JPH0720547A - カメラの手ぶれ補正装置 - Google Patents

カメラの手ぶれ補正装置

Info

Publication number
JPH0720547A
JPH0720547A JP18349993A JP18349993A JPH0720547A JP H0720547 A JPH0720547 A JP H0720547A JP 18349993 A JP18349993 A JP 18349993A JP 18349993 A JP18349993 A JP 18349993A JP H0720547 A JPH0720547 A JP H0720547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
shake
blur
camera
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18349993A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Nishida
徹 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP18349993A priority Critical patent/JPH0720547A/ja
Publication of JPH0720547A publication Critical patent/JPH0720547A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 撮影者個有のぶれ特性、カメラの重量バラン
スによって異なるぶれ特性など広範囲のぶれ振動の態様
に適応した手ぶれ補正を実現する。 【構成】 学習プロセッサ18は、手ぶれに起因する加
速度および像移動を検出する加速度センサ11aおよび
CCD14からのぶれデータを、第1のメモリ回路13
および第2のメモリ回路17を介して受けて所定の関係
を満たす係数を演算する。変数選択プロセッサ19は、
上記係数を基に上記両ぶれデータ間の誤差成分が最小に
なる入力変数を選択する。この入力変数と第1のメモリ
回路13に記憶されたデータを基にして、ぶれ演算回路
21、ぶれ補正演算回路22によりフィルム面5上のぶ
れを打ち消すぶれ補正データを演算する。アクチュエー
タ23は、このぶれ補正データに基き、手ぶれを打ち消
すようにぶれ補正レンズ4を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラの手ぶれ補正装
置に関し、より詳細には、撮影者が撮影を行う際に、カ
メラ本体に生じる手ぶれを検出し、この手ぶれを打ち消
すように制御できるカメラの手ぶれ補正装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラの自動化が著しく進み、撮
影行うに際して基本的なことは、その殆どが自動化され
るような趨勢であり、露出の自動化は勿論のことピント
合わせを自動化することも広く行われている。
【0003】また、その一環としてカメラ本体に生じる
手ぶれを検出し、この手ぶれを打ち消すように制御する
ことも提案されている。この一例として、特開平3−3
7633号公報に開示されているカメラの手ぶれ補正装
置がある。
【0004】即ち、この手ぶれ補正装置は、カメラ本体
に角速度計を設け、この角速度計によって手ぶれ振動を
検出し、この検出結果に基づいてフィルム面上での像位
置の移動量を演算し、この演算結果に基づいて手ぶれを
打ち消すための駆動を行うものであるが、この手ぶれの
打消の駆動量を、撮影レンズ光学系の鏡筒をボイスコイ
ルモータで駆動することによって行っている。これによ
って、撮影者の手ぶれに起因する像ぶれを打ち消した撮
影を行うようにしている。
【0005】しかしながら、この従来技術は、通常の撮
影で生じる手ぶれ成分の1Hzないし12Hzの周波数
の成分を重点的に抽出しているので、この帯域の手ぶれ
については有効に抑制できるものの、いわゆるリアルタ
イム的な制御であるので時間平均的な制御に対応させる
ことが難しい。
【0006】そこで、特開昭63−8628号公報に開
示されているカメラ振動検出装置においては、時間平均
的な制御で得られる速度信号を所定時間に亘る移動時間
平均値として連続的に算出する移動平均算出手段を設
け、この移動平均算出手段の出力を用いてカメラの手ぶ
れ補正を行なうようにしている。
【0007】これによって、実際のカメラに生じている
手ぶれ振動状態あるいはその他の取扱いに由来した状態
に対応させて、高精度制御のために必要とされる、検出
回路全体の有するフィルタ特性上の位相誤差の難の解消
や対象外信号の除去を都合よく調整することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のカメラの手ぶれ
補正装置においては、カメラ本体に生じる手ぶれを、カ
メラ本体に取りつけられた加速度センサにより検出し、
これによって得られるデータに基づいて像ぶれ補正量を
演算によって求め、この像ぶれ補正量だけぶれ補正部材
(補正プリズム等)を駆動して像ぶれの生じない鮮明な
写真を得るようにしているので、一応の手ぶれ補正が行
えるものの、手ぶれの検出を行う態様としては現実的で
ない面がある。
【0009】即ち、手ぶれ補正のための従来の手ぶれ検
出は、撮影者によって異なるカメラ保持の態様、撮影者
によって異なる手ぶれ振動の振動数及び振幅、あるい
は、カメラ本体に装着される交換レンズの重量バランス
については何ら考慮されておらず、特別の前提条件の無
い状態で行われているのが現状である。従って、手ぶれ
補正の対象とする条件がかなり広い範囲に亘っているの
で、正確な手ぶれ補正が行えないという問題がある。
【0010】また、この問題は、近年特に著しく発達し
ているズームレンズの高倍率化のために手ぶれ補正の精
度向上が要求されていることに応じ得ないという問題に
つながっている。
【0011】本発明は、上述の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、実際の手ぶれ振動の特
性、即ち、撮影者の癖やカメラ本体に装着された交換レ
ンズの重量バランス等に対応した広い範囲の手ぶれ振動
の態様に適応できるカメラの手ぶれ補正装置を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決する手段】本発明の請求項1に係るカメラ
の手ぶれ補正装置は、上述の目的を達成するために、少
なくとも撮影者の手ぶれに起因する加速度または角速度
を検知するぶれセンサと、被写体像または被写体像に相
応する像を受けて画像情報信号に変換して少なくとも撮
影者の手ぶれに起因する像移動を検出して像データを得
る光センサと、上記ぶれセンサの出力をサンプリングし
て得たぶれデータを時系列的に記憶する第1の記憶手段
と、上記光センサの出力をサンプリングして得た像デー
タを時系列的に記憶する第2の記憶手段と、上記第1の
記憶手段に記憶された時系列ぶれデータと上記第2の記
憶手段に記憶された時系列データとからこれらの関係を
満たす係数を複数時点で演算する学習手段と、この学習
手段で得られる複数の係数を演算して複数の入力変数を
求め、求められた複数の入力変数のうちの、上記第1の
記憶手段に記憶された時系列ぶれデータと上記第2の記
憶手段に記憶された時系列データとの誤差成分が最小に
なるものを選択する変数選択手段と、上記第1の記憶手
段に記憶されたデータと上記変数選択手段で選択された
入力変数に基づいてぶれ速度データまたはぶれ量データ
を演算するぶれ演算手段と、このぶれ演算手段で求めら
れたぶれ速度データまたはぶれ量データをフィルム面上
のぶれを打ち消すように補正するぶれ補正データに変換
するぶれ補正演算手段と、このぶれ補正演算手段で得ら
れたぶれ補正データに基づいてぶれ補正部材を駆動する
ぶれ補正駆動手段と、を具備することを特徴とするもの
である。
【0013】また、上記の目的を達成するために、本発
明の請求項2に係るカメラの手ぶれ補正装置は、請求項
1におけるぶれセンサと光センサとぶれ補正演算手段と
ぶれ補正駆動手段とを具備すると共に、少なくとも撮影
者の手ぶれに起因する加速度または角速度を検知するぶ
れセンサと、被写体像または被写体像に相応する像を受
けて画像情報信号に変換して少なくとも撮影者の手ぶれ
に起因する像移動を検出する光センサと、上記ぶれセン
サの出力を時系列的に記憶する記憶手段と、この記憶手
段に記憶された時系列データと上記光センサの出力デー
タからこれらの関係を満たす結合係数を複数時点で演算
する学習手段と、上記記憶手段に記憶されたデータと上
記学習手段で求められた結合係数に基づいてぶれ速度デ
ータまたはぶれ量データを演算するぶれ演算手段と、こ
のぶれ演算手段で求められたぶれ速度データまたはぶれ
量データをフィルム面上のぶれを打ち消すように補正す
るぶれ補正データに変換するぶれ補正演算手段と、上記
