JP5675934B1 - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】省スペース化及び無線通信の高品質化がなされたアンテナ装置を提供する。【解決手段】アンテナ装置1は、アンテナ用給電線と、当該アンテナ用給電線を互いの間に挟むようにして当該アンテナ用給電線とそれぞれ離間して配される第1接地層及び第2接地層と、を有し、第1接地層が所定の形状に形成されることで電磁波を送受可能なアンテナ素子として機能するアンテナ用トリプレート線路と、第2接地層と、当該第2接地層に対し下層側に離間して配される引き回し用給電線と、当該引き回し用給電線を第2接地層との間に挟むようにして当該引き回し用給電線と離間して配される第3接地層と、を有する引き回し用トリプレート線路と、を備え、アンテナ用給電線と引き回し用給電線とが、第2接地層の縁の外側で電気的に接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信サービス等に用いられるアンテナ装置に関する。
携帯電話等の無線通信サービスを確立する上で基地局等に採用されているアレイアンテナは、多くの場合垂直面内指向性におけるチルト角を調整することでサービスエリアを最適化している。この場合、垂直に周期配列されたアレイアンテナの指向性制御の手段としては、移相器を用いてアレイアンテナの各アンテナ素子の励振位相を変化させることでチルト角を調整する手段が一般的に用いられている。
この場合、基地局等において無線通信サービスの提供を行うにあたり、これらのアレイアンテナ、移相器、分配器等は、通常、複数の同軸ケーブルで各々が接続される態様で用いられている。
また、上記に関連する技術として、トリプレート伝送線路の積層構造を用いて信号を伝送する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2003−168903号公報
上述したように、無線通信サービスの提供にあたって、アレイアンテナ、移相器、分配器等を個別に用意し、これらを同軸ケーブル等で接続する場合、アンテナ装置全体の構成が煩雑になるという問題がある。したがって、このようなアンテナ装置を設置するために、基地局においてその設置エリアを確保する必要があり、そのためのコストが増大するという問題があった。
また、これらの機器を接続する同軸ケーブルの変形や繋ぎ合わせの不具合等に起因して、高周波信号の特性が劣化し得ることがある。したがって、同軸ケーブルの引き回しを多用することで、高品質な無線通信サービスの提供ができない、という問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、省スペース化及び無線通信の高品質化がなされたアンテナ装置を提供することにある。
本発明の一態様は、アンテナ用給電線と、当該アンテナ用給電線を互いの間に挟むようにして当該アンテナ用給電線とそれぞれ離間して配される第1接地層及び第2接地層と、を有し、前記第1接地層が所定の形状に形成されることで電磁波を送受可能なアンテナ素子として機能するアンテナ用トリプレート線路と、前記第2接地層と、当該第2接地層に対し前記アンテナ用給電線が配される側と異なる側に離間して配される引き回し用給電線と、当該引き回し用給電線を前記第2接地層との間に挟むようにして当該引き回し用給電線と離間して配される第3接地層と、を有する引き回し用トリプレート線路と、を備え、前記アンテナ用給電線と前記引き回し用給電線とが、前記第2接地層の縁の外側で電気的に接続され、前記アンテナ用トリプレート線路は、前記アンテナ素子が本体の長手方向に複数周期配列されてアレイアンテナを構成するとともに、前記引き回し用給電線は、前記アレイアンテナを構成する複数の前記アンテナ素子の全てに対して同時に給電可能な分配器をなし、更に、前記引き回し用給電線は、移相器が挿入されて引き回され、前記第3接地層と、当該第3接地層に対し前記引き回し用給電線が配される側と異なる側に離間して配される外部接続用給電線と、当該外部接続用給電線を前記第3接地層との間に挟むようにして当該外部接続用給電線と離間して配される第4接地層と、を有する外部接続用トリプレート線路をさらに備え、前記引き回し用給電線と前記外部接続用給電線とが、前記第3接地層の縁の外側で電気的に接続されていることを特徴とするアンテナ装置である。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置において、前記アンテナ用トリプレート線路が、前記第2接地層に対し前記アンテナ用給電線が配される側と同じ側に、当該第2接地層及び前記第1接地層と離間して配される第2アンテナ用給電線をさらに有して、偏波共用アンテナ素子として機能するとともに、前記第4接地層と、当該第4接地層に対し前記外部接続用給電線が配される側と異なる側に離間して配される第2引き回し用給電線と、当該第2引き回し用給電線を前記第4接地層との間に挟むようにして当該第2引き回し用給電線と離間して配される第5接地層と、を有する第2引き回し用トリプレート線路をさらに備え、前記第2アンテナ用給電線と前記第2引き回し用給電線とが、前記第2接地層、前記第3接地層及び前記第4の接地層の各々の縁の外側で電気的に接続されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置において、前記第2引き回し用給電線が、移相器が挿入されて引き回され、前記外部接続用トリプレート線路は、前記第4接地層に対し前記外部接続用給電線が配される側と同じ側に、当該第4接地層及び前記第3接地層と離間して配される第2外部接続用給電線をさらに有し、前記第2引き回し用給電線と前記第2外部接続用給電線とが、前記第4接地