JPH07170115A - トリプレートアンテナ付き高周波回路 - Google Patents

トリプレートアンテナ付き高周波回路

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JPH07170115A
JPH07170115A JP31504193A JP31504193A JPH07170115A JP H07170115 A JPH07170115 A JP H07170115A JP 31504193 A JP31504193 A JP 31504193A JP 31504193 A JP31504193 A JP 31504193A JP H07170115 A JPH07170115 A JP H07170115A
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JP
Japan
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antenna
high frequency
frequency circuit
triplate
pattern
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JP31504193A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Ikuno
雅義 生野
Fusao Inai
房雄 井内
Yoshihide Agari
良英 上里
Osamu Isaji
修 伊佐治
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Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンテナパターンが形成されたシート材を一
対の誘電体で挟み込んだトリプレートアンテナに、別種
類の誘電体の基板上にマイクロストリップラインを用い
て形成した高周波回路を接続して構成されるトリプレー
トアンテナ付き高周波回路に関し、接続構造の設計が容
易で、トリプレートアンテナと高周波回路の間の伝達損
失が低くて済むトリプレートアンテナ付き高周波回路を
提供することを目的とする。 【構成】 トリプレート構造を保ってアンテナパターン
11Aの接続部分をトリプレートアンテナ13の背面側
に折り返す接続構造16、をトリプレートアンテナ13
の端部に配置し、高周波回路14とアンテナパターン1
1Aとを、トリプレートアンテナ13の背面側で相互接
続した構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンテナパターンが形
成されたシート材を一対の誘電体で挟み込んだトリプレ
ートアンテナに、別種類の誘電体の基板上にマイクロス
トリップラインを用いて形成した高周波回路を接続して
構成されるトリプレートアンテナ付き高周波回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アンテナパターンが形成されたシート材
を一対の誘電体で挟み込んだトリプレートアンテナに、
別種類の誘電体の基板上にマイクロストリップラインを
用いて形成した高周波回路を接続して構成されるトリプ
レートアンテナ付き高周波回路が実用化されている。ト
リプレートアンテナは平面アンテナの一種である。
【0003】トリプレートアンテナ付き高周波回路は、
各種のレーダーセンサ、無線LAN等、例えば、車載用
のFM−CW(周波数変調型・連続波)方式のレーダー
装置の送信部と受信部に応用できる。この場合、送信部
のトリプレートアンテナ付き高周波回路は、高周波回路
で形成された高周波信号を送信用のアンテナパターンに
送出して電磁波に変換させる。一方、受信部のトリプレ
ートアンテナ付き高周波回路は、前方の物標(ターゲッ
ト)からの反射波を受信用のアンテナパターンで拾い上
げて高周波信号に変換し、ミキサや受信回路に入力させ
る。
【0004】従来のトリプレートアンテナ付き高周波回
路では、トリプレートアンテナと高周波回路の間が導波
管で接続されていた。トリプレートアンテナでは、損失
が低いことを優先して低誘電率の基板を使用するが、高
周波回路では、回路パターンを高密度に配置するために
高誘電率の基板を使用する。従って、個々の基板構造に
形成されたトリプレートアンテナと高周波回路を高周波
的に接続する構造が必須である。
【0005】図4は、従来の平面アンテナ接続構造の説
明図である。図4中、(a) はアンテナパターン、(b) は
接続構造、(c) は基板側受信部を示す。ここでは、トリ
