JPH07170688A - スピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ

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JPH07170688A
JPH07170688A JP5341729A JP34172993A JPH07170688A JP H07170688 A JPH07170688 A JP H07170688A JP 5341729 A JP5341729 A JP 5341729A JP 34172993 A JP34172993 A JP 34172993A JP H07170688 A JPH07170688 A JP H07170688A
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adhesive
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motor
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隆宏 服部
Tetsuji Fukuda
撤二 福田
Asao Yazaki
朝男 矢崎
Koji Fukuyama
康二 福山
Tetsuya Kimura
哲也 木村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータ内外部を封止するシール性能の維持、
向上を図り、それに伴う加工や組み立ての手間が掛から
ない、信頼性と生産性の高いスピンドルモータを提供す
ること。 【構成】 静止部材と、この静止部材に装着された軸受
部材と、該軸受部材を介し前記静止部材に対して相対回
転支持されるロータハブとを具備したスピンドルモータ
である。前記静止部材とロータハブとの間には、モータ
内外部を封止する磁性流体シール装置が介装される。こ
の磁性流体シール装置のモータ外部側には、保護カバー
が接着剤により被着される。前記磁性流体シール装置に
被着して固定される前記保護カバーの周縁部には、切り
欠き部が設けられる。この切り欠き部は、前記磁性流体
シール装置に対する前記保護カバーの固定に加え、前記
磁性流体シール装置自体の装着固定を行なう、接着剤の
溜り溝としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々のOA機器等に組
み込まれ、磁気ディスクや光磁気ディスク等の記録ディ
スクを回転駆動するためのスピンドルモータに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクや光磁気ディスク等の記録
ディスクを回転駆動するスピンドルモータでは、モータ
本体内部に存する(軸受部材等の)潤滑剤やコンタミネ
ーションを含む不浄な空気(ガス)が、ディスク収容空
間に侵入することを防止するため、ラビリンスシール手
段や磁性流体シール装置が設けられている。
【0003】ラビリンスシール手段は、静止部材である
ブラケットやハウジングと、回転部材であるロータハブ
とを、僅かな間隙をおいて配置すると共に、これらを凹
部や凸部状に形成して組み合わせた構成が、特公昭58
ー10785号公報等の他、種々提案されている。上記
間隙を小さくしたり、凹凸部形状を複雑にすることによ
り、よりシール性能を向上させることができる。
【0004】磁性流体シール装置は、永久磁石とポール
ピースとを組み合わせて構成される起磁力手段と、この
起磁力手段によりシール層を生成して吸引保持される磁
性流体とからなり、特開昭60ー76053号公報等の
他、種々提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
スピンドルモータによれば、ラビリンスシール手段や磁
性流体シール装置において、そのシール性能を高め、ま
たそれを維持するためには、ロータハブやブラケット等
の所定部位を精密に加工して仕上げると共に、精度良く
組み立てる必要がある。しかも、スピンドルモータにお
ける、それ以外の部位では空気漏れがないよう慎重に行
なわねばならない。このため、上記シール性能の向上に
反して、モータの加工、組み立てに伴う手間が増大し、
製造コストを低減する上で何等かの対策が望まれてい
た。
【0006】本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑み行われたものであり、その課題とするとこ
