JPH07164039A - 伸線機用キャプスタンコーン - Google Patents
伸線機用キャプスタンコーンInfo
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- JPH07164039A JPH07164039A JP34280693A JP34280693A JPH07164039A JP H07164039 A JPH07164039 A JP H07164039A JP 34280693 A JP34280693 A JP 34280693A JP 34280693 A JP34280693 A JP 34280693A JP H07164039 A JPH07164039 A JP H07164039A
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Abstract
線材を湿式伸線で伸線する際に、伸線性(ダイスの寿
命)を低下させることなく高速伸線を可能にする伸線機
用キャプスタンコーンを提供する。 【構成】 スリップタイプの伸線機に用いられるキャプ
スタンコーンにおいて、金属線材と接するキャプスタン
コーン外周面の中心線平均粗さ(Ra)が0.5μm以
下である。
Description
られるキャプスタンコーンに関する。詳しくは、湿式潤
滑剤を用いたスリップタイプの多段式伸線機に用いられ
るキャプスタンコーンに関する。
い線材を伸線するときにはスリップタイプの多段式伸線
機を用いて伸線加工処理が行われる。図2−(イ)に示
すように、この種の伸線機は複数のダイス4と複数のキ
ャプスタンコーン1とからなり、ダイス4を通過したワ
イヤ5はキャプスタンコーン1に巻き付けられ、巻き付
けられたワイヤ5は次のダイス4での伸線加工のために
送り出される。このようにして、ワイヤ5はダイス4と
キャプスタンコーン1とを交互に順次通過する。すなわ
ち、キャプスタンコーン1を駆動回転させることで、ワ
イヤ5は複数のダイス4で連続して引き抜き伸線加工さ
れることになる。
てさらに詳しく説明すると、まず、キャプスタンコーン
の直径はダイスの減面率に対応して定められる。すなわ
ち、キャプスタンコーンの直径は、該キャプスタコーン
の回転により送り出されるワイヤの長さが次のダイスの
伸線で必要とされるワイヤの長さに対して過剰になるよ
うに設定される。次に、図2−(イ)から分かるよう
に、円盤形状のキャプスタンコーン1の外周面2は、ワ
イヤ5を巻き付けることができる幅を有し、キャプスタ
ンコーン1の上部及び下部にはワイヤ5がキャプスタン
コーン1から逸脱するのを防止する袖3を有する。
加工して図2−(イ)に示すような形状とし、次いで金
属線材が巻き付けられるキャプスタンコーン外周面2を
研磨した後、該表面2にペーパー仕上げ研磨加工を施し
て製造される。
(ダイスの寿命)を向上させることは永年の課題であ
る。とくに、速度を高めて伸線すると急激にダイスの寿
命の低下を招くために、これまでは実質的に高い伸線速
度で伸線することはできず、したがって伸線速度を高め
て生産性を向上させることができる伸線機または伸線方
法は当業界で強く要請されるところである。
スチールコード等の炭素鋼線材を湿式伸線で伸線する際
に、伸線性(ダイスの寿命)を低下させることなく高速
伸線を可能にする伸線機用キャプスタンコーンを提供す
ることにある。
スタンコーンは、スリップタイプの伸線機に用いられる
キャプスタンコーンにおいて、金属線材と接するキャプ
スタンコーン外周面の中心線平均粗さ(Ra)が0.5
μm以下であることを特徴とするものである。好適には
上記Raが0.2μm以下である。
1μmまでしか微細研磨することができず、また耐水性
研磨紙でキャプスタンコーンを研磨しても0.4〜0.
5μmよりも小さくすることはできなかったが、キャプ
スタンコーン外周面にめっき処理を施すことにより該表
面を簡便にRaで0.5μm以下とすることができる。
かかるめっきの種類は特に制限されるものではなく、ま
ためっき方法も電気めっきに限定されず、容射めっき等
も可能である。基本的にはめっき硬さがHRC60以上
であればよく、例えば、硬質クロムめっき、チタンめっ
き、タングステンカーバイト(WC)超硬容射めっき、
ニッケルめっき等を挙げることができるが、簡便性等の
面から硬質クロム電気めっきが好ましい。また、めっき
後に面仕上げを行うことで、好適なRaを得ることも可
能である。
の方法で研磨することによりRaを0.2μm以下とす
ることもできるが、この場合多大な労力と特別な装置を
必要とするため、好ましくない。
うに、キャプスタンコーン中心軸に対してキャプスタン
コーン円柱側面に傾きを設けてテーパー形状とすること
が好ましい。かかるテーパーの角度θは、好ましくは
0.3°〜3.0°、さらに好ましくは0.5°〜1.