プレートアンテナと高周波回路が導波管で接続される。
【0006】図4(a) において、誘電体シート41の表
面には、銅薄膜をエッチングしてアンテナパターン41
Aが形成される。アンテナパターン41Aは、放射部4
1Dを線路41Lで連結して構成される。アンテナパタ
ーン41Aは、図4(b) の誘電体42A、42Bで挟み
こまれてトリプレートアンテナ43を形成する。アンテ
ナパターン41Aの線路41Lは、接地電極43A、4
3Bと協働して、誘電体42A、42Bに電波を閉じ込
め得る線幅に設計されている。一方、放射部41Dは、
誘電体42A、42Bに電波を閉じ込めるよりはむしろ
空間に放射する寸法形状に設計されている。
【0007】放射部41Dの縦横それぞれの間隔は、
「線路41Lと接地電極43A、43Bが誘電体42
A、42Bに形成する導波路」における電波の波長に基
づいて定めてある。それぞれの放射部41Dから空間に
放射される電波は、位相を揃えた状態で垂直方向に進行
する。外縁の放射部41Dを結んで形成される長方形が
平面アンテナの放射開口を形成する。
【0008】図4(b) において、トリプレートアンテナ
43は、アンテナパターン41Aを形成した誘電体シー
ト41を、比較的に誘電率が低いフッソ樹脂系の誘電体
42A、42Bで挟み込んで構成される。誘電体42
A、42Bの外側に接地電極43A、43Bが配置され
る。放射側の接地電極43Aには、アンテナパターン4
1Aの放射部41Dに対応させて、開口43Hが形成し
てある。それぞれの放射部41Dから放出された電波
は、それぞれの開口43Hを通じて矢印のように空間に
放射される。
【0009】筐体40の内部に高周波回路48が格納さ
れる。高周波回路48は、比較的に誘電率が高いアルミ
ナ系の基板15にマイクロストリップライン構造の回路
パターン44を形成し、回路パターン44上に複数の回
路素子や集積回路を配置して構成される。回路パターン
44は、接地電極45と協働して基板45内に電波を閉
じ込め得るように寸法、線幅、配線密度等を設計してあ
る。誘電体42A、42Bに比較して基板45の誘電率
が高い分、回路パターン44は、高密度かつ細密に形成
し得る。
【0010】トリプレートアンテナ41Aと高周波回路
48は、導波管46を用いて電磁波的に連絡される。回
路パターン44から放射された電波が導波管46を通じ
てアンテナパターン41Aに受信される。図4(c) に示
されるように、回路パターン44の導波管46に相当す
る位置には、基板45に電波を閉じ込めるよりはむしろ
空間に放出する寸法形状を付与した放射部44Rが形成
される。図4(a) に示されるように、アンテナパターン
41Aの導波管46に相当する位置にも、空間に電波を
放出する寸法形状を付与した受信部41Rが形成され
る。
【0011】ところで、平面アンテナと高周波回路を接
続する公知な構成は、特開平2−214205号の電子
回路装置に示される。ここでは、平面アンテナの誘電体
を隔てて設けた結合用スタブを中継する形式でアンテナ
パターンと回路パターンとが高周波的に接続される。こ
れにより、平面アンテナの誘電体を貫通する線路が省略
される。
【0012】また、背中合わせに配置した2つの電子回
路を接続する公知な構成は、実開昭63−155661
号、実開昭61−164069号にも示される。これら
の先行技術では、一方の回路装置の背面に他方の回路装
置を配置しており、フレキシブルな基板をUターンさせ
た状態で、基板上の回路パターンが2つの回路装置を接
続する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来のトリプレートア
ンテナ付き高周波回路は、トリプレートアンテナと高周
波回路の間を導波管で接続していたので、設計上の制約
が多く、製作コストが高くつく問題がある。
【0014】図4(b) の接続構造では、筐体40に複雑
な加工を施して、導波管46や高周波回路48の収納ス
ペースを形成する必要がある。これにより、筐体40を
構成する部品点数も増加する。また、全体の厚みが大き
くなって、トリプレートアンテナ付き高周波回路の小型
化、軽量化が容易ではない。
【0015】また、アンテナパターン41Aの受信部4
1Rは、トリプレート構造と自由空間のライン変換器を
構成し、回路パターン44の放射部44Rには、マイク
ロストリップライン構造と自由空間のライン変換器が形
成される。従って、それぞれのライン変換器における損
失が無視できない問題もある。すなわち、トリプレート
アンテナ43と高周波回路48の間の伝達効率が低く、
伝送される信号の周波数特性が変化する可能性もある。
【0016】ところで、上述の特開平2−214205
