JPH07164842A - タイヤ空気圧低下検出装置 - Google Patents
タイヤ空気圧低下検出装置Info
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- JPH07164842A JPH07164842A JP31367293A JP31367293A JPH07164842A JP H07164842 A JPH07164842 A JP H07164842A JP 31367293 A JP31367293 A JP 31367293A JP 31367293 A JP31367293 A JP 31367293A JP H07164842 A JPH07164842 A JP H07164842A
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Abstract
精度良くタイヤの空気圧の低下を検出することができる
タイヤ空気圧低下検出装置を提供すること。 【構成】車両の実走行前に予め補正値を求めておき、車
両の実走行時において、車輪速センサ1の出力に基づい
て求められた回転角速度に基づいて、車両の速度V、前
後加速度A、横Gおよび判定値Dを求める。これを補正
値Cを求める式に代入して補正値Cを求め、求めた判定
値Dからその補正値Cを差し引くことにより、判定値D
を補正する。すなわち、判定値Dを補正するための補正
値を求め、この求めた補正値に基づいて判定値Dを補正
しているだけなので、CPU2bでの処理はそれぞれ1
回ずつで済む。
Description
空気圧の低下を検出する装置に関し、より詳細には、種
々の演算を行うCPUの負担を軽減でき、また、より正
確に空気圧の低下を検出することができるタイヤ空気圧
低下検出装置に関するものである。
ための安全装置の1つとして、タイヤの空気圧低下を検
出する装置が発明され、一部には実用化されているもの
もある。上記空気圧低下検出装置は、主に以下に示すよ
うな理由によりその重要性が認識され、開発されたもの
である。つまり、空気圧が低いと、たわみの増大によ
り、タイヤの温度が上昇する。温度が高くなるとタイヤ
に用いられている高分子材料の強度が低下し、タイヤの
バーストにつながる。通常、タイヤの空気が0.5気圧
程度抜けても、ドライバはそれに気付かないことが多い
から、それを検知できる装置が望まれていた。
は、たとえば車両の4つのタイヤW 1 、W2 、W3 、W
4 (なお、タイヤW1 ,W2 はそれぞれ前左右輪に対応
し、タイヤW3 ,W4 はそれぞれ後左右輪に対応する。
また、以下、総称するときは「タイヤWi 」という。)
の各回転角速度F1 、F2 、F3 、F4 (以下、総称す
るときは「回転角速度Fi 」という。)の違いに基づく
方法がある。
度Fi を、たとえばタイヤWi に取付けられた車輪速セ
ンサから出力される信号に基づき、所定のサンプリング
周期ごとに検出する。この回転角速度Fi は、各タイヤ
Wi の動荷重半径(車両走行時の各タイヤの1回転中に
車両が進んだ距離を2πで割ることにより計算されるそ
のタイヤの見かけ上の転がり半径のこと)がすべて同一
の場合、直線走行であればすべて同一である。
ばタイヤWi の空気圧の変化によって変化する。すなわ
ち、タイヤWi の空気圧が低下すると、動荷重半径は正
常内圧時に比べて小さくなる。したがって、そのタイヤ
Wi の回転角速度Fi は正常内圧時よりも速くなる。つ
まり、各回転角速度Fi の違いによってタイヤWi の空
気圧低下を検出することができる。下記(1) 式にタイヤ
Wi の空気圧低下を検出するための判定式を示す(特開
昭63−305011号公報、特開平4−212609
号公報等参照)。
すべて同一であるとすれば、回転角速度Fi はすべて同
一となり(F1 =F2 =F3 =F4 )、判定値Dは0で
ある。そこで、閾値DTH1 ,DTH2 (DTH1 ,DTH2 >
0)を設定し、 D<−DTH1 あるいは D>DTH2 ‥‥(2) の判定式を満たす場合は、空気圧が低下しているタイヤ
Wi があると判定し、逆に、満たさない場合には、空気
圧が低下しているタイヤWi はないと判定する。
の製造時に生じる規格内でのばらつき(初期差異とい
う)、車両の速度、車両が走行している道路の旋回半
径、前後方向加速度(以下「前後加速度」という)や、
コーナリング中に車両にかかる横方向加速度(以下「横
