JPH07157351A - 透水性舗装材並びにこれを用いた透水性舗装の施工方法 - Google Patents

透水性舗装材並びにこれを用いた透水性舗装の施工方法

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JPH07157351A
JPH07157351A JP33945393A JP33945393A JPH07157351A JP H07157351 A JPH07157351 A JP H07157351A JP 33945393 A JP33945393 A JP 33945393A JP 33945393 A JP33945393 A JP 33945393A JP H07157351 A JPH07157351 A JP H07157351A
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resin
water
permeable pavement
solvent
pavement material
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JP33945393A
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Fujio Iwata
藤夫 岩田
Takeshi Yamaguchi
武志 山口
Hideichiro Furuya
秀一郎 古家
Isamu Tsuda
勇 津田
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J C COMPOSITE KK
OOZEKI KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
J C COMPOSITE KK
OOZEKI KAGAKU KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】環境汚染を生ぜず、良好な作業環境下で、効率
の良い舗装作業が行なえ、敷設された舗装床面が下地と
剥離すること無く、充分な透水性を保有し、しかも比較
的安価に利用できる舗装材を開示する。 【構成】ビニル系樹脂又はオレフィン系樹脂を溶剤に溶
解して得た樹脂溶液と、細骨材とを重量比で1:3〜2
0部の割合にて混合してなるエマルジョンよりなる透水
性舗装材と、前記透水性舗装材の施工に際して、被舗装
基盤の上面に積層された透水性舗装の表面と、表面仕上
げ鏝との間に前記樹脂エマルジョンの溶剤とは相溶性の
ない液体を介在させながら仕上げ作業を進める透水性舗
装材の施工方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は道路、運動場又は構築物
の床面、さらには軽歩行の歩道や公園のロータリー部分
等審美性に優れた環境をつくりだすため、色彩の異なっ
た数種の天然石若しくは人工骨材(以下両者を共に細骨
材と呼称する)を用いて環境に順応した床面を要求され
る箇所にに於いて利用される透水性舗装材とその施工方
法に関する。具体的な利用先としては、マンションの廊
下、ベランダ、遊歩道、ジョギング道、屋上床、プール
サイド、公園、広場等多くの箇所で施工することによ
り、審美性質、透水性、水源性を兼備する舗装が確保さ
れるものとして期待されている。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンクリート、アスファルト
コンクリート、又は砂礫で仕上げられた被舗装基盤の上
面に被覆する舗装材として、骨材固有の感じを失わせる
こと無く利用した美観工法が多用されている。一方、基
盤の上面に被覆する舗装材の一部には透水性を持たせた
舗装材が利用されており、この場合、細骨材をエポキ
シ、ウレタン(1液又は2液)、さらにはポリエステル
等の反応硬化形の樹脂により処理して施工されている。