層の縁の外側で電気的に接続されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、アンテナ用給電線と、当該アンテナ用給電線を互いの間に挟むようにして当該アンテナ用給電線とそれぞれ離間して配される第1接地層及び第2接地層と、を有し、前記第1接地層が所定の形状に形成されることで電磁波を送受可能なアンテナ素子として機能するアンテナ用トリプレート線路と、前記第2接地層と、当該第2接地層に対し前記アンテナ用給電線が配される側と異なる側に離間して配される引き回し用給電線と、当該引き回し用給電線を前記第2接地層との間に挟むようにして当該引き回し用給電線と離間して配される第3接地層と、を有する引き回し用トリプレート線路と、を備え、前記アンテナ用給電線と前記引き回し用給電線とが、前記第2接地層の縁の外側で電気的に接続され、前記アンテナ用トリプレート線路は、前記アンテナ素子が本体の長手方向に複数周期配列されてアレイアンテナを構成するとともに、前記引き回し用給電線は、前記アレイアンテナを構成する複数の前記アンテナ素子の全てに対して同時に給電可能な分配器をなし、更に、前記アンテナ用トリプレート線路は、前記第2接地層に対し前記アンテナ用給電線が配される側と同じ側に、当該第2接地層及び前記第1接地層と離間して配される第2アンテナ用給電線をさらに有して、偏波共用アンテナとして機能するとともに、前記第3接地層と、当該第3接地層に対し前記引き回し用給電線が配される側と異なる側に離間して配される第2引き回し用給電線と、当該第2引き回し用給電線を前記第3接地層との間に挟むようにして当該第2引き回し用給電線と離間して配される第4接地層と、を有する第2引き回し用トリプレート線路をさらに備え、前記第2アンテナ用給電線と前記第2引き回し用給電線とが、前記第2接地層及び前記第3接地層の縁の外側で電気的に接続されていることを特徴とするアンテナ装置である。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置において、前記第1接地層と前記第2接地層とを電気的に短絡する導体支柱をさらに備え、前記導体支柱は、前記アンテナ用給電線と前記引き回し用給電線とが電気的に接続される部分の近傍に配されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置において、前記第1接地層と前記第2接地層との離間距離が、前記第2接地層と前記第3接地層との離間距離よりも大きく、かつ、前記アンテナ用給電線は、前記第1接地層と前記第2接地層との中央に位置するように配されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、アンテナ用給電線と、当該アンテナ用給電線を互いの間に挟むようにして当該アンテナ用給電線とそれぞれ離間して配される第1接地層及び第2接地層と、を有し、前記第1接地層が所定の形状に形成されることで電磁波を送受可能なアンテナ素子として機能するアンテナ用トリプレート線路と、前記第2接地層と、当該第2接地層に対し前記アンテナ用給電線が配される側と異なる側に離間して配される引き回し用給電線と、当該引き回し用給電線を前記第2接地層との間に挟むようにして当該引き回し用給電線と離間して配される第3接地層と、を有する引き回し用トリプレート線路と、を備え、前記アンテナ用トリプレート線路は、前記アンテナ素子が本体の長手方向に複数周期配列されてアレイアンテナを構成するとともに、前記引き回し用給電線は、前記アレイアンテナを構成する複数の前記アンテナ素子の全てに対して同時に給電可能な分配器をなし、更に、前記引き回し用給電線は、移相器が挿入されて引き回され、前記第3接地層と、当該第3接地層に対し前記引き回し用給電線が配される側と異なる側に離間して配される外部接続用給電線と、当該外部接続用給電線を前記第3接地層との間に挟むようにして当該外部接続用給電線と離間して配される第4接地層と、を有する外部接続用トリプレート線路をさらに備え、前記第2アンテナ用給電線と前記第2引き回し用給電線とが、前記第2接地層及び前記第3接地層の縁の外側で電気的に接続されていることを特徴とするアンテナ装置である。
本発明によれば、省スペース化及び無線通信の高品質化がなされたアンテナ装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す平面図及び側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の内部の構造を示す第1の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置のアンテナ用トリプレート線路の構造を示す平面図及び側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の内部の構造を示す第2の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の引き回し用トリプレート線路の構造を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の内部の構造を示す第3の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の外部接続用トリプレート線路の構造を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の内部の構造を示す第4の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の第2引き回し用トリプレート線路の構造を