JPH07168236A - カメラの手ぶれ補正装置およびその手ぶれ補正方法 - Google Patents

カメラの手ぶれ補正装置およびその手ぶれ補正方法

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JPH07168236A
JPH07168236A JP34214293A JP34214293A JPH07168236A JP H07168236 A JPH07168236 A JP H07168236A JP 34214293 A JP34214293 A JP 34214293A JP 34214293 A JP34214293 A JP 34214293A JP H07168236 A JPH07168236 A JP H07168236A
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JP
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camera
data
circuit
camera shake
sampling
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JP34214293A
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English (en)
Inventor
Toru Nishida
徹 西田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 手ぶれが生じても、ぶれ演算を効率且つ迅速
に行ないその手ぶれを即時的に打消して、手ぶれ写真の
発生を防止する。 【構成】 写真撮影する際に生じる手ぶれは、手ぶれセ
ンサ6で検出され、その検出信号は、サンプリング回路
10でサンプリングされて記憶回路11に格納されると
共にプロセッサ26によりフーリエ変換される。このと
きのサンプリング時間は、演算回路27と比較回路28
とサンプリング時間演算回路29によって、手ぶれセン
サ6に固有の特性の相違、並びに手ぶれ検出データの出
力データの変動成分の大小に適合させてより最適なぶれ
検出データが得られるように可変される。記憶回路11
の出力は、ぶれ演算回路31とぶれ補正データ変換回路
32でぶれ速度データとぶれ量データに変換され、この
データを受けてぶれ補正アクチュエータ9がフィルム面
2上での手ぶれによる像位置の移動を打消すように補正
用光学部材5を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラの手ぶれ補正装
置およびその方法に関し、より詳しくは、カメラ本体に
生じる手ぶれを検出し、このときの検出値に基づいて撮
影光学系の光路中に介挿された補正用光学部材を駆動し
フィルム面上の像移動を打消すようにした手ぶれ補正装
置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、カメラの手ぶれ補正装置(以下
「手ぶれ補正装置」と略称する)は、撮影光学系にズー
ムレンズを用いた場合を例にすれば、図7に示すように
カメラ本体に一体またはレンズマウントを介して着脱自
在に撮影光学系1が設けられ、その光軸Oの後方にフィ
ルム面2が位置されている。
【0003】この撮影光学系1は、複数枚のレンズで形
成されるフォーカスレンズ群3と複数枚のレンズで形成
されるズームレンズ群4を有していて、この光路中に補
正用光学部材5が介挿されている。
【0004】そして、フォーカスレンズ群3は、図示し
ない制御回路の出力であるフォーカス指令信号Dfで合
焦駆動され、同じくズーム指令信号Dzでズーミングが
行われ、手ぶれ補正指令信号Daで手ぶれ補正駆動が行
われるようになっている。
【0005】次に、手ぶれ補正指令信号Daの具体的な
形態について説明する。カメラ本体に生じる手ぶれの振
動が図8に示すように振幅が0を境に±方向に移動する
略正弦波状の特性aであった場合、手ぶれを補正するに
は、図9に示すように、先ずカメラ本体に設けられた手
ぶれ検出部で極く短い期間に速度Vを検出し、このとき
の検出データに基づいてぶれ変化量データBkを演算し
て求め、このぶれ変化量データBkに基づいて手ぶれ補
正指令信号Daを求め、補正用光学部材5を手ぶれによ
る移動を打消す方向に駆動させることによってフィルム
面2上での像移動をなくすようにしている。
【0006】ここで、補正後の動きとしては、図8にお
いて、符号bで示すように常に遅れるようになってしま
う。即ち、図9に拡大して示すように複数回に亘るぶれ
検出時点t−2It,t−It,t,t+It(ただし
It:各回における積分時間)のそれぞれに得られるぶ
れ検出値に基づいて各回のぶれ変化量データBk,Bk-1
を求め、このぶれ変化量データBk,BK-1からカメラ移
動速度データVk,Vk-1を求め、このデータVk,Vk-1
に基づいて手ぶれ補正指令信号Daを生成しているので
ある。
【0007】従って、補正系の動きとしては、図10に
示すようにぶれ量特性eに対する補正量特性dで補正さ
れた場合の補正後特性fとなる。
【0008】このために手ぶれ補正としては、カメラ本
体のぶれ量に対して約1/4程度の改善効果しか得られ
ない。
【0009】これを改善するために、補正光学系を駆動
する際にカメラ本体の手ぶれの振動を収束せしめるよう
に補正用光学部材への駆動回路に対する入力を制御する
ことが行われている。
【0010】具体的には、例えば特開平1−30022
1号公報に開示されているように、補正用光学部材への