ろは、モータ内外部を封止するシール性能の維持、向上
を図り、それに伴う加工や組み立ての手間が掛からな
い、信頼性と生産性の高いスピンドルモータを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明のスピンドルモータは、以下の構成を有して
いる。まず請求項1に対応する第一のスピンドルモータ
では、静止部材と、該静止部材に装着された軸受部材
と、該軸受部材を介し前記静止部材に対して相対回転支
持されるロータハブとを具備したスピンドルモータにお
いて;前記静止部材と前記ロータハブとの間には、モー
タ内外部を封止する磁性流体シール装置が介装され、該
磁性流体シール装置のモータ外部側には、保護カバーが
接着剤により被着され;前記磁性流体シール装置に被着
して固定される、前記保護カバーの周縁部には切り欠き
部が設けられ;該切り欠き部は、前記磁性流体シール装
置に対する前記保護カバーの固定に加え、前記磁性流体
シール装置自体の装着固定を行なう、接着剤の溜り溝と
してなるものである。
【0008】次に、本発明の請求項2に対応する第二の
スピンドルモータでは、静止部材と、該静止部材に装着
された軸受部材と、該軸受部材を介して前記静止部材に
対して相対回転支持されるロータハブとを具備したスピ
ンドルモータにおいて;前記静止部材と前記ロータハブ
との間には、該静止部材または該ロータハブのいずれか
一方に嵌合固定されると共に、他方との間に全周にわた
り僅かな間隙をもって位置つけられた、環状部材が設け
られ;該環状部材によりモータ内外部を封止し、前記環
状部材の固定側の周面部には、嵌合のための案内部が設
けられると共に、該環状部材のモータ外側側面部には、
該環状部材の装着方向を示す溝または突状部が設けられ
てなるものである。
【0009】そして上記第二のスピンドルモータにおい
て、前記溝または突状部は、前記環状部材を嵌合固定す
る際の押圧位置決め部位とされるスピンドルモータが提
供される。
【0010】
【作用】上述の構成による第一のスピンドルモータによ
れば、保護カバーの固定される側の周縁部には切り欠き
部が設けられている。そしてこの切り欠き部を、磁性流
体シール装置と保護カバー、そして磁性流体シール装置
自体を固定するための接着剤の溜り溝としている。この
ため、一回の接着剤の塗布により、磁性流体シール装置
及び保護カバーをまとめて一体的に接着固定することが
でき、また余分な接着剤がこの溝に滞留するため、確実
な接着固定が実現できる。しかも、塗布むらが発生しに
くいので、接着隙間にまんべんなく塗布され、接着接合
部において空気漏れを起こす隙間(即ちシール性能の低
下をきたす)等が発生しない。
【0011】そして上述の構成による第二のスピンドル
モータによれば、ラビリンスシール手段となる環状部材
には、その固定側となる周面部に、嵌合のための案内部
が設けられると共に、この環状部材のモータ外側側面部
に装着方向を示す溝または突状部が設けられている。こ
のため、環状部材は装着される対応側のみを案内部とし
て、所定の加工精度にて環状部材を形成しておけばよ
く、しかも、溝または突状部の表示により、環状部材の
装着方向が容易に判別でき、確実な嵌合固定ができる。
【0012】さらに、第二のスピンドルモータにおい
て、前記溝または突状部を、環状部材を嵌合固定する際
の押圧位置決め部位としたことにより、押圧治具等によ
り所定の高さ及び調芯位置決めができると共に、容易に
しかも正確に嵌合固定することができる。そして溝また
は突状部のの配置や深さ(高さ)を任意に設定すること
により、種々の寸法に対応した所定の嵌合固定を選択的
に行なうこともできる。さらにこの溝または突状部は、
押圧治具等が保持される係合部、あるいは吸引保持のた
めの作用部としても利用できる。
【0013】
【実施例】本発明に従うスピンドルモータの実施例につ
いて、添付の図面を参照しつつ説明する。図1及び図2
は本発明のスピンドルモータの第一の実施例を示し、図
1はその全体を示す断面図、図2は図1のスピンドルモ
ータを上から下に向かってみた平面図である。(即ち、
図1は、図2におけるX−O−Xの断面図を示す。)こ
れら図1及び図2において、部材7はディスク駆動装置
に取りつけられて固定されるハウジングであり、アルミ
ニウム合金から形成されている。ハウジング7は、中心
部に設けられた基部21と、この基部21の外周方向に
設けられた周壁16と、この周壁16から更に外方へ張
り出して設けられた鍔部10とからなり、これらが一体
