JPH07152179A - 電子写真用有機感光体 - Google Patents
電子写真用有機感光体Info
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- JPH07152179A JPH07152179A JP29846993A JP29846993A JPH07152179A JP H07152179 A JPH07152179 A JP H07152179A JP 29846993 A JP29846993 A JP 29846993A JP 29846993 A JP29846993 A JP 29846993A JP H07152179 A JPH07152179 A JP H07152179A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光感度に優れた電子写真用有機感光体を提供
すること。 【構成】 導電性基体上に有機感光層を設けた電子写真
用有機感光体であって、該有機感光層が下記一般式
(1)で表される化合物; 【化1】 (ここで、Rは、低級アルキル基、フェニル基、アリー
ル基を示し、XおよびYは、それぞれ独立して、Oまた
はSを示す。)を含有する、電子写真用有機感光体。
すること。 【構成】 導電性基体上に有機感光層を設けた電子写真
用有機感光体であって、該有機感光層が下記一般式
(1)で表される化合物; 【化1】 (ここで、Rは、低級アルキル基、フェニル基、アリー
ル基を示し、XおよびYは、それぞれ独立して、Oまた
はSを示す。)を含有する、電子写真用有機感光体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PPC、レーザープリ
ンター、PPF等に使用される電子写真用有機感光体に
関する。さらに詳しくは、感度および残留電位が著しく
改善された電子写真用有機感光体に関する。
ンター、PPF等に使用される電子写真用有機感光体に
関する。さらに詳しくは、感度および残留電位が著しく
改善された電子写真用有機感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル光学系を用いた電子写真複写機
には、通常700nm以上の波長を有する光源が使用さ
れている。この波長領域に感度を有する感光体として、
従来、アモルファスセレン(a−Se)およびその合金
を含むアモルファスカルコゲナイト材料、アモルファス
シリコン(a−Si)系材料、および酸化亜鉛あるいは
硫化カドミウム(CdS)等のIIーVI族無機化合物
系材料を用いる無機感光体、あるいは高分子系ならびに
低分子有機化合物を用いる有機感光体(OPC)が知ら
れている。これらの中では、感度、コスト、等の総合的
見地から、有機感光体が使用されることが多い。
には、通常700nm以上の波長を有する光源が使用さ
れている。この波長領域に感度を有する感光体として、
従来、アモルファスセレン(a−Se)およびその合金
を含むアモルファスカルコゲナイト材料、アモルファス
シリコン(a−Si)系材料、および酸化亜鉛あるいは
硫化カドミウム(CdS)等のIIーVI族無機化合物
系材料を用いる無機感光体、あるいは高分子系ならびに
低分子有機化合物を用いる有機感光体(OPC)が知ら
れている。これらの中では、感度、コスト、等の総合的
見地から、有機感光体が使用されることが多い。
【0003】現在、主として実用に供せられている有機
感光体は、機能分離型である。このタイプの感光体は、
電荷の発生と移動の機能を別々の物質に分離することに
より、電荷発生効率と移動効率の高い物質を適宜組合わ
せることが可能であり、材料選択の幅が広がるという利
点がある。上記機能分離型有機感光体としては、電荷発
生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)からなる積層構
造を有する積層型が多いが、全ての材料を同一層中で結
着樹脂に分散させた単層構造を有する単層型も知られて
いる。
感光体は、機能分離型である。このタイプの感光体は、
電荷の発生と移動の機能を別々の物質に分離することに
より、電荷発生効率と移動効率の高い物質を適宜組合わ
せることが可能であり、材料選択の幅が広がるという利
点がある。上記機能分離型有機感光体としては、電荷発
生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)からなる積層構
造を有する積層型が多いが、全ての材料を同一層中で結
着樹脂に分散させた単層構造を有する単層型も知られて
いる。
【0004】積層型の有機感光体においては、機械的強
度の観点から表面に電荷輸送層を有する構成が主流であ
り、また電荷輸送剤として電荷移動度の高い物質が要求
されるが、電荷移動度の高い電荷輸送剤は殆どが正孔輸
送性を示すという理由で負帯電型の有機感光体がほとん
どであった。しかしながら、負帯電型の有機感光体で
は、負極性コロナ放電を利用するためオゾンの発生量が
多く、発生したオゾンによって環境が汚染されるばかり
でなく感光体を劣化する等の問題があった。従って、こ
れを防止するため、オゾンを発生させない格別の帯電シ
ステムや、生成オゾンを分解するシステム、装置内のオ
ゾンを排気するシステム等を必要とし、プロセス全体お
よびシステムが複雑化するという欠点がある。
度の観点から表面に電荷輸送層を有する構成が主流であ
り、また電荷輸送剤として電荷移動度の高い物質が要求
されるが、電荷移動度の高い電荷輸送剤は殆どが正孔輸
送性を示すという理由で負帯電型の有機感光体がほとん
どであった。しかしながら、負帯電型の有機感光体で
は、負極性コロナ放電を利用するためオゾンの発生量が
