JPH0714983B2 - スチレン−共役ジエン共重合体ゴム - Google Patents

スチレン−共役ジエン共重合体ゴム

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JPH0714983B2
JPH0714983B2 JP60092358A JP9235885A JPH0714983B2 JP H0714983 B2 JPH0714983 B2 JP H0714983B2 JP 60092358 A JP60092358 A JP 60092358A JP 9235885 A JP9235885 A JP 9235885A JP H0714983 B2 JPH0714983 B2 JP H0714983B2
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styrene
rubber
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copolymer
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文雄 堤
理 近藤
満彦 ▲榊▼原
昇 大嶋
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日本合成ゴム株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヒステリシスロスが大で、すなわち反発弾性
が小さく、かつその温度依存性が小さく、さらに破壊強
度および伸びの破壊特性に優れた、防振材として好適な
スチレン−共役ジエン共重合体ゴムに関する。
〔従来の技術〕
近年自動車、オートバイ等の交通手段、さらには、産業
機械等の騒音や振動を防止する上から、防振あるいは制
振特性の優れたゴム材料が要求されている。これら防振
あるいは制振材料は極めて苛酷な条件下で使用されるの
で、ヒステリシスロスが大きい上に破壊特性に優れたい
わゆるタフな材料が要求される。
従来これらの要求を満たすための材料として、天然ゴム
や合成ゴムに多量の油、カーボンブラツクを配合して使
用したり、あるいは比較的ガラス転移温度(Tg)の高い
ポリマーをブレンドして用いられてきた。
一般に油を配合した場合、反発弾性は小さくなり防振特
性は向上するものの圧縮永久歪、破壊特性が低下する欠
点がある。また、多量のカーボンブラツクを使用すると
混練り時および成形時の加工性、加硫物の発熱特性が低
下する欠点を有する。さらに比較的Tgの高いポリマーを
ブレンドした場合、ヒステリシスロスの温度依存性が大
きく、低温特性に劣るといつた欠点がある。
一方、防振材の実用条件をみるとその使用温度は広範囲
に及んでおり、その結果ヒステリシスロスの温度依存性
の小さい防振材料が要求されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、かかる欠点を有せず、すなわち混練り時
および成形時の加工性を低下させることなく、良好な破
壊特性を有し、ヒステリシスロスが大きく、かつその温
度依存性が小さく、特に防振材用途に好適なゴムを得る
べく鋭意研究を行なった。
〔問題点を解決するための手段〕
その結果、乳化重合によつて得られるスチレン−共役ジ
エン重合体ゴムであつて、下記の要件を満足するものが
優れた防振性を有することを見出し、かかる知見に基づ
いて本発明を達成した。
すなわち本発明は、乳化重合によつて得られたスチレン
と共役ジエンの共重合体であって、共役ジエン部分のビ
ニル結合量が20モル%以下で、その平均結合スチレン含
量が40重量%を超え70重量%以下で、結合スチレンの組
成分布幅が30%以上で、該組成分布幅全域にわたつて共
重合体が分布しており、かつ極限粘度(トルエン中、30
℃)が0.1〜6dl/gであることを特徴とする防振材として
好適なスチレン−共役ジエン共重合体ゴムを提供するも
のである。
以下に本発明を詳述すれば、本発明の共重合体ゴム中の
平均結合スチレン含量は、40重量%を超え70重量%以下
で、好ましくは45〜65重量%、さらに好ましくは50〜60
重量%で特に優れた効果が得られる。
また、本発明共重合体ゴム中の結合スチレンの組成分布
幅は30%以上、好ましくは40%以上である。該分布幅が
30%より狭いとゴムのヒステリシスロスの温度依存性が
大となり、防振特性上好ましくない。さらに、本発明に
