JPH07158447A - 2サイクルエンジン - Google Patents
2サイクルエンジンInfo
- Publication number
- JPH07158447A JPH07158447A JP5339145A JP33914593A JPH07158447A JP H07158447 A JPH07158447 A JP H07158447A JP 5339145 A JP5339145 A JP 5339145A JP 33914593 A JP33914593 A JP 33914593A JP H07158447 A JPH07158447 A JP H07158447A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- exhaust
- back pressure
- combustion
- self
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/025—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Exhaust Silencers (AREA)
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
- Characterised By The Charging Evacuation (AREA)
- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 特定の運転状態の時自己着火燃焼を起こす2
サイクルエンジンにおいて、自己着火燃焼領域の低負荷
側の遷移領域において発生する異常燃焼音を抑制する。 【構成】 エンジン1の排気系2のサイレンサ部8に、
エンジンの運転状態に応じて作動し、エンジン回転速度
Neが所定値以上かつスロットル弁開度θthが所定値以下
の時に排気背圧を低下させる背圧可変装置14を設ける。
サイクルエンジンにおいて、自己着火燃焼領域の低負荷
側の遷移領域において発生する異常燃焼音を抑制する。 【構成】 エンジン1の排気系2のサイレンサ部8に、
エンジンの運転状態に応じて作動し、エンジン回転速度
Neが所定値以上かつスロットル弁開度θthが所定値以下
の時に排気背圧を低下させる背圧可変装置14を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2サイクルエンジンに関
し、特に、所定の運転状態の時自己着火燃焼を起こさせ
るようにした2サイクル火花点火エンジンに関する。
し、特に、所定の運転状態の時自己着火燃焼を起こさせ
るようにした2サイクル火花点火エンジンに関する。
【0002】
【従来技術】シリンダ孔の内周面にピストンにより開閉
される排気ポートおよび掃気ポートを形成し、クランク
室内で予圧された新気を掃気ポートからシリンダ室内に
送り、既燃ガスを排気ポートから排出し、シリンダ室内
で圧縮された新気を点火栓の火花により着火させるよう
にした2サイクル火花点火エンジンでは、低中負荷域で
失火による不整燃焼を生じ易く、この結果、エンジンに
異常振動を生じたり排気ガス中の未燃炭化水素量が増し
従って燃料消費料も増大する等の不具合が生ずる。
される排気ポートおよび掃気ポートを形成し、クランク
室内で予圧された新気を掃気ポートからシリンダ室内に
送り、既燃ガスを排気ポートから排出し、シリンダ室内
で圧縮された新気を点火栓の火花により着火させるよう
にした2サイクル火花点火エンジンでは、低中負荷域で
失火による不整燃焼を生じ易く、この結果、エンジンに
異常振動を生じたり排気ガス中の未燃炭化水素量が増し
従って燃料消費料も増大する等の不具合が生ずる。
【0003】これを解消する方法として、従来、所謂活
性ラジカル燃焼が提唱されている。この活性ラジカル燃
焼は、前サイクルの残留ガスに含まれる熱エネルギによ
って新気を活性化して非常に着火し易い状態にし、圧縮
終りに自己着火させることにより、低中負荷域において
も良好な燃焼を得ようとするものであり、一般に、排気
ポートまたは排気管に排気制御弁を設け、この排気制御
弁により排気ポートまたは排気管の開口面積を全閉にま
では至らない程度に絞って、圧縮始めの筒内圧力を高め
ることにより、活性ラジカル燃焼すなわち自己着火燃焼
を起こさせる。