多く、発生したオゾンによって環境が汚染されるばかり
でなく感光体を劣化する等の問題があった。従って、こ
れを防止するため、オゾンを発生させない格別の帯電シ
ステムや、生成オゾンを分解するシステム、装置内のオ
ゾンを排気するシステム等を必要とし、プロセス全体お
よびシステムが複雑化するという欠点がある。
【0005】他方、上記負帯電型の欠点を解消するため
に、電荷輸送剤として電子輸送剤を使用することにより
正帯電型の感光体を得ることが検討されている。特開平
1−206349号公報には、ジフェノキノン構造を有
する化合物が電子写真用有機感光体の電子輸送剤として
提案されている。さらに、特開平4−295853号公
報には、特定のイオン化ポテンシャルを有する正孔輸送
剤と、電子輸送剤としてジフェノキノン類とを組み合わ
せて用いることにより、有機感光体の感度を向上し得る
ことが記載されている。しかし、このような電子輸送剤
を含有する感光体において、上記電荷発生層の電荷発生
材料から発生した電荷は、電子輸送剤、例えば上記ジフ
ェノキノン類などによって感光体内で輸送されるが、こ
の電荷発生材料と電子輸送剤とのマッチングが悪いと電
荷発生材料から電子輸送剤への電子注入がスムーズに行
われず、電荷輸送の効率が低くなる。
に、電荷輸送剤として電子輸送剤を使用することにより
正帯電型の感光体を得ることが検討されている。特開平
1−206349号公報には、ジフェノキノン構造を有
する化合物が電子写真用有機感光体の電子輸送剤として
提案されている。さらに、特開平4−295853号公
報には、特定のイオン化ポテンシャルを有する正孔輸送
剤と、電子輸送剤としてジフェノキノン類とを組み合わ
せて用いることにより、有機感光体の感度を向上し得る
ことが記載されている。しかし、このような電子輸送剤
を含有する感光体において、上記電荷発生層の電荷発生
材料から発生した電荷は、電子輸送剤、例えば上記ジフ
ェノキノン類などによって感光体内で輸送されるが、こ
の電荷発生材料と電子輸送剤とのマッチングが悪いと電
荷発生材料から電子輸送剤への電子注入がスムーズに行
われず、電荷輸送の効率が低くなる。
【0006】その結果、低電界条件で電子移動が生じ難
い、あるいは、残留電位が高いという感光体の欠点、つ
まり光感度が不十分であるという欠点につながる。
い、あるいは、残留電位が高いという感光体の欠点、つ
まり光感度が不十分であるという欠点につながる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の欠点を
解決するものであり、その目的は、電荷発生材料から電
子輸送剤への電子注入がスムーズに行われ得る、光感度
の優れた電子写真用有機感光体を提供することにある。
解決するものであり、その目的は、電荷発生材料から電
子輸送剤への電子注入がスムーズに行われ得る、光感度
の優れた電子写真用有機感光体を提供することにある。
【0008】さらに、電子輸送剤を正孔輸送剤と組み合
わせて用いることにより、有機感光体を正帯電および負
帯電の両方に用いることができる。積層型の感光体では
一般に、感光層の二度塗りが必要であるために被膜欠陥
が発生しやすいこと、および、感光体層に電荷発生層と
電荷輸送層との界面が存在するために干渉縞が発生しや
すいなどの問題があるが、電子輸送剤と正孔輸送剤とを
組み合わせて用いることにより単層の分散型としても用
いることができるため、積層型の欠点を解消でき、さら
に、この感光体の応用範囲は更に広がることはいうまで
もない。
わせて用いることにより、有機感光体を正帯電および負
帯電の両方に用いることができる。積層型の感光体では
一般に、感光層の二度塗りが必要であるために被膜欠陥
が発生しやすいこと、および、感光体層に電荷発生層と
電荷輸送層との界面が存在するために干渉縞が発生しや
すいなどの問題があるが、電子輸送剤と正孔輸送剤とを
組み合わせて用いることにより単層の分散型としても用
いることができるため、積層型の欠点を解消でき、さら
に、この感光体の応用範囲は更に広がることはいうまで
もない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特定の化
合物を有機感光層内に含有させることにより、電荷発生
材料から電子輸送剤への電子注入をスムーズに行い得、
光感度の優れた電子写真用有機感光体を作成し得ること
を見いだし、本発明を完成した。
合物を有機感光層内に含有させることにより、電荷発生
材料から電子輸送剤への電子注入をスムーズに行い得、
光感度の優れた電子写真用有機感光体を作成し得ること
を見いだし、本発明を完成した。
【0010】本発明の電子写真用有機感光体において
は、下記一般式(1)で表される化合物;
は、下記一般式(1)で表される化合物;
【0011】
【化2】
【0012】(ここで、Rは、低級アルキル基、フェニ
ル基、アリール基を示し、XおよびYは、それぞれ独立
して、OまたはSを示す。)を含有する有機感光層が、
導電性基体上に設けられており、そのことにより上記目
的が達成される。
ル基、アリール基を示し、XおよびYは、それぞれ独立
して、OまたはSを示す。)を含有する有機感光層が、
導電性基体上に設けられており、そのことにより上記目
的が達成される。
【0013】本発明の電子写真用有機感光体において
は、前記有機感光層に電荷発生材料として好適にはX型
メタルフリーフタロシアニンが含有され得、これにより
上記目的が達成され得る。
は、前記有機感光層に電荷発生材料として好適にはX型
メタルフリーフタロシアニンが含有され得、これにより
上記目的が達成され得る。
【0014】本発明の電子写真用有機感光体において
は、前記有機感光層に電子輸送剤として好適にはジフェ
