JPH07153988A - 「増幅型」光電変換装置及びその駆動方法 - Google Patents
「増幅型」光電変換装置及びその駆動方法Info
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- JPH07153988A JPH07153988A JP30166693A JP30166693A JPH07153988A JP H07153988 A JPH07153988 A JP H07153988A JP 30166693 A JP30166693 A JP 30166693A JP 30166693 A JP30166693 A JP 30166693A JP H07153988 A JPH07153988 A JP H07153988A
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
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- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L31/00—Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
- H01L31/08—Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof in which radiation controls flow of current through the device, e.g. photoresistors
- H01L31/10—Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof in which radiation controls flow of current through the device, e.g. photoresistors characterised by potential barriers, e.g. phototransistors
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- H01L31/112—Devices sensitive to infrared, visible or ultraviolet radiation characterised by field-effect operation, e.g. junction field-effect phototransistor
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- H01L31/1126—Devices with PN homojunction gate the device being a field-effect phototransistor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】インパクトイオン化現象を有効利用した、全く
新規な光電変換装置を提供する。即ち、光電変換部で生
じ蓄積された電荷の量に応じて電子を増幅する「増幅
型」光電変換装置において、増幅された電子に応じてイ
ンパクトイオン化現象を生じさせ、大きな出力を得る
「増幅型」光電変換装置及びその駆動方法を提供する。 【構成】ウェル中にソース、ドレインを配置し、その間
にゲートとチャネルを装備する。装置の動作は、少なく
とも、電荷を蓄積する動作、インパクトイオン化現象を
生じさせる動作、読み出し動作、からなる。
新規な光電変換装置を提供する。即ち、光電変換部で生
じ蓄積された電荷の量に応じて電子を増幅する「増幅
型」光電変換装置において、増幅された電子に応じてイ
ンパクトイオン化現象を生じさせ、大きな出力を得る
「増幅型」光電変換装置及びその駆動方法を提供する。 【構成】ウェル中にソース、ドレインを配置し、その間
にゲートとチャネルを装備する。装置の動作は、少なく
とも、電荷を蓄積する動作、インパクトイオン化現象を
生じさせる動作、読み出し動作、からなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インパクトイオン化現
象を利用した新規な「増幅型」光電変換装置及びその駆
動方法に関する。
象を利用した新規な「増幅型」光電変換装置及びその駆
動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光電変換装置(半導体を用いたも
の)には、大別して、次の2方式があった。 1)入射した光によって生じた電荷は、そのまま外部に
出力されるもの。フォトダイオード等がその例である。 2)入射した光によって生じた電荷は、その電荷量に応
じた2次的電荷を発生させ、この電荷が外部に出力され
るもの。このものでは、2次的に生じた電荷は、入射し
た光によって生じた電荷より増幅されるのが一般的であ
る。以下、この方式のタイプを「増幅型」と定義する。
フォトトランジスタ、静電誘導型の光電変換装置、接合
型電界効果トランジスタ(以下J−FET)の光電変換
装置等がこれに相当する。
の)には、大別して、次の2方式があった。 1)入射した光によって生じた電荷は、そのまま外部に
出力されるもの。フォトダイオード等がその例である。 2)入射した光によって生じた電荷は、その電荷量に応
じた2次的電荷を発生させ、この電荷が外部に出力され
るもの。このものでは、2次的に生じた電荷は、入射し
た光によって生じた電荷より増幅されるのが一般的であ
る。以下、この方式のタイプを「増幅型」と定義する。
フォトトランジスタ、静電誘導型の光電変換装置、接合
型電界効果トランジスタ(以下J−FET)の光電変換
装置等がこれに相当する。