駆動回路の増幅率をぶれ検出部の出力に応じて可変、即
ち、カメラ本体の手ぶれ振動を収束せしめるように変化
させている。
【0011】また、上述のように電気的手段、即ち駆動
回路の増幅率を可変する手段を用いて手ぶれ振動を収束
させる他の手段としては、同公報に開示されているよう
に、カメラ本体の手ぶれを検出するための振動センサの
剛性を、手ぶれ振動を収束せしめるように可変すること
によって手ぶれ補正を改善している。
【0012】また、手ぶれ検出部で得られた手ぶれデー
タをぶれ速度データまたはぶれ量データに変換するに
は、例えば特開昭63−8628号公報に示されている
ように手ぶれデータを積分回路で1階積分することによ
ってぶれ速度データを得て、当該手ぶれデータを2階積
分することによってぶれ量データを得ているのである。
【0013】このために、手ぶれ検出時点と演算終了時
点と駆動時点との間に時間的な遅れ(図8の符号c参
照)が必然的に生じてしまうために、ある程度の手ぶれ
は改善されるものの、手ぶれ補正系に生じる遅れのため
に補正不足量Δ(図9を参照)が常に生じてしまう。
【0014】カメラに生じる手ぶれの絶対量が比較的に
小さい場合には、この補正不足量Δも小さいために従来
装置における補正手段で実質的な不具合が生じないもの
の、手ぶれの絶対量が大きい場合には、常に大きな補正
不足量が生じてしまうことになる。
【0015】また、ぶれ速度データとぶれ量データを得
るには、1階積分もしくは2階積分が次表のようにして
行われることになる。
【0016】
【表1】 従って、時間t0,t1,t2……における各時点の手ぶ
れデータは、他時点の影響を受けずに独立してデータを
得ることができるため別段の問題は無いものの、ぶれ速
度データは、1階積分を行っているために前時点のとき
に生じる誤差が積重ねられてしまう。換言すれば、加速
度出力のサンプリングの開始時におけるデータ(a0
1等)の重み付けが大きくなることになる。
【0017】一方、ぶれ量データを2階積分で得る場合
には上述のぶれ速度データにおける誤差成分の積重ねが
更に行われてしまうために開始時におけるデータの重み
付けが非常に大きくなってしまう。従って、ぶれ速度デ
ータとぶれ量データとを高精度で得ようとする際には、
手ぶれデータの検出をかなりの高精度にしなければなら
ず、検出素子の構成の複雑化や高価格化をもたらしてし
まうという問題がある。
【0018】このために、特開平5−80384号公報
に開示されているように、フーリエ変換プロセッサを設
け、ぶれセンサに生じたぶれ検出信号をフーリエ変換す
ると共に、このフーリエ変換されたデータを予め定めら
れた一律の値のサンプリング時間でもってサンプリング
することによって、手ぶれの速度情報と移動量のデータ
を得ることがより早くできることになり、動作応答遅れ
も少なくすることができ、カメラに生じる手ぶれの絶対
量が小さい場合であっても、または大きな場合であって
も手ぶれを有効適切に補正することができるのである。
【0019】従って、手ぶれ検出を行い、この検出結果
に基づいて補正用光学部材の駆動量を演算しこの演算の
結果に基づいて補正用光学部材を駆動させる際に、ぶれ
センサに生じたぶれ検出信号をフーリエ変換すると共
に、このフーリエ変換されたデータを所定のサンプリン
グ時間でもってサンプリングすることによって、手ぶれ
の速度情報と移動量のデータを得ることがより早くで
き、種々の手ぶれ発生状況の大部分に対して適応させる
ことができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−80384号公報に記載された手ぶれ補正装置の場
合、フーリエ変換プロセッサを設け、ぶれセンサに生じ
たぶれ検出信号をフーリエ変換すると共に、このフーリ
エ変換されたデータを予め定められた一律の値であるサ
ンプリング時間でもってサンプリングすることによっ
て、手ぶれの速度情報と移動量のデータを得ているの
で、大部分の手ぶれ発生状況に適応できるものの、種々
の手ぶれ発生状況の全てにおいて必ずしも最適な値では
ない。
【0021】即ち、手ぶれ検出信号の変動成分が多い場
合には、サンプリングポイントを多くしなければ、換言
すればサンプリング時間を短くしなければ所望の手ぶれ
補正精度を得ることができず、これを基準にして求めら
れる短いサンプリング時間を一律に設定すると、手ぶれ
検出信号の変動成分が少ない場合には、サンプリングポ
イントが多すぎて冗長性が多くなってしまい、これに伴
って、全体の補正動作応答が遅くなってしまうという不
具合がある。
【0022】逆に、手ぶれ検出信号の変動成分が少ない
場合を基準にして得られるサンプリング時間を一律に設
定すると、手ぶれ検出信号の変動成分が多い場合には、
サンプリングポイントが少なすぎてしまい、これに伴っ
て、必要とするぶれ補正精度が得られなくなってしまう
という不具合がある。
【0023】また、上述のように手ぶれ検出信号の変動
成分の大小に起因する不具合の他に、手ぶれセンサの固
有の特性によってもこの不具合と同様なことが起ってし
まう。
【0024】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、カメラに生じる手ぶれの変動成分
の絶対量の大小や手ぶれセンサの固有の特性が異なって
も、手ぶれ補正精度を悪化させることなしに手ぶれを有
効適切に補正することができると共に、ぶれ補正の駆動
を行なうための駆動量データを得るに際して構成の複雑
化や高価格化をもたらすことのないカメラの手ぶれ補正
装置およびその手ぶれ補正方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係るカメラの手ぶれ補正装置は、カメ