且つ同軸的に形成されている。
【0014】基部21の中心部には、軸方向に貫通する
孔部22が設けられ、この孔部22へシャフト1の一端
部が圧入により嵌合固定されている。ハウジング7は、
鍔部10に設けられた孔部17に、取りつけネジが螺着
されることにより、図示省略の駆動装置の(下側)ベー
ス部材に固定される。また同様にして、シャフト1の上
側端部に設けられた孔部29に取りつけネジが螺着され
ることにより、駆動装置の(上側)ベース部材に固定さ
れる。従ってハウジング7とシャフト1とが、ディスク
駆動装置に取りつけ固定される静止部材となす。
【0015】シャフト1とロータハブ2との間には、ユ
ニット型の玉軸受3(以後ユニット軸受3と呼ぶ)が装
着されている。ユニット軸受3は、シャフト1の外周部
24に接着固定される内輪部38及び41と、この内輪
部38,41にそれぞれ対応する転動球体49,50を
介して回転支持される外輪部37とから構成される。外
輪部37にはロータハブ2が接着等により装着される。
外輪部37は、内輪部38,41に対する共通の外輪部
をなす。このためユニット軸受3を用いることにより、
スピンドルモータの部品点数が低減されると共に、取扱
が容易となる。そして外輪部37とロータハブ2(の内
周部28)とを接着により固定すると共に、内輪部41
を予めシャフト1(の外周部24)に接着固定してお
き、他方の内輪部38を軸方向内方に予圧を付加して、
容易に定位置予圧を付加することができ、これによりロ
ータハブ2は高精度に回転支持される。
【0016】ロータハブ2は、アルミニウム合金により
形成され、図1に示す下側に設けられた円盤状をなす張
出部23に(図示省略する)光・磁気ディスクが装着さ
れる。ディスクは、張出部23の上端34に載置される
と共に、その上部に位置する外周部33により位置決め
保持され、複数枚が装着される。そしてクランプ部材等
により、孔部9へネジ止めされ、ディスクはロータハブ
2に対してきつく保持固定される。なお、ロータハブ2
上に設けられた2か所の孔部8は、ディスクをロータハ
ブ2に装着固定する際の回り止め用の孔である。
【0017】張出部23の下側に設けられた垂下部25
の内周側には、鉄鋼材から形成されたロータヨーク35
が環状に装着され、このロータヨーク35の内周側に
は、周方向に多極着磁されたロータマグネット5が全周
にわたり配設されている。ロータマグネット5の半径方
向内方には、このロータマグネット5に対向してステー
タ(電機子)4がハウジング7に配置されている。ステ
ータ4は、ハウジング7の基部21において環状に形成
された環状突部20に取りつけられている。
【0018】ステータ4は、電磁鋼板が積層されたステ
ータコア19に、電機子コイル18が所要回数巻回され
てなる。図示しないが、ステータコア19の表面には、
電機子コイル18に対する絶縁保持のため、エポキシ樹
脂等の絶縁材料による絶縁処理が施されている。絶縁処
理は、予め電着塗装によりステータコア19全体をコー
ティングした後、更にスプレー塗装を施している。これ
により、従来、スプレー塗装のみにより細部にまで絶縁
処理が行き届かなかった、例えばステータコア19のテ
ィースやスロット間等の細部にまで、本実施例のように
電着塗装の併用により、絶縁処理を確実なものとしてい
る。
【0019】なお、ステータコア19には、固定される
内周部46にも絶縁処理がなされている。このため、ハ
ウジング7の環状突部20にステータコア19を嵌め込
んで固定する際、環状突部20の外周部47とステータ
コア19の内周部46とは、金属同士の接触による噛み
込みが発生せず、従来のように切粉等が発生してモータ
内部に滞留するといった事故が防止される。特に本実施
例のように、ハウジング7に加工性の良い、即ち硬度の
低い、アルミニウム合金を用いる場合には、有効的であ
る。
【0020】また、ステータ4と(ハウジング7の)環
状突部20との固定は、圧入による嵌合固定の他、接着
剤による固定も行える。この場合、これらの嵌め合い
は、比較的ルースな状態であり、これらを固定するため
に塗布される接着剤には、本来の接着剤(例えば、エポ
キシ系接着剤)に加え、速効性の硬化が得られる接着剤
(例えば、シアノアクリレート系接着剤)を併用するの
が望ましい。このため、速効性の接着剤により、ステー
タコア19をハウジング7に対して、所要の位置に仮保
持させておき、本来の硬化までステータコア19の位置
ずれを防止させるものである。
【0021】ステータ4の電機子コイル18から引き出
