JPH07166954A - 湿式シリンダライナ構造 - Google Patents
湿式シリンダライナ構造Info
- Publication number
- JPH07166954A JPH07166954A JP34574993A JP34574993A JPH07166954A JP H07166954 A JPH07166954 A JP H07166954A JP 34574993 A JP34574993 A JP 34574993A JP 34574993 A JP34574993 A JP 34574993A JP H07166954 A JPH07166954 A JP H07166954A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder liner
- outer peripheral
- peripheral surface
- chrome
- thrust
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐久性が優れた水冷式ディーゼルエンジン用
の湿式シリンダライナを安価に提供する。 【構成】 シリンダライナのスラスト側及び反スラスト
側外周面に、キャビテーション発生領域を覆う部分的な
クロムメッキを施す。メッキ層の厚さは、好ましくは５
０〜６０μとする。
の湿式シリンダライナを安価に提供する。 【構成】 シリンダライナのスラスト側及び反スラスト
側外周面に、キャビテーション発生領域を覆う部分的な
クロムメッキを施す。メッキ層の厚さは、好ましくは５
０〜６０μとする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ディーゼルエン
ジン等に採用されて好適な湿式シリンダライナ構造に関
するものである。
ジン等に採用されて好適な湿式シリンダライナ構造に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、湿式シリンダライナを具えた水冷
式の車両用ディーゼルエンジンにおいて、主としてピス
トンスラップによるシリンダライナ壁の振動に基因して
シリンダライナの外周面にキャビテーション・エロージ
ョンが発生し、シリンダライナの耐久性が著しく損なわ
れることがあった。上記シリンダライナ外周面のキャビ
テーションに基づく損傷を防止し又は軽減して、シリン
ダライナの耐久性を改善するために、その外周面の全部
にクロムメッキを施す対策が広く採用されている。上記
シリンダライナ外周面にクロムメッキを施す通常の方法
は、クロム酸化物及び硫酸を含む電解液の槽内にシリン
ダライナを浸漬して、５０Ａ／ｄｍ２前後の電流密度で
電解を行ない、シリンダライナの外周面全部に所望の厚
さのクロム層を析出させるものであるが、処理時間が長
くコストが著しく高くなる不具合があった。
式の車両用ディーゼルエンジンにおいて、主としてピス
トンスラップによるシリンダライナ壁の振動に基因して
シリンダライナの外周面にキャビテーション・エロージ
ョンが発生し、シリンダライナの耐久性が著しく損なわ
れることがあった。上記シリンダライナ外周面のキャビ
テーションに基づく損傷を防止し又は軽減して、シリン
ダライナの耐久性を改善するために、その外周面の全部
にクロムメッキを施す対策が広く採用されている。上記
シリンダライナ外周面にクロムメッキを施す通常の方法
は、クロム酸化物及び硫酸を含む電解液の槽内にシリン
ダライナを浸漬して、５０Ａ／ｄｍ２前後の電流密度で
電解を行ない、シリンダライナの外周面全部に所望の厚
さのクロム層を析出させるものであるが、処理時間が長
くコストが著しく高くなる不具合があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シリンダラ
イナの外周面において、特にキャビテーションによる損
傷が発生し易い部位に所望厚さの部分的クロムメッキを
施すことによって、メッキ処理時間を短縮し、耐久性が
優れたシリンダライナを安価に提供することを目的とす
るものである。
イナの外周面において、特にキャビテーションによる損
傷が発生し易い部位に所望厚さの部分的クロムメッキを
施すことによって、メッキ処理時間を短縮し、耐久性が
優れたシリンダライナを安価に提供することを目的とす
るものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために創案されたもので、シリンダライナのスラ
スト側及び反スラスト側の外周面に、キャビテーション
発生領域を覆う部分的なクロムメッキを施したことを特
徴とする湿式シリンダライナ構造を提案するものであ