ラ本体に生じる手ぶれを電気信号に変換して手ぶれ検出
データを得るぶれセンサと、このぶれセンサからの手ぶ
れ検出データを、後記サンプリング時間演算回路で得ら
れたサンプリング時間でサンプリングするサンプリング
回路と、このサンプリング回路からの複数時点における
サンプリング出力データを格納する記憶回路と、この記
憶回路に格納された前記サンプリング出力データのそれ
ぞれをフーリエ変換するフーリエ変換プロセッサと、こ
のフーリエ変換プロセッサからの複数の出力のスペクト
ル情報を演算する演算回路と、この演算回路で得られた
前記スペクトル情報の相関データを求める比較回路と、
この比較回路で得られた前記相関データから上記サンプ
リング回路における最適なサンプリング時間を演算する
サンプリング時間演算回路と、上記記憶回路に格納され
た前記サンプリング出力データに基づいて、前記カメラ
本体の手ぶれによって生じるフィルム面上での像位置の
移動を補正するために撮影光学系の光路中に介挿された
補正用光学部材を必要な方向に移動または傾斜させるぶ
れ補正データを演算するぶれ補正データ演算回路と、を
具備することを特徴とするものである。
【0026】また、請求項2に係るカメラの手ぶれ補正
方法は、カメラ本体に生じる手ぶれをぶれセンサを用い
て電気信号に変換して手ぶれ検出データを得て、この得
られた手ぶれ検出データを、後記サンプリング時間でサ
ンプリングし、複数時点における複数のサンプリング出
力データを記憶回路に格納し、この格納されたサンプリ
ング出力データのそれぞれをフーリエ変換し、この複数
のフーリエ変換出力のスペクトル情報を演算し、得られ
たスペクトル情報の相関データを求め、この相関データ
から最適なサンプリング時間を演算し、前記記憶回路に
格納された複数のサンプリング出力データに基づいて、
カメラ本体の手ぶれによって生じるフィルム面上での像
位置の移動を補正するために撮影光学系の光路中に介挿
された補正用光学部材を必要な方向に移動または傾斜さ
せるようにしたことを特徴とするものである。
【0027】
【作用】上記のように構成されたカメラの手ぶれ補正装
置およびその手ぶれ補正方法は、カメラ本体に生じる手
ぶれを手ぶれセンサで電気信号に変換して手ぶれ検出デ
ータを得て、この手ぶれセンサで得られた手ぶれ検出デ
ータを、後記サンプリング時間演算回路で得られたサン
プリング時間でサンプリングし、複数時点における複数
のサンプリング出力データを記憶回路に格納する。
【0028】この記憶回路に格納されたサンプリング出
力データのそれぞれをフーリエ変換プロセッサでフーリ
エ変換し、このフーリエ変換プロセッサで得られた複数
のフーリエ変換出力のスペクトル情報を演算回路で演算
し、この演算回路で得られたスペクトル情報の相関デー
タを比較回路で求める。
【0029】この比較回路で得られた相関データから最
適なサンプリング時間をサンプリング時間演算回路で演
算する。この最適なサンプリング時間でサンプリングさ
れ、且つ上記記憶回路に格納された複数のサンプリング
出力データに基づいて、カメラ本体の手ぶれによって生
じるフィルム面上での像位置の移動を補正するために撮
影光学系の光路中に介挿された補正用光学部材を必要な
方向に移動または傾斜させることによって、手ぶれを打
ち消し、ぶれの生じない鮮明な画像を得ることができ
る。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図6を用
いて詳細に説明する。本発明に係るカメラの手ぶれ補正
装置の一実施例の概略構成を示す図1において、コンパ
クトカメラに見られるようにカメラ本体に一体化され、
または、レンズマウント等を介して着脱自在に設けられ
た撮影光学系1の光軸O上にフィルム面2が位置してい
る。
【0031】この撮影光学系1は、複数枚のレンズで形
成されるフォーカスレンズ群3と複数枚のレンズで形成
されるズームレンズ群4と、これらの2つのレンズ群
3,4の光軸を手ぶれに応じて補正するための補正用光
学部材5とで構成されている。
【0032】また、カメラ本体には、ぶれセンサ6が固
定的に設けられている。このぶれセンサ6は、カメラ本
体に生じる手ぶれを電気信号に変換して手ぶれ検出デー
タを得るものであり、例えば半導体型の速度センサを用
いることができる。
【0033】このぶれセンサ6の後段には、詳細内容は
後述するサンプリング回路10と記憶回路11とが順次
に接続されている。このサンプリング回路10は、手ぶ
れセンサ6からの手ぶれ検出データを、後記サンプリン
グ時間演算回路29で得られたサンプリング時間でサン
プリングするものである。また、記憶回路11は、サン
プリング回路10からの複数時点におけるサンプリング
出力データを格納するもので、n個のメモリME1〜M
nが直列に接続されると共に、それぞれの個々の出力
が取り出せるように接続されている。
【0034】一方、フォーカスレンズ群3およびズーム
レンズ群4のそれぞれには、フォーカスおよびズームを
電動で行うためのフォーカスモータ7、ズームモータ8
が設けられ、補正用光学部材5を光軸Oに直交する方向
に駆動するためのぶれ補正アクチュエータ9が設けられ
ている。
【0035】さらに、フォーカスモータ7、ズームモー
タ8、ぶれ補正アクチュエータ9のそれぞれには、フォ
ーカス駆動回路12、ズーム駆動回路13、アクチュエ
ータ駆動回路14が接続されている。
【0036】また、カメラ本体内に設けられた各部を複
合的に制御するための指令を出すためのCPU15が設
けられ、このCPU15には、測距を行い自動合焦駆動