性ラジカル燃焼が提唱されている。この活性ラジカル燃
焼は、前サイクルの残留ガスに含まれる熱エネルギによ
って新気を活性化して非常に着火し易い状態にし、圧縮
終りに自己着火させることにより、低中負荷域において
も良好な燃焼を得ようとするものであり、一般に、排気
ポートまたは排気管に排気制御弁を設け、この排気制御
弁により排気ポートまたは排気管の開口面積を全閉にま
では至らない程度に絞って、圧縮始めの筒内圧力を高め
ることにより、活性ラジカル燃焼すなわち自己着火燃焼
を起こさせる。
【0004】
【解決しようとする課題】本発明者等の研究の結果によ
れば、2サイクルエンジンにおいて活性ラジカル燃焼が
安定して持続する負荷範囲は掃気効率およびエンジン回
転速度等によって制限され、エンジン回転速度に応じて
活性ラジカル燃焼が可能な負荷域が限定される。
れば、2サイクルエンジンにおいて活性ラジカル燃焼が
安定して持続する負荷範囲は掃気効率およびエンジン回
転速度等によって制限され、エンジン回転速度に応じて
活性ラジカル燃焼が可能な負荷域が限定される。
【0005】図1は、横軸にエンジン回転速度Ne(rpm)
、縦軸に出力をとって、各々スロットル弁開度θthに
おけるエンジン出力を示すグラフであり、aは、スロッ
トル弁開度100 %の時の出力曲線、bはスロットル弁開
度15%の時の出力曲線である。
、縦軸に出力をとって、各々スロットル弁開度θthに
おけるエンジン出力を示すグラフであり、aは、スロッ
トル弁開度100 %の時の出力曲線、bはスロットル弁開
度15%の時の出力曲線である。
【0006】このエンジンにおいて、自己着火燃焼が安
定して継続する領域は領域Aであり、その上下の領域
B,Cにおいては火花点火燃焼が起こる。しかし負荷の
低い領域Cはもともと火花点火によっても失火を生じ易
い領域であるので、領域Aから領域Cに移行する遷移領
域Dでは散発的に自己着火燃焼が生じ、燃焼機構の差に
よる異常燃焼音が発生する。
定して継続する領域は領域Aであり、その上下の領域
B,Cにおいては火花点火燃焼が起こる。しかし負荷の
低い領域Cはもともと火花点火によっても失火を生じ易
い領域であるので、領域Aから領域Cに移行する遷移領
域Dでは散発的に自己着火燃焼が生じ、燃焼機構の差に
よる異常燃焼音が発生する。
【0007】従って本発明は、このような遷移領域Dに
おける異常燃焼音の発生を抑制しようとするものであ
る。
おける異常燃焼音の発生を抑制しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】このため、本
発明においては、2サイクルエンジンの排気制御弁を備
えた排気系のサイレンサ部に、エンジンの運転状態に応
じて作動し、エンジン回転速度が所定値以上かつスロッ
トル弁開度が所定値以下の時に排気背圧を低下させる背
圧可変装置を設ける。
発明においては、2サイクルエンジンの排気制御弁を備
えた排気系のサイレンサ部に、エンジンの運転状態に応
じて作動し、エンジン回転速度が所定値以上かつスロッ
トル弁開度が所定値以下の時に排気背圧を低下させる背
圧可変装置を設ける。
【0009】前記遷移領域Dにおける異常燃焼音の発生
は、前述のように散発的な自己着火燃焼、換言すれば自
己着火の周期的な失火によるものであるが、自己着火燃
焼を行わせるエンジンにおいては圧縮始めの筒内圧力を
高めるべく排気ポートまたは排気管を全閉にまでは至ら
ない程度に絞るので、スロットル弁開度の低い前記遷移
領域Dにおいては給気比が低下し、この結果筒内ガスの
空燃比が燃焼可能な値以下に低下した場合にかかる失火
が生ずる。
は、前述のように散発的な自己着火燃焼、換言すれば自
己着火の周期的な失火によるものであるが、自己着火燃
焼を行わせるエンジンにおいては圧縮始めの筒内圧力を
高めるべく排気ポートまたは排気管を全閉にまでは至ら
ない程度に絞るので、スロットル弁開度の低い前記遷移
領域Dにおいては給気比が低下し、この結果筒内ガスの
空燃比が燃焼可能な値以下に低下した場合にかかる失火
が生ずる。
【0010】本発明のエンジンによれば、エンジン回転
速度およびスロットル弁開度が遷移領域Dに対応する所
定値になった時、すなわち図1の例においてはエンジン
回転速度Neが約2000rpm 以上、かつスロットル弁開度θ
thが約20%以下の時に、背圧可変装置を作動させ排気背
