JPH07166079A - カチオン染料及びそれを用いる基材の染色方法 - Google Patents

カチオン染料及びそれを用いる基材の染色方法

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JPH07166079A
JPH07166079A JP5341181A JP34118193A JPH07166079A JP H07166079 A JPH07166079 A JP H07166079A JP 5341181 A JP5341181 A JP 5341181A JP 34118193 A JP34118193 A JP 34118193A JP H07166079 A JPH07166079 A JP H07166079A
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dye
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JP5341181A
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Mitsumasa Yamazaki
三正 山崎
Masayoshi Kondo
正義 近藤
Yasuyoshi Nakamura
泰良 中村
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Hodogaya Chemical Co Ltd
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Hodogaya Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙、パルプ、アクリル繊維等の染色にあ染着
率がきわめて優れたカチオン染料を提供する。 【構成】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1、R2は置換されていてもよいアルキル基、
アラルキル基を表し、R1とR2で複素環を形成してもよ
く、Xは置換されていてもよいアルキレン基を表し、A
はアリール基、ヘテロアリール基を表し、Y-はアニオ
ンを表す )で表されるカチオン染料及びこの染料を用
いた基材の染色法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然材料または合成材
料、例えば紙、パルプ、或いはアクリル等の繊維を着色
するのに有用なカチオン染料に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維材料、皮革、紙、パルプ等基材の染
色及び捺染には数多くの染料(例えば特公昭54−50
02、特公平3−10668など)が使用されている。
しかしながら染色特性(染色速度、染着率等)において
満足できるものは少ない。特に紙及びパルプ等で鮮明な
染色物を得るにあたって、従来の染料は染色速度および
染着率等において満足できるものは少ない。特に紙及び
パルプ等の鮮明な染色物を得るにあたって従来の染料は
染着速度及び染着率が小さいために染色効率上問題があ
り、加えて染色物の水堅牢度においても満足する結果が
得られなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】染色時間の短縮及び環
境保全の点から染着速度及び染着率が高く染色廃水が無
色に近くなり、また得られた染色物の水堅牢度が良好で
ある染料の開発が望まれてきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】基材例えば、繊維材料、
皮革、紙、パルプ等の染色及び捺染を実施するに当た
り、染色速度が高く、高い染着率を示し優れた水堅牢度
をもつ鮮明な染料を見いだすべく鋭意研究した結果、本
発明に至ったものである。すなわち本発明は、下記一般
式(1)あるいは一般式(2)
【0005】
【化5】
【化6】 (式中、R1 ,R2 は置換されていてもよいアルキル
基,アラルキル基を表し、R1とR2 で複素環を形成し
てもよい。Xは置換されていてもよいアルキレン基を表
し、Aはアリール基,ヘテロアリール基を表し、Y
アニオンを表す。)で表わされるカチオン染料およびそ
れを用いる基材の染色法を提供するものである。
【0006】本発明による染料の構造的特徴は一般式
(1)あるいは一般式(2)で示される様にピリジニウ
ム環あるいはキノリニウム環の窒素原子に結合する置換
基がジアルキルアミノアルキル基の様な第3級アミノ基
であるために、パルプへの染着力がさらに強くなり、染
着率、染着速度を飛躍的に性能を改善することが出来
た。