させるためのAF回路16が接続されている。
【0037】このAF回路16の出力端、即ち被写体距
離データDxの送出端は、AFデータ変換回路17の第
1入力端に接続され、このAFデータ変換回路17の出
力端、即ち、フォーカス駆動データDfxの送出端は、
フォーカス駆動回路12の第1制御端に接続されてい
る。
【0038】このフォーカス駆動回路12の第2制御端
には、フォーカスモータ7の回転に応じてパルス数デー
タPixを生成するフォトインタラプタ18の出力端が
接続されている。
【0039】一方、撮影光学系1には、ズームレンズ群
4の現在の焦点距離位置データを得るためのズーム位置
検出回路19が設けられ、このズーム位置検出回路19
の出力端即ちズーム位置データZpxの送出端は、AF
データ変換回路17の第2制御端に接続されると共に、
上述のズーム駆動回路13の第1制御端に接続されてい
る。このズーム駆動回路13の第2制御端には、CPU
15の出力端、即ちズーム駆動量データZ′の送出端が
接続されている。
【0040】また、CPU15には、測光回路20が接
続され、所望の測光制御を実行することができるように
なっている。さらに、このCPU15の各入力端には、
レリーズを起動させるためのレリーズスイッチ21と測
光を開始させるための測光スイッチ22とズーミングを
行わせるためのズームスイッチ23もそれぞれ接続され
ている。
【0041】さらに、フィルム巻上げ、シャッタチャー
ジ等の一連の動作をさせるための給送モータ24が設け
られ、この給送モータ24は、CPU15の出力端に接
続された給送駆動回路25を介してCPU15からの給
送指令に応じて回転が制御されるようになっている。な
お、CPU15には、所定のプログラムを実行させるた
めの固定的なデータや各種制御を行うに必要なデータを
一時的に格納するための図示しないメモリが備えられて
いる。
【0042】上記記憶回路11の出力端には、格納され
たサンプリング出力データのそれぞれをフーリエ変換す
るフーリエ変換プロセッサ26が接続され、このフーリ
エ変換プロセッサ26の出力端には、複数の出力のスペ
クトル情報を演算するための演算回路27が接続されて
いる。
【0043】この演算回路27の後段には、演算回路2
7で得られるスペクトル情報の相関データを求める比較
回路28と、この比較回路28で得られる相関データか
ら上記サンプリング回路10における最適なサンプリン
グ時間を演算するためのサンプリング時間演算回路29
が順次に接続されている。
【0044】このサンプリング時間演算回路29の後段
には、サンプリング回路10におけるサンプリング時間
を可変させるための制御指令を行なうサンプリング時間
可変回路30が接続されている。
【0045】上述の記憶回路11の出力端は、ぶれ演算
回路31とぶれ補正データ変換回路32とを順次に接続
して構成されているぶれ補正データ演算回路を介してア
クチュエータ駆動回路14に接続されている。
【0046】このぶれ演算回路31とぶれ補正データ変
換回路32でなるぶれ補正データ演算回路は、上記記憶
回路11に格納されたサンプリング出力データに基づい
て、上記カメラ本体の手ぶれによって生じるフィルム面
2上での像位置の移動を補正するために撮影光学系の光
路中に介挿された補正用光学部材5を必要な方向に移動
または傾斜させるぶれ補正データを演算するものであ
り、具体的な演算は、次の通りである。
【0047】即ち、上述のぶれ演算回路31における演
算は、ぶれ変化量データBkとAF回路16から出力さ
れる被写体距離データDxとからぶれ補正基準駆動デー
タBLwideを、BLwide=f(Bk,Dx)と
して求めるものである。
【0048】また、ぶれ補正データ変換回路32は、ぶ
れ演算回路31で得られたぶれ補正基準駆動データBL
wideとズーム位置検出回路19で得られたズーム位
置データZpxとから、ぶれ補正量データBLzpを、
BLzp=f(BLwide,Zpx) として求める
ものである。
【0049】さらに、上述のサンプリング時間演算回路
29の出力端はフーリエ変換プロセッサ26とぶれ演算
回路31のそれぞれに、演算されたサンプリング時間の
情報を伝達させるための制御線が接続され、また、AF
回路16で得られる被写体距離データDxの情報をぶれ
演算回路31に伝達させるための制御線が接続されてい
る。
【0050】次に、以上のように構成された本実施例に
係る手ぶれ補正機能付きカメラにおける手ぶれ補正動作
を説明する。
【0051】図2に示すフローチャートのステップ#1
(以下、「ステップ#」を「#」と略称する)におい
て、メインスイッチがオンされ、回路各部に電源供給が
なされると図示しないメモリに格納された所定のプログ
ラムを実行すべく回路各部がイニシャライズされ、CP
U15から手ぶれセンサ6に制御信号が送出され、ぶれ
センサ6が作動し、手ぶれ検出データがサンプリング回
路10に送られる。
【0052】そして、次の#2で記憶回路11の有する
メモリME1〜MEnの個数、この例では128が読み込
まれ、次の#3でサンプリング時間Stの読み込みが行
なわれる。
【0053】次の#4でサンプリング動作が開始され
る。ここで、手ぶれセンサ6の出力に基づいて得られる
ぶれ変化量データBkは、手ぶれセンサ6の出力A kを
サンプリング時間Stで一定のサンプリング期間Itだ
け積分した速度データとしてのディメンジョンで与えら
れる。
【0054】この様子を模式化したものが図5に示すも
ので、手ぶれセンサ6の出力A kをスタートポイントS
から微小なサンプリング時間Stでn回、例えば128
回のサンプリングを行い、一定のサンプリング期間It
