JPH0716A - コンバインの刈高さ制御方式 - Google Patents

コンバインの刈高さ制御方式

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JPH0716A
JPH0716A JP14879593A JP14879593A JPH0716A JP H0716 A JPH0716 A JP H0716A JP 14879593 A JP14879593 A JP 14879593A JP 14879593 A JP14879593 A JP 14879593A JP H0716 A JPH0716 A JP H0716A
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cutting height
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Fumio Yoshimura
文夫 吉邨
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンバインの刈高さ制御時に、刈高さ検出値の
偏差とバラツキ度合とによりファジイ制御を行うことに
より、敏速な応答性と極めて安定性の高い制御を行える
ようにする。 【構成】刈取装置2に超音波利用の刈高さセンサ1を設
け、この刈高さセンサ1による検出値と別に設定された
基準値との偏差、および検出値のバラツキ度合とを用い
てファジイ推論を行い、この推論演算によって刈高さ制
御のための刈取装置2の昇降出力時間を設定する構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンバインの刈高さ
制御方式に関し、刈高さセンサにより対地高さを検出
し、この検出値と別に設定された基準値とを用いたファ
ジイ推論によって、刈取装置の昇降作用を行わせるもの
等に利用できる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
は、刈高さセンサによる対地高さの検出値と別に設定さ
れた基準値との偏差や、この偏差の時間的変化量を変数
としてファジイ推論し刈取装置を昇降させるよう、該偏
差が大なるときは制御ゲインを大に、また小なるときは
制御ゲインを小とするよう、刈高さの変化を予測しなが
ら制御するものであった。
【0003】しかし、これらの制御において、土壌面の
凹凸等により対地高さが時々刻々変化する場合に、前記
の如く機体の進行と共に検出される検出値の偏差とその
変化量によって制御を行うときは、時間の経過と共に直
截的に変化する検出値によって予測が行われるため、刈
高さ制御における応答が若干遅れぎみとなって必要時に
必要な制御が行われ難いことと、検出値のバラツキに一
々応答して不必要な制御が行われることによって、穀稈
の刈高さの不揃いが生じて刈取装置の掻込み搬送性能
や、脱穀装置の扱深さ制御に悪影響を及ぼす虞れがあっ
た。
【0004】そこでこの発明は、コンバインの刈高さ制
御において、刈高さセンサによる検出値と別に設定され
た基準値とによってファジイ制御を行うことにより、制
御のための敏速な応答性を得ると共に、不必要な応答を
防止して極めて安定性の高い制御を行えるようにするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、超音波を利
用した刈高さセンサ1により対地高さを検出して刈高さ
制御を行うコンバインにおいて、別に設定された基準値
に対する検出値の偏差と、この検出値のバラツキ度合と
を用いてファジイ推論し、刈取装置2の昇降出力時間を
設定するコンバインの刈高さ制御方式の構成とする。
【0006】
【発明の作用、および効果】上記の構成により、コンバ
インの作業時に刈取装置2に設けた刈高さセンサ1によ
り対地高さを、例えば一定間隔ごとに一定時間内に検出
した検出値と別に設定されている対地高さの目標となる
基準値との偏差、および該一定時間内の検出値の個数の
偏差から求めた標準偏差によるバラツキ度合とを用いて
ファジイ推論し、このファジイ推論によって刈取装置2
を昇降させる出力のON・OFF時間を制御させる。
【0007】このように、刈高さセンサ1による検出値
と基準値との偏差つまりズレの大小と、該検出値のバラ
ツキ度合つまりバラツキの大小とをファジイ変数として
推論演算して刈高さの変化を予測することにより、応答
に遅れがなく必要なときに必要な制御を行いうると共
に、検出値のバラツキに一々応答して不必要な制御を行
うようなことのない、敏速な応答性を有しながらも検出
値のバラツキの平準化により不必要な応答を防止でき
る、極めて安定性の高いファジイ制御を行いうるもので
ある。
【0008】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面に基づいて
