JPH07170043A - 配線基板 - Google Patents

配線基板

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JPH07170043A
JPH07170043A JP31491193A JP31491193A JPH07170043A JP H07170043 A JPH07170043 A JP H07170043A JP 31491193 A JP31491193 A JP 31491193A JP 31491193 A JP31491193 A JP 31491193A JP H07170043 A JPH07170043 A JP H07170043A
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insulating substrate
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Kunihiko Oishi
邦彦 大石
Keizaburo Kuramasu
敬三郎 倉増
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種電子機器に利用される配線基板に関する
ものであり、剥離の発生しない信頼性の高いものを提供
することを目的とする。 【構成】 絶縁性基板1上に第1のCr層2、Cu層3
および第2のCr層4からなる導体層とこれを覆う絶縁
層5から構成され、第2のCr層4が絶縁層5を形成す
る直前に真空中で熱処理されて形成され、密着性の向上
を図ったものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種電子機器に用いられ
る配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型、高性能化に伴い、これ
に用いられる配線基板にも高密度、高信頼性化が要求さ
れている。高密度化のために配線基板上の配線の幅はよ
り小さくなり、また絶縁層を挟んで高階層化されてい
る。このように配線基板の電極材料としてはより低抵抗
でコスト面でも有利なCuが多く用いられ、絶縁性基板
および上層の絶縁膜との密着のためにCu層の上下にC
r層を配した三層構成の導体層が用いられている。
【0003】以下図面を参照しながら、上述した従来の
配線基板の一例について説明する。図13は従来の配線
基板の断面構成を示すものである。図13において、6
1はガラス等の絶縁性基板、62は第1のCr層、63
はCu層、64は第2のCr層、65はSi系の絶縁層
である。Cu層63は導電層であり、Cr層62,64
はCuのマイグレーション防止層および密着層の役割を
果たしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、真空プロセス等で導体層を形成した後、
配線パターンの形成のためにエッチング等の工程を経る
ため、最表面の第2のCr層64は酸化物等により覆わ
れてしまう。このため高温高湿環境等に置かれた場合に
Si系の絶縁層65と第2のCr層64との界面で剥離
が発生することがあった。
【0005】本発明は上記の課題に鑑み、絶縁層と第2
のCr層の間で剥離が発生せず、十分な信頼性を有する
配線基板を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の配線基板は、絶縁性基板上に順に第1のCr
層、Cu層、第2のCr層からなる導体層とこれを覆う
絶縁層からなり、第2のCr層が絶縁層を形成する直前
に真空中で熱処理することにより形成した構成としたも
のである。
【0007】
【作用】本発明は上記の構成のように、絶縁性基板上に
順に第1のCr層、Cu層を構成しパターンを形成した
後に、真空中で熱処理することにより第1のCr層から
Cu表面にCrの拡散を行わせ、活性な表面を持った第
2のCr層を形成することができる。そのまま真空を破
らずに絶縁層を構成することにより活性な元素であるC
rと絶縁層を構成している元素との間に化学結合を形成
し、絶縁層と第2のCr層の間の密着性を向上させ剥離
