JPH0715849U - 油圧ショベルのフロントアタッチメント交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 油圧ショベルフロント部に各種ブラケットや
油圧ブレーカや破砕機なとの各種アタッチメントなどを
容易に、しかも正確に装着できるようにする。 【構成】 油圧ショベルのアタッチメントをアタッチメ
ントとアームの先端に介在して２本のピンを横架したア
タッチメントを着脱自在に取付ける油圧ショベルのアタ
ッチメント交換装置であって、アームの先端に固着され
たブラケット１１のガイド板上を摺動する可動フック１
４と結合した油圧シリンダ１０を設け、油圧シリンダ１
０のロッド先端にレバー１２を枢着すると共に、ブラケ
ット１１に固定フック１７を突設し、油圧シリンダのロ
ッド１６を伸長した際、一方のピンＡを固定フック１７
と前記レバー１２とで保持できるようにレバー１２の中
央部をブラケット１１に枢着し、前記可動フック１４を
移動させて他方のピン１３に係合させてアタッチメント
をアームの先端に取付けるようにした油圧ショベルのフ
ロントアタッチメント交換装置とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、油圧ショベルのフロントアタッチメント交換装置に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

油圧ショベルフロント部に各種バケット、油圧ブレーカ、破砕機などの各種ア タッチメントを容易に着脱するためのアタッチメント交換装置がある。 従来、油圧ショベルに各種アタッチメントを取付け、取り外す場合、アタッチ メントの取付部と油圧ショベルの取付部（アーム先端とリンクロッド先端）とを 正確に合致させ重いピンを抜き差しする作業が必要で、この作業には熟練と多大 の労力を必要としていた。

【０００３】 また、図４に示すように、油圧ブレーカなどのアタッチメント101 は、その上 隅に２本のアタッチメント用ピンＡ、アタッチメント用ピンＢを横架して油圧シ ョベルのアームの先端に固着したアタッチメント交換装置に着脱自在に取付けら れている。 アタッチメント交換装置としては、図５および図６に示すものがある。図５に おいて、アタッチメント交換装置のブラケット201は油圧ショベル取付用ピン203 ・204 が設けられ、アタッチメントに取付けたアタッチメント用ピンＡにブラケ ット201 の固定フック205 を引っ掛け、油圧ショベル取付用ピン203 に枢着した 可動フック206 をネジまたは油圧シリンダ207 で伸長させてアタッチメント用ピ ンＢに係合、固定して装着していた。

【０００４】 また、図６においては、アタッチメント交換装置のブラケット301 は油圧ショ ベル取付用ピン303 ・304 が設けられ、アタッチメントに取付けたアタッチメン ト用ピンＡにブラケット301 の固定フック305 を引っ掛け、ブラケット301 に設 けたガイド板308 上を摺動する可動フック306 を油圧シリンダ307 で伸長させて アタッチメント用ピンＢに係合、固定して装着していた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

油圧ショベルのフロントアタッチメント交換装置において、固定フックと可動 フックに摩擦などでアタッチメント用ピンとの間にガタが生じた場合、また、可 動フックの回動機構のネジ式の場合に緩みが生じたり、油圧式アクチュエータで は油の漏れなどによりアタッチメント用ピンの固定に不安があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案は、上記の事情に鑑み、油圧ショベルフロント部に各種バケッ トや油圧ブレーカや破砕機などの各種アタッチメントを容易に装着できるように すべく、油圧ショベルのアタッチメントをアタッチメントとアームの先端に介在 して２本のピンを横架したアタッチメントを着脱自在に取付ける油圧ショベルの アタッチメント交換装置であって、アームの先端に固着されたブラケットのガイ ド板上を摺動する可動フックと結合した油圧シリンダを設け、油圧シリンダのロ ッド先端にレバーを枢着すると共に、ブラケットに固定フックを突設し、油圧シ リンダのロッドを伸長した際、一方のピンを固定フックと前記レバーとで保持で きるようにレバーの中央部をブラケットに枢着し、前記可動フックを移動させて 他方のピンに係合させてアタッチメントをアームの先端に取付けるようにした油 圧ショベルのフロントアタッチメント交換装置とした。

【０００７】

【作用】

本考案は、アームの先端に固着されたブラケットのガイド板上を摺動する可動 フックと結合した油圧シリンダを設け、油圧シリンダのロッド先端にレバーを枢 着すると共に、ブラケットに固定フックを突設し、油圧シリンダのロッドを伸長 した際、一方のピンを固定フックと前記レバーとで保持できるようにレバーの中 央部をブラケットに枢着し、前記可動フックを移動させて他方のピンに係合させ てアタッチメントをアームの先端に取付けるようにしたので、アタッチメントの 着脱が容易に、しかも正確にできる。

【０００８】

【実施例】

本考案を添付する図面に示す具体的な一実施例に基づいて、以下詳細に説明す る。 まず、全体の概要を図１で説明すると、油圧ショベル１のアーム２およびリン クロッド３のそれぞれの先端には油圧ショベル取付用ピン４（アーム２先端側） 、油圧ショベル取付用ピン５（リンクロッド３側）が設けられて、アタッチメン ト交換装置６が設けられ、このアタッチメント交換装置６に、アタッチメント７ の上部に横架した２本のアタッチメント用ピンＡとアタッチメント用ピンＢとを 用いて、アタッチメント７を着脱自在に設けている。

【０００９】 図２は、アタッチメント交換装置６のブラケット11にアタッチメント７の上部 に横架したアタッチメント用ピンＡおよびアタッチメント用ピンＢに着脱するレ バー12、可動フック14および可動フック14を駆動する油圧シリンダ10が設けてあ る。 このブラケット11の上部にはアタッチメント交換装置６をアーム２のフロント 部に取付けるための油圧ショベル取付用ピン４ (アーム２先端側) と油圧ショベ ル取付用ピン５ (リンクロッド３側) とが設けてある。