ノキノン誘導体が含有され得、これにより上記目的が達
成され得る。
は、前記有機感光層に電子輸送剤として好適にはジフェ
ノキノン誘導体が含有され得、これにより上記目的が達
成され得る。
【0015】
【作用】感光体への露光により光を吸収した電荷発生材
料は、イオン対〔正孔(+)・電子(−)〕を生成す
る。この生成したイオン対がキャリアとなり有効に表面
電荷を打ち消す為には、イオン対が再結合して消失して
しまう割合が小さい方がよい。
料は、イオン対〔正孔(+)・電子(−)〕を生成す
る。この生成したイオン対がキャリアとなり有効に表面
電荷を打ち消す為には、イオン対が再結合して消失して
しまう割合が小さい方がよい。
【0016】ここで、上記一般式(1)で表されるアク
セプター性化合物が存在すると、LUMOのエネルギー
準位が電荷発生材料よりも下になる為、イオン対の生成
の際、電子がアクセプター性化合物に移動し、イオン対
がキャリアへ分離し易くなる。 一方、高感度である為
には、キャリアの移動時に不純物によるキャリアトラッ
プが発生しないことも必要となる。
セプター性化合物が存在すると、LUMOのエネルギー
準位が電荷発生材料よりも下になる為、イオン対の生成
の際、電子がアクセプター性化合物に移動し、イオン対
がキャリアへ分離し易くなる。 一方、高感度である為
には、キャリアの移動時に不純物によるキャリアトラッ
プが発生しないことも必要となる。
【0017】通常、キャリアの移動過程には少量の不純
物等によるトラップが存在し、キャリアは、トラップ−
脱トラップを繰り返しながら移動してゆく。従って、キ
ャリアが脱トラップ不可能なレベルに落ち込むと、キャ
リアトラップとなってしまいその移動は中断される。
物等によるトラップが存在し、キャリアは、トラップ−
脱トラップを繰り返しながら移動してゆく。従って、キ
ャリアが脱トラップ不可能なレベルに落ち込むと、キャ
リアトラップとなってしまいその移動は中断される。
【0018】しかしながら、後述の実施例より明白なよ
うに、本発明のアクセプター性化合物を含有する実施例
の電子写真用有機感光体は、含有しない比較例の電子写
真用有機感光体に比べて残留電位および感光度に優れて
いることが判る。上記から本発明のアクセプター性化合
物は、電子を脱トラップ不可能なレベルへ引き込むもの
では無く、LUMOのエネルギー準位が、電子輸送材料
に対して浅い事が判り、イオン対からの電子の引抜きお
よび電子輸送剤へのスムーズな注入が行われるものと推
論される。
うに、本発明のアクセプター性化合物を含有する実施例
の電子写真用有機感光体は、含有しない比較例の電子写
真用有機感光体に比べて残留電位および感光度に優れて
いることが判る。上記から本発明のアクセプター性化合
物は、電子を脱トラップ不可能なレベルへ引き込むもの
では無く、LUMOのエネルギー準位が、電子輸送材料
に対して浅い事が判り、イオン対からの電子の引抜きお
よび電子輸送剤へのスムーズな注入が行われるものと推
論される。
【0019】前記化合物(1)、電子輸送剤、および電
荷発生材料を有する感光体は、高感度の積層型の有機感
光体として用い得る。
荷発生材料を有する感光体は、高感度の積層型の有機感
光体として用い得る。
【0020】さらに、必要に応じて正孔輸送剤を、結着
樹脂中に混合し分散させることにより単層型の有機感光
体としても用い得る。この単層型感光体は、正または負
のいずれに帯電させた場合でも、光照射によって感光層
内で発生する電子および正孔がそれぞれ電子輸送剤およ
び正孔輸送剤によって効率よく輸送される結果、高い感
度が得られ、鮮明な電荷像の形成が可能となる。
樹脂中に混合し分散させることにより単層型の有機感光
体としても用い得る。この単層型感光体は、正または負
のいずれに帯電させた場合でも、光照射によって感光層
内で発生する電子および正孔がそれぞれ電子輸送剤およ
び正孔輸送剤によって効率よく輸送される結果、高い感
度が得られ、鮮明な電荷像の形成が可能となる。
【0021】
【好適態様】以下、本発明の電子写真用有機感光体の製
造に用いる化合物、材料、および該感光体の製造につい
て説明する。
造に用いる化合物、材料、および該感光体の製造につい
て説明する。
【0022】本発明の電子写真用有機感光体において含
有される化合物は、下記一般式(1)で表される。
有される化合物は、下記一般式(1)で表される。
【0023】
【化3】
【0024】ここで、Rは、低級アルキル基、フェニル
基、アリール基を示し、XおよびYは、それぞれ独立し
て、OまたはSを示す。
基、アリール基を示し、XおよびYは、それぞれ独立し
て、OまたはSを示す。
【0025】上記化合物(1)の好適な例としては、下
記化合物(A)〜(C)が挙げられるがこれらに限定さ
れるわけではない。
記化合物(A)〜(C)が挙げられるがこれらに限定さ
れるわけではない。
【0026】
【化4】
【0027】上記化合物(1)は1種類のみを用い得、
または2種類以上を混合して用い得る。
または2種類以上を混合して用い得る。
【0028】上記化合物(1)は、電荷発生材料1重量
部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜2
0重量部、より好ましくは0.8〜10重量部となるよ
うに、結着樹脂に配合され得る。
部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜2
0重量部、より好ましくは0.8〜10重量部となるよ
うに、結着樹脂に配合され得る。
【0029】(電荷発生材料)本発明の電子写真用有機
感光体において含有され得る電荷発生材料としては、有
機感光体を露光させる際に用いられる光源の波長領域内
に吸収波長域を有する化合物が選択される。その例とし