る。
成するために創案されたもので、シリンダライナのスラ
スト側及び反スラスト側の外周面に、キャビテーション
発生領域を覆う部分的なクロムメッキを施したことを特
徴とする湿式シリンダライナ構造を提案するものであ
る。
【０００５】
【作用】本発明は、主としてピストンスラップによって
シリンダライナ壁に作用する衝撃力及び振動に基因し
て、同シリンダライナのスラスト側及び反スラスト側外
周面の冷却水に接する部分に、キャビテーションに基づ
く損傷が特に発生しやすいことに着目し、キャビテーシ
ョン発生領域を覆う部分的なクロムメッキを施すことに
より、シリンダライナの耐久性及び信頼性を向上するも
のである。
シリンダライナ壁に作用する衝撃力及び振動に基因し
て、同シリンダライナのスラスト側及び反スラスト側外
周面の冷却水に接する部分に、キャビテーションに基づ
く損傷が特に発生しやすいことに着目し、キャビテーシ
ョン発生領域を覆う部分的なクロムメッキを施すことに
より、シリンダライナの耐久性及び信頼性を向上するも
のである。
【０００６】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面について具体
的に説明する。先づ、本発明の第１実施例を示す図１に
おいて、符号１０は水冷式ディーゼルエンジンのシリン
ダライナであって、同シリンダライナは図中に２点鎖線
で示したクランクケース１２のシリンダボア内に嵌装さ
れる。同シリンダライナ１０の上端部分には、クランク
ケース１２のアッパデッキ１４に装架されるフランジ部
１６が形成され、同フランジ部１６に隣接するシリンダ
ライナ外周面には適数の上方Ｏリング溝１８が設けられ
ている。
的に説明する。先づ、本発明の第１実施例を示す図１に
おいて、符号１０は水冷式ディーゼルエンジンのシリン
ダライナであって、同シリンダライナは図中に２点鎖線
で示したクランクケース１２のシリンダボア内に嵌装さ
れる。同シリンダライナ１０の上端部分には、クランク
ケース１２のアッパデッキ１４に装架されるフランジ部
１６が形成され、同フランジ部１６に隣接するシリンダ
ライナ外周面には適数の上方Ｏリング溝１８が設けられ
ている。
【０００７】また、シリンダライナ１０の下方部分外周
面には、クランクケース１２のロアデッキ２０の内周面
に接する適数の下方Ｏリング溝２２が設けられており、
上記上方のＯリング溝１８と下方のＯリング溝２２との
間のシリンダライナ外周面２６と、対向するクランクケ
ース内周面との間に冷却水室２８が形成されている。シ
リンダライナ１０の内周面３０内に、図示しないピスト
ンが嵌挿されてライナ軸線方向に往復摺動する。
面には、クランクケース１２のロアデッキ２０の内周面
に接する適数の下方Ｏリング溝２２が設けられており、
上記上方のＯリング溝１８と下方のＯリング溝２２との
間のシリンダライナ外周面２６と、対向するクランクケ
ース内周面との間に冷却水室２８が形成されている。シ
リンダライナ１０の内周面３０内に、図示しないピスト
ンが嵌挿されてライナ軸線方向に往復摺動する。
【０００８】シリンダライナ１０の冷却水室２８に臨む
外周面２６に、円周方向の幅がＡで、正面形状が長方形
をなすクロムメッキ部３２が形成され、同クロムメッキ
部３２は、シリンダライナのスラスト側及び反スラスト
側外周面に生起するキャビテーション発生領域３４を十
分な余裕をもって覆うように形成されている。上記クロ
ムメッキ部３０の幅Ａは、例えば外径が１５０ｍｍ程度
のトラック用ディーゼルエンジンのシリンダライナの場
合、約２０ｍｍで十分である。また、クロムメッキ部３
２の層厚は、１０〜１００μ、好ましくは５０〜６０μ
程度に形成される。
外周面２６に、円周方向の幅がＡで、正面形状が長方形
をなすクロムメッキ部３２が形成され、同クロムメッキ
部３２は、シリンダライナのスラスト側及び反スラスト
側外周面に生起するキャビテーション発生領域３４を十
分な余裕をもって覆うように形成されている。上記クロ
ムメッキ部３０の幅Ａは、例えば外径が１５０ｍｍ程度
のトラック用ディーゼルエンジンのシリンダライナの場
合、約２０ｍｍで十分である。また、クロムメッキ部３
２の層厚は、１０〜１００μ、好ましくは５０〜６０μ
程度に形成される。
【０００９】次に、図２に示した本発明の第２実施例で
は、シリンダライナ１０の上方及び下方のＯリング溝１
８、２２間の外周面２６において、スラスト側及び反ス
ラスト側の外周面に生起するキャビテーション発生領域
３４を十分な余裕をもって覆うように、正面形状が略楕
円形をなすクロムメッキ部３２′が形成されている。第
１実施例と同様に、上記クロムメッキ部３２′の層厚