G」という)により変動するという性質を有している。
つまり、タイヤWi がたとえ正常内圧であっても、上記
要因によって動荷重半径が変動し、それに伴い各タイヤ
Wi の回転角速度Fi も変動する。その結果、上記判定
値Dは0以外の値になるおそれがあるので、空気圧が低
下していないにもかかわらず、空気圧が低下していると
誤検出してしまうおそれがある。したがって、空気圧の
低下検出を高精度に行うためには、上記空気圧低下以外
の動荷重半径を変動させる上記要因の影響を排除する必
要がある。車両の速度や前後加速度、横Gの影響を排除
するための技術は、たとえば特開平4−271907号
公報に開示されている。
は、4輪車両の各タイヤに備えられている車輪速センサ
の出力に基づいて求められた車両の速度や旋回半径、前
後加速度、横Gから各回転角速度Fi ごとに次式で示さ
れる補正をタイヤ空気圧低下検出装置に備えられている
CPU(中央演算処理装置)で行うというものである。 C=A1×(速度)2 +A2×(速度)+A3×(横G)2 +A4×(横G)+A5×(前後加速度)+A6×(速度)×(横G) +A7×(速度)×(前後加速度)+A8×(横G)×(前後加速度) +A9×(速度)×(横G)×(前後加速度)×A10 ‥‥(3) ここで、上記係数A1〜A10は、ある範囲の前後加速
度および横Gが作用する環境において車両を運転するこ
とにより予め求められているものである。たとえば、混
合道路テスト(Mixed Road Test )において車両を運転
し、車両に備えられているCPUにより絶えず回転角速
度をモニタリングし、さらにそれを記録することにより
求めることができる。
よれば、各回転角速度に速度や前後加速度、横G等の外
部要因に応じた補正を施しているので、これら外部要因
の影響を排除した回転角速度を得ることができる。その
ため、上記外部要因の影響を排除した判定値Dを得るこ
とができるので、空気圧の低下を精度良く検出できる。
術では、各回転角速度ごとに補正を行っているので、C
PUにおける計算量が必然的に多くなり、CPUに対す
る負担は大きかった。ところで、上記タイヤ空気圧低下
検出装置では、高い信頼性とコストダウンを図る目的
で、高信頼性の信号系統が採用されている既設のABS
(Anti-lockedBreaking System )を利用する場合があ
る。このような場合において、たとえばさらにコストダ
ウンを図る目的で、タイヤ空気圧低下検出装置およびA
BSの両方の処理を行えるよう、CPUを共用して用い
ることがある。この場合は、CPUの負担がタイヤ空気
圧低下検出装置単独の処理を行う場合に比べさらに増大
するため、CPUでの計算量をできるだけ少なくするこ
とが特に望まれる。
乱要因に加えて、車両が走行している道路の旋回半径に
よる影響を受けることも考えられる。したがって、上記
先行技術では補正できない旋回半径の影響を取除くこと
が望まれる。そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、補正を施す手段の負担を軽減でき、また、
より正確にタイヤの空気圧の低下を検出することができ
るタイヤ空気圧低下検出装置を提供することである。
の請求項1記載のタイヤ空気圧低下検出装置は、車両の
速度や前後方向加速度、横方向加速度等の車両の走行状
態を求め、当該求められた車両の走行状態に応じた補正
値を求め、当該求めた補正値に基づいて、上記判定値演
算手段により求められた判定値Dを補正する補正手段と
を含むことを特徴とする。
出装置では、上記補正値演算手段は、さらに、上記回転
角速度検出手段により検出された回転角速度に基づいて
車両が走行している道路の旋回半径を求め、当該求めら
れた旋回半径の逆数に予め求められた第1の定数を乗じ
ることにより補正値を求めることを特徴とする。また、
請求項3記載のタイヤ空気圧低下検出装置では、上記補
正値演算手段は、さらに、上記回転角速度検出手段によ
り検出された回転角速度に基づいて車両の速度、車両に
かかる前後方向加速度および横方向加速度を求め、当該
求められた車両の速度、車両にかかる前後方向加速度お
よび横方向加速度に予め求められた第2の定数を乗じる
ことにより求めるものであることを特徴とする。
出装置では、上記補正値演算手段は、さらに、上記回転
角速度検出手段により検出された回転角速度に基づいて
車両の速度および車両にかかる横方向加速度を求め、当