ては、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコ
ン、ピリリウム塩、アゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アン
サンスロン系顔料、フタロシアニン系顔料、インジコ系
顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系
顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げら
れる。特に、フタロシアニン系顔料、例えばX型メタル
フリーフタロシアニンが好ましい。上記電荷発生材料
は、1種類のみを用い得、または2種類以上を混合して
用い得る。
感光体において含有され得る電荷発生材料としては、有
機感光体を露光させる際に用いられる光源の波長領域内
に吸収波長域を有する化合物が選択される。その例とし
ては、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコ
ン、ピリリウム塩、アゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アン
サンスロン系顔料、フタロシアニン系顔料、インジコ系
顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系
顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げら
れる。特に、フタロシアニン系顔料、例えばX型メタル
フリーフタロシアニンが好ましい。上記電荷発生材料
は、1種類のみを用い得、または2種類以上を混合して
用い得る。
【0030】上記電荷発生材料は、結着樹脂100重量
部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5
重量部となるように、結着樹脂に配合され得る。
部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5
重量部となるように、結着樹脂に配合され得る。
【0031】(電子輸送剤)本発明の電子写真用有機感
光体において含有され得る電子輸送剤としては、従来公
知の化合物が用いられ得る。その例としては、ジフェノ
キノン誘導体、マロノニトリル、チオピラン系化合物、
テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキ
サントン、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオ
レノン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジ
ニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロア
ントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロ
モ無水マレイン酸などが挙げられる。特に、ジフェノキ
ノン誘導体、例えば3,5−ジメチル−3’,5’−ジ
tertブチルジフェノキノン、3,5,3’,5’−
テトラtertブチルジフェノキノン、3,5,3’,
5’−テトライソプロピルジフェノキノン、3,5,
3’,5’−テトラフェニルジフェノキノンなどが好適
に用いられ得る。
光体において含有され得る電子輸送剤としては、従来公
知の化合物が用いられ得る。その例としては、ジフェノ
キノン誘導体、マロノニトリル、チオピラン系化合物、
テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキ
サントン、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオ
レノン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジ
ニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロア
ントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロ
モ無水マレイン酸などが挙げられる。特に、ジフェノキ
ノン誘導体、例えば3,5−ジメチル−3’,5’−ジ
tertブチルジフェノキノン、3,5,3’,5’−
テトラtertブチルジフェノキノン、3,5,3’,
5’−テトライソプロピルジフェノキノン、3,5,
3’,5’−テトラフェニルジフェノキノンなどが好適
に用いられ得る。
【0032】上記電子輸送剤は、1種または2種以上混
合して用いられ得る。
合して用いられ得る。
【0033】上記電子輸送剤は、結着樹脂100重量部
に対して5〜100重量部、好ましくは10〜70重量
部となるように、結着樹脂に配合され得る。
に対して5〜100重量部、好ましくは10〜70重量
部となるように、結着樹脂に配合され得る。
【0034】(正孔輸送剤)本発明の電子写真用有機感
光体においては、正孔輸送剤を含有し得る。正孔輸送剤
を含有することにより有機感光体を正帯電および負帯電
の両方に用いることが可能となり、単層型としても用い
得る。
光体においては、正孔輸送剤を含有し得る。正孔輸送剤
を含有することにより有機感光体を正帯電および負帯電
の両方に用いることが可能となり、単層型としても用い
得る。
【0035】上記正孔輸送剤としては、従来公知の化合
物が用いられ得る。その例としては、オキサジアゾール
系化合物、スチリル化合物、カルバゾール系化合物、ピ
ラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルアミ
ン系化合物等のアミン誘導体、インドール系化合物、オ
キサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チア
ゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾー
ル系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合
物等が挙げられる。特にアミン誘導体が好ましい。例え
ば下記一般式(2)〜(4)で表される化合物が好まし
い。
物が用いられ得る。その例としては、オキサジアゾール
系化合物、スチリル化合物、カルバゾール系化合物、ピ
ラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルアミ
ン系化合物等のアミン誘導体、インドール系化合物、オ
キサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チア
ゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾー
ル系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合
物等が挙げられる。特にアミン誘導体が好ましい。例え
ば下記一般式(2)〜(4)で表される化合物が好まし
い。
【0036】
【化5】
【0037】ここで、式(2)中のR21〜R25、式
(3)中のR31〜R37、および式(4)中のR41〜R45
は、いずれもそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基
またはアルコキシ基を示し、それぞれのベンゼン環上で
複数あってもよい。また、式(4)中のzは1〜3の整
数を表す。
(3)中のR31〜R37、および式(4)中のR41〜R45
は、いずれもそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基
またはアルコキシ基を示し、それぞれのベンゼン環上で
複数あってもよい。また、式(4)中のzは1〜3の整
数を表す。
【0038】上記アミン誘導体の好適な例としては、下
記の化合物(a)が挙げられるが、これらに限定される
わけではない。
記の化合物(a)が挙げられるが、これらに限定される
わけではない。
【0039】
【化6】
【0040】正孔輸送剤は1種類のみを用い得、または
2種類以上を混合して用い得る。
2種類以上を混合して用い得る。
【0041】本発明の電子写真用有機感光体に正孔輸送
剤を含有させる場合、電子輸送剤と正孔輸送剤との割合
が、重量比で1:9〜9:1、好ましくは1:2〜2:
1となるように混合され得る。
剤を含有させる場合、電子輸送剤と正孔輸送剤との割合
が、重量比で1:9〜9:1、好ましくは1:2〜2:
1となるように混合され得る。
【0042】また、電子輸送剤および正孔輸送剤は、両
者の合計重量が、結着樹脂100重量部に対して、20
0重量部以下、好ましくは160〜60重量部となるよ
うに、結着樹脂に配合され得る。
者の合計重量が、結着樹脂100重量部に対して、20
0重量部以下、好ましくは160〜60重量部となるよ
うに、結着樹脂に配合され得る。
【0043】本発明の電子写真用有機感光体を、単層型
の有機感光体として用いる場合には、得られる有機感光
体層に両者の相互作用が不都合な影響を与えないよう
に、電子輸送剤および正孔輸送剤の組合せを選択する必
要がある。例えば、電子輸送剤および正孔輸送剤の組合
せによっては、両者が互いに会合して一種の電荷移動錯
体を形成することが知られている。このような電荷移動
錯体は、電子と正孔とを再結合させるために、結果とし
て見かけの量子収率を低下させ、有機感光体層の感度を
低下させる。本発明の有機感光体における電子輸送剤お
よび正孔輸送剤の組合せは、実質的に上記のような電荷
移動錯体は形成され得ない。
の有機感光体として用いる場合には、得られる有機感光
体層に両者の相互作用が不都合な影響を与えないよう
に、電子輸送剤および正孔輸送剤の組合せを選択する必
要がある。例えば、電子輸送剤および正孔輸送剤の組合
せによっては、両者が互いに会合して一種の電荷移動錯
体を形成することが知られている。このような電荷移動
錯体は、電子と正孔とを再結合させるために、結果とし
て見かけの量子収率を低下させ、有機感光体層の感度を
低下させる。本発明の有機感光体における電子輸送剤お
よび正孔輸送剤の組合せは、実質的に上記のような電荷
移動錯体は形成され得ない。
【0044】(結着樹脂)本発明の電子写真用有機感光
体において、上記の化合物(1)、電荷発生材料、電子
輸送剤、あるいは正孔輸送剤を分散させるために用い得
る結着樹脂としては、従来の有機感光体に使用されてい
る種々の樹脂が選択され得る。例えば、スチレン系重合
体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、
アイオノマ−等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、
アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ
樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、
フェノール樹脂、およびエポキシアクリレート等の光硬
化型樹脂等、各種の重合体が挙げられる。特に、スチレ
ン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系