だけ積分すると、そのデータは、次式のように表現され
る。
【0055】
【数1】 このようにして行われるサンプリングが開始されて#5
に移行してサンプリング時間演算ルーチンが実行され
る。
【0056】この#5の詳細は、図3に示すようになっ
ていて、ルーチンがスタートされると先ず#20と#2
1において、記憶回路11の有するメモリME1〜MEn
の番号(この例では128)をiとjとしてそれぞれ読
み込ませる。そして、次の#22でiを1つだけダウン
カウントさせ、次の#23でメモリME1〜MEnが1つ
だけシフトされる。
【0057】次の#24で「i≦1?」の判定がなさ
れ、この場合、NOであるので#22に戻され、再びi
を1つだけダウンカウントさせ、次の#23でメモリM
1〜MEnが1つだけシフトされ、次の#24で「i≦
1?」の判定がなされる。以下同様に#24がYESと
なるまで、換言すればi=1になるまで#22でiを1
つだけダウンカウントさせ、次の#23でメモリME1
〜MEnを1つだけシフトするのである。
【0058】そして、#24でYESとなったときに次
の#25でi=1のときに1番目のメモリME1に手ぶ
れセンサ6の出力A kが読み込まれ、次の#26でjが
1つだけダウンカウントされ、次の#27で「i≦1
?」の判定がなされ、このときにはNOであるので、#
21に戻され、この#21でメモリ番号がiとされ、次
の#22でiが1つだけカウントダウンされ、次の#2
3でメモリME1〜MEnが1つだけシフトされる。以下
同様にしてメモリME1〜MEnの個数(n個)分だけ手
ぶれセンサ6の出力Akが読み込まれる。
【0059】#27でYES、即ち、n個のデータ格納
が完了したときに#28に移行し、メモリME1〜MEn
の格納データとサンプリング時間Stとメモリ個数(1
28)に基づきフーリエ変換プロセッサ26によってフ
ーリエ変換が行なわれる。詳しくは、手ぶれセンサ6で
得られる手ぶれの出力Akの波形は、フーリエ変換を使
って次式のように表現できるのである。
【0060】
【数2】 以上のことを換言すれば、手ぶれの出力Akは、sin
波とcos波の和の形として表わすことができるという
ことである。
【0061】また、本実施例の場合、ぶれセンサ6に
は、加速度センサが用いられており、ぶれ速度データへ
の変換は、上述の1式に示すように1階積分することに
よって次の4式のように求めることができ、ぶれ量デー
タへの変換も上述の1式に示すように2階積分すること
によって次の5式のように求めることができる。
【0062】
【数3】 よって、ぶれ速度への変換とぶれ量への変換は、ぶれセ
ンサ6で得られたデータを2式と3式を使ってフーリエ
変換してcos波の振幅成分anとsin波の振幅成分
nを求め、これを4式と5式に代入することによって
行うことができる。
【0063】一方、上述のサンプリング出力B1のデー
タを2式と3式に示すようにフーリエ変換すると、次式
のようになる。
【0064】
【数4】 を求めることができ、次の出力B2からB3……において
も同様にしてcos波の振幅 i成分aとsin波の振
幅成分biに基づいてぶれ速度とぶれ量を求めることが
できる。ここで、mは、サンプリング回数であり、この
場合は、m=128となっている。
【0065】そして、次の#29でメモリ数を2で割
り、次の#30に移行して演算回路27によってスペク
トルSPが次のように演算される。
【0066】
【数5】 従って、この例における手ぶれの出力Akの周波数とス
ペクトルSPとの間は、図6に示すようなものになる。
【0067】そして、次の#31でiが1つだけダウン
カウントされ、#32に移行して「i≦0?」の判定が
行なわれ、このときにはNOであるので#30に戻さ
れ、再びスペクトルSPが求められ、#31でiが1つ
だけダウンカウントされたうえ、#32に移行する。こ
の#32がYESとなるまで動作が繰り返される。
【0068】#32がYESのときには、次の#33で
スペクトルSPの最大値Smaxが0と置かれ、次の#3
4でメモリ個数(#29で2で割られたメモリ数)が1
つだけアップカウントされ次の#35でiが1つだけダ
ウンカウントされる。
【0069】次に#36で「i≦0?」の判定が行なわ
れ、このときにはNOであるので#37に移行してS
max≦SPの判定がなされ、NOの場合には#35と#
36が再度実行され、#37でYESの場合に次の#3
8でスペクトルSPの最大値SmaxにおけるiをSla
gとして格納する。
【0070】このような格納が完了したら、即ち、#3
6がYESになったら、#39に移行し、この#39で
求められたSlagに基づいて最適なサンプリング時間
Stを演算し、次の#40に移行してメモリ数を演算す
ることによって一連の#5(サンプリング時間演算ルー
チン)の実行が完了して図2に示す#6に移行する。
【0071】この#6は、レリーズ釦が半押しである否
かをCOPU15に接続されたレリーズスイッチ(S
W)21のオンオフ状態で判定するものであり、NOの
場合には、上述の#5(サンプリング時間演算ルーチ
ン)が再度実行される。
【0072】#6がYESになると、次の#7に移行
し、ズーム位置検出回路19で得られたズーム位置デー
タZpxが格納され、CPU15からの指令に基づき測
光回路20が作動し、測光と露出演算が行われる。
【0073】さて、図3に示す#28が上述のようにし
て実行され、cos波の振幅成分a iとsin波の振幅
成分biが求められると、このデータは図2に示す#8
において、ぶれ演算回路31によって、メモリME1
MEnの格納データMtとズーム位置データZpxとサ
ンプリング時間Stとからぶれの大きさをチェックする
