JPH07166176A - 低硫黄軽油の製造方法 - Google Patents
低硫黄軽油の製造方法Info
- Publication number
- JPH07166176A JPH07166176A JP34277293A JP34277293A JPH07166176A JP H07166176 A JPH07166176 A JP H07166176A JP 34277293 A JP34277293 A JP 34277293A JP 34277293 A JP34277293 A JP 34277293A JP H07166176 A JPH07166176 A JP H07166176A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- boiling point
- sulfur
- gas oil
- distillate
- catalyst
- Prior art date
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 硫黄分0.05重量%以下(脱硫目標値)
で、かつ色相もセーボルト色値で−10以上(色相基準
値)である軽油、特にディーゼル軽油を製造する方法を
開発する。 【構成】 異なる特定の沸点範囲の石油蒸留留出油を混
合した後、水素化活性金属を担持させた水素化触媒の存
在下、特定の条件で水素と接触させる第一工程と第一工
程の水素化処理油を蒸留分離し、硫黄分が0.05重量
%以下、色相がセーボルト色値で−10以上の沸点15
0〜400℃の範囲にある石油蒸留留出油を得る第二工
程とからなることを特徴とする低硫黄軽油の製造方法に
より目的を達成することができる。
で、かつ色相もセーボルト色値で−10以上(色相基準
値)である軽油、特にディーゼル軽油を製造する方法を
開発する。 【構成】 異なる特定の沸点範囲の石油蒸留留出油を混
合した後、水素化活性金属を担持させた水素化触媒の存
在下、特定の条件で水素と接触させる第一工程と第一工
程の水素化処理油を蒸留分離し、硫黄分が0.05重量
%以下、色相がセーボルト色値で−10以上の沸点15
0〜400℃の範囲にある石油蒸留留出油を得る第二工
程とからなることを特徴とする低硫黄軽油の製造方法に
より目的を達成することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低硫黄軽油の製造方法に
関し、さらに詳しくは、石油蒸留留出油から低硫黄分
で、かつ色相も良好な軽油、特にディーゼル軽油を製造
する方法に関する。
関し、さらに詳しくは、石油蒸留留出油から低硫黄分
で、かつ色相も良好な軽油、特にディーゼル軽油を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、我国でのディーゼル軽油は、主に
直留軽油を一般的脱硫反応装置で処理した脱硫軽油留分
に直留灯油留分、分解装置から得られる軽油留分等を調
合して硫黄分0.2重量%以下の範囲に調整して製造し
ている。しかし昨今の国内環境問題に端を発し、ディー
ゼル車排ガス中のNOX および粒子状物質の削減が要求
されている。このため、ディーゼル軽油中の硫黄分を現
行の0.2重量%から0.05重量%に引き下げること
が石油業界に要求されている。また、色相の規格は規定
されていないなが、石油会社は各社独自にセーボルト
色、ASTM色、APHA色等による一定の色相基準値
を定め品質管理をしている。
直留軽油を一般的脱硫反応装置で処理した脱硫軽油留分
に直留灯油留分、分解装置から得られる軽油留分等を調
合して硫黄分0.2重量%以下の範囲に調整して製造し
ている。しかし昨今の国内環境問題に端を発し、ディー
ゼル車排ガス中のNOX および粒子状物質の削減が要求
されている。このため、ディーゼル軽油中の硫黄分を現
行の0.2重量%から0.05重量%に引き下げること
が石油業界に要求されている。また、色相の規格は規定
されていないなが、石油会社は各社独自にセーボルト
色、ASTM色、APHA色等による一定の色相基準値
を定め品質管理をしている。
【0003】ディーゼル軽油中の硫黄分を現行の0.2
重量%以下から0.05重量%以下にするためには現行
の装置の反応条件では難しく、反応温度を高温にした
り、処理量を低減しなければならない。この場合、反応
温度を上昇させる場合には反応温度が350℃以上にな
ると色相が管理基準値を下回り製品とならない。また、
処理量を低下する場合には、ディーゼル軽油の製造量が
減少する。
重量%以下から0.05重量%以下にするためには現行