は、１０〜１００μ、好ましくは５０〜６０μ程度に形
成される。
は、シリンダライナ１０の上方及び下方のＯリング溝１
８、２２間の外周面２６において、スラスト側及び反ス
ラスト側の外周面に生起するキャビテーション発生領域
３４を十分な余裕をもって覆うように、正面形状が略楕
円形をなすクロムメッキ部３２′が形成されている。第
１実施例と同様に、上記クロムメッキ部３２′の層厚
は、１０〜１００μ、好ましくは５０〜６０μ程度に形
成される。
【００１０】図３は上記クロムメッキ部３２及び３２′
を形成する装置の一例を示す。図中符号３６は、クロム
メッキ部３２及び３２′の形状に適合するように適宜の
プラスチック材料で形成された電極であって、同電極３
６のシリンダライナ外周面２６に対向する面には、導電
性及び耐食性が優れた金属薄板又はメッキ層からなる部
分円筒面の陽極３８が設けられ、同陽極３８は直流電源
の対応する陽極に接続され、一方シリンダライナ１０は
上記直流電源の陰極に接続される。また、上記電極３６
の内部には、入口４０から供給される電解液を受容する
中空の液室４２が形成され、同液室４２には、上記陽極
３８を貫通しシリンダライナ外周面２６に向って開口す
る多数の小径の電解液供給孔４４が連通している。
を形成する装置の一例を示す。図中符号３６は、クロム
メッキ部３２及び３２′の形状に適合するように適宜の
プラスチック材料で形成された電極であって、同電極３
６のシリンダライナ外周面２６に対向する面には、導電
性及び耐食性が優れた金属薄板又はメッキ層からなる部
分円筒面の陽極３８が設けられ、同陽極３８は直流電源
の対応する陽極に接続され、一方シリンダライナ１０は
上記直流電源の陰極に接続される。また、上記電極３６
の内部には、入口４０から供給される電解液を受容する
中空の液室４２が形成され、同液室４２には、上記陽極
３８を貫通しシリンダライナ外周面２６に向って開口す
る多数の小径の電解液供給孔４４が連通している。
【００１１】上記電極３６を、図示のようにシリンダラ
イナ１０のクロムメッキ部３２及び３２′を形成すべき
部位と小間隙を存して対向配置し、含クロム電解液を電
極３６の中空液室４２内に供給して、多数の電解液供給
孔４４からシリンダライナ外周面２６に流出させると共
に、陽極３８とシリンダライナ１０との間に高い電流密
度（例えば５Ａ／ｃｍ２）の直流を適宜時間流し、厚さ
１０〜１００μ、好ましくは５０〜６０μのクロムメッ
キ部３２及び３２′を形成させる。
イナ１０のクロムメッキ部３２及び３２′を形成すべき
部位と小間隙を存して対向配置し、含クロム電解液を電
極３６の中空液室４２内に供給して、多数の電解液供給
孔４４からシリンダライナ外周面２６に流出させると共
に、陽極３８とシリンダライナ１０との間に高い電流密
度（例えば５Ａ／ｃｍ２）の直流を適宜時間流し、厚さ
１０〜１００μ、好ましくは５０〜６０μのクロムメッ
キ部３２及び３２′を形成させる。
【００１２】車両用水冷式ディーゼルエンジンのシリン
ダライナ１０には、主としてピストンスラップに基づく
衝撃力及び振動によって、特にスラスト及び反スラスト
側の冷却水に接する外周面２６にキャビテーションが生
起し易く、キャビテーションによる損傷のために、早期
にシリンダライナ１０が破損することがあるが、上記第
１及び第２実施例に示されているように、キャビテーシ
ョン発生領域３４を覆う部分的なクロムメッキ部３２及
び３２′を形成することによって、耐キャビテーション
性を大巾に改善し、シリンダライナ１０の耐久性を著し
く向上することができる。また、上記部分的なクロムメ
ッキ部３２及び３２′の形成は、シリンダライナ１０全
体を電解槽内に浸漬して電解を行なう従来のクロムメッ
キ法に較べて極めて短時間に行なうことができ、この結
果、メッキ作業コストを大巾に低減することができる。
ダライナ１０には、主としてピストンスラップに基づく
衝撃力及び振動によって、特にスラスト及び反スラスト
側の冷却水に接する外周面２６にキャビテーションが生
起し易く、キャビテーションによる損傷のために、早期
にシリンダライナ１０が破損することがあるが、上記第
１及び第２実施例に示されているように、キャビテーシ
ョン発生領域３４を覆う部分的なクロムメッキ部３２及
び３２′を形成することによって、耐キャビテーション
性を大巾に改善し、シリンダライナ１０の耐久性を著し
く向上することができる。また、上記部分的なクロムメ
ッキ部３２及び３２′の形成は、シリンダライナ１０全
体を電解槽内に浸漬して電解を行なう従来のクロムメッ
キ法に較べて極めて短時間に行なうことができ、この結
果、メッキ作業コストを大巾に低減することができる。
【００１３】なお、図示の実施例では、キャビテーショ