ためのBOL(t)がf(Mt,Zpx,St)として求
められる。
【0074】そして、次の#9に移行し、上述のデータ
OL(t)が所定の基準データC1に等しいかまたは大
きいか否かの判断が行われ、NOの場合には次の#10
に移行し、フォーカスモータ7が回転中である旨のフラ
グ、即ちMfフラグを“1”にセットして図4に示すフ
ローチャートの#5と#61に並列的に移行される。
【0075】一方、#9でYESの場合には、カメラ本
体の手ぶれ量が補正不可能な程に大きいので撮影者が意
図的にカメラ本体を移動、例えば高速移動する被写体を
流し撮りする等の場合であると判断し、手ぶれ補正を行
わないこととし、#11に移行させ、サンプリング回路
10によるサンプリング動作を強制的に停止させるもの
である。
【0076】そして、次の#12に移行し撮影用の測光
と測距を行う。この際に、AF回路16で得られた被写
体距離データDxは、AFデータ変換回路17に入力さ
れ、先程のズーム位置検出回路19で得られたズーム位
置データZpxの内容を加味(詳細は後述)し、フォー
カス駆動データDfxが求められ、次の#13において
フォーカスモータ7が駆動開始される。
【0077】そして、次の#14でDfx−Pix=0
であるか否かの判断が行われる。この判断は、実際にフ
ォーカス駆動させる際のフォーカスモータ7の駆動ステ
ップ数に対応したフォーカスモータ7がステップ駆動さ
れる毎にフォトインタラプタ18に生じるステップ数デ
ータPixとが等しいか否かを判断するもので、より具
体的にはフォーカス駆動すべきステップ数だけフォーカ
スモータ7がステップ駆動されたか否かを判断するもの
である。
【0078】#14でNOの間は、フォーカスモータ7
のステップ駆動が継続して行われ、YESの場合には、
フォーカス駆動が完了したものと判断し、#15でフォ
ーカスモータ7の駆動停止がなされる。
【0079】次の#16でレリーズスイッチ21がON
されたか否かが判断され、NOの場合にはそのまま待機
し、YESの場合には次の#17に移行しシャッタが開
にされ、フィルム露光が開始され次の#18でシャッタ
閉であるか否かが判断されNOの場合には、そのまま待
機し、YESの場合には、フィルム露光が完了して図4
に示す#60に移行し、給送駆動回路25を介して給送
モータ24が駆動され、フィルム巻上げ、シャッタチャ
ージ等が行われ次回のフィルム露光に備えられる。
【0080】さて、上述の#9でNOと判断されたと
き、即ち、手ぶれの量が所定値以下であると判断された
ときには、次の#10でフオーカスモータフラグMfが
“1”にセットされ、次に図4に示す#5,#41から
#60でなる第1系統と、#61から#65でなる第2
系統が並列的に実行されることになる。
【0081】先ず、第1系統について説明すると、先ず
上述の#5と同様のサンプリング時間演算ルーチンが、
図3を用いて前述説明したと同様に実行され、次の#4
1においてぶれ変化量データBkが、ぶれ演算回路31
によって、メモリME1〜MEnの格納データMtとサン
プリング時間StとからBk=f(Mt,St)として
求められる。
【0082】そして、次の#42において、フォーカス
モータフラグMfが“0”、即ちフォーカスモータ7が
停止中であるか否かが判断され、停止中のときはNOに
分岐し、#5に戻され、#5と#41と#42が再度に
亘って上述同様に実行される。
【0083】#42によってフォーカスモータ7が駆動
中であると判定されたときには、YESに分岐し、次の
#43に移行し、レリーズスイッチ21がONであるか
否かが判断され、ONされていない場合には#5と#4
1と#42が再度に亘って実行される。
【0084】そして、レリーズスイッチ21がONとな
り、#43がYESとなった場合には、#44に移行
し、 BLwide=f(Bk,Dx) が演算され、次の#45で BLzp=f(BLwide,Zpx) の演算が行われ、次の#46でBLzpをBLに変換す
ることが行われ,次の#47に移行する。
【0085】この#47は、アクチュエータ駆動回路1
4で求められたBLに基づいてぶれ補正アクチュエータ
9が駆動され、補正用光学部材5が光軸0に直交する方
向に移動されることによって手ぶれ補正が行われる。
【0086】そして、次の#48でシャッタが開とさ
れ、次の#49でシャッタ秒時Ssからサンプリングの
期間Itが差引かれ、この差引かれた時間Ssが次の#
50で0以下であるか否かが判断され、NOの場合には
再び#5によるサンプリング時間演算ルーチンが実行さ
れ#51から#55までの5つのステップが上述説明し
た#41,#44,#45,#46,#47と同様にし
て実行され、#55でぶれアクチュエータ駆動が行われ
た後に#49に戻される。
【0087】#49でシャッタ秒時Ssからサンプリン
グ時間Itを差引いた時間SS′が求められ次の#50
で時間「Ssが0?」以下であるか否かの判断がなさ
れ、NOである場合には上述同様に#5から#55が再
び行われる。
【0088】これらの#5から#55の繰返しは、#5
0で行われる判断で「Ss<0?」がYESとなるまで
行われ、言い換えればシャッタが開かれている間にはぶ
れ検出に基づいてぶれ予測補正が繰返し行われることに
なる。
【0089】#50でYESになった場合には、#56
に移行し、シャッタが閉であるか否かが判断され、NO
である場合には待機状態にされ、YESの場合には、次
の#57に移行し、ぶれ補正アクチュエータ9がぶれ補
正の方向とは逆の方向に駆動され初期位置に戻すように
駆動される。次の#58で、CPU15から送出される