具体的に説明する。コンバインの車台3の下部側に土壌
面を走行する左右一対の走行クロ−ラ4を有する走行装
置5を配設し、該車台3上に、フィ−ドチェンに挟持し
て供給される穀稈を脱穀し、この脱穀された穀粒を選別
回収する脱穀装置7を設ける。また、この脱穀装置7の
前方側に前端位置から立毛穀稈を分草する分草体8と、
分草された穀稈を引起こす引起部9と、引起こされた穀
稈を刈取る刈刃部10と、この刈取られた穀稈を後方へ
搬送して該フィ−ドチェン6へ受渡しする掻込搬送部1
1および中継搬送部12等を有する刈取装置2を、該車
台3の前端側に懸架部13によって懸架保持すると共
に、油圧によって該刈取装置2を土壌面に対して自在に
昇降させる昇降伸縮シリンダ14を連結して設ける。ま
た、該刈取装置2の一側にコンバインの操作制御を行う
操作装置15と、この操作のための座席16とを設け、
これらの各装置2,5,7,15等によってコンバイン
の機体17を構成する。
【0009】前記車台3と、該走行クロ−ラ4を張設す
る複数個の転輪18を支持するクロ−ラ支持枠19との
間を、土壌面の凹凸による機体17の前後傾斜を水平状
態に保持させるべく、該クロ−ラ支持枠19の前端部を
支軸20としてその後端部を油圧により上下に揺動させ
る上下伸縮シリンダ21と、機体17の前後傾斜度合を
検出して該上下伸縮シリンダ21を作用させる傾斜度セ
ンサ22とを備えたピッチング機構Pを設け、このピッ
チング機構Pにより該走行クロ−ラ4の後部側を上下に
揺動させる該上下伸縮シリンダ21の作用ストロ−クを
検出するストロ−クセンサ23を適宜位置に配設して構
成する。
【0010】前記刈取装置2の土壌面に対して近接位置
する分草体8から下方へ向けて、反射式の超音波を利用
して対地高さを検出する刈高さセンサ1を装着して設
け、前記中継搬送部12の適宜位置に搬送穀稈を検出し
てON・OFFする穀稈センサ24を配設する。また、
前記走行装置5を駆動するミッションケ−ス25から該
刈取装置2への動力伝達途中に、該刈取装置2の回転数
を高・低の二段に切替える切替装置(図示省略)を設
け、この切替装置によって立毛穀稈の倒伏度合が激しい
ときは低速側に切替える刈取シンクロモ−ドを設け、こ
の刈取シンクロモ−ドを切替えるモ−ド切替スイッチ2
6を、前記操作装置15の一側に配設し、このモ−ド切
替スイッチ26に隣接させて、該刈高さセンサ1の検出
による刈高さ制御をON・OFFさせる刈高さ制御スイ
ッチ27を配設する。また、この両スイッチ26,27
の近傍位置に、前記昇降伸縮シリンダ14を作用させて
該刈取装置2を昇降させる手動用の刈取昇降レバ−28
を配設して構成する。
【0011】機体17の任意位置に、CPUを主体とし
てファジイ推論演算制御を行う制御装置29を配設し、
この制御装置29の入力側へ入力インタフェ−ス30を
介して、前記刈高さセンサ1、傾斜度センサ22、スト
ロ−クセンサ23、穀稈センサ24、モ−ド切替スイッ
チ26、刈高さ制御スイッチ27、刈取昇降レバ−28
を接続すると共に、出力側へ出力インタフェ−ス31を
介して、前記昇降伸縮シリンダ14を作用させる刈取昇
降電磁弁(上昇用)32と刈取昇降電磁弁(下降用)3
3とを接続して構成する。
【0012】次に、以上の構成による作用について説明
する。刈取装置2の分草体8を土壌面に近接させながら
刈刃部10によって立毛穀稈の刈取りを行うコンバイン
作業において、この刈取り作業時に土壌面から該刈刃部
10までの対地高さ、つまり刈高さを一定高さに保持さ
せるべく制御するときは、図3のフロ−チャ−トに示す
如く、まず刈高さ制御スイッチ27をONし、このON
による刈高さ制御の自動モ−ドによって刈高さセンサ1
から土壌面へ向けて発射した超音波の反射波を受ける時
間差によって対地高さを一定間隔ごとに一定時間検出す
る。この一定時間に検出した一定個数のデ−タを制御装
置29に送って、このデ−タによる平均値と、別に該制
御装置29に設定されている刈高さの基準値との偏差を
算出すると共に、このデ−タによる標準偏差からバラツ
キ度合を求める。なお、このバラツキ度合は必ずしも標
準偏差によらなくともよい。
【0013】該制御装置29において、刈高さの偏差と
バラツキ度合とによって、図4に示す如き制御ル−ルに
よりファジイ推論を行い、図5に示す如く該制御ル−ル
の前件部となる刈高さの偏差とバラツキ度合のメンバシ
ップ関数により、後件部となる刈高さ操作量のメンバシ
ップ関数を得ることができる。本例では、刈高さ偏差が
やや高いとするa点のときZOは0.4,PSは0.6
となり、刈高さバラツキ度合がやや小とするb点のとき
NSは0.9,ZOは0.1となって、この刈高さ偏差
のメンバシップ値と刈高さバラツキ度合のメンバシップ
値とを各々該制御ル−ルに照らして組合せ選択し、その
小さい方の値を該制御ル−ルの適合度とすることによ