圧を低下させ、かつ/または、吸気抵抗可変装置も平行
して作動させ吸気をスムーズに行わせることにより、排
気ガスの排出量および混合気の吸入量を多くして給気比
を高め、筒内ガスを燃焼可能な空燃比に維持することが
できる。
速度およびスロットル弁開度が遷移領域Dに対応する所
定値になった時、すなわち図1の例においてはエンジン
回転速度Neが約2000rpm 以上、かつスロットル弁開度θ
thが約20%以下の時に、背圧可変装置を作動させ排気背
圧を低下させ、かつ/または、吸気抵抗可変装置も平行
して作動させ吸気をスムーズに行わせることにより、排
気ガスの排出量および混合気の吸入量を多くして給気比
を高め、筒内ガスを燃焼可能な空燃比に維持することが
できる。
【0011】そして、このようにすることにより、遷移
領域Dにおける失火が少なく、もしくは無くなって、該
領域における異常燃焼音が抑制される。また、領域Dに
おいても自己着火燃焼が継続するので、自己着火燃焼領
域Aが拡大する。
領域Dにおける失火が少なく、もしくは無くなって、該
領域における異常燃焼音が抑制される。また、領域Dに
おいても自己着火燃焼が継続するので、自己着火燃焼領
域Aが拡大する。
【0012】
【実 施 例】図2は本発明によるエンジンの全体概略
図で、1は2サイクル機関からなるエンジン本体、2は
排気系、3は吸気系である。排気系2は、エンジン本体
1のシリンダ4の排気ポート5に接続された排気管6
と、該排気管6の下流側に設けられた膨張室7と、さら
にその下流側に接続されたサイレンサ8とによって構成
されている。吸気系3はエアクリーナ9と、これに順次
接続された気化器10および吸気管11とからなり、吸気管
11はエンジン本体1のクランク室12に接続されている。
なお、図2においては、サイレンサ8とエアクリーナ9
の要部をそれぞれ取出してさらに詳細に拡大して示して
ある。
図で、1は2サイクル機関からなるエンジン本体、2は
排気系、3は吸気系である。排気系2は、エンジン本体
1のシリンダ4の排気ポート5に接続された排気管6
と、該排気管6の下流側に設けられた膨張室7と、さら
にその下流側に接続されたサイレンサ8とによって構成
されている。吸気系3はエアクリーナ9と、これに順次
接続された気化器10および吸気管11とからなり、吸気管
11はエンジン本体1のクランク室12に接続されている。
なお、図2においては、サイレンサ8とエアクリーナ9
の要部をそれぞれ取出してさらに詳細に拡大して示して
ある。
【0013】排気管6には開閉モータ26によって作動さ
れる排気制御弁25が設けられており、この排気制御弁25
によって排気管6の開口面積を制御して、自己点火燃焼
に必要な圧縮始めの筒内圧力を確保するようにしてあ
る。13は点火栓で、この点火栓と前記排気制御弁とによ
って、図1について前述したような自己着火燃焼および
火花点火燃焼が、エンジンの負荷状態に応じてシリンダ
4内で生起する。
れる排気制御弁25が設けられており、この排気制御弁25
によって排気管6の開口面積を制御して、自己点火燃焼
に必要な圧縮始めの筒内圧力を確保するようにしてあ
る。13は点火栓で、この点火栓と前記排気制御弁とによ
って、図1について前述したような自己着火燃焼および
火花点火燃焼が、エンジンの負荷状態に応じてシリンダ
4内で生起する。
【0014】排気系2中の膨張室7は、ここで排気を膨
張させることにより排気管6内に脈動を生じさせ、この
脈動をエンジンの新気吹き抜け防止に利用するために設
けられ、通常、この脈動効果はエンジンの高速運転域に
おいて有効に働くように設計されている。
張させることにより排気管6内に脈動を生じさせ、この
脈動をエンジンの新気吹き抜け防止に利用するために設
けられ、通常、この脈動効果はエンジンの高速運転域に
おいて有効に働くように設計されている。
【0015】本実施例においては、このような背圧制御
手段25,7のほかに、後部のサイレンサ8中にさらに背
圧可変装置14が設けられている。この背圧可変装置14
は、サイレンサ8内を前後の室に仕切る隔壁15に2本の
通路管16a ,16b を並列に設けて、これらの通路管16a
,16b により該前後の室を連通させ、かつ一方の通路
管16a に開閉弁17を設けて構成されている。開閉弁17は
開閉モータ18により作動する。
手段25,7のほかに、後部のサイレンサ8中にさらに背
