JPH0137920Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、段ボールシート又はこれに類した
シート状の紙、金属あるいはプラスチツク等のシ
ート打抜き装置における型の支持装置に関するも
のである。

〔従来の技術およびその問題点〕

一般に、段ボールシート打抜き装置は、第１図
に示すように、シート供給部Ａの前方に、グリツ
パ等のシート保持具ａを有するエンドレスのシー
ト移送装置Ｂを設け、そのシート移送路の途中に
打抜き部Ｃ、ストリツピング部Ｄおよび打抜きシ
ート分離部Ｅを順に設け、上記シート供給部Ａか
ら送り出されるシートＳの前側部（保持用シート
片になる部分）を保持具ａで保持し、シート移送
装置Ｂの作動によつて搬送されるシートＳを上記
打抜き部Ｃにおいて打抜き切断線を形成し、スト
リツピング部Ｄにおいて保持用シート片と製品部
を残して打抜き切断線まわりの不要部分を分離除
去し、さらに打抜きシート分離部Ｅにおいて保持
具ａに保持されている保持用シート片から製品を
分離するようにしてある。

上記ストリツピング部Ｄは、通常、型枠支持台
の下部にシート搬送方向に対して交差方向に長い
型枠案内部を設け、その型枠案内部で支持された
型枠の下面に突き落し刃物を有する上型を取付け
るようにしている。また、上記型枠支持台の下方
に配置された下型支持台の上部には製品と同形状
で製品よりも少し小さな板状の下型を取付け、上
記型枠支持台と下型支持台の少なくとも一方を上
下動して両型間に供給されたシート不要部分上型
の突き落し刃物で分離するようにしている。

ストリツピング部は、上記のように、打抜き製
品に対応する上型および下型を用いるため、打抜
き製品の変更に応じて上型および下型を取り替え
なければならず、両型は、型枠および下型支持台
に対して着脱自在に取り付ける必要がある。

型枠に対する上型の取付けにおいて、従来は第
７図に示すように、型枠２０′と上型４０′とを複
数のビス７０でねじ止めする構成であるため、上
型４０′の取替えに非常に手間がかかつていた。
また、型枠２０′の下面に上型４０′を当接して型
枠２０′の上方からビス７０をねじ込む構成であ
るため、ビス７０の締付けの際に型枠２０′に対
して位置決めされた非常に重い上型４０′を人手
で支持する必要があり、作業性がきわめて悪いと
いう不都合があつた。

〔考案の目的〕

そこで、この考案は上記の不都合を解消し、シ
ート打抜き装置における型の取付け、取外しを容
易とすることを目的としている。

〔考案の構成〕

上記の目的を達成するために、この考案は、型
枠支持台に形成された一対の平行な型枠案内部で
型枠の両側部をスライド可能に支持し、その型枠
に上記型枠案内部と平行する一対の型案内部を設
け、その型案内部の一方を型枠に固定し、他方の
型案内部を固定の型案内部に対して移動可能に設
け、その移動可能な型案内部を固定の型案内部に
対して移動させる移動装置を設け、上記固定の型
案内部とその型案内部で支持される型相互間に型
位置決め手段を設けた構成としたのである。

ここで、型位置決め手段は、型枠および型のそ
れぞれに位置決め用のマークを設け、そのマーク
を目視により位置合わせするようにしてよく、あ
るいは、型枠と型の対向辺一方に突出部を設け、
対向辺の他方に切欠部を形成し、その切欠部に突
出部を嵌め合わせるようにしてもよい。

〔作用〕

上記移動装置の作動によつて移動可能な型案内
部を固定の型案内部に対して移動し、その一対の
型案内部の間隔を使用しようとする型の幅寸法よ
り少し大きくした状態にしておくことにより、一
対の型案内部間に対して型を抜き差しすることが
できる。そこで、その一対の型案内部間に型を差
し込み、その型を固定の型案内部に対して位置合
わせしたのち移動可能な型案内部を固定の型案内
部に向けて移動させることにより、一対の型案内
部で型を挟持することができ、型を固定すること
ができる。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

〔実施例〕

第２図に示すように、シート保持具としてのグ
リツパａによつて前側部が支持されるシートＳの
移送路上方には、型枠支持台１が配置され、その
型枠支持台１の下方に下型支持台１０が配置され
ている。この各支持台１，１０は図示省略した昇
降駆動装置の作動によつて上下動される。

上記型枠支持台１は、第３図に示すように、コ
の字形の枠状をなし、シートＳの移送方向に並ぶ
一対の側枠２，２の対向面には溝状の型枠案内部
３，３が設けられ、その型枠案内部３に型枠２０
の両側部がスライド可能に支持されている。

上記型枠２０は、四辺形の枠体から成り、対向
する側辺材２１，２１間には間隔保持材２２と複
数のガイドロツド２３とが渡されている。この型
枠２０の下部には、側辺材２１に平行に一対の上
型案内部としてのＬ形レール２４，２４′が設け
られ、その一対のレール２４，２４′のうち、一
方のレール２４は複数の連結片２５を備え、その
連結片２５の上部がシートＳの移動方向前部に位
置する上記側辺材２１に固定されている。また、
他方のレール２４′はスライドブロツク２６を備
え、そのスライドブロツク２６が上記ガイドロツ
ド２３に沿つて移動可能に支持されている。この
移動可能なレール２４′の上辺にはロツド連結片
２７が設けられ、そのロツド連結片２７に移動装
置としてのシリンダ２８のピストンロツド２９が
連結されている。さらに、移動可能なレール２
４′の上辺には第５図に示すように、Ｌ形のクラ
ンプブロツク３０が取付けられ、そのブロツク３
０の前記間隔保持部材２２上に張り出す部分にロ
ツクねじ３１がねじ込まれ、このロツクねじ３１
を回動して先端を間隔保持部材２２に押し付ける
ことにより、移動可能なレール２４′を所定位置
に固定することができる。