の装置の反応条件では難しく、反応温度を高温にした
り、処理量を低減しなければならない。この場合、反応
温度を上昇させる場合には反応温度が350℃以上にな
ると色相が管理基準値を下回り製品とならない。また、
処理量を低下する場合には、ディーゼル軽油の製造量が
減少する。
【0004】このため硫黄分0.05重量%のディーゼ
ル軽油を製造するためには反応温度の上限値以下での運
転が可能なリアクターの増設等の既存装置の改造や新設
時にはリアクターの大型化あるいは複数化による液空間
速度(LHSV)の低下や高圧化等の設備対応が必要に
なる。
ル軽油を製造するためには反応温度の上限値以下での運
転が可能なリアクターの増設等の既存装置の改造や新設
時にはリアクターの大型化あるいは複数化による液空間
速度(LHSV)の低下や高圧化等の設備対応が必要に
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は硫黄分
0.05重量%以下(脱硫目標値)で、かつ色相もセー
ボルト色値で−10以上(色相基準値)である軽油、特
にディーゼル軽油を製造する方法を提供することにあ
る。
0.05重量%以下(脱硫目標値)で、かつ色相もセー
ボルト色値で−10以上(色相基準値)である軽油、特
にディーゼル軽油を製造する方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の問題
を解決するため鋭意研究をした結果、異なる特定の沸点
範囲の石油蒸留留出油を混合した後、水素化処理し、さ
らに水素化処理油を蒸留により分離することで硫黄分
0.05wt%以下で、かつ色相がセーボルト色値で−
10以上の軽油を製造できることを発見し本発明を完成
するに至った。
を解決するため鋭意研究をした結果、異なる特定の沸点
範囲の石油蒸留留出油を混合した後、水素化処理し、さ
らに水素化処理油を蒸留により分離することで硫黄分
0.05wt%以下で、かつ色相がセーボルト色値で−
10以上の軽油を製造できることを発見し本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、硫黄分0.1〜2.
0重量%、沸点150〜400℃の範囲にある石油蒸留
留出油(A)5〜90体積%と硫黄分0.1〜3.0重
量%、沸点400℃を超える留分を少なくとも10体積
%を含む沸点250〜650℃の範囲にある石油蒸留留
出油(B)95〜10体積%を混合し、水素化活性金属
を担持させた水素化触媒の存在下、反応温度350〜4
50℃、LHSV0.1〜5h-1、水素分圧30〜10
0kgf/cm2 、水素/油比1000〜5000sc
f/bbl条件で水素と接触させる第一工程と第一工程
の水素化処理油を蒸留分離し、硫黄分が0.05重量%
以下、色相がセーボルト色値で−10以上の沸点150
〜400℃の範囲にある石油蒸留留出油を得る第二工程
とからなることを特徴とする低硫黄軽油の製造方法を提
供する。
0重量%、沸点150〜400℃の範囲にある石油蒸留
留出油(A)5〜90体積%と硫黄分0.1〜3.0重
量%、沸点400℃を超える留分を少なくとも10体積
%を含む沸点250〜650℃の範囲にある石油蒸留留
出油(B)95〜10体積%を混合し、水素化活性金属
を担持させた水素化触媒の存在下、反応温度350〜4
50℃、LHSV0.1〜5h-1、水素分圧30〜10
0kgf/cm2 、水素/油比1000〜5000sc
f/bbl条件で水素と接触させる第一工程と第一工程
の水素化処理油を蒸留分離し、硫黄分が0.05重量%
以下、色相がセーボルト色値で−10以上の沸点150
〜400℃の範囲にある石油蒸留留出油を得る第二工程
とからなることを特徴とする低硫黄軽油の製造方法を提
供する。
【0008】本発明で用いる石油蒸留留出油(A)は硫
黄分0.1〜2.0重量%、沸点150〜400℃の範
囲にある留出油である。
黄分0.1〜2.0重量%、沸点150〜400℃の範
囲にある留出油である。
【0009】例えば、石油蒸留留出油(A)としては原
油の常圧蒸留により得られる軽質軽油留分(LGO)、
流動接触分解(FCC)により得られる留分(LC
O)、熱分解により得られる留分等が挙げられる。これ
らの留分は混合して用いることができる。
油の常圧蒸留により得られる軽質軽油留分(LGO)、
流動接触分解(FCC)により得られる留分(LC
O)、熱分解により得られる留分等が挙げられる。これ
らの留分は混合して用いることができる。
【0010】本発明で用いる石油蒸留留出油(B)は、
硫黄分0.1〜3.0重量%、沸点400℃を超える留
分を少なくとも10体積%、好ましくは少なくとも30
