JPH07148306A - スロットマシン - Google Patents

スロットマシン

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JPH07148306A
JPH07148306A JP5297120A JP29712093A JPH07148306A JP H07148306 A JPH07148306 A JP H07148306A JP 5297120 A JP5297120 A JP 5297120A JP 29712093 A JP29712093 A JP 29712093A JP H07148306 A JPH07148306 A JP H07148306A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遊技の興趣を損ねることなく、遊技者と遊技
店との利益の公平を図ることができるスロットマシンを
提供する。 【構成】 予め定めた所定の図柄の組合せを記憶する図
柄記憶手段131に記憶された図柄の組合せが、停止し
た図柄と一致しているか否かを判断する図柄判断手段1
32と、この図柄判断手段の判断にもとづいて、停止し
た図柄の組合せが、上記所定の図柄の組合せのうちの入
賞図柄の組合せである場合に、遊技者に対してメダルを
払い出すメダル払出手段160と、停止した図柄の組合
せが、上記所定の図柄の組合せのうちの特別図柄の組合
せである場合に、遊技者に対してメダルを払い出すこと
なく、特別の遊技(例えばJACゲーム)を行わせる特
別遊技手段170とからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スロットマシンに関
し、特にメダルの払出条件を制御して遊技者及び遊技店
の利益の公平を図るようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスロットマシンでは、フ
ロントパネルに設けた表示部に複数の図柄を順次高速で
移動表示した後、図柄の移動表示を停止させて、表示部
の停止表示態様が予め定めた所定の図柄の組み合わせで
ある場合に、遊技者に所定数のメダルを払い出すものが
知られている。そして、メダルを払い出すための所定の
図柄の組み合わせの中には、いわゆるボーナスゲームと
いわれる特別の遊技を行わせるための特定の図柄の組み
合わせも含まれており、この特定の図柄の組み合わせで
あった場合には、所定数のメダルを払い出した後、例え
ばボーナスゲームを行わせている。
【0003】また、遊技の興趣を高めるために、予め定
めた所定の条件が整った場合には、特別の遊技、例えば
ボーナスゲームのうちシングルボーナスを行わせるため
の特別図柄の組み合わせ、例えば「BAR」「BAR」「BA
R」が出現する抽選確率を通常よりも高確率、例えば通
常の10倍の確率に変更している。このスロットマシン
においては、遊技者がメダル1枚の投入に対して得られ
るであろうメダルの枚数、いわゆる期待値は、一定の範
囲になるよう制御されている。これは、期待値があまり
にも小さい場合には、遊技の興趣を著しく損ねる一方、
期待値が大きすぎる場合には、いたずらに射幸心を煽る
ばかりでなく遊技店の利益も損なわれてしまい、健全な
遊技が行えなくなるためである。したがって、期待値
は、例えば、0.35〜0.9の範囲内になるよう制御
されている。
【0004】上記した期待値について、更に詳しく説明
すると、期待値は次式により表される。 期待値=払出枚数÷投入枚数×確率 例えば、メダルを3枚投入した場合に、ビッグボーナス
を行わせるための図柄の組み合わせである「7」「7」
「7」の組み合わせに対して払い出されるメダルの枚数
が15枚で、この組み合わせの抽選確率が1/400と
すると、 期待値=15÷3×(1/400)=0.012500
0(小数点以下8位四捨五入、以下の式において同様)
となる。
【0005】同様に、シングルボーナスを行わせるため
の図柄の組み合わせである「BAR」「BAR」「BAR」の組
み合わせに対して払い出されるメダルの枚数が6枚で、
この組み合わせの抽選確率が1/35とすると、 期待値=6÷3×(1/35)=0.0571429 となり、「フルーツ1」の組み合わせに対して払い出さ
れるメダルの枚数が15枚で、この組み合わせの抽選確
率が1/25とすると、 期待値=15÷3×(1/25)=0.2000000 となり、「フルーツ2」の組み合わせに対して払い出さ
れるメダルの枚数が5枚で、この組み合わせの抽選確率
