JPH07155639A - 磁力選鉱方法および装置 - Google Patents

磁力選鉱方法および装置

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JPH07155639A
JPH07155639A JP5310300A JP31030093A JPH07155639A JP H07155639 A JPH07155639 A JP H07155639A JP 5310300 A JP5310300 A JP 5310300A JP 31030093 A JP31030093 A JP 31030093A JP H07155639 A JPH07155639 A JP H07155639A
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JP
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magnetic
spiral
magnetic particles
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particles
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JP5310300A
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English (en)
Inventor
Masahiro Setoyama
昌宏 瀬戸山
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉鉱石原料を磁気選鉱するについて、特別の
外的手段を必要としない比較的簡易な装置構成のもと
で、非磁性粒子の抱き込み現象を解消して高純度の磁性
粒子を得る。 【構成】 回転磁石(3) 上に配した非磁性回転筒(4) の
外側に多重の螺旋樋状をなして配され、円周方向の所定
角度範囲の内外周側壁を除去してなる分離部(5a)を多重
に有する非磁性の螺旋選別樋(4) 内に、粉鉱石原料(P)
を連続的に供給して流下させ、その分離部(5a)を経て流
下する粉鉱石原料(P) 中の非磁性粒子(Pn)を、流下慣性
のまま接線方向に直進させて外側の排出シュート(6) 内
に落下させて排出する一方、磁性粒子(Pm)を回転筒(4)
方向に磁気吸引して該分離部(5a)を通過させると共に、
通過した磁性粒子(Pm)郡に含まれる非磁性粒子(Pn)を次
の分離部(5a)に至るまでの流下過程で分散させ、その繰
り返しにて粉鉱石原料(P) 中の非磁性粒子(Pm)と磁性粒
子(Pn)とを選別分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細な粉鉱石原料を磁
性成分と非磁性成分とに選別分離する磁力選鉱方法およ
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、微細な粉鉱石原料を磁性成分
と非磁性成分とに選別分離する方法として、粉鉱石原料
に外部から磁力を発生させ、あるいは磁場内に置くこと
により磁性粒子を磁極に捕集する磁力選鉱方法が実施さ
れているが、この磁力選鉱方法で最も問題となるのは、
磁気誘導によって磁化された磁性粒子同士が互いに吸引
しあった場合に、磁性粒子郡の間に非磁性粒子が閉じ込
められ分離が完全に行えなくなるという点である。これ
を通称、抱き込み、または巻き込み現象と呼び、粉鉱石
原料の粒子が微細になればなるほど、この現象が著しく
なって効果的な磁力選鉱ができなくなる。
【0003】そこで、このような問題を解決するための
検討が各方面から加えられ、例えば、特開昭53-66060号
公報では〔図3〕に示す磁力選鉱方法が提案されてい
る。この提案の磁力選鉱方法では、非磁性材からなり、
対向して移動可能な対の隔壁(23a),(23b) の両側に複数
の磁極(24a〜24e)を所定間隔ピッチ千鳥状に対峙させて
固定配置した搬送通路(22)内に、粉鉱石原料と圧力気体
とを供給し、その搬送通路(22)の隔壁(23a),(23b) を移
動させて、粉鉱石原料中の磁性物質を両側の磁極(24a〜
e)によって通路を横断する跳飛移動をさせ、その跳飛分
散中に混在する非磁性物質を離脱落下させて除去する。
【0004】この磁力選鉱方法での選別分離を〔図3〕