【0007】本発明の一般式(1)あるいは一般式
(2)で表わされるカチオン染料は、一般式(3)で表
わされるピリジニウム化合物、あるいは一般式(4)で
表わされるキノリニウム化合物
【0008】
【化7】
【0009】
【化8】 (式中、R1 ,R2 ,X及びY-は上で定義した通りで
あり、CH3基はピリジン環あるいはキノリニウム環の
2位または4位に置換している。)と一般式(5)で表
わされるアルデヒド化合物
【0010】
【化9】 (式中、Aはアリール基あるいはヘテロアリール基を表
す。)を水溶性有機溶剤中で塩基性触媒の存在下縮合反
応により得られる。
【0012】また一般(3)で表わされるピリジニウム
化合物、あるいは一般式(4)で表わされるキノリニウ
ム化合物の例としは次のものを挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。 1−(2−ジメチルアミノエチル)−4−メチルピリジ
ニウムクロライド、1−(2−ジメチルアミノエチル)
−2−メチルピリジニウムクロライド、1−(2−ジエ
チルアミノエチル)−4−メチルピリジニウムクロライ
ド、1−(2−ジエチルアミノエチル)−2−メチルピ
リジニウムクロライド、1−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)−4−メチルピリジニウムブロマイド、1−[3
−(1−ピロリジルプロピル)]−4−メチルピリジニ
ウムブロマイド、1−[2−(1−ピロリジルエチ
ル)]−4−メチルピリジニウムクロライド、1−(2
−ピペリジノエチル)−4−メチルピリジニウムクロラ
イド、1−(3−ピペリジノプロピル)−4−メチルピ
リジニウムブロマイド、1−(3−モルホリノプロピ
ル)−4−メチルピリジニウムブロマイド、1−(2−
モルホリノエチル)−4−メチルピリジニウムブロマイ
ド、1−(2−ジベンジルアミノエチル)−4−メチル
ピリジニウムクロライド、1−(3−ジベンジルアミノ
プロピル)−4−メチルピリジニウムクロライド、1−
(2−ジメチルアミノエチル)−4−メチルキノリニウ
ムクロライド、1−(2−ジメチルアミノエチル)−2
−メチルキノリニウムクロライド、1−(2−ジエチル
アミノエチル)−4−メチルキノリニウムクロライド、
1−(2−ジエチルアミノエチル)−2−メチルキノリ
ニウムクロライド。
【0013】また一般式(4)で表されるアルデヒド化
合物としては次のものを挙げることができるが、これら
に限定されるものではない。 4−ホルミル−N,N−ジメチルアニリン、4−ホルミ
ル−N,N−ジエチルアニリン、4−ホルミル−N−メ
チル−N−(β−シアノエチル)アニリン、4−ホルミ
ル−N−メチル−N−(β−クロルエチル)アニリン、
4−ホルミル−N−メチル−N−(β−メトキシエチ
ル)アニリン、4−ホルミル−N−(β−エトキシエチ
ル)アニリン、4−ホルミル−N−エチル−N−(β−
シアノエチル)アニリン、4−ホルミル−N−エチル−
N−(β−クロルエチル)アニリン、4−ホルミル−N
−エチル−N−(β−メトキシエチル)アニリン、4−
ホルミル−N−エチル−N−(β−エトキシエチル)ア
ニリン、4−ホルミル−N−メチル−N−ベンジルアニ
リン、4−ホルミル−N−エチル−N−ベンジルアニリ
ン、4−ホルミル−N−(β−シアノエチル)−N−ベ
ンジルアニリン、4−ホルミル−N−(β−クロルエチ
ル)−N−ベンジルアニリン、4−ホルミル−N−(β
−メトキシエチル)−N−ベンジルアニリン、4−ホル
ミル−N−メチル−N−(4'−クロルベンジル)アニ
リン、4−ホルミル−N−エチル−N−(4'−メチル
ベンジル)アニリン、4−ホルミル−N,N−ジメチル
−m− トルイジン、4−ホルミル−N−メチル−N−
(β−シアノエチル)−m−トルイジン、4−ホルミル
−N−メチル−N−(β−メトキシエチル)−m−トル
イジン、4−ホルミル−N−エチル−N−(β−クロル
エチル)−m−トルイジン、4−ホルミル−N−エチル
−N−(β−エトキシエチル)−m−トルイジン、4−
ホルミル−N−エチル−N−(β−シアノエチル)−m
−トルイジン、4−ホルミル−N−メチル−N−ベンジ
ル−m−トルイジン、4−ホルミル−N−エチル−N−
ベンジル−m−トルイジン、4−ホルミル−N−(β−
シアノエチル)−N−ベンジル−m−トルイジン、4−
ホルミル−N−(β−クロルエチル)−N−ベンジル−
m−トルイジン、4−ホルミル−N−(β−メトキシエ
チル)−N−ベンジル−m−トルイジン、4−ホルミル
−N,N−ジメチル−m−クロルアニリン、4−ホルミ
ル−N−メチルジフェニルアミン、4−ホルミル−N−
エチルジフエニルアミン、2−メチル−3−ホルミルイ
ンドール、2−エチル−3−ホルミルインドール、2−
