JPH07159272A - 密封包装袋のピンホール検査装置 - Google Patents

密封包装袋のピンホール検査装置

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JPH07159272A
JPH07159272A JP34429893A JP34429893A JPH07159272A JP H07159272 A JPH07159272 A JP H07159272A JP 34429893 A JP34429893 A JP 34429893A JP 34429893 A JP34429893 A JP 34429893A JP H07159272 A JPH07159272 A JP H07159272A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検査精度を維持しつつ、検査時間を短縮し得
る密封包装袋のピンホール検査装置を提供する。 【構成】 検査用チャンバ18内の空間部に複数の隔室
24を設け、かつ各隔室24内に収容した密封包装袋2
5を一度に押圧可能とし、密封包装袋から洩れ出した検
査用ガスをまとめてガス検知装置に供給するようにした
密封包装袋のピンホール検査装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は密封包装袋から洩れ出し
た検査用ガスを検知することによって密封包装袋のピン
ホールを検査するピンホール検査装置に関するものであ
り、特に複数個の密封包装袋を一度に検査し得る密封包
装袋のピンホール検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば電気冷蔵庫や自動車用
クーラの凝縮器(condenser)等のような剛性
を有する容器のピンホール検査方法として、容器内に検
査用ガスを封入し、洩れ出したガスをガス検知装置によ
り検知する方法が知られている。しかし、このような検
査方法を可撓性を有する密封包装袋のピンホール検査に
適用しようとすれば、密着し勝ちな包装袋の口をいちい
ち開けねばならず、かつ内容物と一緒に封入すべき検査
用ガス(例えばHeガス)は極少量(例えば数cc)で
あるため、シール時外部に洩れたりして正確に封入する
ことが困難であり、現実にこのような検査方法を採用で
きないという問題点があった。そこで、本願発明者は種
々研究の結果、可撓性を有する密封包装袋のピンホール
検査方法として、検査用ガスを封入した小袋等を内容物
と一緒に包装袋に封入し、シールして密封した後、外部
から指等により押圧して小袋を開封して密封包装袋内に
検査用ガスを拡散させ、さらに密封包装袋に所定の押圧
力を加え、ピンホールから洩れ出した検査用ガスをガス
検知装置で検知することにより、ピンホールの存在を検
査する方法を発明した。特願平5−240716号の密
封包装体のピンホール検査方法がこれである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この検査方
法では密封包装袋に一つずつ所定の押圧力を加えねばな
らず、かつ洩れ出した検査用ガスを吸引等により密封包
装袋の1袋ごとにガス検知装置に供給しなければならな
いので、検査時間が長く掛り、従って製造ライン上での
検査方法として採用することが困難であるという問題点
があった。本願発明者は種々研究を続けているうちに、
ピンホールの発生率は現実にはそれ程高いものではない
ので、複数の密封包装袋を個々に検査し判断するのでは
なく、個々の密封包装袋から吸引した検査対象ガスをま
とめてガス検知装置に供給し、グループ全体としてピン
ホールの有無を判断するようにしても実用上差し支えな
いことを見出し、本願発明を完成したものである。本発
明はこのような事情を背景としてなされたものであり、
本発明の目的は、複数の密封包装袋のピンホール検査を
一度に行い得るピンホール検査装置を提供しようとする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような目的
を達成するためになされたものであり、本発明は下記の
ように構成される。 A 検査用ガスを封入した密封包装袋を収容可能とした
隔室が複数連設され、かつ隣接する隔室間は移動可能な
