JPH0716489A - 電気集塵機用パルス電源装置 - Google Patents
電気集塵機用パルス電源装置Info
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- JPH0716489A JPH0716489A JP18765993A JP18765993A JPH0716489A JP H0716489 A JPH0716489 A JP H0716489A JP 18765993 A JP18765993 A JP 18765993A JP 18765993 A JP18765993 A JP 18765993A JP H0716489 A JPH0716489 A JP H0716489A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】電源コンデンサから供給されて電気集塵機に蓄
えられた電荷を電源コンデンサに帰還させる電荷回収率
を向上できるので消費電力を削減できる電気集塵機用パ
ルス電源装置を提供する。 【構成】帰還用ダイオード30と帰還用コンデンサ32
の直列素子を、結合コンデンサ8と並列に配設させて、
電源コンデンサ4から電気集塵機9に電荷を供給して印
加するときは結合コンデンサ8だけを介して行い、電気
集塵機9の電荷を電源コンデンサ4に帰還させるとき
は、並列に配設された結合コンデンサ8と帰還用コンデ
ンサ32の両方を介して行うようにした。これにより、
帰還時のコンデンサ容量は、印加時のコンデンサ容量よ
りも大きくなるので、L−C回路のインピーダンスが小
さくなる。従って、帰還時の方が電流が流れやすくな
り、電気集塵機9に蓄えられた電荷は効率よく電源コン
デンサ4に帰還するので、電荷回収効率を向上させるこ
とができる。
えられた電荷を電源コンデンサに帰還させる電荷回収率
を向上できるので消費電力を削減できる電気集塵機用パ
ルス電源装置を提供する。 【構成】帰還用ダイオード30と帰還用コンデンサ32
の直列素子を、結合コンデンサ8と並列に配設させて、
電源コンデンサ4から電気集塵機9に電荷を供給して印
加するときは結合コンデンサ8だけを介して行い、電気
集塵機9の電荷を電源コンデンサ4に帰還させるとき
は、並列に配設された結合コンデンサ8と帰還用コンデ
ンサ32の両方を介して行うようにした。これにより、
帰還時のコンデンサ容量は、印加時のコンデンサ容量よ
りも大きくなるので、L−C回路のインピーダンスが小
さくなる。従って、帰還時の方が電流が流れやすくな
り、電気集塵機9に蓄えられた電荷は効率よく電源コン
デンサ4に帰還するので、電荷回収効率を向上させるこ
とができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気集塵機用パルス電源
装置に係り、特に電源コンデンサに蓄積した電荷をスイ
ッチによって急激に放出して電気集塵機に充電した後、
再び電気集塵機の電荷を電源コンデンサに帰還させるこ
とによりパルス電圧を電気集塵機に印加する電気集塵機
用パルス電源装置に関する。
装置に係り、特に電源コンデンサに蓄積した電荷をスイ
ッチによって急激に放出して電気集塵機に充電した後、
再び電気集塵機の電荷を電源コンデンサに帰還させるこ
とによりパルス電圧を電気集塵機に印加する電気集塵機
用パルス電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電気集塵機用パルス電源
装置としては、図3、図4及び図5に示すようなものが
ある。図3に示す電気集塵機用パルス電源装置は、交流
電源1から充電用のサイリスタ2及びコイル3を経由し
て充電される電源コンデンサ4と、パルストランス27
の漏れインダクタンス及び電気集塵機9の静電容量から
なるL−C振動回路に、パルス起動のためのスイッチン
グ手段であるサイリスタ25と、このサイリスタ25と
並列に逆方向導通のダイオード26を設け、電源コンデ
ンサ4に蓄えていた電荷をサイリスタ25の起動によ
り、結合コンデンサ8を介して負荷である電気集塵機9
に供給して放電極9Aに印加した後、振動の次の半周期
の間にダイオード26を通して再び電荷を電源コンデン
サ4に帰還させ、これにより電気集塵機9にパルス電圧
を印加するようにしている。
装置としては、図3、図4及び図5に示すようなものが
ある。図3に示す電気集塵機用パルス電源装置は、交流