おいては、上記結合スチレンの組成分布幅全域にわたつ
て共重合体が分布していることが必要で、さもないと本
発明の効果は得られない。
本発明における結合スチレンの組成分布は、SHNYA TERA
MACHIの方法(J.Macromol Sci.Chem.A4(8)1785,197
0)に従つて、シクロヘキサン/イソオクタン混合溶媒
およびベンゼン/メチルエチルケトンを用いてクロス分
別し測定した。
なお、ポリマー中のスチレン含有率は1H−NMRにて求め
重量分率で示した。
次に本発明の共重合体ゴムの分子量は、加工性の点から
固有粘度(トルエン中、30℃)で0.1〜6dl/g、好ましく
は0.5〜4dl/g、ムーニー粘度 で示せば好ましくは20〜150、特に好ましくは30〜100の
範囲が好適である。
なお、本発明共重合体ゴム中の共役ジエン部分のミクロ
構造のビニル結合量は、本発明の共重合体ゴムが乳化重
合法により得られたものであるところから、周知の如く
その値は20モル%より小さいものである。
本発明の共重合体ゴムの共役ジエンとしては、ブタジエ
ン、イソプレン、ペンタジエン等が挙げられるが、ブタ
ジエンが好ましい。
本発明の共重合体ゴムの製法について述べれば、具体的
にはスチレンの一部または全部を除く乳化重合薬品を反
応器に添加後、重合開始と同時に連続的にスチレンを反
応終了時にまで添加する方法、あるいは共役ジエンの一
部または全部を除く乳化重合薬品を反応器に添加後、重
合開始と同時連続的に共役ジエンを反応終了時にまで添
加する方法、あるいはまたスチレンと共役ジエンの組成
比を連続的に変えながら反応器に添加して重合する方法
などにより得ることができる。
本発明の共重合体ゴムは他のジエン系ゴムとブレンドし
て用いることができる。他のジエン系ゴムとしては天然
ゴム、シスポリイソプレンゴム、他の乳化重合SBR、シ
スポリブタジエン、エチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムなどがある。
本発明の共重合体ゴムには伸展油として芳香族系オイ
ル、ナフテン系オイル、パラフイン系オイルを加えるこ
とができ、特に芳香族オイルが本発明の目的とする物性
の点から好ましい。芳香族性の高いオイルは、ゴムのヒ
ステリシスロスを高め、その温度依存性を小さくするの
で防振特性上好ましい。
伸展油の添加量は、ゴム分100重量部に対して200重量部
以下、特に10〜100重量部が好ましい。
補強剤としてはカーボンブラツク、炭酸カルシウム、シ
リカなどが用いられ、その他通常のゴム溶配合剤を用い
て混練り、加硫を行なうことができる。
〔作用〕
本発明の共重合体ゴムにおいて、前述の如き特性を生ず
るメカニズムは明らかではないが、前述の本発明の要件
の相互作用によつて優れた防振特性並びに破壊特性が得
られるものと考えられる。
〔実施例〕
次に実施例によつて本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に制約さ
れるものではない。
実施例および比較例において、破壊特性は破壊強力、破
壊伸び、防振特性は25℃、50℃、80℃における反発弾性
にて評価し、反発弾性はその値が小さくまた温度依存性
の小さい方が良好である。
加工性は、押し出し機による押し出し時の配合物の形
状、ハダと、ロール加工時の巻付性を以下の様に点数
にて評価した(第3表中の数字はとの合計値)。
押し出し時の配合物の形状、ハダ 5 4 3 2 1 良 ← → 悪 ロール巻付性 5 4 3 2 1 良 ← → 悪 なお、実施例および比較例における割合を示す部は重量
による。
実施例1 第1表に示した基本的な乳化重合処方に従い、容量100
の重合反応容器に42部の1,3−ブタジエンとt−ドデ
シルメルカプタン0.25部を添加した。反応器温度を7℃
とし、パラメンタンハイドロパーオキサイド0.10部を添
加して重合を開始した。重合開始直後から転化率が62%
に至るまでの間、スチレン58部を一定速度で連続添加し
た。転化率が62%に達した時点でジエチルヒドロキシル
アミン0.15部を添加して反応を停止させた。
次いで常法に従つて未反応モノマーを回収し、硫酸と塩
によりポリマーを凝固させてクラムとした後、脱水乾燥
してゴムを得た。得られたゴムについて結合スチレンの
組成分布を前述の方法で求め第1図に示した。第1図で
は結合スチレンの組成分布幅が広く、該組成分布幅全域
