JPH07165104A - 四輪操舵車の後輪転舵装置 - Google Patents

四輪操舵車の後輪転舵装置

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JPH07165104A
JPH07165104A JP34208993A JP34208993A JPH07165104A JP H07165104 A JPH07165104 A JP H07165104A JP 34208993 A JP34208993 A JP 34208993A JP 34208993 A JP34208993 A JP 34208993A JP H07165104 A JPH07165104 A JP H07165104A
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JP
Japan
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steering
wheel steering
rear wheel
power cylinder
centering spring
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Application number
JP34208993A
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English (en)
Inventor
Hirotetsu Sonoda
博鐡 園田
Toshiro Yoda
敏郎 與田
Hisayuki Takahashi
久幸 高橋
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Jidosha Kiki Co Ltd
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 後輪の中立位置への復帰用センタリングスプ
リング機構部やデッドロックポイント機構部を覆うカバ
ーを小型化するとともに組立性を向上させる。 【構成】 後輪転舵用舵取リンク機構1を転舵させる後
輪転舵用パワーシリンダ3に、センタリングスプリング
機構部70が並設される。さらに、中折れリンクによる
左、右デッドロックポイント機構部40,40も並設さ
れる。そして、これら後輪転舵用舵取リンク機構の両端
側可動部分、センタリングスプリング機構部および左、
右デッドロックポイント機構部は、その可動部のみが、
一部が切欠き形成されている筒状カバー90(90a,
90b)およびこれに連設される左、右一対の蛇腹状ブ
ーツ91a,91bによって覆われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば低速走行時の
小回り性を得るために後輪を操舵時に前輪と逆方向に転
舵させるようにした四輪操舵車における後輪転舵装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】後輪を前輪の操舵量(転舵量)に応じて
逆方向または同方向に転舵させることにより、低速走行
時の小回り性や中、高速走行時の走行安定性を向上させ
得る四輪操舵車が注目されている。たとえば低速走行時
には大きな操舵角をもって前輪操舵が行なわれるが、こ
のとき前、後輪の転舵方向を逆位相(逆方向操舵)とす
れば、車輌旋回半径が最小となり旋回(小回り)性能が
向上することになり、特にトラックのような車長の長い
車輌等に適用して好適である。
【0003】この種の四輪操舵車における後輪転舵装置
において油圧式のものは、後輪を転舵させるための油圧
シリンダ左、右室に対しサーボ弁等により所定圧力に制
御された油圧を選択的に供給することで、後輪を所要の
方向に転舵させることが可能で、前、後輪を連結軸等で
機械的に連結してなる機械式装置に比べ、動作的にも、
また構造的にも自由度が大きい等の利点を有し、たとえ
ば特開昭59−128054号公報、特開昭59−143769号公報、
実開昭61-53271号公報、特開昭61-67665号公報等に示さ
れる油圧式装置を始め、従来から種々提案されている。
【0004】ところで、従来装置では、構造面からも動
作性能面からも、まだまだ一長一短があり、実用化にあ
たって改良の余地が残されている。たとえば後輪転舵装
置では、構成部品点数を必要最小限とし、各部の加工
性、組立性等を向上させて製造コスト等を低減し、さら
に油圧配管や電気配線等も効率よく配設でき、しかも各
種駆動制御も適切に行なえ、中、高速走行時における直
進走行性や雪路等の低摩擦路での走行安定性を確保する
とともに、必要時にのみ後輪転舵系を作動可能な状態と
し常時は二輪操舵状態を確保し、また油圧系、電気系等
のフェール時には後輪を転舵不能な状態にロックし得る
対策も充分であること等が望まれる。