該求められた車両の速度および車両にかかる横方向加速
度に予め求められた第3の定数を乗じることにより求め
るものであることを特徴とする。
された回転角速度に基づいて車両の速度や車両にかかる
前後方向加速度、横方向加速度、車両が走行する道路の
旋回半径等の車両の走行状態を求め、この求めた車両の
走行状態に応じた補正値を補正値演算手段により求め
る。この補正値は、たとえば予め求められた第1の定数
に旋回半径の逆数を乗じたもの(請求項2)や、第2の
定数に車両の速度、前後方向加速度および横方向加速度
を乗じたもの(請求項3)、さらに第3の定数に車両の
速度および横方向加速度を乗じたもの(請求項4)があ
り、これらはそれぞれ単独で補正値としてもよいし、互
いに和を求めてその結果を最終的に補正値としてもよ
い。
いて、各タイヤの回転角速度に基づいて求められた判定
値Dを補正する。すなわち、本発明では、単独の補正値
で判定値Dを補正している。そのため、各タイヤごとに
補正値を求めたり、補正を施したりする場合に比べて、
補正値演算手段および補正手段の負担を軽減できる。ま
た、車両が走行する道路の旋回半径に応じた補正を行う
ため、車両の走行状態の判定値Dに与える影響をより小
さくすることができる。その結果、より正確に空気圧の
低下を検出することができる。
照して詳細に説明する。なお、説明の順序としては、ま
ずタイヤ空気圧低下検出装置の構成を説明し、その次に
本発明にかかる判定値補正処理について説明する。 −タイヤ空気圧低下検出装置の構成− 図1は、タイヤ空気圧低下検出装置の構成を示すブロッ
ク図である。タイヤ空気圧低下検出装置は、4輪車両の
各タイヤW1 ,W2 ,W3 ,W4 にそれぞれ関連して設
けられた従来公知の構成の車輪速センサ1を備えてお
り、この車輪速センサ1の出力は制御ユニット2に与え
られる。制御ユニット2には、ドライバによって操作さ
れる初期化スイッチ3、および、後述するように、空気
圧が低下したタイヤが表示される表示器(CRT等)4
が接続されている。
電気的構成を示すブロック図である。制御ユニット2
は、マイクロコンピュータから構成されており、そのハ
ードウエア構成には、図のように、外部装置との信号の
受渡しに必要なI/Oインターフェース2a、演算処理
の中枢としてのCPU2b、CPU2bの制御動作プロ
グラムが格納されたROM2c、および、CPU2bが
制御動作を行う際にデータ等が一時的に書込まれたり、
その書込まれたデータが読出されるRAM2dが含まれ
ている。上記ROM2cには、後述の判定値補正処理に
おいて用いる係数が予め格納されている。なお、その係
数の求め方の詳細については判定値補正処理の説明と共
に説明する。また、本実施例では、CPU2bが補正値
演算手段、補正手段、判定値演算手段および判定手段と
して機能する。
し、iは各タイヤW1 ,W2 ,W3,W4 の各数字
「1,2,3,4」に対応しており、以下同様であ
る。)の回転数に対応したパルス信号(以下「車輪速パ
ルス」という)が出力される。CPU2bは、この出力
された車輪速パルスに基づき、所定のサンプリング周期
ΔTごとに、タイヤWi の回転角速度Fi を算出する。
すなわち、本実施例では、CPU2bは回転角速度検出
手段としても機能する。
正常内圧であったとしても、たとえばタイヤWi の製造
時に生じる規格内でのばらつき(初期差異)により、各
タイヤW1 〜W4 の動荷重半径はすべて同一であるとは
限らない。そのため、タイヤWi の回転角速度Fi が算
出されると、この回転角速度Fi に上記初期差異を補正
するための処理を施すのが好ましい。
「従来の技術」の欄でも説明したように、上記初期差異
だけでなく、車両の速度や前後加速度、コーナリング中
に車両にかかる横Gによっても変動する。それに伴い、
算出する各回転角速度Fi も変動するので、この回転角
速度Fi に基づいて求める判定値Dも変動する。そのた
め、車両の走行中に求められた判定値Dに車両の速度や
前後加速度、横Gに応じた補正を施す必要がある。
車両の内側の前タイヤと後タイヤとが作る内輪差と、外
側の前タイヤと後タイヤとが作る内輪差とは異なる。し
たがって、コーナリング中では、求める判定値Dも0以
外の値をとり、誤検出の要因となる。ここで、判定値D
が0以外の値をとる理由について詳述する。
走行する場合を示す概略図である。この図3を参照し