共重合体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリアリレートが好ましい。
体において、上記の化合物(1)、電荷発生材料、電子
輸送剤、あるいは正孔輸送剤を分散させるために用い得
る結着樹脂としては、従来の有機感光体に使用されてい
る種々の樹脂が選択され得る。例えば、スチレン系重合
体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、
アイオノマ−等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、
アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ
樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、
フェノール樹脂、およびエポキシアクリレート等の光硬
化型樹脂等、各種の重合体が挙げられる。特に、スチレ
ン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系
共重合体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリアリレートが好ましい。
【0045】これらの結着樹脂は、1種類のみを用い
得、または2種類以上を混合して用い得る。
得、または2種類以上を混合して用い得る。
【0046】(その他の配合剤)本発明の電子写真用有
機感光体には更に、その電子写真学的特性に悪影響を及
ぼさない範囲で、公知の種々の配合剤を配合し得る。配
合剤の例としては、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重
項酸素クエンチャー、UV吸収剤、軟化剤、表面改質
剤、消泡剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、
アクセプター、ドナー等が挙げられる。
機感光体には更に、その電子写真学的特性に悪影響を及
ぼさない範囲で、公知の種々の配合剤を配合し得る。配
合剤の例としては、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重
項酸素クエンチャー、UV吸収剤、軟化剤、表面改質
剤、消泡剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、
アクセプター、ドナー等が挙げられる。
【0047】(有機感光体の構成)本発明の電子写真用
有機感光体は、典型的には、導電性基体上に、上記の化
合物(1)、電荷発生材料、電子輸送剤、および正孔輸
送剤が、いずれも上記の結着樹脂中に均一に分散された
単層型の有機感光層を形成した構成で、用いられ得る。
有機感光体は、典型的には、導電性基体上に、上記の化
合物(1)、電荷発生材料、電子輸送剤、および正孔輸
送剤が、いずれも上記の結着樹脂中に均一に分散された
単層型の有機感光層を形成した構成で、用いられ得る。
【0048】このような単層型の有機感光体層は、通常
約5〜約100μm、好ましくは約10〜約40μmの
層厚を有するように形成され得る。
約5〜約100μm、好ましくは約10〜約40μmの
層厚を有するように形成され得る。
【0049】本発明の有機感光体はまた、導電性基体上
に電荷発生層および電荷輸送層が積層された、積層型の
有機感光体を形成した構成で用い得る。この場合には、
上記の電荷発生材料は電荷発生層において結着樹脂中に
分散され、一方、上記の電子輸送剤および正孔輸送剤
は、電子輸送剤単独であるいは両者が電荷輸送層におい
て結着樹脂中に分散され得る。
に電荷発生層および電荷輸送層が積層された、積層型の
有機感光体を形成した構成で用い得る。この場合には、
上記の電荷発生材料は電荷発生層において結着樹脂中に
分散され、一方、上記の電子輸送剤および正孔輸送剤
は、電子輸送剤単独であるいは両者が電荷輸送層におい
て結着樹脂中に分散され得る。
【0050】このような積層型の有機感光体層は、通
常、電荷発生層および電荷輸送層がそれぞれ0.1〜2
μm、および、10〜50μmの層厚を有するように形
成され得る。
常、電荷発生層および電荷輸送層がそれぞれ0.1〜2
μm、および、10〜50μmの層厚を有するように形
成され得る。
【0051】また、積層型の有機感光体の他の例とし
て、電荷発生材料を含む電荷発生層を、電子輸送剤を含
む第1の電荷輸送層と正孔輸送剤を含む第2の電荷輸送
層との間に挟んだ、3層構造の有機感光層を導電性基体
上に形成し得る。
て、電荷発生材料を含む電荷発生層を、電子輸送剤を含
む第1の電荷輸送層と正孔輸送剤を含む第2の電荷輸送
層との間に挟んだ、3層構造の有機感光層を導電性基体
上に形成し得る。
【0052】上記の単層型または積層型感光体と、導電
性基体との間には、感光体の特性を阻害しない範囲でバ
リア層が形成され得る。積層型感光体においては、同様
なバリア層が、電荷発生層と電荷輸送層との間に形成さ
れ得る。また、単層型または積層型感光体の表面には保
護層が形成され得る。
性基体との間には、感光体の特性を阻害しない範囲でバ
リア層が形成され得る。積層型感光体においては、同様
なバリア層が、電荷発生層と電荷輸送層との間に形成さ
れ得る。また、単層型または積層型感光体の表面には保
護層が形成され得る。
【0053】(導電性基体)本発明の電子写真用有機感
光体に使用され得る導電性基体の例としては:アルミニ
ウム、銅、錫、白金、金、銀、バナジウム、モリブデ
ン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、インジウ
