体の一端を取付具で開閉自在に設け、前記
見出し用支持体の他端に係止具を形成し、該係止具を引
き手の一部に形成した係合部に着脱自在に係止するとい
う技術手段を採用した。

【０００５】

【作用】本考案は、以上の技術手段を採用することによ
り、簡単な構成で、見出し用支持体を取付具によって開
閉自在に設けたので、従来技術に比べて極めて見出しの
取付操作が楽になる。また、引き手を利用して見出し具
を形成したので扉、抽斗の表面部の取付加工が不要にな
る。

【０００６】

【実施例】以下、本考案の一実施例を添付図面で詳細に
説明する。図１に示したものは、一実施例であるキャビ
ネットの引き手に見出し具を設けた状態を示す概略斜視
図で、１はキャビネット本体、２は抽斗、３は引き手、
Ａは見出し具である。次に、引き手３に設けた見出し具
Ａの具体的な一実施例を図２〜図４に基づいて詳細に説
明すると、ロッカー、キャビネット等の家具の扉、抽斗
等の表面部に設ける引き手３に形成した見出し具Ａの実
施例で、合成樹脂製の引き手３、これは従来の引き手３
で種々の形状のものがあるが、一例として家具本体に取
り付けるための取付凸部４、手の挿入用凹部５、この挿
入用凹部５を挟むようにして両側に、できれば不透明な
平板部６を形成し、この平板部６を覆うように透明な見
出し用支持体７を設けたものである。この透明な見出し
用支持体７は、一端を取付具１０で平板部６に対して開
閉自在に取付け、他端部は係止部８を形成し、この係止
部８は引き手３本体の適宜の部分に形成した係合部９に
着脱自在に係止できるように設けてある。

【０００７】取付具１０の構成は特に限定されるもので
はないが、図５に示すように、透明な見出し用支持体７
の上下両側から小突起１０ａが突出するように形成され
ている。また、見出し具Ａの平板部６には、透明な見出
し用支持体７の装着部を挿入係止できるように、取付具
側端部に切り欠き孔１１が形成されている。この切り欠
き孔１１は、上下両小突起１０ａを除いた透明な見出し
用支持体７の幅より、やや大きい幅を有するものであ
り、透明な見出し用支持体７が小突起１０ａを残して挿
通できるように形成されている。そして、切り欠き孔１
１の上下両端側には、図６，図７で示されるように透明
な見出し用支持体７の取付具１０の小突起１０ａが収納
される取付具係合部１２が段状に連成されている。従っ
て、透明な見出し用支持体７の見出し具への装着は、見
出し具の裏面側から、透明な見出し用支持体７の先端
部、すなわち係止部を前記切り欠き孔１１に挿入して、
見出し用支持体７の後端側に設けた小突起１０ａを取付
具係合部１２に収納するだけでよい。よって、取付具を
透明な見出し用支持体７や平板部６に固定する時の面倒
な作業が必要なく、透明な見出し用支持体７を見出し具
Ａに極めて簡単に、しかも外観上体裁良く、回動自在に
開閉できるように取り付けることができる。また、透明
な見出し用支持体の取付具として、図示してないが合成
樹脂製蝶番のように、回動部を薄肉として開閉自在にす
ること等も採用することができる。

【０００８】このような構成を採用しているので、見出
し用紙に見出し内容を記載し、透明な見出し用支持体７
の係止部８を係合部９から離脱し、透明な見出し用支持
体７を取付具１０を介して開放し、見出し用紙を挿入
し、透明な見出し用支持体７を取付具１０を介して回動
して閉じることによって、簡単に見出し用紙を挿入支持
することができる。そして、本考案の実施例において
は、見出し具Ａは、手の挿入用凹部５を中央に形成した
引き手３の両側に設け、この挿入用凹部５側から開閉で
きるように透明な見出し用支持体７を設けたので、引き
手３と見出し具Ａとが兼用できる上、挿入用凹部５に手
指を入れることができるから、係止部８と係合部９との
脱着をきわめて容易に行うことができる。なお、見出し
用支持体だけが、透明材料であれば、引き手３は合成樹
脂製でなく、金属製でも良いことはいうまでもない。な
お、透明な見出し用支持体７については、透明でなくと
も良く、例えば枠体のみで見出し部分が見える状態にで
きれば、全体を覆わなくとも良いので透明にする必要が
ない。さらに、係止部８、係合部９は、互いに凹、凸ど
ちらかを選択して係合できるものであれば良い。また、
実施例では、引き手３の挿入用凹部５の左右に見出し具
Ａを設けたものを説明したが、どちらか一方だけでも良
いことはいうまでもない。さらに、勿論引き手３と一体
のものだけでなく、開閉自在の透明な見出し用支持体７
で形成した見出し具を単独に家具に設けるようにしても
良いことはいうまでもない。透明な見出し用支持体７の
取付具１０は、図示例のように側端部側だけに限定され
るものではなく、上側または下側に設けて、開閉できる
ようにしても良い。また、透明な見出し用支持体７と見
出し具Ａとの着脱構造は、図示例に限定されるものでは
ないことは勿論であり、透明な見出し用支持体７に係止
用凹部（図示せず）を形成し、扉、抽斗の表面部に、こ
れに係合する係止用凸部（図示せず）を形成するもので
あっても良い。

【０００９】

【考案の効果】本考案は、以上の構成に基づき次の効果
を得ることができる。 （１）見出し用支持体を開閉自在に設けたので、見出し
を頻繁に交換する場合でも、極めて操作が簡単にでき
る。 （２）従来技術のように透明保護カバーがたるんで飛び
出ることがないので、ぶつかって見出しが落下してしま
う恐れがない。 （３）回動により見出し紙の出し入れを行うので、外の
透明保護カバーの紛失がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である見出し具を設けたキャ
ビネットを示す全体概略斜視図である。

【図２】本考案の一実施例である見出し具の正面図であ
る。

【図３】前記実施例における一部断面にした平面図であ
る。

【図４】前記実施例における側面図である。

【図５】前記実施例における取付具の一部を示す説明用
拡大正面図である。

【図６】前記実施例における取付具の一部を示すもの
で、透明な見出し用支持体を取り除いた説明用拡大底面
図である。

【図７】図２におけるＸ−Ｘ矢視拡大断面図である。

【符号の説明】

１‥‥キャビネット本体 ２‥‥抽斗 ３‥‥引き手 ４‥‥取付凸部 ５‥‥挿入用凹部 ６‥‥平板部 ７‥‥透明な見出し用支持体 ８‥‥係止部 ９‥‥係合部 １０‥‥取付具 １１‥‥切り欠き孔 １２‥‥取付具係
合部 Ａ‥‥見出し具

フロントページの続き (72)考案者 杉田 良明 大阪府大阪市中央区淡路町１丁目６番11号 株式会社イトーキ内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 扉、抽斗等の表面部に、見出し用支持体
   ７の一端を取付具１０で開閉自在に設け、前記見出し用
   支持体７の他端に係止部８を形成し、該係止部８を扉、
   抽斗等の表面部の係合部９に着脱自在に係止するように
   したことを特徴とする家具等における見出し具。
2. 【請求項２】 中央に挿入用凹部５を形成した引き手３
   の両側に見出し用支持体７の一端を取付具１０で開閉自
   在に設け、前記見出し用支持体７の他端には係止具８を
   形成し、該係止具８を引き手３の一部に形成した係合部
   に着脱自在に係止するようにしたことを特徴とする見出
   し具付引き手。