号の電子回路装置に実開昭63−155661号、実開
昭61−164069号の接続構造を応用できる。背中
合わせに配置した平面アンテナと高周波回路との間を、
フレキシブルな基板に設けた線路で接続できる。
【0017】しかし、このことは、直ちに、平面アンテ
ナと高周波回路が高周波的に接続されることを意味しな
い。平面アンテナと高周波回路は、いずれも、パターン
と接地電極で挟み込んだ誘電体層に電波を閉じ込める形
式で高周波を伝達しており、誘電体の種類やパターンの
寸法形状が変化すると、電波の反射や空間放射を生じて
伝達効率が低下する。従って、フレキシブルな基板に設
けた線路には、導波管46並みに設計上の特別な配慮が
要求され、平面アンテナと線路、線路と高周波回路の間
の接続構造の設計も容易ではない。
【0018】本発明は、接続構造の設計が容易で、トリ
プレートアンテナと高周波回路の間の伝達損失が低くて
済むトリプレートアンテナ付き高周波回路を提供するこ
とを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1は、第1実施例のア
ンテナ回路の説明図である。図1の構成に付した記号を
参照して、請求項1のトリプレートアンテナ付き高周波
回路を説明する。ただし、請求項1のトリプレートアン
テナ付き高周波回路は、図1および実施例の記載に説明
される態様には限定されない。
【0020】図1において、請求項1のトリプレートア
ンテナ付き高周波回路は、アンテナパターン11Aが形
成されたシート材11を一対の誘電体12A、12Bで
挟み込んだトリプレートアンテナ13と、別種類の誘電
体の基板15上にマイクロストリップラインを用いて形
成され、前記アンテナパターン11Aに接続される高周
波回路14と、を有するトリプレートアンテナ付き高周
波回路において、トリプレート構造を保って前記アンテ
ナパターン11Aの接続部分をトリプレートアンテナ1
3の背面側に折り返す接続構造16、を前記トリプレー
トアンテナ13の端部に配置し、前記高周波回路14と
前記アンテナパターン11Aとを、トリプレートアンテ
ナ13の背面側で相互接続したものである。
【0021】請求項2のトリプレートアンテナ付き高周
波回路は、請求項1のトリプレートアンテナ付き高周波
回路において、トリプレートアンテナの背面側の誘電体
の接地電極を兼ねて、前記基板を支持する筐体板、を有
し、前記高周波回路と前記トリプレートアンテナとが前
記筐体板を挟んで背中合わせに配置されるものである。
【0022】請求項3のトリプレートアンテナ付き高周
波回路は、請求項1のトリプレートアンテナ付き高周波
回路において、前記接続構造は、前記シート材および前
記誘電体を、前記トリプレートアンテナの背面側に、角
を持たせて折り返すコーナーベンド構造、で構成される
ものである。
【0023】
【作用】図1において、請求項1のトリプレートアンテ
ナ付き高周波回路では、トリプレートアンテナ13の導
波構造をそのままUターンさせて、アンテナパターン1
1Aの端部が回路パターン14に直接接続される。従っ
て、実開昭63−155661号、実開昭61−164
069号のフレキシブルな基板や図4(b) の導波管46
のような特別な接続手段を追加配置する必要が無い。
【0024】接続構造16では、トリプレートアンテナ
13の導波構造をそのまま(若干の線路幅の調整等を行
ってもよい)利用して高い伝達効率を確保できる。ま
た、接続構造16と高周波回路18の間はごく短い導体
で直接に接続され、トリプレート構造と自由空間のライ
ン変換器も、マイクロストリップライン構造と自由空間
のライン変換器も含まない。従って、接続構造16と高
周波回路18の間で電波の反射や空間放射が起こりにく
く、ライン変換器の損失も発生しない。
【0025】請求項2のトリプレートアンテナ付き高周
波回路では、高周波回路とトリプレートアンテナが共通
の筐体板で支持され、高周波回路とトリプレートアンテ
ナの間には、トリプレートアンテナの接地電極、トリプ
レートアンテナの支持脚、高周波回路の回路素子、回路
素子の収納スペース等を一切配置しない。従って、全体
の厚みが高周波回路、トリプレートアンテナ、筐体板の
合計の厚み以上にはならず、対向する2平面を支持する
だけの筐体板の構造も簡単で済む。
【0026】請求項3のトリプレートアンテナ付き高周
波回路では、例えば、トリプレートアンテナの誘電体の
折り曲げの内側部分に、接続構造に沿った三角溝を2本
形成し、三角溝の2辺を接合させる形式でコーナーベン
ド構造を形成する。
【0027】なお、図1の接続構造16におけるアンテ
ナパターン11Aと回路パターン14の接続には、アン