された(図示省略の)コイルリード線は、ハウジング7
を経て、モータの下側から外部へ導出される。具体的に
は、ハウジング7の基部21に設けられた開口部14を
通して、コイルリード線が引き出され、ハウジング7の
底部(図の下の裏側)に貼り付けられたプリント回路基
板13へ、はんだ等により電気接続される。そしてモー
タ外部へ導出されるリード線6が取り付け金具等の固定
部材36によりハウジング7の底部に固定されており、
これがプリント回路基板13に電気接続される。基部2
1の開口部14には、モータ内部側に絶縁シート12が
装着されており、開口部14の開口孔に対応して孔が穿
設されている。
【0022】絶縁シート12の孔は、基部21の開口径
よりも小さく設定されており、コイルリード線が導電性
の基部21に接触しないようにしてある。また図1にお
ける絶縁シート12は、開口部14の孔に対応して、中
心方向に曲げられて形成されており、これにより、コイ
ルリード線を挿通し易いようにする案内部としている。
なお、絶縁シート12は、ハウジング7に対して全周に
わたり設けられており、電機子コイル18とハウジング
7との間の絶縁保持も兼用している。なお、開口部14
は、モータ内外部を封止するために、モータ組立後に接
着剤等が充填されて閉塞される。
【0023】モータ内外部を封止するシール手段とし
て、本実施例のスピンドルモータでは、図1の上側に磁
性流体シール装置11が設けられている。そして、図の
下側には、ロータハブ2の垂下部25とハウジング7の
周壁16とを互いに近接させて構成したラビリンスシー
ル手段が設けられている。磁性流体シール装置11は、
磁性流体を保持する起磁力手段(図1に示すように、環
状に形成された永久磁石43とこれを挟着するポールピ
ース42,44とから構成される)が、ロータハブ2側
に装着され、この起磁力手段とシャフト1との間に磁性
流体が吸着保持される。即ち、磁性流体シール装置11
の一方(起磁力手段)の外側部39が、ロータハブ2の
環状突部31の内周部48に接着固定され、他方の内側
部32はこれに対向するシャフト1の外周部24との間
に磁性流体が保持される。
【0024】磁性流体シール装置11のモータ外側(図
1における上側)には、磁性流体シール装置11の磁性
流体シール層に外部からの異物が侵入したり、シール装
置11に直接触れられないように、保護カバー15が装
着されている。保護カバー15は、その内周端側がシャ
フト1の外周部24に対し、僅かな間隙をもって対向し
て位置付けられる共に、磁性流体シール装置11に対し
ても、その内周端側が接触しないように離間して配設さ
れている。保護カバー15は、その周縁側において、環
状突部31と磁性流体シール装置11とに接着固定され
る。具体的には、保護カバー15は、ボールピース42
の上に直接に載置され、その周縁部が接着剤によりポー
ルピース42へ直接固定されている。
【0025】本実施例によれば、図2に示すように、保
護カバー15の周縁部には、8個の切り欠き部30が周
方向に均等配置して設けられている。そしてこの切り欠
き部30を、磁性流体シール装置11と保護カバー15
とを接着固定するための接着剤の溜まり溝とし、さらに
磁性流体シール装置11(の外側部39)を環状突部3
1の内周部48に接着固定するための接着剤の溜まり溝
としている。このため、一回の接着剤の塗布により、磁
性流体シール装置11及び保護カバー15をまとめて一
体的に接着固定することができる。
【0026】特に保護カバー15をポールピース42に
対して確実に接着固定することができる。しかも余分な
接着剤は、この切り欠き部30に滞留するため、塗布む
らが生じなく、まんべんなく塗布される。そして、環状
突部31の内周部48と磁性流体シール装置11の外側
部39との接合部は確実に封止され、この結果、隙間が
発生せず、空気漏れができてシール不良の事故が未然に
防止される。この切り欠き部30は、本実施例では、円
弧状を成しているが、矩形状や三角状等に形成すること
ができると共に、その形成数も接着剤の種類や粘性に応
じて選定するのが望ましい。
【0027】磁性流体シール装置11のモータ内部側、
即ち図1における下側には、ユニット軸受3の外輪部3
7に挟まれた状態のスペーサ27が介装されている。ス
ペーサ27は、アルミニウム合金等による非磁性材から
形成されており、磁性流体シール装置11におけるポー
ルピース44からの磁路が、(磁性材から形成される)
外輪部37へ磁気的に導通しないように離間させるため