圧可変装置14が設けられている。この背圧可変装置14
は、サイレンサ8内を前後の室に仕切る隔壁15に2本の
通路管16a ,16b を並列に設けて、これらの通路管16a
,16b により該前後の室を連通させ、かつ一方の通路
管16a に開閉弁17を設けて構成されている。開閉弁17は
開閉モータ18により作動する。
【0016】一方、吸気系3のエアクリーナ9には吸気
抵抗可変装置19が設けられている。この吸気抵抗可変装
置19は、エアクリーナ9の空気取入れ口を4本のダクト
20a,20b ,20c ,20d により形成し、このうち2本の
ダクト20b ,20c に開閉弁21を設け、これらの開閉弁21
を開閉モータ22により作動させるようにして構成されて
いる。
抵抗可変装置19が設けられている。この吸気抵抗可変装
置19は、エアクリーナ9の空気取入れ口を4本のダクト
20a,20b ,20c ,20d により形成し、このうち2本の
ダクト20b ,20c に開閉弁21を設け、これらの開閉弁21
を開閉モータ22により作動させるようにして構成されて
いる。
【0017】23は電子制御装置で、ここにはスロットル
センサ24からスロットル弁開度信号θthが入力され、ま
たエンジン本体1中に設けられたエンジン回転速度セン
サから回転速度信号Neが入力される。電子制御装置23は
これらの入力信号に基ずいてエンジンの運転状態を判断
し、適宜開閉モータ18、22、26にそれぞれ制御信号
S1 ,S2 , S3 を送り、開閉モータ18,22, 26はこの
制御信号に基ずいて開閉弁17,21または排気制御弁25を
作動させる。
センサ24からスロットル弁開度信号θthが入力され、ま
たエンジン本体1中に設けられたエンジン回転速度セン
サから回転速度信号Neが入力される。電子制御装置23は
これらの入力信号に基ずいてエンジンの運転状態を判断
し、適宜開閉モータ18、22、26にそれぞれ制御信号
S1 ,S2 , S3 を送り、開閉モータ18,22, 26はこの
制御信号に基ずいて開閉弁17,21または排気制御弁25を
作動させる。
【0018】このような電子制御装置23による制御によ
り、エンジンの運転状態が図1の領域A,Bに在る時に
は、開閉弁17,21は閉止状態に保持され、かつエンジン
本体1はこの状態すなわち通路管16b のみによる排気流
通および20a ,20d のみによる空気吸入により正常な運
転を行うように設計されている。
り、エンジンの運転状態が図1の領域A,Bに在る時に
は、開閉弁17,21は閉止状態に保持され、かつエンジン
本体1はこの状態すなわち通路管16b のみによる排気流
通および20a ,20d のみによる空気吸入により正常な運
転を行うように設計されている。
【0019】運転状態が領域Aを脱して領域Dに入る
と、すなわち図1の場合、エンジン回転数Neが約2000rp
m 以上で、かつスロットル弁開度θthが約20%以下にな
ると、電子制御装置23からの制御信号S1 ,S2 により
開閉弁17,21が開く。この結果、排気抵抗の減少により
排気背圧が低下するとともに、吸気抵抗も減少するの
で、吸気管11からエンジン内に送り込まれる給気の量す
なわち給気比Rd は図3に示すように増大する。図3に
おいて点線は開閉弁17,21が閉じている時の給気比を示
し、実線は開閉弁17,21が開いている時の給気比を示
す。
と、すなわち図1の場合、エンジン回転数Neが約2000rp
m 以上で、かつスロットル弁開度θthが約20%以下にな
ると、電子制御装置23からの制御信号S1 ,S2 により
開閉弁17,21が開く。この結果、排気抵抗の減少により
排気背圧が低下するとともに、吸気抵抗も減少するの
で、吸気管11からエンジン内に送り込まれる給気の量す
なわち給気比Rd は図3に示すように増大する。図3に
おいて点線は開閉弁17,21が閉じている時の給気比を示
し、実線は開閉弁17,21が開いている時の給気比を示
す。
【0020】他方、背圧の低下により吹き抜けが増すの
で、給気効率ηt は図4に示すように多少低くなるが、
掃気後のシリンダ内の新気濃度を示す掃気効率ηs は、
図5に示すように給気比Rd の増加に伴なって増加して
行く。これは筒内ガスの空燃比が向上し失火が少なくな
ることを意味する。これを図3および図5について言え