【0003】環境を美化するための施策は、近年、建設
省の最大かつ急務の一つとされ、その需要の一つとして
位置する路面の美化作業も急速に進展して来ている。ま
た、路面の美化作業に並行して、高速道路において特に
多く発生するハイドロプレーン現象による交通事故の防
止を図ること、さらには水資源の充分な活用をも図ると
いう面から、路面の排水方法を考慮した舗装方法の改良
も着々と進行している。さらに、砂礫の上面に舗装を施
す場合には、降雨の一時的な貯溜に加え路面より水分を
蒸発させる際の冷却効果、地下水の増量等、その効果は
単に路面からの排水効果を促進するだけに止まらず、透
水性舗装材の需要は益々伸長している。
【0004】透水性舗装材としては、細骨材としての天
然石又は人造骨材の細粒と、結合剤としてのエポキシ、
ウレタン、ポリエステル、アクリル反応系の樹脂より選
ばれた樹脂溶液とを混合した舗装材が多く知られてい
た。
【0005】その理由の一つとしては、気候の変化に伴
って発生する温度の変化により伸び縮みするアスファル
トコンクリートを下地とした場合には、その上面に位置
する透水性舗装としても、下地であるアスファルトコン
クリートの伸び縮みに追随して行く必要があり、細骨材
の間を結合硬化させるため、結合力の強いエポキシ、ウ
レタン等を用いた結合剤が主として利用され、細骨材の
間を結合硬化させて得た舗装面の物性として、少なくと
も50%は伸長する性質を保有させておく必要があっ
た。
【0006】しかしながら、エポキシ、ウレタン等の樹
脂は露光や熱影響に対する感受性が強いため、耐候性の
面からも比較的弱く、これらの影響によって容易に変色
してしまうと共に、白亜化、ボロツキ化等各種の弱点を
も示していた。また、エポキシ樹脂は身体に付着した場
合に肌荒れやカブレ等を起こさせることもみかけられ
る。さらに、温度が10℃以下ではエポキシ樹脂は硬化
し難くなると共に、30℃を超えると硬化の度合いが著
しく迅速になってくるため、細骨材と樹脂との混合処理
が容易でなかった。
【0007】舗装床面の下地となる被舗装基盤をアスフ
ァルトコンクリートで設けた場合、上面に被覆された舗
装材が下地のアスファルトコンクリートの特性に合わせ
た伸縮性を持ち合わせていないと、利用温度の上下によ
って被舗装基盤と被覆層の間で剥離現象を生じ易くな
る。そこで、この場合には細骨材の間を結合する結合剤
としての樹脂に、軟質であって、その伸縮度が30%〜
100%であるエポキシ樹脂を利用することが多い。
【0008】この目的にそわせるために、弾性付与剤で
あるチオコールを添加したエポキシ樹脂、さらには、ウ
レタンやアクリル等を共重合したエポキシ樹脂、または
エチル、ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル等を反応
させたエポキシ樹脂に加え、高級可塑剤を添加したエポ
キシ樹脂等、高価な樹脂を利用しなければならなかっ
た。このため、広大な領域を施工する場合の舗装材とし
ては適正に欠けるものがあって、施工が容易であって弾
性があり、他の物性も良好で、安価な樹脂を利用した透
水性に優れた舗装材及びその施工方法の出現が待たれて
いた。
【0009】一方、結合剤の原料としてポリエステル、
又はアクリル反応系の樹脂を用いる場合には、これらの
樹脂を溶解する場合に溶剤として利用するスチレンの蒸
発度が著しく大きいことから環境汚染を招き易いことに
加え、樹脂の収縮度が大きいことも重なって現実に利用
される割合は低くなっている。
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は上記の課題
を解決して、環境汚染を生ぜず、良好な作業環境下で、
効率の良い舗装作業が行なえ、敷設された舗装床面が下
地と剥離すること無く、充分な透水性を保有し、しかも
比較的安価に利用できる舗装材を開示することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決するために鋭意研究開発を重ねた結果、細骨材の