テナパターン11A側から接続片を差し渡し、接続片と
回路パターン14(末端の接続パッド)に対して熱圧
着、ハンダ付け、AuSn、導電接着材により導通させ
る手法を採用できる。接続片は、アンテナパターン11
Aの金属薄膜そのもので構成してもよいが、機械的な補
強を兼ねて別の薄い金属板を重ねた構造としてもよい。
【0028】また、アンテナパターン11Aと回路パタ
ーン14の接続部分で、トリプレート構造の途絶による
インピーダンスの段差が問題であれば、回路パターン1
4の両脇に適当なマッチングパターンを配置してもよ
い。
【0029】
【実施例】図1は第1実施例のアンテナ回路の説明図で
ある。図中、(a) は斜視図、(b)は断面図を示す。ここ
では、トリプレート構造の平面アンテナの部端を折り曲
げて接続構造を形成し、アンテナパターンと回路パター
ンが直接に接続される。
【0030】図1(a) において、トリプレートアンテナ
13は、アンテナパターン11Aを形成したシート状の
フィルム基板11を板状の誘電体12A、12Bで挟み
込んで構成される。誘電体12A、12Bの材料には、
損失の低さを重要視してフッ素系樹脂(テフロン)を採
用しているから、微弱な受信電波に対しても高い信号出
力が得られる。誘電体12A、12Bの外側の面には、
接地電極13A、13Bが配置される。接地電極13
A、13Bは、アンテナパターン11Aと協働して導波
構造を形成しており、誘電体12A、12Bに電波を閉
じ込める形式で高周波を伝播する。放射側(または入射
側)の接地電極13Aには、多数の放射開口13Hが配
置される。個々の放射開口13Hに対応して、アンテナ
パターン11Aは、放射部11Dを有する。
【0031】一方、高周波回路18の回路パターン14
は、トリプレートアンテナ13と同じ周波数帯域に適合
させて設計したマイクロストリップラインで構成され
る。ただし、損失の低さよりも、回路パターン14の高
密度配置(回路サイズの小型化)を重視して、基板15
には、高誘電率のアルミナ系セラミック基板を採用して
いる。基板15の下面には、接地された薄い金属板15
Aが接着される。金属板15Aは、回路パターン14と
協働して導波構造を形成しており、基板15に電波を閉
じ込める形式で高周波を伝播する。
【0032】折り曲げ部16は、トリプレートアンテナ
13の端部をそのまま円柱状に折り曲げて構成される。
折り曲げ部16は、図示しない筐体構造に固定されて、
折り曲げ形状を維持する。折り曲げ部16は、トリプレ
ートアンテナ13の場合と同様に、アンテナパターン1
1Aと接地電極13A、13Bとで誘電体12A、12
Bを挟み込んだトリプレート構造を通じて高周波を伝達
する。
【0033】図1(b) において、トリプレートアンテナ
13と高周波回路18とは、図示しない筐体構造に固定
される。折り曲げ部16のアンテナパターン11Aと高
周波回路18の回路パターン14は、ほぼ同一の高さ位
置に位置決めされ、その接続部分同士が水平面内でも位
置決めされる。
【0034】アンテナパターン11Aの接続部分は、折
り曲げ部16の端面から突出させて形成される。接続部
分は、補強と接合機能を兼ねた金メッキ処理を通じて厚
さを増大させている。一方、高周波回路18の回路パタ
ーン14の接続部分には、金メッキ処理したパッドが形
成される。アンテナパターン11Aの接続部分を回路パ
ターン14のパッドに重ね、さらに、接続部分に金リボ
ン17を重ね合わせて仮止めした状態で、加熱した治具
で全体を押圧することにより、アンテナパターン11A
と回路パターン14が直接に熱圧着される。
【0035】図2は第2実施例のアンテナ回路の説明図
である。図中、(a) は断面図、(b)はコーナーベンド構
造である。ここでは、高周波回路の回路素子がトリプレ
ートアンテナの入出力面と同じ側に配置される。
【0036】図2(a) において、トリプレートアンテナ
23は、アンテナパターン21Aを形成したフィルム基
板21を誘電体22A、22Bで挟み込んで構成され
る。誘電体22A、22Bの外側に、接地電極23A、
23Bが配置される。接地電極23Aには、多数の放射
開口23Hが配置される。一方、高周波回路28の回路
パターン24は、金属板25Aを裏面に接着した基板2
5上にマイクロストリップラインを形成して構成され
る。
【0037】折り曲げ部26は、トリプレートアンテナ
23の全体を同一平面上に展開した状態(またはトリプ
レートアンテナ23の端部を90度まで折り曲げた状
態)で筐体20A、20Bでトリプレートアンテナ23
の端部を挟み込んで、筐体20A、20Bにトリプレー
トアンテナ23を固定した後に、トリプレートアンテナ
23を180度まで折り曲げて構成される。筐体20A