ン発生領域３４が、シリンダライナの軸線方向に長径を
有する楕円形の領域として示されているが、冷却水室２
８の形状、冷却水の流れ方等により、個々のエンジン毎
に、また同一エンジンでもシリンダ毎に、通常キャビテ
ーション発生領域３４の面積、形状は種々異るが、勿論
実験によって予め確認することができる。
ン発生領域３４が、シリンダライナの軸線方向に長径を
有する楕円形の領域として示されているが、冷却水室２
８の形状、冷却水の流れ方等により、個々のエンジン毎
に、また同一エンジンでもシリンダ毎に、通常キャビテ
ーション発生領域３４の面積、形状は種々異るが、勿論
実験によって予め確認することができる。
【００１４】叙上のように、本発明に係る湿式シリンダ
ライナ構造は、シリンダライナのスラスト側及び反スラ
スト側の外周面に、キャビテーション発生領域を覆う部
分的なクロムメッキを施したことを特徴とし、耐久性が
優れたディーゼルエンジン用シリンダライナを安価に提
供することができる利点がある。
ライナ構造は、シリンダライナのスラスト側及び反スラ
スト側の外周面に、キャビテーション発生領域を覆う部
分的なクロムメッキを施したことを特徴とし、耐久性が
優れたディーゼルエンジン用シリンダライナを安価に提
供することができる利点がある。
【図１】本発明の第１実施例を示す正面図である。
【図２】本発明の第２実施例を示す正面図である。
【図３】シリンダライナ外周面に部分的なクロムメッキ
を施す装置を示す概略断面図である。
を施す装置を示す概略断面図である。
１０…シリンダライナ、１２…クランクケース、２６…
シリンダライナ外周面、２８…冷却水室、３２…クロム
メッキ部、３４…キャビテーション発生領域。
シリンダライナ外周面、２８…冷却水室、３２…クロム
メッキ部、３４…キャビテーション発生領域。
Claims (1)
- 【請求項１】 シリンダライナのスラスト側及び反スラ
スト側の外周面に、キャビテーション発生領域を覆う部
分的なクロムメッキを施したことを特徴とする湿式シリ
ンダライナ構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34574993A JPH07166954A (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 湿式シリンダライナ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34574993A JPH07166954A (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 湿式シリンダライナ構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07166954A true JPH07166954A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18378717
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34574993A Withdrawn JPH07166954A (ja) | 1993-12-10 | 1993-12-10 | 湿式シリンダライナ構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07166954A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11536219B2 (en) | 2019-04-23 | 2022-12-27 | Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. | Cylinder liner and sealing structure for cylinder liner |
-
1993
- 1993-12-10 JP JP34574993A patent/JPH07166954A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11536219B2 (en) | 2019-04-23 | 2022-12-27 | Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. | Cylinder liner and sealing structure for cylinder liner |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |