JPH07148849A - 繊維複合シートの製造方法 - Google Patents

繊維複合シートの製造方法

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JPH07148849A
JPH07148849A JP5299716A JP29971693A JPH07148849A JP H07148849 A JPH07148849 A JP H07148849A JP 5299716 A JP5299716 A JP 5299716A JP 29971693 A JP29971693 A JP 29971693A JP H07148849 A JPH07148849 A JP H07148849A
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JP
Japan
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sheet
fiber composite
composite sheet
thermoplastic resin
fiber
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JP5299716A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Suzuki
俊之 鈴木
Takahiro Konishi
隆弘 小西
Isao Takemoto
勲 竹本
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】残留エアーが少なく、剛性が高く、耐水性、耐
凍結性に優れた繊維複合シートの製造方法を提供する。 【構成】多数の連続強化繊維F1を流動床Rに導入して
粉体状の熱可塑性樹脂を浸入させて熱可塑性樹脂含浸強
化繊維帯状体A1を形成する。帯状体A1を一対の無端
式ベルト4,4間に挟みつつ、一対の無端式ベルト4,
4の導入部41を減圧状態にする。減圧状態を保ちつつ
ベルト4の外側から加熱ロール6により加熱圧着してシ
ートA2を形成する。一対の無端式ベルト4,4の導出
部42において、シートA2から一対の無端式ベルト
4,4を引き離すことによりシートA2を減圧状態から
開放し、その後冷却して、繊維複合シートA3を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、残留エアーが少なく、
剛性が高く、低伸縮性、耐水性、耐凍結性に優れた繊維
複合シートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】連続強化繊維と熱可塑性樹脂からなる繊
維複合シートは、長尺複合成形体等の芯材として用いら
れる。これらの成形体は長手方向に連続繊維を配列して
いるために、高剛性、低伸縮性を有し、パイプ、雨樋等
の建築製品等に広く用いられている。
【0003】このような繊維複合シートを連続的に得る
方法としては、例えば、特開平3─254936号公報
に記載の如く、連続した多数の強化繊維を流動床に導入
して粉末状の熱可塑性樹脂を浸入させてなる少なくとも
二枚の樹脂浸入繊維材を作り、この少なくとも二枚の樹
脂浸入繊維材の間にネット状面材を挿入し、粉末状の熱
可塑性樹脂が半溶融状態のときにピンチローラーで圧着
し、然る後、粉体状の熱可塑性樹脂が溶融状態になるま
で加熱して圧着する繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造
方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の方法の場
合、シート中に残留するエアーを完全に除去するために
ピンチローラーの加圧圧力を大きくすると、繊維材が破
壊し、シートが破損し易いという問題点がある。特に、
熱可塑性樹脂含有率の小さいシートの場合ではエアーが
残留し易いので、残留エアーの少ないシートは得ること
が難しいという問題点がある。
【0005】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、残留エアーが少なく、剛性が高く、低伸縮性、耐水
性、耐凍結性に優れた繊維複合シートの製造方法を提供
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明は、多数の連続強化繊維を流動床に導入して粉体状
の熱可塑性樹脂を浸入させて熱可塑性樹脂浸入強化繊維
帯状体を形成し、該帯状体を上下一対の無端式ベルト間
に挟みつつ無端式ベルトの外側から加熱ロールにより加
熱圧着してシートを形成するに際し、前記無端式ベルト
の導入部を減圧状態にし、減圧状態を保ちつつ加熱圧着
し、無端式ベルトの導出部において前記シートから無端
式ベルトを引き離すことにより該シートを減圧状態から
開放し、その後冷却する繊維複合シートの製造方法であ
る。
【0007】本願の請求項2に記載の発明は、熱可塑性
樹脂浸入強化繊維帯状体をシート状繊維基材の少なくと
も一面に配設して上下一対の無端式ベルト間に挟む請求
項1に記載の繊維複合シートの製造方法である。
【0008】連続強化繊維としては、例えば、ガラス繊
維、カーボン繊維、アルミナ繊維、アラミド繊維等の単