【0005】特に、このような要請のなかで必要とされ
ることに、低速走行時において舵取操作に伴なう前輪の
転舵動作に連動して後輪を適切に転舵させるとともに、
中、高速走行時やフェール時における動作上での信頼性
や安全性をも確保してなる後輪転舵制御系を構成するこ
とがある。たとえば油圧式後輪転舵装置において後輪転
舵駆動系での失陥による駆動力消失や後輪転舵制御系で
の命令伝達系で失陥等が生じたフェール時には、後輪を
不転舵状態つまり後輪を直進状態(中立位置)で確実に
ロックし、その状態を維持し得るような構成を採用しな
ければならない。
【0006】しかし、このような油圧失陥等のフェール
時には、後輪を直進状態(中立位置)で確実にロック
し、その状態を維持できる構成を採用しなければならな
い。すなわち、後輪転舵用舵取リンク機構では、後輪が
自由に転舵可能であることから、後輪を転舵させない2
WS走行時や上述したフェール時等において安全性を確
保できるように、後輪転舵用舵取リンク機構に対し中立
位置への復帰力を与えかつこの中立位置でロックするた
めの機構が必要となる。
【0007】このため、後輪を常に中立位置に復帰させ
る付勢力をセンタリングスプリング機構を用い、常時は
これに打ち勝つ力を与えて転舵させるという手法が採用
されているが、実用面で問題を生じる。すなわち、後輪
を中立位置に復帰させるには、大きな付勢力が必要とさ
れる一方、これに打ち勝って後輪を転舵させるには不必
要に大きい力を有し、エネルギ効率の点からロスとな
る。また、上述したスプリング機構では、油圧系失陥時
等が生じた際に後輪が転舵状態から急激に中立位置に復
帰し、走行安定性を確保する際に問題である。
【0008】このため、本出願人は、特開平4-260870号
公報等により、後輪転舵用パワーシリンダに並設されて
後輪転舵用舵取リンク機構を中立位置に復帰させるセン
タリングスプリング機構部と、その両側に一端が枢支さ
れる第1のリンクとパワーシリンダのピストンロッド両
端側に一端が枢支される第2のリンクとこれらを連結し
かつ各リンクの枢支点間を結ぶ線分を死点越えする連結
ピンからなる左、右デッドロックポイント機構部と、そ
の連結ピンが死点越えするように作動されるプランジャ
を有する左、右ロック解除用シリンダ機構等を設けてな
る後輪転舵装置を、先に提案している。
【0009】このような構造では、常時は前輪側の転舵
動作に伴ってパワーシリンダにより後輪を所要の状態で
転舵させ、2WSやフェール時には後輪をセンタリング
スプリングによる付勢力によって中立位置に復帰させて
その状態を機械的なデッドロックポイント機構部による
死点越えで確実なロック状態を維持し、かつ後輪転舵用
パワーシリンダへの圧油給送時に後輪転舵要求を感知し
てロック解除用シリンダ機構を作動させ、デッドロック
ポイント機構部のロックを自動的に外し、後輪を転舵可
能な状態とすることが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した構
成による後輪転舵装置では、後輪を中立位置つまり直進
状態に復帰させるためのセンタリングスプリング機構部
やこれに一端が連設されるとともに他端が後輪転舵用パ
ワーシリンダのピストンロッド両端側の外方端部分に連
設される中折れリンクによるデッドロックポイント機構
等を有しているが、これらを外部からの小石や泥等から
保護するためのカバーや蛇腹状ブーツによって覆うこと
が、従来から一般的である。
【0011】特に、デッドロックポイント機構部での中
折れリンクに小石等がはさまったりすると、たとえば2
WS状態とした場合であっても、後輪転舵系を中立位置
状態に維持し、その状態でロックするという所要の機能
を得られなくなるもので、カバーやブーツの使用は避け
られない。
【0012】このような問題は、この種の後輪転舵装置
が、車輌の下部路面側に露呈して設けられることが一般
的であり、車輌の走行中において小石、泥、その他路面
上の異物を跳ね上げることが避けられず、これらが飛来
して機構部動作を妨げることを防ぐことが必要であっ
た。
【0013】このため、最も簡単には、後輪転舵用舵取
リンク機構において後輪転舵用パワーシリンダのボディ
やその外側に付設される各種の機構部全体を、筒状カバ
ーおよび蛇腹状ブーツによって覆うことが考えられる。
【0014】しかしながら、このような構造を採用する
と、カバーが大型化し、コスト高となるばかりでなく、
その組付性の面でも問題であった。たとえば前述した従
来構造の後輪転舵装置では、油圧配管、電気系の配線等
を、カバーを通して前輪側や油圧ポンプ、さらに後輪転
舵用制御バルブ等と接続する必要があり、しかもその接
続個所を適宜シールすることも必要で、構造が複雑化
し、組付性の面でも大きな問題であった。
【0015】特に、カバーの存在によって、パワーシリ
ンダにおけるシリンダポートへの配管接続等の組付性を
よくするうえで大きな障害となるものであった。さら