体積%、さらに好ましくは40〜80体積%を含む沸点
250〜650℃の範囲にある留出油である。例えば、
石油蒸留留出油(B)としては原油の常圧蒸留により得
られる重質軽油留分(HGO)や原油の常圧蒸留残渣油
の減圧蒸留により得られる留分(VGO)等が挙げられ
る。これらの留分は混合して用いることができる。
硫黄分0.1〜3.0重量%、沸点400℃を超える留
分を少なくとも10体積%、好ましくは少なくとも30
体積%、さらに好ましくは40〜80体積%を含む沸点
250〜650℃の範囲にある留出油である。例えば、
石油蒸留留出油(B)としては原油の常圧蒸留により得
られる重質軽油留分(HGO)や原油の常圧蒸留残渣油
の減圧蒸留により得られる留分(VGO)等が挙げられ
る。これらの留分は混合して用いることができる。
【0011】本発明では石油蒸留留出油(A)として原
油の常圧蒸留により得られる硫黄分0.5〜1.5重量
%、沸点150〜400℃の範囲にある留出油(LG
O)が好ましく用いられ、石油蒸留留出油(B)として
は原油の常圧蒸留残渣油の減圧蒸留により得られる硫黄
分1.5〜2.5重量%、沸点400℃を超える留分を
少なくとも10体積%を含む沸点250〜650℃の範
囲にある留分(VGO)が好ましく用いられる。
油の常圧蒸留により得られる硫黄分0.5〜1.5重量
%、沸点150〜400℃の範囲にある留出油(LG
O)が好ましく用いられ、石油蒸留留出油(B)として
は原油の常圧蒸留残渣油の減圧蒸留により得られる硫黄
分1.5〜2.5重量%、沸点400℃を超える留分を
少なくとも10体積%を含む沸点250〜650℃の範
囲にある留分(VGO)が好ましく用いられる。
【0012】本発明は第一工程では、石油蒸留留出油
(A)と石油蒸留留出油(B)の混合油の水素化脱硫、
水素化脱窒素および水素化分解等の水素化処理が行わ
れ、第二工程では、第一工程の水素化処理油を蒸留して
脱硫軽油留分の分離回収が行われる。第一工程の石油蒸
留留出油(A)と(B)との混合割合は、(A)が5〜
90体積%、好ましくは10〜70%の範囲で、(B)
が95〜10体積%、好ましくは90〜30%の範囲で
ある。また、石油蒸留留出油(A)と(B)の混合は反
応装置への原料供給配管で直接混合するか、原料貯蔵タ
ンクで予め混合しておくこともできる。
(A)と石油蒸留留出油(B)の混合油の水素化脱硫、
水素化脱窒素および水素化分解等の水素化処理が行わ
れ、第二工程では、第一工程の水素化処理油を蒸留して
脱硫軽油留分の分離回収が行われる。第一工程の石油蒸
留留出油(A)と(B)との混合割合は、(A)が5〜
90体積%、好ましくは10〜70%の範囲で、(B)
が95〜10体積%、好ましくは90〜30%の範囲で
ある。また、石油蒸留留出油(A)と(B)の混合は反
応装置への原料供給配管で直接混合するか、原料貯蔵タ
ンクで予め混合しておくこともできる。
【0013】第一工程の水素化処理温度は300〜45
0℃、好ましくは350〜440℃の範囲である。30
0℃より低い場合には色相の基準値は満足できるが、脱
硫の目標値である硫黄分0.05重量%を達成すること
は困難である。第一工程の水素化処理温度とは反応塔平
均温度(WABT)のことである。
0℃、好ましくは350〜440℃の範囲である。30
0℃より低い場合には色相の基準値は満足できるが、脱
硫の目標値である硫黄分0.05重量%を達成すること
は困難である。第一工程の水素化処理温度とは反応塔平
均温度(WABT)のことである。
【0014】第一工程の水素化処理圧力は30〜100
kgf/cm2 、好ましくは50〜80kgf/cm2
の範囲である。30kgf/cm2 より低い場合には脱
硫の目標値である硫黄分0.05重量%を達成すること
は困難である。100kgf/cm2 を超える場合には
高圧脱硫反応装置が必要であり設備投資額が膨大とな
る。第一工程の水素化処理圧力とは水素分圧のことであ
る。
kgf/cm2 、好ましくは50〜80kgf/cm2
の範囲である。30kgf/cm2 より低い場合には脱
硫の目標値である硫黄分0.05重量%を達成すること
は困難である。100kgf/cm2 を超える場合には
高圧脱硫反応装置が必要であり設備投資額が膨大とな
る。第一工程の水素化処理圧力とは水素分圧のことであ
る。
【0015】第一工程の石油蒸留留出油(A)と(B)
の混合油の供給量(液空間速度;LHSV)は0.1〜
5h-1が好ましく、特に0.5〜3h-1が好ましい範囲
である。第一工程の水素/油比は1000〜5000s
cf/bblが好ましく、特に2000〜3000sc