に設けたリブ20E、20Fに、トリプレートアンテナ
23の接地電極23Bを突き当たらせて固定することに
より、折り曲げ部26の折り曲げ角度が確定する。
【0038】ところで、実際の誘電体22A、22B
は、図2(a) に図示されるよりもかなり薄く、折り曲げ
部26の湾曲の半径が大きい限り、このような曲げ工程
の実施によっても、誘電体22A、22Bのひずみやア
ンテナパターン21Aと接地電極23Aの平面ずれはあ
まり大きくない。しかし、折り曲げ部26の湾曲の半径
を小さくして、全体を薄型にする場合、折り曲げ後の誘
電体22A、22Bの反力が大きく、折り曲げ部26の
内部で各層の密着が確保できなくなる等の問題も起き
る。そこで、第1実施例の図2(b) の態様では、折り曲
げ部分の誘電体をトリプレートアンテナの誘電体とは別
のピースで構成することにした。
【0039】図2(b) において、トリプレートアンテナ
33は、アンテナパターン31Aを形成したフィルム基
板31を誘電体32A、32Bで挟み込んで構成され
る。誘電体32A、32Bの外側には接地電極33A、
33Bが配置される。接地電極33Aには、多数の放射
開口33Hが配置される。
【0040】一方、折り曲げ部26は、トリプレートア
ンテナ33から延長したフィルム基板31を誘電体32
E、32Fで挟み込んで構成される。誘電体32E、3
2Fには最初から図示されるとおりのコーナーベンド形
状が付与されており、応力フリーな状態でフィルム基板
31を180度Uターンさせて案内する。接地電極33
A、33Bもトリプレートアンテナ33に連続して形成
され、誘電体32E、32Fのコーナーベンド形状に適
合させて最初から曲げ加工がされている。
【0041】このようなコーナーベンド構造を採用する
ことにより、折り曲げ部26は、外力なしで折り返し角
度を維持することができる。そして、接地電極33Bを
若干厚めに形成した程度の強度の低い筐体構造でも、ト
リプレートアンテナ33と図示しない高周波回路を位置
決め固定できる。
【0042】図3は第3実施例のアンテナ回路の説明図
である。図中、(a) は断面図、(b)はコーナーベンド構
造である。ここでは、高周波回路とトリプレートアンテ
ナが背中合わせの状態で一枚の板材の裏表に固定され
る。
【0043】図3(a) において、トリプレートアンテナ
43は、アンテナパターン41Aを形成したフィルム基
板41を誘電体42A、42Bで挟み込んで構成され
る。誘電体42Aの外側に接地電極43Aが配置され
る。接地電極43Aには、多数の放射開口43Hが配置
される。一方、高周波回路48の回路パターン44は、
金属板45Aを裏面に接着した基板45上にマイクロス
トリップラインを形成して構成される。
【0044】トリプレートアンテナ43のトリプレート
構造は、金属製の筐体40Aを誘電体42B側の接地電
極として兼用する。トリプレートアンテナ43は、筐体
40Aの上面に接着される。一方、高周波回路48は、
筐体40Aの下面に金属板45A側を接着して固定され
る。高周波回路48の回路素子や集積回路は、筐体40
Aと筐体40Bが形成するシールドケースの内部空間に
格納される。
【0045】トリプレートアンテナ43と高周波回路4
8は、折り曲げ部46によって接続される。折り曲げ部
46で案内されて180度Uターンしたアンテナパター
ン41Aは、その接続部分を回路パターン44の上に重
ね合わせる。アンテナパターン41Aと回路パターン4
4は、図示しない金リボンを重ねて熱圧着される。
【0046】図3(b) において、トリプレートアンテナ
53は、アンテナパターン51Aを形成したフィルム基
板51を誘電体52A、52Bで挟み込んで構成され
る。誘電体52Aの外側には、多数の放射開口33Hを
設けた接地電極33Aが配置される。図3(a) の場合と
同様、筐体50Aは、トリプレートアンテナ53の一方
の接地電極を兼ねて誘電体52Bに直接に固定されてい
る。図示しない高周波回路は、筐体50Aの下面に、ト
リプレートアンテナ53と背中合わせの状態で固定され
る。
【0047】折り曲げ部56は、トリプレートアンテナ
53から延長したフィルム基板51を誘電体52E、5
2Fで挟み込んで構成される。誘電体52E、52Fに
は最初から図示されるとおりのコーナーベンド形状が付
与されており、応力フリーな状態でフィルム基板51を
180度Uターンさせる。接地電極53A、53Bもト
リプレートアンテナ53に連続して形成され、誘電体5
2E、52Fのコーナーベンド形状に適合させて最初か
ら曲げ加工されている。
【0048】
【発明の効果】請求項1のトリプレートアンテナ付き高