電源1から充電用のサイリスタ2及びコイル3を経由し
て充電される電源コンデンサ4と、パルストランス27
の漏れインダクタンス及び電気集塵機9の静電容量から
なるL−C振動回路に、パルス起動のためのスイッチン
グ手段であるサイリスタ25と、このサイリスタ25と
並列に逆方向導通のダイオード26を設け、電源コンデ
ンサ4に蓄えていた電荷をサイリスタ25の起動によ
り、結合コンデンサ8を介して負荷である電気集塵機9
に供給して放電極9Aに印加した後、振動の次の半周期
の間にダイオード26を通して再び電荷を電源コンデン
サ4に帰還させ、これにより電気集塵機9にパルス電圧
を印加するようにしている。
【0003】また、図4の電気集塵機用パルス電源装置
は、本願特許出願人が特願平3─76123号において
提案したもので、この電気集塵機用パルス電源装置は、
図3に示したダイオード26の代わりにサイリスタ6を
設け、サイリスタ25、6をゲートトリガ回路12によ
って制御するようにした。これにより、スイッチングの
タイミングを調整することにより、電気集塵機9が電荷
を保持している時間、即ちパルス電圧の時間幅をコント
ロールできるようにした。
は、本願特許出願人が特願平3─76123号において
提案したもので、この電気集塵機用パルス電源装置は、
図3に示したダイオード26の代わりにサイリスタ6を
設け、サイリスタ25、6をゲートトリガ回路12によ
って制御するようにした。これにより、スイッチングの
タイミングを調整することにより、電気集塵機9が電荷
を保持している時間、即ちパルス電圧の時間幅をコント
ロールできるようにした。
【0004】また、図5は前記特願平3─76123号
の他の実施例として提案したもので、交流電源1の電圧
をサイリスタ5で位相角制御したのち、昇圧トランス1
3で昇圧して、整流器7で整流して電源コンデンサ4を
充電するようにした。そして、パスル起動の為のスイッ
チング手段であるサイリスタ25と電気集塵機の電荷の
帰還を起動させる為のスイッチング手段であるサイリス
タ6をゲートトリガ回路12によって制御するようにし
た。
の他の実施例として提案したもので、交流電源1の電圧
をサイリスタ5で位相角制御したのち、昇圧トランス1
3で昇圧して、整流器7で整流して電源コンデンサ4を
充電するようにした。そして、パスル起動の為のスイッ
チング手段であるサイリスタ25と電気集塵機の電荷の
帰還を起動させる為のスイッチング手段であるサイリス
タ6をゲートトリガ回路12によって制御するようにし
た。
【0005】尚、図3から図5ともに、前記電気集塵機
9には直流電源11からコイル10を介して直流ベース
電圧が印加されており、この直流ベース電圧に前記パル
ス電圧が重畳される。尚、結合コンデンサ8はパルス発
生部を直流的に直流電源11から分離するとともに、パ
ルス電圧を直流ベース電圧に重畳させる働きをする。
9には直流電源11からコイル10を介して直流ベース
電圧が印加されており、この直流ベース電圧に前記パル
ス電圧が重畳される。尚、結合コンデンサ8はパルス発
生部を直流的に直流電源11から分離するとともに、パ
ルス電圧を直流ベース電圧に重畳させる働きをする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の電気集塵機用パルス電源装置は、電気集塵機9
の電荷を電源コンデンサ4に帰還させる電荷回収率がま
だ充分でない為、電気集塵機9の集塵に寄与しない無駄
な電力を消費するという欠点がある。即ち、従来の電気
集塵機のパルス荷電電源装置による電気集塵機9の放電
極9Aへの印加電圧波形を見ると、図6(a)のように
なっており、図示しない放電極の電圧は、サイリスタ2
5の起動により、L−C振動回路の静電容量とリアクタ
ンスで定まる周期で振動を始め、直流ベース電圧VB レ
ベルから上昇してパルス電圧ピークVP になり再び下降
する。ところが、元の直流ベース電圧VB に戻る前に、
同図中の点Pで、この振動は止まる。これを、図6
(b)に示した電気集塵機を含むL−C回路を流れる電
流波形で見ると、印加時の電流波形面積(斜線部分)に
対して帰還時の電流波形面積(縦線部分)の方が小さく
なっており、このことは印加時の電荷より帰還時の電荷
が小さいことを示している。これはコロナ放電によるエ
ネルギ消費や振動回路にもエネルギロスがあるため、そ
の分帰還時の振幅が小さくなるからである。戻りきれず