間を結合する樹脂として、施工性に若干の課題を残すも
のの、耐候性、耐変色性、結合性、経時変化への対応
性、価格等に優れるビニル系樹脂とオレフィン系の樹脂
を熱可塑性樹脂のうちから選出し利用することによっ
て、多くの課題の解決されることを見出だし、本発明に
至ったものである。
【0012】以下に本発明の詳細な説明を行なう。上記
の目的を達成する本発明は、舗装材そのもの、及びこれ
を用いた施工方法をここに併せて提供する。舗装材とし
ては、ビニル系樹脂又はオレフィン系樹脂を溶剤に溶解
して得た樹脂溶液と、細骨材とを重量比で1:3〜20
部の割合にて混合したエマルジョンよりなる透水性舗装
材を開示するものである。
【0013】上記のビニル系樹脂としてはポリ酢酸ビニ
ル、オレフィン系樹脂としては、後記する理由により、
エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、プロピオン酸ビニ
ル、エチル・アクリル共重合樹脂、2エチル・アクリル
共重合樹脂、ブチル・アクリル共重合樹脂、ヘキシル・
アクリル共重合樹脂、スチレン・酢酸ビニル共重合樹
脂、及びアクリル・酢酸ビニル共重合樹脂からなる樹脂
群から選ばれた1以上の樹脂であることが好ましい。
【0014】また、細骨材の粒径は、後記する理由によ
り、0.5〜30mmであることが好ましい。さらに、
樹脂溶液を構成するビニル系樹脂又はオレフィン系樹脂
の樹脂分は、後記する理由により、夫々10〜60重量
%であることが望ましい。
【0015】本発明の樹脂溶液を構成する溶剤は、ビニ
ル系樹脂又はオレフィン系樹脂の夫々の真溶剤であっ
て、かつ、蒸発速度の遅い高沸点溶剤を2〜30重量%
混合したものが良い。上記の高沸点溶剤は、高級アルコ
ール及びその誘導体、トルエン、及びキシレンより選ば
れたものであることが望まれる。さらに、被舗装基盤が
アスファルト・コンクリートである場合に、樹脂溶液を
構成する溶剤は、後記する理由により、アルコール系で
あることが好ましい。
【0016】本発明による透水性舗装材を用いた透水性
舗装の仕上げ作業に於いて、被舗装基盤の上面に積層さ
れた透水性舗装の表面と、表面仕上げ鏝との間に前記樹
脂溶液を構成する溶剤とは相溶性のない液体を介在させ
ながら仕上げ作業を進め、透水性舗装の表面を不陸無
く、平滑に仕上げる透水性舗装の施工方法を開示する。
また、上記の透水性舗装の施工方法にあって、樹脂溶液
を構成する溶剤とは相溶性のない液体は、マシン油、食
用油、ポリビニルアルコールのうち何れか1種が実用に
即している。
【0017】
【作用】[請求項1]に示した如く本発明はビニル系樹
脂又はオレフィン系樹脂を溶剤に溶解して得た樹脂溶液
を採用したので舗装上面の細骨材を包む被膜の透明性、
細骨材間の結合性、下地である被舗装基盤との結合性、
耐候性、強度保持性、耐変色性、耐温度変化性等に優れ
たている。そして、本発明は樹脂溶液と、細骨材とを重
量比にて1:3〜20部の割合にて混在せしめたので、
重量比が規定値より低い場合に見られ易い乾燥不良、透
水性不良等が認められず、また重量比が規定値より高い
場合に見られ易い舗装面の強度不良をまねくことがなく
なる。なお、樹脂溶液と、細骨材とは重量比にて1:5
〜10部の割合にて混在せしめることがより好ましい。
樹脂として、EVAでエチレンレシオが30%前後のも
のはガラス転移点を示すTGが低く、30℃以下の環境
下にても樹脂溶液と細骨材との割合が1:8で充分な柔
軟性を示して弾性に富み、しかも、反発弾性が殆ど見ら
れず、耐磨耗性も良好なところから、その利用が望まし
いと言える。一方、酢酸ビニルの如くそれ自体が硬質の
樹脂を利用する場合には、可塑材としてのDBPを10
%程度添加して樹脂を軟化指せて利用すると良い。
【0018】[請求項2]に示した如く本発明はビニル
系樹脂としてポリ酢酸ビニルを、また、オレフィン系樹