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の給電線の接続関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係るアンテナ装置の導体支柱の配置を説明する図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係るアンテナ装置の導体支柱の効果を説明する図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係るアンテナ装置の構造を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係るアンテナ装置の構造に基づく効果を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す断面模式図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置を、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す斜視図である。この図において、符号1はアンテナ装置である。
また、図2は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す平面図及び側面図である。図2(a)には、アンテナ装置1の平面図を、図2(b)には、アンテナ装置1の側面図を示す。
図1、図2に示すように、アンテナ装置1は、トリプレート型平面アンテナ素子(以下、単に「アンテナ素子」と記載)ANT1が本体の長手方向(±y方向)に周期配列されてなるアレイアンテナである。アンテナ素子ANT1は、導体のプレートにスロット11Aが形成された第1接地層11と、その下層側(−z方向側)に配されるアンテナ用給電線2A、2A’及び第2接地層12(いずれも図3に図示)と、により構成される。
なお、パッチアンテナPは、第1接地層11から上層側(+z方向側)に離間して配される導体のプレートである。パッチアンテナPは、アンテナ装置1が使用する周波数帯域の規制用(調整用)のために配されるものであり、その使用する周波数帯域によっては必ずしも必要とするものではない。
図2(b)に示すように、アンテナ装置1の最上層(パッチアンテナPを除く)には第1接地層11が、最下層には第5接地層15が配されている。以下、第1接地層11から第5接地層15の内部に配される引き回し配線等の構造について詳細に説明する。
図3は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の内部の構造を示す第1の斜視図である。
図3は、第1接地層11(図1)の下層(−z方向側)に配される給電線等の構造を図示している。図3に示すように、アンテナ装置1は、第1接地層11(図1)の下層において、導体からなるアンテナ用給電線2A、2A’及び第2接地層12が配されている。アンテナ用給電線2A、2A’には、後述する折り返し部b1〜b8、d1〜d8を介して高周波信号が入力される。当該高周波信号は、各アンテナ素子ANT1(図1)を介して電磁波として大気中に放射される。
図4は、第1の実施形態に係るアンテナ装置のアンテナ用トリプレート線路の構造を示す平面図及び側面図である。
次に、図4を参照しながら、アンテナ用給電線2A、2A’、及び、第1接地層11、第2接地層12で構成されるアンテナ用トリプレート線路TP1を説明する。
図4に示すように、第1接地層11には、正方形状のスロット11Aが±x方向、±y方向に対して45°傾くように形成されている。また、アンテナ用給電線2A、2A’は、第1接地層11の下層において+x方向、−x方向から延伸して、スロット11Aの辺に直交するように配されることで、それぞれ+45°、−45°の偏波を送受可能とする。さらに、アンテナ用給電線2A、2A’の下層には、第2接地層12が配されて、アンテナ用トリプレート線路TP1を構成する。
このように、アンテナ用トリプレート線路TP1は、アンテナ用給電線2A、2A’と、このアンテナ用給電線2A、2A’を互いの間に挟むようにしてアンテナ用給電線2A、2A’とそれぞれ離間して配される第1接地層11及び第2接地層12と、を有し、第1接地層11にスロットが形成されることで電磁波を送受可能なアンテナ素子ANT1として機能する。
なお、本実施形態に係るアンテナ素子ANT1は、例えば、ws=ls=155mm、wg=227.73mm、lm=10mm、wpatch=lpatch=100mm、hpatch=30mm等と設計する。また、各接地層及び給電線を形成する導体板の厚さtは、t=1mm、第1接地層11と第2接地層12との離間距離hは、h=8mmとし、アンテナ用給電線2A、2A’は、その中央に配される。
また、図4の側面図に示すように、アンテナ用給電線2A、2A’は、第1接地層11及び第2接地層12から、絶縁物からなる支柱αで支持されることで、各接地層から離間して固定設置される。同様に、第1接地層11と第2接地層12とは、支柱βを介して互いの位置関係が固定される。この支柱βは、後述するように、導体により構成されるもの(導体支柱30a、30b等)であってもよい。
図5は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の内部の構造を示す第2の斜視図である。
図5は、第2接地層12(図3)のさらに下層(−z方向側)に配される給電線等の構造を図示している。図5に示すように、アンテナ装置1は、第2接地層12(図3)の下層において、さらに引き回し用給電線20B、21B、22B及び第3接地層13が配されている。また、引き回し用給電線20B、21B、22Bは、可動配線M1を有する移相器PS1が挿入されて引き回されている。可動配線M1は、回転軸O1を軸として回動可能となっている。