フェニル−3−ホルミルインドール、1メチル−2−フ
ェニル−3−ホルミルインドール、1−エチル−2−フ
ェニル−3−ホルミルインドール、1,2−ジメチル−
3−ホルミルインドール、1,2−ジエチル−3−ホル
ミルインドール、1,5−ジメチル−2−フェニル−3
−ホルミルインドール、2−メチル−3−ホルミル−5
−メトキシインドール、2−フェニル−3−ホルミル−
5−クロルインドール、および1,2,5−トリメチル−
3−ホルミルインドール P−ヒドロキシベンズアルデ
ヒド、P−メトキシンベンズアルデヒド、2,4−ジメ
トキシベンズアルデヒド、3,4−ジメトキシベンズア
ルデヒド、3,5−ジメトキシベンズアルデヒド、フル
フラール、2−ホルミル−4,5−ジメチルフラン、2
−ホルミル−5−メトキシフラン、2−ホルミルチオフ
ェン、
【0013】反応に使用される水溶性有機溶剤の例とし
ては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピル
アルコール、ブチルアルコール、ジオキサン、エチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレング
リコール、 プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、メチ
ルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ブチルポリグリコール、フェニルグ
リコール、ブチルラクトン等を挙げることができる。
【0014】反応に使用される塩基性触媒の例として
は、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、N−メ
チルピペリジン、ピペラジン、モルホリン、N−メチル
モルホリン等が挙げられる。
【0015】縮合反応終了後この新規カチオン化合物は
場合によっては反応触媒から分離される。また必要によ
っては一般式(1)あるいは一般式(2)のカチオン染
料のアニオンは公知の方法(たとえば特公昭39-4879
号)により水溶解性良好な他のアニオンに置換えること
もできる。
【0016】なお一般式(1)中、Y-で表されるアニ
オンの具体例としてはハロゲンイオン 、硫酸イオン、
メチル硫酸イオン、過塩素酸イオン、アミノスルホン酸
イオン、炭酸水素イオン、炭酸イオン、リン酸イオン、
リンモリブデン酸イオン、リンタングステン酸イオン、
リンタングステンモリブデン酸イオン、ナフタリンスル
ホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、4−クロル
ベンゼンスルホン酸イオン、マレイン酸イオン、しゅう
酸イオン、ぎ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオ
ン、乳酸イオン、こはく酸イオン、クロル酸イオン、酒
石酸イオン、メタンスルホン酸イオン、安息香酸イオ
ン、テトラフルオロほう酸、または塩素−亜鉛錯イオン
のような錯アニオンがあげられる。好ましいアニオンY
-はぎ酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、塩素イオ
ン、硫酸イオン、およびりん酸イオンである。
【0017】次に本発明の一般式(1)あるいは一般式
(2)のカチオン染料による基材の染色法について述べ
る。この新規カチオン染料は、繊維材料、皮革、パルプ
および紙の染色に用いる染料として、またそれら基材の
捺染に用いるカラーインキの調製のため色素材料として
使用でき、更にガラスあるいは透明な合成樹脂フィルム
上に設けられたゼラチン、カゼイン等の天然蛋白質ある
いは含窒素光硬化性樹脂の薄膜を着色するためにも用い
ることができ、それらはカラーフィルターとしても有用
である。ゼラチン、カゼイン等の天然蛋白質あるいは含
窒素光硬化性樹脂からなる薄膜は常法により例えばギ
酸、酢酸、塩酸等で酸性に調製された水性浴から30〜
100℃の温度で着色(染色)される。
【0018】繊維材料としてはカチオン染料で染色でき
る材料、例えばアクリルニトリルのホモ重合体および混
合重合体、酸改質されたポリエステルおよびポリアミド
などの天然含窒素繊維、セルローズを含む材料例えば木
綿、再生セルローズ繊維、ポリビニルアルコール繊維、
さらにはガラス繊維等があげられある。
【0019】本発明の新規カチオン化合物によるこれら
繊維材料の染色は常法により好ましくは中性乃至酸性水
媒質中からの常圧又は加圧による吸収染法あるいは水性
インキによるスプレー塗工、パデイングおよびプリント
などの連続染色によって実施される。この場合の繊維材
料の形態は単繊維およびその膠着物、糸、布、編物およ