に、このようなカバーを設けると、装置全体が大型化
し、コスト高を招くという問題もあった。
【0016】また、このような後輪転舵用パワーシリン
ダ等は、車輌の一部に適宜のブラケット等を介して取付
け固定することが必要であるが、これをカバーを介して
行なうには、金属スペーサ等を設けることが必要であ
り、構造が複雑化し、組立性や車輌への取付け性の面で
問題であり、これらの問題点を一掃し得る何らかの対策
を講じることが望まれている。
【0017】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、後輪を中立位置に復帰させるセンタリング
スプリング機構部や後輪転舵用舵取リンク機構をロック
するデッドロックポイント機構部等の可動部のみを、カ
バーおよびブーツによって覆うようにし、これによりカ
バー等を含めた全体の小型化を図るとともに、組付性を
向上させ得る四輪操舵車の後輪転舵装置を得ることを目
的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係る四輪操舵車の後輪転舵装置は、後輪
転舵用パワーシリンダと、これに並設され後輪転舵用舵
取リンク機構を中立位置に復帰させるセンタリングスプ
リングおよびその左、右側ボディ部からなるセンタリン
グスプリング機構部と、その両側ボディ部に一端が枢支
されるとともに後輪転舵用舵取リンク機構を構成するパ
ワーシリンダの本体ボディに回動自在に枢支される第1
のリンクとパワーシリンダのピストンロッド両端側に一
端が枢支される第2のリンクと両リンクを連結して各リ
ンクの枢支点間を結ぶ線分を死点越えする連結ピンによ
る左、右デッドロックポイント機構部を備えてなり、後
輪転舵用舵取リンク機構の両端側可動部分、センタリン
グスプリング機構部および左、右デッドロックポイント
機構部によって構成される可動部のみを、一部が切欠き
形成されている筒状カバーおよびこれに連設される左、
右一対の蛇腹状ブーツによって覆うように構成したもの
である。
【0019】
【作用】本発明によれば、後輪転舵用舵取リンク機構の
一部を構成する後輪転舵用パワーシリンダ、これに並設
されるセンタリングスプリング機構部、その両側に並設
される左、右デッドロックポイント機構部において、可
動部分のみを、筒状カバーおよび左、右の蛇腹状ブーツ
によって覆うことにより、必要部位は外部から完全に覆
い、小石等が飛来してもリンク等の可動部分にはさまる
ことを防ぎ、また泥避けとしての機能も得られる一方、
固定部分は外部に露呈した状態とされ、筒状カバー等の
小型化やコスト低減化、さらにこれらの機構の車体への
取付性等を向上させ得るものである。
【0020】
【実施例】図1ないし図6は本発明に係る四輪操舵車の
後輪転舵装置の一実施例を示し、本実施例では図6に示
したように前、後輪転舵用舵取リンク機構(後輪側のみ
を符号1で示し前輪側は図示を省略している)をそれぞ
れ油圧式パワーシリンダ2,3による独立駆動形式と
し、かつ前輪側の転舵変位情報のみを油圧信号として後
輪転舵駆動系に伝達させるとともに、後輪側転舵変位
(パワーシリンダ3のロッド移動量)をフィードバック
ケーブル4で制御系(後述する後輪転舵用制御バルブ1
1)にフィードバックする信号系5を装備してなる構成
による後輪転舵装置10について説明する。
【0021】ここで、図6中符号6,7は前、後輪側パ
ワーシリンダ2,3に圧油を供給するためのオイルポン
プ、8はオイルタンクで、前輪側ポンプ6からの圧油は
油圧配管6aで前輪側パワーシリンダ2に導かれ戻り配
管6bでオイルタンク8に還流されるという周知の前輪
側動力舵取装置が構成される。また、9は車載バッテリ
であり、さらにこの図6中油圧配管は太い実線で、電気
配線は細い実線で示している。なお、オイルポンプ6,
7としては、図示しない自動車エンジンで同時に駆動さ
れる二連式ポンプである場合を例示したが、本発明はこ
れに限定されず、前、後輪を独立した油圧系で構成する
ものでもよい。
【0022】また、この実施例装置10は、舵取り操作
に伴なう前輪側での転舵変位情報を後輪側を転舵制御す
るための後輪転舵用制御バルブ機構部11に所要の遊び
(不感帯)をもって選択的に伝達する後輪転舵用変位伝
達制御手段として、舵取りハンドルが中立位置から一定
角度以内で操舵されている間は回転伝達を行わず、それ
以上操舵されたときに所定の特性をもって回転変位を送
出するように構成された不感帯リンク機構等による変位
伝達制御機構12を用いている。
【0023】なお、この変位伝達制御機構12には、舵
取りハンドルの操舵方向および操舵状態を検出するため
の操舵検出スイッチSW1,SW2が付設され、かつこ
れらのスイッチSW1,SW2のオン・オフにより操舵
方向表示ランプ13a,13bが点灯することで、運転
席等で前、後輪の操舵方向表示を行えるようになってい
る。ここで、これらの操舵検出スイッチSW1,SW2