引き回し用給電線21B、22Bは、アンテナ用給電線2A(図3)と、第2接地層12の縁の外側で折り返し部b1〜b8を介して折り返すように電気的に接続されている(図3、図5参照)。引き回し用給電線20Bに入力される高周波信号は、移相器PS1を介して、引き回し用給電線21B、22Bへと伝送された後、引き回し用給電線21B、22Bによって分配されながら、アンテナ用給電線2A(図3)の各々に伝送される。このように、引き回し用給電線20B、21B、22Bは、アレイアンテナ(アンテナ装置1)を構成する複数のアンテナ素子ANT1の全てに対して同時に給電可能な分配器をなしている。
図6は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の引き回し用トリプレート線路の構造を示す断面模式図である。
次に、図6を参照しながら、引き回し用給電線20B、21B、22B、及び、第2接地層12、第3接地層13で構成される引き回し用トリプレート線路TP2を説明する。
図6に示すように、引き回し用給電線20B、21B、22Bと可動配線M1とは、容量結合により電気的に接続される。この可動配線M1が回動することで、伝送線路長が変化し、伝送される高周波信号の位相がシフトする。
引き回し用トリプレート線路TP2は、第2接地層12と、第2接地層12に対し下層側(アンテナ用給電線2A、2A’が配される側と異なる側)に離間して配される引き回し用給電線20B、21B、22Bと、この引き回し用給電線20B〜21Bを第2接地層12との間に挟むようにして引き回し用給電線20B〜21Bと離間して配される第3接地層13と、により構成される。
なお、第2接地層12と第3接地層13との離間距離hは、アンテナ用トリプレート線路TP1と同じくh=8mmとし、引き回し用給電線20B、21B、22Bは、その中央に配される。
なお、引き回し用給電線20B、21B、22B、第2接地層12、第3接地層13の各々は、上述のアンテナ用給電線2A、2A’、第1接地層11、第2接地層12と同様に、支柱α、β(図4参照)を介して互いの位置関係が固定される。以下の各層及び各配線の位置関係についても同様である。
このように、アンテナ装置1は、第2接地層12を共有して積層される2層のトリプレート線路によって給電線(アンテナ用給電線2A、2A’、引き回し用給電線20B、21B、22B)が引き回される構成を有している。
図7は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の内部の構造を示す第3の斜視図である。
図7は、第3接地層13(図5)のさらに下層(−z方向側)に配される給電線等の構造を図示している。図7に示すように、アンテナ装置1は、第3接地層13(図5)の下層において、さらに外部接続用給電線2C、2C’及び第4接地層14が配されている。
外部接続用給電線2Cは、第3接地層13の縁の外側で折り返し部aを介して、上層の引き回し用給電線20Bと電気的に接続されている(図5、図7参照)。外部接続用給電線2C’は、後述する第4接地層14の縁の外側で折り返し部cを介して、下層の第2引き回し用給電線20Dと電気的に接続されている(図7、図9参照)。
また、外部接続用給電線2C、2C’は、それぞれ、−y方向に延伸する側の端部に外部接続端子T1、T2が設けられている。外部接続端子T1、T2には、高周波信号の供給源である発振器や増幅器等が接続される。外部接続端子T1から入力される高周波信号は、外部接続用給電線2Cを伝送し、さらに折り返し部aを介して、上層の引き回し用給電線20B(図5)に伝送される。一方、外部接続端子T2から入力される高周波信号は、外部接続用給電線2C’を伝送し、さらに折り返し部cを介して、後述する下層の第2引き回し用給電線20D(図9)に伝送される。
図8は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の外部接続用トリプレート線路の構造を示す断面模式図である。
図8に示すように、外部接続用トリプレート線路TP3は、第3接地層13と、第3接地層13に対し下層側(引き回し用給電線20B、21B、22Bが配される側と異なる側)に離間して配される外部接続用給電線2C、2C’と、この外部接続用給電線2C、2C’を第3接地層13との間に挟むようにして外部接続用給電線2C、2C’と離間して配される第4接地層14と、により構成される。
なお、第3接地層13と第4接地層14との離間距離hは、アンテナ用トリプレート線路TP1、引き回し用トリプレート線路TP2と同じくh=8mmとし、引き回し用給電線20B、21B、22Bは、その中央に配される。
このように、アンテナ装置1は、さらに、第3接地層13を共有して積層される3層目のトリプレート線路によって給電線が引き回され、外部の機器(高周波信号の発振源等)と接続する構成を有している。
図9は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の内部の構造を示す第4の斜視図である。
図9は、第4接地層14(図7)のさらに下層(−z方向側)に配される給電線等の構造を図示している。図9に示すように、アンテナ装置1は、第4接地層14(図7)の下層において、さらに第2引き回し用配線20D、21D、22D及び第5接地層15が配されている。また、第2引き回し用給電線20D、21D、22Dは、可動配線M2を有する移相器PS2が挿入されて引き回されている。可動配線M2は、回転軸O2を軸として回動可能となっている。