を防ぐことができる。
【0008】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の一実施例の配線
基板について、図面を参照しながら説明する。図1は、
本発明の第1の実施例における配線基板の断面構成を示
すものである。図1において、1はガラス等の絶縁性基
板、2は第1のCr層、3はCu層、4は真空熱処理に
より形成された第2のCr層、5はSiO2等の絶縁層
である。
【0009】この実施例における配線基板の作成工程を
図2に示す。まず、ガラス等の絶縁性基板1上に蒸着や
スパッタリング等の方法で第1のCr層2およびCu層
3を形成する。次にこの電極にエッチング等の方法でパ
ターン形成を行う。この後、真空中で熱処理を行い第2
のCr層4の形成を行い、この真空状態を保ったままこ
の基板上に絶縁層5を形成する。従って、この熱処理は
絶縁層5の成膜チャンバー内で行うのが望ましい。
【0010】この第2のCr層4は、第1のCr層2の
Cr原子がCu層3中を拡散し表面に析出することによ
り形成されるもので、その膜厚は極めて薄いものであ
る。この時の熱処理条件は、Cu層3の膜厚や処理温
度、時間、真空度の条件によって影響され、温度は30
0℃以上、真空度は1×10-3〜1×10-7Torrの
条件が必要である。本実施例の場合では、Cu層3の膜
厚が3000Åに対し400℃、3時間、1×10-4
1×10-6Torrの真空熱処理を行うことにより、C
u層3の表面に膜厚200Å程度の第2のCr層4を形
成することができた。
【0011】図3は、絶縁層5にSiONを使った本実
施例の第2のCr層4と絶縁層5の界面の元素の分布状
態である。図に示すようにこの界面に極めて薄い第2の
Cr層4が存在することがわかる。この第2のCr層4
の表面は酸素等の不純物が少ないCr表面が得られるた
め、真空熱処理後この真空状態を保ったままこの基板上
に絶縁層5を形成することにより極めて密着性のよい界
面を得ることができる。
【0012】また、この方法は従来例に比べて成膜工程
で形成する配線層が一層少なくて済む。さらに、パター
ン形成後に真空熱処理を行うことによって第2のCr層
4はCu層3のパターン上に形成されるため、第2のC
r層4はパターン形成を必要とせず従来例に比べてパタ
ーン形成時のエッチング工程を簡略化することができ
る。
【0013】以上のように本実施例によれば、絶縁層5
の形成前にCu層3と第1のCr層2の二層配線に真空
熱処理を行うことによりCu層3の表面に第2のCr層
4を形成し、その真空を保ったまま絶縁層5を形成する
ことにより、配線層と絶縁層5との密着性を大幅に向上
させることができ、同時に成膜工程、パターン形成工程
の簡略化を図ることができる。
【0014】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について図面を参照しながら説明する。図4は、本発明
の第2の実施例を示す配線基板の断面構造である。図4
において、11はガラス等の絶縁性基板、12は第1の
Cr層、13はCu層、14は第2のCr層、15はS
iO2等の絶縁層である。本実施例では、第1のCr層
12、Cu層13、第2のCr層14は共に蒸着やスパ
ッタリング等の成膜法で構成され、これを還元性雰囲気
中で熱処理された後に絶縁層15が形成される。
【0015】第2の実施例における配線基板の作成工程
を図5に示す。まず、ガラス等の絶縁性基板11上に第
1のCr層12、Cu層13および第2のCr層14を
形成する。次にこの電極にエッチング等の方法でパター
ン形成を行う。この後、還元性雰囲気中で熱処理を行う
ことにより、第2のCr層14の表面の酸化層や水等の
吸着物を除去し、本来活性な元素であるCrの表面を形
成する。この状態を保ったまま、同一チャンバーを用い
る等して絶縁層15を形成する。
【0016】第2のCr層14は成膜後にエッチング等
の工程を経るため、その表面は水等の吸着物や不活性な
酸化物に覆われてしまう。この不活性な表面に保護膜と
しての絶縁層15を形成した場合、この両者の間に強固
な密着性が得られず剥離の原因になることがある。この