【0003】光電変換装置は、それを1個のみ含むシス
テムとして使用されることもある。しかし、光電変換装
置を含む画素を1列、又は、2次元的に配列させてライ
ンセンサや固体撮像装置等のシステムに使用されること
も一般的になされている。なお、この場合、画素は、光
電変換装置の他、光電変換され生じた信号電荷を光電変
換装置から引き出す配線又はCCD等の電荷転送装置か
らなる。
テムとして使用されることもある。しかし、光電変換装
置を含む画素を1列、又は、2次元的に配列させてライ
ンセンサや固体撮像装置等のシステムに使用されること
も一般的になされている。なお、この場合、画素は、光
電変換装置の他、光電変換され生じた信号電荷を光電変
換装置から引き出す配線又はCCD等の電荷転送装置か
らなる。
【0004】図2(a)は、J−FETを用いた増幅型
光電変換装置の部分断面図である。第1導電型(N型と
する)のSi基板7に第2導電型(P型とする)のウェ
ル領域6が形成されている。これにより生じたPN接合
が光電変換部である。このウェル領域6中に第1導電型
のソース1、ドレイン5が形成されている。一般には、
ソース1とドレイン5の濃度は、Si基板7の濃度に比
べて大きい。そして、ソース1、ドレイン5には電極が
接続されている。また、ソース1、ドレイン5の間に
は、第1導電型のチャネル4が形成され、このチャネル
4は、第2導電型のゲート2とウェル6で囲まれてい
る。なお、図2(a)は断面図であり、ゲート2とウェ
ル6とは、紙面と垂直の方向で電気的に接続されてい
る。ゲート2上には、絶縁膜である酸化膜8を介してゲ
ート電極3が配置される。光電変換装置は、この他に、
各電極にパルス信号を印加し、装置を駆動させる駆動手
段を有する(図示されていない)。この手段は、一般
に、ゲートアレイ等からなり、図2(b)のパルス信号
を発生させるものである。
光電変換装置の部分断面図である。第1導電型(N型と
する)のSi基板7に第2導電型(P型とする)のウェ
ル領域6が形成されている。これにより生じたPN接合
が光電変換部である。このウェル領域6中に第1導電型
のソース1、ドレイン5が形成されている。一般には、
ソース1とドレイン5の濃度は、Si基板7の濃度に比
べて大きい。そして、ソース1、ドレイン5には電極が
接続されている。また、ソース1、ドレイン5の間に
は、第1導電型のチャネル4が形成され、このチャネル
4は、第2導電型のゲート2とウェル6で囲まれてい
る。なお、図2(a)は断面図であり、ゲート2とウェ
ル6とは、紙面と垂直の方向で電気的に接続されてい
る。ゲート2上には、絶縁膜である酸化膜8を介してゲ
ート電極3が配置される。光電変換装置は、この他に、
各電極にパルス信号を印加し、装置を駆動させる駆動手
段を有する(図示されていない)。この手段は、一般
に、ゲートアレイ等からなり、図2(b)のパルス信号
を発生させるものである。
【0005】次に、図2(b)のタイミングチャート図
を引用し、従来装置の動作方法を説明する。ドレイン電
圧φD は、常に一定の電圧VDLに維持されている。時刻
t0において、ソースは接地されており、ゲート電極電
圧φG は低レベル(VGL)になっている。これにより、
チャネル4に空乏層が形成され、ソース1とドレイン5
は、電気的に遮断される。光電変換部に光が入射する
と、光は光電変換され電荷を生ずる。生じた電荷の内、
ホールは、ウェル6及びゲート2の中に蓄積される。他
方の電荷である電子は、Si基板7より外部に排出され
る。この動作は時刻t1 まで続き、この期間が電荷蓄積
期間である。
を引用し、従来装置の動作方法を説明する。ドレイン電
圧φD は、常に一定の電圧VDLに維持されている。時刻
t0において、ソースは接地されており、ゲート電極電
圧φG は低レベル(VGL)になっている。これにより、
チャネル4に空乏層が形成され、ソース1とドレイン5
は、電気的に遮断される。光電変換部に光が入射する
と、光は光電変換され電荷を生ずる。生じた電荷の内、
ホールは、ウェル6及びゲート2の中に蓄積される。他
方の電荷である電子は、Si基板7より外部に排出され
る。この動作は時刻t1 まで続き、この期間が電荷蓄積
期間である。
【0006】次の時刻t1 から時刻t2 の期間、φ
G は、中間レベル(VGM)に維持される。そのため、チ
ャネルの空乏層は、ドレイン近傍を除いて消滅し、その
結果、ソース1とドレイン5とは導通状態となり、電子
がソース1からチャネル4を通り、ドレイン近傍の空乏
層を介してドレイン5に流れる。このとき、ウェル6及
びゲート2に蓄積された電荷の量に応じて、チャネルの
抵抗値が変化し、流れる電子は増幅される。この電子
は、光電変換によって生じた電荷ではなく、その電荷を
利用して2次的に生じさせたものである。そして、ソー
ス1からドレイン5に流れた電子は、信号として出力さ
れる。この期間が読み出し期間である。時刻t 2 におい
て、φG は、再び低レベル(VGL)にされる。これによ
り、チャネル4には空乏層が形成され、ソース1とドレ
イン5は、電気的に遮断される。その後、時刻t3 から
時刻t4 の期間、φG は、高レベル(VGH)に維持さ
れ、ウェル中に蓄積された電荷は、Si基板中に排出さ
れ、電子と再結合し消滅する。
G は、中間レベル(VGM)に維持される。そのため、チ
ャネルの空乏層は、ドレイン近傍を除いて消滅し、その
結果、ソース1とドレイン5とは導通状態となり、電子
がソース1からチャネル4を通り、ドレイン近傍の空乏
層を介してドレイン5に流れる。このとき、ウェル6及
びゲート2に蓄積された電荷の量に応じて、チャネルの
抵抗値が変化し、流れる電子は増幅される。この電子
は、光電変換によって生じた電荷ではなく、その電荷を
利用して2次的に生じさせたものである。そして、ソー
ス1からドレイン5に流れた電子は、信号として出力さ
れる。この期間が読み出し期間である。時刻t 2 におい
