JPH07149818A - 食品容器用芳香族ビニル樹脂の製造法 - Google Patents

食品容器用芳香族ビニル樹脂の製造法

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JPH07149818A
JPH07149818A JP30196093A JP30196093A JPH07149818A JP H07149818 A JPH07149818 A JP H07149818A JP 30196093 A JP30196093 A JP 30196093A JP 30196093 A JP30196093 A JP 30196093A JP H07149818 A JPH07149818 A JP H07149818A
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JP
Japan
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aromatic vinyl
monomer
less
vinyl monomer
monomers
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Application number
JP30196093A
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English (en)
Inventor
Masanobu Imayoshi
正暢 今吉
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 芳香族ビニル単量体の重合体であって、重量
平均分子量が20万以上70万以下であり、残存芳香族
ビニル単量体が100ppm以下であることを特徴とす
る食品容器用芳香族ビニル樹脂の製造において、芳香族
ビニル単量体を連続的に重合する工程後、200℃以上
の温度、100torr以下の圧力の直列に組合せた2
段以上の脱揮工程において、まず第1段の脱揮で残存芳
香族ビニル単量体が200〜10000ppmとなった
後、下式で表わされるフェノール系熱劣化防止剤0.0
1〜0.5重量部を添加、混合後、第2段以降の脱揮を
行うことを特徴とする食品容器用芳香族ビニル樹脂の製
造法。 【化1】 【効果】 本発明の製造方法により、残留芳香族ビニル
モノマー量が100ppm以下であり食品容器として好
適に使用できる低臭気の芳香族ビニル樹脂を製造するこ
とが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】芳香族ビニル樹脂であるスチレン
系樹脂はその優れた成形性により、各種工業材料、電気
製品材料、雑貨、食品容器、包装材料として広く使用さ
れている。本発明はこれらの中でも特に食品容器として
好適に使用できる低臭気のスチレン系樹脂の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族ビニル樹脂は工業的にはラジカル
重合法を用いて、連続塊状重合法、懸濁重合法、あるい
は乳化重合法により製造される。これらの重合法におい
て未反応の芳香族ビニル単量体を除去する方法として、
例えばポリスチレンの連続塊状重合法では、蒸発缶ある
いは押出機を用いてスチレン単量体及び/または重合溶
媒を高温かつ減圧下で脱揮する方法等が用いられてい
る。これらの脱揮工程において水等を添加する方法も広
く知られている。しかしながらこれらの方法では、スチ
レン単量体の除去率を高めるために脱揮温度を高くした
り、真空暴露時間を長くすると、ポリスチレンの熱分解
によるスチレン単量体の生成により樹脂中に残存するス
チレン単量体の量を100ppm以下に低減することが
極めて困難である。
【0003】本発明に用いられる化1により示されるフ
ェノール系熱劣化防止剤に関しては特開平5−1708
25号公報において金型へのオイル付着低減を目的とし
たモノビニル芳香族の2量体、3量体等の低分子量成分
の低減に関して示されているが本発明の効果である単量
体の低減による芳香族ビニル樹脂の低臭気化に関しては
なんら開示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の未反応芳香族ビ
ニル単量体の除去方法で得られる芳香族ビニル重合体、
例えばポリスチレンでは、通常300ppm以上のスチ
レン単量体を含んでおり、このようなポリスチレンを用
いた成形品は、使用時に臭気が問題となる場合がある。
特に食品容器のように食品と直接接触する用途において
は使用目的から残留スチレンモノマー量を低減した低臭
気のポリスチレンが求められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
鋭意検討を重ねた結果、本発明者らは、芳香族ビニル樹
脂を製造する際の脱揮工程において特定のフェノール系
熱劣化防止剤を特定の添加量で使用して脱揮することに
より臭気の低減に予想だにしない改善効果を得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち本発明は芳香族ビニル単量体の重合体
であって、重量平均分子量が20万以上70万以下であ
り、残存芳香族ビニル単量体が100ppm以下である
食品容器用芳香族ビニル樹脂の製造において、芳香族ビ
ニル単量体を連続的に重合する工程後、200℃以上の
温度、100torr以下の圧力の直列に組合せた2段
以上の脱揮工程において、まず第1段の脱揮で残存芳香
族ビニル単量体が200〜10000ppmとなった
後、化1で表わされるフェノール系熱劣化防止剤0.0
1〜0.5重量部を添加、混合後、第2段以降の脱揮を
行うことを特徴とする食品容器用芳香族ビニル樹脂の製
造方法に関するものである。
【0007】本発明において原料として用いる芳香族ビ
ニル単量体としては、スチレン、αメチルスチレン、あ
るいはpメチルスチレン等を挙げることができる。これ
らを単独あるいは2種以上共重合させることも可能であ
る。また更にビニル単量体として、メタアクリル酸およ
びそのエステル、アクリル酸およびそのエステル、ある
いはアクリロニトリル等を芳香族ビニル単量体と共重合
することも可能である。これらの芳香族ビニル単量体を
重合する方法に関しては特に制限は無く、連続塊状重合
法、懸濁重合法、乳化重合法で製造することができる。
また重合は、有機過酸化物やアゾ系開始剤のような重合