は、ハンドル操作角が直進状態(中立位置)からたとえ
ば約300度以内でオフし、それ以上操舵されたときにそ
れぞれオンするように構成される。
【0024】また、図6に示したバッテリ9から後輪転
舵装置10に至る電気回路において、符号14は運転者
が走行中に異常を感じた時に後輪転舵装置10を手動に
て強制的にオフし前輪のみの2WS状態とするためのエ
マージェンシースイッチ、15はケーブル・戻りばね失
陥検出手段としての検出スイッチ、16,16は後輪転
舵用舵取りリンク機構1を構成するパワーシリンダ3の
一部に付設され後輪の中立位置をオフ信号として検出す
る中立位置検出スイッチ、17は後輪転舵用制御バルブ
機構部11に付設される負作動型クラッチ機構への通電
電流制御を行なうためのノーマルクローズタイプのリレ
ースイッチである。
【0025】さらに、18は後輪転舵用オイルポンプ7
からの油圧配管7aと後述する制御バルブからの戻り配
管7bとの間のバイパス路を開閉するノーマルオープン
タイプのバイパスバルブで、このバイパスバルブ18
は、前記後輪転舵用制御バルブ機構部11の側部に付設
されバッテリ9からの通電によってソレノイド(sol.)が
オンすることでバイパス路が閉じられるとともに、前記
エマージェンシースイッチ14やケーブル・戻りばね失
陥検出用スイッチ15等がオフされて通電がなくなるこ
とでバイパス路を開放し、後輪転舵を行わない2WS状
態となるように構成されている。
【0026】ここで、上述した変位伝達制御手段から伝
達される回転変位によって後輪側を転舵制御するための
後輪転舵用制御バルブ機構部11は、たとえば特開平4ー
260868号公報等に示されるように、前記変位伝達制御機
構12で得られた変位量に応じて後輪側油圧源であるオ
イルポンプ7からの油圧通路の切換え制御を行ない前記
後輪転舵用パワーステアリング3を作動させる回転式の
後輪転舵用制御バルブ(図示せず)と、この後輪転舵用
制御バルブに対しその入、出力軸に同軸上に配置される
フィードバック軸上に軸支されて後輪転舵用舵取りリン
ク機構1の動きをフィードバックするフィードバック信
号系5を構成するフィードバックケーブル4の巻取り用
プーリ、この巻取りプーリをケーブル4の巻取り方向に
付勢する戻りばねからなるケーブル巻取り機構(図示せ
ず)を備えている。
【0027】さらに、上述した制御バルブ、ケーブル巻
取り機構を組込んだボディ内でこれらの機構部間に、制
御バルブ側の出力軸とフィードバック軸との間に介在さ
れこれら両軸を相対的に回転変位可能な状態で連結する
ことで舵取り操作に対する後輪側での転舵遅れを吸収す
るための遅れ吸収用スプリング機構や、この遅れ吸収用
スプリング機構と前記制御バルブとの間に介在され両者
を選択的に連結する負作動型クラッチ機構(共に図示せ
ず)とが、共に組み込まれて配設されている。また、ケ
ーブル巻取り機構には、戻りばねやケーブル4のいずれ
かが失陥した時に生じるケーブル巻取り機構での動きに
連動して作動され失陥信号を送出するケーブル・戻りば
ね失陥検出手段20が付設されるが、詳細な説明は省略
する。
【0028】以上の構成による後輪転舵装置10におい
て後輪転舵制御は、まず、エンジン始動によってポンプ
6,7から圧油が前輪側および後輪側の転舵系に給送さ
れ、通常走行時には前輪側の制御バルブ、後輪側の制御
バルブまたはバイパスバルブ18を介してタンク8に戻
る循環路が構成される。この状態において、舵取りハン
ドルがいずれかの方向に操舵され、前輪側の舵取りリン
ク機構が前輪側の制御バルブによる流路切換え機能にて
圧油が前輪側パワーシリンダ2のいずれかのシリンダ室
に送られ、前輪が操舵方向に所要の状態で転舵される。
【0029】一方、前輪側での操舵角度が一定角度以上
となった時点で操舵検出スイッチSW1,SW2のいず
れかがオンし、これによりバイパスバルブ18がオン
し、後輪転舵用の流路が構成され、また制御バルブ機構
部11内で負作動型クラッチへの通電が停止され、クラ
ッチ継の状態となることで4WSの準備状態となる。こ
の状態で前輪側の転舵角度がそれ以上となり、後輪転舵
用変位伝達制御機構12からの回転変位によって後輪側
の制御バルブが、その入、出力軸間に生じる相対的な回
転変位による流路切換えによって、後輪転舵用舵取リン
ク機構1のパワーシリンダ3のいずれかのシリンダ室に
圧油が給送されることになる。
【0030】また、これと同時に、ロック解除用シリン
ダ機構が給送される圧油によって作動され、後述する後
輪中立位置ロック機構としてのデッドロックポイント機
構部40,40(図1等参照)を解除動作させ、そのい
ずれか一方側のロック状態を解除する。そして、このロ
ック解除後に、パワーシリンダ3の働きにより、後輪転
舵用舵取りリンク機構1が作動され、後輪を所要の方向
に転舵制御する。この後輪転舵状態は、ケーブル4によ
り前述した後輪転舵用制御バルブ機構部11において巻