に残った電圧は、回収されることなく電気集塵機9を含
む二次回路の定数で決まる減衰振動をしながら直流ベー
ス電圧に戻る。この減衰振動は無駄な電力消費ともな
る。
た従来の電気集塵機用パルス電源装置は、電気集塵機9
の電荷を電源コンデンサ4に帰還させる電荷回収率がま
だ充分でない為、電気集塵機9の集塵に寄与しない無駄
な電力を消費するという欠点がある。即ち、従来の電気
集塵機のパルス荷電電源装置による電気集塵機9の放電
極9Aへの印加電圧波形を見ると、図6(a)のように
なっており、図示しない放電極の電圧は、サイリスタ2
5の起動により、L−C振動回路の静電容量とリアクタ
ンスで定まる周期で振動を始め、直流ベース電圧VB レ
ベルから上昇してパルス電圧ピークVP になり再び下降
する。ところが、元の直流ベース電圧VB に戻る前に、
同図中の点Pで、この振動は止まる。これを、図6
(b)に示した電気集塵機を含むL−C回路を流れる電
流波形で見ると、印加時の電流波形面積(斜線部分)に
対して帰還時の電流波形面積(縦線部分)の方が小さく
なっており、このことは印加時の電荷より帰還時の電荷
が小さいことを示している。これはコロナ放電によるエ
ネルギ消費や振動回路にもエネルギロスがあるため、そ
の分帰還時の振幅が小さくなるからである。戻りきれず
に残った電圧は、回収されることなく電気集塵機9を含
む二次回路の定数で決まる減衰振動をしながら直流ベー
ス電圧に戻る。この減衰振動は無駄な電力消費ともな
る。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、電源コンデンサから供給されて電気集塵機に蓄
えられた電荷を電源コンデンサに帰還させる電荷回収率
を向上できるので消費電力を削減できる電気集塵機用パ
ルス電源装置を提供することを目的とする。
もので、電源コンデンサから供給されて電気集塵機に蓄
えられた電荷を電源コンデンサに帰還させる電荷回収率
を向上できるので消費電力を削減できる電気集塵機用パ
ルス電源装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、電気集塵機の電極から構成される容量性負
荷に直流ベース電圧を印加する直流ベース電源と、この
直流ベース電圧に結合コンデンサを介して重畳するパル
ス電圧を発生させるパルス電圧発生回路とを備え、前記
パルス電圧発生回路は電源コンデンサと電気集塵機の間
に配設されたスイッチ手段により前記電源コンデンサに
充電された電荷を前記電気集塵機に供給し、前記電気集
塵機に蓄積された電荷を再び前記電源コンデンサに帰還
させることによりパルス電圧を電気集塵機に印加するよ
うにした電気集塵機用パルス電源装置に於いて、前記結
合コンデンサと並列に、帰還時に電流が流れる向きにダ
イオードと帰還用コンデンサの直列素子を配設したこと
を特徴とする。
するために、電気集塵機の電極から構成される容量性負
荷に直流ベース電圧を印加する直流ベース電源と、この
直流ベース電圧に結合コンデンサを介して重畳するパル
ス電圧を発生させるパルス電圧発生回路とを備え、前記
パルス電圧発生回路は電源コンデンサと電気集塵機の間
に配設されたスイッチ手段により前記電源コンデンサに
充電された電荷を前記電気集塵機に供給し、前記電気集
塵機に蓄積された電荷を再び前記電源コンデンサに帰還
させることによりパルス電圧を電気集塵機に印加するよ
うにした電気集塵機用パルス電源装置に於いて、前記結
合コンデンサと並列に、帰還時に電流が流れる向きにダ
イオードと帰還用コンデンサの直列素子を配設したこと
を特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、結合コンデンサと並列に、帰
還時に電流が流れる向きにダイオードと帰還用コンデン
サの直列素子を配設した。これにより、電源コンデンサ
から電気集塵機に電荷を供給して放電極に印加するとき
は結合コンデンサだけを介して行われ、電気集塵機の電
荷を電源コンデンサに帰還させるときは、並列に配設さ
れた結合コンデンサと帰還用コンデンサの両方を介して
行われる。従って、印加時よりも帰還時のコンデンサ容
量が大きくなることにより回路のインピーダンスが小さ
くなり大きな電流が流れるので、電荷回収効率を向上さ
せることができる。
還時に電流が流れる向きにダイオードと帰還用コンデン
サの直列素子を配設した。これにより、電源コンデンサ