により更に詳しく説明すると、粉鉱石原料を供給口(21)
から供給すると、先ず、供給口(21)に最も近い位置に配
置された磁極(24a) がある隔壁(23a) に磁性粒子が吸着
される。この吸着にあたっては抱き込み現象によって磁
性粒子(実線矢印(27a) で示す)が非磁性粒子(点線矢
印(27b) で示す)を抱き込んで吸着する。しかし隔壁(2
3a) は下方に移動するために一旦吸着した磁性粒子郡
は、その吸着状態で移動して磁極(24a) から遠ざかり、
反対側の隔壁(23b) 側に配置されている第2の磁極(24
b) の磁力圏内に入ると、これら磁性粒子郡は搬送通路
を横断し跳飛して、この第2の磁極(24b) 側の隔壁(23
b) に吸着する。そして、この跳飛によって、磁性粒子
郡には空気抵抗による散乱、磁力による磁性粒子の加速
および非磁性粒子の重力加速等が作用して磁性粒子郡に
巻き込まれていた非磁性粒子は抱き込み現象から一時的
に開放され、重力によって磁性粒子郡から離脱して搬送
路に沿って落下し排出管(28)に除去される。また、この
1回の跳飛によって磁性粒子郡から離脱できなかった非
磁性粒子は、磁性粒子郡に巻き込まれた状態で次の磁極
(24c) 側の隔壁(23a) に跳飛し、その際に磁性粒子郡か
ら離脱する。このようにして隔壁(23a),(23b) の移動に
従って千鳥状に対峙する磁極(24a〜24e)によって左右の
隔壁(23a),(23b) 間を交互に跳飛を繰り返すたびに抱き
込み現象の一時的な開放が生じ、非磁性粒子は磁性粒子
郡から離脱落下し、これによって磁性粒子郡から選別分
離される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の磁力選鉱方法では、選別された非磁性粒子の落下流路
と磁性粒子の跳飛経路とが、配置磁極数に対応する複数
位置で交錯し、その交錯によって磁性粒子と非磁性粒子
とが交差接触するため、せっかく純度を高めたにもかか
わらず、交差接触することによって再抱き込みが生じ、
その純度を低下させるという問題点を内在している。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
るためになされたもので、非磁性粒子の抱き込み現象を
解決し、高純度の磁性粒子を得ることのできる磁力選鉱
方法および装置の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成とされている。すなわち、本
発明に係る磁力選鉱方法は、上下方向の螺旋樋状に形成
され、かつ所定間隔をおいた複数箇所に、内周側に磁力
による吸引部を有すると共にその吸引部に対応する外周
側に切欠排出部を有してなる分離通路部を設けた非磁性
材からなる螺旋通路内に粉鉱石原料を連続的に供給して
流下させ、前記分離通路部を経て流下する粉鉱石原料中
の非磁性粒子を、流下慣性のまま接線方向に直進させて
該分離通路部の外周側の切欠排出部から外側方に排出さ
せる一方、同粉鉱石原料中の磁性粒子を、内周側の吸引
部に向けて磁気吸引して内方に偏流させて該分離通路部
を通過させると共に、通過した磁性粒子郡に含まれる非
磁性粒子を次の分離通路部に至るまでの螺旋通路内での
流下過程で分散させ、その螺旋方向に沿う磁性粒子の磁
気吸引、非磁性粒子の直進排出、粒子分散の繰り返しに
よって、粉鉱石原料中の非磁性粒子を除去して磁性粒子
のみを選別することを特徴とする。
【0008】また、本発明に係る磁力選鉱装置は、上下
端部を本体ケーシングに回転自由に支持されて垂直方向
に配された中心軸と、この中心軸上に取着された筒状の
回転磁石と、この回転磁石上に間隙をおいて回転自由に
外挿されると共に下端内径部を前記中心軸に回転自由に
支持された非磁性材からなる回転筒と、この回転筒と前
記中心軸とを互いに異なる回転数で回転させる駆動手段
と、多重の螺旋樋状に形成されて前記回転筒上に配さ
れ、全内周端縁を該回転筒外周面に摺動可能に接触させ
ると共に最外周端縁部を前記本体ケーシングに連結支持
された非磁性材からなる螺旋選別樋とを備えてなる磁力
選鉱装置であって、前記螺旋選別樋が、前記中心軸を中
心とする円周方向の所定角度範囲内に、内周側壁と外周
側壁を除去して平板状螺旋通路とされてなる分離部を上
下方向で角度位相を揃えて多重に有すると共に、その分
離部の反対側に位置する上端部に粉鉱石原料の投入部、