【００１０】 前記可動フック14はブラケット11の下部に形成したガイド板13に刻設した案内 孔15に嵌められ油圧シリンダ10により案内孔15に沿って摺動可能に設ける。 この油圧シリンダ10のピストンロッド16の先端にアタッチメント用ピンＡに係 合するレバー12を枢着する。この油圧シリンダ10のピストンロッド16の伸長時に おいて、図２に示すように、ブラケット11の下部に延設した固定フック17との間 で挟持できるように、レバー12の中央部をブラケット11に枢着する。

【００１１】 また、油圧シリンダ10のピストンロッド16の縮長終端にレバー12が当接し停止 するように、ブラケット11の側部にストッパー18を起立させてある。 このアタッチメント７がアタッチメント交換装置６に安全に装着できるように 、図３に示すブラケット11に穿設した安全孔19とレバー12の上端に穿設した支持 孔20とを合致させ、そこに安全ピンを挿入させる。

【００１２】 また、この油圧シリンダ10にはキャップ23側にパイロットチェックバルブ21を 組み込ませることにより、配管損傷による油漏れに起因する取付け緩みの発生を 防止できる。 符号22は油圧配管である。 図３は油圧シリンダ10のピストンロッド16が収縮した状態を示しており、ピス トンロッド16の収縮に伴ってレバー12はアタッチメント用ピンＡを離す方向に回 動し、油圧シリンダ10のピストンロッド16の収縮に伴って油圧シリンダ10は前進 し (図において右方向に移動する) 、それに伴って可動フック14も前進しアタッ チメント用ピンＢも開放され、アタッチメント交換装置６からアタッチメント７ は離される。

【００１３】 本考案では、油圧シリンダ10で可動フック14とレバー12とを同時に作動させ、 アタッチメント用ピンＢを可動フック14で保持すると共に、レバー12と固定フッ ク17とによりアタッチメント用ピンＡを確実に挟持する。 また、油圧シリンダ10にはパイロットチェックバルブ21を設けてあり、油漏れ による取付け緩みを防止できる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は、上述のように、油圧ショベルのアタッチメントをアタッチメントと アームの先端に介在して２本のピンを横架したアタッチメントを着脱自在に取付 ける油圧ショベルのアタッチメント交換装置であって、アームの先端に固着され たブラケットのガイド板上を摺動する可動フックと結合した油圧シリンダを設け 、油圧シリンダのロッド先端にレバーを枢着すると共に、ブラケットに固定フッ クを突設し、油圧シリンダのロッドを伸長した際、一方のピンを固定フックと前 記レバーとで保持できるようにレバーの中央部をブラケットに枢着し、前記可動 フックを移動させて他方のピンに係合させてアタッチメントをアームの先端に取 付けるようにした油圧ショベルのフロントアタッチメント交換装置であるので、 アタッチメント用ピンＡを固定するレバーと、アタッチメント用ピンＢを保持す る可動フックとを１本の油圧シリンダで同時に作動させ、シリンダ力により両フ ックをアタッチメント用ピンＡ、アタッチメント用ピンＢを挟持し、アタッチメ ントと着脱ができる。

【００１５】 また、本考案では油圧シリンダにパイロットチェックバルブを組み込むことに より配管損傷時の油漏れによる取付け緩みを防止することができる。 さらに、本考案は、アタッチメント用ピンをレバーで挟持した状態で、合致す るように設けたレバーとブラケットの孔に安全ピンを挿入するとにより安全性を 確実にすることができる。

【００１６】 さらにその上に、本考案は、何らかの原因で油圧シリンダより油漏れが発生し ストローク量が減少した場合でも、可動フック・レバーとアタッチメンピンの移 動量 (ガタ) が少なくてすむ。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の全体の概要を示す正面図である。

【図２】本考案の要部の油圧シリンダが作動してアタッ
チメント交換装置によりアタッチメントを装着した状態
の正面図である。

【図３】油圧シリンダが収縮してアタッチメント交換装
置よりアタッチメントを取り外した状態の正面図であ
る。

【図４】従来のアタッチメントの正面図である。

【図５】従来のアタッチメント交換装置のアタッチメン
トを装着した状態 (アタッチメント７は図示せず) の正
面図である。

【図６】アタッチメント交換装置にアタッチメントを装
着した状態 (アタッチメント７は図示せず) の他の例の
正面図である。

【符号の説明】

１…油圧ショベル ７…アタッチメント ２…アーム Ａ・Ｂ…アタッチメント用ピン ３…ガイド板 15…案内孔 14…可動フック 16…ピストンロッド 12…レバー 11…ブラケット 17…固定フック 18…ストッパー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 油圧ショベルのアタッチメントをアタッ
   チメントとアームの先端に介在して２本のピンを横架し
   たアタッチメントを着脱自在に取付ける油圧ショベルの
   アタッチメント交換装置であって、アームの先端に固着
   されたブラケットのガイド板上を摺動する可動フックと
   結合した油圧シリンダを設け、油圧シリンダのロッド先
   端にレバーを枢着すると共に、ブラケットに固定フック
   を突設し、油圧シリンダのロッドを伸長した際、一方の
   ピンを固定フックと前記レバーとで保持できるようにレ
   バーの中央部をブラケットに枢着し、前記可動フックを
   移動させて他方のピンに係合させてアタッチメントをア
   ームの先端に取付けるようにした油圧ショベルのフロン
   トアタッチメント交換装置。