び完成品である。これら染色物および捺染物はすぐれた
染色堅牢性を有し、とくにきわめて高い染着率とすぐれ
た水堅牢度を示す。
【0020】さらに本新規カチオン化合物の好ましい用
途は各種のパルプおよび紙、とくに漂白または未漂白で
サイジングされていないまたはサイジングされた紙類の
染色である。この新規カチオン化合物はサイジング処理
を施していないパルプおよび紙(ナプキン、テーブルク
ロス、衛生紙など)にたいしても非常に大きい染着速度
ならびに非常に高い染着率を示す。この高い染着はその
染色廃水を無色に近いものとし、廃水規制および環境保
全上からもきわめて大きな利点といえる。
【0021】染色はpH値4〜8、殊に5〜7、染色温度
10〜50℃、好ましくは15〜30℃で行われる。そ
して得られた染色物は高いカラーバリューでかつ鮮明で
あリ、すぐれた染色堅牢性を示す。とくに耐水堅牢度に
ついては、たとえば染色された紙と湿潤した白紙を常温
下で加圧接触させても染色紙から白紙に転染(にじみ出
し)はほとんどみられず、ミョーバン、アルカリ、酸、
アルコールに対してもすぐれた堅牢性を示すことから、
ナプキン、テーブルクロスおよび衛生紙など色のにじみ
出しのとくに心配される紙の用途分野にきわめて好適で
ある。本新規カチオン化合物による染料は紙に対しきわ
めて高い親和性を有しかつ染着速度も大きいことから、
紙の連続染色およびジェットプリンター用インキにも適
用でき、なおかつ、皮革の染色(スプレー、ハケ塗り、
侵漬など)にも使用できる。
【0022】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。実施例中で部は重量部、%は重量%である。 実施例1 1-(2-ジメチルアミノエチル)-4-メチルピリジニウ
ムクロライド2.01部(0.01モル)と3,4-ジメ
トキシベンズアルデヒド1.66部(0.01モル)をn
-ブタノール50部に溶解し、ピペリジン0.1部を加
え、100℃で12時間反応をおこなった。冷却後、n
-ブタノールを回収し残渣に水200部と食塩10部を
加えた。析出した染料を濾過乾燥して、次の式(6)で
示される最大吸収波長(λmax)396.0nmの黄色
染料3.4部を得た。
【0023】
【化10】 なお、1−(2−ジメチルアミノエチル)−4−メチル
ピリジニウムクロライドの合成は下記の方法により得る
ことができる。N−(2−クロルエチル)ジメチルアミ
ン塩酸塩7.20部(0.05モル)と4−ピコリン4.
66部(0.05モル)をエタノール100部に溶解
し、ナトリウムメトキサイド2.70部(0.05モル)
を加え、加温してリフラックスを3時間行った。冷却
後、沈澱を濾別し、エタノールを回収した。残渣にアセ
トン50部を加え目的物8.50部、収率84.7%を得
た。
【0024】実施例2 1−(2−ピペリジノエチル)−4−メチルピリジニウ
ムクロライド2.41部(0.01モル)と4−ジメチル
アミノベンズアルデヒド1.49部(0.01モル )を
エタノール 50部に溶解し、ピペリジン0.1部を加
え、リフラックスを8時間行った。冷却後、エタノール
を回収し、残渣に水200部と食塩10部を加えた。析
出した染料を濾過乾燥すると、次の式(7)で示される
最大吸収波長(λmax) 479.8nm(メタノー
ル)の橙色染料3.51部を得た。
【化11】
【0025】なお、1−(2−ピペリジノエチル)−4
−メチルピリジニウムクロライドの合成は下記の様に行
った。エタノール100部に水酸化カリウム3.37部
(0.06モル)を加え、加温溶解させた。冷却後、N
−(2−クロルエチル)ピペリジン塩酸塩9.20部
(0.05モル)を加え、室温で30分間攪拌を行っ
た。同温度で4−ピコリン4.66部(0.05モル)を
加え、加温してリフラックスを3時間行った。冷却後、
沈澱を濾過し、エタノールを回収した。残渣にアセトン
50部を加え、析出した結晶を濾過、乾燥し、目的物
8.01部(収率74.7%)を得た。
【0026】実施例3 未漂白亜硫酸パルプ50%および機械パルプ50%から
なる乾燥材料をビーター(Beater)中で水を用いて40
SRフリーネス(Freeness)にこう解し、パルプ含有量
が3%になるよう水で調製する。この調製液100部に
実施例1で得られた化合物0.03部および酢酸0.02
部を加える。この混合物を約5分間攪拌しロジンサイズ
0.03部および結晶硫酸アルミニューム0.06部を加
え、ひき続き5分間攪拌し、更にこの液に水1400部
を加えて希釈し、これをシーター(Sheeter)上で常法
により抄紙した。この場合、抄紙廃水の染料による着色
はほとんどみとめられず得られた着色紙はきわめて鮮明
な黄色を示し、良好な耐光及びすぐれた耐水堅牢度を示
した。
