JPH0715163U - 炭酸ガス溶接用コンタクトチップ - Google Patents

炭酸ガス溶接用コンタクトチップ

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JPH0715163U
JPH0715163U JP4685193U JP4685193U JPH0715163U JP H0715163 U JPH0715163 U JP H0715163U JP 4685193 U JP4685193 U JP 4685193U JP 4685193 U JP4685193 U JP 4685193U JP H0715163 U JPH0715163 U JP H0715163U
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JP
Japan
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hole
welding wire
contact tip
tip
welding
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JP4685193U
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浩紀 藤原
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Topre Corp
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Topre Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンタクトチップから溶接ワイヤーへの確実な
接触給電と、両者間の摩擦抵抗減少による溶接ワイヤー
の円滑な送給とを両立させる。 【構成】コンタクトチップ1の貫通孔3を段付き形状と
する。この貫通孔大径部に、両端に鍔の有る内挿管9を
挿着する。この内挿管9に溶接ワイヤー2を通す。コン
タクトチップの側面に押しネジ10を設け、内挿管9を
介して溶接ワイヤーをたわませる。押しネジ10の進退
でたわみを調節し、溶接ワイヤーを貫通孔の先端内面に
密着させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は炭酸ガス溶接用コンタクトチップの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンタクトチップから溶接ワイヤーへの給電は、基本的には図2の如く コンタクトチップ1の中心を貫通する孔3と溶接ワイヤー2との接触によるもの であり、図においてはコンタクトチップの先端内縁Bと、ほぼ中央の内壁部Aが 給電点となっている。なお図のCは溶接点を示している。しかし、この方式では 先端内縁の摩耗とか漸次送給される溶接ワイヤーの撓み具合により給電点の位置 が移動し、給電点と溶接点との距離が変動するため、溶け込み量のバラツキ等の 品質不良が生じ、時にはバーンバックによりコンタクトチップと溶接ワイヤーが 溶着し稼働停止に至る場合もある。
【0003】 そこで本出願人は、図3に示すコンタクトチップ(実公平3−12459号) を先に開示した。このコンタクトチップは貫通孔3の一部を切り開き、露出した 溶接ワイヤーをブロック材7とバネ板8で狭圧して給電点としたものであって、 基本的には給電点の位置が固定する結果、安定した溶接品質が得られ平均寿命が 長くなるという利点をもっている。
【0004】 その反面、挟圧による摩擦抵抗が大きいため溶接ワイヤーの送給不調を生じ易 く、これを避けるためバネ板8を弱くすると挟圧部からの給電が不安定になり、 溶け込み量のバラツキやバーンバックを完全に解消したとは言えなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本考案の目的は、従来技術のこのような問題を解消し、溶接ワイヤーを意図的 に撓ませ、且つその撓み量を任意に調節して貫通孔3の先端内縁と密着させるこ とにより、安定した給電点位置を有するコンタクトチップを提供する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案の構成の主要部を図1に示す。図中1は銅または銅合金製のコンタクト チップで、軸方向に、溶接ワイヤー2の貫通孔3が設けてある。4はセラミック 材からなる釣鐘状の保護カバーで、コンタクトチップ1の本体との間に空隙を持 たせてネジ込みにより取り付けられ、その先端には、貫通孔3と連通する溶接ワ イヤー2の出口孔5が形成されている。
【0007】 貫通孔3は従来と異なり段付き形状で、その内径はコンタクトチップの先端部 では従来のものと同じく溶接ワイヤーの線径に適合する小径に、その手前は大径 につくられている。そしてこの大径部に、溶接ワイヤーを案内する内挿管9が挿 入されている。
【0008】 内挿管9は、好ましくは可撓性材料からなり、溶接ワイヤーの線径に適合する 細管の両端に鍔を備えた形状であり、この鍔で大径部の所定の位置に、中央部が 浮いた状態で保持されている。そして、この中央部に向かってコンタクトチップ 1の側面から押しネジ10がもうけられ、このネジを進退させることによって内 挿管9及びその中を通る溶接ワイヤーに撓みを与え、且つその程度を任意に調節 できるようになっている。
【0009】
【作用】
溶接作業に際して、先ず使用する溶接ワイヤーに適合する内挿管をコンタクト チップの貫通孔内に挿着して溶接ワイヤーを通し、その先端を、貫通孔の先端を 経て保護カバーの出口孔から出しておく。次にこの状態で押しネジを進ませて溶 接ワイヤーを撓ませ、図示の如く、溶接ワイヤーがその弾性反発力で貫通孔の先 端内縁と確実に密着する角度に撓み量を調節することにより、その密着部分が給 電点となる。
【0010】 そして摩耗その他の原因で両者の密着が損なわれた場合にも、押しネジの調節 によって容易に補正でき、コンタクトチップから溶接ワイヤーへの安定して給電 を保つことができる。その結果、溶接点と給電点の距離の短縮効果も相まって溶 接条件が安定し、従来のものに比べて溶接品質が格段に向上する。
【0011】 また、保護カバーとその内側空隙がスパッターや溶接熱を遮るため、コンタク トチップおよびその内部に挿着されている内挿管の劣化が少なく、従来のものと は比較にならないほどの長寿命が得られる。
【0012】 ちなみに実開昭63−133880号には、コンタクトチップ自体を屈曲させ ることによりその軸心の貫通孔を屈曲させ、コンタクトチップと溶接ワイヤーの 屈曲部における接触・給電を促進する方式(図4参照)が載っている。しかし、 この方式には蛇行する溶接ワイヤーの送給抵抗が大きくなること、溶接ワイヤー の撓み量(屈曲)を任意に調節できないなどの問題があり、その点で本考案と異 なっている。
【0013】
【実施例】
以下、本考案と従来タイプのものなどとの比較試験の結果を説明する。
【0014】 この試験は数枚のパネルを溶接して自動車の車体構成部品を組み立てるライン で行なった。試験方法は、6軸関節型の溶接ロボットを用い電圧22〜24V、 電流230〜250Aの条件で、コンタクトチップの損耗状態および溶接品質を 確かめながら溶接を続ける。そして、交換するまでにそのコンタクトチップで溶 接した溶接線の長さを、そのコンタクトチップの寿命とした。
【0015】 供試した資料はワイヤーを挟圧する手段も保護カバーもない普通のコンタクト チップ(図2)を従来資料として、これと本考案(図1)との比較を主体とし、 併せて、本出願人の実公平3−12459号のもの(図3)を従来資料2とし、 各資料それぞれ100本について比較試験を行なった。
【0016】 その結果は、試料1の平均寿命(溶接線長の平均値)68mに対して試料2は 1365mと約20倍の平均寿命を示したが、試験開始後まもなくバーンバック を生じたため試験を中止した試料が13本あった。
【0017】 これに対して、本考案試料の場合は平均寿命1498mで試料2と同等以上の 長寿命があり、しかもバーンバック等のトラブルを生じた試料は2本であった。 以上の結果について考察すれば次の通りである。
【0018】 先ず普通のチップでは、図2に模式的に示す如く撓んだワイヤーとコンタクト チップとの接触点A、Bでワイヤーに給電される。但し接触の程度や位置、即ち 溶接点Cと給電点の距離はワイヤーの撓み具合に従って始終変化し、それにつれ て溶接品質も変動する。尚、コンタクトチップの寿命は、このタイプのデータを 標準と見ることができる。
【0019】 一方、溶接ワイヤーをブロック材7で挟圧して給電点とした試料2(図3)の 場合は、給電点が一定することと保護カバーによる遮熱効果とが相まって寿命が 普通のものに比べて著しく(約20倍)延びている。その反面、挟圧箇所の摩擦 抵抗が大きいと溶接ワイヤーの送給不調を生じるためにバネ板8を弱く設定する 必要があるが、その設定にバラツキは避けられず、バネ圧が弱すぎる場合は挟圧 部からの給電が不安定になり、バーンバック等の不具合が生じる。
【0020】 これに対して、本考案のものは普通タイプの約22倍、試料2と比べても同等 以上の寿命が得られていて、溶接ワイヤーの送給不調や給電不安定のトラブルも 無い。この理由は、本考案のものは溶接ワイヤーへの給電が貫通孔の先端内縁で 行なわれるために図2はもとより図3のものに比べても溶接点との距離が短く、 それだけ溶接条件が有利なことと、従来のものは溶接ワイヤーの屈曲または拘束 部位で給電するため、円滑なワイヤーの送給と安定した給電とが両立し難いのに 対し、本考案のものは屈曲部位と給電点異なるため、このような矛盾を生じない ことにあると考えられる。
【0021】 尚、保護カバーは、コンタクトチップの高温になる部分との間に空隙を保って いるために、熱膨張に伴う破損の恐れは無い。またコンタクトチップ本体への取 付がネシ込みなので、交換および再利用が容易である。
【0022】
【考案の効果】
このように、本考案のコンタクトチップは安定した溶接品質を保ちつつ長期間 の使用に耐えることができるために、消耗品コストの節減や交換回数の減少によ る作業能率の向上など、本考案の実施により得られる利益は極めて大きいと評価 される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図。
【図2】従来の一般的なコンタクトチップを説明する図
面。
【図3】従来の改良型コンタクトチップを説明する図
面。
【図4】従来開示された他のコンタクトチップを示す部
分断面図。
【符号の説明】
1 コンタクトチップ本体 2 溶接ワイヤー 3 貫通孔 4 保護カバー 5 出口孔 9 内挿管 10 押しネジ