て、φG は、再び低レベル(VGL)にされる。これによ
り、チャネル4には空乏層が形成され、ソース1とドレ
イン5は、電気的に遮断される。その後、時刻t3 から
時刻t4 の期間、φG は、高レベル(VGH)に維持さ
れ、ウェル中に蓄積された電荷は、Si基板中に排出さ
れ、電子と再結合し消滅する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】「増幅型」の光電変換
装置は、入射した光によって生じた電荷が増幅されて出
力される。従って、入射した光によって生じた電荷を出
力する装置に比べて、大きな出力信号を得ることが出来
る。しかし、この増幅率は、一般には十分でない。よっ
て、装置から出力された信号(電流または電圧)は、出
力アンプ等によって更に増幅されるのが一般的である。
しかし、出力アンプによる増幅は、ノイズの成分も増幅
させ、信号成分とノイズ成分との比であるS/N比に関
しては、何ら優位性がない。
装置は、入射した光によって生じた電荷が増幅されて出
力される。従って、入射した光によって生じた電荷を出
力する装置に比べて、大きな出力信号を得ることが出来
る。しかし、この増幅率は、一般には十分でない。よっ
て、装置から出力された信号(電流または電圧)は、出
力アンプ等によって更に増幅されるのが一般的である。
しかし、出力アンプによる増幅は、ノイズの成分も増幅
させ、信号成分とノイズ成分との比であるS/N比に関
しては、何ら優位性がない。
【0008】本発明は、このような課題を鑑みて成され
たものである。
たものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究の
結果、全く新規な「増幅型」光電変換装置及びその駆動
方法を発明した。即ち、第1に「第1導電型の半導体基
板、前記半導体基板表面に配置された第2導電型領域か
らなるウェル、前記ウェル中に配置された第1導電型領
域からなるソース及びドレイン、前記ソースと前記ドレ
インの間に配置された第2導電型のゲート、前記ゲート
下に配置された第1導電型領域からなるチャネル、並び
に前記ゲートの上に形成された絶縁膜を介して配置され
たゲート電極からなる「増幅型」光電変換装置におい
て、前記半導体基板と前記ウェルにより生じたPN接合
からなる光電変換部に入射する光を光電変換し生ずる電
荷を蓄積する第1動作、前記ソースと前記ドレインの間
に電流を流し、且つ、その電圧差を高レベルにすること
によりインパクトイオン化現象を発生させ生じた電荷を
蓄積する第2動作、前記ソースと前記ドレインの間に電
流を流し、且つ、前記電圧差を低レベルにすることによ
り光電変換及びインパクトイオン化現象で生じた前記電
荷の総量に応じて2次的な電荷を生ずる第3動作、これ
らの3動作を行う駆動手段を設けたことを特徴とする
『増幅型』光電変換装置」を提供する。
結果、全く新規な「増幅型」光電変換装置及びその駆動
方法を発明した。即ち、第1に「第1導電型の半導体基
板、前記半導体基板表面に配置された第2導電型領域か
らなるウェル、前記ウェル中に配置された第1導電型領
域からなるソース及びドレイン、前記ソースと前記ドレ
インの間に配置された第2導電型のゲート、前記ゲート
下に配置された第1導電型領域からなるチャネル、並び
に前記ゲートの上に形成された絶縁膜を介して配置され
たゲート電極からなる「増幅型」光電変換装置におい
て、前記半導体基板と前記ウェルにより生じたPN接合
からなる光電変換部に入射する光を光電変換し生ずる電
荷を蓄積する第1動作、前記ソースと前記ドレインの間
に電流を流し、且つ、その電圧差を高レベルにすること
によりインパクトイオン化現象を発生させ生じた電荷を
蓄積する第2動作、前記ソースと前記ドレインの間に電
流を流し、且つ、前記電圧差を低レベルにすることによ
り光電変換及びインパクトイオン化現象で生じた前記電
荷の総量に応じて2次的な電荷を生ずる第3動作、これ
らの3動作を行う駆動手段を設けたことを特徴とする
『増幅型』光電変換装置」を提供する。
【0010】更に、第2に「入射する光を光電変換し生
ずる電荷を蓄積する第1動作、前記電荷の量に応じてイ
ンパクトイオン化現象を発生させ生じた電荷を蓄積する
第2動作、光電変換及びインパクトイオン化現象で生じ
た前記電荷の総量に応じて2次的な電荷を生ずる第3動
作からなる『増幅型』光電変換装置の駆動方法」を提供
する。
ずる電荷を蓄積する第1動作、前記電荷の量に応じてイ
ンパクトイオン化現象を発生させ生じた電荷を蓄積する
第2動作、光電変換及びインパクトイオン化現象で生じ
た前記電荷の総量に応じて2次的な電荷を生ずる第3動
作からなる『増幅型』光電変換装置の駆動方法」を提供
する。
【0011】
【作用】インパクトイオン化現象は、Si中の高電界領
域において発生する。このような領域の中で電荷は、S
iのバンドギャップ以上のエネルギーを得る。そして、
その電荷は、中性のSi原子に衝突し、別の電荷(電子
とホール)を生じさせる。さらに、その電荷は、別の中
性原子に衝突し、再び新たな電荷を生じさせる。このよ
うに、電荷は、次々と衝突を繰り返し、多数の新たな電
荷を生じさせるのである。これをインパクトイオン化現
象(または、なだれ現象)と言う。
域において発生する。このような領域の中で電荷は、S
iのバンドギャップ以上のエネルギーを得る。そして、
その電荷は、中性のSi原子に衝突し、別の電荷(電子
とホール)を生じさせる。さらに、その電荷は、別の中
性原子に衝突し、再び新たな電荷を生じさせる。このよ
うに、電荷は、次々と衝突を繰り返し、多数の新たな電
荷を生じさせるのである。これをインパクトイオン化現
象(または、なだれ現象)と言う。
【0012】このような高電界領域は、PN接合に高い
逆バイアス電圧を印加しても生ずるが、10V程度の比