ぶれ補正演算手段で得られたぶれ補正データに基づいて
ぶれ補正部材を駆動するぶれ補正駆動手段と、を具備す
ることを特徴とするものである。
【0014】さらに、上記の目的を達成するために、本
発明の請求項3に係るカメラの手ぶれ補正装置は、請求
項1におけるぶれセンサと光センサとぶれ補正演算手段
とぶれ補正駆動手段と記憶手段とを具備すると共に、少
なくとも撮影者の手ぶれに起因する加速度または角速度
を検知するぶれセンサと、被写体像または被写体像に相
応する像を受けて画像情報信号に変換して少なくとも撮
影者の手ぶれに起因する像移動を検出する光センサと、
上記ぶれセンサの出力を時系列的に記憶する記憶手段
と、この記憶手段に記憶されたデータと上記光センサの
出力データからこれらの関係を満たす結合係数を複数時
点で演算しこの演算により得られた結合係数を略対数的
に変換した学習データとする学習手段と、上記記憶手段
に記憶されたデータと上記学習手段で求められた学習デ
ータに基づいてぶれ速度データまたはぶれ量データを演
算するぶれ演算手段と、このぶれ演算手段で求められた
ぶれ速度データまたはぶれ量データをフィルム面上のぶ
れを打ち消すように補正するぶれ補正データに変換する
ぶれ補正演算手段と、このぶれ補正演算手段で得られた
ぶれ補正データに基づいてぶれ補正部材を駆動するぶれ
補正駆動手段と、を具備することを特徴とするものであ
る。
【0015】また、本発明の請求項4、5、6のそれぞ
れにおけるカメラの手ぶれ補正装置は、請求項1、2、
3のそれぞれにおける構成のうちのぶれ補正演算回路を
上記ぶれ演算手段で求められたぶれ速度データまたはぶ
れ量データを撮影レンズ光学系の焦点距離データに応じ
てフィルム面上のぶれを打ち消すように補正するぶれ補
正データに変換するぶれ補正演算手段とするように構成
したことを特徴とするものである。
【0016】
【作用】上記のように構成されたカメラの手ぶれ補正装
置は、少なくとも撮影者の手ぶれに起因する加速度また
は角速度をぶれセンサで検知し、被写体像または被写体
像に相応する像を受けて画像情報信号に変換して少なく
とも撮影者の手ぶれに起因する像移動を光センサで検出
して像データを求める。
【0017】上記ぶれセンサで得られたぶれデータを第
1の記憶手段に時系列的に記憶し、上記光センサで得ら
れた像データを第2の記憶手段に時系列的に記憶し、上
記第1の記憶手段に記憶された時系列ぶれデータと上記
第2の記憶手段に記憶された時系列データとからこれら
の関係を満たす係数を複数時点で学習手段で演算する。
【0018】この学習手段で得られる複数の係数を演算
して複数の入力変数を求め、求められた複数の入力変数
のうちの、上記第1の記憶手段に記憶された時系列ぶれ
データと上記第2の記憶手段に記憶された時系列データ
との誤差成分が最小になるものを選択手段で選択する。
【0019】上記第1の記憶手段に記憶されたデータと
上記選択手段で選択された入力変数に基づいてぶれ速度
データまたはぶれ量データをぶれ演算手段で演算し、上
記ぶれ演算手段で求められたぶれ速度データまたはぶれ
量データをフィルム面上のぶれを打ち消すように補正す
るためのぶれ補正データへの変換をぶれ補正演算手段で
演算する。
【0020】このぶれ補正演算手段で得られたぶれ補正
データに基づいてぶれ補正駆動手段がぶれ補正部材を駆
動することによって、撮影者の癖やカメラ本体に装着さ
れる交換レンズの重量等に対応した広い範囲の手ぶれ振
動の態様に適応できる手ぶれ補正をすることができる。
【0021】また、上記請求項2のように構成されたカ
メラの手ぶれ補正装置は、ぶれセンサと光センサとぶれ
補正演算手段とぶれ補正駆動手段とを有し、上記ぶれセ
ンサの出力を時系列的に記憶手段で記憶し、上記記憶手
段に記憶された時系列データと上記光センサの出力デー
タとから両データの結合係数を複数時点で学習手段で演
算する。
【0022】上記記憶手段に記憶されたデータと上記学
習手段で求められた結合係数に基づいてぶれ速度データ
またはぶれ量データをぶれ演算手段で演算することによ
って、撮影者の癖やカメラ本体に装着される交換レンズ
の重量等に対応した広い範囲の手ぶれ振動の態様に適応
できる手ぶれ補正を実現している。
【0023】さらに、本発明の請求項3に係るカメラの
手ぶれ補正装置は、請求項1のように構成されたぶれセ
ンサと光センサとぶれ補正演算手段とぶれ補正駆動手段
と記憶手段とを有し、上記記憶手段に記憶されたデータ
と上記光センサの出力データとから両データの結合係数
を複数時点で演算する。得られた結合係数を略対数的に
変換した学習データを学習手段で求め、上記記憶手段に
記憶されたデータと上記学習手段で求められた学習デー
タに基づいてぶれ速度データまたはぶれ量データをぶれ
演算手段で演算することによって、撮影者の癖やカメラ
本体に装着される交換レンズの重量等に対応した広い範
囲の手ぶれ振動の態様に適応できる手ぶれ補正を実現し
ている。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。先ず、第1実施例を図1ないし図12を用いて説明
する。この実施例は、撮影光学系を構成する撮影レンズ
に、自動合焦機能を有するズームレンズを用いたカメラ
に、請求項1の発明を適用したものである。
【0025】全体構成の概略を示す図1において、撮影
光学系1は、フォーカスレンズ2とズームレンズ3とぶ
れ補正レンズ4で構成され、その光軸O上にフィルム5
が位置されている。
【0026】また、フォーカスレンズ2を光軸Oの方向
に駆動することによって合焦状態にすることができ、ズ
ームレンズ3を光軸Oの方向に駆動することによって焦
点距離が変更でき、ぶれ補正レンズ4を光軸Oに直交し
た方向もしくは光軸Oに対して傾斜する方向に駆動する
ことによってフィルム5の面に生じる手ぶれを打ち消す
ことができるようになっている。
【0027】このような撮影光学系1には、像検出光学
系6が設けられ、この像検出光学系6は、被写体像また
は被写体像に相応する像を受けて画像情報信号に変換し
て少なくとも撮影者の手ぶれに起因する像移動を検出す
る光センサ(後述するCCD14)に像を導くものであ
る。
【0028】この具体例としては、フォーカスレンズ
2、ズームレンズ3、ぶれ補正レンズ4で形成される撮
影光学系の光束の一部をハーフミラー等で分岐して光セ
ンサへの導入光学系を構成したり、撮影光学系とは全く
の別個に光センサへの導入光学系を構成したり、ファイ
ンダ光学系の光束の一部をハーフミラー等で分岐して光
センサへの導入光学系を構成することができる。
【0029】撮影光学系1が設けられたカメラ本体には
加速度センサ11が固定され、カメラ本体に生じる手ぶ
れに起因する加速度を検知することができるようになっ
ている。
【0030】この加速度センサ11には、サンプリング
回路12が接続され、その出力端には第1の記憶手段と
しての第1のメモリ回路13が接続されている。この第
1のメモリ回路13は、上記加速度センサのぶれデータ
を時系列的に記憶するための第1の記憶手段である。一
方、像検出光学系6によって形成される導入光は、CC
D14に導かれるように構成されている。
【0031】このCCD14の出力端は、サンプリング
回路15とピーク検出回路16を順次に介して第2のメ
モリ回路17に接続されている。この第2のメモリ回路
17は、CCD14で得られる像データを時系列的に記
憶するための第2の記憶手段である。
【0032】この第1のメモリ回路13と第2のメモリ
回路17のそれぞれから時系列的に得られるデータは、
学習プロセッサ18に供給されるようになっている。こ
の学習プロセッサ18は、第1のメモリ回路13に記憶
された時系列ぶれデータと第2のメモリ回路17に記憶
された時系列データとから、これらの関係を満たす係数
(詳細は後述する)を複数時点で演算する学習手段であ
る。
【0033】この学習プロセッサ18には、自身で得ら
れる複数の係数を演算して複数の入力変数を求め、求め
られた複数の入力変数のうちの最適なものを選択する変
数選択手段としての変数選択プロセッサ19が接続され
ている。
【0034】以上の第1のメモリ回路13、第2のメモ
リ回路17、学習プロセッサ18、変数選択プロセッサ
19等や後述するぶれ演算回路21のそれぞれは、CP
U20によって総合的に制御され、所定の演算プログラ
ムが実行できるようにされている。
【0035】第1のメモリ回路13から時系列的に出力
されるデータは、上述の変数選択プロセッサ19で選択
された入力変数のデータと共にぶれ演算回路21に供給
されるように構成されている。このぶれ演算回路21
は、第1のメモリ回路13に記憶されたデータと変数選
択プロセッサ19で選択された入力変数に基づいてぶれ
速度データまたはぶれ量データを演算するぶれ演算手段
である。
【0036】このぶれ演算回路21の次段には、ぶれ補
正演算回路22が接続されている。このぶれ補正演算回
路22は、ぶれ演算回路21で求められたぶれ速度デー