一対のレール２４，２４′によつて両側部が支
持される上型４０は、従来と同様に突き落し刃物
４１を備える。この上型４０と固定のレール２４
の対向面間には上型４０の位置決め機構が設けら
れている。

上記位置決め機構としては任意のものを採用す
ることができるが、ここでは、第４図に示すよう
に、上型４０の側面に突出部４２を設け、固定の
レール２４には切欠部４３を形成し、その切欠部
４３に突出部４２を嵌め合わせるようにしてい
る。

なお、突出部４２を切欠部４３に嵌め合わせた
状態において、上型４０の側辺を固定のレール２
４に押し付けることにより、型枠２０に対して上
型４０が位置決めされる。

前記下型支持台１０は、第３図に示すように、
四辺形の枠体から成り、その対向する前後辺材１
１，１１間には複数のクロスビーム１２が渡され
ている。この下型支持台１０に支持される下型５
０は、製品と同形状で製品より少し小さな板体が
用いられる。この下型５０の下面には第２図に示
すように、複数のクロスバー５１が取付けられて
いる。上記下型５０は、クロスバー５１が下型支
持台１０のクロスビーム１２と交差するようにし
てその下型支持台１０上に置かれ、クロスバー５
１とクロスビーム１２の交差部がクロスホルダ５
２によつて互に連結される。

実施例で示すストリツピング部は上記の構造か
ら成り、型枠２０に対する上型４０の取付けに際
しては、型枠支持台１の型枠案内部３に沿つて上
記型枠２０を移動せしめ、その型枠２０を打抜き
装置のサイドフレームより外方に引出した状態に
おいて上型４０を取付けるようにする。

いま、型枠２０に支持されたシリンダ２８を作
動すると、移動可能なレール２４′がガイドロツ
ド２３に沿つて移動する。そこで、その移動可能
なレール２４′を固定のレール２４に対して移動
して両レール２４，２４′の間隔を使用する上型
４０の幅寸法よりすこし大きくすることにより、
一対のレール２４，２４′に沿つてレール２４，
２４′間に上型４０を差し込むことができる。

上記レール２４，２４′間に上型４０を差し込
み、その上型４０の突出部４２を固定のレール２
４の切欠部４３に嵌合し、その状態でシリンダ２
８を作動し、移動可能なレール２４′を固定のレ
ール２４に向けて移動させることにより、一対の
レール２４，２４′で上型４０を挾持することが
できる（第２図参照）。このとき、上型４０の突
出部４２は型枠２０の切欠部４３に嵌合している
ため、型枠２０に対して上型４０を正確に取付け
ることができる。その上型４０の取付け後、第５
図に示すロツクねじ３１を回動して移動可能なレ
ール２４′を固定する。

なお、下型５０は上型４０とは別に取付けるよ
うにしてもよいが、上型４０と下型５０とをシー
トのかす取を行なう位置関係に予め結合し、上型
４０の取付け後に型枠支持台１を下降し、かつ下
型支持台１０を上昇し、その下型支持台１０のク
ロスビーム１２に下型５０のクロスバー５１を当
接してクロスビーム１２とクロスバー５１の交差
部をクロスホルダ５２で結合したのち、上型４０
と下型５０の結合を解除することにより、下型５
０を精度よく取付けることができる。

上記上型４０と下型５０の結合に際しては、第
６図に示すように、上型４０の突き落し刃物４１
の外側面に永久磁石６０を吸着せしめ、その永久
磁石６０に設けた突片６１を上記突き落し刃物４
１に形成された挿入孔６２に挿入し、その突片６
１の先端部を下型５０の下面外周部に係合させる
結合手段を採用することができる。なお、上記実
施例による上型の取付け、取外しに関する構造を
下型に関しても採用することができる。

〔効果〕

以上のように、この考案は、型枠に設けた固定
の案内部と移動可能な案内部に沿つて型を抜き差
しすることができるため、型の着脱操作が容易で
あり、しかも上記案内部に沿つて差し込んだ型を
型枠に対して位置決めしたのち、移動可能な案内
部を固定の案内部に向けて移動させることによ
り、型枠に型を取付けることができるため、型を
きわめて容易に、短時間に取付けることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はシート打抜き装置の概略図、第２図は
この考案に係る上型支持装置の縦断正面図、第３
図は同上の斜視図、第４図は同上の上型位置決め
機構を示す平面図、第５図は同上の移動可能なレ
ールの固定部を示す拡大断面図、第６図は同上の
上型と下型の連結状態を示す断面図、第７図は従
来の上型支持装置を示す断面図である。 １……型枠支持台、３……型枠案内部、２０…
…型枠、２４，２４′……レール、２８……シリ
ンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 型枠支持台にシート搬送方向に対して交差方向
   へ延びる一対の型枠案内部を形成し、その型枠案
   内部で両側部がスライド可能に支持された型枠に
   上記型枠案内部と平行する一対の型案内部を設
   け、その型案内部の一方を型枠に固定し、他方の
   型案内部を固定の型案内部に対して移動可能に設
   け、その移動可能な型案内部を固定の型案内部に
   対して移動させる移動装置を設け、上記固定の型
   案内部とその型案内部で支持される型相互間に型
   位置決め手段を設けたシート打抜き装置における
   型の支持装置。