から電気集塵機に電荷を供給して放電極に印加するとき
は結合コンデンサだけを介して行われ、電気集塵機の電
荷を電源コンデンサに帰還させるときは、並列に配設さ
れた結合コンデンサと帰還用コンデンサの両方を介して
行われる。従って、印加時よりも帰還時のコンデンサ容
量が大きくなることにより回路のインピーダンスが小さ
くなり大きな電流が流れるので、電荷回収効率を向上さ
せることができる。
【0010】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係る電気集塵
機用パルス電源装置の好ましい実施例を詳述する。図1
は本発明に係る電気集塵機用パルス電源装置の一実施例
を示す回路図である。尚、従来の電気集塵機用パルス電
源装置と同じ部材には同符号を付して説明する。同図に
示すように、パルス電圧発生回路は、主として交流電源
電圧の位相角制御と整流により所定の直流電圧に充電さ
れる電源コンデンサ4、電源コンデンサ4とパルストラ
ンス27の一次側コイルとの間に配設され該電源コンデ
ンサ4に蓄えられた電荷を放出する方向に導通可能なサ
イリスタ25、前記サイリスタ25と並列に配設され導
通の向きが逆に接続されたダイオード26、パルストラ
ンス27の二次側コイルの端子と電気集塵機9の放電極
9Aとの間に配設された結合コンデンサ8、前記結合コ
ンデンサと並列に配設され帰還時に電流が流れる向きに
接続された帰還用ダイオード30と帰還用コンデンサ3
2の直列素子で構成されている。そして、このパルス電
圧発生回路に直流ベース電圧を電気集塵機9に印加する
ための直流電源11、パルス電圧が直流電源側に侵入す
ることを防ぐコイル10が前記結合コンデンサ8を介し
て接続されている。
機用パルス電源装置の好ましい実施例を詳述する。図1
は本発明に係る電気集塵機用パルス電源装置の一実施例
を示す回路図である。尚、従来の電気集塵機用パルス電
源装置と同じ部材には同符号を付して説明する。同図に
示すように、パルス電圧発生回路は、主として交流電源
電圧の位相角制御と整流により所定の直流電圧に充電さ
れる電源コンデンサ4、電源コンデンサ4とパルストラ
ンス27の一次側コイルとの間に配設され該電源コンデ
ンサ4に蓄えられた電荷を放出する方向に導通可能なサ
イリスタ25、前記サイリスタ25と並列に配設され導
通の向きが逆に接続されたダイオード26、パルストラ
ンス27の二次側コイルの端子と電気集塵機9の放電極
9Aとの間に配設された結合コンデンサ8、前記結合コ
ンデンサと並列に配設され帰還時に電流が流れる向きに
接続された帰還用ダイオード30と帰還用コンデンサ3
2の直列素子で構成されている。そして、このパルス電
圧発生回路に直流ベース電圧を電気集塵機9に印加する
ための直流電源11、パルス電圧が直流電源側に侵入す
ることを防ぐコイル10が前記結合コンデンサ8を介し
て接続されている。
【0011】次に、帰還用コンデンサ32の静電容量C
32を決定する方法を説明する。印加時の電流ピーク値を
I1 、帰還時の電流ピーク値をI2 とし、結合コンデン
サ8と電気集塵機9の静電容量を夫々C8 、CE とす
る。そして、印加時間をTとすると、結合コンデンサ8
だけの場合の印加電荷Q1及び帰還電荷Q2 は次の
(1)及び(2)式で表される。
32を決定する方法を説明する。印加時の電流ピーク値を
I1 、帰還時の電流ピーク値をI2 とし、結合コンデン
サ8と電気集塵機9の静電容量を夫々C8 、CE とす
る。そして、印加時間をTとすると、結合コンデンサ8
だけの場合の印加電荷Q1及び帰還電荷Q2 は次の
(1)及び(2)式で表される。
【0012】Q1 ≒2I1 T/π … (1) Q2 ≒2I2 T/π … (2) 一方、結合コンデンサ8に帰還用コンデンサ32と帰還
用ダイオード30を並列に配設した場合の印加電荷Q3
は上記(1)式と同じであるが、帰還時の帰還電荷Q4
は次のように表される。
用ダイオード30を並列に配設した場合の印加電荷Q3
は上記(1)式と同じであるが、帰還時の帰還電荷Q4
は次のように表される。
【0013】即ち、帰還時の回路インピーダンスが、√
[{(CE ・C8 )/(C8 +C32)}+C8 }/(C
E +C8 )]倍に減少し、帰還時間は、√{(C8 +C
32)・(CE +C8 )/C8 ・(CE +C8 +C32)}
倍に延びるので、帰還時電荷Q4 は次の(3)式で表さ
