JPH0715639Y2 - プレス装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、プレス抜き金型からプレス抜きされたプレス
抜き部品を積層整列する治具をプレス抜き金型に取り付
ける際の位置決めを行うようにしたプレス装置に関す
る。

（従来の技術） 従来、プレス抜き金型からプレス抜きされるプレス抜き
部品を積層整列するには、プレス抜き金型の抜き出し口
付近にシュート、マガジン、レール等の治具を取付け、
この治具にプレス抜きされた部品を取入れて順次送り出
すことにより積層整列するようにしていた。

（考案が解決しようとする課題） ところが、上記のような積層整列用治具をプレス抜き金
型の抜き出し口に取付けるには、シュート等の治具をプ
レス抜き金型の付近に配設された架台に取付け、プレス
抜き装置のボルスター孔を介してプレス抜き金型の孔に
合せてシュート等のプレス抜き部品取入口端部を当接す
ることにより行なっていたため、この位置決め作業に非
常に手間を要するという問題点があった。

本考案は、上述のような問題点を解消するために成され
たもので、例えば磁気コアに使用する薄板コア板をプレ
ス抜き型により形成してこのコア板を積層整列するの
に、簡単な作業により、プレス抜き金型の抜き出し口付
近にシュート等の積層整列のための治具を正確に位置合
せすることができる手段を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本考案は、上述の従来の問題点を解決するためになされ
たもので、このプレス装置では、パンチ部材とダイプレ
ート部材とプレスしたワークを整列するシュートとを備
えたプレス装置において、前記ダイプレート部材に、ワ
ーク打ち抜き形状部を形成したダイ駒部材を嵌め込み、
かつ、該ダイ駒部材と前記シュートとの間に位置合わせ
用の位置決め部材を設けている。

（作用） 従って、プレス抜き型のダイ側にシュートを取り付ける
のに、適当な位置決め手段があるので、これにより、ダ
イとシュートとの間の正確な位置決め、接続ができる。
因みに、通常、シュートにおけるワークの整列精度（積
層ずれ）は、ワークとのクリアランスを小さくすること
で確保されるが、これには、上述のように、シュートと
ダイとの接続が、高い精度で達成され、スムーズにワー
クがダイからシュートに送り出される必要がある。従っ
て、位置決めは、非常に大切な実用上の処置であり、特
に、この種のプレス装置では、ワークの形状、大きさに
合わせて、ダイやシュートを交換する必要がある点で、
本考案は有用である。

なお、本考案におけるシュートに代えて、積層整列用治
具としてのマガジンなどにも本考案の構成を適用できる
ことは勿論である。

（実施例） 以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明
する。

第１図は、本考案のプレス抜き部品の積層整列用金型の
断面図である。第２図は、第１図の積層整列用金型の下
型部の平面図である。第３図は、第２図に示す下型のＡ
−Ｂ線に沿う縦断面図である。

これらの図において、１はダイプレート、２は下型パッ
キングプレート、３は下型ダイセットであり、ダイプレ
ート１の中央にはダイ駒スペーサー５を介してダイ駒４
が設けられている。ダイ駒４にはプレス抜き切刃形状９
が設けられている。ダイ駒スペーサー５に設けられたプ
レス抜き部品の取出し口の内径は、ダイ駒４のプレス抜
き切刃形状９の内径よりやや大きく形成されている。11
はパンチプレート、12は上型パッキングプレート、13は
上型ダイセット、18はストリッパープレートであり、10
は上記ダイ駒４のプレス抜き切刃形状９に対応した打抜
き用のパンチである。プレス打抜き時において、打抜き
用のパンチ10は上記ダイ駒４の打抜き切刃形状９に貫通
せしめられる。15はプレス抜きの作動時にガイドブッシ
ュ16に嵌入されて上型の動きを案内するガイドピンであ
り、14はダイセットのガイドポストである。