第2引き回し用給電線21D、22Dは、アンテナ用給電線2A’(図3)と、第2接地層12、第3接地層13及び第4接地層14各々の縁の外側で折り返し部d1〜d8を介して折り返すように電気的に接続されている(図3、図9参照)。引き回し用給電線20Dに入力される高周波信号は、移相器PS2を介して、第2引き回し用給電線21D、22Dへと伝送された後、第2引き回し用給電線21D、22Dによって分配されながら、アンテナ用給電線2A’(図3)の各々に伝送される。このように、第2引き回し用給電線20D、21D、22Dは、引き回し用給電線20B、21B、22Bと同様に分配器をなしている。
図10は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の第2引き回し用トリプレート線路の構造を示す断面模式図である。
図10に示すように、第2引き回し用給電線20D、21D、22D、及び、第4接地層14、第5接地層15で構成される第2引き回し用トリプレート線路TP4の構造は、引き回し用トリプレート線路TP2と同等であるため、詳細な説明を省略する。
なお、第4接地層14と第5接地層15との離間距離hは、他のトリプレート線路(TP1〜TP3)と同じくh=8mmとし、第2引き回し用給電線20D、21D、22Dは、その中央に配される。
図11は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の給電線の接続関係を示す図である。
以上に説明したアンテナ素子ANT1の各給電線の接続関係を、図11を参照しながら順を追って説明する。
まず、折り返し部aは、外部接続用給電線2Cと引き回し用給電線20Bとの間に配される第3接地層13(図8参照)の縁の外側において、外部接続用給電線2Cと引き回し用給電線20Bとを接続している。外部接続端子T1から入力した高周波信号は、外部接続用給電線2Cを伝送し、折り返し部aを介して、その上層に配される引き回し用給電線20Bに伝送される。
また、折り返し部b1〜b8は、引き回し用給電線20B、21B、22Bとアンテナ用給電線2A、2A’との間に配される第2接地層12の縁の外側において、引き回し用給電線21B、22Bとアンテナ用給電線2Aとを接続している(図3、図5参照)。引き回し用給電線20Bに伝送された高周波信号は、可動配線M1(移相器SP1)、引き回し用給電線21B、22Bを介して分配された後、各折り返し部b1〜b8を介して、その上層に配される各アンテナ用給電線2Aに伝送される。そして、アレイアンテナを構成する各アンテナ素子ANT1を通じて電磁波が大気中に放射される。
一方、折り返し部cは、外部接続用給電線2C’と第2引き回し用給電線20Dとの間に配される第4接地層14(図10参照)の縁の外側において、外部接続用給電線2C’と第2引き回し用給電線20Dとを接続している。外部接続端子T2から入力した高周波信号は、外部接続用給電線2C’を伝送し、折り返し部cを介して、その下層に配される第2引き回し用給電線20Dに伝送される。
折り返し部d1〜d8は、第2引き回し用給電線20D、21D、22Dとアンテナ用給電線2A、2A’との間に配される第2接地層12、第3接地層13及び第4接地層14の縁の外側において、第2引き回し用給電線21D、22Dとアンテナ用給電線2A’とを接続している(図3、図5、図7、図9参照)。第2引き回し用給電線20Dに伝送された高周波信号は、可動配線M2(移相器SP2)、第2引き回し用給電線21D、22Dを介して分配された後、各折り返し部d1〜d8を介して、その上層に配される各アンテナ用給電線2A’に伝送される。
図12は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す側面図である。
図12に示すように、アンテナ装置1は、5つの接地層(第1接地層11〜第5接地層15)のそれぞれの間に、各種給電線(アンテナ用給電線2A、2A’、引き回し用給電線20B、21B、22B等)が配されて、全体としてトリプレート線路が積層される構成となっている。各層の各種給電線は、各接地層の縁の外側において、折り返し部a、b1〜b8等を介して、折り返すように電気的に接続される。
以上のような構成によれば、第1の実施形態に係るアンテナ装置1は、アンテナ素子(アンテナ素子ANT1)の裏面側(−z方向側)において多層化されたトリプレート線路(TP1〜TP4)により、移相器、分配器が一体化されている。これにより、従来、アレイアンテナ、移相器、分配器を個々に接続していた同軸ケーブルを排することができ、装置全体が小型化されるとともに、同軸ケーブルに起因する信号の品質劣化が改善される。
また、本実施形態に係るアンテナ装置1は、各層において引き回される各種給電線が、全てトリプレート線路で構成されている。したがって、移相及び分配のために引き回される給電線における伝送損失を抑制できる上に雑音耐性も向上し、一層、高品質な無線通信サービスを提供することができる。
なお、固体の誘電体層を媒介としたトリプレート線路にスルーホールを設けて多層化することで小型化を図ることも可能だが、この場合、当該誘電体層に基づく誘電損失、スルーホールによるインピーダンス不整合等の課題がある。また、このような多層化基板の作製には、費用がかかるという問題がある。
一方、本実施形態に係るアンテナ装置は、所定の形状に形成された金属板と所定の支持部材のみで作製可能であるため、装置の小型化、伝送信号の高品質化に加え、装置をより安価に作製することができるという利点がある。