れる。
[{(CE ・C8 )/(C8 +C32)}+C8 }/(C
E +C8 )]倍に減少し、帰還時間は、√{(C8 +C
32)・(CE +C8 )/C8 ・(CE +C8 +C32)}
倍に延びるので、帰還時電荷Q4 は次の(3)式で表さ
れる。
【0014】 Q4 ≒(I2 T/π)・{(C8 +C32)・(CE +C8 )}/{C8 ( CE +C8 +C32)} … (3) そして、印加電荷Q3 と帰還電荷Q4 とが等しくなるに
は、帰還時コンデンサ32の静電容量C32を次の(4)
式で計算される値とすればよい。 C32=C8 {1−(I1 /I2 )}・{1−(C8 /CE )}/[{(I 1 /I2 )−1}・(C8 /CE )−1] …(4) 次に、上記構成の電気集塵機用パルス電源装置の作用に
ついて説明する。
は、帰還時コンデンサ32の静電容量C32を次の(4)
式で計算される値とすればよい。 C32=C8 {1−(I1 /I2 )}・{1−(C8 /CE )}/[{(I 1 /I2 )−1}・(C8 /CE )−1] …(4) 次に、上記構成の電気集塵機用パルス電源装置の作用に
ついて説明する。
【0015】先ず、サイリスタ25の起動によりサイリ
スタ25が導通状態になり、電源コンデンサ4の電圧を
パルストランス7に印加する。これにより、電源コンデ
ンサ4からパルストランス27に電流が流れ込み、パル
ストランス27の二次側には電圧が立ち上がり、結合コ
ンデンサ8によって直流電源11からの直流ベース電圧
に重畳されて電気集塵機9の放電極9Aに印加される。
この印加時において、帰還用ダイオード30の導通向き
は印加電流の向きと逆向きになっているので、電気集塵
機9への電荷の供給は結合コンデンサ8だけを介して行
われる。
スタ25が導通状態になり、電源コンデンサ4の電圧を
パルストランス7に印加する。これにより、電源コンデ
ンサ4からパルストランス27に電流が流れ込み、パル
ストランス27の二次側には電圧が立ち上がり、結合コ
ンデンサ8によって直流電源11からの直流ベース電圧
に重畳されて電気集塵機9の放電極9Aに印加される。
この印加時において、帰還用ダイオード30の導通向き
は印加電流の向きと逆向きになっているので、電気集塵
機9への電荷の供給は結合コンデンサ8だけを介して行
われる。
【0016】そして、電源コンデンサ4と結合コンデン
サ8の静電容量を電気集塵機9の静電容量より充分大き
く選んでおくと、放電極9Aに印加されるパルス電圧成
分はパルスピーク値が電源コンデンサ4の充電電圧の2
倍掛けるパルストランス27の巻数比倍に達して電気集
塵機9に供給される電流は停止する。そして、サイリス
タ25が非導通状態に変わると、サイリスタ25と並列
に配列されたダイオード26は、印加電流が流れる方向
とは逆方向に導通するように接続されており、電気集塵
機9の電圧は電源コンデンサ4の電圧よりも高くなって
いる為、放電極電圧は立ち下がり、パルストランス7の
一次側ではコイルから電源コンデンサ4に逆戻りする帰
還電流が流れ、電気集塵機9に供給した電荷のうちコロ
ナ放電により消費されなかった残余の電荷が電源コンデ
ンサ4に帰還する。この帰還時において、帰還用ダイオ
ード30の導通向きは帰還電流の向きと同じ向きになっ
ているので、電源コンデンサ4への電荷の帰還は、接合
コンデンサ8と帰還用コンデンサ32の両方を介して行
われる。
サ8の静電容量を電気集塵機9の静電容量より充分大き
く選んでおくと、放電極9Aに印加されるパルス電圧成
分はパルスピーク値が電源コンデンサ4の充電電圧の2
倍掛けるパルストランス27の巻数比倍に達して電気集
塵機9に供給される電流は停止する。そして、サイリス
タ25が非導通状態に変わると、サイリスタ25と並列
に配列されたダイオード26は、印加電流が流れる方向
とは逆方向に導通するように接続されており、電気集塵
機9の電圧は電源コンデンサ4の電圧よりも高くなって
いる為、放電極電圧は立ち下がり、パルストランス7の
一次側ではコイルから電源コンデンサ4に逆戻りする帰
還電流が流れ、電気集塵機9に供給した電荷のうちコロ
ナ放電により消費されなかった残余の電荷が電源コンデ
ンサ4に帰還する。この帰還時において、帰還用ダイオ
ード30の導通向きは帰還電流の向きと同じ向きになっ
ているので、電源コンデンサ4への電荷の帰還は、接合
コンデンサ8と帰還用コンデンサ32の両方を介して行