下端部に粒子回収部をそれぞれ有し、更にその分離部の
外側に下端に粒子排出部を有する排出シュートを該螺旋
選別樋の全高さにわたる上下方向に配してなることを特
徴とする。
【0009】
【作用】本発明の磁力選鉱方法では、内周側に磁力によ
る吸引部、外周側に切欠排出部を有してなる分離通路部
を複数箇所に設けた螺旋通路内に粉鉱石原料を連続的に
供給して流下させ、その分離通路部を経て流下する粉鉱
石原料中の非磁性粒子を流下慣性のまま接線方向に直進
させて切欠排出部から外側方に排出させる一方、同粉鉱
石原料中の磁性粒子を磁気吸引して内方に偏流させるこ
とで、磁性粒子と非磁性粒子とを分離するので、一旦分
離された非磁性粒子を確実に系外に除去し、前記従来の
磁力選鉱方法のように一旦分離された磁性粒子と非磁性
粒子とが交差接触して再抱き込みが生じることを確実に
防止できる。また、その分離通路部を通過した磁性粒子
郡に抱き込まれた非磁性粒子を、次の分離通路部に至る
までの螺旋通路内での流下過程で分散させることで、抱
き込み現象を開放させて、次の分離通路部において抱き
込み現象から開放された非磁性粒子を外側方に排出さ
せ、この螺旋方向に沿う磁性粒子の磁気吸引、非磁性粒
子の直進排出、粒子分散の繰り返しによって、粉鉱石原
料中の非磁性粒子を順次系外に除去して、高純度の磁性
粒子を選別分離することができる。
【0010】本発明の磁力選鉱装置では、多重の螺旋樋
状に形成され、かつ円周方向の所定角度範囲内に内外周
側壁を除去して平板状螺旋通路とされた分離部を上下方
向で多重に有する螺旋選別樋の内側に、回転筒および筒
状の回転磁石を配しているので、この螺旋選別樋に粉鉱
石原料を上端部の投入部から連続的に投入して該螺旋選
別樋内を流下させ、その分離部を経て流下する粉鉱石原
料中の非磁性粒子を、流下慣性のまま接線方向に直進さ
せて該分離部から外側の粒子排出シュート内に向けて落
下させる一方、同粉鉱石原料中の磁性粒子を、内側の回
転磁石によって回転筒方向に磁気吸引して、磁性粒子と
非磁性粒子とを分離することができる。また、このとき
磁気吸引された磁性粒子郡は、その一部が内方に偏流さ
れて回転筒外周面に沿って分離部を通過して流下するも
のの、一部が回転筒外周面に吸着されて、そのままでは
流下を続けられなくなるが、それら磁性粒子が吸着した
回転筒と回転磁石は互いに異なる回転数で流下方向に駆
動回転させるので、互いの回転差により吸着した磁性粒
子を回転筒外周面で転がして下方に移動させつつ、吸着
した磁性粒子郡を反分離部側の流下方向に移送すること
ができる。一方、螺旋選別樋の分離部以外の部位は、内
周および外周側壁を有する螺旋樋状に形成され、これら
部位の螺旋選別樋内は、その内周側壁と回転筒との厚さ
分だけ回転磁石から隔てられて磁気の影響が低下してい
るので、上記分離部を通過した磁性粒子郡を該螺旋選別
樋内で分散させて流下させ、その磁性粒子郡に抱き込ま
れた非磁性粒子を、次の分離部に至るまでの流下過程で
一時開放し、次の分離部において抱き込み現象から開放
された非磁性粒子を分離して外側の排出シュート内に向
けて落下させることができる。また、この螺旋選別樋の
分離部は、上下方向で角度位相を揃えて多重に設けてい
るので、上記の螺旋方向に沿う磁性粒子の磁気吸引、非
磁性粒子の直進排出、粒子分散の繰り返しによって、粉
鉱石原料中の非磁性粒子を排出シュートを介して順次系
外に除去してゆき、下端部に粒子回収部では高純度の磁
性粒子のみを選別回収することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。〔図1〕は本発明の磁力選鉱装置の実施例
の構成を示す正縦断面図であって、〔図2〕は〔図1〕
の横断面図であって (a)図はA−A断面図、 (b)図はB
−B断面図、 (c)図はC−C断面図である。
【0012】〔図1〕において、(1) は本体ケーシング
であって、この本体ケーシング(1)は、非磁性鋼板から
なり、主体部を竪形筒状容器に形成されたものである。
【0013】(2) は中心軸であって、この中心軸(2)
は、非磁性鋼材からなり、本体ケーシング(1) の中心部
に位置して垂直方向に配され、その上下端部を該本体ケ
ーシング(1) の上下部に回転自由に支持されている。ま
た、この中心軸(2) 上には、永久磁石で構成された筒状
の回転磁石(3) が取着されている。
【0014】(4) は回転筒であって、この回転筒(4)