タまたはぶれ量データを撮影レンズ光学系の焦点距離デ
ータに応じてフィルム面5上のぶれを打ち消すように補
正するぶれ補正データに変換して演算するものである。
このぶれ補正演算回路22の出力端には、ぶれ補正レン
ズ4を駆動してフィルム面上の像ぶれを打ち消すように
駆動するアクチュエータ23が接続されている。
【0037】さて、CPU20には、自身の制御の基に
適正露光を与えることが出来るようにされた周知の測光
回路24が接続されている。また、CPU20には、レ
リーズスイッチ25が接続されている。
【0038】このレリーズスイッチ25は、シャッタレ
リーズ釦の押込みに連動して半押しでオンされる第1レ
リーズスイッチと、さらに釦を押込むことによってオン
される第2レリーズスイッチとの2つのスイッチで構成
されている。
【0039】さらに、CPU20には、ズームスイッチ
26が接続されている。このズームスイッチ26は、撮
影光学系1ゐ形成するズームレンズ3の焦点距離を広角
側に駆動させるための広角スイッチと望遠側に駆動させ
るための望遠スイッチとの2つのスイッチで構成されて
いる。
【0040】また、CPU20には、駆動回路27を介
して給送モータ28が接続され、フィルムを給送出来る
ように構成されている。さらに、CPU20には、周知
のAF回路29が接続され、その出力端に被写体距離デ
ータが得られるように構成され、この被写体距離データ
は、AF回路29の次段に接続されたAFデータ変換回
路30によって合焦駆動量データに変換されるように構
成されている。
【0041】上述のズームスイッチ26によって指定さ
れるズーミングの方向がCPU20によって識別されて
出力される駆動データは、ズーム駆動回路31を介して
ズームモータ32に供給され、このズームモータ32で
ズームレンズ3を所定の方向に駆動できるように構成さ
れている。
【0042】このときにズームレンズ3の焦点距離デー
タは、ズーム位置検出回路33によって検出されてズー
ム駆動回路31に入力されると共にAFデータ変換回路
30にも入力されるように接続されている。
【0043】上述のAFデータ変換回路30で得られる
合焦駆動量データは、次段のフォーカス駆動回路34を
介してフォーカスモータ35に供給され、フォーカスモ
ータ35によって撮影光学系1を形成するフォーカスレ
ンズ2が合焦駆動されるように構成されている。
【0044】このときにフォーカス駆動された量を検出
するフォトインタラプタ36が設けられていて、このフ
ォトインタラプタ36のデータがフォーカス駆動回路3
4に出力されるようになっている。
【0045】上述の第1のメモリ回路13と第2のメモ
リ回路17の内部は、図2に示されるように構成されて
いる。即ち、第1のメモリ回路13は、メモリ1、メモ
リ2、……メモリNでなる複数(N個)のメモリを直列
的に形成して構成され、最初のメモリ1にサンプリング
回路12からの出力であるぶれデータDが供給され、所
定の周期でもって順々に次段のメモリにシフトとされ、
第1のメモリ回路13全体を見た場合には、第1のメモ
リ回路13から時系列的なデータが学習プロセッサ18
とぶれ演算回路21の両方にデータ出力されることにな
る。
【0046】また、第2のメモリ回路17も、メモリ
1、メモリ2、……メモリNでなる複数(N個)のメモ
リを直列的に形成して構成され、最初のメモリ1にピー
ク検出回路16からの出力である光データCが供給さ
れ、所定の周期でもって順々に次段のメモリにシフトと
され、第2のメモリ回路17全体を見た場合には、第2
のメモリ回路17から時系列的なデータが学習プロセッ
サ18にデータ入力されることになる。
【0047】以上のように構成されたカメラの手ぶれ補
正装置における動作を図3ないし図12を用いて説明す
る。図3に示すステップ#1(以下、「ステップ#」を
「#」と省略して記載する)でメインスイッチがオンさ
れると回路各部に電源供給がなされ、初期設定が行われ
て待機状態にされる。
【0048】そして、#2においてレリーズスイッチ2
5を形成する2つのスイッチのうちの第1レリーズスイ
ッチがオンされたか否か、即ちカメラ本体に設けられた
レリーズ釦が半押しされたか否かがCPU20で判断さ
れ、NOの場合には待機状態がそのまま継続し、YES
の場合には#3に移行して測光回路24による測光とA
F回路29による測距が開始される。
【0049】この測光と測距の動作は、周知の手段でも
って行われ、本発明の要旨には直接に関係しないのでそ
の詳細を省略するが、その概要は、次の通りである。即
ち、#3で行われた測光と測距の適正露光データと合焦
駆動データが記憶され、後述する#21でレリーズスイ
ッチ25を形成する2つのスイッチのうちの第2レリー
ズスイッチがオンされたときに露光動作が開始されると
共に合焦駆動が開始され、しかる後に適正露光が与えら
れると共に合焦状態にされることになるのである。
【0050】さて、#3で測光と測距が上述のように実
行されると共に、撮影光学系1を形成するズームレンズ
3における焦点距離データZpがズーム位置検出回路3
3で検出されて格納され、この焦点距離データZpがA
Fデータ変換回路30に入力されると共にズーム駆動回
路31にも入力される。
【0051】そして、このような#3が実行された後に
移行する#4は、jを0に初期セットし、次の#5でi
をnに初期セットするものである。このnは、第1のメ
モリ回路13における複数のメモリの数Nに対応したア
ドレスを意味し、この実施例ではNとなっている。
【0052】また、jは、第1のメモリ回路13におけ
る複数のメモリの数nのそれぞれの出力データのうちの
2つのデータを組み合わせたもののペア数になってい
る。次の#4で上述のjが0にセットされ#5でiがn
(この例ではn=12)にセットされ#6に移行する。
【0053】この#6から#9は、ぶれデータDと光デ
ータCを時系列的に並べ変えるステップであり、#11
から#15は、加速度センサ11で検出されたぶれデー
タをサンプリング回路12でサンプリングしたぶれデー
タDと、CCD14に生じる光出力をサンプリング回路
15でサンプリングした出力をピーク検出回路16でピ
ーク検出した光データCとを時系列的に並べ変えるステ
ップである。
【0054】ピーク検出回路16におけるピーク検出
は、図5に示すように光データCの出力が、例えば時点
0 において実線で示すようになり、時点t1 において
破線で示すようになり、時点t2 において一点鎖線で示
すようになった場合に、それぞれのピーク値P0 、P
1 、P2 が検出されることになる。
【0055】このピーク値P0 、P1 、P2 は、手ぶれ
に相応して変化することになり、経過時間的に見た場合
には、図6に示すように手ぶれ振動に相応した変化をす
ることになる。即ち、基準点0を境にしてプラスピーク
(+P)とマイナスピーク(−P)に分布することにな
る。一方、サンプリング回路12より得られるぶれデー
タDは、その一例を図7に示すように手ぶれの方向(±
方向)と絶対量に追従したものとなり、その変位は、図
8に一例を示すようになる。さて、このようにして得ら
れるぶれデータDと光データCの処理は、図3に戻り#
16で、学習プロセッサ18における処理手順の階層L
が1にセットされ、次段の#17で第1階層の学習手法
が実行され、次の#18で階層Lが1ステップ歩進され
て2にセットされ、次の#19で「L≦2?」の判定が
なされ、YESの場合(階層Lが1または2の場合)に
第2階層の学習手法が実行され、#19がNOとなって
#20に移行されるのである。
【0056】次にこれらの学習手法の詳細について説明
する。即ち、学習手法は、基本的には、下記のような関
数を基礎関数として変数を自然発生的に増やして行く手
法である。即ち、基礎関数を Yk =a0 +(a1 ・xi )+(a2 ・xj )+(a3 ・xi 2 ) +(a4 ・xj 2 )+(a5 ・xi ・xj ) …………式1 とし、xi とxj のそれぞれを入力変数とし、出力変数
をYk とし、係数をa0〜a5 とする。
【0057】そして、N個の入力変数xi (i =1,
2,3・・・N)と出力変数C(t)との間には、 C(t)=f(x1 ,x2 ・・xpreN) …………式2 という非線形の関係がある。
【0058】この実施例の場合には、入力変数xi が、
加速度センサ11から出力されるぶれデータDに置き換
えられ、出力変数C(t)は、CCD14への入射像の
面の移動量(フィルム5における像面の移動量に等価な
もの)データである光データCに置き換えられる。
【0059】また、入力変数xi の個数preNは、一定
の学習期間tLを定めたときにその中に含まれる個数で
ある。そして、N個の入力変数xi (i =1,2,3・
・・N)から2つのデータをxi ,xj のように組み合
わせて上述の式1を用いて時間tにおけるxi ,xj
代入しておく。上述の式1におけるxi とxj に、時間
tにおける第1のメモリ回路13から出力データを代入
するのである。