f/bblが好ましい範囲である。
の混合油の供給量(液空間速度;LHSV)は0.1〜
5h-1が好ましく、特に0.5〜3h-1が好ましい範囲
である。第一工程の水素/油比は1000〜5000s
cf/bblが好ましく、特に2000〜3000sc
f/bblが好ましい範囲である。
【0016】第一工程の水素化処理触媒としては通常石
油蒸留留出油(常圧軽油あるいは減圧軽油留分)の水素
化脱硫あるいは水素化分解に用いられている触媒を用い
ることができる。例えば、アルミナ、シリカ、チタニ
ア、ボリア、ジルコニア、シリカ−アルミナ、シリカ−
マグネシア、アルミナ−チタニア、シリカ−チタニア、
アルミナ−ボリア、アルミナ−ジルコニア等の多孔性無
機酸化物担体に活性金属を担持した触媒が用いられる。
該活性金属としては周期律表第V族、VI族、VIII
族鉄族金属から選ばれる少なくとも1種の金属が用いら
れる。例えば、バナジウム、クロム、モリブデン、タン
グステン、コバルト、ニッケル等が挙げられる。
油蒸留留出油(常圧軽油あるいは減圧軽油留分)の水素
化脱硫あるいは水素化分解に用いられている触媒を用い
ることができる。例えば、アルミナ、シリカ、チタニ
ア、ボリア、ジルコニア、シリカ−アルミナ、シリカ−
マグネシア、アルミナ−チタニア、シリカ−チタニア、
アルミナ−ボリア、アルミナ−ジルコニア等の多孔性無
機酸化物担体に活性金属を担持した触媒が用いられる。
該活性金属としては周期律表第V族、VI族、VIII
族鉄族金属から選ばれる少なくとも1種の金属が用いら
れる。例えば、バナジウム、クロム、モリブデン、タン
グステン、コバルト、ニッケル等が挙げられる。
【0017】本発明では、特にアルミナ担体あるいはシ
リカ−アルミナまたはアルミナ−ボリア等の複合酸化物
担体に活性金属としてコバルト−モリブデンあるいはニ
ッケル−モリブデンを担持した触媒を単独あるいはいく
つかを組み合わせて用いることが好ましい。該活性金属
の担持量はそれぞれ酸化物として3〜20重量%の範囲
が好ましい。該活性金属は担体上に金属状、酸化物、硫
化物またはそれらの混合物の形態で存在できる。
リカ−アルミナまたはアルミナ−ボリア等の複合酸化物
担体に活性金属としてコバルト−モリブデンあるいはニ
ッケル−モリブデンを担持した触媒を単独あるいはいく
つかを組み合わせて用いることが好ましい。該活性金属
の担持量はそれぞれ酸化物として3〜20重量%の範囲
が好ましい。該活性金属は担体上に金属状、酸化物、硫
化物またはそれらの混合物の形態で存在できる。
【0018】本発明では水素化触媒として特に減圧軽油
の脱硫触媒あるいはマイルド水素化分解触媒が好ましく
用いられる。
の脱硫触媒あるいはマイルド水素化分解触媒が好ましく
用いられる。
【0019】減圧軽油の脱硫触媒としてはアルミナ担体
にコバルトを酸化物として3〜6重量%およびモリブデ
ンを酸化物として10〜20重量%を担持した触媒が例
示できる。
にコバルトを酸化物として3〜6重量%およびモリブデ
ンを酸化物として10〜20重量%を担持した触媒が例
示できる。
【0020】マイルド水素化分解触媒としてはアルミナ
−ボリア担体にコバルトを酸化物として3〜6重量%お
よびモリブデンを酸化物として10〜20重量%を担持
した触媒が例示できる。
−ボリア担体にコバルトを酸化物として3〜6重量%お
よびモリブデンを酸化物として10〜20重量%を担持
した触媒が例示できる。
【0021】該触媒の形状は粒状、錠剤状、円柱状ある
いは公知の異形押し出し触媒(三葉、四葉等)のいずれ
でも良い。第一工程の水素化処理触媒は水素化処理に用
いる前に公知の方法で予備硫化して用いてもよい。
いは公知の異形押し出し触媒(三葉、四葉等)のいずれ
でも良い。第一工程の水素化処理触媒は水素化処理に用
いる前に公知の方法で予備硫化して用いてもよい。
【0022】第一工程の水素化処理反応塔の形式は固定
床、流動床、膨張床のいずれでもよいが、特に固定床が
好ましい。第一工程の水素化触媒は反応塔に単層あるい
は積層に充填して用いることができる。積層の場合には
同一または異種の水素化触媒を充填することができる。
床、流動床、膨張床のいずれでもよいが、特に固定床が
好ましい。第一工程の水素化触媒は反応塔に単層あるい
は積層に充填して用いることができる。積層の場合には
同一または異種の水素化触媒を充填することができる。
【0023】異種の水素化触媒を積層する場合は水素化
脱硫触媒を上流側に充填し、水素化分解触媒を下流側に
充填することが好ましい。充填割合は脱硫触媒を10〜
50体積%、水素化分解触媒を90〜50体積%が好ま
しい。第一工程の水素、石油蒸留留出油および触媒の接