て、車両が極低速でコーナリングしている場合の旋回中
心Oは、車両の後軸20の中心20aから後軸の内側タ
イヤW3 方向に旋回半径R分だけ離れた場所にある。し
かしながら、この旋回中心Oから4つのタイヤW1 〜W
4 までの距離は、図からもわかるように、明らかに異な
る。そのため、4つのタイヤW1 〜W4 が同じ動荷重半
径であるとしても、各タイヤW1 〜W4 の転がる距離は
異なるため、その転がる距離に応じて回転角速度Fi も
異なる。よって、判定値Dを計算してもD≠0となり、
誤検出してしまう。
ングをした場合でも、旋回中心Oが移動するだけで、旋
回中心Oから各タイヤWi までの距離は異なったままで
ある。そのため、通常速度の場合でも、判定値Dは0以
外の値となり、誤検出してしまう。なお、下記(4) 〜
(7) は、車両が旋回中心Oを中心にした同心円上を1周
したときの各タイヤW1 〜W4 が回転した回数Nt1〜N
t4をそれぞれ表したものである。ただし、Twはトレッ
ド幅を表し、WBはホイールベースの長さを表す。ま
た、rはタイヤWi の半径を表す。
の内輪差が異なることにより判定値Dが0以外の値をと
ることになるので、これを考慮した補正も必要である。
要因の影響を排除するための処理であり、本実施例で
は、コーナリング中に求められる判定値Dに含まれる様
々な外部要因の影響を排除するための処理を例にとって
説明する。上記外部要因には、たとえばコーナリング中
における車両の速度や前後加速度、横G、内輪差の違い
が含まれる。したがって、本実施例の判定値補正処理
は、下記(8) 式により補正値Cを求め、この求めた補正
値Cに基づいて、判定値Dの補正を行う。
A4は各タイヤWi が正常内圧であるとわかっていると
きに試験走行を行い、そのときに算出された車両の速度
や前後加速度、横G、旋回半径等に基づいて予め求めて
おく。そのため、以下では、まず係数A1〜A4の求め
方についてA2,A1,A3,A4の順序で説明し、そ
の後この係数A1〜A4を用いた補正処理について説明
する。
ーブ走行させ、そのときに求められる対象値である判定
値Dと、変数値であるT(=V×横G)との対応関係に
基づいて求める。具体的には、上記Tを横軸にとり、上
記判定値Dを縦軸にとって、各Tに対するDを点として
表す。そして、これにより得られたグラフに対して最小
2乗法を用い、TとDとの間の対応関係式を求める。そ
の対応関係式は1次式となり、その式の傾きが係数A2
となる。
加速度Aでカーブ走行させ、そのときに求められる対象
値である判定値Dと、変数値であるS=(V×A×横
G)との対応関係に基づいて求める。具体的には、上記
Sを横軸にとり、上記判定値Dに上記求められた係数A
2を用いて部分的に補正された判定値U=(D−A2×
V×横G)を縦軸にとって、各Sに対するUを点として
表す。そして、これにより得られたグラフに対して最小
2乗法を用い、SとUとの間の対応関係式を求める。そ
の対応関係式は1次式となり、その式の傾きが係数A1
となる。
の道路を走行し、変数値であるそのときの旋回半径Rの
逆数の1/Rと、対象値であるそのときに求められた判
定値Dから上記求めたA1,A2を用いて補正した判定
値X=(D−A1×V×A×横G+A2×V×横G)と
の対応関係に基づいて求める。すなわち、逆数1/Rを
横軸にとり、判定値Xを縦軸にとって、グラフを描く。
そして、このグラフに最小2乗法を用いると、1/Rと
判定値Xとの対応関係式が下記(9) 式のように求めるこ
とができる。
A4となる。以上のようにして求めた係数A1〜A4
は、上述のように、たとえばROM2cに予め記憶して
おく。
て判定値Dを補正する。以下、判定値Dの補正について
説明する。車両の実走行中において、CPU2bは、所
定のサンプリング周期ΔTごとに車輪速センサ1の出力
に基づいて各タイヤWi の回転角速度Fi を算出する。
CPU2bはさらに、この算出した各回転角速度Fi に
基づいて、車両の速度V、前後加速度A、横Gおよび旋
回半径Rの逆数1/Rを求める。
算出した各回転角速度Fi を用いて下記(10)式から車両
の速度Vを求める。ただし、Vi はVi =R×Fi (R
はタイヤWi の動荷重半径)から求めた各タイヤWi の
速度を表す。 V=(V1 +V2 +V3 +V4 )/4 ‥‥(10) CPU2bはまた、上記求めた車両の速度Vに用いて下
記(11)式から車両の前後加速度Aを求める。ただし、V