【0060】一方、時間tにおける出力変数C(t)と
出力変数Yk の2乗誤差εは、次の式3により求められ
る。 ε={C(t)−Yk2 =[C(t)−{a0 +(a1 ・xi )+(a2 ・xj )+(a3 ・xi 2 ) +(a4 ・xj 2 )+(a5 ・xi ・xj )}]2 …………式3 この式3より学習期間の時点0からtL までの間の2乗
誤差εは、次の式4により求められる。
【0061】
【数1】 ここで、学習期間tL は、1回当たりの学習時間より充
分に長いものにする。
【0062】この式4においては、出力変数C(t)と
入力変数xi ,xj が既知となっていて、係数a0 ,a
1 ,a2 ,a3 ,a4 ,a5 と2乗誤差εが未知数であ
り、最終的には係数a0 〜a5 を求めるのであるから、
式4を誤差εを0として係数a0 〜a5 で偏微分する
と、次の式5ないし式10のような6つの式が得られ
る。
【0063】 ∂εk /∂a0 =2・Σ[C(t)−{ a0 +( a1 ・xi)+(a2 ・xj) +(a3 ・xi 2)+(a4 ・xj 2) +(a5 ・xi ・xj)}]=0 …………式5 ∂εk /∂a1 =2・Σ[C(t)−{ a0 +(a1 ・xi)+(a2 ・xj) +(a3 ・xi 2)+(a4 ・xj 2) +(a5 ・xi ・xj )}]xi =0 …………式6 ∂εk /∂a2 =2・Σ[C(t)−{a0 +(a1 ・xi)+(a2 ・xj) +(a3 ・xi 2)+(a4 ・xj 2) +(a5 ・xi ・xj )}]xj =0 …………式7 ∂εk /∂a3 =2・Σ[C(t)−{a0 +(a1 ・xi)+(a2 ・xj) +(a3 ・xi 2)+(a4 ・xj 2) +(a5 ・xi ・xj )}]xi 2 =0 …………式8 ∂εk /∂a4 =2・Σ[C(t)−{a0 +(a1 ・xi)+(a2 ・xj) +(a3 ・xi 2)+(a4 ・xj 2) +(a5 ・xi ・xj )}]xj 2 =0 …………式9 ∂εk /∂a5 =2・Σ[C(t)−{a0 +(a1 ・xi)+(a2 ・xj) +(a3 ・xi 2)+(a4 ・xj 2) +(a5 ・xi ・xj )}]xi ・xj =0 …………式10 この式5ないし式10は、連立1次方程式となっている
ので、周知のガウス・ヨルダン法等を用いて解くことに
より係数a0 〜a5 を求めることができる。これによ
り、学習期間0〜tLEARN における最適な係数a0 〜a
5 を求めることになる。これは次の式11のような構造
式になる。
【0064】
【数2】 この式11において係数a0 〜a5 は、既知であるので
入力変数xi ,xjとしてぶれデータDと光データC
を代入することによって2乗誤差εを求めることが出来
るのである。
【0065】このようにして各入力変数xi ,xj ごと
に求められた2乗誤差εは、CPU20の制御の基に格
納されて学習演算が完了して、次の#20に移行する。
【0066】このようなモデル化された構造式にぶれデ
ータDと光データCを代入して変位 #20は、第1のメモリ回路13に記憶された時系列ぶ
れデータと第2のメモリ回路17に記憶された時系列デ
ータとの誤差成分が最小になるものを選択するものであ
り、具体的には、#19以前のステップで行われた学習
演算によって既に求められている複数の2乗誤差εにお
いて、複数の入力変数xi ,xj に対して最も誤差が小
さくなる組み合わせを必要な数だけ選択するのである。
【0067】例えば、上述のNが4とした場合には、入
力変数xi と入力変数xj の組み合わせは、(x1 ,x
2 )(x1 ,x3 )(x1 ,x4 )(x2 ,x3 )(x
2 ,x4 )(x3 ,x4 )のように6通りの組み合わせ
となる。
【0068】なお、一般には、入力変数がN個あると、
その組み合わせは N(N−1)/2個 の組み合わせとなる。このようにして、学習期間中の誤
差を小さくするような入力変数の組み合わせと係数から
所定の構造式を得たときに次の#21に移行する。
【0069】#21で第2レリーズスイッチがオンされ
たか否かが判定され、NOの場合には、前述の#5まで
戻され、#5から#20までが再度に亘って実行され学
習が行われて最適な係数が選択されるという一連のルー
チンが実行される。
【0070】この一連のルーチンは、#21がYESに
なるまで繰り返し行われる。言い換えれば、最初に演算
される構造式から上述の式1を得た後に、それ以降の式
を得るという演算を繰り返す。これを必要な回数だけ繰
り返して最も最適な構造式を得るのである。
【0071】さて、第2レリーズスイッチがオンされる
と#21をYESに分岐し、次の#22で予測ぶれ量B
pre が演算される。この予測演算の関数は、ルーチン#
21まで繰り返されて得た最適な構造式を利用するもの
である。
【0072】この場合、最適な構造式は、複数の入力変
数xi 、xj に対して最も誤差が小さくなる組み合せか
ら成立するものである。ゆえに複数の入力変数に実際の
値(この場合加速度、角速度)を代入することにより、
将来のぶれ量を予測することができる。
【0073】この予測演算式は、 Bpre =a20+a21・Zi +a22・Zj +a23・Zi 2
+a24・Zj 2+a25・Zi・Z ここで Zi =a110+a111・Xi +a112・Xj +a113・Xi 2
+a114・Xj 2+a115・Xi・Xj=a120+a121・Xh +a122・Xl +a123・Xh
2+a124・Xl 2+a125・Xh・X となる。
【0074】以下簡略的に、 Bpre =f{D(xi ,・・・・,xh )} と表現する。
【0075】このD(xi ,・・・・,xh )は、変数
選択プロセッサにより選択された最適な変数であり、x
i 〜xh までの最適な変数に相当する第1メモリの情報
から得られたデータである。
【0076】この#22で予測ぶれ量Bpre が演算され
ると#23でアクチュエータ23によってぶれ補正レン
ズ4が駆動開始され、次の#24でシャッタが開き始め
られる。
【0077】このようにぶれ補正レンズ4の駆動の予測
は、その一例を図10に示すようにぶれデータDに基づ
く出力が変動した場合に図11に示すようにその変位Z
y が図11に示すようになる。また、この予測に基づい
て、実際に駆動されるぶれ補正レンズ4の変位Zy とZ
y をグラフ化した一例を図12に示す。
【0078】上述の#24の次は、図面作成上で生じた
中継点を介して図4に示す#25に移行する。この#
25は、測光回路24で得られた適正なシャッタ秒時S
s から、所定の時間It だけ減算するもので、この時間
It は、サンプリング回路12とサンプリング回路15
等の処理時間に基づいて定められている。
【0079】そして、#26でシャッタ秒時Ss <0の
判定がなされ、NOである場合には、次の#27から#
32までが上述と同様に行なわれ、ぶれデータDを時系
列的に並べ変えて第1のメモリ回路13に時系列的なデ
ータとして格納するステップが実行される。
【0080】この#32の次に#33が実行され、ぶれ
量の予測が上述の22と同様にして行われ、その演算結
果に基づいて#34でアクチュエータ23によってぶれ
補正レンズ4が駆動開始され、#25に戻され、#25
でシャッタ秒時Ss の減算が行なわれ、#26がNOの
場合には再度#27から#34が実行される。言い換え
れば、シャッタが開いている間には常に手ぶれ補正の予
測駆動が行なわれるということである。
【0081】そして、#26でYESの場合、即ち、シ
ャッタ開時間が適正なシャッタ秒時Ss の時間を経過し
たときには、#35に移行してシャッタ閉の確認がされ
た後に、#36でぶれ補正レンズ4を所定の初期位置ま
で戻すようにアクチュエータ23が逆駆動され、#37
でアクチュエータ23が停止され、#38でフィルム給
送が行なわれ、一連の手ぶれ補正制御が完了して次回の
撮影に備えられることになる。
【0082】したがって、本実施例においては、学習プ
ロセッサ18によって、ぶれデータDと光データCとか
らこれらの関係を満たす係数を複数時点で演算し、この
学習プロセッサ18で得られた複数の係数を演算して複
数の入力変数を求め、求められた複数の入力変数のうち
の、ぶれデータDと光データCの時系列データの誤差成
分が最小になるものを変数選択プロセッサ19で選択し
ているので、撮影者の癖やカメラ本体に装着される交換
レンズの重量等に対応した広い範囲の手ぶれ振動の態様
に適応できる手ぶれ補正装置を提供することができる。
しかも、手ぶれ補正は、シャッタが開いている間にも繰
り返し行なわれているので、急激な手ぶれに対しても充
分に対応できる利点もある。
【0083】次に本発明の第2実施例を図13ないし図
19を用いて説明する。この実施例は、撮影光学系を構
成する撮影レンズに、自動合焦機能を有するズームレン
ズを用いたカメラに、請求項2の発明を適用したもので
ある。
【0084】全体構成の概略を示す図13は、前述説明