ば、或る回転速度nにおいて給気比Rd がaからbへ増
すことにより、掃気効率ηs がa1 からb1 へ増し、失
火の多い不整燃焼域(図5の斜線域)を脱する。
で、給気効率ηt は図4に示すように多少低くなるが、
掃気後のシリンダ内の新気濃度を示す掃気効率ηs は、
図5に示すように給気比Rd の増加に伴なって増加して
行く。これは筒内ガスの空燃比が向上し失火が少なくな
ることを意味する。これを図3および図5について言え
ば、或る回転速度nにおいて給気比Rd がaからbへ増
すことにより、掃気効率ηs がa1 からb1 へ増し、失
火の多い不整燃焼域(図5の斜線域)を脱する。
【0021】図6は図1の領域D内の1点における運転
で開閉弁17,21を閉じた場合と開いた場合とについて、
指圧(ka/mm2) の時間変化を示すものであり、上が開閉
弁17,21を閉じた場合、下が開いた場合である。同図か
ら分るように、開閉弁17,21を閉じた場合には失火サイ
クルが続き、時々着火するが、開閉弁17,21を開いた場
合には着火サイクルが持続する。すなわち遷移領域Dに
おいても安定した燃焼が得られ、異常燃焼音の発生が抑
制される。
で開閉弁17,21を閉じた場合と開いた場合とについて、
指圧(ka/mm2) の時間変化を示すものであり、上が開閉
弁17,21を閉じた場合、下が開いた場合である。同図か
ら分るように、開閉弁17,21を閉じた場合には失火サイ
クルが続き、時々着火するが、開閉弁17,21を開いた場
合には着火サイクルが持続する。すなわち遷移領域Dに
おいても安定した燃焼が得られ、異常燃焼音の発生が抑
制される。
【0022】以上、排気系2と吸気系3にそれぞれ開閉
弁17,21を設け、これらの開閉弁をともに開閉させた場
合について述べたが、背圧可変装置14だけを設け排気背
圧だけを可変としても同様な効果が得られることは明白
である。
弁17,21を設け、これらの開閉弁をともに開閉させた場
合について述べたが、背圧可変装置14だけを設け排気背
圧だけを可変としても同様な効果が得られることは明白
である。
【0023】また、背圧可変装置は図2に示したものに
限らず、例えば、サイレンサ8内に排気流に対してほぼ
直角な2枚の円板状のシャッタ板を、相対的に回動可能
に摺接させて設け、各シャッタ板に設けられた開口の重
なり度合によって排気流通面積を変化させるようにして
もよい。
限らず、例えば、サイレンサ8内に排気流に対してほぼ
直角な2枚の円板状のシャッタ板を、相対的に回動可能
に摺接させて設け、各シャッタ板に設けられた開口の重
なり度合によって排気流通面積を変化させるようにして
もよい。
【0024】さらに、サイレンサ8に排気流通部分に連
通可能な容積部を設け、通常はこの容積部を遮断弁によ
り前記排気通路部分から遮断しておき、該遮断弁を作動
させて前記容積部分を排気通路部分に連通させることに
より、背圧を低下させるようにすることも可能である。
通可能な容積部を設け、通常はこの容積部を遮断弁によ
り前記排気通路部分から遮断しておき、該遮断弁を作動
させて前記容積部分を排気通路部分に連通させることに
より、背圧を低下させるようにすることも可能である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、特定の運転状態の時自
己着火燃焼を起こす2サイクルエンジンにおいて、自己
着火燃焼領域の低負荷側の遷移領域において発生する異
常燃焼音を有効に抑制することができる。
己着火燃焼を起こす2サイクルエンジンにおいて、自己
着火燃焼領域の低負荷側の遷移領域において発生する異
常燃焼音を有効に抑制することができる。
【図1】エンジンの回転速度に応じた自己着火燃焼可能
な負荷域を示すグラフである。
な負荷域を示すグラフである。
【図2】本発明によるエンジンの一実施例を示す全体概
略図である。
略図である。
【図3】エンジン回転速度と給気比の関係を示すグラフ
である。
である。
【図4】エンジン回転速度と給気効率との関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図5】給気比と掃気効率との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図6】遷移領域での運転における指圧の時間変化を、
本発明による背圧可変装置を有しない場合と有する場合