は、非磁性の繊維強化樹脂からなり、微小間隙おいて回
転磁石(3) 上に回転自由に外挿されると共に、その下端
に取付けたV溝プーリ(4a)の内径部を介して中心軸(2)
に回転自由に支持されている。また、この回転筒(4) 下
端のV溝プーリ(4a)の直下方に位置する中心軸(2) 上に
は該V溝プーリ(4a)よりも小径とされたV溝プーリ(2a)
が取着されている。
【0015】(5) は螺旋選別樋であって、この螺旋選別
樋(5) は、繊維強化樹脂からなり、多重の螺旋樋状に形
成されて回転筒(4) 上に配され、その全内周端縁を該回
転筒(4) 外周面に摺動可能に接触させると共に、最外周
端縁部を本体ケーシング(1)内面に連結支持されてい
る。また、この螺旋選別樋(5) の螺旋をなす本体部の高
さ寸法は回転磁石(3) の高さ寸法と略等しくされ、かつ
回転筒(4) を挟む双方の高さ位置が略等しくなる配置関
係とされている。
【0016】また、この螺旋選別樋(5) は、中心軸(2)
を中心とする円周方向の所定角度範囲内に、内外周側壁
を除去して平板状螺旋通路とされた分離部(5a)を上下方
向で角度位相を揃えて多重に有してなる。また、その分
離部(5a)は、〔図2〕の (a)図および (b)図に示すよう
に、中心軸(2) を中心とする円周方向の 180度の角度範
囲をその領域として設けられ、かつ、その上流側の45度
の角度範囲では、内周側壁(5b)のみを、続く後流側の 1
35度の角度範囲では、内外周側壁とも除去した平板状螺
旋通路とされいる。また、その分離部(5a)は、内周端縁
では回転筒(4)外面との摺動接触を保ち、後流側 135度
の角度範囲の外周端縁では、R部を含む外周側壁を除去
し、本体ケーシング(1) 内面との間には間隔を有するも
のとされている。また、その分離部(5a)以外の領域に有
する内周側壁(5b)の厚さは、回転筒(4) 側壁の厚さより
もやや厚くされている。そしてまた、その分離部(5a)の
反対側に位置する上端部に、原料投入部(5c)を、下端部
に粒子排出管(5d)をそれぞれ設けている。
【0017】更に、この螺旋選別樋(5) の分離部(5a)の
後流側 135度の外側には、その分離部(5a)に対応する内
側を開口させ、下端に粒子排出管(6a)を有する排出シュ
ート(6) が、外側を本体ケーシング(1) に連結支持され
て、該螺旋選別樋(5) の全高さにわたる上下方向に配さ
れている。
【0018】(7) は可変速モータであって、この可変速
モータ(7) は、出力軸に2つの同径のV溝プーリ(7a),
(7b) を取付け、〔図2〕の (c)図に示すように、排出
シュート(6) の粒子排出管(6a)とは周方向の位相が異な
る本体ケーシング(1) の下部内側方に配されると共に、
Vベルト(8),(8')を介して、その一方のV溝プーリ(7a)
を回転筒(4) 下端のV溝プーリ(4a)に、他方のV溝プー
リ(7b)を中心軸(2) 下部のV溝プーリ(2a)にそれぞれ連
結されており、その駆動によって回転磁石(3) と回転筒
(4) とを異なる回転数で、つまり回転筒(4) よりも回転
磁石(3) を高い回転数で、螺旋選別樋(5) の下降螺旋方
向にそれぞれ回転させる。
【0019】翻って、本体ケーシング(1) は、螺旋選別
樋(5) の原料投入部(5c)の直上方に位置する上部に、粉
鉱石原料(P) を投入する原料投入ホッパ(10)を配置する
と共に、その上部側壁には吸気孔(1a)が設け、かつ、そ
の螺旋選別樋(5) の粒子排出管(5d)の直下方に位置する
下部に、磁性粒子(Pm)を回収する回収ケース(11)を配置
している。また、排出シュート(6) の粒子排出管(6a)の
直下方に位置する下部に、非磁性粒子(Pn)の回収ケース
(12)を配置している。
【0020】また、本実施例では、非磁性粒子(Pn)の回
収ケース(12)をここでは図示を省略した減圧装置に接続
させると共に、該回収ケース(12)と排出シュート(6) の
粒子排出管(6a)とを気密に連結させており、その回収ケ
ース(12)内を減圧することで、それに連なる排出シュー
ト(6) 内を負圧に保てるものとしている。
【0021】上記構成の本実施例の磁力選鉱装置による
磁力選鉱では、まず、可変速モータ(7) を駆動して回転
磁石(3) および回転筒(4) を回転させると共に、排出シ
ュート(6) 内を負圧に保ち、粉鉱石原料(P) を原料投入