ム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単体;上記金属が蒸着
またはラミネートされたプラスチック材料;および、ヨ
ウ化アルミニウム、酸化錫、酸化インジウム等で被覆さ
れたガラス等の種々の導電性材料が挙げられる。さら
に、単層型感光体の場合には、積層型感光体において見
られる干渉稿等の発生がないことから、通常のアルミニ
ウム素管、特に膜厚が1〜50μmとなるようにアルマ
イト処理を施した素管を導電性基体として用い得る。
光体に使用され得る導電性基体の例としては:アルミニ
ウム、銅、錫、白金、金、銀、バナジウム、モリブデ
ン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、インジウ
ム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単体;上記金属が蒸着
またはラミネートされたプラスチック材料;および、ヨ
ウ化アルミニウム、酸化錫、酸化インジウム等で被覆さ
れたガラス等の種々の導電性材料が挙げられる。さら
に、単層型感光体の場合には、積層型感光体において見
られる干渉稿等の発生がないことから、通常のアルミニ
ウム素管、特に膜厚が1〜50μmとなるようにアルマ
イト処理を施した素管を導電性基体として用い得る。
【0054】(感光体の調製)本発明の有機感光体は、
例えば単層型感光体の場合には、上記化合物(1)、電
荷発生材料、電子輸送剤、および正孔輸送剤を、結着樹
脂と共に溶剤中に溶解または分散させることにより塗布
液を調製し、この塗布液を導電性基体上に塗布した後、
乾燥することによって製造し得る。
例えば単層型感光体の場合には、上記化合物(1)、電
荷発生材料、電子輸送剤、および正孔輸送剤を、結着樹
脂と共に溶剤中に溶解または分散させることにより塗布
液を調製し、この塗布液を導電性基体上に塗布した後、
乾燥することによって製造し得る。
【0055】上記塗布液を調製するには、従来公知の混
合装置、例えば、ロールミル、ボールミル、アトライ
タ、ペイントシェイカー、あるいは超音波分散器等が利
用し得る。また、塗布液を導電性基体上に塗布するに
は、従来公知の塗布手段が採用し得る。
合装置、例えば、ロールミル、ボールミル、アトライ
タ、ペイントシェイカー、あるいは超音波分散器等が利
用し得る。また、塗布液を導電性基体上に塗布するに
は、従来公知の塗布手段が採用し得る。
【0056】上記塗布液を調製するために使用し得る溶
剤の例としては:メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘキサン、
オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素;ジク
ロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベン
ゼン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコール等のエーテ
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル
類;ジメチルホルムアミド;およびジメチルスルホキシ
ド等、種々の有機溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、
二種以上を混合しても用い得る。
剤の例としては:メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘキサン、
オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素;ジク
ロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベン
ゼン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコール等のエーテ
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル
類;ジメチルホルムアミド;およびジメチルスルホキシ
ド等、種々の有機溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、
二種以上を混合しても用い得る。
【0057】
【実施例】以下に、実施例に基づき、本発明をより詳細
に説明する。
に説明する。
【0058】(実施例1〜3)下記化合物(A)、化合
物(B)、あるいは化合物(C)5重量部、電荷発生材
料としてX型メタルフリーフタロシアニン5重量部、電
子輸送剤として3,5−ジメチル−3’,5’−ジte
rtブチルジフェノキノン30重量部、正孔輸送剤とし
て下記化合物(a)50重量部、結着樹脂としてポリカ
ーボネートを100重量部、および溶媒としてテトラヒ
ドロフラン800重量部を、ボールミルで50時間混合
分散することにより塗布液を調製した。
物(B)、あるいは化合物(C)5重量部、電荷発生材
料としてX型メタルフリーフタロシアニン5重量部、電
子輸送剤として3,5−ジメチル−3’,5’−ジte
rtブチルジフェノキノン30重量部、正孔輸送剤とし
て下記化合物(a)50重量部、結着樹脂としてポリカ
ーボネートを100重量部、および溶媒としてテトラヒ
ドロフラン800重量部を、ボールミルで50時間混合
分散することにより塗布液を調製した。
【0059】
【化7】
【0060】
【化8】
【0061】この塗布液を、導電性基体としてのアルミ
ニウム素管上に塗布した後、100℃で60分間熱風乾
燥することにより、15〜20μmの層厚を有する単層
型の電子写真用有機感光体を得た。ここで、化合物