われる。
【0017】以上の動作により、電気集塵機9にパルス
電圧が印加される。次に、結合コンデンサ8と並列に、
帰還時に電流が流れる向きに帰還用ダイオード30と帰
還用コンデンサ32の直列素子を配設したことによる作
用効果を説明する。帰還用ダイオード30と帰還用コン
デンサ32の直列素子を、結合コンデンサ8と並列に配
設したことにより、電源コンデンサ4から電気集塵機9
に電荷を供給して印加するときは結合コンデンサ8だけ
を介して行われ、電気集塵機9の電荷を電源コンデンサ
4に帰還させるときは、並列に配設された結合コンデン
サ8と帰還用コンデンサ32の両方を介して行われる。
これにより、帰還時のコンデンサ容量は、印加時のコン
デンサ容量よりも大きくなるので、L−C回路のインピ
ーダンスが小さくなる。従って、帰還時に大きな電流が
流れるので、電荷回収効率を向上させることができる。
電圧が印加される。次に、結合コンデンサ8と並列に、
帰還時に電流が流れる向きに帰還用ダイオード30と帰
還用コンデンサ32の直列素子を配設したことによる作
用効果を説明する。帰還用ダイオード30と帰還用コン
デンサ32の直列素子を、結合コンデンサ8と並列に配
設したことにより、電源コンデンサ4から電気集塵機9
に電荷を供給して印加するときは結合コンデンサ8だけ
を介して行われ、電気集塵機9の電荷を電源コンデンサ
4に帰還させるときは、並列に配設された結合コンデン
サ8と帰還用コンデンサ32の両方を介して行われる。
これにより、帰還時のコンデンサ容量は、印加時のコン
デンサ容量よりも大きくなるので、L−C回路のインピ
ーダンスが小さくなる。従って、帰還時に大きな電流が
流れるので、電荷回収効率を向上させることができる。
【0018】このことは、図2(a)及び図2(b)に
示した本発明の電気集塵機用パルス電源装置による電気
集塵機9の放電極9Aへの印加電圧波形と、電気集塵機
9を含むL−C回路を流れる電流波形とを見ることによ
り立証される。尚、図2(b)において、点線で示した
電流波形は、図6(b)に示した従来の電気集塵機用パ
ルス電源装置での電流波形である。
示した本発明の電気集塵機用パルス電源装置による電気
集塵機9の放電極9Aへの印加電圧波形と、電気集塵機
9を含むL−C回路を流れる電流波形とを見ることによ
り立証される。尚、図2(b)において、点線で示した
電流波形は、図6(b)に示した従来の電気集塵機用パ
ルス電源装置での電流波形である。
【0019】図2(a)から明らかなように、放電極9
Aの電圧は、サイリスタ25の起動により、L−C振動
回路の静電容量とリアクタンスで定まる周期で振動を始
め、直流ベース電圧レベルから上昇して再び下降する。
そして、元の直流ベース電圧に略戻った図中P点で振動
が止まる。また、図2(b)の電流波形からも明らかな
ように、帰還時の電流波形面積(縦線部分)は印加時の
電流波形面積(斜線部分)と同等であり、従来の電気集
塵機用パルス電源装置での帰還時の電流波形面積(破線
により形成される部分)よりも大きくなっている。この
ことは、電源コンデンサ4から電気集塵機9に供給され
た電荷が、略全量電源コンデンサ4に帰還されることを
示している。
Aの電圧は、サイリスタ25の起動により、L−C振動
回路の静電容量とリアクタンスで定まる周期で振動を始
め、直流ベース電圧レベルから上昇して再び下降する。
そして、元の直流ベース電圧に略戻った図中P点で振動
が止まる。また、図2(b)の電流波形からも明らかな
ように、帰還時の電流波形面積(縦線部分)は印加時の
電流波形面積(斜線部分)と同等であり、従来の電気集
塵機用パルス電源装置での帰還時の電流波形面積(破線
により形成される部分)よりも大きくなっている。この
ことは、電源コンデンサ4から電気集塵機9に供給され
た電荷が、略全量電源コンデンサ4に帰還されることを
示している。
【0020】次に、本発明の電気集塵機用パルス電源装
置のように、結合コンデンサ8と並列に、帰還時に電流
が流れる向きに帰還用ダイオード30と帰還用コンデン
サ32の直列素子を配設したことによって、電気集塵機
9の単位集塵面積1m2 (静電容量C≒20PF)当た
り、どの程度の省電力になるかを説明する。パルス電圧
分の電圧VP を60kv、パルスの繰り返し数fを10
0ppsで試算する。また、直流バイアス電圧VB はコ
ロナ開始電圧近くに設定されており約30kv、また放