ため本実施例では、絶縁層15の形成前にこの配線基板
を還元性雰囲気中で熱処理を行い、第2のCr層14の
表面を清浄化、活性化することにより絶縁層15と第2
のCr層14の間の密着性を向上させるものである。熱
処理温度は300℃以上が適当であり、本実施例の場
合、400℃で1時間行った。還元性ガスには水素を用
い、真空度は約1mTorrとした。この熱処理後、活
性な表面を維持するため、基板を大気に触れさせること
なく続けて絶縁層15を形成した。従って、この熱処理
に関しても絶縁層15の成膜チャンバー内で行うのが望
ましい。
【0017】以上のように本実施例によれば、絶縁層1
5の形成前に還元性雰囲気中で熱処理を行うことによ
り、第2のCr層14の表面の吸着物等を除去して活性
な表面を形成し、その表面状態を維持したまま絶縁層1
5を形成することにより第2のCr層14と絶縁層15
との密着性を大幅に向上させる。
【0018】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について図面を参照しながら説明する。図6において、
21はガラス等の絶縁性基板、22は第1のCr層、2
3はCu層、24は第2のCr層、25はSiO2等の
絶縁層である。
【0019】第3の実施例における配線基板の作成工程
を図7に示す。まず、ガラス等の絶縁性基板21上に蒸
着やスパッタリング等の成膜法で第1のCr層22、C
u層23および第2のCr層24を形成する。次にこの
電極にエッチング等の方法でパターン形成を行う。この
後、第2のCr層24の表面をスパッタエッチング等の
方法で表面の吸着物や酸化層等を除去することによりC
rの活性な表面を形成する。この状態を保ったまま、同
一チャンバーを用いる等して基板上に絶縁層25を形成
する。
【0020】第2のCr層24までの工程は実施例2と
同じであるため、前述のように第2のCr層24の表面
は吸着物等に覆われてしまい、このままの状態で保護膜
としての絶縁層25を形成した場合剥離の原因になるこ
とがあった。本実施例では、絶縁層25の形成前にこの
配線基板の表面をスパッタエッチングし、第2のCr層
24の表面の吸着物や酸化物等の不活性層を除去し活性
な表面を得ることにより、絶縁層25と第2のCr層2
4の間の密着性を大幅に向上させることができた。本実
施例の場合、スパッタガスにはArを用い、第2のCr
層24まで形成された基板表面を数分間スパッタエッチ
ングした後、真空状態を保持したまま連続して絶縁層2
5の形成を行った。
【0021】以上のように本実施例によれば、絶縁層2
5の形成前に第2のCr層24の表面をスパッタエッチ
ング等のドライエッチング処理を行うことにより、第2
のCr層24の表面の吸着物や酸化物等の不活性層を取
り除き活性な表面を形成し、その表面状態を維持したま
ま絶縁層25を形成することにより配線層と絶縁層25
との密着性を大幅に向上させる。
【0022】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について図面を参照しながら説明する。図8は、本発明
の第4の実施例を示す配線基板の断面構造である。図8
において、31はガラス等の絶縁性基板、32は第1の
Cr層、33はCuCr合金層、34は第2のCr層、
35はSiO2等の絶縁層である。本実施例のCuCr
合金層33は蒸着やスパッタリング等の成膜法で構成さ
れ、このCuCr合金層33中のCr濃度は0.1〜1
0%程度である。CuとCrの合金化は、スパッタリン
グの場合はCuとCrの合金のターゲットを用い、蒸着
の場合にはCuとCrの合金の蒸発源を用いたが、Cu
とCrの別々のターゲットでの同時スパッタリングや別
々の蒸発源を用いた同時蒸着を行ってもよい。
【0023】第1のCr層32および第2のCr層34
は、CuCr合金層33を成膜後これに熱処理を行うこ
とにより形成される。CuとCrはほとんど固溶し合わ
ない金属であるため、CuCr合金層33中のCrはC
uの結晶粒界に存在し比較的不安定な状態になってお
り、加熱等により動きやすくなっている。従って、これ
を加熱することにより粒界中のCrはより安定なCuC
r合金層33の表面に析出し、第1のCr層32および