である。これにより、磁性流体シール装置11はシャフ
ト1との間で安定した磁路が形成され、従って磁性流体
シール層が安定して吸引保持される。
【0028】更に、スペーサ27は、ユニット軸受3に
おける外輪部37の上側側端部が、ロータハブ2の内周
部28において、奥当たりさせて装着するための位置決
め部を兼ねている。即ちロータハブ2の内周部28の段
部45は、外輪部37の上側側端部に対応した段形状に
合致させることがその加工上、特に形状が小さくなれば
なるほど困難であり手間を要する。このことから、その
加工を無くすために、スペーサ27が介装されて、この
段部45と実質上同じ構成を行っているものである。従
って図1に示すように、段部45の下部は、テーパ状と
して、この部分の加工を省略している。
【0029】次に示す図3は、本発明に従うスピンドル
モータの第二の実施例である。図3において、静止部材
となるシャフト51は、図示省略のディスク駆動装置の
ベース部材に取りつけられる最大外径の基部68と、こ
の基部68の上方へ順次縮径されて形成される大径部8
0、中径部81及び小径部82とから形成されている。
シャフト51における中径部81と、この中径部81及
び大径部80による段部93とには、玉軸受56が装着
されている。
【0030】そして玉軸受56の外輪部には、環状に形
成され、図の下側(即ちモータ外側)に内周突部94が
一体に設けられた、ブッシュ91が装着されている。即
ち、玉軸受56の外輪部はブッシュ91の内周部98に
接着により固定されている。そしてブッシュ91におけ
る内周突部94の内周部88と、大径部80の外周部8
7とは、僅かな間隙89をもって全周にわたり対向配置
されている。これにより、ブッシュ91はロータハブ5
2の下側を固定支持するスペーサであると共に、スピン
ドルモータの下側におけるラビリンスシール手段を構成
している。本実施例では、間隙89の間隙寸法を0.0
2〜0.03mmに設定されており、少なくとも0.0
5mm以下に設けることが望ましい。また間隙89の軸
方向の長さは、本実施例では2.5mmに形成されてい
る。
【0031】シャフト51の上側にあたる小径部82に
は、玉軸受53が装着されている。玉軸受53の外輪部
はロータハブ52の基部58(内周部61)に接着によ
り固定されている。これら一対の玉軸受53並びに玉軸
受56(ブッシュ91)を介してロータハブ52が装着
され、回転支持される。ロータハブ52とシャフト51
との間における玉軸受53のモータ外側、即ち図の上側
には環状部材63が設けられている。図4は、図3にお
ける環状部材63の付近を拡大して示した要部拡大断面
図である。図3,図4に示す環状部材63は、その外周
側が(ロータハブ52における)環状突部60の内周部
62へ圧入により嵌合固定されている。そして環状部材
63の内周部78とシャフト51の外周部64とが全周
にわたり僅かな間隙71をもって配置されており、スピ
ンドルモータの上側におけるラビリンスシール手段を構
成している。間隙71は、本実施例ではその間隙寸法を
0.02〜0.03mmとしており、また軸方向の長さ
を2.5mmとしている。
【0032】この上側におけるラビリンスシール手段
は、具体的には、図4に示すように、環状部材63は、
その外周側に段部97が形成され、最大外径をなす外周
部77が、環状突部60の内周部62に嵌合固定されい
る。段部97により、幾分縮径された小径部116は、
内周部62には当接していない。即ちこの小径部116
は、環状部材63を圧入による嵌合固定する際、容易に
嵌合できるようにする案内部96の役割をする。そして
環状部材のモータ外側(図における上側)側面部95に
は、その方向性を示す略V字状の環状溝70が設けられ
ている。
【0033】従来の環状部材には、こうした方向性がな
く、従って嵌合固定するための加工部位を、嵌合に対応
する環状部材の全域にわたり行っていた。しかしなが
ら、本実施例のスピンドルモータでは、嵌合固定される
環状部材63の外周部77の部位のみでよく、加工の手
間を省けることができる。そして加工が省略される小径
部116は、案内部96となり、組み立ての際の手間を
も省略することができる。さらに環状溝70が環状部材
63の装着方向を示し、容易に判別できるため、組み立
ての際の誤組み立てが防止できる。
【0034】また、環状溝70は、図6に示すように、
環状部材63を圧入して嵌合固定する際の押圧治具10
7の位置決めとして利用することができる。押圧治具1