【0027】比較例1 使用染料に式(6)で示される染料の代わりに次の式
(8)で示される染料を使用する以外は実施例1と同様
の方法で抄紙染色したが、抄紙廃水にかなりの着色が見
られた。
【化12】
【0028】実施例4 漂白亜硫酸パルプ100%からなる乾燥材料をビーター
(Beater)中で水を用いて25°SRフリーネス(Free
ness)にこう解し、パルプ濃度3%に調製した。この調
製液100部に実施例2で得られた化合物0.03部と
酢酸0.03部を加え5分間よく攪拌し、更に水140
0部を加えて希釈した後、常法により抄紙した。この場
合の抄紙廃水の染料による着色がほとんどみとめられな
かった。得られた着色紙は高いカラーバリューの橙色を
示し、良好な耐光および耐水堅牢度を示した。
【0029】比較例2 使用染料に式(7)で示される染料の代わりに次の式
(9)で示される染料を使用する以外は実施例4と同様
の方法で抄紙染色したが、抄紙廃水にかなりの着色が見
られた。
【化13】
【0030】実施例5 サイジング処理を施していない紙を 0.5部の実施例
1で得られた化合物と0.5部の澱粉と99.0部の水か
ら成る溶液に20〜30℃で2〜3秒浸漬した。過剰の
溶液を2つのローラーを通して絞り取った後、60〜8
0℃で乾燥して染色紙をえた。得られた染色紙は鮮明な
黄色を呈し、耐光、耐水堅牢度に優れ、湿潤処理による
染料のブリードはほとんどみとめられなかった。
【0031】実施例6 植物タンニンでなめした豚革100部を、水250部お
よび実施例2で得られた化合物0.2部からなる50℃
の浴に入れて30分間攪拌し、次いで同じ浴で、スルホ
ン化鯨油を主成分とするアニオン油脂液10部で60分
間処理する。次ぎに常法により乾燥し、橙色の染色革を
得た。この染色革は洗濯堅牢度が非常に良好であった。
【0032】実施例7 実施例1で得られた化合物0.2部を含有する水浴10
0部に、精練漂白された木綿ブロード5部を投じ染浴を
被染物を攪拌しながら40分で100℃迄昇温し、引き
続き20分間同温で保持した。染浴中の化合物は、完全
に木綿ブロードに吸尽された。得られた黄色の染色物は
良好な耐光及びすぐれた水堅牢度を示した。同様にして
ビスコースレーヨン織物及びキュプロ織物も同じく鮮明
な黄色に染色され、良好な耐光及びすぐれた水堅牢度を
示した。
【0033】実施例8 実施例2で得られた化合物の0.25%水溶液を酢酸に
てpH4に調整し、60℃に昇温した染浴中に、厚さ1μ
のゼラチン層を載置したガラス板を侵漬し静かな攪拌下
に5分間保った後、引上げ水洗後乾燥する。ゼラチンは
鮮明な橙色に着色され、透明性と耐光性の優れたカラー
フィルムが得られた。
【0034】以下実施例9〜42で得られた染料を表1
に示す。なお表中にはピリジニウム化合物とアルデヒド
化合物の構造、紙を染色した時の色相、およびλmaxを
示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】
【発明の効果 】本発明によって得られたカチオン化合
物は、基材に対する染着速度および染着率がきわめて高
く、かつえられた染色又は着色基材の水堅牢度が良好で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 21/30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) あるいは一般式
    (2) 【化1】 【化2】 (式中、R1 ,R2 は置換されていてもよいアルキル
    基,アラルキル基を表し、R1とR2 で複素環を形成し
    てもよい。Xは置換されていてもよいアルキレン基を表
    し、Aはアリール基,ヘテロアリール基を表し、Y
    アニオンを表す。)で表わされるカチオン染料。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1)あるいは一般式(2) 【化3】 【化4】 (式中、R1 ,R2 は置換されてもよいアルキル基,
    アラルキル基を表し、R1とR2 で複素環を形成しても
    よい。Xは置換されてもよいアルキレン基を表し、Aは
    アリール基,ヘテロアリール基を表し、Yはアニオン
    を表す。)で表わされるカチオン染料を用いることを特
    徴とする基材の染色法。
JP5341181A 1993-12-13 1993-12-13 カチオン染料及びそれを用いる基材の染色方法 Pending JPH07166079A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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