取り機構から制御バルブ側にフィードバックされる。
【0031】一方、上述した操舵状態から舵取りハンド
ルを所定角度戻すと、この動きは制御バルブに伝わり、
後輪側の転舵状態のフィードバックとの関係において制
御される圧油の流れに基づいて後輪側の舵取りリンク装
置1が戻り方向に転舵制御される。そして、後輪が中立
位置状態となると、デッドロックポイント機構部40,
40により後輪がロックされるとともに、中立位置検出
スイッチ16,16がオフする。さらに、舵取りハンド
ルが中立位置に戻されると、操舵検出スイッチがオフ
し、バイパスバルブ18への通電が停止されるととも
に、後輪転舵用制御バルブ機構部11における負作動型
クラッチへの通電が行われ、クラッチ断の状態となり、
2WSの状態となる。
【0032】また、上述した後輪転舵装置10におい
て、後輪転舵用の舵取りリンク機構1の側部で前述した
制御バルブから後輪転舵用パワーシリンダ3の左、右室
3a,3b(図1等参照)に至る油圧配管等からなる油
圧通路41a,41bの途中には、図3等に示したよう
な油圧失陥時に後輪を中立位置側にのみ復旧転舵させる
ような油圧制御を行なう油圧失陥チェックバルブ機構1
00が設けられる。
【0033】ここで、このような油圧失陥チェックバル
ブ機構100として本実施例では、後輪転舵用パワーシ
リンダ3を構成する左、右シリンダ本体ボディ50内に
組込み形成した左、右一対をなすチェックバルブ、これ
ら各バルブを強制的に開動作させる左、右プランジャ、
これらを選択的に作動させるパイロット通路、さらに各
チェックバルブを迂回する左、右バイパス通路等によっ
て構成した場合であるが、その詳細な図示および動作説
明等は省略する。
【0034】要は、このような油圧失陥チェックバルブ
機構を用いることにより、常時は前輪側の転舵動作で後
輪を所要の状態で転舵させるとともに、油圧失陥時にお
いて、この機構の働きでシリンダ左、右室3a,3bの
うち、転舵方向側の室への油圧通路41aまたは41b
は閉塞状態としかつ中立位置側への室への油圧通路のみ
を低圧側に開放することで、後輪の失陥時以上の転舵を
不能とするとともに、後輪の中立位置側への転舵動作を
可能とし、接地側からの反力により該後輪を緩やかに復
旧転舵させて中立位置に復帰させ、中立位置での後輪の
ロックを可能とすればよい。なお、このような油圧失陥
チェックバルブ機構としては、たとえば特開平4-260869
号公報に示した構造やこれに類するものを採用してもよ
い。
【0035】また、図1中51はパワーシリンダ3のピ
ストンロッドで、このピストンロッド51には、左、右
室3a,3bを画成するピストン52が設けられるとと
もに、このピストン52の両側には、ピストンロッド5
1上で摺動自在な左、右弁プレート53,54が配置さ
れている。さらに、図1中50aはパワーシリンダ3部
分を形成する筒状部材である。
【0036】また、本実施例では、図1ないし図3等か
ら明らかな通り、後輪転舵用パワーシリンダ3に並設さ
れ後輪転舵用舵取リンク機構を中立位置に復帰させるセ
ンタリングスプリング71(71a,71b)およびそ
の左、右側ボディ部72,72からなるセンタリングス
プリング機構部70と、その両側ボディ部72,72に
一端が枢支されるとともに後輪転舵用舵取リンク機構1
を構成するパワーシリンダ3の本体ボディ50に回動自
在に枢支される第1のリンク40a,40aとパワーシ
リンダ3のピストンロッド51(舵取リンク機構のタイ
ロッドを兼ねる)の両端側部分に一端が枢支される第2
のリンク40b,40bとこれらを連結し各リンク40
a,40bの枢支点o,q間を結ぶ線分hを死点越えす
る連結ピン40c,40cによる左、右デッドロックポ
イント機構部40,40とを備えている。
【0037】上述したセンタリングスプリング機構部7
0の左、右側ボディ部72,72を、その間隔を調整可
能な状態で互いに嵌合されるボス部72a,72aと、
その外方端側で前記センタリングスプリング71をボス
部72a,72aに嵌装した状態で介在させるフランジ
部72b,72bと、このフランジ部72b,72b外
側でデッドロックポイント機構部40,40を構成する
第1のリンク40a,40aの一端を枢支する枢支ピン
73が予め組付け結合される軸支部72c,72cとで
構成している。
【0038】なお、これら左、右側ボディ部72,72
におけるフランジ部72b,72bには、両フランジ部
72b,72b間にセンタリングスプリング71をボス
部72a,72aに嵌装した状態で介在させ、このスプ
リング71を設定長以下に撓ませた状態で、両フランジ
部72b,72bを一体的に仮止めする仮止めボルト
(図示せず)の挿通孔やねじ孔による組付用孔部77が
形成されている。
【0039】このようなセンタリングスプリング機構部
70では、センタリングスプリング71を、左、右側ボ
ディ部72,72のフランジ部72b,72b間でボス