07の先端部109に設けられた突状部108を、溝部
70に対応させることにより、環状部材63が調芯され
ると共に、圧入の際の係合保持がなされて、軸方向の位
置決めをも行うことができる。これにより、環状部材6
3は精度良くロータハブ52に取りつけることが可能と
なる。
【0035】図5は、図4に示した環状部材63の別の
実施例を示す要部拡大断面図である。図4と異なる所
は、環状部材63の外周部105が、図4の階段状の案
内部96に代えて、図5ではテーパ状を有した案内部1
04が形成されていることである。そしてモータ外側
(図の上側)側面部95には、図4の略V字状の環状溝
70に代えて、図5では略方向状の環状溝106が設け
られていることである。
【0036】この場合も図4と同様に、環状部材63の
圧入による嵌合固定が容易に出来ると共に、それに伴う
加工や組み立ての手間を省略することが可能となる。加
えて組み立ての際の押圧治具もこの環状溝106に対応
させることができ、同様の作用効果を得ることができ
る。なお、図4及び図5とも、環状部材63をロータハ
ブ52側に取りつける場合を示しているが、シャフト5
1側に嵌合固定して、間隙をロータハブ52側に設ける
ようにしても良いことは言うまでもない。
【0037】また、図4,図5に示す環状溝70,10
6の他に、これらに代えて図7に示すような、突状部1
11を外側側面部115に設けてもよい。この場合、押
圧治具112には、この突状部111に対応する凹部1
17に、連通孔113を設けておき、エアによる真空吸
引を行うことで、押圧治具112による環状部材110
を効果的に吸引保持させることができる。
【0038】図3において、シャフト51の小径部82
における、軸受53,56の中間部には、ステータ54
が設けられている。ステータ54のステータコア83
は、(内周部84が)図の下側から上方向の70パーセ
ント程度のところまで、シャフト51の小径部82に圧
入により嵌合固定されており、(内周部84の)残りの
部分はシャフト51の外周部64との間で溝が形成され
ている。そしてこの部位には接着剤が充填されている。
即ち接着材の溜まり部分となっている。これにより、ス
テータ54とシャフト51との固定をより強固にすると
共に、ステータ54とシャフト51との嵌合力のばらつ
きを実質的になくし、またステータ54のシャフト51
に対する回り止めの役割をしている。
【0039】ステータ54から引き出されるコイルリー
ド線86は、シャフト51に穿設された孔部67を経て
モータ外部へ導出される。コイルリード線86が導出さ
れる基部68の開口部99には、フレキシブル回路基板
100が設けられており、コイルリード線86は、これ
に電気接続される。そしてモータ内外部を封止する前述
のラビリンスシール手段のシール性能を向上させるため
に、開口部99には接着剤118等が充填されて閉塞さ
れる。
【0040】ステータ54に対向して、ロータハブ52
の内周部74には、磁性材のロータヨーク85を介して
ロータマグネット55が装着されている。このロータマ
グネット55とロータヨーク85、ロータヨーク85と
ロータハブ内周部74、のそれぞれは接着剤により固定
されている。ロータヨーク85の上部内周側に設けられ
た環状溝75,76は、ロータマグネット55の接着剤
による塗布の溜まり溝である。またロータハブ52の基
部58の下端に設けられた環状溝72は、ロータヨーク
85の接着剤による塗布の溜まり溝である。
【0041】なお、環状溝72は、ロータヨーク85の
図における、上方向の取りつけ高さ位置の逃がしも兼ね
ており、これによりロータヨーク85を実質上図の上方
向にずらして装着することができる。ステータ54との
磁気中心のバランスを取ることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明の玉軸受及びこれを用いたスピン
ドルモータは、上述の構成を有しているので、次の効果
を奏する。即ち、本発明の請求項1に対応する第一のス
ピンドルモータによれば、保護カバー15の固定される
側の周縁部に切り欠き部30を設け、磁性流体シール装
置11及び保護カバー15、そして磁性流体シール装置
11自体を固定するための接着剤の溜まり溝としてい
る。このため、一回の接着剤の塗布により、これらをま
とめて一体的に接着固定することができ、また余分な接
着剤がこの溝に滞留するため、確実な接着固定が実現で
きる。
【0043】また本発明の請求項2及び3に対応する第
二のスピンドルモータによれば、ラビリンスシール手段