周波回路によれば、トリプレートアンテナの背面側に高
周波回路を配置するから、トリプレートアンテナと高周
波回路を隣接して同一平面上に配置する場合に比較して
全体の面積が小さくなり、レーダー装置等の前面のより
大きな部分をトリプレートアンテナの開口に割り当てる
ことができる。
【0049】また、導波管等を形成する複雑な加工が無
くなり、トリプレートアンテナと高周波回路を位置決め
する筐体構造が簡単になるから、トリプレートアンテナ
付き高周波回路の設計の自由度が高まり、薄型化、軽量
化、部品点数の削減等が容易になる。
【0050】また、アンテナパターンと高周波回路パタ
ーンが直結されるから、導波管を用いる接続に比較して
損失が少なくて済み、高い伝達効率を得て、微弱な電波
信号でも確実に伝達できる。
【0051】さらに、トリプレートアンテナに使用され
た導波構造をそのまま利用して高周波回路まで連絡する
から、導波管やフレキシブル基板で接続する場合のよう
な特別な導波構造(導波管やパターンの寸法形状、誘電
体の種類と厚さ等)の設計をしないで済む。そして、ア
ンテナパターンをそのまま延長した場合でも、電波の伝
達効率を著しくは低下させないで済む。
【0052】請求項2のトリプレートアンテナ付き高周
波回路によれば、トリプレートアンテナと高周波回路の
平面方向および高さ方向の位置決めが容易になり、全体
の厚さを小さく押さえることが容易である。また、アン
テナパターンと回路パターンの接続(熱圧着等)の際に
トリプレートアンテナ側の構造が干渉せず、接続を外側
から自由に実施できる。従って、接続の時間とコストが
削減され、接続部分の信頼性も増す。
【0053】請求項3のトリプレートアンテナ付き高周
波回路によれば、180度のUターン構造を採用しても
誘電体にはひずみや応力が発生しないから、誘電体のひ
ずみや応力による特性や構造上の悪影響を避け得る。ま
た、外側から外力を加えて折り返し形状を維持する必要
が無いから、強度の少ない低コストの筐体でトリプレー
トアンテナと高周波回路を位置決め固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のアンテナ回路の説明図である。
【図2】第2実施例のアンテナ回路の説明図である。
【図3】第3実施例のアンテナ回路の説明図である。
【図4】従来の平面アンテナ接続構造の説明図である。
【符号の説明】
11 フィルム基板 13 トリプレートアンテナ 14 回路パターン 15 基板 16 折り曲げ部 17 金リボン 18 高周波回路 11A アンテナパターン 12A 誘電体 12B 誘電体 13A 接地電極 13B 接地電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01Q 23/00 (72)発明者 伊佐治 修 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナパターン(11A)が形成され
    たシート材(11)を一対の誘電体(12A、12B)
    で挟み込んだトリプレートアンテナ(13)と、 別種類の誘電体の基板(15)上にマイクロストリップ
    ラインを用いて形成され、前記アンテナパターン(11
    A)に接続される高周波回路(14)と、を有するトリ
    プレートアンテナ付き高周波回路において、 トリプレート構造を保って前記アンテナパターン(11
    A)の接続部分をトリプレートアンテナ(13)の背面
    側に折り返す接続構造(16)、を前記トリプレートア
    ンテナ(13)の端部に配置し、 前記高周波回路(14)と前記アンテナパターン(11
    A)とを、トリプレートアンテナ(13)の背面側で相
    互接続したことを特徴とするトリプレートアンテナ付き
    高周波回路。
  2. 【請求項2】 請求項1のトリプレートアンテナ付き高
    周波回路において、トリプレートアンテナの背面側の誘
    電体の接地電極を兼ねて、前記基板を支持する筐体板、
    を有し、 前記高周波回路と前記トリプレートアンテナとが前記筐
    体板を挟んで背中合わせに配置されることを特徴とする
    トリプレートアンテナ付き高周波回路。
  3. 【請求項3】 請求項1のトリプレートアンテナ付き高
    周波回路において、前記接続構造は、 前記シート材および前記誘電体を、前記トリプレートア
    ンテナの背面側に、角を持たせて折り返すコーナーベン
    ド構造、で構成されることを特徴とするトリプレートア
    ンテナ付き高周波回路。
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