較的低い電圧でも認められる。一般に、インパクトイオ
ン化現象は、ノイズや誤動作等の悪影響を装置に及ぼ
す。図を引用してこれを説明する。図3(a)は、一般
的なJ−FETの概念的断面図である。ソース1は接地
とし、ドレイン5には数Vの電圧を印加する。ゲート2
には増幅させる信号電圧を印加する。なお、光電変換装
置としてJ−FETを使用する場合は、光電変換された
電荷がこの信号電圧として作用する。これにより、ソー
ス1とドレイン5の間には、ゲートに印加された信号電
圧に応じた電流が流れる。このとき、ゲート2は、ソー
ス、ドレイン、及びチャネルと逆バイアスされている。
従って、ゲート2には、電圧が印加されるだけで電流は
流れないのが正常な状態である。しかし、ソース1とド
レイン5の間の電圧差を大きくすると、ドレイン5とチ
ャネルの端部9の間の空乏層は高電界領域となり、イン
パクトイオン化現象が生じる。この状態を示したのが図
3(b)である。この現象によって生じた一方の電荷
(電子又はホール)は、ゲート2に流入し、ゲート電流
を発生させる。それにより、装置が誤動作する。なお、
この現象によって生じた他方の電荷は、ドレイン5から
外部に排出される。
逆バイアス電圧を印加しても生ずるが、10V程度の比
較的低い電圧でも認められる。一般に、インパクトイオ
ン化現象は、ノイズや誤動作等の悪影響を装置に及ぼ
す。図を引用してこれを説明する。図3(a)は、一般
的なJ−FETの概念的断面図である。ソース1は接地
とし、ドレイン5には数Vの電圧を印加する。ゲート2
には増幅させる信号電圧を印加する。なお、光電変換装
置としてJ−FETを使用する場合は、光電変換された
電荷がこの信号電圧として作用する。これにより、ソー
ス1とドレイン5の間には、ゲートに印加された信号電
圧に応じた電流が流れる。このとき、ゲート2は、ソー
ス、ドレイン、及びチャネルと逆バイアスされている。
従って、ゲート2には、電圧が印加されるだけで電流は
流れないのが正常な状態である。しかし、ソース1とド
レイン5の間の電圧差を大きくすると、ドレイン5とチ
ャネルの端部9の間の空乏層は高電界領域となり、イン
パクトイオン化現象が生じる。この状態を示したのが図
3(b)である。この現象によって生じた一方の電荷
(電子又はホール)は、ゲート2に流入し、ゲート電流
を発生させる。それにより、装置が誤動作する。なお、
この現象によって生じた他方の電荷は、ドレイン5から
外部に排出される。
【0013】本発明は、このインパクトイオン化現象を
逆に有効利用するものである。図1を一例として引用
し、本発明を説明する。図1(a)は、J−FETを用
いた増幅型光電変換装置の部分断面図である。第1導電
型(N型とする)のSi基板7に第2導電型(P型とす
る)のウェル領域6が形成されている。このウェル領域
6中に第1導電型のソース1、ドレイン5が形成されて
いる。そして、ソース1、ドレイン5には電極が接続さ
れている。また、ソース1、ドレイン5の間には、第1
導電型のチャネル4が形成され、このチャネル4は、第
2導電型のゲート2とウェル6で囲まれている。なお、
図1(a)は断面図であり、ゲート2とウェル6とは、
紙面と垂直の方向で電気的に接続されている。ゲート2
上には、絶縁膜である酸化膜8を介してゲート電極3が
配置される。この他に、各電極にパルス信号を印加さ
せ、装置を駆動させる駆動手段がある(図示されていな
い)。本装置は、この駆動手段によって、ソース1とド
レイン5の間でインパクトイオン化現象を強制的に発生
させるものである。
逆に有効利用するものである。図1を一例として引用
し、本発明を説明する。図1(a)は、J−FETを用
いた増幅型光電変換装置の部分断面図である。第1導電
型(N型とする)のSi基板7に第2導電型(P型とす
る)のウェル領域6が形成されている。このウェル領域
6中に第1導電型のソース1、ドレイン5が形成されて
いる。そして、ソース1、ドレイン5には電極が接続さ
れている。また、ソース1、ドレイン5の間には、第1
導電型のチャネル4が形成され、このチャネル4は、第
2導電型のゲート2とウェル6で囲まれている。なお、
図1(a)は断面図であり、ゲート2とウェル6とは、
紙面と垂直の方向で電気的に接続されている。ゲート2
上には、絶縁膜である酸化膜8を介してゲート電極3が
配置される。この他に、各電極にパルス信号を印加さ
せ、装置を駆動させる駆動手段がある(図示されていな
い)。本装置は、この駆動手段によって、ソース1とド
レイン5の間でインパクトイオン化現象を強制的に発生
させるものである。
【0014】次に、図1(b)のタイミクグチャート図
を用いて本発明の装置の動作を説明する。時刻t0 にお
いて、ソース1は接地されており、φG は低レベル(V
GL)に維持されている。これにより、チャネル4には空
乏層が形成され、ソース1とドレイン5とは電気的に遮
断される。光電変換部に光が入射すると、光は光電変換
され電荷を生ずる。生じた電荷の内、ホールは、ウェル
6及びゲート2中に蓄積される。他方の電荷である電子
は、Si基板7より外部に排出される。この動作は時刻
t1 まで続き、この期間が入射した光による電荷蓄積期
間である。
を用いて本発明の装置の動作を説明する。時刻t0 にお
いて、ソース1は接地されており、φG は低レベル(V
GL)に維持されている。これにより、チャネル4には空
乏層が形成され、ソース1とドレイン5とは電気的に遮
断される。光電変換部に光が入射すると、光は光電変換
され電荷を生ずる。生じた電荷の内、ホールは、ウェル
6及びゲート2中に蓄積される。他方の電荷である電子
は、Si基板7より外部に排出される。この動作は時刻
t1 まで続き、この期間が入射した光による電荷蓄積期
間である。
【0015】次の時刻t1 から時刻t2 の期間、φD は
高レベル(VDH)に維持される。このとき、VDHは、ソ