した第1実施例の全体構成(図1参照)とかなりの部分
が同様であるために、説明の重複化を避けるために図1
3中の構成部材のうち、図1と同様のものには図1に付
した符号と同一符号を付すにとどめ、異なる部分のみに
ついて説明する。
【0085】この加速度センサ11の後段に接続された
サンプリング回路12の出力端には、メモリ回路41が
接続されている。このメモリ回路41は、加速度センサ
11の出力を時系列的に記憶する記憶手段であり、この
メモリ回路41からの時系列的な出力は、学習プロセッ
サ43に供給されると共にぶれ演算回路42にも供給さ
れるようになっている。
【0086】この学習プロセッサ43は、メモリ回路4
1に記憶されたぶれデータDとしての時系列データとC
CD14からの光データCとから両データの結合係数を
複数時点で演算する学習手段となっている。
【0087】また、ぶれ演算回路42は、メモリ回路4
1に記憶されたデータと学習プロセッサ43で求められ
た結合係数に基づいてぶれ速度データまたはぶれ量デー
タを演算するぶれ演算手段である。
【0088】上述のメモリ回路41の内部は、図14に
示されるように構成されている。即ち、メモリ回路41
は、1,2,……12でなる複数のメモリを直列的に形
成して構成され、最初のメモリ1にサンプリング回路1
2からの出力であるぶれデータDが供給され、所定の周
期でもって順々に次段のメモリにシフトされ、メモリ回
路41全体を見た場合には、メモリ回路41から時系列
的なデータが学習プロセッサ43とぶれ演算回路42の
両方にデータ出力されることになる。
【0089】以上のように構成されたカメラの手ぶれ補
正装置における動作を図13ないし図19を用いて説明
する。図15に示すステップ#41でメインスイッチが
オンされると回路各部に電源供給がなされ、初期設定が
行われて待機状態にされる。
【0090】そして、#42においてレリーズスイッチ
25を形成する2つのスイッチのうちの第1レリーズス
イッチがオンされたか否か、即ちカメラ本体に設けられ
たレリーズ釦が半押しされたか否かがCPU20で判断
され、NOの場合には、待機状態がそのまま継続し、Y
ESの場合には、#43に移行して測光回路24による
測光とAF回路29による測距が開始される。
【0091】#43で測光と測距が実行されると共に、
撮影光学系1を形成するズームレンズ3における焦点距
離データZpがズーム位置検出回路33で検出されて格
納され、この焦点距離データZpがAFデータ変換回路
30に入力されると共にズーム駆動回路31にも入力さ
れる。
【0092】そして、次の#44で適正シャッタ秒時S
s の演算とレンズの繰出しが行われる。尚、このような
測光と測距の動作は、前述実施例と同様にして周知の手
段でもって行われることになる。
【0093】そして、このような#44が実行された後
に移行する#45は、jを0に初期セットし、次の#4
6でjをnに初期セットするものである。このnは、メ
モリ回路41における複数のメモリの数の12に対応し
たアドレスを意味している。また、jは、メモリ回路4
1における複数のメモリの数nのそれぞれの出力データ
のうちの2つのデータを組み合わせたもののペア数にな
っている。
【0094】従って、#45で上述のjが0にセットさ
れ、#46でiがn(n=12)にセットされ、次の#
47に移行することになる。この#47から#53は、
ぶれデータDを時系列的に並べ変えるステップであり、
#54から#55は、CCD14に生じる光出力をサン
プリング回路15でサンプリングした出力をピーク検出
回路16でピーク検出した光データCを時系列的に並べ
変えるステップである。
【0095】さて、このようにして得られるぶれデータ
Dと光データCの処理は、#56でレリーズスイッチ2
5の第2レリーズスイッチがONされたか否かが判定さ
れ、NOの場合には#46に戻されて#46から#55
が再度実行され、これらは#56がYESとなるまで行
われることになる。#56がYESになったときには、
次の#57に移行して学習演算が行なわれる。
【0096】この学習演算は、基本的な原理としては、
ニューラルネットワークの理論を用いたものである。次
に、ニューラルネットワークを入力層と中間層と出力層
の3つの階層で形成されたモデルを用いて説明する。
【0097】図17に示すようにニューロンユニット1
1,12,13の3つのユニットで入力層が構成され、
それぞれの入力には、入力x1 とx2 とx3 の1系統づ
つが入力されている。
【0098】また、ニューロンユニット21,22の2
つユニットで中間層が構成され、このニューロンユニッ
ト21の入力には、3つのニューロンユニット11,1
2,13のそれぞれの出力がシナプス211,212,
213を介して入力され、ニューロンユニット22の入
力には、3つのニューロンユニット11,12,13の
それぞれの出力がシナプス221,222,223を介
して入力されている。
【0099】さらに、ニューロンユニット31で出力層
が構成され、このニューロンユニット31の入力には、
2つのニューロンユニット21,22のそれぞれの出力
がシナプス311,312を介して入力されている。
【0100】そして、6つのニューロンユニット11,
12,21,22,31のそれぞれの出力y11,y12
13,y21,y22,y31は、一般式で表すと式12のよ
うになる。
【0101】
【数3】 ここで、Wijは、シナプスの結合係数であり、f[ ]
は、シグモイド関数であり、6つのニューロンユニット
11,12,13,21,22,31の出力関数であ
る。
【0102】また、このf[ ]は、通常のニューラル
ネットワークにおいては、 f(x)=1/(1+e-x) …………式13 で表される。上述の入力x1 ,x2 ,x3 と出力y11
12,y13,y21,y22,y31の関係を次に示す。
【0103】入力層(第1層) x1 =y11 …………式14 x2 =y12 …………式15 x3 =y13 …………式16
【0104】中間層(第2層) u21=(W211 ・y11)+(W212 ・y12)+(W213 ・y13)……式17
【0105】
【数4】 22=(W221 ・y11)+(W222 ・y12)+(W223 ・y13)……式19
【0106】
【数5】 出力層(第3層) u31=(W311 ・y21)+(W312 ・y22) ……式21
【0107】
【数6】 ここで、ニューラルネットワークは、学習演算を複数回
に亘って繰り返し行い、最終的には最も誤差が小さくな
る、理想的には誤差が0となるような結合係数に収束さ
れるように学習演算を行うものであり、バックプロパゲ
ーション法によって算出でき、この具体的な算出方法に
ついて説明する。
【0108】 は、実際の出力値であるy31とは異なるものになってし
まう。これは、加速度センサ11の出力データとCCD
14の出力データというように、基データの形態が異な
るということに起因している。そこで、これらの異なっ
ている量、即ち誤差Iは、
【0109】
【数7】 となり、この誤差Iが0になるようにすれば良い。この
ために結合係数を学習の度毎に修正して行き誤差Iをで
きるだけ小さくする方法がバックプロパゲーション法で
ある。ここで、先ず、
【0110】
【数8】
【0111】
【数9】
【0112】
【数10】 となる。ここで、f[…]は、シグモイド関数である。
そして、これらの式23〜式26の誤差Iを、各結合係
数で偏微分すると、次のようになる。
【0113】
【数11】
【0114】
【数12】
【0115】
【数13】
【0116】
【数14】
【0117】
【数15】
【0118】
【数16】
【0119】
【数17】
【0120】
【数18】 ここで、
【0121】
【数19】 fは、シグモイド関数であり、以下のようになる。
【0122】
【数20】
【0123】
【数21】 以上のように誤差Iを各結合係数で偏微分して行き、こ
の偏微分した値を更新して行くことにより正しい結合係
数へ近づけて行くことができる。結合係数が正しい値で
あれば誤差Iが0となり結合係数の更新はなされない。
このようにして学習演算が完了するとつぎの#58に移
行し、ぶれ量の予測演算が行われる。
【0124】この学習が完了したということは、結合係
数が最適となり、入力層の入力xiと出力層の出力y3
が最適化されたことになる。つまり、入力xi と出力y
3 は、ニューラルネットワークにより線形化され、複数
の入力xi に実際の値(この場合加速度または角速度)
を代入することにより将来のぶれ量を予測することがで
きる。この予測演算は、ぶれ量Bpre は、(式12)、
(式13)で示されるようになる。
【0125】これを簡略的に記述すると、 Bpre=f{D(x1 ,x2 ,・・・・,xn )} …………式38 として行なわれる。このD(x1 ,x2 ,・・・・,x
n )は、ニューラルネットワーク第1層目の入力変数と
なるものであり、ぶれ演算する時に第1のメモリに格納