Bは、1周期前のサンプリング時点で求められた車両の
速度を表す。
て、下記(12)式から、車両にかかる横Gを求める。ただ
し、Kは車両によって決まる定数である。 横G=K{(F1 +F3 )−(F2 +F4 )}(F1 +F2 +F3 +F4 ) ‥‥(12) CPU2bはさらにまた、算出した回転角速度Fi を用
いて、下記(13)式から、車両が走行している道路の旋回
半径Rの逆数1/Rを求める。ただし、Twは車両のト
レッド幅である。
両が前輪駆動(FWD:Front Wheel Drive )の場合に
適用可能なもので、後輪駆動(RWD:Rear Wheel Dri
ve)の場合の旋回半径Rの逆数1/Rは、下記(14)式か
ら求めることができる。
度V、前後加速度A、横Gおよび旋回半径Rの逆数1/
Rを求める。一方、CPU2bは、算出した回転角速度
Fi を用いて、下記(1) 式から判定値Dを求める。
前後加速度A、横Gおよび旋回半径Rの逆数1/Rを上
記式(8) に代入するとともに、ROM2cに予め記憶し
ておいた係数A1〜A4を読出し、これも上記(8) 式に
代入することにより補正値Cを求め、この求めた補正値
Cを用いて、上記(1) 式で求められた判定値Dを補正す
る。すなわち、補正後の判定値をD′とすると、 D′=D−{(A1×V×A×横G)+(A2×V×横G) +(A3×1/R)+A4} ‥‥(15) と補正する。
における車両の速度、前後加速度、横Gおよび旋回半径
による影響を排除した判定値D′を得ることができる。
そして、この判定値D′を用いて空気圧の低下判定が、
下記(16)式に基づいて行われる。 D′<−DTH1 あるいは D′>DTH2 ‥‥(16) この結果、判定値D′が、図4のa,bに示すように、
−DTH1 ,DTH2 の間からはみ出していれば、すなわち
上記(16)式を満たしていれば、空気圧は低下していると
判定する。一方、上記判定値D′が、−DTH1 ,DTH2
の間にあれば、すなわち上記(16)式を満たしていなけれ
ば、空気圧は低下していないと判定する。
下が検出される。ここで、空気圧が低下していることを
検出し、そのことだけをドライバに報知するのに対し
て、いずれの空気圧が低下しているのかも報知できる方
が、ドライバにとってはよりわかりやすくなる。そのた
め、次に、空気圧が低下しているタイヤWi を特定する
方法について説明する。
4 D′<0であれば、減圧しているタイヤはW2 またはW
3 と特定できる。さらに、この場合において、車両が直進
状態では、 F1 >F2 ならば、減圧しているタイヤはW1 F1 <F2 ならば、減圧しているタイヤはW2 F3 >F4 ならば、減圧しているタイヤはW3 F3 <F4 ならば、減圧しているタイヤはW4 と特定できる。
Wi が特定されると、その結果は表示器4へ出力されて
表示される。表示器4における表示態様としては、たと
えば図2に示すように、4つのタイヤW1 〜W4 に対応
する表示ランプが同時に点灯するようにされている。以
上のように本実施例のタイヤ空気圧低下検出装置によれ
ば、コーナリング中における車両の速度や前後加速度、
横G、内輪差の違い等の外部要因に応じた補正値Cを1
つ求め、この補正値Cに基づいて判定値Dを補正してい
るので、従来のように各タイヤWi ごとに補正を行う必
要はない。したがって、CPU2bにおける計算量を軽
減することができるので、CPU2bの負担を軽減でき
る。
ことで、車両の走行状態が判定値Dに与える影響をより
少なくすることができる。その結果、より正確に空気圧
の低下を判定することができる。本発明の実施例の説明
は以上のとおりであるが、本発明は上述の実施例に限定
されるものではない。たとえば上記実施例では、補正値
Cを構成している各項(A1×V×A×横G)、(A2
×V×横G)、(A3×1/R)およびA4をすべて用
いて補正を施しているが、必ずしもすべての項を用いて
補正を施す必要はない。
種々の設計変更を施すことは可能である。
検出装置によれば、各タイヤごとに補正を施す従来技術
と異なり、車両の速度、前後加速度、横Gまたは旋回半
径等の車両の走行状態に応じた補正値を求め、この求め
た補正値に基づいて空気圧低下を判定するための判定値
を補正している。そのため、補正値演算手段および補正
手段における処理を従来に比べて減少させることができ
るので、補正値演算手段および補正手段の負担を軽減す