隔壁部材により仕切られると共に、各隔壁部材間には圧
縮ばねを介在させて、端部側の隔壁部材を押圧すること
によって各隔壁部材間の距離を変えて密封包装袋を押圧
するようにした検査用チャンバを有し、かつ密封包装袋
から洩れ出した検査用ガスをガス検知装置に供給するよ
うにした密封包装袋のピンホール検査装置であって、前
記検査用チャンバは周囲を取り囲む側壁部内側に複数の
隔壁部材が摺動可能に嵌合されて複数の隔室が形成され
ると共に前記側壁部には各隔室内に密封包装袋を出し入
れするための蓋が着脱可能もしくは開閉可能に設けら
れ、さらに一端部側の隔室の端部寄りの壁面は固定可能
とされ、かつ各隔壁部材間には圧縮ばねが設けられると
共に各隔壁部材間が所定距離以下にならないようにスト
ッパを備えてなり、さらに他端部側の隔壁部材を押圧し
圧縮ばねを介して各隔壁部材間の距離を変え得るように
した押圧機構を設け、しかも前記検査用チャンバには、
各隔室内に洩れ出した検査用ガスをそれぞれ吸引すると
共にまとめてガス検知装置に供給するための吸引配管を
設けた密封包装袋のピンホール検査装置。 B 検査用ガスを封入した密封包装袋を収容可能とした
隔室が複数並設され、かつ各隔室に設けた移動可能な隔
壁部材を押圧することによって各隔室内の容積を変えて
密封包装袋を押圧するようにした検査用チャンバを有
し、かつ密封包装袋から洩れ出した検査用ガスをガス検
知装置に供給するようにした密封包装袋のピンホール検
査装置であって、前記検査用チャンバは別々の側壁部に
より周囲を囲まれた複数の空間部内にそれぞれ隔壁部材
を摺動可能に配置して形成された隔室を複数並列に備え
てなり、さらに各隔壁部材を同時に押圧可能とした押圧
機構を設け、しかも前記検査用チャンバには、各隔室内
に洩れ出した検査用ガスをそれぞれ吸引すると共にまと
めてガス検知装置に供給するための吸引配管を設けた密
封包装袋のピンホール検査装置。 C 検査用ガスを封入した密封包装袋を収容可能とし、
かつ上部が開口した隔室が複数横方向に並設され、隔室
の上方に設けた移動可能な押付部材を下方に押圧するこ
とによって各隔室内に収容された密封包装袋を同時に押
圧すると共に押付部材により全隔室の開口部を閉じるよ
うにした検査用チャンバを有し、しかも密封包装袋から
洩れ出した検査用ガスをガス検知装置に供給するように
した密封包装袋のピンホール検査装置であって、前記検
査用チャンバは別々の側壁部により周囲を囲まれた複数
の空間部内に密封包装袋が収容可能とされ、かつ側壁部
の高さは押付前の密封包装袋上面の高さより低くされ、
密封包装袋の押付時に前記押付部材が側壁部の上端に当
接して前記空間部の開口部を閉じるようにされた隔室を
複数横方向に並列に備えてなり、さらに押付部材を押圧
可能とした押圧機構を設け、しかも前記検査用チャンバ
には、各隔室内に洩れ出した検査用ガスをそれぞれ吸引
すると共にまとめてガス検知装置に供給するための吸引
配管を設けた密封包装袋のピンホール検査装置。 D 前記A項ないしC項のいずれか1項に記載の密封包
装袋のピンホール検査装置において、前記検査用チャン
バの側壁部には前記吸引配管による吸引時に各隔室内に
空気を入れるためのスリットもしくは小孔を設けた密封
包装袋のピンホール検査装置。 E 前記A項ないしD項のいずれか1項に記載の密封包
装袋のピンホール検査装置において、前記押圧機構とし
て流体圧シリンダ装置を使用した密封包装袋のピンホー
ル検査装置。 F 前記A項ないしE項のいずれか1項に記載の密封包
装袋のピンホール検査装置において、前記吸引配管は各
隔室に連接された配管を一つの流路にまとめるための流
路集合接続部材を介してガス検知装置に接続可能とさ
れ、かつ流路集合接続部材の出口側流路中心部付近から
その流れ方向に沿って検査対象ガスを取り出しガス検知
装置に供給するようにした密封包装袋のピンホール検査
装置。ここに、「ピンホール」とは微細な孔に限らず、
シール不良の部分等のように密封が完全でない部分も含
むものであり、「検査対象ガス」とはガス検知装置に供
給すべき隔室内の空気を意味するものであり、「密封包
装袋」とは可撓性を有する袋に限らず、押圧力を加えれ
ば変形はするが押圧力を除けば元に復元する可能性のあ
る容器も含むものである。