脂としてエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、プロピオン
酸ビニル、エチル・アクリル共重合樹脂、2エチル・ア
クリル共重合樹脂、ブチル・アクリル共重合樹脂、ヘキ
シル・アクリル共重合樹脂、スチレン・酢酸ビニル共重
合樹脂、及びアクリル・酢酸ビニル共重合樹脂から選ば
れた1以上からなる樹脂を利用したので、舗装上面の細
骨材を包む被膜の透明性、細骨材の間の接合性、下地で
ある被舗装基盤との結合性、等に優れている。
【0019】[請求項3]に示した如く本発明は細骨材
の粒径を0.5〜30mmと規定したので、細骨材の粒
径が規定値より細かい場合に見られやすい透水性の不良
をまねくことがなく、また、規定値より粗い場合に見ら
れやすい細骨材の間の接合強度不良と被舗装基盤と舗装
床面の間の剥離現象等から免れると共に、細骨材の間隙
に塵埃が入ったり、雑草が繁茂したり、目づまりを起こ
して透水性を劣化させることをなくせる。なお、この場
合、細骨材の粒径を2〜8mmとすることがより望まし
い。
【0020】[請求項4]に示した如く本発明は樹脂溶
液の中に占めるビニル系樹脂又はオレフィン樹脂の割合
を10〜60重量%と規定したので、舗装床面の乾燥ま
での所用時間が適切になると共に、適切な粘性を示す舗
装材を容易に入手出来て施工時間を短時間で終わること
ができる。なお、この場合、樹脂溶液の中に占めるオレ
フィン樹脂の割合を20〜50重量%とすることがより
好ましい。また、以上を一つの目途として、樹脂溶液の
粘度が500〜10,000cpsとするのが良く、さ
らに、1000〜3000cpsであることがより好ま
しい。
【0021】[請求項5]に示した如く本発明は樹脂溶
液を構成する溶剤として、ビニル系樹脂又はオレフィン
系樹脂の真溶剤であって、かつ、蒸発速度の遅い高沸点
溶剤を2〜30重量%混合したので、樹脂溶液を構成す
る溶剤の急速な揮発を防止出来て床面舗装の施工性を大
幅に改善することが出来る。溶剤としてメチルアルコー
ルを単味で利用すると、メチルアルコールの蒸発温度が
68℃であるため、溶剤の蒸発速度が早すぎて舗装の仕
上げが殆ど不可能にとなる欠陥が確認されている。[請
求項7]に示した如く本発明は、被舗装基盤がアスファ
ルト・コンクリートである場合に樹脂溶液へ添加する溶
剤をアルコール系としたので、被舗装基盤を構成するア
スファルト・コンクリートの表面部分のみを溶解し、そ
の上面に位置する本発明の舗装材との接合強度を高めら
れる。この場合、路面温度は暑さの厳しい夏には上昇し
て舗装が軟化膨脹し、寒さの厳しい冬には反対に降下す
る気温に因り舗装が硬化収縮するものの、本発明になる
舗装材の施工に際しては、この間の変動に対して何等の
支障を見ることがない。また、石油系の溶剤を用いた場
合に認められるアスファルト自体の溶解現象の発生から
は免れ、さらに、蒸発分と浸透分がほぼ等量にも及ぶと
いうトルエンやキシレン等の溶剤を用いた場合に認めら
れる刺激組成物の発生を極力抑制して、その揮発量を激
減出来るところから、環境並びに人体に与える害を少な
くすることが出来る。この場合、樹脂溶液を構成する溶
剤としてアルコール系以外の溶剤を利用すると、被舗装
基盤であるアスファルト・コンクリートそのものを溶解
してしまうため利用できない。
【0022】[請求項8]に示した本発明は、透水性舗
装の表面と、表面仕上げ鏝との間に樹脂溶液を構成する
溶剤とは相溶性のない液体を介在させたので、舗装面の
仕上げ状態を不陸なく平滑にかつ迅速に仕上げられる。
この場合、樹脂溶液を構成する溶剤と相溶性のない液体
としてはマシン油、食用油、ポリビニルアルコール水溶
液等であることが好ましい。また、本発明の舗装材を利
用する場合、被舗装基盤がアスファルト・コンクリート
である場合には、アクリル、クロロプレン、エポキシ等
のエマルジョンまたはメタノールペーストをプライマー