触は並流上昇流、並流下降流、向流のいずれかの方式を
採用してもよい。
脱硫触媒を上流側に充填し、水素化分解触媒を下流側に
充填することが好ましい。充填割合は脱硫触媒を10〜
50体積%、水素化分解触媒を90〜50体積%が好ま
しい。第一工程の水素、石油蒸留留出油および触媒の接
触は並流上昇流、並流下降流、向流のいずれかの方式を
採用してもよい。
【0024】本発明は第一工程の水素化処理により沸点
150〜400℃の留出油の硫黄分を0.05重量%以
下にすることができる。
150〜400℃の留出油の硫黄分を0.05重量%以
下にすることができる。
【0025】本発明の第二工程の蒸留分離工程により沸
点150℃未満の留分、沸点150〜400℃の留分、
沸点400℃を超える留分とに分離する。蒸留分離は公
知の常圧の精留塔を用いて行われる。精留塔は各石油留
分を精留度良く蒸留できるものであればよい。
点150℃未満の留分、沸点150〜400℃の留分、
沸点400℃を超える留分とに分離する。蒸留分離は公
知の常圧の精留塔を用いて行われる。精留塔は各石油留
分を精留度良く蒸留できるものであればよい。
【0026】
【実施例】本発明を実施例によりさらに詳細に説明する
が、実施例は説明を目的としたものであって、本発明を
限定することを意図するものではない。
が、実施例は説明を目的としたものであって、本発明を
限定することを意図するものではない。
【0027】(実施例1)石油蒸留留出油(A)ならび
に(B)として、表1の性状を有する常圧直留軽油(L
GO)、ならびに減圧軽油(VGO)を用い、(A)お
よび(B)の混合割合(体積%)を50:50で混合
し、表2に示す反応条件で水素化反応を行った。第一工
程の水素化処理触媒にはアルミナ担体に水素化活性金属
として4重量%CoOと15重量%MoO3 を担持した
触媒(a)とアルミナ−ボリア担体に活性金属として4
重量%CoOと15重量%MoO3 を担持した触媒
(b)を、(a)を(b)の上部に20体積%の比率で
積層充填して用いた。該触媒は公知の方法で予備硫化し
た。反応生成物は蒸留により沸点150℃未満、150
〜400℃、400℃を超える留分に分離した。結果を
表2に示す。
に(B)として、表1の性状を有する常圧直留軽油(L
GO)、ならびに減圧軽油(VGO)を用い、(A)お
よび(B)の混合割合(体積%)を50:50で混合
し、表2に示す反応条件で水素化反応を行った。第一工
程の水素化処理触媒にはアルミナ担体に水素化活性金属
として4重量%CoOと15重量%MoO3 を担持した
触媒(a)とアルミナ−ボリア担体に活性金属として4
重量%CoOと15重量%MoO3 を担持した触媒
(b)を、(a)を(b)の上部に20体積%の比率で
積層充填して用いた。該触媒は公知の方法で予備硫化し
た。反応生成物は蒸留により沸点150℃未満、150
〜400℃、400℃を超える留分に分離した。結果を
表2に示す。
【0028】(実施例2)実施例1で第一工程の水素化
処理触媒に市販触媒(b)のみを用いる他は同様にして
実施例2を行った。この結果を併せて表2に示す。
処理触媒に市販触媒(b)のみを用いる他は同様にして
実施例2を行った。この結果を併せて表2に示す。
【0029】(比較例1)比較例は第二工程の蒸留分離
工程の必要性を明らかにする目的で行った。実施例1で
石油蒸留留出油(A)のみを用いる他は同様にして比較
例1を実施した。この結果を併せて表2に示す。
工程の必要性を明らかにする目的で行った。実施例1で
石油蒸留留出油(A)のみを用いる他は同様にして比較
例1を実施した。この結果を併せて表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表2から明らかなように、本発明の低硫黄
軽油の製造方法により、異なる特定の沸点範囲の石油蒸
留留出油を混合した後、水素化処理し、さらに水素化処
理油を蒸留により分離することで硫黄分0.05wt%
以下で、かつ色相がセーボルト色値で−10以上の軽油
を製造できる。
軽油の製造方法により、異なる特定の沸点範囲の石油蒸
留留出油を混合した後、水素化処理し、さらに水素化処
理油を蒸留により分離することで硫黄分0.05wt%
以下で、かつ色相がセーボルト色値で−10以上の軽油
を製造できる。
【0033】
【発明の効果】本発明の低硫黄軽油の製造方法に関する
ものであり、異なる特定の沸点範囲の石油蒸留留出油を
混合した後、特定の条件で水素化処理する第一工程と第
一工程の水素化処理油をさらに蒸留により分離する第二
工程とにより、硫黄分0.05wt%以下で、かつ色相