禁止信号Iによってアクチュエータ駆動回路14の作動
が停止されぶれ補正アクチュエータ9が停止される。
【0090】次に#48においても上述の#47におけ
ると同様にしてCPU15から送出される禁止指令によ
ってサンプリング回路10が作動を停止され、次の#6
0に移行して次回の撮影に備えてフィルム巻上げ、シャ
ッタチャージ等のフィルム給送が行われ、一連の手ぶれ
補正のシーケンスにおける第1系統の動作が完了する。
【0091】一方、第2系統の動作は、上述の#10に
おいてフォーカスモータフラグが“1”になると図4に
示す#61に移行し、測光回路20がCPU15からの
指令に基づいて制御されて測光を行い、その測定値に基
づいた適正露光値に対応するシャッタ秒時と絞り値が求
められる。
【0092】これと同時的にAF回路16が、CPU1
5からの指令に基づいて制御されて測距を行い、このと
きに得られる被写体距離データDxをAFデータ変換回
路17によってフォーカス駆動データDfxに変換し、
次の#62でこのデータDfxによってフォーカス駆動
される。
【0093】次に、#63に移行し、「Dfx−Pix
=0」であるか否かの判断が行われる。この判断は、実
際にフォーカス駆動させる際のフォーカスモータ7の駆
動ステップ数に対応したフォーカス駆動量データDfx
とフォーカスモータ7がステップ駆動される毎にフォト
インタラプタ18に生じるステップ数データPixの累
積値とが等しくなったか否かを判断するもので、より具
体的には、フォーカス駆動すべきステップ数だけフォー
カスモータ7がステップ駆動されたか否かを判断するも
のである。
【0094】そして、#63でNOの場合には、フォー
カスモータ7のステップ駆動が引き続き行われ、YES
の場合には、フォーカス駆動が完了したものと判断し、
次の#64でフォーカスモータ7の駆動停止がなされ
る。
【0095】次の#65では、フォーカスモータフラグ
Mfを“0”、即ち、モータ停止状態にされ、次に撮影
されるときに備えられるのである。
【0096】従って、今まで説明した実施例において
は、ぶれセンサの出力に基づいてぶれ速度データやぶれ
量データを求める際に、従来のように1階積分や2階積
分を行わず、先ずフーリエ変換し、sin波の振幅成分
とcos波の振幅成分を求め、これらに基づいてぶれ速
度データとぶれ量データを求めているために従来の欠点
であった直前データの重み付けが大きいために誤差が積
重ねられてしまうことが無い。
【0097】これに伴って、データの信頼性が向上し、
ぶれセンサの有する個有の精度は特別に高くしなくても
良いために、換言すれば、ぶれセンサの誤差が積重ねら
れることがないので割合にラフなものとすることができ
結果的にカメラの価格を低減させることができる。
【0098】また、ぶれ補正を行なうための基本データ
である手ぶれ検出データを、フーリエ変換する際に、手
ぶれ検出部材に固有の特性の相違、並びに手ぶれ検出デ
ータの出力データの変動成分の大小に適合させてより最
適なぶれ検出データが得られるようにサンプリング時間
を可変させているので、手ぶれ補正精度を悪化させるこ
となしに手ぶれを有効適切に補正することができる。
【0099】なお、本発明は、上述の実施例に限定され
ることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形
実施をすることができることは勿論である。
【0100】例えば、補正用光学部材としては、上述の
例のみならず、くさび形のプリズムを光軸に直交して配
置し、ぶれ補正を行う際にそれを上下動させるようにし
てもよい。
【0101】また、本発明に係るカメラに用いられてい
る手ぶれ検出部の具体例としては、上述の実施例に示す
ものに限定されず、カメラ本体に生じる手ぶれに対応す
るデータを電気信号として得られるものであれば良いと
いうことである。
【0102】さらに、本発明に係るカメラは、上述の実
施例で説明したように、撮影レンズがズームレンズの場
合のみならず二焦点式カメラや単焦点式のカメラにも上
述同様に適用できることは勿論であり、被写体距離の大
小に応じてぶれ補正量を修正することは設計の自由に任
され、同様に焦点距離の大小に応じてぶれ補正量を修正
することも設計の自由に任されるものである。
【0103】また、ぶれ補正を行なう態様が実施例にお
いては、いわゆるリアルタイムな制御が行なわれている
が、極めて短い時間間隔で複数のぶれ検出を行い、これ
らのでデータに基づいてシャッタ開閉時点におけるぶれ
予測機能を加味するようにしても良いことは勿論であ
る。
【0104】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明は、
カメラ本体の手ぶれによって生じるフィルム面上での像
位置の移動を補正するために撮影光学系の光路中に介挿
された補正用光学部材を必要な方向に移動または傾斜さ
せるための基本データである手ぶれ検出データを、フー
リエ変換プロセッサでフーリエ変換する際に、手ぶれ検
出部材に固有の特性の相違、並びに手ぶれ検出データの
出力データの変動成分の大小に適合させてより最適なぶ
れ検出データが得られるようにサンプリング時間を可変
させているので、手ぶれ補正精度を悪化させることなし
に手ぶれを有効適切に補正することができると共に、ぶ
れ補正の駆動を行なうための駆動量データを得るに際し
て構成の複雑化や高価格化をもたらすことのないカメラ
の手ぶれ補正装置およびその手ぶれ補正方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラの手ぶれ補正装置の一実施