5°の範囲内である。
aを0.5μm以下、好適には0.2μm以下とするこ
とで伸線性を向上させることができるのは、ワイヤとキ
ャプスタンコーンとの間の摩擦抵抗を低減させることが
できるからである。すなわち、かかる摩擦抵抗を低減さ
せることで、キャプスタンコーンに入るワイヤの張力を
低減させることなくキャプスタンコーンからワイヤを送
り出すことが可能となり、これにより、伸線されるワイ
ヤに高い引っ張り張力を安定的に付加することができ、
伸線時にダイス面からの加工負荷を低減させることがで
きるからである。
上で、キャプスタンコーンを図2−(ロ)に示すように
なテーパー形状とすることが好ましい。
する。伸線処理に供した線材は、JIS G 3506
に規定されたSWRH72Aまたはそれに準ずるプレー
ンカーボン鋼材を原材料とし、予め線径が0.93mm
に縮径し熱処理とブラスめっきが施されたワイヤを用い
た。伸線処理は、ダイス19個を用い連続して湿式潤滑
剤中にて連続して順次伸線し、線径が0.175mmと
なるまで縮径することにより行った。
が摩耗し穴径が180μmまで増加するまでの伸線量を
測定し、従来のキャプスタンコーンで伸線速度が100
0m/minのものを100として相対値で評価した。
ャプスタンコーンで伸線したものを従来例とした。かか
る従来例のキャプスタンコーンは機械構造用炭素鋼を材
料として切削加工で製造され、ペーパー仕上げの方法で
表面研磨を施したものである。
面を表面研磨して、Raが0.5μm以下としたものを
実施例とした。実施例においてキャプスタンコーンの表
面研磨は研磨紙を用いて研磨することで、また硬質クロ
ムめっきを施すことで行った。クロムめっき処理はクロ
ム酸−硫酸浴を用い、5μm以上の厚みとした。
形状を同一とし、またキャプスタンコーン中心軸に対す
るキャプスタンコーン円柱側面の傾き、すなわちテーパ
角θを0.5°〜1.5°の範囲内とした。
(巻取り速度)を通常伸線速度1000m/minと高
速伸線速度1500m/minとで伸線性を評価した。
得られた結果を図1に示す。図1から明らかなように、
Raが0.5μm以下の本発明のキャプスタンコーン
は、高速伸線速度において従来のキャプスタンコーンに
比べ大幅な伸線性の向上が観られた。
タンコーンは、従来のキャプスタンコーンの外周面のR
aを0.5μ以下とすることで伸線性を大幅に向上させ
ることができ、とくに伸線速度が高い領域では約10倍
に、殊にRaを0.2μ以下にしたものは約50倍に向
上させることができ、工業上有用である。
関係を表す線図である。
ンコーンを示す模式図である。 (ロ)はキャプスタンコーンのテーパー角を示す説明図
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 スリップタイプの伸線機に用いられるキ
ャプスタンコーンにおいて、金属線材と接するキャプス
タンコーン外周面の中心線平均粗さ(Ra)が0.5μ
m以下であることを特徴とする伸線機用キャプスタンコ
ーン。 - 【請求項2】 上記Raが0.2μm以下である請求項
1記載の伸線機用キャプスタンコーン。 - 【請求項3】 上記キャプスタンコーン外周面に硬質ク
ロムめっきを施した請求項1または2記載の伸線機用キ
ャプスタンコーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34280693A JP3669719B2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 伸線機用キャプスタンコーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34280693A JP3669719B2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 伸線機用キャプスタンコーン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07164039A true JPH07164039A (ja) | 1995-06-27 |
JP3669719B2 JP3669719B2 (ja) | 2005-07-13 |
Family
ID=18356645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34280693A Expired - Lifetime JP3669719B2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 伸線機用キャプスタンコーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3669719B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008168331A (ja) * | 2007-01-15 | 2008-07-24 | Nippon Steel Materials Co Ltd | ノンスリップ型連続伸線機及び連続伸線方法 |
CN100448560C (zh) * | 2006-09-22 | 2009-01-07 | 东莞市奇剑工业陶瓷科技有限公司 | 拉丝塔轮 |
JP2011225961A (ja) * | 2010-04-23 | 2011-11-10 | Tocalo Co Ltd | 伸線機用キャプスタンブロック |
-
1993
- 1993-12-16 JP JP34280693A patent/JP3669719B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100448560C (zh) * | 2006-09-22 | 2009-01-07 | 东莞市奇剑工业陶瓷科技有限公司 | 拉丝塔轮 |
JP2008168331A (ja) * | 2007-01-15 | 2008-07-24 | Nippon Steel Materials Co Ltd | ノンスリップ型連続伸線機及び連続伸線方法 |
JP2011225961A (ja) * | 2010-04-23 | 2011-11-10 | Tocalo Co Ltd | 伸線機用キャプスタンブロック |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3669719B2 (ja) | 2005-07-13 |
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