(A)を用いた感光体を実施例1、化合物(B)を用い
た感光体を実施例2、および化合物(C)を用いた感光
体を実施例3とした。
ニウム素管上に塗布した後、100℃で60分間熱風乾
燥することにより、15〜20μmの層厚を有する単層
型の電子写真用有機感光体を得た。ここで、化合物
(A)を用いた感光体を実施例1、化合物(B)を用い
た感光体を実施例2、および化合物(C)を用いた感光
体を実施例3とした。
【0062】(比較例1)上記化合物(A)〜(C)を
用いないこと以外は実施例1〜3と同様にして、電子写
真用有機感光体を得た。
用いないこと以外は実施例1〜3と同様にして、電子写
真用有機感光体を得た。
【0063】(感光体の光感度評価)ドラム感度試験装
置(GENTEC社製)を用いて、上記実施例1〜3お
よび比較例1で得られた各感光体に印加電圧を加えて7
00Vに帯電させ、バンドパスフィルターにより780
nm(半値幅20nm)に単色化した光(光源:ハロゲ
ンランプ)を16μW/cm2の光強度で感光体表面に
80msec照射した。そして、露光後3300mse
c経過後の感光体の表面残留電位VL(単位ボルト
(V))を測定するとともに、半減露光量E1/2(単位
μJ/cm2)を以下の数式から算出した。
置(GENTEC社製)を用いて、上記実施例1〜3お
よび比較例1で得られた各感光体に印加電圧を加えて7
00Vに帯電させ、バンドパスフィルターにより780
nm(半値幅20nm)に単色化した光(光源:ハロゲ
ンランプ)を16μW/cm2の光強度で感光体表面に
80msec照射した。そして、露光後3300mse
c経過後の感光体の表面残留電位VL(単位ボルト
(V))を測定するとともに、半減露光量E1/2(単位
μJ/cm2)を以下の数式から算出した。
【0064】
【数1】
【0065】ここで、Iはドラム表面照度、t1/2は表
面電位が初期値(700V)の1/2(すなわち350
V)となるまでに要する時間である。
面電位が初期値(700V)の1/2(すなわち350
V)となるまでに要する時間である。
【0066】その結果を下記表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】ここで、感光体の光感度が高いほど、残留
電位(VL)および半減露光量(E1/2)はいずれも小さ
い値となる。表1からわかるように、実施例1〜3で得
られた感光体はいずれも、比較例1の感光体に比べて著
しく光感度が改善されていることが明かとなった。
電位(VL)および半減露光量(E1/2)はいずれも小さ
い値となる。表1からわかるように、実施例1〜3で得
られた感光体はいずれも、比較例1の感光体に比べて著
しく光感度が改善されていることが明かとなった。
【0069】
【発明の効果】以上の記載から明かなように、本発明に
よれば、下記一般式(1)で表される化合物;
よれば、下記一般式(1)で表される化合物;
【0070】
【化9】
【0071】(ここでRは、低級アルキル基、フェニル
基、アリール基を示し、XおよびYは、それぞれ独立し
て、OまたはSを示す。)を含有する有機感光層を、導
電性基体上に設けることにより、光感度に優れた電子写
真用有機感光体を提供し得る。
基、アリール基を示し、XおよびYは、それぞれ独立し
て、OまたはSを示す。)を含有する有機感光層を、導
電性基体上に設けることにより、光感度に優れた電子写
真用有機感光体を提供し得る。
Claims (3)
- 【請求項1】 導電性基体上に有機感光層を設けた電子
写真用有機感光体であって、 該有機感光層が、下記一般式(1)で表される化合物; 【化1】 (ここで、Rは、低級アルキル基、フェニル基、アリー
ル基を示し、XおよびYは、それぞれ独立して、Oまた
はSを示す。)を含有する、 電子写真用有機感光体。 - 【請求項2】 前記有機感光層が、電荷発生材料として
X型メタルフリーフタロシアニンを含有する、 請求項1に記載の電子写真用有機感光体。 - 【請求項3】 前記有機感光層が、電子輸送剤としてジ
フェノキノン誘導体を含有する、 請求項1または2に記載の電子写真用有機感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29846993A JPH07152179A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 電子写真用有機感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29846993A JPH07152179A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 電子写真用有機感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07152179A true JPH07152179A (ja) | 1995-06-16 |
Family
ID=17860113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29846993A Withdrawn JPH07152179A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 電子写真用有機感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07152179A (ja) |
-
1993
- 1993-11-29 JP JP29846993A patent/JPH07152179A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010130 |