ース1とドレイン5とが導通すれば、ドレイン5とチャ
ネルの端部9の間の空乏層が高電界領域となりインパク
トイオン化現象を生じさせる値とする。その具体的な値
は、装置構造や製造条件等により異なるが、標準的なJ
−FETにおいては、ソース1とドレイン5間の電圧差
が7V以上、好適には10V以上である。他方、この期
間、φG は中間レベル(VGM)に維持される。これによ
り、チャネル4の空乏層は、ドレイン近傍を除いて消滅
する。そのため、ソース1とドレイン5とは導通状態と
なり、電子がソース1からチャネル4を通り、ドレイン
近傍の空乏層を介してドレイン5に流れる。しかし、こ
のとき、ドレイン5近傍の空乏層(ドレイン5とチャネ
ル4の端部9の間の空乏層)では、ゲート2及びウェル
6に蓄積された電荷の量に応じて増幅された電子がイン
パクトイオン化現象を生じさせる。この状態を示したの
が図1(c)である。インパクトイオン化現象により生
じた電荷の内、ホールは、ゲート2及びウェル6に蓄積
される。そのため、ゲート2及びウェル6中には光電変
換により生じたホールと、インパクトイオン化現象によ
り生じたホールが蓄積される。これにより、ゲート中の
ホールは、光電変換により生じたホールに比べ大幅に増
大する。インパクトイオン化現象により生じた他方の電
荷である電子は、チャネル4を通ってドレイン5に流
れ、外部に廃棄される。この期間がインパクトイオン化
現象を発生させる期間である。
高レベル(VDH)に維持される。このとき、VDHは、ソ
ース1とドレイン5とが導通すれば、ドレイン5とチャ
ネルの端部9の間の空乏層が高電界領域となりインパク
トイオン化現象を生じさせる値とする。その具体的な値
は、装置構造や製造条件等により異なるが、標準的なJ
−FETにおいては、ソース1とドレイン5間の電圧差
が7V以上、好適には10V以上である。他方、この期
間、φG は中間レベル(VGM)に維持される。これによ
り、チャネル4の空乏層は、ドレイン近傍を除いて消滅
する。そのため、ソース1とドレイン5とは導通状態と
なり、電子がソース1からチャネル4を通り、ドレイン
近傍の空乏層を介してドレイン5に流れる。しかし、こ
のとき、ドレイン5近傍の空乏層(ドレイン5とチャネ
ル4の端部9の間の空乏層)では、ゲート2及びウェル
6に蓄積された電荷の量に応じて増幅された電子がイン
パクトイオン化現象を生じさせる。この状態を示したの
が図1(c)である。インパクトイオン化現象により生
じた電荷の内、ホールは、ゲート2及びウェル6に蓄積
される。そのため、ゲート2及びウェル6中には光電変
換により生じたホールと、インパクトイオン化現象によ
り生じたホールが蓄積される。これにより、ゲート中の
ホールは、光電変換により生じたホールに比べ大幅に増
大する。インパクトイオン化現象により生じた他方の電
荷である電子は、チャネル4を通ってドレイン5に流
れ、外部に廃棄される。この期間がインパクトイオン化
現象を発生させる期間である。
【0016】時刻t2 において、φG 、φD は、再び低
レベル(VGL、VDL)に維持される。これにより、チャ
ネル4には空乏層が形成され、ソース1とドレイン5は
電気的に遮断される。また、インパクトイオン化現象は
停止する。次の時刻t3 から時刻t4 の期間、φG は、
中間レベル(VGM)に維持される。そのため、ソース1
とドレイン5とは導通状態となり、電子がソース1から
チャネル4を通り、ドレイン近傍の空乏層を介してドレ
イン5に流れる。このとき、ゲート2及びウェル6に蓄
積された電荷の量に応じて、チャネルの抵抗値が変化
し、流れる電子は、増幅される。しかし、φD は、低レ
ベル(VDL)のままであり、インパクトイオン化現象は
発生しない。この期間が読み出し期間である。時刻t4
において、φG は、再び低レベル(VGL)に立下げられ
る。これにより、チャネル4に空乏層が形成され、ソー
ス1とドレイン5とは遮断される。
レベル(VGL、VDL)に維持される。これにより、チャ
ネル4には空乏層が形成され、ソース1とドレイン5は
電気的に遮断される。また、インパクトイオン化現象は
停止する。次の時刻t3 から時刻t4 の期間、φG は、
中間レベル(VGM)に維持される。そのため、ソース1
とドレイン5とは導通状態となり、電子がソース1から
チャネル4を通り、ドレイン近傍の空乏層を介してドレ
イン5に流れる。このとき、ゲート2及びウェル6に蓄
積された電荷の量に応じて、チャネルの抵抗値が変化
し、流れる電子は、増幅される。しかし、φD は、低レ
ベル(VDL)のままであり、インパクトイオン化現象は
発生しない。この期間が読み出し期間である。時刻t4
において、φG は、再び低レベル(VGL)に立下げられ
る。これにより、チャネル4に空乏層が形成され、ソー
ス1とドレイン5とは遮断される。
【0017】次の時刻t5 から時刻t6 の期間、φ
G は、高レベル(VGH)にされ、その結果、ウェル6の
中に蓄積された電荷は、Si基板7中に排出され、電子
と再結合し消滅する。このような、駆動手段を装備し、
インパクトイオン化現象を発生させれば、ゲート2及び
ウェル6中に蓄積される電荷は、従来の装置に比べ大幅
に増大させることができ、従って、入射した光の量に比
べて、出力する電気的信号を大幅に増幅することができ
るのである。また、出力アンプを用いての増幅ではない
ので、S/N比に関しても改善できるのである。
G は、高レベル(VGH)にされ、その結果、ウェル6の
中に蓄積された電荷は、Si基板7中に排出され、電子
と再結合し消滅する。このような、駆動手段を装備し、
インパクトイオン化現象を発生させれば、ゲート2及び
ウェル6中に蓄積される電荷は、従来の装置に比べ大幅
に増大させることができ、従って、入射した光の量に比
べて、出力する電気的信号を大幅に増幅することができ
るのである。また、出力アンプを用いての増幅ではない