第2のCr層34が形成されるものである。
【0024】この第1のCr層32および第2のCr層
34の膜厚は薄く、CuCr合金層33の膜厚や処理温
度、時間等の条件によって影響される。第1のCr層3
2および第2のCr層34を形成するためには、温度は
300℃以上、真空度は1×10-3〜1×10-7Tor
rの条件が必要である。本実施例の場合では、3000
ÅのCuCr合金層33に対し400℃、3時間、1×
10-4〜1×10-6Torrの真空熱処理を行うことに
より、第1のCr層32および第2のCr層34を形成
した。
【0025】第4の実施例における配線基板の作成工程
を図9に示す。まず、ガラス等の絶縁性基板31上にC
uCr合金層33を前述した手法を用いて形成する。次
にこの電極にエッチング等の方法でパターン形成を行
う。この後、この基板に真空熱処理を施すことにより、
第1のCr層32および第2のCr層34が形成され
る。この第1,第2のCr層32,34の形成後、この
真空状態を保ったままこの基板上に絶縁層35を形成す
る。上記のように、第1のCr層32および第2のCr
層34は真空中で形成され、その表面は酸化物等が無い
活性な表面であるため、絶縁層35および絶縁性基板3
1との密着性は良好である。また、成膜およびパターン
形成はCuCr合金層33のみで良いため工程の簡略化
を達成することができる。
【0026】なお、この構成を用いることにより熱処理
を行わなくてもCuCr合金層33の表面にはある程度
のCrが析出しているため、密着性に関しては比較的良
好な結果が得られる。しかし、この構成ではCuCr合
金層33中に多くのCrが残っているため、Cuに比べ
てその電気抵抗が高くなり配線層としてはあまり適当で
はない。従って、本実施例のようにこの基板に真空熱処
理を行いCuCr合金層33中のCrを表面に析出させ
ることにより、さらに密着強度を向上させるとともに、
電気抵抗を低下させることにより配線層として適当な構
成とすることができる。
【0027】以上のように本実施例によれば、絶縁性基
板31上に設ける配線層にCuCr合金を用い絶縁層3
5の形成前に真空熱処理を行うことにより、前記CuC
r合金層33の上下に第1のCr層32および第2のC
r層34を形成し、その真空状態を保ったまま絶縁層3
5を形成することにより、絶縁性基板31、配線層、絶
縁層35の間の密着性が良好な配線基板を実現すること
ができ、同時に成膜工程、パターン形成工程の簡略化を
図ることができる。
【0028】(実施例5)以下、本発明の一実施例につ
いて、実施例1の図面を参照しながら説明する。図1
は、本発明の実施例1における配線基板の断面構成を示
すもので、1はガラス等の絶縁性基板、2は第1のCr
層、3はCu層、4は真空熱処理により形成された第2
のCr層、5はSiO2等の絶縁層である。本実施例で
はこの配線基板のCu層3の代わりにCuNi合金層を
用いる。
【0029】本実施例のCuNi合金層3はCuNi合
金のターゲットを用いてスパッタリングで形成したが、
CuNi合金の蒸発源を用いて蒸着法で形成してもよ
い。また、CuNi合金層3はCuとNiの個別のター
ゲットや蒸発源を用いても形成可能であるが、Cu層を
形成する場合と全く同じ工法でCuNi合金層3を形成
できるため、本実施例ではCuNi合金のターゲットを
用いた。
【0030】実施例1のように導体層に純Cuを用いた
配線基板が高温高湿環境や腐食性環境等の悪環境に置か
れた場合、Cu層とCr層の間で剥離することがあっ
た。これはCuとCrは両者とも金属ではあるがほとん
ど固溶し合わないためこの界面では結合が弱く、従って
この部分に絶縁層のピンホールから水分の侵入等があっ
た場合にはこの界面で剥離が発生することがあった。こ
れに対し、NiはCuともCrとも完全固溶し合金を作
りやすい。また、CuNi合金は耐食性合金であり、C
u中にNiを添加することにより耐食性の向上が図れ
る。従って、本実施例ではNiをCu中に添加すること
により、Cu層とCr層の界面で合金化を促し密着性を
向上させて、上記問題点の解決を図った。
【0031】図10(a)はCu層とCr層の界面の、