開始剤を使用してもよいし、あるいは重合開始剤を使用
しない熱重合法でもよい。
【0008】化1で表わされるフェノール系熱劣化防止
剤を添加し脱揮する方法には特に制限はないが、連続重
合法において芳香族ビニル単量体を連続的に重合する工
程後、200℃以上の温度、100torr以下の圧力
の直列に組合せた2段以上の脱揮工程において、まず第
1段の脱揮で残存芳香族ビニル単量体が200〜100
00ppmとなった後、化1で表わされるフェノール系
熱劣化防止剤を少量の溶媒に溶解した溶液として、ある
いは融点以上の温度で融解したものを定量ポンプで脱揮
工程中に導入してもよい。
【0009】
【実施例】次に実施例および比較例によって本発明をさ
らに詳細に説明する。なお実施例中の残留スチレンモノ
マーの定量は下記のガスクロマトグラフィー法により実
施した。 測定条件 検出方法 : 水素炎検出法 機器 : 島津製作所 GC9A カラム充填剤 : PEG−6000 10%,3m カラム温度 : 140℃ 注入口温度 : 220℃ キャリアガス : 窒素ガス、50ml/分 臭気判定法は下記に示す方法で実施した。220℃で射
出成形した、開口部幅95mm、奥行55mm、深さ9
6mm、厚み2mmの容器に90℃の温湯200mlを
注ぐ。この3分後にこの温湯の臭気を判定する。
【0010】
【実施例1】スチレン88重量%、エチルベンゼン12
重量%の混合液100重量部に対し、1,1−ジターシ
ャリーブチルパーオキシ3,3,5トリメチルシクロヘ
キサン0.01重量部を添加してなる重合液を、7.2
リットルの完全混合型反応器に続いて直列に接続された
合計4.3リットルの3槽の層流型反応器を有する重合
反応装置に1.08kg/hrで連続的に仕込む。完全
混合型反応器の温度を122℃、3槽の層流型反応器の
温度をそれぞれ125℃/140℃/155℃に調節す
る。最終の層流型反応器出口の固形分濃度は72%であ
る。重合反応器より連続して排出される重合体溶液を、
底部に単軸スクリューを有し連続的にポリマーが排出可
能な脱揮缶に導入し240℃/20torrで連続的に
脱揮する。この脱揮工程の出口でのポリマー中の残留ス
チレンモノマー量は1580ppmである。この脱揮工
程と次の脱揮工程間のミキサーを有する配管部分のミキ
サー部に熱劣化防止剤として化2で示される構造を有す
る2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メ
チル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニ
ルアクリレ−ト〔住友化学社製、登録商標 スミライザ
−GS〕の50wt%エチルベンゼン溶液を熱劣化防止
剤量として0.3重量部、および水を2重量部添加し、
次の脱揮工程であるベント口を有する20mm2軸押出
機において240℃/20torrで脱揮しポリスチレ
ンペレットを得る。このポリスチレン中の残留スチレン
モノマー量、臭気判定結果を表1に示す。
【0011】
【化2】
【0012】
【実施例2】実施例1において熱劣化防止剤の添加量を
0.1重量部とした以外は実施例1と同様に実施した。
このポリスチレン中の残留スチレンモノマー量、臭気判
定結果を表1に示す。
【0013】
【比較例1】熱劣化防止剤を使用しないこと以外は実施
例1と同様にポリスチレンペレットを製造する。このポ
リスチレン中の残留スチレンモノマー量、臭気判定結果
を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明の製造方法により、残留芳香族ビ
ニルモノマー量が100ppm以下であり食品容器とし
て好適に使用できる低臭気の芳香族ビニル樹脂を製造す
ることが可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ビニル単量体の重合体であって、
    重量平均分子量が20万以上70万以下であり、残存芳
    香族ビニル単量体が100ppm以下である食品容器用
    芳香族ビニル樹脂の製造において、芳香族ビニル単量体
    を連続的に重合する工程後、200℃以上の温度、10
    0torr以下の圧力の直列に組合せた2段以上の脱揮
    工程において、まず第1段の脱揮で残存芳香族ビニル単
    量体が200〜10000ppmとなった後、下式で表
    わされるフェノール系熱劣化防止剤0.01〜0.5重
    量部を添加、混合後、第2段以降の脱揮を行うことを特
    徴とする食品容器用芳香族ビニル樹脂の製造法。 【化1】
JP30196093A 1993-12-01 1993-12-01 食品容器用芳香族ビニル樹脂の製造法 Pending JPH07149818A (ja)

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JP30196093A JPH07149818A (ja) 1993-12-01 1993-12-01 食品容器用芳香族ビニル樹脂の製造法

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JPH07149818A true JPH07149818A (ja) 1995-06-13

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ID=17903197

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JP30196093A Pending JPH07149818A (ja) 1993-12-01 1993-12-01 食品容器用芳香族ビニル樹脂の製造法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009197105A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Ps Japan Corp 芳香族モノビニル系樹脂の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009197105A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Ps Japan Corp 芳香族モノビニル系樹脂の製造方法

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040203