独又はそれらを組み合わせた繊維のロービング状の長尺
繊維が用いられる。得られる繊維複合シート中の繊維含
有量は、理論上では90容量%以下が好ましいが、実用
上は5〜50容量%が好ましい。
【0009】熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチ
レン又はポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリ塩
化ビニルや、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテ
ルサルフォン等のエンジニアリングプラスチックなどが
用いられる。
【0010】繊維複合シートの成形に用いるベルトの素
材としては、耐熱性及び強度に優れる、ガラスクロスに
より補強されたテフロンシート等が挙げられる。ベルト
は、長時間の連続製造を行う場合には無端式ベルトであ
るのが好ましいが、短時間の連続製造やバッチ式の場合
には、長尺シートを用いて巻き取るようにしてもよい。
【0011】帯状体を一対の無端式ベルト間で挟んで、
一対の無端式ベルトの導入部を減圧状態とするバキュー
ム圧は、−400mmHgが好ましい。バキューム圧が
−400mmHgを超える場合には、得られる繊維複合
シート中の残留エアーの好ましい目安としてのボイド率
が2%以下という範囲を超えてしまう可能性がある。
【0012】以下、本発明を図面を参照して説明する。
図1は請求項1に記載の繊維複合シートの製造方法の一
例を説明する正面図である。巻き戻しロール1より、ガ
ラスロービング等の多数の連続強化繊維F1を引き出し
浸入槽3に導入する。
【0013】浸入槽3中には、粉体状の熱可塑性樹脂が
充填されており、その内部には、粉体状の可塑性樹脂が
下方より吹き上げられるエアーにより流動状態とされた
流動床Rが形成されている。浸入槽3内には、下部に固
定ロール32,32が配設されており、浸入槽3内に導
入した連続強化繊維F1を固定ロール32,32をター
ンするようにして流動床Rを通過させた後、浸入槽3よ
り導出する。この際、連続強化繊維F1に負荷するテン
ションを調節することにより、連続強化繊維F1を固定
ロール32の表面と摩擦させてフィラメント状に開繊す
る度合いを調節することができるようになっている。
【0014】浸入槽3内の流動床Rを通過させ開繊した
連続強化繊維のフィラメント間に粉体状の熱可塑性樹脂
を浸入させて、熱可塑性樹脂浸入強化繊維帯状体A1を
形成する。
【0015】その帯状体A1を一対の無端式ベルト4,
4間で挟み、一対の無端式ベルト4,4の導入部41を
真空ノズル5により吸引して減圧状態とする。減圧状態
を保ちつつ一対の無端式ベルト4,4の外側から二対の
加熱ロール6,6,6,6により加熱圧着してシートA
2を形成する。
【0016】一対の無端式ベルト4,4の導出部42に
おいて、このシートA2から一対の無端式ベルト4,4
を引き離すことにより、シートA2を減圧状態から開放
する。このシートA2を冷却ロール8,8に接触させる
ことにより冷却し、繊維複合シートA3を得て、これを
巻取ロール2により巻き取る。
【0017】図2は、請求項2に記載の繊維複合シート
の製造方法の一例を説明する正面図である。図1を参照
して説明した場合と異なる点は、二枚の熱可塑性樹脂浸
入強化繊維帯状体A1,A1を形成し、その間にシート
状繊維基材Bを挟み込むようにして、一対の無端式ベル
ト4,4間で挟む点である。シート状繊維基材Bとして
は、例えば、ガラス繊維などのロービング、織布、不織
布、マット、ネット等が用いられる。その他の構成につ
いては、図1を参照して説明した場合と同じであるの
で、図1と同じ符号を付してその詳細な説明は省略す
る。
【0018】
【作用】本願の請求項1に記載の発明繊維複合シートの
製造方法は、多数の連続強化繊維を流動床に導入して粉
体状の熱可塑性樹脂を浸入させて熱可塑性樹脂浸入強化
繊維帯状体を形成し、該帯状体を上下一対の無端式ベル
ト間に挟みつつ無端式ベルトの外側から加熱ロールによ
り加熱圧着してシートを形成するに際し、前記無端式ベ
ルトの導入部を減圧状態にし、減圧状態を保ちつつ加熱
圧着し、無端式ベルトの導出部において前記シートから
無端式ベルトを引き離すことにより該シートを減圧状態
から開放し、その後冷却することにより、得られる繊維
複合シートは残留エアーが少なく、且つ、剛性が高く、
低伸縮性、耐水性、耐凍結性に優れている。
【0019】本願の請求項2に記載の発明繊維複合シー
トの製造方法は、本願の請求項1に記載の発明繊維複合
シートの製造方法において、更に、熱可塑性樹脂浸入強
化繊維帯状体をシート状繊維基材の少なくとも一面に配
設して上下一対の無端式ベルト間に挟むにより、得られ
る繊維複合シートは残留エアーが少なく、且つ、一層剛
性が高く、低伸縮性、耐水性、耐凍結性に優れている。
【実施例】実施例1 図1を参照して説明した工程により、繊維複合シートの
製造を行った。多数の連続繊維F1として、tex44
00のロービング状ガラス繊維20本を用いた。粉体状
熱可塑性樹脂として、平均粒径80μm、重合度78
0、酢酸ビニル成分8重量%の塩化ビニル─酢酸ビニル
共重合体を用いた。一対の無端式ベルト4,4として、
テフロンシート製無端式ベルトを用いた。