電電流で0.05mA/m2 であり、直流分の消費電力
は約1.5W/m2 となる。
置のように、結合コンデンサ8と並列に、帰還時に電流
が流れる向きに帰還用ダイオード30と帰還用コンデン
サ32の直列素子を配設したことによって、電気集塵機
9の単位集塵面積1m2 (静電容量C≒20PF)当た
り、どの程度の省電力になるかを説明する。パルス電圧
分の電圧VP を60kv、パルスの繰り返し数fを10
0ppsで試算する。また、直流バイアス電圧VB はコ
ロナ開始電圧近くに設定されており約30kv、また放
電電流で0.05mA/m2 であり、直流分の消費電力
は約1.5W/m2 となる。
【0021】また、従来の電気集塵機用パルス電源装置
のように接合コンデンサ8だけの場合、パルス電圧発生
回路部分の消費電力は約5W/m2 となり、電気集塵機
用パルス電源装置全体としての消費電力は、前記直流分
1.5W/m2 とパルス電圧発生回路部分約5W/m2
の合計の約6.5W/m2 となる。そして、回収できず
に残る電圧VR (図6(a)参照)約10〜15kvが
ゼロになるようにすると、次式(4)で計算される電力
Wが節約できる。
のように接合コンデンサ8だけの場合、パルス電圧発生
回路部分の消費電力は約5W/m2 となり、電気集塵機
用パルス電源装置全体としての消費電力は、前記直流分
1.5W/m2 とパルス電圧発生回路部分約5W/m2
の合計の約6.5W/m2 となる。そして、回収できず
に残る電圧VR (図6(a)参照)約10〜15kvが
ゼロになるようにすると、次式(4)で計算される電力
Wが節約できる。
【0022】 W=C/2{(VB +VR )2 −VB 2 }・f …(4) 上記(4)式に夫々の数値を代入すると、節約電力Wは
0.7〜1.1になる。この節約電力Wは、パルス電圧
発生回路部分の消費電力約5W/m2 に対して、14〜
22%の改善になり、電気集塵機用パルス電源装置全体
の消費電力に対して、11〜17%の改善になる。
0.7〜1.1になる。この節約電力Wは、パルス電圧
発生回路部分の消費電力約5W/m2 に対して、14〜
22%の改善になり、電気集塵機用パルス電源装置全体
の消費電力に対して、11〜17%の改善になる。
【0023】尚、本実施例では、従来技術の図3に示し
た回路に適用させた本発明の電気集塵機用パルス電源装
置の回路図で説明したが、これに限定されるものではな
く、図3、図4の回路に適用させてもよい。要はパルス
電圧を結合コンデンサ8を介して電気集塵機9に印加・
帰還させる電気集塵機用パルス電源装置であれば、全て
に適用することができる。
た回路に適用させた本発明の電気集塵機用パルス電源装
置の回路図で説明したが、これに限定されるものではな
く、図3、図4の回路に適用させてもよい。要はパルス
電圧を結合コンデンサ8を介して電気集塵機9に印加・
帰還させる電気集塵機用パルス電源装置であれば、全て
に適用することができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電気集
塵機用パルス電源装置によれば、電源コンデンサから電
気集塵機に印加した電荷を効率よく電源コンデンサに帰
還させることができ、電荷回収効率が向上するので、消
費電力の少ない電気集塵機用パルス電源装置を提供する
ことができる。
塵機用パルス電源装置によれば、電源コンデンサから電
気集塵機に印加した電荷を効率よく電源コンデンサに帰
還させることができ、電荷回収効率が向上するので、消
費電力の少ない電気集塵機用パルス電源装置を提供する
ことができる。
【図1】図1は本発明に係る電気集塵機用パルス電源装
置の一実施例を示す回路図である。
置の一実施例を示す回路図である。
【図2】図2(a)は図1の電気集塵機用パルス電源装
置によって発生されるパルスの印加電圧波形を示すグラ
フで、図2(b)は電流波形を示すグラフである。
置によって発生されるパルスの印加電圧波形を示すグラ
フで、図2(b)は電流波形を示すグラフである。
【図3】図3は従来の電気集塵機用パルス電源装置の一
例を示す回路図である。
例を示す回路図である。
【図4】図4は従来の電気集塵機用パルス電源装置の他
の例を示す回路図である。
の例を示す回路図である。
【図5】図5は従来の電気集塵機用パルス電源装置の別
の例を示す回路図である。
の例を示す回路図である。
【図6】図6(a)は従来の電気集塵機用パルス電源装