にわたつて共重合体が分布している。
また、第2表に示した配合処方に従つて250ccプラスト
ミルで混練りを行ない、145℃で30分間プレス加硫し
た。物性評価結果を第3表に示した。
実施例2 1,3−ブタジエン添加量を35部とし、t−ドデシルメル
カプタン添加量を0.21部とし、スチレン添加量を65部と
した以外は実施例1と同様の処理を行なつた。得られた
ゴムについて結合スチレンの組成分布を測定し、その結
果を第2図に示した。第2図では結合スチレンの組成分
布幅が広く、該組成分布幅全域にわたつて共重合体が分
布している。また、実施例1と同様にして物性を評価
し、結果を第3表に示した。
実施例3 混練り時の伸展油としてV.G.C. 1.16のものを用いた以
外は実施例2と同様の処理を行なつた。実施例1と同様
にして得られたゴムの物性を評価し、結果を第3表に示
した。
比較例1 1,3−ブタジエン添加量を63部、t−ドデシルメルカプ
タン添加量を0.28部、スチレン添加量を37部とした以外
は実施例1と同様の処理を行なつた。実施例1と同様に
して得られたゴムの物性を評価し、結果を第3表に示し
た。
比較例2 1,3−ブタジエン添加量を13部、t−ドデシルメルカプ
タン添加量を0.09部、スチレン添加量を87部とした以外
は実施例1と同様の処理を行なつた。実施例1と同様に
して得られたゴムの物性を評価し、結果を第3表に示し
た。
比較例3 1,3−ブタジエン添加量を44部、スチレン添加量を56
部、t−ドデシルメルカプタン添加量を0.21部とし、モ
ノマーを一括添加した外は実施例1と同様の処理を行な
つた。実施例1と同様にして得られたゴムの物性を評価
し、結果を第3表に示した。
比較例4 1,3−ブタジエン添加量を61.2部、t−ドデシルメルカ
プタン添加量を0.14部とし、パラメンタンハイドロパー
オキサイド0.10部を添加し、温度10℃の条件下で乳化重
合を開始した。反応が49%に達した時点で38.8部のスチ
レンを加え反応を継続させ、全モノマーの転化率が60%
に達した時点で反応を停止させた。
得られたゴムについて結合スチレンの組成分布を測定
し、その結果を第3図に示した。第3図では外組成分布
幅が極めて狭い。また、実施例1と同様にしてゴムの物
性を評価し、結果を第3表に示した。
〔発明の効果〕 第3表から明らかなように、実施例1,2,3は比較例3
(結合スチレンの組成分布幅が小)に比べ反発弾性が小
さく、すなわちヒステリシスロスが大きく、その温度依
存性が小さいのみならず、破壊特性、加工性が改良され
た良好な防振材特性を示す。比較例1,4は平均結合スチ
レン量が少ないためヒステリシスロスが極めて小さく、
比較例2は平均結合スチレン量が多いため破壊特性が著
しく劣る。
本発明は、ヒステリシスロスが大で、すなわち反発弾性
が小さく、かつその温度依存性が小さく、さらに破壊強
度および伸びの破壊特性に優れた、防振材として好適な
スチレン−共役ジエン共重合体ゴムを提供するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は、それぞれ実施例1,2および比較例4で得
られた共重合体ゴムの結合スチレンの組成分布を示す棒
グラフで、横軸は結合スチレン量、縦軸は重量百分率を
示す。
フロントページの続き (72)発明者 大嶋 昇 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−93709(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乳化重合によって得られたスチレンと共役
    ジエンの共重合体であって、共役ジエン部分のビニル結
    合量が20モル%以下で、その平均結合スチレン含量が40
    重量%を超え70重量%以下で、結合スチレンの組成分布
    幅が30%以上で、該組成分布幅全域にわたって共重合体
    が分布しており、かつ極限粘度(トルエン中、30℃)が
    0.1〜6dl/gであることを特徴とする防振材として好適な
    スチレン−共役ジエン共重合体ゴム。
JP60092358A 1985-05-01 1985-05-01 スチレン−共役ジエン共重合体ゴム Expired - Lifetime JPH0714983B2 (ja)

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