ることができる。
技術で補正に使用している走行状態の要因にさらに旋回
半径を追加しているので、車両の走行状態が判定値に与
える影響をより少なくすることができる。そのため、空
気圧が低下しているか否かをより正確に検出することが
できる。
すブロック図である。
示すブロック図である。
内輪差が異なることを説明するための図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】4輪車両に備えられている4つのタイヤの
各回転角速度を検出する回転角速度検出手段と、上記回
転角速度検出手段により検出された各回転角速度に基づ
いて、車両の速度や車両にかかる前後方向加速度、横方
向加速度等の車両の走行状態を求め、当該求めた車両の
走行状態に応じた補正値を求める補正値演算手段と、上
記回転角速度検出手段により検出された各回転角速度に
基づいて、空気圧が低下しているか否かを判定するため
の判定値Dを求める判定値演算手段と、上記判定値演算
手段により演算された判定値Dに基づいて、タイヤの空
気圧が低下しているか否かを判定する判定手段とを含む
タイヤ空気圧低下検出装置において、 上記補正値演算手段により求められた補正値に基づい
て、上記判定値演算手段により求められた判定値Dを補
正する補正手段を含むことを特徴とするタイヤ空気圧低
下検出装置。 - 【請求項2】上記補正値演算手段は、さらに、 上記回転角速度検出手段により検出された回転角速度に
基づいて車両が走行している道路の旋回半径を求め、当
該求められた旋回半径の逆数に予め求められた第1の定
数を乗じることにより補正値を求めることを特徴とする
請求項1記載のタイヤ空気圧低下検出装置。 - 【請求項3】上記補正値演算手段は、さらに、 上記回転角速度検出手段により検出された回転角速度に
基づいて車両の速度、車両にかかる前後方向加速度およ
び横方向加速度を求め、当該求められた車両の速度、車
両にかかる前後方向加速度および横方向加速度に予め求
められた第2の定数を乗じることにより求めるものであ
ることを特徴とする請求項1または2記載のタイヤ空気
圧低下検出装置。 - 【請求項4】上記補正値演算手段は、さらに、 上記回転角速度検出手段により検出された回転角速度に
基づいて車両の速度および車両にかかる横方向加速度を
求め、当該求められた車両の速度および車両にかかる横
方向加速度に予め求められた第3の定数を乗じることに
より求めるものであることを特徴とする請求項1、2ま
たは3記載のタイヤ空気圧低下検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31367293A JP3363553B2 (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | タイヤ空気圧低下検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31367293A JP3363553B2 (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | タイヤ空気圧低下検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07164842A true JPH07164842A (ja) | 1995-06-27 |
JP3363553B2 JP3363553B2 (ja) | 2003-01-08 |
Family
ID=18044126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31367293A Expired - Lifetime JP3363553B2 (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | タイヤ空気圧低下検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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- 1993-12-14 JP JP31367293A patent/JP3363553B2/ja not_active Expired - Lifetime
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