として使用することが好ましい。なお、コンクリートを
被舗装基盤とする場合には、クロロプレンや各種の溶剤
ペーストを利用することにより望ましい結果が得られ
る。
【0023】本発明になる透水性舗装床面の舗装に際し
ては、透水性舗装材の厚さを3〜50mmにして仕上げ
るのが通常であるが、その厚さは6〜30mmとするこ
とが望まれる。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例について詳述する。 [実施例1] その径が1.5〜2mmであり通称「鹿
島3号]と呼ばれる天然石細骨材の8重量部に対して、
樹脂分が45重量%であるEVAメタノールペースト
(株式会社クラレ製 エバック1000)と、トルエン
とを100:10の重量割合にて混合して得た樹脂溶液
の1重量部を充分に混合して得た透水性舗装材を、あら
かじめポリウレタン樹脂塗膜による防水仕上げを施した
被舗装基盤の上面に、その厚さが5mmの床面舗装が完
成するようにして建造物のベランダ部分に対して施工し
た。
【0025】その結果、柔軟性に富んだ美麗な仕上げ面
が確保されると共に、ひび割れがなく、防水層の伸縮に
対しても適切に反応する床面を確保することが出来た。
この場合、舗装面からの透水性は良好であって、被舗装
基盤の上面中央部をあらかじめ高位置に形成してあるた
めもあって、床面端部に設けた排水溝への水捌けも良好
であった。
【0026】[実施例2] その径が3〜5mmであり
通称「鳴門錦]と呼ばれる天然石細骨材の8重量部に対
して、樹脂分が80重量%である酢酸ビニール・メタノ
ールペースト(日本合成化学工業製 ゴーセニールM−
50)100重量部と、可塑剤としてのフタル酸ジブチ
ル5部と、溶剤としてのイソプロピルアルコール15部
とを混合して得た樹脂溶液の1重量部を充分に混合して
得た透水性舗装材を、あらかじめコンクリート仕上げを
施してあった被舗装基盤の上面に、その厚さが10mm
の床面舗装が完成するようにして体育館への通路に対し
て施工した。
【0027】その結果、メタノールの揮発によるレジン
コンクリートモルタルの増粘作用も小さくて済み、床面
を仕上げるための鏝捌きも極めて軽快で、平滑な仕上げ
面をなんなく確保する事ができた。また、その舗装面か
らの透水性は良好であって、被舗装基盤の上面中央部を
あらかじめ高位置に形成してあるためもあって、床面端
部に設けた排水溝への水捌けも良好であった。
【0028】[実施例3] その径が0.5〜1.5m
mであり通称「硅砂4号]と呼ばれる硅砂細骨材の6重
量部に対して、樹脂分が50重量%であるEVAメタノ
ールペースト(日本合成化学工業製 ソアレックスE8
30)50重量部と、アクリル・酢酸ビニル・メタノー
ルペースト(日本合成化学製 コーポニール9484)
50重量部と、メチルエチルケトン(丸善石油化学製)
20重量部とを混合して得た樹脂溶液の1重量部を充分
に混合して得た透水性舗装材を、あらかじめ、加硫ゴム
シートで仕上げてある被舗装基盤の上面に、その厚さが
4mmの床面舗装が完成するようにして建造物屋上の歩
行対象部に対して施工した。
【0029】この場合、舗装床面を仕上げるための鏝面
を界面活性材で乳化した灯油を染み込ませたウエスで拭
いながら仕上げ作業を行なったところ、鏝捌きも極めて
軽快で、平滑な仕上げ面をなんなく確保する事ができ
た。また、その舗装面からの透水性は良好であって、前
例と同様に被舗装基盤の上面中央部をあらかじめ高位置
に形成してあるためもあって、床面端部に設けた排水溝
への水捌けも良好であった。
【0030】[実施例4] その径が5〜8mmであり
通称「鳴門・白][鳴門・青]と呼ばれる天然石細骨材
の10重量部に対して、EVAメタノールペースト(日
本合成化学工業製 ソアレックスE830)70重量部
と、アクリル・酢酸ビニル・メタノールペースト(日本
合成化学製 コーポニール9484)30重量部と、乾
燥速度調整のためにブチルセロソルブ15重量部とを混