されている情報を読み込んで、ぶれ演算をするものであ
る。なお、D(x1 ,x2 ・・・・xn )は、時系列的
に与えられるデータである。
【0126】この#58で予測ぶれ量Bpre が演算され
ると#59でアクチュエータ23によってぶれ補正レン
ズ4が駆動開始され、次の#60でシャッタが開き始め
られる。この#60の次は、図面作成上で生じた中継点
を介して図16に示す#61に移行する。
【0127】この#61は、#44で求められた適正な
シャッタ秒時Ss から、所定の時間It だけ減算するも
ので、この時間It は、サンプリング回路12とサンプ
リング回路15等の処理時間に基づいて定められてい
る。
【0128】そして、#62でシャッタ秒時Ss <0の
判定がなされ、NOである場合には、次の#63から#
68までが上述と同様に行なわれ、ぶれデータDを時系
列的に並べ変えてメモリ回路41内部の各メモリに時系
列的なデータとして格納するステップが実行される。こ
の#68の次に#69が実行され光データCのサンプリ
ングと#70でそのピーク検出が行なわれる。
【0129】そして、つぎの#71で上述同様にして学
習演算が再び行なわれ、その結果に基づいて、上述同様
にして#72でぶれ量の予測が行なわれる。その演算結
果に基づいて#73でアクチュエータ23によってぶれ
補正レンズ4が駆動開始され、#61に戻され、#61
でシャッタ秒時Ss の減算が行なわれ、#62がNOの
場合には再度#63から#73が実行される。言い換え
れば、シャッタが開いている間には、常に手ぶれ補正の
予測駆動が行なわれるということである。
【0130】そして、#62でYESの場合、即ち、シ
ャッタ開時間が適正なシャッタ秒時Sの時間を経過し
たときには、#74に移行してシャッタ閉の確認がされ
た後に、#75でぶれ補正レンズ4が所定の初期位置ま
で戻されるようにアクチュエータ23が逆駆動され、#
76でアクチュエータ23が停止され#77でフィルム
給送が行なわれ、一連の手ぶれ補正制御が完了して次回
の撮影に備えられることになる。
【0131】従って、本実施例においては、学習プロセ
ッサ43として、ニューラルネットワークを用いている
ので、学習演算を複数回に亘って繰り返し行い、最終的
には最も誤差が小さくなる、理想的には誤差が0となる
ような結合係数に収束されるように学習演算が行なわれ
るので極めて精度の高いぶれ補正制御を行なうことが出
来る。しかも、手ぶれ補正は、シャッタが開いている間
にも繰り返し行なわれているので急激な手ぶれに対して
も充分に対応できる利点もある。
【0132】なお、本発明は、上述の2つの実施例に限
定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で
種々の変形実施をすることが出来ることは勿論である。
例えば、本発明におけるぶれデータDの取り出し周期
は、図18に示すように、等間隔の時間スケールごとに
データとして取り出したり、図20に示すように、対数
的な時間スケールごとにデータとして取り出したりして
もよい。対数的なスケールにした場合には、所要の演算
に要する時間を短縮させることが出来る。
【0133】また、第2実施例における学習演算におけ
るニューラルネットワークは、学習演算を複数回に亘っ
て繰り返し行い、最終的には最も誤差が小さくなる、理
想的には誤差が0となるような結合係数に収束されるよ
うに学習演算を行うものであり、3入力型のものであっ
たが、本発明は、これには限定されず図19に示すよう
に、n入力型のものにすればより精度の高いぶれ補正を
行なうことができる。この入力数を幾つにするかの選択
は、電気回路の規模の制限や撮影レンズの焦点距離やカ
メラ本体の全体重量等の諸々の条件に応じて自由に選択
することが出来る。
【0134】さらに、加速度センサ11の出力電圧は、
通常はミリV単位で出力されるので、この出力電圧範囲
のフルスケールを12ビットもしくは24ビット等の規
格化をしても良い。また、光データCの出力も同様にし
て12ビットもしくは24ビット等の規格化をしても良
い。
【0135】加速度センサ11の形態は、半導体型のも
のであってもその他の形式のものであっても良く、その
大きさや消費電力等の条件によって自由に選択すること
ができることは勿論である。
【0136】また、第1のメモリ回路13,第2のメモ
リ回路17,メモリ回路41を構成するメモリの数は実
施例のような12のみならず全くの任意に選択できるこ
とも勿論である。
【0137】さらに、ぶれ補正レンズ4の具体例は、ガ
ラスプリズムを揺動させたり、液体プリズムの屈折を局
部的に変化させたりしたり、液に浸したミラーの光軸を
局部的に変化させる等のいずれであっても、もしくは他
の形式の光学部材であっても良いことは勿論である。
【0138】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、手ぶれ補正を行なうに際して、手ぶれ検出したデ
ータを学習機能を有する演算手段でもって学習演算した
結果に基づいて、手ぶれ補正の駆動を行なっているの
で、カメラ本体を扱う撮影者の癖やカメラ本体に装着さ
れる交換レンズの重量等に対応させることができ、極め
て広い範囲の手ぶれ振動の態様に適応し得るカメラの手
ぶれ補正装置を提供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の回路構成を示すブロック
図である。
【図2】図1中に示される第1および第2のメモリ回路
の詳細を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例の動作を示すフローチャー
トである。
【図4】本発明の第1実施例の動作を示すフローチャー
トである。
【図5】光データの変化状態の一例を示す特性図であ
る。
【図6】光データの基準点からの移動状態の一例を示す
特性図である。
【図7】ぶれデータ出力の具体例を示す実測図である。
【図8】ぶれデータ出力に基づく変位の具体例を示す実
測図である。
【図9】学習演算を行なったぶれデータ出力に基づく変
位の具体例を示す実測図である。
【図10】ぶれデータ予測出力の具体例を示す実測図で
ある。
【図11】学習演算を行なったぶれデータ予測出力に基
づく変位の具体例を示す実測図である。
【図12】学習演算を行なったぶれデータ予測出力に基
づく変位の具体例を示す実測図である。
【図13】本発明の第2実施例の回路構成を示すブロッ
ク図である。
【図14】図13中に示されるメモリ回路の詳細を示す
ブロック図である。
【図15】本発明の第2実施例の動作を示すフローチャ
ートである。
【図16】本発明の第2実施例の動作を示すフローチャ
ートである。
【図17】ニューラルネットワークの原理を説明するた
めの原理図である。
【図18】ぶれデータの取り出し周期の一例を示す線図
である。
【図19】ニューラルネットワークの具体例を説明する
ための原理図である。
【図20】ぶれデータの取り出し周期の他の例を示す線
図である。
【符号の説明】
1 撮影光学系 2 フォーカスレンズ 3 ズームレンズ 4 ぶれ補正レンズ 5 フィルム 6 像検出光学系 11 加速度センサ(ぶれセンサ) 12 サンプリング回路 13 第1のメモリ回路(第1の記憶手段) 14 CCD(光センサ) 15 サンプリング回路 16 ピーク検出回路 17 第2のメモリ回路(第2の記憶手段) 18 学習プロセッサ(学習手段) 19 変数選択プロセッサ 20 CPU 21 ぶれ演算回路 22 ぶれ補正演算回路(ぶれ補正演算手段) 23 アクチュエータ 24 測光回路 25 レリーズスイッチ 26 ズームスイッチ 27 駆動回路 28 給送回路 29 AF回路 30 AFデータ変換回路 31 ズーム駆動回路 32 ズームモータ 33 ズーム位置検出回路 34 フォーカス駆動回路 35 フォーカスモータ 36 フォトインタラプタ 41 メモリ回路(記憶手段) 42 ぶれ演算回路 43 学習プロセッサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 5/00 J 7513−2K

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも撮影者の手ぶれに起因する加
    速度または角速度を検知するぶれセンサと、 被写体像または被写体像に相応する像を受けて画像情報
    信号に変換して少なくとも撮影者の手ぶれに起因する像
    移動を検出して像データを得る光センサと、 上記ぶれセンサの出力をサンプリングして得たぶれデー
    タを時系列的に記憶する第1の記憶手段と、 上記光センサの出力をサンプリングして得た像データを
    時系列的に記憶する第2の記憶手段と、 上記第1の記憶手段に記憶された時系列ぶれデータと上
    記第2の記憶手段に記憶された時系列データとからこれ
    らの関係を満たす係数を複数時点で演算する学習手段
    と、 この学習手段で得られる複数の係数を演算して複数の入