ので、S/N比に関しても改善できるのである。
【0018】インパクトイオン化現象を発生させる駆動
手段は、φG とφD のパルス信号を同時に高レベルにす
ることとしたが、それ以外の方法でも構わない。ともか
く、ソースとドレイン間に電流を流し、かつ、ドレイン
近傍の空乏層中に高電界領域を発生させればよいのであ
る。ここでは、1回の駆動方法を説明したが、これらの
動作を順次繰り返しても構わない。また、1個の光電変
換装置として使用するのみならず、本装置及び配線又は
電荷転送装置からなる画素を構築し、ラインセンサや固
体撮像装置に利用してもよい。
手段は、φG とφD のパルス信号を同時に高レベルにす
ることとしたが、それ以外の方法でも構わない。ともか
く、ソースとドレイン間に電流を流し、かつ、ドレイン
近傍の空乏層中に高電界領域を発生させればよいのであ
る。ここでは、1回の駆動方法を説明したが、これらの
動作を順次繰り返しても構わない。また、1個の光電変
換装置として使用するのみならず、本装置及び配線又は
電荷転送装置からなる画素を構築し、ラインセンサや固
体撮像装置に利用してもよい。
【0019】以下、図を引用して本発明を実施例により
具体的に説明する。しかし、本発明は、これらの例に限
られるものではない。
具体的に説明する。しかし、本発明は、これらの例に限
られるものではない。
【0020】
【実施例】図1(a)は、本実施例にかかる「増幅型」
の光電変換装置の部分断面図である。本装置は、J−F
ETを用いた装置である。基板は、リン濃度1×1015
/cm3 のN型(第1導電型)Si基板を使用した。この
基板に濃度1×1016/cm 3 のボロンを拡散し、P型
(第2導電型)のウェル6を形成した。光電変換部は、
このウェル6とSi基板7から生ずるPN接合によって
形成されている。ウェル6中には、リン拡散により1×
1020/cm3 のソース1、ドレイン5を配置し、それぞ
れにアルミニウムによる電極を接続した。そして、その
間には、リン拡散による5×1016/cm3 のN型のチャ
ネル4、及び、ボロン拡散による1×1017/cm3 のP
型のゲート2を配置した。ウェル6とゲート2は、紙面
に垂直な方向で電気的に接続されている。電荷蓄積部
は、このウェル6とゲート2から成る。ゲート2上に
は、絶縁膜である酸化膜8を介してポリシリコンによる
ゲート電極3を配置した。図1(a)には図示されてい
ないが、本装置は、この他に、パルス信号をゲート電極
3やドレイン5に印加し、装置を駆動させる駆動手段を
含む。この手段により、図1(b)のタイミングチャー
トを実行し、インパクトイオン化現象を強制的に発生さ
せた。
の光電変換装置の部分断面図である。本装置は、J−F
ETを用いた装置である。基板は、リン濃度1×1015
/cm3 のN型(第1導電型)Si基板を使用した。この
基板に濃度1×1016/cm 3 のボロンを拡散し、P型
(第2導電型)のウェル6を形成した。光電変換部は、
このウェル6とSi基板7から生ずるPN接合によって
形成されている。ウェル6中には、リン拡散により1×
1020/cm3 のソース1、ドレイン5を配置し、それぞ
れにアルミニウムによる電極を接続した。そして、その
間には、リン拡散による5×1016/cm3 のN型のチャ
ネル4、及び、ボロン拡散による1×1017/cm3 のP
型のゲート2を配置した。ウェル6とゲート2は、紙面
に垂直な方向で電気的に接続されている。電荷蓄積部
は、このウェル6とゲート2から成る。ゲート2上に
は、絶縁膜である酸化膜8を介してポリシリコンによる
ゲート電極3を配置した。図1(a)には図示されてい
ないが、本装置は、この他に、パルス信号をゲート電極
3やドレイン5に印加し、装置を駆動させる駆動手段を
含む。この手段により、図1(b)のタイミングチャー
トを実行し、インパクトイオン化現象を強制的に発生さ
せた。
【0021】次に、図1(b)のタイミクグチャート図
を用いて装置の動作を説明する。時刻t0 において、ソ
ース1は接地し、φD は低レベル(VDL)の5Vとし
た。φ G は低レベル(VGL)の−5Vにした。そのた
め、チャネル4には空乏層が形成され、ソース1とドレ
イン5とは電気的に遮断された。光電変換部に光が入射
すると、光は光電変換され電荷を生じた。生じた電荷の
内、ホールは、ウェル6及びゲート2の中に蓄積され
た。他方の電荷である電子は、Si基板7より外部に廃
棄した。この動作を時刻t1 まで続けた。この期間が入
射した光による電荷蓄積期間(第1動作の期間)であ
る。
を用いて装置の動作を説明する。時刻t0 において、ソ
ース1は接地し、φD は低レベル(VDL)の5Vとし
た。φ G は低レベル(VGL)の−5Vにした。そのた
め、チャネル4には空乏層が形成され、ソース1とドレ
イン5とは電気的に遮断された。光電変換部に光が入射
すると、光は光電変換され電荷を生じた。生じた電荷の
内、ホールは、ウェル6及びゲート2の中に蓄積され
た。他方の電荷である電子は、Si基板7より外部に廃
棄した。この動作を時刻t1 まで続けた。この期間が入
射した光による電荷蓄積期間(第1動作の期間)であ
る。
【0022】次の時刻t1 から時刻t2 の期間、φD は
高レベル(VDH)の10Vとした。この値は、ドレイン
5とチャネルの端部9の間の空乏層が高電界領域となる
十分な値である。他方、φG は中間レベル(VGM)の−
2Vとし、チャネル4の空乏層がドレイン近傍を除いて
消滅した。これにより、ソース1とドレイン5とは導通
状態となり、電子がソース1からチャネル4を通り、ド
レイン近傍の空乏層を介してドレイン5に流れた。この
とき、ドレイン5近傍の空乏層(N型チャネル4の端部
9とドレイン5の間の空乏層)で、ゲート2及びウェル
6に蓄積された電荷の量に応じて増幅された電子がイン
パクトイオン化現象を生じさせた。この状態を示したの