【0005】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。図1、図2において10は基台であり、基台
10に立設された支柱12の上方に横架して設けられた
取付部材14には、押圧機構としてのエアーシリンダ装
置16が取付けられ、その下方には検査用チャンバ18
が配置されている。検査用チャンバ18は周囲を側壁部
20で囲まれた断面四角形の空間部を有し、その内側に
は隔壁部材としての複数の棚板22が摺動可能に嵌合さ
れ、各棚板22間に複数の隔室24が形成されて、検査
対象の密封包装袋25を収納可能とされている。また、
検査用チャンバ18の固定された底板28と最下位の棚
板22との間にも、隔室が形成されている。底板28は
連設された隔室のうちで最下部の隔室の固定壁面、すな
わち押圧機構設置側の反対側端部に位置する隔室の同端
部寄りの固定された壁面をなしている。これにより、エ
アーシリンダ装置16の押圧力に対する反力を生じさ
せ、後述する密封包装袋25の押圧と圧縮コイルばね3
4の圧縮とが可能となる。なお、側壁部の一面側は着脱
可能かつ空気もれしない状態に取付けられた蓋26によ
り構成されている。蓋26は取付金具(図示省略)によ
り取り付けられる。27は蓋26の取手である。各棚板
22の四隅付近に設けられた貫通孔には、検査用チャン
バ18の上板30と底板28との間に支持されたガイド
棒32が摺動可能に嵌合されると共に、各棚板22間に
は、図3に示すように圧縮コイルばね34とストッパと
してのスリーブ36がガイド棒32に挿通された状態に
設けられている。
【0006】最上段の棚板22には、エアーシリンダ装
置16のピストンロッド38の先端部が固定され、この
棚板22を下方に押し付けて移動させ得るようにされて
いる。その押付ストロークはエアーシリンダ装置16に
設けたストッパ40により調節可能とされている。最上
段の棚板22が押し付けられると、下方側の各棚板22
も各圧縮コイルばね34の張力に抗して押し下げられ、
各棚板22間の距離が小さくなって、検査対象である密
封包装袋25が押圧されることになる。但し、各棚板2
2間にはストッパとしてのスリーブ36が設けられてい
るので、これ以上に棚板22間の間隔が狭くなることは
ない。
【0007】検査用チャンバ18の側壁部20の外側に
は、後述する各隔室24内のガスを吸引するための吸引
パイプ46が接続されるが、他の一側壁部20にはスリ
ットが形成され、隔室24内のガスを吸引する際に外部
から隔室24内に空気が入り込むようにされている。こ
れにより、隔室24内のガスの吸引が容易になる。ま
た、スリットの幅は調節可能とされている。すなわち、
側壁部20には図2に示すようにスリット42が上下方
向に形成されると共に、その外側にはスリットを有する
調節板44がスリットの幅方向に移動調節可能に取付け
られている。スリット調節板44を移動させることによ
って、側壁部20のスリット42と調節板44のスリッ
トとが喰い違い、有効なスリット幅を変化させることが
できる。なお、両者のスリット幅を完全に喰い違わせる
ことによって、有効なスリット幅を零にすることも可能
である。本実施例ではスリット幅の変化可能な範囲は、
0〜10mm程度とされている。本実施例装置の使用時
において、スリットを開にして真空ポンプを作動させる
と隔室内はスリットを通して外部から空気が供給される
ので、隔室内のガスの吸引が容易となり、検査の能率が
向上する。なお、スリットを閉にして真空ポンプを作動
させると隔室内は減圧状態となり、ガスの吸引効率は低
下するが、検査時間を多少長くとればピンホールの検査
は充分可能である。
【0008】側壁部20の外側には、図4に示すように
各隔室24に通ずる複数の吸引パイプ46が接続される
と共に、これらの吸引パイプ46は流路集合接続部材4
8により一つの流路に集合され、さらにコネクタ50、
電磁弁52を経て真空ポンプ54に接続され、さらに前
記コネクタ50から分岐して三方弁56を経てガス検知
装置58に接続されている。なお、ガス検知装置58に
は上記真空ポンプ54より能力の小さい別個の真空ポン
プ(図示省略)が内蔵されている。コネクタ50は図5
に示すように中心部には吸引したガス(空気)をガス検
知装置58に取り込むためのガス導入部60が配置さ
れ、かつガス導入部60は流路集合接続部材48の出口
