JPH07156402A - 液体噴射記録ヘッド - Google Patents

液体噴射記録ヘッド

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JPH07156402A
JPH07156402A JP20860394A JP20860394A JPH07156402A JP H07156402 A JPH07156402 A JP H07156402A JP 20860394 A JP20860394 A JP 20860394A JP 20860394 A JP20860394 A JP 20860394A JP H07156402 A JPH07156402 A JP H07156402A
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JP
Japan
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recording
liquid
substrate
recording head
electrode
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Application number
JP20860394A
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English (en)
Inventor
Takuro Sekiya
卓朗 関谷
Kyuhachiro Iwasaki
久八郎 岩崎
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度ヘッドを簡単な構成で製作でき、液滴
の吐出性能の向上を図る。 【構成】 蓋基板は、記録液室を収納するための液室
と、該液室に連絡して平行に並べられた複数の流路と、
前記液室に形成された記録液体の流入口とを一体的に形
成しており、該蓋基板12は、(100)面の単結晶S
iより成り、前記複数の流路は、等価な2つの光沢を有
する平滑な(111)面で構成されたV字状溝12aで
ある。これにより液滴の飛翔が良好になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体噴射記録ヘッド、
より詳細には、バブルジェット型の液体噴射記録ヘッド
に関する。
【0002】
【従来の技術】ノンインパクト記録法は、記録時におけ
る騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点
において、最近関心を集めている。その中で、高速記録
が可能であり、而も所謂普通紙に特別の定着処理を必要
とせずに記録の行える所謂インクジェット記録法は極め
て有力な記録法であって、これまでにも様々な方式が提
案され、改良が加えられて商品化されたものもあれば、
現在もなお実用化への努力が続けられているものもあ
る。この様なインクジェット記録法は、所謂インクと称
される記録液体の小滴(droplet)を飛翔させ、記録部材
に付着させて記録を行うものであって、この記録液体の
小滴の発生法及び発生された記録液小滴の飛翔方向を制
御する為の制御方法によって幾つかの方式に大別され
る。
【0003】先ず第1の方式は、例えば米国特許第30
60429号明細書に開示されているもの(Tele type
方式)であって、記録液体の小滴の発生を静電吸引的に
行い、発生した記録液体小滴を記録信号に応じて電界制
御し、記録部材上に記録液体小滴を選択的に付着させて
記録を行うものである。これに就いて、更に詳述すれ
ば、ノズルと加速電極間に電界を掛けて、一様に帯電し
た記録液体の小滴をノズルより吐出させ、該吐出した記
録液体の小滴を記録信号に応じて電気制御可能な様に構
成されたxy偏向電極間を飛翔させ、電界の強度変化に
よって選択的に小滴を記録部材上に付着させて記録を行
うものである。
【0004】第2の方式は、例えば米国特許第3596
275号明細書や米国特許第3298030号明細書等
に開示されている方式(Sweet方式)であって、連続振動
発生法によって帯電量の制御された記録液体の小滴を発
生させ、この発生された帯電量の制御された小滴を、一
様の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させること
で、記録部材上に記録を行うものである。具体的には、
ピエゾ振動素子の付設されている記録ヘッドを構成する
一部であるノズルのオリフィス(吐出口)の前に記録信
号が印加されている様に構成した帯電電極を所定距離だ
け離して配置し、前記ピエゾ振動素子に一定周波数の電
気信号を印加することでピエゾ振動素子を機械的に振動
させ、前記吐出口より記録液体の小滴を吐出させる。こ
の時前記帯電電極によって吐出する記録液体小滴には電
荷が静電誘導され、小滴は記録信号に応じた電荷量で帯
電される。帯電量の制御された記録液体の小滴は、一定
の電界が一様に掛けられている偏向電極間を飛翔する
時、付加された帯電量に応じて偏向を受け、記録信号を
担う小滴のみが記録部材上に付着し得る様にされてい
る。
【0005】第3の方式は、例えば米国特許第3416
153号明細書に開示されている方式(Hertz方式)であ
って、ノズルとリング状の帯電電極間に電界を掛け、連
続振動発生法によって、記録液体の小滴を発生霧化させ
て記録する方式である。即ちこの方式ではノズルと帯電
電極間に掛ける電界強度を記録信号に応じて変調するこ
とによって小滴の霧化状態を制御し、記録画像の階調性
を出して記録する。
【0006】第4の方式は、例えば米国特許第3747
120号明細書に開示されている方式(Stemme方式)で、
この方式は前記3つの方式とは根本的に原理が異なるも
のである。すなわち、前記3つの方式は、何れもノズル
より吐出された記録液体の小滴を、飛翔している途中で
電気的に制御し、記録信号を担った小滴を選択的に記録
部材上に付着させて記録を行うのに対して、このStemme
方式は、記録信号に応じて吐出口より記録液体の小滴を
吐出飛翔させて記録するものである。つまり、Stemme方
式は、記録液体を吐出する吐出口を有する記録ヘッドに
付設されているピエゾ振動素子に、電気的な記録信号を
印加し、この電気的記録信号をピエゾ振動素子の機械的
振動に変え、該機械的振動に従って前記吐出口より記録
液体の小滴を吐出飛翔させて記録部材に付着させること
で記録を行うものである。
【0007】更には、特開昭48−9622号公報(前
記米国特許第3747120号明細書に対応)には、変
形例として、前記のピエゾ振動素子等の手段による機械
的振動エネルギーを利用する代わりに熱エネルギーを利
用することが記載されている。すなわち、上記公報に
は、圧力上昇を生じさせる蒸気を発生する為に液体を直
接加熱する加熱コイルをピエゾ振動素子の代りの圧力上
昇手段として使用する所謂バブルジェットの液体噴射記
録装置が記載されている。また、特開昭55−5997
4号公報には、発熱体基板と流路基板とを三次元網目構
造を形成し得る接着剤により接着することが記載されて
いる。
【0008】図31(a),(b)は、上記特開昭55
−59974号公報に開示された記録ヘッドの一例を説
明するための図で、1はその表面に発熱体4が設けられ
ている発熱体基板(例えば、アルミナ基板)である。こ
のような発熱体はサーマルヘッドの様に微細構造のもの
を容易に形成することができるものである。又、基板2
は、流路溝3が形成されている流路基板であり、ガラス
セラミック、或いは耐熱性プラスチック等が用いられ
る。なお、溝の形状は、図の様な矩形のものに限らず、
三角形、半円形等いずれの形状であっても良い。
【0009】そして、これら2つの基板は、発熱体及び
溝が対応する位置になる様にして接着剤で一体化され
る。なお、図には示されていないが、発熱体4には、外
部から信号を印加する為の電極及び電極リードが接続さ
れているし、保護膜等に包われていてもよい。又、図3
1(b)は、この様にして形成されたヘッドを吐出オリ
フィス方向例えば矢印A方向から見た側面図である。こ
の時、液体は紙面の裏側から装置内に供給される構造と
なっており、発熱体4の近傍には、液体に熱エネルギー
を与える為の熱作用部が形成されている。また、特開昭
60−196355号公報には、発熱体基板上にフォト
レジストで流路を形成し、覆い板を接合した後、切削
(及び研摩)により流路部を吐出口として完成させるよ
うにすることが記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の4つの
方式は、各々に特長を有するものであるが、又、他方に
おいて解決され得る可き点が存在する。すなわち、前記
第1から第3の方式は、記録液体の小滴の発生の直接的
エネルギーが電気的エネルギーであり、又、小滴の偏向
制御も電界制御である。その為、第1の方式は、構成上
はシンプルであるが、小滴の発生に高電圧を要し、又、
記録ヘッドのマルチノズル化が困難であるので高速記録
には不向きである。
【0011】第2の方式は、記録ヘッドのマルチノズル
化が可能で高速記録に向くが、構成上複雑であり、又記
録液体小滴の電気的制御が高度で困難であること、記録
部材上にサテライトドットが生じ易いこと等の問題点が
ある。第3の方式は、記録液体小滴を霧化することによ
って階調性に優れた画像が記録され得る特長を有する
が、他方霧化状態の制御が困難であること、記録画像に
カブリが生ずること及び記録ヘッドのマルチノズル化が
困難で、高速記録には不向きであること等の諸問題点が
存する。
【0012】第4の方式は、第1乃至第3の方式に比べ
利点を比較的多く有する。すなわち、構成上シンプルで
あること、オンデマンド(on-demand)で記録液体をノズ
ルの吐出口より吐出して記録を行う為に、第1乃至第3
の方式の様に吐出飛翔する小滴の中、画像の記録に要さ
なかった小滴を回収することが不要であること及び第1
乃至第2の方式の様に、導電性の記録液体を使用する必
要性がなく記録液体の物質上の自由度が大であること等
の大きな利点を有する。しかしながら、一方において、
記録ヘッドの加工上に問題があること、所望の共振数を
有するピエゾ振動素子の小型化が極めて困難であること
等の理由から記録ヘッドのマルチノズル化が難しく、
又、ピエゾ振動素子の機械的振動という機械的エネルギ
ーによって記録液体小滴の吐出飛翔を行うので高速記録
には向かないこと等の欠点を有する。
【0013】また、前記特開昭48−9622号公報に
は、圧力上昇手段としての加熱コイルに通電して液体イ
ンクが出入りし得る口が一つしかない袋状のインク室
(液室)内の液体インクを直接加熱して蒸気化すること
が記載されているに過ぎず、連続繰返し液吐出を行う場
合は、どの様に加熱すれば良いかは、何等示唆されると
ころがない。加えて、加熱コイルが設けられている位置
は、液体インクの供給路から遥かに遠い袋状液室の最深
部に設けられているので、ヘッド構造上複雑であるに加
えて、高速での連続繰返し使用には、不向きとなってい
る。
【0014】しかも、上記公報に記載の技術内容からで
は、実用上重要である発生する熱で液吐出を行った後に
次の液吐出の準備状態を速やかに形成することは出来な
い。このように従来法には、構成上、高速記録化上、記
録ヘッドのマルチノズル化上、サテライトドットの発生
および記録画像のカブリ発生等の点において一長一短が
あって、その長所を利する用途にしか適用し得ないとい
う制約が存在していた。
【0015】また、図31(a),(b)に示したよう
に、上記発熱体基板1と流路基板2とは、接着剤にて接
着されるが、上記特開昭55−59974号公報の発明
においては、その接着剤として、形成された接着層が三
次元網目構造を有するものを使用している。しかし、上
述のように、両基板を接着剤で接着すると、狭い流路及
び吐出口(通常、30〜80μm)に接着剤が流入し、
歩留りが著しく悪い。
【0016】また、上記特開昭60−196355号公
報に開示された発明によると、上記特開昭55−599
74号公報に記載の技術と同様、覆い板を接合する際の
接着剤の流入,あるいは熱融着による流路の閉そく、変
形等が生じ、更には、切削(及びその後の研摩)によ
り、切削面にチッピングが生じたり、あるいは切削粉が
吐出口の一部を形成するレジストにくい込んだりして吐
出口の変形,閉そく等により歩留りが悪いという欠点が
ある。
【0017】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、インクジェット用ヘッドの流路を光沢を有
する平滑な面で構成されたV字状溝を有するようにし
て、液滴の吐出性能の向上を図るようにした液体噴射記
録ヘッドを提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)記録液体を収容するための液室
と、該液室に連絡して平行に並べられた複数の流路と、
前記液室に形成された記録液体流入口とよりなる蓋基板
と、該蓋基板と係合し、前記液室および前記流路を構成
し、該流路に対応して設けられ、前記記録液体に熱によ
って気泡を発生させ、該気泡の体積増加にともなう作用
力によって、前記流路の先から液体を小滴として吐出さ
せるための熱エネルギー発生手段を有するほぼ平板状の
基板とを積層して成る液体噴射記録ヘッドにおいて、前
記蓋基板は、(100)面の単結晶Siよりなり、前記
複数の流路は、等価な二つの光沢を有する平滑な(11
1)面で構成されたV字状溝であること、更には、
(2)前記V字状溝は、SiO2によってインクから保
護されていることを特徴としたものである。
【0019】
【作用】蓋基板は、記録液室を収納するための液室と、
該液室に連絡して平行に並べられた複数の流路と、前記
液室に形成された記録液体の流入口とを一体的に形成し
ており、該蓋基板は、(100)面の単結晶Siより成
り、前記複数の流路は、等価な2つの光沢を有する平滑
な(111)面で構成されたV字状溝である。これによ
り液滴の飛翔が良好になる。
【0020】
【実施例】実施例について、図面を参照して以下に説明
する。図7は、本発明が適用されるインクジェットヘッ
ドの一例としてのバブルジェットヘッドの動作説明をす
るための図、図8は、バブルジェットヘッドの一例を示
す斜視図、図9は、図8に示したヘッドを構成する蓋基
板(図9(a))と発熱体基板(図9(b))に分解した時
の斜視図、図10は、図9(a)に示した蓋基板を裏側か
ら見た斜視図で、図中、21は蓋基板、22は発熱体基
板、23は記録液体流入口、24はオリフィス、25は
流路、26は液室を形成するための領域、27は個別
(独立)電極、28は共通電極、29は発熱体(ヒータ)、
30はインク、31は気泡、32は飛翔インク滴で、本
発明は、斯様なバブルジェット式の液体噴射記録ヘッド
に適用するものである。
【0021】最初に、図7を参照しながらバブルジェッ
トによるインク噴射について説明すると、図7(a)
は、定常状態であり、オリフィス面でインク30の表面
張力と外圧とが平衡状態にある。図7(b)は、ヒータ
29が加熱されて、ヒータ29の表面温度が急上昇し隣
接インク層に沸騰現像が起きるまで加熱され、微小気泡
31が点在している状態にある。図7(c)は、ヒータ
29の全面で急激に加熱された隣接インク層が瞬時に気
化し、沸騰膜を作り、この気泡31が生長した状態であ
る。この時、ノズル内の圧力は、気泡の生長した分だけ
上昇し、オリフィス面での外圧とのバランスがくずれ、
オリフィスよりインク柱が生長し始める。
【0022】図7(d)は、気泡が最大に生長した状態
であり、オリフィス面より気泡の体積に相当する分のイ
ンク30が押し出される。この時、ヒータ29には電流
が流れていない状態にあり、ヒータ29の表面温度は降
下しつつある。気泡31の体積の最大値は電気パルス印
加のタイミングからややおくれる。図7(e)は、気泡
31がインクなどにより冷却されて収縮を開始し始めた
状態を示す。インク柱の先端部では押し出された速度を
保ちつつ前進し、後端部では気泡の収縮に伴ってノズル
内圧の減少によりオリフィス面からノズル内へインクが
逆流してインク柱にくびれが生じている。
【0023】図7(f)は、さらに気泡31が収縮し、
ヒータ面にインクが接しヒータ面がさらに急激に冷却さ
れる状態にある。オリフィス面では、外圧がノズル内圧
より高い状態になるためメニスカスが大きくノズル内に
入り込んで来ている。インク柱の先端部は液滴になり記
録紙の方向へ5〜10m/secの速度で飛翔している。
図7(g)は、オリフィスにインクが毛細管現象により
再び供給(リフィル)されて(a)の状態にもどる過程
で、気泡は完全に消滅している。
【0024】図1は、本発明の基本概念を説明するため
の要部構成図で、図(a)は、吐出口側から見た図、図
(b)は流路部断面図で、図中、11は発熱体基板(熱
エネルギー作用基板)、12は流路基板(溝付基板)、
13は流路、14は熱エネルギー作用部(例えば、発熱
体又は放電電極)、15は吐出口、16は吐出口側端面
である。
【0025】本発明のポイントは、 吐出口側端面16を形成する溝付基板12及び熱エネ
ルギー作用基板11の少なくとも1つは、その端面が機
械的除去加工ではないこと(ただし、機械的除去加工と
は、切削加工,研削加工,ラッピング,ポリシング等の
刃物及び刃物作用をするもの(研摩材,砥石等)を利用
した加工法を意味する)。 熱エネルギー作用基板11と溝付基板12は図のよう
に、カFで加圧され、対向配置されるような構造をと
り、両者の間は、接着剤のような介在物によって接合さ
れたり、あるいは、両基板材料の熱的変形もしくは互い
の材料の拡散等によって接合されるのではないことにあ
る。
【0026】次に、前記ポイントについて述べる。前
述のように、従来技術では、吐出口形成にあたって機械
的除去加工(特開昭60−196355号公報では、ダ
イヤモンドブレードによる切削、及び研摩)が用いられ
る。この方法は、吐出口のチッピング(欠け)や、切削
粉による吐出口の閉そく、変形等の欠点を有している。
本発明では上記欠点を改善するために吐出口を形成する
部分の端面は、機械的除去加工によらないことを特徴と
している。具体的には、たとえば、溝付基板12を形成
する方法として、プラスチックの成形加工法、感光性ガ
ラス(たとえば、コーニング社フォトセラム)のエッチ
ングなどが利用できる。他の有力な方法として単結晶S
iの異方性エッチングがある。
【0027】図2は、V字形溝と結晶方位軸との関係を
示す図で、基板12がシリコン単結晶で構成されてい
る。このシリコン単結晶は図におけるX軸とY軸が互い
に直交する〈110〉軸となるように選定され、且つX
−Y端面(上下面)が単結晶の(100)面となるよう
に選定されている。このようにすると、単結晶の(11
1)面はY軸に平行で、且つX−Y軸面に対し、約5
4.7°の角度で交わることになる。基板12に形成さ
れたV字形溝12aはその2つの傾面がそれぞれ(11
1)面で構成されている。
【0028】(111)面は他の結晶面に比べ水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、ヒドラジンの如きアルカリ
系溶液によるエッチング速度がきわめて遅く、(10
0)面をアルカリ系溶液でエッチングすると、(11
1)面で規制されたV字形の溝を得ることができる。こ
のV字形路の上部の軸はフォトエッチングの際のフォト
レジストの間隔で定まり、きわめて精度の高いものであ
る。また、V字形溝の深さは(100)面と(111)
面のなす角度(約54.7°)と上面の幅とで定まるか
ら、これも精度がきわめて高い。また、エッチングによ
って表われた(111)面はきわめて平滑で直線性が高
い。すなわち、(111)面は光沢を有する鏡面であ
る。
【0029】図3は、前記基板12に溝を形成する方法
の一例を説明するための図で、まず、前述のような結晶
方位のシリコン単結晶からなる基板12を用意する。こ
の面では、紙面に対し鉛直方向が〈110〉軸、この基
板の上下面が(100)面である。この基板12を例え
ば800〜1200℃程度の水蒸気雰囲気中に置き、表
面に熱酸化膜17を形成する((A)の状態)。熱酸化
膜17の厚さはエッチング深さの0.3%程度あれば充
分である。
【0030】次に、熱酸化膜17の上面全面に周知の方
法でフォトレジストを塗布し、それを写真乾板を用いて
露光し、現像を行ないフォトレジストパターン18を得
る((B)の状態)。次に、フォトレジストパターン18
の間に露出している熱酸化膜17をフッ酸水溶液等によ
り除去し、シリコンの露出部17aを得、その後、フォ
トレジスト18を取り去る((C)の状態)。このよう
な状態にある基板12を、例えば、5〜40%、80℃
の水酸化カリウム溶液中においてエッチングする。
【0031】これにより、前記露出部17aのエッチン
グが進行するが、(111)面のエッチング進行速度は
(100)面のそれの0.3〜0.4%程度であるため、
前記露出部17aの各溝部からは基板12の上面(これ
は前述のように(100)面である)に対し、tan-1√2
(約54.7°)の角度をなす(111)面が現われ、結
局、エッチングにより形成される時17aの形状は台形
状となる((D)の状態)。さらにエッチングを進める
と、溝17aは2つの(111)面によって規制された
V字形溝12aとなる((E)の状態)。
【0032】このV字形溝12aの精度について説明す
ると、まず、熱酸化膜17の溝部の下溝における、いわ
ゆるアンダカットはきわめて小さく、純度の高い水酸化
カリウムを使用した場合、(100)面のエッチング深
さの0.2%程度でしかない。したがって、V字形溝1
2aの幅Wは、フォトマスク乾板の誤差を考慮に入れて
も±5μm程度の精度にできる。また、V字形溝12a
の庭部がなす角度は、(111)面同志がなす角度(約
72°)で決定される。V字形溝12aの深さdは1/
√2Wとなる。このようにV字形溝12aの精度はきわ
めて高い。最後にエッチングマスクに使用した熱酸化膜
17はフッ酸水溶液等により除去され、V字形溝12a
が形成されたシリコンのみの基板12となる((F)の状
態)。
【0033】図4は、単結晶Si(100)面を用いた
異方性エッチングを用いて、溝付基板を形成したヘッド
の例を示す図で、ここでは、流路となる部分と、吐出口
部端面もともに、異方性エッチングにより形成される。
吐出口部端面も異方性エッチングによって形成されるた
め、図の角度θは約54.7°となる。図5は、単結晶
Si(110)面を用い、(110)面から異方性エッ
チングを行なった場合の例を示す図で、図4の場合と違
って、エッチングは(110)面から垂直方向に進向す
るため、流路はV字形溝ではなく矩形となり、又、吐出
口部端面も傾斜をもたず、垂直形状となる。
【0034】次に、熱エネルギー作用基板11について
説明する。熱エネルギー使用基板11は、熱伝導率の点
を考慮し、好ましくは、Si基板が用いられる。図6
は、単結晶Siの異方性エッチングを利用して吐出口端
面を形成した熱エネルギー作用基板の例を示す図で、図
6(a)は、(100)面の異方性エッチングを利用し
たもので、端面部は傾斜がついている。図6(b)は
(110)面の異方性エッチングを利用したもので、端
面部は垂直になっている。なお、図4〜図6のSiを用
いた例はいずれも説明を簡略化するため、必要最低限し
か記載していない。実際には、Siはインクに侵される
ので、SiO2等の保護層を形成して、直接インクに接
触しないようにして使用する。
【0035】次に、本発明のもう1つのポイントつまり
ポイントについて述べる。本発明では、図1に示した
ように、溝付基板と熱エネルギー使用基板は、両者の間
に接着剤等を介したり、あるいは、互いの材料の熱的変
位あるいは、拡散等によって接合されるのではなく、力
Fによってとめられているだけである。具体的には、両
基板の位置決めを、たとえば、基板端面あるいは、位置
決めピン等によって行ない、その後、クリップ作用をは
たす部材で両基板をはさむだけの構造等によって達成さ
れる。このような簡単な構成であっても、本発明では、
Si等の平面度の高い部材を用いているので実用上充分
な構造物となる。
【0036】図11は、上述のごとき液体噴射記録ヘッ
ドの要部構成を説明するための典型例を示す図で、図1
1(a)は、バブルジェット記録ヘッドのオリフィス側
から見た正面詳細部分図、図11(b)は、図11
(a)に一点鎖線X−Xで示す部分で切断した場合の切
断面部分図である。
【0037】これらの図に示された記録ヘッド41は、
その裏面に電気熱変換体42が設けられている基板43
上に、所定の線密度で所定の巾と深さの溝が所定数設け
られている溝付板44を該基板43を覆うように接合す
ることによって、液体を飛翔させるためのオリフィス4
5を含む液吐出部46が形成された構造を有している。
液吐出部46は、オリフィス45と電気熱変換体42よ
り発生される熱エネルギーが液体に作用して気泡を発生
させ、その体積の膨張と収縮による急激な状態変化を引
き起こすところである熱作用部47とを有する。
【0038】熱作用部47は、電気熱変換体42の熱発
生部48の上部に位置し、熱発生部48の液体と接触す
る面としての熱作用面49をその低面としている。熱発
生部48は、基体43上に設けられた下部層50、該下
部層50上に設けられた発熱抵抗層51、該発熱抵抗層
51上に設けられた上部層52とで構成される。発熱抵
抗層51には、熱を発生させるために該層51に通電す
るための電極53,54がその表面に設けられており、
これらの電極間の発熱抵抗層によって熱発生部48が形
成されている。電極53は、各液吐出部の熱発生部に共
通の電極であり、電極54は、各液吐出部の熱発生部を
選択して発熱させるための選択電極であって、液吐出部
の液流路に沿って設けられている。
【0039】保護層52は、熱発生部48においては発
熱抵抗層51を、使用する液体から化学的、物理的に保
護するために発熱抵抗層51と液吐出部46の液流路を
満たしている液体とを隔絶すると共に、液体を通じて電
極53,54間が短絡するのを防止し、更に隣接する電
極間における電気的リークを防止する役目を有してい
る。各液吐出部に設けられている液流路は、各液吐出部
の上流において、液流路の一部を構成する共通液室(不
図示)を介して連通されている。各液吐出部に設けられ
た電気熱変換体42に接続されている電極53,54は
その設計上の都合により、前記上部層に保護されて熱作
用部の上流側において前記共通液室下を通るように設け
られている。
【0040】このような液体噴射記録ヘッドにおいて
は、従来、電気熱変換体は、第11図に示すように、基
板43の一方の面上に所定の形状に積層された発熱抵抗
体層上に、所定の形状を有する電極層が、一対の電極5
3,54(共通電極53,選択電極54である)間に接
続された前記発熱抵抗体層からなる熱発生部48が基板
上の所定に位置に配置されるように積層されて形成され
ていた。従って、共通電極53は折返し形状となり、共
通電極53と選択電極54とが交互に配列されるため
に、複数の熱発生部は共通電極を挟んだように配置され
ていた。
【0041】図12は、発熱抵抗体を用いる気泡発生手
段の構造を説明するための詳細図で、図中、61は発熱
抵抗体、62は電極、63は保護層、64は電源装置を
示し、発熱抵抗体61を構成する材料として、有用なも
のには、たとえば、タンタル−SiO2の混合物、窒化タン
タル、ニクロム、銀−パラジウム合金、シリコン半導
体、あるいはハフニウム、ランタン、ジルコニウム、チ
タン、タンタル、タングステン、モリブデン、ニオブ、
クロム、バナジウム等の金属の硼化物があげられる。こ
れらの発熱抵抗体61を構成する材料の中、殊に金属硼
化物が優れたものとしてあげることができ、その中でも
最も特性の優れているのが、硼化ハフニウムであり、次
いで、硼化ジルコニウム、硼化ランタン、硼化タンタ
ル、硼化バナジウム、硼化ニオブの順となっている。
【0042】発熱抵抗体61は、上記の材料を用いて、
電子ビーム蒸着やスパッタリング等の手法を用いて形成
することができる。発熱抵抗体61の膜厚は、単位時間
当りの発熱量が所望通りとなるように、その面積、材質
及び熱作用部分の形状及び大きさ、更には実際面での消
費電力等に従って決定されるものであるが、通常の場
合、0.001〜5μm、好適には0.01〜1μmとされる。
電極62を構成する材料としては、通常使用されている
電極材料の多くのものが有効に使用され、具体的には、
たとえばAl(アルミニウム),Ag,Au,Pt,C
u等があげられ、これらを使用して蒸着等の手法で所定
位置に、所定の大きさ、形状、厚さで設けられる。
【0043】保護層63に要求される特性は、発熱抵抗
体61で発生された熱を記録液体に効果的に伝達するこ
とを妨げずに、記録液体より発熱抵抗体61を保護する
ということである。保護層63を構成する材料として有
用なものには、たとえば酸化シリコン、窒化シリコン、
酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、
酸化ジルコニウム等があげられ、これらは、電子ビーム
蒸着やスパッタリング等の手法を用いて形成することが
できる。保護層63の膜厚は、通常は0.01〜10μm、
好適には0.1〜5μm、最適には0.1〜3μmとされるの
が望ましい。
【0044】以上のようにして作成した記録ヘッドを、
発熱抵抗体が発熱しない状態では記録液体が吐出口から
吐出しない程度の圧力で記録液体を供給しながら画像信
号に従って電気・熱変換体にパルス的に電圧を印加して
記録を実行したところ、鮮明な画像が得られた。
【0045】図13は、その時の発熱体駆動回路の一例
を示すブロック図で、71はフォトダイオード等で構成
される公知の読取り用の光学的入力フォトセンサ部で、
該光学的入力フォトセンサ部71に入力した画像信号は
コンパレータ等の回路からなる処理回路72で処理され
て、ドライブ回路73に入力される。ドライブ回路73
は、記録ヘッド74を入力信号に従ってパルス幅、パル
ス振幅、繰り返し周波数等を制御してドライブする。
【0046】例えば、最も簡便な記録では、入力画像信
号を処理回路72において白黒判別してドライブ回路7
3に入力する。ドライブ回路73では適当な液滴径を得
る為のパルス幅、パルス振幅及び所望の記録液滴密度を
得る為の繰り返し周波数を制御された信号に変換され
て、記録ヘッド74を駆動する。又、階調を考慮した別
の記録法としては、1つには液滴径を変化させた記録、
又もう1つには記録液滴数を変化させた記録を次の様に
して行なうことも出来る。
【0047】先ず、液滴径を変化させる記録法は、光学
的入力フォトセンサ部71で入力した画像信号は、所望
の液滴径を得る為に定められた各々のレベルのパルス
幅、パルス振幅の駆動信号を出力する回路を複数有した
ドライブ回路73のいずれのレベルの信号を出力する回
路で行なうべきかを処理回路72で判別され処理され
る。又、記録液滴数を変化させる方法では、光学的入力
フォトセンサ部71への入力信号は、処理回路72にお
いてA/D変換されて出力され、該出力信号に従ってド
ライブ回路73は1つの入力信号当りの噴出液滴の数を
変えて記録が行なわれる様に記録ヘッド74を駆動する
信号を出力する。
【0048】又、別の実施法として同様な装置を使用し
て発熱抵抗体が発熱しない状態で記録液体が吐出口から
あふれ出る程度以上の圧力で記録液体を記録ヘッド74
に供給し乍ら、電気熱変換体に連続繰り返しパルスで電
圧を印加して記録を実行したところ、印加周波数に応じ
た個数の液滴が安定に且つ均一径で吐出噴射することが
確認された。この点から、記録ヘッド74は高周波での
連続吐出に極めて有効に適用されることが判明した。
又、記録装置の主要部となる記録ヘッドは微小であるか
ら容易に複数個並べることが出来、高密度マルチオリフ
ィス化記録ヘッドが可能である。
【0049】図14は、さらに別の気泡発生手段を示す
図で、この例は、熱エネルギー作用部の内壁側に配置さ
れた1対の放電電極80が、放電装置81から高電圧の
パルスを受け、記録液体中で放電をおこし、その放電に
よって発生する熱により瞬時に気泡を形成するようにし
たものである。図15乃至図22は、それぞれ図14に
示した放電電極の具体例を示す図で、図15に示した例
は、電極80を針状にして、電界を集中させ、効率よく
(低エネルギーで)放電をおこさせるようにしたものであ
る。
【0050】図16に示した例は、2枚の平板電極にし
て、電極間に安定して気泡が発生するようにしたもので
ある。針状の電極より、発生気泡の位置が安定してい
る。図17に示した例は、電極にほぼ同軸の穴をあけた
ものである。2枚の電極の両穴がガイドになって、発生
気泡の位置はさらに安定する。図18に示した例は、リ
ング状の電極にしたものであり、基本的には図17に示
した例と同じであり、その変形実施例である。
【0051】図19に示した例は、一方をリング状電極
とし、もう一方を針状電極としたものである。リング状
電極により、発生気泡の安定性を狙い、針状電極により
電界の集中により効率を狙ったものである。図20に示
した例は、一方のリング状電極を熱エネルギー作用部の
壁面に形成したものである。これは、図19に示した例
の効果に加えて、基板上に平面的に電極を形成するとい
う製造上の容易さを狙ったものである。このような平面
的な電極は、蒸着(あるいはスパッタリング)や、フォト
エッチングの技術によって容易に高密度な複数個のもの
が製作され得る。マルチアレイに特に威力を発揮する。
【0052】図21に示した例は、図20に示した例の
リング状電極形成部を電極の外周にそった形状で周囲か
ら一段高くしたものである。やはり、発生気泡の安定性
を狙ったものであり、図19に示したものよりも3次元
的なガイドを付け加えた分だけ安定する。図22に示し
た例は、図21に示した例とは反対に、リング状電極形
成部を、周囲から下へ落しこんだ構造としたもので、や
はり、発生気泡は安定して形成される。
【0053】図23乃至図30は、上記記録ヘッドを記
録装置に組込んで実際に記録を行なう場合の制御機構を
説明するための図で、最初に、図23乃至図26を参照
しながら外部信号に従って各電気・熱変換体1101
1102,……1107を同時に制御して各吐出口111
1,1112,………1117から同時に外部信号に応じ
た液吐出を行なう場合の例について説明する。
【0054】まず、図23は全体ブロック図で、コンピ
ュータのキーボード操作による入力信号120はインタ
ーフェース回路121からデータジェネレーター122
に入力される。次にキャラクタージェネレーター123
内の所望のキャラクターを選択し、プリントしやすい形
態にデータジェネレーター122にてデータ信号を配列
する。データジェネレーター122において配列された
データはバッファ回路124で一度記憶され、順次、ド
ライブ回路1251−1257に送られて各変換体110
1,1102,……1107をドライブし、液滴を吐出す
る。制御回路126は各回路の入出力のタイミングを制
御したり、各回路の動作を指令する信号を出力する回路
である。
【0055】図24は図23に示されるバッファ回路1
24の動作を説明するタイミングチャートで、バッファ
回路124は図24に示す様にデータジェネレーター1
22で配列されたデータ信号S102をキャラクタージ
ェネレーターで発生されるキャラクタークロックS10
1とタイミングされて入力し、もう一方のタイミングで
は順次ドライブ回路1251〜1257へ出力信号を与え
ている。図23の例では、1つのバッファ回路で入出力
を行なったが複数のバッファ回路による制御、所謂ダブ
ルバッファリングを行なってもよい。即ち、一方のバッ
ファ回路が入力している時に他方のバッファ回路から出
力し次のタイミングでは逆の動作を各々のバッファ回路
で行なうやり方を採用しても良い。ダブルバッファで行
う場合には、液滴を連続して吐出させることも出来る。
【0056】この様にして7個の変換体1101,11
2,……1107は、例えば図25に示す様な液滴吐出
タイミングチャートに従って同時に制御され、結果とし
て図26に〇印にて示す様な印字を7個の吐出口から液
滴吐出をもって行なうことが出来る。なお、信号S11
1〜S117の各々は、7個の変換体1101,11
2,……1107の各々に印加される信号である。
【0057】図27乃至図30は外部信号に従って各電
気・熱変換体を順次制御して、液滴吐出を各吐出口から
順次行なう制御機構の例を説明するための図で、図27
には装置全体のブロック図が示されている。図27にお
いて、外部信号S130はインターフェース回路131
を通って、データジェネレータ132でプリントしやす
い順序に配列される。図27に示す例の様に、コラムご
とにプリントする例では、コラムごとにキャラクタージ
ェネレーター133からデータを読み出し、コラムバッ
ファ回路134に一旦蓄える。そしてコラムデータをキ
ャラクタージェネレーター133から読んでコラムバッ
ファ回路1342に入力しているタイミングで、コラム
バッファ回路1341からは別のデータが出力され、ド
ライブ回路135が動作される。
【0058】図28にはバッファ回路134の動作を説
明するタイミングチャートが示される。ドライブ回路1
35から出力されたコラムデータ信号はゲート回路13
7によって制御される各変換体1101,1102,……
1107が順次駆動される。その時のタイミングチャー
トを図28に示す。図において、S141はキャラクタ
ークロック、S142はコラムバッファ回路1341
の入力信号、S143はコラムバッファ回路1342
の入力信号、S144はコラムバッファ回路1341
ら出力される信号、S145はコラムバッファ回路13
2から出力される信号を示す。結果として、例えば、
図29に示すような液滴吐出タイミングに従って、7個
の吐出口から順次液滴が吐出されて、図30に〇印にて
示す様な文字が印字される。なお、信号S151〜S1
57の各々は、7個の変換体1101,1102,……1
107の各々に印加される信号を示したものである。
【0059】なお、制御機構をキャラクターの印字の例
で説明したが、複写画像等を得る場合にも同様の手法で
行なわれる。又、本例では7個の吐出口を有する記録ヘ
ッドを使用した例で説明したが、フルラインマルチオリ
フィスタイプの記録ヘッドを使用した場合にも同様の手
法で記録を行なうことが可能である。
【0060】本発明による記録装置に使用される記録液
体は、後述する熱物性値及びその他の物性値を有する様
に材料の選択と組成成分の比が調合される他に従来の記
録法において使用されている記録液体と同様化学的物理
的に安定である他、応答性、忠実性、曳糸化能に優れて
いる事、液路殊に吐出口において固まらない事、流路中
を記録速度に応じた速度で流通し得る事、記録後、記録
部材への定着が速やかである事、記録濃度が充分である
事、貯蔵寿命が良好である事、等々の特性を与える様に
物性が調整される。
【0061】本発明による記録装置に使用される記録液
体は、液媒体と記録像を形成する記録剤及び所望の特性
を得る為に添加される添加剤より構成され、前記の物性
値を得る範囲において液媒体及び添加剤の種類及び組成
比の選択によって、水性、非水性、溶解性、導電性、絶
縁性のいずれも得ることが出来る。液媒体としては、水
性媒体と非水性媒体とに大別されるが、使用される液媒
体は、前記の物性値を調合される記録液体が有する様に
他の選択される構成成分との組み合せを考慮して下記の
ものより選択される。
【0062】その様な非水性媒体としては、例えばメチ
ルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシル
アルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ル、ノニルアルコール、デシルアルコール等の炭素数1
〜10のアルキルアルコール;例えば、ヘキサン、オク
タン、シクロペンタン、ベンゼン、トルエン、キシロー
ル等の炭化水素系溶剤;例えば、四塩化炭素、トリクロ
ロエチレン、テトラクロロエタン、ジクロロベンゼン等
のハロゲン化炭化水素系溶剤;例えば、エチルエーテ
ル、ブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエー
テル系溶剤;例えば、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルプロピルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン系溶剤;ギ酸エチル、メチルアセテ
ート、プロピルアセテート、フェニルアセテート、エチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエス
テル系溶剤;例えばジアセトンアルコール等のアルコー
ル系溶剤;石油系炭化水素溶剤等が挙げられる。
【0063】これ等の列挙した液媒体は使用される記録
剤や添加剤との親和性及び記録液体としての後述の諸特
性を満足し得る様に適宜選択して使用されるものである
が更に、後記の特性を有する記録液体が調合され得る範
囲内において、必要に応じて適宜二種以上を混合して使
用しても良い。又、上記の条件内においてこれ等非水性
媒体と水とを混合して使用しても良い。
【0064】上記の液媒体の中、公害性、入手の容易
さ、調合のし易さ等の点を考慮すれば、水又は水・アル
コール系の液媒体が好適とされる。記録剤としては、調
合される記録液体が前記の諸物性値を有するようにされ
る他、長時間放置による液路内や記録液体供給タンク内
での沈降や凝集、更には、輸送管や液路の目詰りを起こ
さない様に、前記液媒体や添加剤との関係において材料
の選択がなされて使用される必要がある。この様な点か
らして、液媒体に溶解性の記録剤を使用するのが好まし
いが、液媒体に分散性又は難溶性の記録剤であっても、
液媒体に分散させる時の記録剤の粒径を充分小さくして
やれば使用され得る。
【0065】使用され得る記録剤は、記録部材によっ
て、その記録条件に充分適合する様に適宜選択される。
記録剤としては染料及び顔料を挙げることが出来る。有
効に使用される染料は、調合された記録液体の後述の諸
特性を満足し得る様なものであり、好適に使用されるの
は、例えば水溶性染料としての直接染料、塩基性染料、
酸性染料、可溶性建染メ染料、酸性媒染染料、媒染染
料、非水溶性染料としての硫化染料、建染メ染料、酒精
溶染料、油溶染料、分散染料等の他、スレン染料、ナフ
トール染料、反応染料、クロム染料、1:2型錯塩染
料、1:1型錯塩染料、アゾイック染料、カチオン染料
等の中より選択されるものである。
【0066】具体的には、例えば、レゾリングリルブル
ーPRL、レゾリンイエローPCG、レゾリンピンクP
RR、レゾリングリーンPB(以上バイヤー製)、スミ
カロンブルーS−BG、スミカロンレッドE−EBL、
スミカロンイエローE−4GL、スミカロンブリリアン
トブルーS−BL(以上住友化学製)、ダイヤニックス
イエロー−HG−SE、ダイヤニックスレッドBN−S
E(以上三菱化成製)、カヤロンポリエステルライトフ
ラビン4GL、カヤロンポリエステルブルー3R−S
F、カヤロンポリエステルイエローYL−SE、カヤセ
ットターキスブルー776、カヤセットイエロー90
2、カヤセットレッド026、プロシオンレッドH−2
B、プロシオンブルーH−3R(以上日本化薬製)、レ
バフィックスゴールデンイエローP−R、レバフィック
スブリルレッドP−B、レバフィックスブリルオレンジ
P−GR(以上バイヤー製)、
【0067】スミフィックスイエローGRS、スミフィ
ックスB、スミフィックスブリルレッドBS、スミフィ
ックスブリルブルーPB、ダイレクトブラック40(以
上住友化学製)、ダイヤミラーブラウン3G、ダイヤミ
ラーイエローG、ダイヤミラーブルー3R、ダイヤミラ
ーブリルブルーB、ダイヤミラーブリルレッドBB(以
上三菱化成製)、レマゾールレッドB、レマゾールブル
ー3R、レマゾールイエローGNL、レマゾールブリル
グリーン6B(以上ヘキスト社製)、チバクロンブリル
イエロー、チバクロンブリルレッド4GE(以上チバガ
イギー社製)、インジコ、ダイレクトテープブラックE
・Ex、ダイアミンブラックBH、コンゴーレッド、シ
リアスブラックBH、オレンジII、アミドブラック10
B、オレンジRO、メタニールイエロー、ビクトリアス
カーレット、ニグロシン、ダイアモンドブラックPBB
(以上イーゲー社製)、
【0068】ダイアシドブルー3G、ダイアシドファス
ト・グリーンGW、ダイアシド・ミーリングネービーブ
ルーR、インダンスレン(以上三菱化成製)、ザボン−
染料(BASF製)、オラゾール染料(CIBA製)、ラ
ナシン−染料(三菱化成製)、ダイアクリルオレンジR
L−E、ダイアクリルブリリアントブルー2B−E、ダ
イアクリルターキスブルーBG−E(三菱化成製)など
の中より前記の諸物性値が調合される記録液体に与えら
れるものが好ましく使用できる。これ等の染料は、所望
に応じて適宜選択されて使用される液媒体中に溶解又は
分散されて使用される。
【0069】有効に使用される顔料としては、無機顔
料、有機顔料の中の多くのものが好適に使用される。そ
のような顔料として具体的に例示すれば無機顔料として
は、硫化カドミウム、硫黄、セレン、硫化亜鉛、スルホ
セレン化カドミウム、黄鉛、ジンククロメート、モリブ
デン赤、ギネー・グリーン、チタン白、亜鉛華、弁柄、
酸化クロムグリーン、鉛丹、酸個コバルト、チタン酸バ
リウム、チタニウムイエロー、鉄黒、紺青、リサージ、
カドミウムレッド、硫化銀、硫酸鉛、硫酸バリウム、群
青、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、鉛白、コバル
トバイオレット、コバルトブルー、エメラルドグリー
ン、カーボンブラック等が挙げられる。有機顔料として
は、その多くが染料に分類されているもので染料と重複
する場合が多いが、具体的には次のようなものが好適に
使用される。
【0070】(a)不溶性アゾ系(ナフトール系) ブリリアントカーミンBS、レーキカーミンFB、ブリ
リアントファストスカーレッド、レーキレッド4R、パ
ラレッド、パーマネントレッドR、ファストレッドFG
R、レーキボルドー5B、バーミリオンNO.1、バーミリ
オンNO.2、トルイジンマルーン。 (b)不溶性アゾ系(アニライド系) ジアゾイエロー、ファストイエローG、ファストイエロ
ー10G、ジアゾオレンジ、バルカンオレンジ、パラゾ
ロンレッド。
【0071】(c)溶性アゾ系 レーキオレンジ、ブリリアントカーミン3B、ブリリア
ントカーミン6B、ブリリアントスカーレットG、レー
キレッドC、レーキレッドD、レーキレッドR、ウォッ
チングレッド、レーキボルドー10B、ボンマルーン
L、ボンマルーンM。 (d)フタロシアニン系 フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、フタロ
シアニングリーン。 (e)染色レーキ系 イエローレーキ、エオシンレーキ、ローズレーキ、バイ
オレッドレーキ、ブルーレーキ、グリーンレーキ、セピ
アレーキ。
【0072】(f)媒染系 アリザリンレーキ、マダカーミン。 (g)建染系 インダスレン系、ファストブルーレーキ(GGS)。 (h)塩基性染料レーキ系 ローダミンレーキ、マラカイトグリーンレーキ。 (i)酸性染料レーキ系 ファストスカイブルー、キノリンイエローレーキ、キナ
クリドン系、ジオキサジン系。
【0073】液媒体と記録剤との量的関係は、調合され
る他に液路の目詰り、液路内での記録液体の乾燥、記録
部材へ付与された時の滲みや乾燥速度等の条件から、重
量部で液媒体100部に対して記録剤が通常1〜50
部、好適には3〜30部、最適には5〜10部とされる
のが望ましい。記録液体が分散系(記録剤が液媒体中に
分散されている系)の場合、分散される記録剤の粒径
は、記録剤の種類、記録条件、液路の内径、吐出口径、
記録部材の種類等によって、適宜所望に従って決定され
るが、粒径が余り大きいと、貯蔵中に記録剤粒子の沈降
が起って、濃度の不均一化が生じたり、液路の目詰りが
起ったり或いは記録された画像に濃度班が生じたり等し
て好ましくない。
【0074】このようなことを考慮すると、分散系記録
液体とされる場合の記録剤の粒径は、通常0.01〜8μと
されるのが望ましい。更に分散されている記録剤の粒径
分布は、出来る限り狭い方が好適であって、通常はD±
3μ、好適にはD±1.5μとされるのが望ましい(但し
Dは平均粒径を表わす)。使用される添加剤としては、
粘度調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、比抵抗調整
剤、湿潤剤及び赤外線吸収発熱剤等が挙げられる。
【0075】粘度調整剤や表面張力調整剤は、前記の物
性値を得る為の他に、記録速度に応じて充分なる流速で
液路中を流通し得ること、液路の吐出口において記録液
体の回り込みを防止し得ること、記録部材へ付与された
時の滲み(スポット径の広がり)を防止し得ること等の
為に添加される。粘度調整剤及び表面張力調整剤として
は、使用される液媒体及び記録剤に悪影響を及ぼさない
で効果的なものであれば通常知られているものの中より
適宜所望特性を満足するように選択されて使用される。
【0076】具体的には、粘度調整剤としては、ポリビ
ニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース、水溶性アクリル樹脂、ポリビニ
ルピロリドン、アラビアゴムスターチ等が好適なものと
して例示出来る。
【0077】所望に応じて適宜選択されて好適に使用さ
れる、表面張力調整剤としては、アニオン系、カチオン
系及びノニオン系の界面活性剤が挙げられ、具体的に
は、アニオン系としてポリエチレングリコールエーテル
硫酸、エステル塩等、カチオン系としてポリ2−ビニル
ピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等、ノ
ニオン系としてポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノアルキルエステル、ポリオキシエチレンア
ルキルアミン等が挙げられる。
【0078】これ等の界面活性剤の他、ジエタノールア
ミン、プロパノールアミン、モルホリン酸等のアミン
酸、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム等の塩基性
物質、N−メチル−2−ピロリドン等の置換ピロリドン
等も有効に使用される。これ等の表面張力調整剤は、所
望の値の表面張力を有する記録液体が調合されるよう
に、互いに又は他の構成成分に悪影響を及ぼさず且つ前
記の物性値が調合される記録液体に与えられる範囲内に
おいて必要に応じて二種以上混合して使用しても良い。
【0079】これ等表面張力調整剤の添加量は種類、調
合される記録液体の他の構成成分種及び所望される記録
特性に応じて適宜決定されるものであるが、記録液体1
重量部に対して、通常は0.0001〜0.1重量部、好適には
0.001〜0.01重量部とされるのが望ましい。pH調整剤
は、調合された記録液体の化学的安定性、例えば、長時
間の保存による物性の変化や記録剤その他の成分の沈降
や凝集を防止する為に所定のpH値となるように前記の
諸特性値を逸脱しない範囲で適時適当量添加される。
【0080】本発明において好適に使用されるpH調整
剤としては、調合される記録液体に悪影響を及ぼさずに
所望のpH値に制御出来るものであれば大概のものを挙
げることが出来る。そのようなpH調整剤としては具体
的に例示すれば低級アルカノールアミン、例えばアルカ
リ金属水酸化物等の一価の水酸化物、水酸化アンモニウ
ム等が挙げられる。これ等のpH調整剤は、調合される
記録液体が前記の物性値をはずれない範囲で所望のpH
値を有するように必要量添加される。
【0081】使用される潤滑剤としては、調合される記
録液体が後記の諸物性値を逸脱しない範囲で本発明に係
わる技術分野において通常知られているものの中より有
効であるもの、殊に熱的に安定なものが好適に使用され
る。このような潤滑剤として具体的に示せば、例えばポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の