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接ワイヤー2の貫通孔3が軸心に設け
    られ、溶接ワイヤーの出口孔5を有するセラミック質の
    保護カバー4を先端部との間に空隙を持たせて設けたコ
    ンタクトチップ1において、貫通孔3の形状を先端側が
    小径の段付き孔とし、貫通孔3の大径部に溶接ワイヤー
    を案内する、両端部に鍔の有る形状の内挿管9を備え、
    この内挿管9の中央部に向かってコンタクトチップ1の
    側面に押しネジ10を設け、この押しネジ10が内挿管
    9を撓ませると溶接ワイヤーが貫通孔の先端内縁と密着
    して給電される構成としたことを特徴とする、炭酸ガス
    溶接用コンタクトチップ。
  2. 【請求項2】 内挿管9が可撓性材料からなる、請求項
    1に記載の炭酸ガス溶接用コンタクトチップ。
  3. 【請求項3】 保護カバー4のコンタクトチップ1への
    取付がねじ込みによる、請求項1または請求項2に記載
    の炭酸ガス溶接用コンタクトチップ。
JP4685193U 1993-08-06 1993-08-06 炭酸ガス溶接用コンタクトチップ Pending JPH0715163U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009031704A1 (ja) * 2007-09-07 2009-03-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha アーク溶接用トーチ、コンタクトチップの給電部の摩耗検知システム、およびコンタクトチップの摩耗検知方法

Cited By (3)

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WO2009031704A1 (ja) * 2007-09-07 2009-03-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha アーク溶接用トーチ、コンタクトチップの給電部の摩耗検知システム、およびコンタクトチップの摩耗検知方法
JP2009061489A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Toyota Motor Corp アーク溶接用トーチ、コンタクトチップの給電部の摩耗検知システム、およびコンタクトチップの摩耗検知方法
US8309887B2 (en) 2007-09-07 2012-11-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Arc-welding torch, wear detection system for power supply portion of contact tip, and wear detection method for contact tip

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