合して得た樹脂溶液の1重量部を充分に混合して得た透
水性舗装材を、あらかじめ、アスファルト・コンクリー
トにて仕上げてある被舗装基盤の上面に、その厚さが1
5mmの床面舗装が完成するようにして公園の遊歩道に
対して施工した。
【0031】この場合、被舗装基盤を構成するアスファ
ルトを溶解させることなく、美麗な模様付きの遊歩道を
構築でき、構築の後2年を経過しても細骨材の表面を被
覆する樹脂に何等の変色も認められなかったと共に、路
面の損耗、目づまりによる雑草の生育等も見掛けられ無
かった。さらに、本来期待された機能としての透水性に
ついても全く問題なかった。
【0032】
【発明の効果】本発明には、以上に説明したように構成
されているので、以下に記載されるような効果を奏す
る。舗装材としてビニル系樹脂又はオレフィン系樹脂を
溶剤に溶解して得た樹脂溶液と、細骨材とを重量比で
1:3〜20部の割合にて混合したエマルジョンよりな
る透水性舗装材を開示したことにより、環境汚染を生ぜ
ず、良好な作業環境下で、効率の良い舗装作業が行な
え、被舗装基盤の伸縮に合わせた形状変化を可能にする
柔軟性があり、敷設された舗装床面が下地と剥離するこ
と無く、充分な透水性を保有し、その耐久性も充分で、
しかも比較的安価な舗装材を利用できる。
【0033】また、ビニル系樹脂としての酢酸ビニル又
はオレフィン系樹脂としてのポリ酢酸ビニル、エチレン
・酢酸ビニル共重合樹脂、プロピオン酸ビニル、エチル
・アクリル共重合樹脂、2エチル・アクリル共重合樹
脂、ブチル・アクリル共重合樹脂、ヘキシル・アクリル
共重合樹脂、スチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、及びア
クリル・酢酸ビニル共重合樹脂から選ばれた1以上から
なる樹脂を用いることによって、舗装上面の細骨材を包
む被膜の透明性、細骨材の間の結合性、下地である被舗
装基盤との結合性等に優れた舗装材を提供できる。
【0034】さらに、細骨材の粒径を0.5〜30mm
と規定したので、細骨材の粒径が規定値より細かい場合
に見られやすい透水性の不良をまねくことがなく、ま
た、規定値より粗い場合に見られやすい細骨材の間の接
合強度不良と被舗装基盤と舗装床面の間の剥離現象等か
ら免れると共に、細骨材の間隙に塵埃が入ったり、雑草
が繁茂したり、目づまりを起こして透水性を劣化させる
ことをなくせる。本発明で、樹脂溶液の中に占める樹脂
の割合を10〜60重量%と規定したことによって、舗
装床面の乾燥までの所用時間が適切になると共に、適切
な粘性を示す舗装材を容易に入手出来て施工時間を短時
間で終わることができる。
【0035】また、樹脂溶液を構成する溶剤として、樹
脂の真溶剤であって、かつ、蒸発速度の遅い高沸点溶剤
を2〜30重量%混合したことによって、樹脂溶液を構
成する溶剤の急速な揮発を防止出来て床面舗装の施工性
を大幅に改善することが出来る。さらに、被舗装基盤が
アスファルト・コンクリートである場合に、樹脂溶液へ
添加する溶剤をアルコール系としたので、被舗装基盤を
構成するアスファルト・コンクリートの表面部分のみを
溶解し、その上面に位置する本発明の舗装材との接合強
度を高められる。
【0036】その上、石油系の溶剤を用いた場合に認め
られるアスファルト自体の溶解現象の発生による舗装強
度の劣化からは免れ、さらに、トルエンやキシレン等の
溶剤を用いた場合に認められる刺激組成物の揮発量を激
減出来るところから、環境並びに人体に与える害を少な
くすることが出来る。一方、透水性舗装の表面と、表面
仕上げ鏝との間に樹脂溶液を構成する溶剤とは相溶性の
ない液体を介在させたので、舗装面の仕上げ状態を不陸
なく平滑にかつ迅速に仕上げられる。なお、この場合、
樹脂溶液を構成する溶剤と相溶性のない液体としてはマ
シン油、食用油、ポリビニルアルコール水溶液等をもち
いることによってより好ましい効果が得られる。なお、
本発明になる舗装材は何れも、その施工中に降雨と出会