さらに、上述のアンテナ装置1は、移相器及び分配器の役目を担う引き回し用トリプレート線路TP2、第2引き回し用トリプレート線路TP4の他に、外部接続用トリプレート線路TP3の層を別に設けることで、特に、装置全体の横幅(±x方向の長さ)を最小限に抑えることができる。ただし、他の実施形態に係るアンテナ装置1は、この態様に限定されず、例えば、外部接続用トリプレート線路TP3の層を有さずに、引き回し用トリプレート線路TP2、第2引き回し用トリプレート線路TP4のそれぞれが外部接続端子T1、T2を有して外部接続される態様であっても構わない。この場合、当該他の実施形態に係るアンテナ装置1は、アンテナ用トリプレート線路TP1、引き回し用トリプレート線路TP2及び第2引き回し用トリプレート線路TP4の3層構造としてもよい。
また、本実施形態に係るアンテナ装置1においては、積層された各トリプレート線路(TP1〜TP4)は導体板のみで形成され、各接地層(第1接地層11〜第5接地層15)及び各給電線(アンテナ用給電線2A、2A’、引き回し用給電線20B、21B、22B等)は、支柱αの他は、空気を介在して絶縁されているものとする。ただし、他の実施形態に係るアンテナ装置1は、この態様に限定されず、例えば、所定の誘電体材料を介在して絶縁されるものであってもよい。
なお、第1の実施形態に係るアンテナ装置1は、さらに以下のように変形可能である。
<第1の実施形態の変形例>
図13は、第1の実施形態の変形例に係るアンテナ装置の導体支柱の配置を説明する図である。
図13に示すように、当該変形例に係るアンテナ装置1は、第1接地層11と第2接地層12とを電気的に短絡する導体支柱30a、30bと、第2接地層12と第3接地層13とを電気的に短絡する導体支柱31a、31bをさらに備えている。これら導体支柱30a、30b、31a、31bは、いずれも、アンテナ用給電線2Aと引き回し用給電線22Bとが電気的に接続される部分(折り返し部b1)の近傍に配されている。
導体支柱30a〜31bは、各接地層を支持するとともに、各接地層を短絡して等電位化を図るものである。
図13に示すように、導体支柱30a〜31bは、アンテナ用給電線2Aから、線幅Lと同等の幅だけ離間して配されている。
図14は、第1の実施形態の変形例に係るアンテナ装置の導体支柱の効果を説明する図である。
図14(a)、(b)に示すグラフは、図13に示した給電線(アンテナ用給電線2A〜引き回し用給電線22B)における伝送特性(Sパラメータ)の測定結果を示すグラフである。図14(a)は、導体支柱30a〜31bが存在しない場合における給電線の伝送特性を、図14(b)は、導体支柱30a〜31bが存在する場合における給電線の伝送特性を示している。
図14(a)、(b)に示す通り、折り返し部b1近傍に導体支柱30a〜31bを設けることで、折り返しを有する給電線における伝送特性が改善していることわかる。
なお、図13において、導体支柱30a〜31bは、アンテナ用給電線2Aから線幅Lと同等の幅だけ離間して配されるものとして説明したが、その配置の仕方は、図14(a)、(b)に示すような改善効果が得られる範囲で適宜変更可能である。
また、図13においては、折り返し部b1の近傍の部分を例示して説明したが、当該変形例に係るアンテナ装置1は、他の折り返し部(折り返し部a、b2〜b8、c、d1〜d8)の近傍において、各接地層間に同様の導体支柱を備えてもよい。
<第1の実施形態の第2の変形例>
図15は、第1の実施形態の第2の変形例に係るアンテナ装置の構造を示す断面模式図である。
図15に示すように、当該変形例に係るアンテナ装置1は、第1接地層11と第2接地層12との離間距離haと、第2接地層12と第3接地層13との離間距離hbと、がha>hbの関係を有している。具体的には、例えば、ha=12mm、hb=8mm等とする。なお、アンテナ用給電線2A、2A’及び引き回し用給電線20B、21B、22Bは、第1接地層11と第2接地層12との中央、及び、第2接地層12と第3接地層13との中央に、それぞれ配される(図15参照)。
図16は、第1の実施形態の第2の変形例に係るアンテナ装置の構造に基づく効果を説明する図である。
図16(a)、(b)に示すグラフは、図15に示した当該変形例に係るアンテナ装置1の伝送特性(Sパラメータ)の測定結果を示すグラフである。図16(a)は、離間距離haが8mm(=hb)の場合の伝送特性を、図16(b)は、離間距離haが12mm(>hb)の場合の伝送特性を示している。
図16(a)、(b)に示すように、第1接地層11と第2接地層12との離間距離haを拡張することで、アンテナとしての放射効率が高くなる周波数帯域(BW:Band Width)が広がる傾向にあることがわかる。
このように、当該変形例に係るアンテナ装置1によれば、アンテナ用トリプレート線路TP1を構成する接地層の離間距離haを拡張することで、アンテナとして利用可能な周波数帯域を一層広帯域化することができる。なお、当該変形例に係るアンテナ装置1は、第1接地層11と第2接地層12との離間距離haをha=12mmと拡張する場合に限定されず、図16に示す周波数の広帯域化の効果が得られる範囲において、離間距離haを適宜変更可能である。
<第2の実施形態>
図17は、第2の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す平面図である。
以下、図17を参照しながら、本実施形態に係るアンテナ装置1の構造について説明する。
第1の実施形態に係るアンテナ装置1は、引き回し用トリプレート線路TP2及び第2引き回し用トリプレート線路TP4において、移相器SP1、SP2を有していたが、本実施形態に係るアンテナ装置1は、移相器を有していない点で第1の実施形態に係るアンテナ装置1と異なる。
図17(a)、(b)、(c)は、本実施形態に係るアンテナ装置1における各トリプレート線路を構成する各接地層及び各給電線の平面図である。