部72a,72aに嵌装されて介在させ、かつ設定長以
下に撓ませた状態で、両フランジ部72b,72bの組
付用孔部77,77により仮止めボルトを組付けること
で、この機構部70全体を仮止めし得るものである。
【0040】さらに、その左、右側ボディ部72,72
での軸支部72c,72cに、デッドロックポイント機
構部40,40での第1のリンク40a,40aを、枢
支ピン73,73により予め一体的に結合してアッセン
ブリ化を図り、その基端部の枢支軸75,75を、本体
ボディ50の所定個所に軸支することにより、これら両
機構部70,40の本体ボディ50への組付け性を簡素
化し、かつ組付け時の安全性を向上できるようにしてい
る。このとき、第1のリンク40a,40aに連結ピン
40c,40cを介して第2のリンク40b,40bも
連結しておき、この第2のリンク40b,40bをピス
トンロッド51側に軸支してもよい。
【0041】しかる後、仮止めボルト76,76を外す
と、センタリングスプリング機構部70、さらには左、
右デッドロックポイント機構部40,40は、所要の初
期状態になり、組付けがきわめて簡単かつ適切に完了す
る。
【0042】また、上述した構成では、センタリングス
プリング機構部70をアッセンブリ化した状態での組付
けが可能であり、従来のような組付けのための余分なス
ペースが不要で、全体の小型化が可能となる。特に、上
述した組付け性の利点は、センタリングスプリング機構
部70を、第1のリンク40a,40aを介してデッド
ロックポイント機構部40,40と共に、予めアッセン
ブリ化することにより、より一層の効果を発揮できる。
【0043】このような利点は、第1のリンク40a,
40aの枢支ピン73,73をも含めてセンタリングス
プリング機構部70をアッセンブリ化をすると、枢支ピ
ン73,73が予め組み付けられていることから、本体
ボディ50との干渉問題は生ぜず、このセンタリングス
プリング機構部70や枢支ピン73,73の位置をボデ
ィ側に寄せて位置させることができ、スプリング固定用
のスペースも不要で、全体の小型化が図れることから容
易に理解されよう。
【0044】また、本実施例では、左、右デッドロック
ポイント機構部40,40の連結ピン40c,40c
(連結点)をシリンダ左、右室3a,3bに給送される
圧油にて死点越えさせるように作動される一対の押上げ
プランジャ43a,43aを有する左、右ロック解除用
シリンダ機構43,43(図5では片側のみを示す)を
備えている。
【0045】すなわち、デッドロックポイント機構部4
0,40の死点越えによるロック状態を解除する左、右
ロック解除用シリンダ機構43,43として、第1のリ
ンク40a,40aの第2のリンク40b,40bとの
中折れ連結点となる連結ピン40c,40cの両端部を
押上げ可能に構成することで、それぞれの連結点を死点
越えさせてロック解除する一対の押上げプランジャ43
a,43a(片側のみを示す)を設けている。
【0046】このような構成では、2WSやフェール時
には後輪を中立位置に復帰させその状態をデッドロック
ポイント機構部40,40による死点越えでロック状態
を確実に維持できるとともに、この死点越えによるロッ
ク時においてデッドロックポイント機構部40,40で
の連結ピン40c,40cの両端部を、左、右ロック解
除用シリンダ機構43,43での片側二個づつの押上げ
プランジャ43a,43a先端部によって係止保持する
ことができる。
【0047】さらに、ロック解除時には、シリンダ左、
右室3a,3bに給送する圧油で作動される片側二個づ
つのプランジャ43a,43aによって、デッドロック
ポイント機構部40,40の第1のリンク40a,40
a上であって最も支点oからの距離を取れる第2のリン
ク40b,40bとの連結点pでの連結ピン40c,4
0cの両端部という二位置で押上げて回動させることに
より死点越えさせるように回動し、ロック解除させてい
ることから、従来のように支点oからの距離が短い部分
に設けた係合ピンを押上げる場合に比べ、その係合部分
間での荷重が大きく、高面圧となることを防ぎ、これに
より比較的小さい力を得るプランジャ43a,43aで
ロック解除することができ、動作上の信頼性が向上す
る。
【0048】なお、図中42は各プランジャ43a,4
3aの先端部にころがり接触可能に当接し、死点越えし
た位置で係止する連結ピン40c,40cの両端部に設
けたローラで、ころがり接触状態により、それぞれの当
接部分での摩耗等を防ぎ、耐久性を向上させ得るもので
ある。また、上述した当接部分またはプランジャ43
a,43aの適宜の位置にダンパ手段や緩衝材を組込む
ことで、衝打音の発生を低減することも可能である。
【0049】さらに、上述した後輪転舵装置10では、
図2および図6から明らかなように、後輪転舵系が中立
位置にあるか否かを検出する中立位置検出手段80を構
成する中立位置検出スイッチ16,16を、前記パワー