っても一時的に表面が白くなるのみで、再度の日照によ
り元の物性に戻ることが容易に可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/02 KFT LDB 23/08 LDF 31/02 LHB LHK LHL 31/04 LDL LHB E01C 7/30 7322−2D 15/00 7322−2D // C08F 16/06 MKV (72)発明者 山口 武志 大阪府寝屋川市三井ヶ丘5丁目1−89− 102 (72)発明者 古家 秀一郎 大阪府枚方市香里ヶ丘3−16 B−8− 301 (72)発明者 津田 勇 神戸市東灘区本山中町1丁目11番6号 大 関化学工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニル系樹脂又はオレフィン系樹脂を溶
    剤に溶解して得た樹脂溶液と、細骨材とを重量比で1:
    3〜20部の割合にて混合したレジンコンクリートモル
    タルよりなることを特徴とする透水性舗装材。
  2. 【請求項2】 ビニル系樹脂がポリ酢酸ビニル、オレフ
    ィン系樹脂がポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共
    重合樹脂、プロピオン酸ビニル、エチル・アクリル共重
    合樹脂、2エチル・アクリル共重合樹脂、ブチル・アク
    リル共重合樹脂、ヘキシル・アクリル共重合樹脂、スチ
    レン・酢酸ビニル共重合樹脂、及びアクリル・酢酸ビニ
    ル共重合樹脂から選ばれた1以上からなることを特徴と
    する請求項1記載の透水性舗装材。
  3. 【請求項3】 細骨材の粒径が0.5〜30mmである
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の透水性舗
    装材。
  4. 【請求項4】 樹脂溶液を構成するビニル系樹脂又はオ
    レフィン系樹脂の樹脂分が10〜60重量%であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の透
    水性舗装材。
  5. 【請求項5】 樹脂溶液を構成する溶剤に対して、ビニ
    ル系樹脂又はオレフィン系樹脂の真溶剤であって、か
    つ、蒸発速度の遅い高沸点溶剤を2〜30重量%混合し
    てなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか
    に記載の透水性舗装材。
  6. 【請求項6】高沸点溶剤が高級アルコール及びその誘導
    体、トルエン、及びキシレンより選ばれたものであるこ
    とを特徴とする至請求項5記載の透水性舗装材。
  7. 【請求項7】 被舗装基盤がアスファルト・コンクリー
    トである場合に、樹脂溶液を構成する溶剤がアルコール
    系であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れ
    かに記載の透水性舗装材。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の透水性舗装材を用いた
    透水性舗装の仕上げ作業に於いて、被舗装基盤の上面に
    積層された透水性舗装材の表面と、表面仕上げ鏝との間
    に前記樹脂溶液の溶剤とは相溶性のない液体を介在させ
    ながら仕上げ作業を進め、透水性舗装の表面を不陸無
    く、平滑に仕上げることを特徴とする透水性舗装の施工
    方法。
  9. 【請求項9】 樹脂溶液の溶剤とは相溶性のない液体が
    マシン油、食用油、ポリビニルアルコールのうち何れか
    1種であることを特徴とする請求項8記載の透水性舗装
    の施工方法。
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