ホッパ(10)から連続的に投入して螺旋選別樋(5) 内を流
下させ、この螺旋選別樋(5) に設けた分離部(5a)を経て
流下する粉鉱石原料(P) 中の磁性粒子(Pm)を、内側の回
転磁石(3) によって回転筒(4) 方向に磁気吸引して偏流
させる一方、同粉鉱石原料(P) 中の非磁性粒子(Pn)を、
流下慣性のまま接線方向に直進させて該分離部(5a)から
外側の排出シュート(6) 内に向けて落下させて、磁性粒
子(Pm)と非磁性粒子(Pn)とを分離する。
【0022】ここで、この螺旋選別樋(5) の分離部(5a)
における磁性粒子(Pm)と非磁性粒子(Pn)との分離作用に
ついて説明すると、流下して分離部(5a)に至った粉鉱石
原料(P) 中の磁性粒子(Pm)は、その分離部(5a)の内周側
壁(5b)のない上流側(45度の範囲)から回転筒(4) 方向
に磁気吸引されて内方に偏流し始め、一方、磁気吸引さ
れない非磁性粒子(Pn)は、その流下慣性のまま接線方向
に直進して、それを遮る外周側壁のない後流側(135度の
範囲)から外側の排出シュート(6) 内に向けて落下し、
また磁性粒子(Pm)は後流側でも内方に磁気吸引され続
け、これによって粉鉱石原料(P) 中の磁性粒子(Pm)と非
磁性粒子(Pn)とが分離される。また、本実施例では、排
出シュート(6) 内を負圧とするので、分離部(5a)からの
非磁性粒子(Pn)の流出を促進すると共に、浮遊状態の微
細な非磁性粒子(Pn)についても排出シュート(6) 内に向
けて吸引して確実に流出させることができる。
【0023】また、内方に磁気吸引された磁性粒子(Pm)
郡は、その一部が回転筒(4) 外周面に沿って分離部(5a)
を通過して流下するものの、一部が回転筒(4) 外周面に
吸着されて、そのままでは流下を続けられなくなるが、
それら磁性粒子(Pm)郡が吸着した回転筒(4) と、その内
側の回転磁石(3) とは流下方向に回転し、かつ回転筒
(4) よりも回転磁石(3) が高い回転数で回転しているの
で、その回転差により吸着した磁性粒子(Pm)は回転筒
(4) 外周面で転がされて下方に移動しつつ、反分離部(5
a)側の流下方向に移送される。
【0024】一方、螺旋選別樋(5) の分離部(5a)以外の
部位は、内外周側壁を有する螺旋樋状に形成され、その
内周側壁(5a)と回転筒(4) との厚さ分だけ回転磁石(4)
から隔てられて磁気の影響が低下(例えば、両者の厚さ
を等厚とすると1/4 以下に低下)しているので、分離部
(5a)を通過して移送されてきた磁性粒子(Pm)郡は、該螺
旋選別樋(5) 内おいて分散流下し、抱き込んだ非磁性粒
子(Pn)を、次の分離部(5a)に至るまでの流下過程で一時
的に開放する。
【0025】従って、抱き込み現象から開放された非磁
性粒子(Pn)を、次の分離部(5a)において分離して外側の
排出シュート(6) 内に落下させることができ、また、そ
の分離部(5a)は、上下方向で多重に設けているので、上
述した螺旋方向に沿う磁性粒子(Pm)の磁気吸引および非
磁性粒子(Pn)の直進排出と、それに続く粒子分散の繰り
返しによって、粉鉱石原料(P) 中の非磁性粒子(Pn)を排
出シュート(6) を介して順次系外に除去してゆき、螺旋
選別樋(5) 下端部の粒子排出管(5d)からは高純度の磁性
粒子(Pm)のみを選別回収することができる。また、分離
部(5a)から排出された非磁性粒子(Pn)は、その外側の排
出シュート(6) を介して系外に除去されるので、前記従
来の磁力選鉱方法のように、一旦分離された磁性粒子(P
m)と非磁性粒子(Pn)とが交差接触して再抱き込みが生じ
ることがなく、安定かつ再現性の高い磁力選鉱を行うこ
とができる。
【0026】以上に述べたように本実施例の磁力選鉱で
は、特別の外的手段を必要としない比較的簡易な装置構
成のもとで、非磁性粒子の抱き込み現象を解消して高純
度の磁性粒子を安定して得ることができる。
【0027】なお、本実施例では、回転筒および螺旋選
別樋は、非磁性の繊維強化樹脂からなるものとしたが、
これは1例であって、非磁性材であって構造強度を確保
できるものであれば、例えば、塩化ビニール、硬質ポリ
エチレン等の他の材料からなるものとされて良い。更に
また、螺旋選別樋については磁気遮蔽特性を有する成分
を含む合成樹脂材からなるものがより望ましいことは言
うまでもない。また、本実施例では、回転磁石は永久磁