となる環状部材63の固定側に、嵌合固定のための案内
部96,104を設け、この環状部材63の装着方向を
示す溝70,106または突状部111を設けたことに
より、加工と組み立ての際の手間が省けることができ
る。このように、第一及び第二のスピンドルモータによ
り、モータ内外部を封止するシール性能の維持、向上を
図り、それに伴う加工や組み立ての手間がかからないの
で、信頼性と生産性の高いスピンドルモータが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例にかかるスピンドルモー
タの全体を示す断面図である。
【図2】図1に係るスピンドルモータの平面図である。
【図3】本発明の第二の実施例にかかるスピンドルモー
タの全体を示す断面図である。
【図4】図3にかかるスピンドルモータの要部拡大断面
図である。
【図5】図4における別の実施例を示す要部拡大断面図
である。
【図6】本発明の第二の実施例に用いられる押圧治具を
示す断面図である。
【図7】本発明の第にの実施例に用いられる押圧治具の
別の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1,51 シャフト 2,52 ロータハブ 4,54 ステータ 3 ユニット軸受 5,55 ロータマグネット 7 ハウジング 11 磁性流体シール装置 15 保護カバー 30 切り欠き部 63,110 環状部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福山 康二 長野県上伊那郡飯島町田切1145−4 長野 日本電産株式会社内 (72)発明者 木村 哲也 長野県上伊那郡飯島町田切1145−4 長野 日本電産株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止部材と、該静止部材に装着された軸
    受部材と、該軸受部材を介し前記静止部材に対して相対
    回転支持されるロータハブとを具備したスピンドルモー
    タにおいて、 前記静止部材と前記ロータハブとの間には、モータ内外
    部を封止する磁性流体シール装置が介装され、 該磁性流体シール装置のモータ外部側には、保護カバー
    が接着剤により被着され、 前記磁性流体シール装置に被着して固定される、前記保
    護カバーの周縁部には、切り欠き部が設けられ、 該切り欠き部は、前記磁性流体シール装置に対する前記
    保護カバーの固定に加え、前記磁性流体シール装置自体
    の装着固定を行なう、接着剤の溜り溝とした、ことを特
    徴とするスピンドルモータ。
  2. 【請求項2】 静止部材と、該静止部材に装着された軸
    受部材と、該軸受部材を介して前記静止部材に対して相
    対回転支持されるロータハブとを具備したスピンドルモ
    ータにおいて、 前記静止部材と前記ロータハブとの間には、該静止部材
    または該ロータハブのいずれか一方に嵌合固定されると
    共に、他方との間に全周にわたり僅かな間隙をもって位
    置つけられた、環状部材が設けられ、 該環状部材により、モータ内外部を実質上封止し、 前記環状部材の固定側の周面部には、嵌合のための案内
    部が設けられると共に、該環状部材のモータ外側側面部
    には、該環状部材の装着方向を示す溝または突状部が設
    けられた、ことを特徴とするスピンドルモータ。
  3. 【請求項3】 前記溝または突状部は、前記環状部材を
    嵌合固定する際の押圧位置決め部位とした、ことを特徴
    とする請求項2記載のスピンドルモータ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6373155B1 (en) 1999-09-06 2002-04-16 Suzuki Motor Corporation Propulsion unit of vehicle
KR20020049066A (ko) * 2000-12-19 2002-06-26 이형도 디스크 플레이어용 스핀들 모터
CN108566041A (zh) * 2018-01-31 2018-09-21 湖北环电磁装备工程技术有限公司 无框式永磁同步电机直驱的卷板机
CN110268603A (zh) * 2017-02-14 2019-09-20 日本电产三协株式会社 电动机及泵装置

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