側流路の中心部と一致するようにされると共に、その流
れ方向に沿ってガスを吸引し、ガス検知装置58に供給
するようにされている。従って、流路集合接続部材48
内で集合された各隔室24内のガスは確実にガス検知装
置58に送られ、ピンホール検査が可能となる。なお、
図6は本実施例の概略構成を示す。各隔室から流路集合
接続部材48に至る流路は、可能な限り短くし、かつ各
吸引パイプの長さや太さを同じにする等流体抵抗が等し
くなるようにするのが望ましい。なお、真空ポンプ54
の電源および真空ポンプ・隔室間の流路を開閉する電磁
弁52のオン・オフは、タイマで設定すると共に、オン
・オフの回数をカウンタで設定できるようにされてい
る。タイマおよびカウンタの設定は、隔室の容積の大き
さ、検査対象である密封包装袋の大きさ等に応じて適宜
変更される。
【0009】以上のように構成された実施例装置の使用
方法は例えば次の通りである。まず、ガス検知装置58
を運転状態にしてから、三方弁56を操作し大気開放に
する。検査用チャンバ18の蓋26を取り外し、各隔室
24に、検査用ガスを封入した密封包装袋を1袋ずつ入
れてから、蓋26を取付け、しかる後エアーシリンダ装
置16により各棚板22に押圧力を加え、密封包装袋を
押圧する。押圧状態における各棚板22間の間隔を所定
量に設定しておくことにより、密封包装袋は所定の圧縮
を受けることになる。押圧と同時に電磁弁52を開くと
各隔室24内のガスは各吸引パイプ46、流路集合接続
部材48を経て、真空ポンプの側に吸引される。その際
同時に三方弁56の流路を大気開放から検査用チャンバ
に切り換えると前記ガスの一部はガス検知装置58内に
吸い込まれることになる。検査の結果、検査用ガスが検
知されないときには、すべての密封包装袋にピンホール
がなく、一度で複数の密封包装袋の検査が完了する。な
お、ここで「隔室内のガス」とは検査用ガスが混在しな
い単なる空気の場合と、検査用ガスが混在する空気の場
合との両方が含まれる。一方、検査用ガスが検知された
ときにはいずれかの密封包装袋にピンホールが存在する
ので、密封包装袋をさらに小さいグループに分けて検査
するか、個々の密封包装袋ごとに検査すれば、いずれの
密封包装袋にピンホールがあるか追求できる。このよう
なピンホールのある密封包装袋を追求するのは、煩わし
いようにも思われるが、ピンホールの発生率は非常に低
いので、上記の検査のようにグループ全体として合否を
判定しても実用上差し支えない。
【0010】なお、上記検査において、対象とする密封
包装袋の数が少ない場合や隔室の容積が小さい場合に
は、真空ポンプ54を作動させずに、ガス検知装置58
に内蔵されている真空ポンプのみにより吸引するように
してもよい。また、上記検査に当たって本来の押圧、吸
引前に予め所定時間(例えば10〜30秒)密封包装袋
を予備的に押圧しておくいわゆる予備加圧を併用しても
よい。予備加圧をすれば、ピンホールが非常に小さい場
合でもその検出が容易である。予備加圧をしている間、
スリット調節板でスリットを閉じ、かつ電磁弁52を閉
じ、三方弁56を操作して検査用チャンバからの流路を
閉じておくことが好ましい。各隔室24から吸引パイプ
46を経て流路集合接続部材48に至る流路は、適宜遮
断することによって、使用対象とする隔室を減少させる
ことができ、例えば隔室1つだけにしても使用できる。
【0011】〔実験例〕上記実施例装置の機能を確認す
るために、下記の実験を行なった。実験は、10個の隔
室を有するピンホール検査装置を使用し、最下段の隔室
にガスバリアー性フィルムからなる密封包装袋のサンプ
ル62を収容し、かつスリット幅を3mmに調節して行
なった。ガスバリアー性フィルムとしては、アルミ(A
l)ラミネートフィルム、アルミ蒸着層やケイ素酸化物
蒸着層を設けた積層フィルム、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリ塩化ビリニデン(PVDC)、ポ
リビニルアルコール(PVOH)、エチレン・ビニルア
ルコール共重合体(EVOH)等の素材を組合わせた多
層フィルムが挙げられる。本実験では、密封包装袋の材
質に厚さ50μmの2つのPE(ポリエチレン)層の間
に厚さ15μmのAl層を配置した多層フィルムを採用