図10(b)はCuNi合金層とCr層の界面のSIM
S分析結果である。CuNi合金層中のNi濃度は5%
程度であるが、図ではCuとNiの分析感度の違いによ
りNiカウント数が濃度比率以上に描かれている。両者
とも絶縁層5の成膜後の状態と同じ条件になるように、
Cu層またはCuNi合金層成膜後に真空中で熱処理を
行っている。この結果より、CuNi合金層の方がCr
層との界面で合金化が進んでいることがわかる。本分析
では結果をわかりやすくするために熱処理を行い合金化
を促進させているが、熱処理を行わない場合でも密着性
の向上が観察されていることから、CuNi合金層成膜
後の時点である程度の合金化が進んでいると思われる。
【0032】(表1)は、CuNi合金中のNi濃度を
変えて作成した配線基板の信頼性試験の結果である。試
験は、温度65℃、湿度90%の条件にこの配線基板を
500時間放置した後、密着性試験を行い剥離した試料
の割合で評価した。この結果より、Cu層の代わりにC
uNi合金層を用いることにより信頼性が大幅に改善さ
れており、本実施例の効果が認められる。
【0033】
【表1】
【0034】(表1)の結果より、1%程度のNi濃度
でも効果があることが確認できた。なお本実施例ではC
u層の代わりにCuNi合金層を用いたが、CuNiC
r合金層を用いても同様の効果が得られる。
【0035】(実施例6)以下、本発明の一実施例の配
線基板について、図面を参照しながら説明する。図11
は、本発明の第6の実施例における配線基板の断面構成
を示すものである。図11において、41はガラス等の
絶縁性基板、42は下層配線の第1のCr層、43は下
層配線のCu層、44は下層配線の第2のCr層、45
はSiO2等の絶縁層、46は上層配線のCr層、47
は上層配線のCu層である。
【0036】この実施例における下層配線は実施例1,
2,3,4および5の方法を用いて形成される。この下
層配線と上層配線の間には絶縁層45が形成されてお
り、これには上下の配線を接続するための穴(以下、ビ
アホールと呼ぶ)48があけられている。本実施例にお
いては、フォトリソグラフィー技術により絶縁層45上
にレジストパターンを形成した後、ウエットエッチング
でこのビアホール48を形成している。この穴あけには
ドライエッチングを用いて形成してもよい。このビアホ
ール48を形成した後、下層配線の第2のCr層44を
エッチングしCu層43を露出させる。この後、上層配
線を形成する。第2のCr層44を取り除くのはこれが
表面に酸化層を形成しているためであり、上層配線との
接続抵抗を低くするためである。上層配線は、下層配線
と同様にスパッタリングや蒸着などの方法で成膜され、
フォトリソグラフィー技術によりパターン形成される。
この上層配線にはCu層47に代えて、実施例5のよう
に、Cr層と密着性のよいCuNi合金層やCuNiC
r合金層を用いてもよい。
【0037】図12に本発明の配線基板の一応用例を示
す。これはマルチチップモジュール(以下、MCMと呼
ぶ)への応用例である。図12において、51は本発明
の配線基板、52はICチップ、53はチップ部品、5
4は配線基板51と外部基板を接続するためのリードフ
レームである。以上を1つのモジュール単位とし、プリ
ント配線基板などのマザーボード55に実装している。
このMCMは複数の部品を集積化し実装に高度の技術を
必要とするため付加価値が高く、従って配線基板には高
い信頼成が要求されるが、本実施例の配線基板を用いる
ことによりこの要求を満足できる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、絶縁性基板とこ
の絶縁性基板上に設けた第1のCr層と、この第1のC
r層上に設けたCu層と、このCu層上に設けた第2の
Cr層と、前記第1のCr層およびCu層および第2の
Cr層を覆う絶縁層とから成り、絶縁層を形成する直前
に真空中で熱処理することにより前記第2のCr層を形
成することにより、絶縁層と第2のCr層の間の密着性
を向上させ剥離を防ぐことができる配線基板を実現でき
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における配線基板の断面