ポリアルキレングリコール、ブチレングリコール、ヘキ
シレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原
子を含むアルキレングリコール;例えばエチレングリコ
ールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエー
テル、ジエチレングリコールエチルエーテル等のジエチ
レングリコールの低級アルキルエーテル;グリセリン;
例えばメトオキシトリグリコール、エトオキシトリグリ
コール等の低級アルコールオキシトリグリコール;N−
ビニル−2−ピロリドンオリゴマー;等が挙げられる。
【0082】これ等の潤滑剤は、記録液体に所望される
特性を満足するように所望に応じて必要量添加されるも
のであるが、その添加量は記録液体全重量に対して、通
常0.1〜10wt%、好適には0.1〜8wt%、最適には0.2
〜7wt%とされるのが望ましい。又、上記の潤滑剤は、
単独で使用される他、互いに悪影響を及ぼさない条件に
おいて二種以上混用しても良い。
【0083】本発明の記録装置に使用される記録液体に
は、上記のような添加剤が所望に応じて必要量添加され
るが、更に記録部材に付着する場合の記録液体被膜の形
成性、被膜強度に優れたものを得るために、例えばアル
キッド樹脂、アクリル樹脂、アクリルアミド樹脂、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の樹脂重合
体が添加されても良い。本発明の記録装置に使用される
記録液体は、前述した諸記録特性を具備するように、比
熱、熱膨張係数、熱伝導率、粘性、表面張力、pH及び
帯電された記録液滴を使用して記録する場合には比抵抗
等の特性値が特性の条件範囲にあるように調合されるの
が望ましい。すなわち、これ等の諸特性は、曳糸現象の
安定性、熱エネルギー作用に対する応答性及び忠実性、
画像濃度、化学的安定性、液路内での流動性等に重要な
関連性を有しているので、本発明においては記録液体の
調合の際、これ等に充分注意を払う必要がある。
【0084】本発明の記録装置に有効に使用され得る記
録液体の上記諸特性としては、下記の第1表に示される
ごときの値とされるのが望ましてが、列挙された物性の
総てが表1に示されるごとき数値条件を満足する必要は
なく、要求される記録特性に応じて、これ等の物性の幾
つかが表1の条件を満足する値を取れば良いものであ
る。しかしながら、比熱、熱膨張係数、熱伝導率、粘
性、表面張力に関しては、表1の値に規定されるのが望
ましい。勿論、調合された記録液体の上記諸特性の中で
表1に示される値を満足するものが多い程良好な記録が
行われることは言うまでも無い。
【0085】
【表1】
【0086】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、吐出口部の変形、閉そく(切削粉あるいは接
着剤の流入による)がなく、高精度の吐出口が得られ、
粒子化特性のバラツキがない優れたヘッドとなる。ま
た、接着等を行なわないため、製造組立コストが安い等
の利点がある。さらに、流路が光沢を有する平滑な面で
構成されたV字状溝を有しているので、液滴の吐出性能
の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による液体噴射記録ヘッドの一実施例
を説明するための要部構成図である。
【図2】 本発明の実施に使用されるインクジェットヘ
ッドの溝付基板の一例を説明するための要部斜視図であ
る。
【図3】 本発明の実施に使用される溝付基板の製作方
法の一例を説明するための工程図である。
【図4】 本発明による記録ヘッドの要部構成図(その
1)である。
【図5】 本発明による記録ヘッドの要部構成図(その
2)である。
【図6】 本発明による記録ヘッドの要部構成図(その
3)である。
【図7】 本発明が適用されるインクジェットヘッドの
一例としてのバブルジェットヘッドの動作説明をするた
めの図である。
【図8】 バブルジェットヘッドの一例を示す斜視図で
ある。
【図9】 図8に示したバルブジェットヘッドの分解斜
視図である。
【図10】 図9に示した蓋基板を裏側から見た図であ
る。
【図11】 バブルジェット記録ヘッドの詳細を説明す
るための図である。
【図12】 発熱抵抗体を用いた気泡発生手段の構造を
説明するための図である。
【図13】 発熱体駆動回路の一例を説明するためのブ
ロック図である。
【図14】 放電を利用した気泡発生手段の一例を説明
するための図である。
【図15】 図14に示した放電電極の具体例(その
1)を示す図である。
【図16】 図14に示した放電電極の具体例(その
2)を示す図である。
【図17】 図14に示した放電電極の具体例(その
3)を示す図である。
【図18】 図14に示した放電電極の具体例(その
4)を示す図である。
【図19】 図14に示した放電電極の具体例(その
5)を示す図である。
【図20】 図14に示した放電電極の具体例(その
6)を示す図である。
【図21】 図14に示した放電電極の具体例(その
7)を示す図である。
【図22】 図14に示した放電電極の具体例(その
8)を示す図である。
【図23】 記録ヘッドを記録装置に組み込んで記録を
行なう場合の制御例を説明するための図である。
【図24】 図23に示したバッファ回路の動作を説明
するためのタイミングチャートである。
【図25】 図23における液滴吐出タイミングチャー
トである。
【図26】 図25における印字例を示す図である。
【図27】 記録ヘッドを記録装置に組み込んで記録を
行なう場合の制御例を説明するための図である。
【図28】 図27に示したバッファ回路の動作を説明
するためのタイミングチャートである。
【図29】 図27における液滴吐出タイミングチャー
トである。
【図30】 図29における印字例を示す図である。
【図31】 従来例を説明するための図である。
【符号の説明】
11…発熱体基板、12…溝付基板、12a…V字状
溝、13…流路、14…発熱体、15…吐出口、16…
吐出口側端面、17…熱酸化膜、17a…露出部、18
…フォトレジストパターン。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録液体を収容するための液室と、該液
    室に連絡して平行に並べられた複数の流路と、前記液室
    に形成された記録液体流入口とよりなる蓋基板と、該蓋
    基板と係合し、前記液室および前記流路を構成し、該流
    路に対応して設けられ、前記記録液体に熱によって気泡
    を発生させ、該気泡の体積増加にともなう作用力によっ
    て、前記流路の先から液体を小滴として吐出させるため
    の熱エネルギー発生手段を有するほぼ平板状の基板とを
    積層して成る液体噴射記録ヘッドにおいて、前記蓋基板
    は、(100)面の単結晶Siよりなり、前記複数の流
    路は、等価な二つの光沢を有する平滑な(111)面で
    構成されたV字状溝であることを特徴とする液体噴射記
    録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記V字状溝は、SiO2によってイン
    クから保護されていることを特徴とする請求項1記載の
    液体噴射記録ヘッド。
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