した。ガス検知装置として、日本真空技術(株)製のヘ
リウムリークディテクタDLMSーSFを使用した。サ
ンプル62は図7(イ)、(ロ)に示すように2枚に合
わせたガスバリアー性の樹脂フィルム64の周縁をシー
ルし、かつシール時に直径30μmのワイヤ66を挟み
込むと共にヘリウム(He)ガス封入部をなすゴム材6
8を取付け、注射器の注射針をゴム材68に突き刺し、
5ccのHeガスを注入し、しかる後未シールのBの部
分をシールし、不要部分を切り離し、ワイヤ66を引き
抜きピンホール70を作った。シール部の幅が10mm
でワイヤ径が30μmであるので、ピンホールは孔径3
0μmで長さ10mmである。実験結果を図8に示す。
縦軸のHeガス出力信号は、ガス検知装置出力計の(切
換レンジ)×(読み取り値)である。折線の番号は実験
番号であり、実験番号1、2は、予め10秒間予備加圧
し、その直後に本来の押圧、吸引を行い検査した場合を
示し、実験番号3、4は、予備加圧せずに、直接検査し
た場合を示す。予備加圧を行なっている間、スリットと
電磁弁を閉じ、三方弁は検査用チャンバからの流路を閉
じておいた。なお、検査時間(秒)はエアーシリンダ装
置により密封包装袋のサンプルを押圧している予備加圧
後の時間である。隔室24内のガスの吸引は真空ポンプ
によらず、直接ガス検知装置58に内蔵されている真空
ポンプにより行なった。また、吸引開始と同時にスリッ
トを開き、三方弁を操作して検査用チャンバからの流路
を開いておいた。実験番号1、2(予備加圧あり)の場
合は検査時間5秒の時点でガス検知装置のHeガス出力
信号が100以上であるのに対し、実験番号3、4(予
備加圧なし)の場合は、検査時間20秒の時点で、He
ガス出力信号が100以上である。従ってピンホール径
の小さいものを検出しようとすれば、予備加圧した方が
検出容易である。しかし、上記実験から、予備加圧の有
無にかかわらず、いずれもピンホールの検査が実用上可
能であることが確認できた。なお、密封包装袋のサンプ
ルを収容する隔室の位置を種々変えて実験を行なった
が、同じ結果を得た。
【0012】上記実施例では棚板22を押圧する押圧機
構としてエアーシリンダ装置を使用したが、これに代え
て液圧シリンダ装置や他の公知の押圧機構を採用するこ
とも可能である。また、上記実施例では隔室24を直列
に配置したが、これに代えて図9に示すように隔室74
を並列に配置し、かつ各隔室74ごとに隔壁部材に相当
する部材76を摺動可能に設け、エアーシリンダ装置等
により一緒に押圧するようにしてもよい。さらに、図9
の実施例では各隔室ごとに密封包装袋を押圧する部材7
6を配置したが、これに代えて図10に示すように上方
が開口した隔室80を横方向に複数個配置し、かつ隔室
80の開口部の上方には押付部材82を配置し、エアー
シリンダ装置等により一度に各隔室80内の密封包装袋
86を押圧可能とし、しかも各隔室80の側壁部88上
端は押圧前の密封包装袋86の上面より低くし、押圧時
には密封包装袋86に所定の押圧力を加えると共に、押
付部材82が隔室80の開口部の上端に当接して開口部
を閉じるように構成してもよい。なお、図9、図10に
示す各実施例には、各隔室内のガスを吸引するための吸
引配管(図示省略)を設けることは、図1に示す前記実
施例の場合と同様である。また、検査用ガスとしてHe
ガスに代えてフロンガス、炭酸ガス、窒素ガス、その他
各種のガスを使用することも可能である。以上本発明の
実施例について説明したが、本発明はこのような実施例
に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において種々なる態様で実施し得ることはもち
ろんである。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、次に記載する効果を奏
する。請求項1記載の密封包装袋のピンホール検置装置
によれば、複数の密封包装袋を一度にまとめてピンホー
ルの検査ができるので、既述のピンホール検査方法(特
願平5−240716号)のように密封包装袋を一つず
つ検査用チャンバに入れ、かつ一つずつ押圧し、検査用
ガスが洩れ出ているかを検知しなくてもよいことから、
取扱が簡単で検査時間を短縮でき、検査の作業能率の向
上を図ることができる。請求項1および請求項2記載の