シリンダ3の本体ボディ50の左、右両側部に付設した
場合を示している。すなわち、前述したデッドロックポ
イント機構部40,40において第1のリンク40a,
40aの一部に設けられる連結ピン40c,40cに対
し、側方から臨ませて設け、その動きを検出することに
より、第1のリンク40a,40aの動きを介してデッ
ドロックポイント機構部40,40がロック状態である
か否かによって、後輪転舵系が中立位置であるかを検出
している。
【0050】換言すれば、上述した中折れリンク系が中
立位置でロック状態となると、連結ピン40cに押圧さ
れてスイッチ16のセンサ部が電気的にはオフ信号とな
り、中立位置の検出が行なえる。また、ロック状態が解
除されると、連結ピン40cによる押圧力がなくなるた
め、センサ部は電気的にはオン信号となるものである。
【0051】さて、上述した構成による後輪転舵装置1
0において、本発明では、センタリングスプリング機構
部70や左、右デッドロックポイント機構部40,40
を含めた後輪転舵用パワーシリンダ3における可動部の
みを、図1ないし図6から明らかなように、一部が切欠
き形成されている筒状カバー90(90a,90b)お
よびこれに連設される左、右一対をなす蛇腹状ブーツ9
1a,91bで覆うように構成したところに特徴を有し
ている。
【0052】そして、このような構成によれば、従来問
題であったカバー等の大型化、構成部品点数の増大化に
よる組立性、コスト面での問題、車輛への組付性の問
題、さらにパワーシリンダ3等への配管や中立位置検出
手段80への配線等の接続時の作業性の問題等を一掃し
得るものである。
【0053】すなわち、本発明によれば、後輪転舵用舵
取リンク機構1の一部を構成する後輪転舵用パワーシリ
ンダ3、これに並設されるセンタリングスプリング機構
部70、その両側に並設される左、右デッドロックポイ
ント機構部40,40等での可動部分(特にセンタリン
グスプリング機構部70と左、右デッドロックポイント
機構部40,40)のみを、筒状カバー90(90a,
90b)および左、右の蛇腹状ブーツ91a,91bに
よって覆うことによって、図1、図2や図6から明らか
なように、保護が必要な部位は外部から完全に覆って保
護し、小石等の飛来でリンク等の可動部分にはさまった
りすることを確実に防止でき、動作上での信頼性を確保
し、安全性の面で優れているばかりでなく、泥をかぶっ
たりすることがないようにする泥避けとしての機能をも
発揮でき、防水性等を確保し得るものである。
【0054】一方、上述した機構部においてパワーシリ
ンダ3やボディ50,50;50a等の固定部分は、図
2や図6から明らかなように、外部に露呈した状態とさ
れ、これにより筒状カバー等の形状の簡素化、加工性の
向上、さらにその小型化を図り、コスト低減化を達成す
ることができる。
【0055】また、このようなカバー構造によれば、パ
ワーシリンダ3やその他の油圧機構部、さらに電気的機
構部等への配管や配線等も容易に行なえ、従来のような
シール部品や接続部品等を省略でき、構成部品点数を削
減し、組付性を大幅に向上させ得るとともに、これらの
機構部の車体への取付性等を向上させることも可能とな
るという利点もある。
【0056】ここで、上述した蛇腹状ブーツ91a,9
1bはカバー90左、右両端側で可動するピストンロッ
ド51の端部との間に設けられる。また、カバー90
は、図1ないし図5から明らかなように、ボルト93,
94等でシリンダ本体ボディ50,50側の取付部92
等に連結されている。
【0057】なお、本発明は上述した実施例構造に限定
されず、後輪転舵装置10各部の形状、構造等を適宜変
形、変更することは自由で、カバー90(90a,90
b)や蛇腹状ブーツ91a,91bの形状やその取付部
位等を始め、種々の変形例が考えられる。
【0058】たとえば上述した実施例では、後輪転舵用
変位伝達制御機構12等の具体的な開示は省略したが、
前輪の転舵に連動して後輪への転舵信号が得られるよう
な構成であればよく、種々の変形例が考えられよう。ま
た、後輪転舵用の制御バルブを含めた制御バルブ機構部
11等としても、種々の変形例が考えられよう。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る四輪操
舵車の後輪転舵装置によれば、後輪転舵用パワーシリン
ダと、これに並設され後輪転舵用舵取リンク機構を中立
位置に復帰させるセンタリングスプリングおよびその
左、右側ボディ部からなるセンタリングスプリング機構
部と、その両側ボディ部に一端が枢支されるとともに後
輪転舵用舵取リンク機構を構成するパワーシリンダの本
体ボディに回動自在に枢支される第1のリンクとパワー
シリンダのピストンロッド両端側に一端が枢支される第
2のリンクと両リンクを連結して各リンクの枢支点間を
結ぶ線分を死点越えする連結ピンによる左、右デッドロ