    力変数を求め、求められた複数の入力変数のうちの、上
    記第1の記憶手段に記憶された時系列ぶれデータと上記
    第2の記憶手段に記憶された時系列データとの誤差成分
    が最小になるものを選択する変数選択手段と、 上記第1の記憶手段に記憶されたデータと上記変数選択
    手段で選択された入力変数に基づいてぶれ速度データま
    たはぶれ量データを演算するぶれ演算手段と、 このぶれ演算手段で求められたぶれ速度データまたはぶ
    れ量データをフィルム面上のぶれを打ち消すように補正
    するぶれ補正データに変換するぶれ補正演算手段と、 このぶれ補正演算手段で得られたぶれ補正データに基づ
    いてぶれ補正部材を駆動するぶれ補正駆動手段と、 を具備することを特徴とするカメラの手ぶれ補正装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも撮影者の手ぶれに起因する加
    速度または角速度を検知するぶれセンサと、 被写体像または被写体像に相応する像を受けて画像情報
    信号に変換して少なくとも撮影者の手ぶれに起因する像
    移動を検出する光センサと、 上記ぶれセンサの出力を時系列的に記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶された時系列データと上記光センサ
    の出力データからこれらの関係を満たす結合係数を複数
    時点で演算する学習手段と、 上記記憶手段に記憶されたデータと上記学習手段で求め
    られた結合係数に基づいてぶれ速度データまたはぶれ量
    データを演算するぶれ演算手段と、 このぶれ演算手段で求められたぶれ速度データまたはぶ
    れ量データをフィルム面上のぶれを打ち消すように補正
    するぶれ補正データに変換するぶれ補正演算手段と、 上記ぶれ補正演算手段で得られたぶれ補正データに基づ
    いてぶれ補正部材を駆動するぶれ補正駆動手段と、 を具備することを特徴とするカメラの手ぶれ補正装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも撮影者の手ぶれに起因する加
    速度または角速度を検知するぶれセンサと、 被写体像または被写体像に相応する像を受けて画像情報
    信号に変換して少なくとも撮影者の手ぶれに起因する像
    移動を検出する光センサと、 上記ぶれセンサの出力を時系列的に記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶されたデータと上記光センサの出力
    データからこれらの関係を満たす結合係数を複数時点で
    演算しこの演算により得られた結合係数を略対数的に変
    換した学習データとする学習手段と、 上記記憶手段に記憶されたデータと上記学習手段で求め
    られた学習データに基づいてぶれ速度データまたはぶれ
    量データを演算するぶれ演算手段と、 このぶれ演算手段で求められたぶれ速度データまたはぶ
    れ量データをフィルム面上のぶれを打ち消すように補正
    するぶれ補正データに変換するぶれ補正演算手段と、 このぶれ補正演算手段で得られたぶれ補正データに基づ
    いてぶれ補正部材を駆動するぶれ補正駆動手段と、 を具備することを特徴とするカメラの手ぶれ補正装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも撮影者の手ぶれに起因する加
    速度または角速度を検知するぶれセンサと、 被写体像または被写体像に相応する像を受けて画像情報
    信号に変換して少なくとも撮影者の手ぶれに起因する像
    移動を検出して像データを得る光センサと、 上記ぶれセンサのぶれデータを時系列的に記憶する第1
    の記憶手段と、 上記光センサの像データを時系列的に記憶する第2の記
    憶手段と、 上記第1の記憶手段に記憶された時系列ぶれデータと上
    記第2の記憶手段に記憶された時系列データとからこれ
    らの関係を満たす係数を複数時点で演算する学習手段
    と、 この学習手段で得られる複数の係数を演算して複数の入
    力変数を求め、求められた複数の入力変数のうちの、上
    記第1の記憶手段に記憶された時系列ぶれデータと上記
    第2の記憶手段に記憶された時系列データとの誤差成分
    が最小になるものを選択する変数選択手段と、 上記第1の記憶手段に記憶されたデータと上記変数選択
    手段で選択された入力変数に基づいてぶれ速度データま
    たはぶれ量データを演算するぶれ演算手段と、 上記ぶれ演算手段で求められたぶれ速度データまたはぶ
    れ量データを撮影レンズ光学系の焦点距離データに応じ
    てフィルム面上のぶれを打ち消すように補正するぶれ補
    正データに変換するぶれ補正演算手段と、 上記ぶれ補正演算手段で得られたぶれ補正データに基づ
    いてぶれ補正部材を駆動するぶれ補正駆動手段と、 を具備することを特徴とするカメラの手ぶれ補正装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも撮影者の手ぶれに起因する加
    速度または角速度を検知するぶれセンサと、 被写体像または被写体像に相応する像を受けて画像情報
    信号に変換して少なくとも撮影者の手ぶれに起因する像
    移動を検出する光センサと、 上記ぶれセンサの出力を時系列的に記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶された時系列データと上記光センサ
    の出力データとから両データの結合係数を複数時点で演
    算する学習手段と、 上記記憶手段に記憶されたデータと上記学習手段で求め
    られた結合係数に基づいてぶれ速度データまたはぶれ量
    データを演算するぶれ演算手段と、 このぶれ演算手段で求められたぶれ速度データまたはぶ
    れ量データを撮影レンズ光学系の焦点距離データ応じて
    フィルム面上のぶれを打ち消すように補正するぶれ補正
    データに変換するぶれ補正演算手段と、 上記ぶれ補正演算手段で得られたぶれ補正データに基づ
    いてぶれ補正部材を駆動するぶれ補正駆動手段と、 を具備することを特徴とするカメラの手ぶれ補正装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも撮影者の手ぶれに起因する加
    速度または角速度を検知するぶれセンサと、 被写体像または被写体像に相応する像を受けて画像情報
    信号に変換して少なくとも撮影者の手ぶれに起因する像
    移動を検出する光センサと、 上記ぶれセンサの出力を時系列的に記憶する記憶手段
    と、 この記憶手段に記憶されたデータと上記光センサの出力
    データとから両データの結合係数を複数時点で演算して
    得られる結合係数を略対数的に変換した学習データとす
    る学習手段と、 上記記憶手段に記憶されたデータと上記学習手段で求め
    られた学習データに基づいてぶれ速度データまたはぶれ
    量データを演算するぶれ演算手段と、 このぶれ演算手段で求められたぶれ速度データまたはぶ
    れ量データを撮影レンズ光学系の焦点距離データに応じ
    てフィルム面上のぶれを打ち消すように補正するための
    ぶれ補正データに変換して演算するぶれ補正演算手段
    と、 このぶれ補正演算手段で得られたぶれ補正データに基づ
    いてぶれ補正部材を駆動するぶれ補正駆動手段と、 を具備することを特徴とするカメラの手ぶれ補正装置。
JP18349993A 1993-06-30 1993-06-30 カメラの手ぶれ補正装置 Pending JPH0720547A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18349993A JPH0720547A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 カメラの手ぶれ補正装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18349993A JPH0720547A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 カメラの手ぶれ補正装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0720547A true JPH0720547A (ja) 1995-01-24

Family