さらに本実施例においては、上記ダイ駒４の打抜き切刃
形状９の両側に該打抜き切刃形状９からの寸法位置を高
精度にとって設けられた孔に端部をダイ駒スペーサー５
から突出した状態で位置決めピン６が嵌着してある。そ
して、この位置決めピン６の突出部に嵌合する孔を有す
るシュート8aをプレス抜き部品の出口方向から嵌着す
る。上記シュート8aの内径は下型パッキングプレート２
の内径と同径であり、ダイ駒４の打抜き切刃形状９の打
抜き孔から下型パッキングプレート２の貫通孔を介して
連続したプレス抜き部品20の送り出し通路が形成され
る。

上記のような構成において、ストリッパープレート18と
ダイプレート１の間に長尺のシート材を挿入し、不図示
のプレス装置を駆動して上型ダイセット13を下型側に押
圧することによりダイ駒４の打抜き切刃形状９に従った
プレス抜き部品20が形成される。そして、このようなプ
レス抜きを引き続き行なうことにより、シュート8a内に
はプレス抜き部品20が積層された状態で順次整列され
る。

この実施例においては、プレス抜き部品20の積層整列用
の治具として、シュート8aを用いてあるが、その他マガ
ジン、レール等を用いてもよい。いずれにしても、上記
のような位置決め用ピン６に嵌合しうる孔を設けておい
て、上型パッキングプレート２の取出し口から位置決め
用ピン６に嵌着することによりこれら治具の位置決めを
行なう。

本実施例によれば、シュート等のプレス打抜き部品20の
積層整列用治具をプレス抜き切刃形状に設けるのに、例
えばシュート8aに設けられた位置決め用の孔を位置決め
用ピン６に嵌着するようこのシュートを押し入れるだけ
で、従来面倒だったシュートの取付けを容易且つ正確に
行なうことができる。又、プレス抜き部品20の積層整列
後このシュートを取出すには、該シュートをそのまま引
き抜くだけよく、取り外しも容易である。

以下、本発明の他の実施例について第４図を参照しなが
ら説明する。

同図に示すように、この実施例においても上記実施例の
ようなシュート8bを用いてある。ただし、本実施例にお
いては、上記のように位置決め用ピンを用いずに、下型
パッキングプレート２の側方からスプリングプランジャ
ー７を螺合することによりシュート8bの先端部を締結す
るようにしてある。このスプリングプランジャー７は、
図には現われていないが、紙面の裏側に相当する側にも
設けられており、シュート8aは下型パッキングプレート
２のプレス抜き部品取出し口から嵌着された後、上記プ
ランジャー７により固定される。

本実施例のシュート8aにおいても、この内径は下型パッ
キングプレート２の内径と同径であり、ダイ駒４の打抜
き切刃形状19の打抜き孔から下型パッキングプレート２
の貫通孔を介して連続した送り出し通路が形成される。

本実施例においても、上記実施例と同様の効果を有し、
又積層整列用治具としてシュートのほかにマガジン、レ
ールを適用することができる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、プレス打抜き型
のプレス抜き部品の出口部にシュート、レール、或はマ
ガジン等の積層整列用治具を取り付ける際、容易に位置
合せすることができ、又その取外しも容易に行なうこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例の断面図である。 第２図は、第１図に示す積層整列用金型の下型部の平面
図である。 第３図は、第２図のＡ−Ｂ線に沿う縦断面図で 第４図は、本発明の他の実施例の断面図である。 １……ダイプレート ２……下型パッキングプレート ３……下型ダイセット ４……ダイ駒４ ５……ダイ駒スペーサー ６……位置決め用ピン ７……スプリングプランジャー 8a、8b……シュート ９……プレス抜き切刃形状 10……パンチ 11……パンチプレート 12……上型パッキングプレート 13……上型ダイセット 14……ダイセットのガイドポスト 15……ガイドピン 16……ガイドブッシュ 20……プレス抜き部品

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パンチ部材とダイプレート部材とプレスし
   たワークを整列するシュートとを備えたプレス装置にお
   いて、前記ダイプレート部材に、ワーク打ち抜き形状部
   を形成したダイ駒部材を嵌め込み、かつ、該ダイ駒部材
   と前記シュートとの間に位置合わせ用の位置決め部材を
   設けたことを特徴とするプレス装置。