り、刈高さ操作量のメンバシップ値はZOの0.4とN
Sの0.9からZOの0.4、ZOの0.4とZOの
0.1からZOの0.1、PSの0.6とNSの0.9
からNSの0.6、PSの0.6とZOの0.1からN
Sの0.1の四種類となり、このうちZOの0.4とN
Sの0.6によって面積の重心となるC点を求めること
ができる。そこでこのC点によって刈取昇降電磁弁(下
降用)33の出力時間を決定し、必要時には敏速に昇降
伸縮シリンダ14を短縮作用させて前記刈取装置2の対
地高さをややゆっくり下降させる制御を行う。
【0014】また、刈高さ制御スイッチ27がOFFの
場合は、刈取昇降レバ−28の手動操作によって該刈取
装置2を手動モ−ドにより昇降させる。なお、自動モ−
ドの場合においても緊急時には該刈取昇降レバ−28の
操作を優先させるようにするもよい。コンバインが土壌
面を走行するときに、土壌面が軟弱な場合等では機体1
7が前後方向に傾斜しやすくなるが、この傾斜時にはピ
ッチング機構Pを作用させて、傾斜度センサ22の傾斜
検出により上下伸縮シリンダ21を上下に伸縮させ、こ
の伸縮量をストロ−クセンサ23で検出して機体17を
水平状態に復帰させるものであるが、このピッチング機
構Pの作用時に、前記刈高さ制御スイッチ27がON状
態において、該ストロ−クセンサ23により該上下伸縮
シリンダ21の作用ストロ−クが予め設定されている一
定値以上の変化を検出した場合には、前記刈高さセンサ
1による検出信号と、別に設定される刈高さ基準値との
偏差が、刈高さ制御時に一定の幅をもって設けられる不
感帯域よりも大きいときは前記刈取昇降電磁弁32,3
3を出力させて刈高さの制御を行う。
【0015】この出力により、図6に示す如く、走行ク
ロ−ラ4の前部が沈下したときにピッチング機構Pの作
用により車台3の後部を下降させるか、または該走行ク
ロ−ラ4の後部が沈下したときにピッチング機構Pの作
用により該車台3の後部を上昇させるかによって、前記
刈取装置2の下降作用または上昇作用に各々相対的な逆
の作用が働いて実質的に刈高さ制御が遅れることになる
ので、このとき出力パルスのデュ−ティ比の変更等によ
り出力感度をアップして増速させる。
【0016】この出力感度アップは、該ストロ−クセン
サ23が一定値以上の変化を検出してから、前記制御装
置29に設定される一定時間または一定距離走行の間タ
イマによって保持させることにより、ピッチング制御に
よって該刈取装置2の刈高さが変化するようなことにな
っても、敏速な応答により刈高さをその基準値に復帰さ
せて精度の良い刈取作業を行うことができる。
【0017】穀稈の立毛姿勢によって、刈取走行速度に
対する該刈取装置2の回転速度をモ−ド切替スイッチ2
6によって高・低の二段に切替える刈取シンクロモ−ド
において、図7のフロ−チャ−トに示す如く、前記刈高
さ制御スイッチ27をONし、このONによる刈高さ制
御の自動モ−ドによって刈高さを検出する。この刈高さ
検出時に穀稈センサ24がONしているときは、前記刈
高さセンサ1によってn個、例えば6個のデ−タを検出
すると共に、この6個のデ−タを、図8に示す如く、前
記制御装置29のメモリに格納し、該モ−ド切替スイッ
チ26が標準モ−ドの場合、6個のデ−タのうち最大と
最小を切り捨て中間の4個のデ−タによる平均値を算出
して刈高さの制御を行うが、該モ−ド切替スイッチ26
が倒伏モ−ドの場合、6個のデ−タのうち小さい側の2
個のデ−タを切り捨て大きい側の4個のデ−タによる平
均値を算出して刈高さの制御を行うことにより、該刈高
さセンサ1から発射される超音波が倒伏した穀稈により
干渉反射する虞れがある小さい側の2個のデ−タを切り
捨てるので、この干渉反射によって発生する誤作動を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体を示す側面図。
【図2】コンバインの制御回路を示す電気系統ブロック
図。
【図3】刈高さ制御の手順を示すフロ−チャ−ト図。
【図4】刈高さ制御の制御ル−ルを示す座標図。
【図5】刈高さ制御のメンバシップ関数を示す線図。
【図6】刈高さ制御とピッチング制御の相対関係を示す
概略作用図。
【図7】倒伏穀稈時の刈高さ制御の手順を示すフロ−チ
ャ−ト図。
【図8】倒伏穀稈時の刈高さ制御のデ−タ処理を示す計
算図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を利用した刈高さセンサ1により
    対地高さを検出して刈高さ制御を行うコンバインにおい
    て、別に設定された基準値に対する検出値の偏差と、こ
    の検出値のバラツキ度合とを用いてファジイ推論し、刈
    取装置2の昇降出力時間を設定するコンバインの刈高さ
    制御方式。
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