石で構成されたものとしたが、これは電磁石からなるも
のとされても良い。
【0028】また、螺旋選別樋の傾斜角度は、水平面に
対して20〜45度程度の範囲内から、選鉱対象の粉鉱石原
料の粒度や流動特性等によって設定される。また、粒度
が比較的整粒であって、粉塵状の微細粒子を含まない粉
鉱石原料を選鉱対象とする場合には、上記実施例のよう
に必ずしも排出シュート内を負圧に保たなくても効率の
良い磁気選鉱を行うことができる。
【0029】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係る磁力
選鉱方法および装置によれば、特別の外的手段を必要と
しない比較的簡易な装置構成のもとで、非磁性粒子の抱
き込み現象を解消して高純度の磁性粒子を安定して得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁力選鉱装置の実施例の構成を示す正
縦断面図である。
【図2】〔図1〕の横断面図であって (a)図はA−A断
面図、 (b)図はB−B断面図、(c)図はC−C断面図で
ある。
【図3】従来の磁力選鉱方法の説明図である。
【符号の説明】
(1) --本体ケーシング、(2) --中心軸、(2a)--V溝プー
リ、(3) --回転磁石、(4) --回転筒、(4a)--V溝プー
リ、(5) --螺旋選別樋、(5a)--分離部、(5b)--内周側
壁、(5c)--原料投入部、(5d)--粒子排出管、(6) --排出
シュート、(6a)--粒子排出管、(7) --可変速モータ、(7
a),(7b)-- V溝プーリ、(8),--(8')--Vベルト、(10) -
- 原料投入ホッパ、(11)--回収ケース、(12)--回収ケー
ス、(P) --粉鉱石原料、(Pm)--磁性粒子、(Pn)--非磁性
粒子。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向の螺旋樋状に形成され、かつ所
    定間隔をおいた複数箇所に、内周側に磁力による吸引部
    を有すると共にその吸引部に対応する外周側に切欠排出
    部を有してなる分離通路部を設けた非磁性材からなる螺
    旋通路内に粉鉱石原料を連続的に供給して流下させ、前
    記分離通路部を経て流下する粉鉱石原料中の非磁性粒子
    を、流下慣性のまま接線方向に直進させて該分離通路部
    の外周側の切欠排出部から外側方に排出させる一方、同
    粉鉱石原料中の磁性粒子を、内周側の吸引部に向けて磁
    気吸引して内方に偏流させて該分離通路部を通過させる
    と共に、通過した磁性粒子郡に含まれる非磁性粒子を次
    の分離通路部に至るまでの螺旋通路内での流下過程で分
    散させ、その螺旋方向に沿う磁性粒子の磁気吸引、非磁
    性粒子の直進排出、粒子分散の繰り返しによって、粉鉱
    石原料中の非磁性粒子を除去して磁性粒子のみを選別す
    ることを特徴とする磁力選鉱方法。
  2. 【請求項2】 上下端部を本体ケーシングに回転自由に
    支持されて垂直方向に配された中心軸と、この中心軸上
    に取着された筒状の回転磁石と、この回転磁石上に間隙
    をおいて回転自由に外挿されると共に下端内径部を前記
    中心軸に回転自由に支持された非磁性材からなる回転筒
    と、この回転筒と前記中心軸とを互いに異なる回転数で
    回転させる駆動手段と、多重の螺旋樋状に形成されて前
    記回転筒上に配され、全内周端縁を該回転筒外周面に摺
    動可能に接触させると共に最外周端縁部を前記本体ケー
    シングに連結支持された非磁性材からなる螺旋選別樋と
    を備えてなる磁力選鉱装置であって、前記螺旋選別樋
    が、前記中心軸を中心とする円周方向の所定角度範囲内
    に、内周側壁と外周側壁を除去して平板状螺旋通路とさ
    れてなる分離部を上下方向で角度位相を揃えて多重に有
    すると共に、その分離部の反対側に位置する上端部に粉
    鉱石原料の投入部、下端部に粒子回収部をそれぞれ有
    し、更にその分離部の外側に粒子排出シュートを該螺旋
    選別樋の全高さにわたる上下方向に配してなることを特
    徴とする磁力選鉱装置。
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