とについて示したグラフである。
本発明による背圧可変装置を有しない場合と有する場合
とについて示したグラフである。
1…エンジン本体、2…排気系、3…吸気系、4…シリ
ンダ、5…排気ポート、6…排気管、7…膨張室、8…
サイレンサ、9…エアクリーナ、10…気化器、11…吸気
管、12…クランク室、13…点火栓、14…背圧可変装置、
15…隔壁、16…通路管、17…開閉弁、18…開閉モータ、
19…吸気抵抗可変装置、20…ダクト、21…開閉弁、22…
開閉モータ、23…電子制御装置、24…スロットルセン
サ、25…排気制御弁、26…開閉モータ。
ンダ、5…排気ポート、6…排気管、7…膨張室、8…
サイレンサ、9…エアクリーナ、10…気化器、11…吸気
管、12…クランク室、13…点火栓、14…背圧可変装置、
15…隔壁、16…通路管、17…開閉弁、18…開閉モータ、
19…吸気抵抗可変装置、20…ダクト、21…開閉弁、22…
開閉モータ、23…電子制御装置、24…スロットルセン
サ、25…排気制御弁、26…開閉モータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 310 J (72)発明者 津島 勇二 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 排気制御弁を備えた排気系のサイレンサ
部に、エンジンの運転状態に応じて作動し、エンジン回
転速度が所定値以上かつスロットル弁開度が所定値以下
の時に排気背圧を低下させる背圧可変装置を設けたこと
を特徴とする2サイクルエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05339145A JP3136040B2 (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 2サイクルエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05339145A JP3136040B2 (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 2サイクルエンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07158447A true JPH07158447A (ja) | 1995-06-20 |
JP3136040B2 JP3136040B2 (ja) | 2001-02-19 |
Family
ID=18324665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05339145A Expired - Fee Related JP3136040B2 (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 2サイクルエンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3136040B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007029782A1 (ja) * | 2005-09-09 | 2007-03-15 | Honda Motor Co., Ltd. | 2サイクルエンジン |
-
1993
- 1993-12-06 JP JP05339145A patent/JP3136040B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7685989B2 (en) | 2005-06-16 | 2010-03-30 | Honda Motor Co., Ltd | Two-cycle engine |
WO2007029782A1 (ja) * | 2005-09-09 | 2007-03-15 | Honda Motor Co., Ltd. | 2サイクルエンジン |
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JP3136040B2 (ja) | 2001-02-19 |
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