図17(a)に示すように、アンテナ用給電線2A、2A’及び第2接地層12の構成は、第1の実施形態に係るアンテナ装置1と同一である。また、図17には図示しないが、アンテナ用給電線2A、2A’の上層(+z方向)にはスロット11Aが形成された第1接地層11が配される。本実施形態に係るアンテナ装置1は、この第1接地層11、第2接地層12及びその間に配されるアンテナ用給電線2A、2A’をもって、アンテナ用トリプレート線路TP1(図4参照)を構成する。
アンテナ用給電線2A、2A’及び第2接地層12の下層(−z方向)には、図17(b)に示す引き回し用給電線20B及び第3接地層13が配される。図17(b)に示すように、引き回し用給電線20Bは、分配器として、折り返し部b1〜b8に高周波信号を分配して伝送するように形成される。本実施形態に係るアンテナ装置1は、第2接地層12、第3接地層13及びその間に配される引き回し用給電線20Bをもって、引き回し用トリプレート線路TP2を構成する。
また、引き回し用給電線20B及び第3接地層13のさらに下層(−z方向)には、図17(c)に示す第2引き回し用給電線20D及び第4接地層14が配される。図17(c)に示すように、第2引き回し用給電線20Dは、引き回し用給電線20Bと同様に、分配器として、折り返し部d1〜d8に高周波信号を分配して伝送するように形成される。本実施形態に係るアンテナ装置1は、第3接地層13、第4接地層14及びその間に配される第2引き回し用給電線20Dをもって、第2引き回し用トリプレート線路TP4を構成する。
また、本実施形態に係るアンテナ装置1の引き回し用給電線20B及び第2引き回し用配線20Dは、−y方向に延伸する端部において外部接続端子T1、T2を備えている。第1の実施形態に係るアンテナ装置1と同様に、外部接続端子T1、T2には、高周波信号の供給源である発振器や増幅器等が接続される。
図18は、第2の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す断面模式図である。
図18に示すように、本実施形態に係るアンテナ装置1は、アンテナ用トリプレート線路TP1、引き回し用トリプレート線路TP2及び第2引き回し用トリプレート線路TP4の3層のトリプレート線路が層状に積層されて構成される。
このように、第2の実施形態に係るアンテナ装置1は、移相器を設けずに給電線の引き回しを簡略化することで、第1の実施形態に係るアンテナ装置1よりもトリプレート線路の積層数を一層減らすことができ、装置全体を一層小型化させることができる。
なお、上述の第1、第2の実施形態に係るアンテナ装置1は、アンテナ用給電線2A、2A’、スロット11Aが形成された第1接地層11、第2接地層12及びパッチアンテナPからなるアンテナ素子ANT1が周期配列される構成として説明したが、アンテナ素子ANT1は、所定の周波数帯域において電磁波を送受可能な態様であれば、この態様に限定されない。
また、第1、第2の実施形態に係るアンテナ装置1のアンテナ素子ANT1は、2つの給電線(アンテナ用給電線2A、2A’)を有する偏波共用アンテナとして説明したが、アンテナ素子ANT1は、偏波共用ではない通常のアンテナであってもよい。この場合、第1、第2の実施形態に係るアンテナ装置1は、第2引き回し用トリプレート線路TP4を有さない態様であってもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
1・・・アンテナ装置
11・・・第1接地層
12・・・第2接地層
13・・・第3接地層
14・・・第4接地層
15・・・第5接地層
2A、2A’・・・アンテナ用給電線
20B、21B、22B・・・引き回し用給電線
2C、2C’・・・外部接続用給電線
20D、21D、22D・・・第2引き回し用配線
a、b1〜b8、c、d1〜d8・・・折り返し部
ANT1・・・アンテナ素子
SP1、SP2・・・移相器

Claims (7)

  1. アンテナ用給電線と、当該アンテナ用給電線を互いの間に挟むようにして当該アンテナ用給電線とそれぞれ離間して配される第1接地層及び第2接地層と、を有し、前記第1接地層が所定の形状に形成されることで電磁波を送受可能なアンテナ素子として機能するアンテナ用トリプレート線路と、
    前記第2接地層と、当該第2接地層に対し前記アンテナ用給電線が配される側と異なる側に離間して配される引き回し用給電線と、当該引き回し用給電線を前記第2接地層との間に挟むようにして当該引き回し用給電線と離間して配される第3接地層と、を有する引き回し用トリプレート線路と、
    を備え、
    前記アンテナ用給電線と前記引き回し用給電線とが、前記第2接地層の縁の外側で電気的に接続され、
    前記アンテナ用トリプレート線路は、前記アンテナ素子が本体の長手方向に複数周期配列されてアレイアンテナを構成するとともに、
    前記引き回し用給電線は、前記アレイアンテナを構成する複数の前記アンテナ素子の全てに対して同時に給電可能な分配器をなし、
    更に、前記引き回し用給電線は、移相器が挿入されて引き回され、
    前記第3接地層と、当該第3接地層に対し前記引き回し用給電線が配される側と異なる側に離間して配される外部接続用給電線と、当該外部接続用給電線を前記第3接地層との間に挟むようにして当該外部接続用給電線と離間して配される第4接地層と、を有する外部接続用トリプレート線路をさらに備え、
    前記引き回し用給電線と前記外部接続用給電線とが、前記第3接地層の縁の外側で電気的に接続されている
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記アンテナ用トリプレート線路は、前記第2接地層に対し前記アンテナ用給電線が配される側と同じ側に、当該第2接地層及び前記第1接地層と離間して配される第2アンテナ用給電線をさらに有して、偏波共用アンテナ素子として機能するとともに、