ックポイント機構部を備えてなり、後輪転舵用舵取リン
ク機構の両端側可動部分、センタリングスプリング機構
部および左、右デッドロックポイント機構部によって構
成される可動部のみを、一部が切欠き形成されている筒
状カバーおよびこれに連設される左、右一対の蛇腹状ブ
ーツによって覆うように構成したので、簡単な構成であ
るにもかかわらず、以下に列挙する種々優れた効果を奏
する。
【0060】すなわち、本発明によれば、後輪転舵用舵
取リンク機構の一部を構成する後輪転舵用パワーシリン
ダ、これに並設されるセンタリングスプリング機構部、
その両側に並設される左、右デッドロックポイント機構
部等での可動部分(特にセンタリングスプリング機構部
と左、右デッドロックポイント機構部)のみを、筒状カ
バーおよび左、右の蛇腹状ブーツによって覆うことによ
って、保護が必要な部位は外部から完全に覆って保護
し、小石等の飛来でリンク等の可動部分にはさまったり
することを確実に防止でき、動作上での信頼性を確保
し、安全性の面で優れているばかりでなく、泥避けとし
ての機能をも発揮し得るものである。
【0061】一方、上述した機構部においてパワーシリ
ンダやボディ等の固定部分は外部に露呈した状態とさ
れ、これにより筒状カバー等の形状の簡素化、加工性の
向上、さらにその小型化を図り、コスト低減化を達成す
ることができる。
【0062】また、このようなカバー構造によれば、パ
ワーシリンダやその他の油圧機構部、さらに電気的機構
部等への配管や配線等も容易に行なえ、従来のようなシ
ール部品や接続部品等を省略でき、構成部品点数を削減
し、組付性を大幅に向上させ得るとともに、これらの機
構部の車体への取付性等を向上させることも可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る四輪操舵車の後輪転舵装置におい
て要部となる後輪転舵用パワーシリンダ、センタリング
スプリング機構部、デッドロックポイント機構部等によ
って構成される後輪転舵用舵取リンク機構の概略側断面
図である。
【図2】図1の後輪転舵用舵取リンク機構の概略側面図
である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】図2のV−V線断面図である。
【図6】後輪転舵装置全体の概略構成を説明するための
概略図である。
【符号の説明】
1 後輪転舵用舵取りリンク機構 3 後輪転舵用パワーシリンダ 7 後輪側オイルポンプ 10 後輪転舵装置 16 中立位置検出スイッチ 40 デッドロックポイント機構部 40a 第1のリンク 40b 第2のリンク 40c 連結ピン(連結点) 41a 油圧通路 41b 油圧通路 42 ローラ(転動子) 43 ロック解除用シリンダ機構 43a 押上げプランジャ 50 本体ボディ 51 ピストンロッド 70 センタリングスプリング機構部 71 センタリングスプリング 72 左、右側ボディ部 73 枢支ピン 75 枢支軸 80 中立位置検出手段 90(90a,90b) カバー 91a 蛇腹状ブーツ 91b 蛇腹状ブーツ 93 ボルト 94 ボルト 100 油圧失陥チェックバルブ機構
フロントページの続き (72)発明者 高橋 久幸 神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目25番1号 いすゞ自動車株式会社川崎工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪側の転舵動作に伴なって油圧源から
    選択的に供給される圧油により後輪転舵用舵取リンク機
    構を転舵制御する後輪転舵用パワーシリンダと、 この後輪転舵用パワーシリンダの側方に並設され後輪転
    舵用舵取リンク機構を中立位置に復帰させるセンタリン
    グスプリングおよびその両側ボディ部からなるセンタリ
    ングスプリング機構部と、 このセンタリングスプリング機構部の両側ボディ部に一
    端が枢支されるとともに前記後輪転舵用パワーシリンダ
    の本体ボディに回動自在に枢支される第1のリンクと前
    記後輪転舵用パワーシリンダのピストンロッド両端側に
    一端が枢支される第2のリンクとこれら両リンクを連結
    しかつ各リンクの枢支点間を結ぶ線分を死点越えするよ
    うに構成される連結ピンからなる左、右デッドロックポ
    イント機構部を備えており、 前記後輪転舵用舵取リンク機構の両端側可動部分、前記
    センタリングスプリング機構部および前記左、右デッド
    ロックポイント機構部によって構成される可動部のみ
    を、一部が切欠き形成されている筒状カバーおよびこれ
    に連設される左、右一対の蛇腹状ブーツによって覆うよ
    うに構成したことを特徴とする四輪操舵車の後輪転舵装
    置。
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