ID=16136899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18349993A Pending JPH0720547A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 カメラの手ぶれ補正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0720547A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6992700B1 (en) 1998-09-08 2006-01-31 Ricoh Company, Ltd. Apparatus for correction based upon detecting a camera shaking
WO2009072264A1 (ja) 2007-12-03 2009-06-11 Panasonic Corporation 画像処理装置、撮影装置、再生装置、集積回路及び画像処理方法
EP2238506A1 (en) * 2008-01-07 2010-10-13 DP Technologies, Inc. Method and apparatus for improving photo image quality
US7982770B1 (en) 2006-09-08 2011-07-19 Dp Technologies, Inc. Method and apparatus to provide improved image quality in a camera
US8064759B1 (en) 2009-04-15 2011-11-22 Dp Technologies, Inc. Method and apparatus for motion-state based image acquisition
US8285344B2 (en) 2008-05-21 2012-10-09 DP Technlogies, Inc. Method and apparatus for adjusting audio for a user environment
WO2013156660A1 (en) * 2012-04-16 2013-10-24 Nokia Corporation Optimized image stabilization
US9797920B2 (en) 2008-06-24 2017-10-24 DPTechnologies, Inc. Program setting adjustments based on activity identification
US9940161B1 (en) 2007-07-27 2018-04-10 Dp Technologies, Inc. Optimizing preemptive operating system with motion sensing
JP2020190690A (ja) * 2019-05-23 2020-11-26 オリンパス株式会社 像ぶれ補正装置、像ぶれ補正方法、及び像ぶれ補正プログラム

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6992700B1 (en) 1998-09-08 2006-01-31 Ricoh Company, Ltd. Apparatus for correction based upon detecting a camera shaking
US7982770B1 (en) 2006-09-08 2011-07-19 Dp Technologies, Inc. Method and apparatus to provide improved image quality in a camera
US9940161B1 (en) 2007-07-27 2018-04-10 Dp Technologies, Inc. Optimizing preemptive operating system with motion sensing
WO2009072264A1 (ja) 2007-12-03 2009-06-11 Panasonic Corporation 画像処理装置、撮影装置、再生装置、集積回路及び画像処理方法
US8350916B2 (en) 2007-12-03 2013-01-08 Panasonic Corporation Image processing device, photographing device, reproducing device, integrated circuit, and image processing method
EP2238506A1 (en) * 2008-01-07 2010-10-13 DP Technologies, Inc. Method and apparatus for improving photo image quality
EP2238506A4 (en) * 2008-01-07 2011-06-01 Dp Technologies Inc METHOD AND DEVICE FOR IMPROVING PHOTO IMAGE QUALITY
US8040382B2 (en) 2008-01-07 2011-10-18 Dp Technologies, Inc. Method and apparatus for improving photo image quality
US8285344B2 (en) 2008-05-21 2012-10-09 DP Technlogies, Inc. Method and apparatus for adjusting audio for a user environment
US9797920B2 (en) 2008-06-24 2017-10-24 DPTechnologies, Inc. Program setting adjustments based on activity identification
US11249104B2 (en) 2008-06-24 2022-02-15 Huawei Technologies Co., Ltd. Program setting adjustments based on activity identification
US8064759B1 (en) 2009-04-15 2011-11-22 Dp Technologies, Inc. Method and apparatus for motion-state based image acquisition
US9456140B2 (en) 2012-04-16 2016-09-27 Nokia Corporation Optimized image stabilization
WO2013156660A1 (en) * 2012-04-16 2013-10-24 Nokia Corporation Optimized image stabilization
JP2020190690A (ja) * 2019-05-23 2020-11-26 オリンパス株式会社 像ぶれ補正装置、像ぶれ補正方法、及び像ぶれ補正プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100510932C (zh) 光学装置
US5309190A (en) Camera having blurring movement correction mechanism
CN100339759C (zh) 照相机的自动调焦装置及其控制方法
JP2001021794A (ja) 自動焦点調節装置および光学機器
JPH0720547A (ja) カメラの手ぶれ補正装置
JP5336952B2 (ja) 光学機器
JP4235424B2 (ja) カメラおよびカメラシステム
US5036349A (en) Autofocusing system for camera
JPH0921943A (ja) 焦点検出装置を有した光学装置
JPH05181057A (ja) 自動合焦装置
JPH04216534A (ja) カメラのぶれ状態検出装置及びぶれ防止装置
JPH0651384A (ja) カメラのぶれ防止装置
JP3096828B2 (ja) カメラ
JP3185152B2 (ja) 手ぶれ補正機能付きカメラ
US6085041A (en) Autofocus system and photographic lens
JPH04308823A (ja) 手ぶれ補正機能付きカメラ
JP2001350087A (ja) 自動合焦装置及びカメラシステム
JPH03228006A (ja) 撮影系
JP2018054698A (ja) 光学装置、撮像装置および制御方法
JPH0540291A (ja) 手ぶれ補正機能付きカメラ
JP7254555B2 (ja) 撮像装置および撮像装置の制御方法
JPH0580384A (ja) カメラの手ぶれ補正装置およびその手ぶれ補正方法
JPH05173219A (ja) 手ぶれ補正機能付きカメラ
JP3198339B2 (ja) 手ぶれ補正機能付きカメラ
JP7256683B2 (ja) 誤差予測装置及び方法、防振制御装置及び方法、及び、撮像装置