がセーボルト色値で−10以上の軽油、特にディーゼル
軽油を製造することができる。
ものであり、異なる特定の沸点範囲の石油蒸留留出油を
混合した後、特定の条件で水素化処理する第一工程と第
一工程の水素化処理油をさらに蒸留により分離する第二
工程とにより、硫黄分0.05wt%以下で、かつ色相
がセーボルト色値で−10以上の軽油、特にディーゼル
軽油を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 49/04 2115−4H (72)発明者 牛尾 賢 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 硫黄分0.1〜2.0重量%、沸点15
0〜400℃の範囲にある石油蒸留留出油(A)5〜9
0体積%と硫黄分0.1〜3.0重量%、沸点400℃
を超える留分を少なくとも10体積%含む沸点250〜
650℃の範囲にある石油蒸留留出油(B)95〜10
体積%を混合し、水素化活性金属を担持させた水素化触
媒の存在下、反応温度350〜450℃、LHSV0.
1〜5h-1、水素分圧30〜100kgf/cm2 、水
素/油比1000〜5000scf/bblの条件で水
素と接触させる第一工程と第一工程の水素化処理油を蒸
留分離し、硫黄分が0.05重量%以下、色相がセーボ
ルト色値で−10以上の沸点150〜400℃の範囲に
ある石油蒸留留出油を得る第二工程とからなることを特
徴とする低硫黄軽油の製造方法。 - 【請求項2】 水素化触媒が減圧軽油の脱硫触媒あるい
はマイルド水素化分解触媒である請求項1記載の低硫黄
軽油の製造方法。 - 【請求項3】 水素化触媒を単層あるいは積層で用いる
請求項1または2記載の低硫黄軽油の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34277293A JPH07166176A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 低硫黄軽油の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34277293A JPH07166176A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 低硫黄軽油の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07166176A true JPH07166176A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18356382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34277293A Pending JPH07166176A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 低硫黄軽油の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07166176A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007153927A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Nippon Oil Corp | 水素化精製方法及び水素化精製油 |
CN102690684A (zh) * | 2011-11-29 | 2012-09-26 | 中国石油大学(华东) | 一种石油宽馏分油两段加氢处理工艺 |
-
1993
- 1993-12-16 JP JP34277293A patent/JPH07166176A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007153927A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Nippon Oil Corp | 水素化精製方法及び水素化精製油 |
KR101301459B1 (ko) * | 2005-11-30 | 2013-08-29 | 제이엑스 닛코닛세키에너지주식회사 | 수소화 정제방법 |
CN102690684A (zh) * | 2011-11-29 | 2012-09-26 | 中国石油大学(华东) | 一种石油宽馏分油两段加氢处理工艺 |
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