置によって発生されるパルスの印加電圧波形を示すグラ
フで、図6(b)は電流波形を示すグラフである。
置によって発生されるパルスの印加電圧波形を示すグラ
フで、図6(b)は電流波形を示すグラフである。
1…交流電源 2…充電用のサイリスタ 3、10…コイル 4…電源コンデンサ 8…結合コンデンサ 9…電気集塵機 11…直流電源 25…パルス発生用のサイリスタ 26…パルス発生用のダイオード 27…パルストランス 30…帰還用ダイオード 32…帰還用コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川畑 進一 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 電気集塵機の電極から構成される容量性
負荷に直流ベース電圧を印加する直流ベース電源と、こ
の直流ベース電圧に結合コンデンサを介して重畳するパ
ルス電圧を発生させるパルス電圧発生回路とを備え、前
記パルス電圧発生回路は電源コンデンサと電気集塵機の
間に配設されたスイッチ手段により前記電源コンデンサ
に充電された電荷を前記電気集塵機に供給し、前記電気
集塵機に蓄積された電荷を再び前記電源コンデンサに帰
還させることによりパルス電圧を電気集塵機に印加する
ようにした電気集塵機用パルス電源装置に於いて、 前記結合コンデンサと並列に、帰還時に電流が流れる向
きにダイオードと帰還用コンデンサの直列素子を配設し
たことを特徴とする電気集塵機用パルス電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18765993A JP3158796B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 電気集塵機用パルス電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18765993A JP3158796B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 電気集塵機用パルス電源装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0716489A true JPH0716489A (ja) | 1995-01-20 |
JP3158796B2 JP3158796B2 (ja) | 2001-04-23 |
Family
ID=16209945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18765993A Expired - Fee Related JP3158796B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 電気集塵機用パルス電源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3158796B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030084229A (ko) * | 2002-04-25 | 2003-11-01 | 주식회사 다원시스 | 전력 절약형 전기 집진기 장치 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014023682A (ja) * | 2012-07-26 | 2014-02-06 | Tokusin Electric Co Ltd | スプリンクラー設備 |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP18765993A patent/JP3158796B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030084229A (ko) * | 2002-04-25 | 2003-11-01 | 주식회사 다원시스 | 전력 절약형 전기 집진기 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3158796B2 (ja) | 2001-04-23 |
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