【図2】第1の実施例における配線基板の作成工程図
【図3】第1の実施例における配線基板の配線部の深さ
方向の元素分布図
【図4】本発明の第2の実施例における配線基板の断面
【図5】第2の実施例における配線基板の作成工程図
【図6】本発明の第3の実施例における配線基板の断面
【図7】第3の実施例における配線基板の作成工程図
【図8】本発明の第4の実施例における配線基板の断面
【図9】第4の実施例における配線基板の作成工程図
【図10】(a)従来例における配線基板のCu層とC
r層の界面の深さ方向の元素分布図 (b)本発明の第5の実施例における配線基板のCuN
i合金層とCr層の界面の深さ方向の元素分布図
【図11】本発明の第6の実施例における配線基板の断
面図
【図12】第6の実施例における配線基板の一応用例の
斜視図
【図13】従来の配線基板の断面図
【符号の説明】
11 絶縁性基板 12 第1のCr層 13 Cu層 14 第2のCr層 15 絶縁層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板と、この絶縁性基板上に設け
    た第1のCr層と、この第1のCr層上に設けたCu層
    と、このCu層上に設けた第2のCr層と、前記第1の
    Cr層およびCu層および第2のCr層を覆う絶縁層と
    から成り、前記第2のCr層は絶縁層を形成する直前に
    真空中で熱処理することにより形成した配線基板。
  2. 【請求項2】 絶縁性基板と、この絶縁性基板上に設け
    た第1のCr層と、この第1のCr層上に設けたCu層
    と、このCu層上に設けた第2のCr層と、前記第1の
    Cr層およびCu層および第2のCr層を覆う絶縁層と
    から成り、前記絶縁層を形成する直前に前記第2のCr
    層を還元性雰囲気中で熱処理した配線基板。
  3. 【請求項3】 絶縁性基板と、この絶縁性基板上に設け
    た第1のCr層と、この第1のCr層上に設けたCu層
    と、このCu層上に設けた第2のCr層と、前記第1の
    Cr層およびCu層および第2のCr層を覆う絶縁層と
    から成り、前記絶縁層を形成する直前に前記第2のCr
    層の表面にスパッタエッチング等のドライエッチングを
    行った配線基板。
  4. 【請求項4】 絶縁性基板と、この絶縁性基板上に設け
    た第1のCr層と、この第1のCr層上に設けたCuC
    r合金層と、このCuCr合金層上に設けた第2のCr
    層と、前記第1のCr層およびCuCr合金層および第
    2のCr層を覆う絶縁層とから成り、第1,第2のCr
    層は前記絶縁層を形成する直前にCuCr合金層を真空
    中で熱処理することにより形成した配線基板。
  5. 【請求項5】 Cu層の代わりにCuNi合金層または
    CuNiCr合金層を用いることを特徴とする請求項
    1,2または3記載の配線基板。
  6. 【請求項6】 CuCr合金層の代わりにCuNiCr
    合金層を用いることを特徴とする請求項4記載の配線基
    板。
  7. 【請求項7】 絶縁性基板と、この絶縁性基板上に設け
    た第1のCr層と、この第1のCr層上に設けたCuN
    i合金層と、このCuNi合金層上に設けた第2のCr
    層と、前記第1のCr層およびCuNi合金層および第
    2のCr層を覆う絶縁層とから成る配線基板。
  8. 【請求項8】 エッチングにより絶縁層および第2のC
    r層を除去し、Cu層、CuNi層、CuCr層、Cu
    NiCr層のいずれかを露出させた開口部を絶縁層上に
    設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6
    または7記載の配線基板。
  9. 【請求項9】 Cr層の代わりにTiまたはTiとCr
    の合金を用いたことを特徴とする請求項1,2,3,
    4,5,6,7または8記載の配線基板。
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