ピンホール検査装置によれば、密封包装袋はピンホール
検査時には摺動可能に設けられた隔壁部材により押圧さ
れるので、検査時に隔室内の容積が小さくなり、洩れ出
した検査用ガスの濃度がそれほど低下せず、従って検査
精度が向上する。請求項3記載のピンホール検査装置に
よれば、押付部材を横方向に移動可能に構成することが
できるので、密封包装袋の収容、取り出しの支障になら
ないように押付部材を横に寄せておいた状態で密封包装
袋を隔室に収容したり、取り出したりすることができる
ようになり、その結果密封包装袋の収容、取り出しの機
械化を図ることが可能となり、検査の自動化が容易とな
る。さらに、請求項1ないし請求項3記載のピンホール
検査装置によれば、各隔室からそれぞれ洩れ出した検査
用ガスを直接吸引してガス検知装置に供給するようにさ
れているので、濃度を低下させることなくガス検知装置
に供給でき、ひいては検査精度の向上に役立つ。請求項
4記載のピンホール検査装置によれば、検査用チャンバ
の側壁部に、吸引配管による吸引時に隔室内に空気を入
れるためのスリットもしくは小孔を設けることにより、
隔室内のガスの吸引が確実かつ容易となり、検査精度の
向上と検査時間の短縮に役立つ。請求項6記載のピンホ
ール検査装置によれば、各隔室に連結された配管を流路
集合接続部材で一つの流路にまとめると共にその出口側
流路中心部付近からその流れ方向に沿って検査対象ガス
を取り出し、ガス検知装置に供給できるようにすること
により、各隔室内の検査対象ガスを確実にガス検知装置
に供給することが可能となり、検査精度の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部を破断した正面図
である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】同実施例の部分拡大断面図である。
【図4】同実施例の配管状態を示す斜視図である。
【図5】同実施例に使用する部品の拡大断面図である。
【図6】同実施例の構成説明図である。
【図7】(イ)、(ロ)は同実施例の実験例に使用する
サンプルの説明図である。
【図8】同実施例の実験結果を示すグラフである。
【図9】本発明の他の実施例を示す説明図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
16 エアーシリンダ装置 18 検査用チャンバ 20 側壁部 22 棚板 24 隔室 25 密封包装袋 26 蓋 34 圧縮コイルばね 48 流路集合接続部材 58 ガス検知装置 74 隔室 80 隔室 82 押付部材 86 密封包装袋 88 側壁部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査用ガスを封入した密封包装袋を収容
    可能とした隔室が複数連設され、かつ隣接する隔室間は
    移動可能な隔壁部材により仕切られると共に、各隔壁部
    材間には圧縮ばねを介在させて、端部側の隔壁部材を押
    圧することによって各隔壁部材間の距離を変えて密封包
    装袋を押圧するようにした検査用チャンバを有し、かつ
    密封包装袋から洩れ出した検査用ガスをガス検知装置に
    供給するようにした密封包装袋のピンホール検査装置で
    あって、前記検査用チャンバは周囲を取り囲む側壁部内
    側に複数の隔壁部材が摺動可能に嵌合されて複数の隔室
    が形成されると共に前記側壁部には各隔室内に密封包装
    袋を出し入れするための蓋が着脱可能もしくは開閉可能
    に設けられ、さらに一端部側の隔室の端部寄りの壁面は
    固定可能とされ、かつ各隔壁部材間には圧縮ばねが設け
    られると共に各隔壁部材間が所定距離以下にならないよ
    うにストッパを備えてなり、さらに他端部側の隔壁部材
    を押圧し圧縮ばねを介して各隔壁部材間の距離を変え得
    るようにした押圧機構を設け、しかも前記検査用チャン
    バには、各隔室内に洩れ出した検査用ガスをそれぞれ吸
    引すると共にまとめてガス検知装置に供給するための吸
    引配管を設けた密封包装袋のピンホール検査装置。
  2. 【請求項2】 検査用ガスを封入した密封包装袋を収容
    可能とした隔室が複数並設され、かつ各隔室に設けた移