が図1(c)である。インパクトイオン化現象により生
じた電荷の内、ホールがゲート2及びウェル6に蓄積さ
れた。従って、ゲート2及びウェル6の中には光電変換
により生じたホールと、インパクトイオン化現象により
生じたホールが蓄積された。インパクトイオン化現象に
より生じた電子は、ドレイン5に流れ廃棄した。この期
間がインパクトイオン化現象を発生させる期間(第2動
作の期間)である。時刻t2 において、φG 及びφ
D は、再び低レベルの−5Vと、5Vにした。これによ
り、チャネル4には空乏層が形成され、ソース1とドレ
イン5とは電気的に遮断した。また、インパクトイオン
化現象は停止した。
高レベル(VDH)の10Vとした。この値は、ドレイン
5とチャネルの端部9の間の空乏層が高電界領域となる
十分な値である。他方、φG は中間レベル(VGM)の−
2Vとし、チャネル4の空乏層がドレイン近傍を除いて
消滅した。これにより、ソース1とドレイン5とは導通
状態となり、電子がソース1からチャネル4を通り、ド
レイン近傍の空乏層を介してドレイン5に流れた。この
とき、ドレイン5近傍の空乏層(N型チャネル4の端部
9とドレイン5の間の空乏層)で、ゲート2及びウェル
6に蓄積された電荷の量に応じて増幅された電子がイン
パクトイオン化現象を生じさせた。この状態を示したの
が図1(c)である。インパクトイオン化現象により生
じた電荷の内、ホールがゲート2及びウェル6に蓄積さ
れた。従って、ゲート2及びウェル6の中には光電変換
により生じたホールと、インパクトイオン化現象により
生じたホールが蓄積された。インパクトイオン化現象に
より生じた電子は、ドレイン5に流れ廃棄した。この期
間がインパクトイオン化現象を発生させる期間(第2動
作の期間)である。時刻t2 において、φG 及びφ
D は、再び低レベルの−5Vと、5Vにした。これによ
り、チャネル4には空乏層が形成され、ソース1とドレ
イン5とは電気的に遮断した。また、インパクトイオン
化現象は停止した。
【0023】次の時刻t3 から時刻t4 の期間、φ
G は、中間レベルの−2Vにした。これにより、ソース
1とドレイン5とは導通状態となり、電子がソース1か
らチャネル4を通り、ドレイン近傍の空乏層を介してド
レイン5に流れた。このとき、ゲート2及びウェル6に
蓄積された電荷の量に応じて、チャネル4の抵抗値が変
化し、流れる電子は増幅された。この期間が読み出し期
間(第3動作の期間)である。時刻t4 において、φG
は、再び低レベルの−5Vにした。これにより、ソース
1とドレイン5とは電気的に遮断された。
G は、中間レベルの−2Vにした。これにより、ソース
1とドレイン5とは導通状態となり、電子がソース1か
らチャネル4を通り、ドレイン近傍の空乏層を介してド
レイン5に流れた。このとき、ゲート2及びウェル6に
蓄積された電荷の量に応じて、チャネル4の抵抗値が変
化し、流れる電子は増幅された。この期間が読み出し期
間(第3動作の期間)である。時刻t4 において、φG
は、再び低レベルの−5Vにした。これにより、ソース
1とドレイン5とは電気的に遮断された。
【0024】次の時刻t5 から時刻t6 の期間(第4動
作の期間)、φG は高レベル(VGH)の0Vとした。こ
れにより、ゲート2及びウェル6の中に蓄積された電荷
は、Si基板7中に排出され、電子と再結合し消滅し
た。ソース1とドレイン5に流れた電子は、電流として
読み出した。読み出された電流信号を測定装置によって
評価したところ、出力電流は従来装置に比べて10倍に
することができた。また、S/N比は、測定装置のアン
プ特性にも影響を受けるが、従来装置に比べておよそ、
5倍改善することができた。
作の期間)、φG は高レベル(VGH)の0Vとした。こ
れにより、ゲート2及びウェル6の中に蓄積された電荷
は、Si基板7中に排出され、電子と再結合し消滅し
た。ソース1とドレイン5に流れた電子は、電流として
読み出した。読み出された電流信号を測定装置によって
評価したところ、出力電流は従来装置に比べて10倍に
することができた。また、S/N比は、測定装置のアン
プ特性にも影響を受けるが、従来装置に比べておよそ、
5倍改善することができた。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、インパク
トイオン化現象を利用した電荷増幅作用と、「増幅型」
の光電変換装置よる増幅作用を共に利用できるため大き
な増幅率が得られる。また、出力アンプを使用しての増
幅ではないため、S/N比が改善される効果もある。
トイオン化現象を利用した電荷増幅作用と、「増幅型」
の光電変換装置よる増幅作用を共に利用できるため大き
な増幅率が得られる。また、出力アンプを使用しての増
幅ではないため、S/N比が改善される効果もある。
【図1】(a)は、本発明の実施例にかかるJ−FET
を用いた増幅型光電変換装置の部分断面図である。
(b)は、図1(a)の装置を動作させたタイミングチ
ャート図である。(c)は、図1(a)の装置のインパ
クトイオン化現象を説明する概念図である。
を用いた増幅型光電変換装置の部分断面図である。
(b)は、図1(a)の装置を動作させたタイミングチ
ャート図である。(c)は、図1(a)の装置のインパ
クトイオン化現象を説明する概念図である。
【図2】(a)は、従来技術におけるJ−FETを用い
た増幅型光電変換装置の部分断面図である。(b)は、
図2(a)の装置を動作させたタイミングチャート図で
ある。
た増幅型光電変換装置の部分断面図である。(b)は、
図2(a)の装置を動作させたタイミングチャート図で
ある。
【図3】(a)は、J−FETの概念的断面図である。
(b)は、図3(a)の装置のインパクトイオン化現象
を説明する概念図である。
(b)は、図3(a)の装置のインパクトイオン化現象
を説明する概念図である。