【0020】真空ノズル5によるバキューム圧は、−5
00mmHgにて行った。又、加熱ロール6による圧着
は、表面温度205℃にて行い、冷却ロール7による冷
却は25℃にて行った。
【0021】その結果、平均肉厚0.46mm、幅20
0mm、ガラス繊維含有率45%の繊維複合シートを得
た。この繊維複合シートの残留エアー含有率(ボイド
率)を測定したところ、1.2%であった。
【0022】尚、ガラス繊維含有率は、JIS K─7
052に準じて、下記式により算出した。 ガラス繊維含有率(%)=〔Wf/Ws〕×100 ここに、Wfは試験片中のガラス繊維の重量(g)を示
し、Wsは試験片の重量(g)を示す。尚、試験片中の
ガラス繊維の重量は、試験片を600〜650℃で1時
間、ルツボにて燃焼した後、残った固形分を計測した。
【0023】又、ボイド率は、JIS K−7053に
準じて、下記式により算出した。 ボイド率(%)=〔(Vs−Vr−Vf)/Vs〕×100 ここに、Vsは試験片の体積(g/cm3 )を示し、V
rは熱可塑性樹脂の体積(g/cm3 )を示し、Vfは
ガラス繊維の体積(g/cm3 )を示す。尚、試験片の
体積は、水中置換法により求めた。又、熱可塑性樹脂及
びガラス繊維の体積は、それぞれ、その重量と密度から
算出した。
【0024】実施例2 図2を参照して説明した工程により、平均肉厚0.50
mm、幅200mm、ガラス繊維含有率52%の繊維複
合シートを得た。この繊維複合シートの残留エアー含有
率(ボイド率)を測定したところ、2.0%であった。
【0025】比較例1 真空ノズル5による減圧を行わなかったこと以外は実施
例1と同様にして、平均肉厚0.51mm、幅200m
m、ガラス繊維含有率45%の繊維複合シートを得た。
この繊維複合シートの残留エアー含有率(ボイド率)を
測定したところ、5.3%であった。
【0026】比較例2 真空ノズル5による減圧を行わなかったこと以外は実施
例2と同様にして、平均肉厚0.55mm、幅200m
m、ガラス繊維含有率52%の繊維複合シートを得た。
この繊維複合シートの残留エアー含有率(ボイド率)を
測定したところ、8.3%であった。
【0027】
【発明の効果】本願の請求項1に記載の繊維複合シート
の製造方法は、上記の如き構成とされているので、得ら
れる繊維複合シートは残留エアーが少なく、且つ、剛性
が高く、低伸縮性、耐水性、耐凍結性に優れている。
【0028】本願の請求項2に記載の繊維複合シートの
製造方法は、上記の如き構成とされているので、得られ
る繊維複合シートは残留エアーが少なく、且つ、一層剛
性が高く、低伸縮性、耐水性、耐凍結性に優れている。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の繊維複合シートの製造方法の
一例を説明する正面図である。
【図2】請求項2に記載の繊維複合シートの製造方法の
一例を説明する正面図である。
【符号の説明】
F1 連続強化繊維 R 流動床 2 巻き取りロール 3 浸入槽 A1 帯状体 4,4 上下一対の無端式ベルト 41 無端式ベルトの導入部 42 無端式ベルトの導出部 5 真空ノズル 6 加熱ロール A2 シート 8 冷却ロール A3 シート状繊維基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の連続強化繊維を流動床に導入して
    粉体状の熱可塑性樹脂を浸入させて熱可塑性樹脂浸入強
    化繊維帯状体を形成し、該帯状体を上下一対の無端式ベ
    ルト間に挟みつつ無端式ベルトの外側から加熱ロールに
    より加熱圧着してシートを形成するに際し、前記無端式
    ベルトの導入部を減圧状態にし、減圧状態を保ちつつ加
    熱圧着し、無端式ベルトの導出部において前記シートか
    ら無端式ベルトを引き離すことにより該シートを減圧状
    態から開放し、その後冷却することを特徴とする繊維複
    合シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂浸入強化繊維帯状体をシー
    ト状繊維基材の少なくとも一面に配設して上下一対の無
    端式ベルト間に挟むことを特徴とする請求項1に記載の
    繊維複合シートの製造方法。
JP5299716A 1993-11-30 1993-11-30 繊維複合シートの製造方法 Pending JPH07148849A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106738448A (zh) * 2016-12-20 2017-05-31 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 一种预浸渍增强纤维成型循环装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106738448A (zh) * 2016-12-20 2017-05-31 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 一种预浸渍增强纤维成型循环装置

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