例における回路構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す実施例の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図3】図2中の一部のステップであるサンプル時間演
算のサブルーチンの詳細を説明するためのフローチャー
トである。
【図4】図2に続く動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図5】図1に示す実施例におけるサンプリング動作を
説明するための波形図である。
【図6】図1に示す実施例におけるスペクトル演算の状
態を示す波形図である。
【図7】従来の手ぶれ補正機能付きカメラの動作を概念
的に示す光路図である。
【図8】従来のカメラの手ぶれ補正装置における手ぶれ
補正動作を示す波形図である。
【図9】図8の一部拡大図である。
【図10】従来のカメラの手ぶれ補正装置における手ぶ
れ補正後の手ぶれ量の時間的変化を示す波形図である。
【符号の説明】
1 撮影光学系 2 フィルム面 3 フォーカスレンズ群 4 ズームレンズ群 5 補正用光学部材 6 手ぶれセンサ 7 フォーカスモータ 8 ズームモータ 9 ぶれ補正アクチュエータ 10 サンプリング回路 11 記憶回路 12 フォーカス駆動回路 13 ズーム駆動回路 14 アクチュエータ駆動回路 15 CPU 16 AF回路 17 AFデータ変換回路 18 フォトインタラプタ 19 ズーム位置検出回路 20 測光回路 21 レリーズスイッチ 22 測光スイッチ 23 ズームスイッチ 24 給送モータ 25 給送駆動回路 26 フーリエ変換プロセッサ 27 演算回路 28 比較回路 29 サンプリング時間演算回路 30 サンプリング時間可変回路 31 ぶれ演算回路 32 ぶれ補正データ変換回路 ME1〜MEn メモリ O 光軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラ本体に生じる手ぶれを電気信号に変
    換して手ぶれ検出データを得るぶれセンサと、 このぶれセンサからの手ぶれ検出データを、後記サンプ
    リング時間演算回路で得られたサンプリング時間でサン
    プリングするサンプリング回路と、 このサンプリング回路からの複数時点におけるサンプリ
    ング出力データを格納する記憶回路と、 この記憶回路に格納された前記サンプリング出力データ
    のそれぞれをフーリエ変換するフーリエ変換プロセッサ
    と、 このフーリエ変換プロセッサからの複数の出力のスペク
    トル情報を演算する演算回路と、 この演算回路で得られた前記スペクトル情報の相関デー
    タを求める比較回路と、 この比較回路で得られた前記相関データから上記サンプ
    リング回路における最適なサンプリング時間を演算する
    サンプリング時間演算回路と、 上記記憶回路に格納された前記サンプリング出力データ
    に基づいて、前記カメラ本体の手ぶれによって生じるフ
    ィルム面上での像位置の移動を補正するために撮影光学
    系の光路中に介挿された補正用光学部材を必要な方向に
    移動または傾斜させるぶれ補正データを演算するぶれ補
    正データ演算回路と、 を具備することを特徴とするカメラの手ぶれ補正装置。
  2. 【請求項2】カメラ本体に生じる手ぶれをぶれセンサを
    用いて電気信号に変換して手ぶれ検出データを得て、 この得られた手ぶれ検出データを、後記サンプリング時
    間でサンプリングし、複数時点における複数のサンプリ
    ング出力データを記憶回路に格納し、 この格納されたサンプリング出力データのそれぞれをフ
    ーリエ変換し、 この複数のフーリエ変換出力のスペクトル情報を演算
    し、 得られたスペクトル情報の相関データを求め、この相関
    データから最適なサンプリング時間を演算し、 前記記憶回路に格納された複数のサンプリング出力デー
    タに基づいて、カメラ本体の手ぶれによって生じるフィ
    ルム面上での像位置の移動を補正するために撮影光学系
    の光路中に介挿された補正用光学部材を必要な方向に移
    動または傾斜させるようにしたことを特徴とするカメラ
    の手ぶれ補正方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2544047A3 (en) * 2008-07-15 2013-04-10 Canon Kabushiki Kaisha Image stabilization control apparatus and imaging apparatus
JP2015034997A (ja) * 2014-10-02 2015-02-19 株式会社ニコン 振れ補正装置および撮影装置

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US9294677B2 (en) 2008-07-15 2016-03-22 Canon Kabushiki Kaisha Image stabilization control apparatus and imaging apparatus with correction value based on outputs of first and second vibration detection units
JP2015034997A (ja) * 2014-10-02 2015-02-19 株式会社ニコン 振れ補正装置および撮影装置

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