    前記第4接地層と、当該第4接地層に対し前記外部接続用給電線が配される側と異なる側に離間して配される第2引き回し用給電線と、当該第2引き回し用給電線を前記第4接地層との間に挟むようにして当該第2引き回し用給電線と離間して配される第5接地層と、を有する第2引き回し用トリプレート線路をさらに備え、
    前記第2アンテナ用給電線と前記第2引き回し用給電線とが、前記第2接地層、前記第3接地層及び前記第4の接地層の各々の縁の外側で電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第2引き回し用給電線は、移相器が挿入されて引き回され、
    前記外部接続用トリプレート線路は、前記第4接地層に対し前記外部接続用給電線が配される側と同じ側に、当該第4接地層及び前記第3接地層と離間して配される第2外部接続用給電線をさらに有し、
    前記第2引き回し用給電線と前記第2外部接続用給電線とが、前記第4接地層の縁の外側で電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項に記載のアンテナ装置。
  4. アンテナ用給電線と、当該アンテナ用給電線を互いの間に挟むようにして当該アンテナ用給電線とそれぞれ離間して配される第1接地層及び第2接地層と、を有し、前記第1接地層が所定の形状に形成されることで電磁波を送受可能なアンテナ素子として機能するアンテナ用トリプレート線路と、
    前記第2接地層と、当該第2接地層に対し前記アンテナ用給電線が配される側と異なる側に離間して配される引き回し用給電線と、当該引き回し用給電線を前記第2接地層との間に挟むようにして当該引き回し用給電線と離間して配される第3接地層と、を有する引き回し用トリプレート線路と、
    を備え、
    前記アンテナ用給電線と前記引き回し用給電線とが、前記第2接地層の縁の外側で電気的に接続され、
    前記アンテナ用トリプレート線路は、前記アンテナ素子が本体の長手方向に複数周期配列されてアレイアンテナを構成するとともに、
    前記引き回し用給電線は、前記アレイアンテナを構成する複数の前記アンテナ素子の全てに対して同時に給電可能な分配器をなし、
    更に、前記アンテナ用トリプレート線路は、前記第2接地層に対し前記アンテナ用給電線が配される側と同じ側に、当該第2接地層及び前記第1接地層と離間して配される第2アンテナ用給電線をさらに有して、偏波共用アンテナとして機能するとともに、
    前記第3接地層と、当該第3接地層に対し前記引き回し用給電線が配される側と異なる側に離間して配される第2引き回し用給電線と、当該第2引き回し用給電線を前記第3接地層との間に挟むようにして当該第2引き回し用給電線と離間して配される第4接地層と、を有する第2引き回し用トリプレート線路をさらに備え、
    前記第2アンテナ用給電線と前記第2引き回し用給電線とが、前記第2接地層及び前記第3接地層の縁の外側で電気的に接続されている
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  5. 前記第1接地層と前記第2接地層とを電気的に短絡する導体支柱をさらに備え、
    前記導体支柱は、前記アンテナ用給電線と前記引き回し用給電線とが電気的に接続される部分の近傍に配されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項の何れか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第1接地層と前記第2接地層との離間距離が、前記第2接地層と前記第3接地層との離間距離よりも大きく、かつ、前記アンテナ用給電線は、前記第1接地層と前記第2接地層との中央に位置するように配されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項の何れか一項に記載のアンテナ装置。
  7. アンテナ用給電線と、当該アンテナ用給電線を互いの間に挟むようにして当該アンテナ用給電線とそれぞれ離間して配される第1接地層及び第2接地層と、を有し、前記第1接地層が所定の形状に形成されることで電磁波を送受可能なアンテナ素子として機能するアンテナ用トリプレート線路と、
    前記第2接地層と、当該第2接地層に対し前記アンテナ用給電線が配される側と異なる側に離間して配される引き回し用給電線と、当該引き回し用給電線を前記第2接地層との間に挟むようにして当該引き回し用給電線と離間して配される第3接地層と、を有する引き回し用トリプレート線路と、
    を備え、
    前記アンテナ用トリプレート線路は、前記アンテナ素子が本体の長手方向に複数周期配列されてアレイアンテナを構成するとともに、
    前記引き回し用給電線は、前記アレイアンテナを構成する複数の前記アンテナ素子の全てに対して同時に給電可能な分配器をなし、
    更に、前記引き回し用給電線は、移相器が挿入されて引き回され、
    前記第3接地層と、当該第3接地層に対し前記引き回し用給電線が配される側と異なる側に離間して配される外部接続用給電線と、当該外部接続用給電線を前記第3接地層との間に挟むようにして当該外部接続用給電線と離間して配される第4接地層と、を有する外部接続用トリプレート線路をさらに備え、
    前記第2アンテナ用給電線と前記第2引き回し用給電線とが、前記第2接地層及び前記第3接地層の縁の外側で電気的に接続されている
    ことを特徴とするアンテナ装置。
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