1 ソース 2 P型のゲート 3 ゲート電極 4 N型のチャネル 5 ドレイン 6 P型のウェル 7 Si基板 8 酸化膜(絶縁膜) 9 チャネルの端部 以上
Claims (6)
- 【請求項1】 第1導電型の半導体基板、前記半導体基
板表面に配置された第2導電型領域からなるウェル、前
記ウェル中に配置された第1導電型領域からなるソース
及びドレイン、前記ソースと前記ドレインの間に配置さ
れた第2導電型のゲート、前記ゲート下に配置された第
1導電型領域からなるチャネル、並びに前記ゲートの上
に形成された絶縁膜を介して配置されたゲート電極から
なる「増幅型」光電変換装置において、 前記半導体基板と前記ウェルにより生じたPN接合から
なる光電変換部に入射する光を光電変換し生ずる電荷を
蓄積する第1動作、前記ソースと前記ドレインの間に電
流を流し、且つ、その電圧差を高レベルにすることによ
りインパクトイオン化現象を発生させ生じた電荷を蓄積
する第2動作、前記ソースと前記ドレインの間に電流を
流し、且つ、前記電圧差を低レベルにすることにより光
電変換及びインパクトイオン化現象で生じた前記電荷の
総量に応じて2次的な電荷を生ずる第3動作、これらの
3動作を行う駆動手段を設けたことを特徴とする「増幅
型」光電変換装置。 - 【請求項2】 前記第3動作の終了後に光電変換及びイ
ンパクトイオン化現象で生じた前記電荷を全て排出する
第4動作を挿入し、4動作を行う駆動手段を設けたこと
を特徴とする請求項1記載の「増幅型」光電変換装置。 - 【請求項3】 前記第1動作から前記第4動作を順次繰
り返し行う駆動手段を設けたことを特徴とする請求項2
記載の「増幅型」光電変換装置。 - 【請求項4】 入射する光を光電変換し生ずる電荷を蓄
積する第1動作、前記電荷の量に応じてインパクトイオ
ン化現象を発生させ生じた電荷を蓄積する第2動作、光
電変換及びインパクトイオン化現象で生じた前記電荷の
総量に応じて2次的な電荷を生ずる第3動作からなる
「増幅型」光電変換装置の駆動方法。 - 【請求項5】 前記第3動作の終了後に光電変換及びイ
ンパクトイオン化現象で生じた前記電荷を全て排出する
第4動作を挿入し、4動作からなる請求項4記載の「増
幅型」光電変換装置の駆動方法。 - 【請求項6】 前記第1動作から前記第4動作を順次繰
り返し行う請求項5記載の「増幅型」光電変換装置の駆
動方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30166693A JPH07153988A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | 「増幅型」光電変換装置及びその駆動方法 |
US08/351,158 US5528059A (en) | 1993-12-01 | 1994-11-30 | Photoelectric conversion device utilizing a JFET |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30166693A JPH07153988A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | 「増幅型」光電変換装置及びその駆動方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07153988A true JPH07153988A (ja) | 1995-06-16 |
Family
ID=17899673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30166693A Pending JPH07153988A (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | 「増幅型」光電変換装置及びその駆動方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5528059A (ja) |
JP (1) | JPH07153988A (ja) |
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JP2008099174A (ja) * | 2006-10-16 | 2008-04-24 | Fujifilm Corp | 信号電荷の読出方法および固体撮像装置 |
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US20070241377A1 (en) * | 2006-04-12 | 2007-10-18 | Semicoa | Back-illuminated photo-transistor arrays for computed tomography and other imaging applications |
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JP2010003868A (ja) * | 2008-06-20 | 2010-01-07 | Sanyo Electric Co Ltd | 撮像装置 |
US8896083B2 (en) * | 2013-03-15 | 2014-11-25 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Depletion-mode field-effect transistor-based phototransitor |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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