    動可能な隔壁部材を押圧することによって各隔室内の容
    積を変えて密封包装袋を押圧するようにした検査用チャ
    ンバを有し、かつ密封包装袋から洩れ出した検査用ガス
    をガス検知装置に供給するようにした密封包装袋のピン
    ホール検査装置であって、前記検査用チャンバは別々の
    側壁部により周囲を囲まれた複数の空間部内にそれぞれ
    隔壁部材を摺動可能に配置して形成された隔室を複数並
    列に備えてなり、さらに各隔壁部材を同時に押圧可能と
    した押圧機構を設け、しかも前記検査用チャンバには、
    各隔室内に洩れ出した検査用ガスをそれぞれ吸引すると
    共にまとめてガス検知装置に供給するための吸引配管を
    設けた密封包装袋のピンホール検査装置。
  3. 【請求項3】 検査用ガスを封入した密封包装袋を収容
    可能とし、かつ上部が開口した隔室が複数横方向に並設
    され、隔室の上方に設けた移動可能な押付部材を下方に
    押圧することによって各隔室内に収容された密封包装袋
    を同時に押圧すると共に押付部材により全隔室の開口部
    を閉じるようにした検査用チャンバを有し、しかも密封
    包装袋から洩れ出した検査用ガスをガス検知装置に供給
    するようにした密封包装袋のピンホール検査装置であっ
    て、前記検査用チャンバは別々の側壁部により周囲を囲
    まれた複数の空間部内に密封包装袋が収容可能とされ、
    かつ側壁部の高さは押付前の密封包装袋上面の高さより
    低くされ、密封包装袋の押付時に前記押付部材が側壁部
    の上端に当接して前記空間部の開口部を閉じるようにさ
    れた隔室を複数横方向に並列に備えてなり、さらに押付
    部材を押圧可能とした押圧機構を設け、しかも前記検査
    用チャンバには、各隔室内に洩れ出した検査用ガスをそ
    れぞれ吸引すると共にまとめてガス検知装置に供給する
    ための吸引配管を設けた密封包装袋のピンホール検査装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    に記載の密封包装袋のピンホール検査装置において、前
    記検査用チャンバの側壁部には前記吸引配管による吸引
    時に各隔室内に空気を入れるためのスリットもしくは小
    孔を設けた密封包装袋のピンホール検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    に記載の密封包装袋のピンホール検査装置において、前
    記押圧機構として流体圧シリンダ装置を使用した密封包
    装袋のピンホール検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    に記載の密封包装袋のピンホール検査装置において、前
    記吸引配管は各隔室に連接された配管を一つの流路にま
    とめるための流路集合接続部材を介してガス検知装置に
    接続可能とされ、かつ流路集合接続部材の出口側流路中
    心部付近からその流れ方向に沿って検査対象ガスを取り
    出しガス検知装置に供給するようにした密封包装袋のピ
    ンホール検査装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1019718A (ja) * 1996-07-04 1998-01-23 Ulvac Japan Ltd 漏洩試験用真空容器
JP2010060410A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Suzuki Giken:Kk リーク点検出器
JP2016147752A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 三井造船株式会社 せん断ピンならびにせん断ピン点検システムおよびせん断ピンの点検方法
JP2019100936A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 大日本印刷株式会社 試験用ラック

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