が1/15とすると、 期待値=5÷3×(1/15)=0.1111111 となり、「チェリー」の組み合わせに対して払い出され
るメダルの枚数が4枚で、この組み合わせの抽選確率が
1/300とすると、 期待値=4÷3×(1/300)=0.0044444 となり、「リプレイ」の組み合わせに対しては、実際に
は、リプレイが成立したゲームにおいて投入されたメダ
ル枚数と同一のメダル枚数を投入した場合と同一のゲー
ムが可能となるため、払い出されるメダルの枚数が3枚
と換算し、この組み合わせの抽選確率が1/7.3とす
ると、 期待値=3÷3×(1/7.3)=0.1369863 となる。
【0006】そして、各図柄の組み合わせの期待値を合
計したものが、その遊技機における全体の期待値とな
り、上記した例では、図4に示すように、全体の期待値
が0.5221847となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のスロットマシンでは、所定の条件が整い、特別の遊
技、例えばシングルボーナスゲームを行わせるための特
別図柄の組み合わせ、例えば「BAR」「BAR」「BAR」が
出現する抽選確率を通常よりも高抽選確率(例えば通常
の10倍)に変更した場合に、この特別図柄の組み合わ
せに対しても所定数のメダルを払い出すため、この特別
図柄の出現回数の増加に伴い、メダルの払出枚数が増加
してしまい、期待値が予め定めた範囲を超えることとな
る。
【0008】上記した例によれば、図5に示すように、
「BAR」「BAR」「BAR」の組み合わせに対して払い出さ
れるメダルの枚数が6枚で、この組み合わせの抽選確率
が1/3.5とすると、 期待値=6÷3×(1/3.5)=0.5714286 となり、他の図柄の組み合わせの期待値に変更はないも
のとすると、全体の期待値は1.0364704とな
り、所定の範囲を超えてしまう。
【0009】このため、期待値を所定の範囲内におさめ
るために、特別図柄の組合せである「BAR」「BAR」「BA
R」以外の図柄の組み合わせ、例えば「フルーツ1」の
図柄の組み合わせが出現する抽選確率を低く設定するこ
とが考えられる。上記した例によれば、図6に示すよう
に、「フルーツ1」の組み合わせに対して払い出される
メダルの枚数が15枚で、この組み合わせの抽選確率を
変更して1/79とすると、 期待値=15÷3×(1/79)=0.0632911 となり、他の図柄の組み合わせの期待値に変更はないも
のとすると、全体の期待値は0.8997616とな
り、所定の範囲内に入る。
【0010】しかし、この場合には、「フルーツ1」の
図柄の組み合わせの出現する抽選確率が低くなることか
ら、通常の遊技と比較して遊技内容が極めて不自然とな
り、遊技者に違和感を与え、遊技の興趣を損ねることと
なる。また、所定の図柄の組み合わせが出現する抽選確
率を低く抑えることなく、期待値を所定の範囲内におさ
めようとすると、シングルボーナスゲームを行わせるた
めの特別図柄の組み合わせが出現する抽選確率を高める
ことができず、遊技の興趣を高めようとした意図に反す
ることとなる。
【0011】例えば、各図柄の組み合わせの期待値が上
記した例によるとすれば、全体としての期待値を所定の
範囲内、例えば、0.8998245となるようにする
ためには、図7に示すように、特別図柄の組み合わせで
ある「BAR」「BAR」「BAR」の組み合わせの抽選確率を
1/4.6としなければならず、通常遊技の約7.61
倍の高確率としかすることができない。
【0012】本発明は、上記した従来の技術の有する問
題点を解決するためになされたものであり、その目的と
するところは、遊技の興趣を損ねることなく、遊技者と
遊技店との利益の公平を図ることができるスロットマシ
ンを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものであり、以下にその内容を図面に
示した実施例を用いて説明する。請求項1記載の発明
は、予め定めた所定の図柄の組合せを記憶する図柄記憶
手段(131)と、この図柄記憶手段(131)に記憶された図柄
の組合せが、停止した図柄と一致しているか否かを判断
する図柄判断手段(132)と、この図柄判断手段(132)の判
断にもとづいて、停止した図柄の組合せが、上記所定の
図柄の組合せのうちの入賞図柄の組合せである場合に、
遊技者に対してメダルを払い出すメダル払出手段(160)
と、上記図柄判断手段(132)の判断にもとづいて、停止
した図柄の組合せが、上記所定の図柄の組合せのうちの
特別図柄の組合せである場合に、遊技者に対してメダル
を払い出すことなく、特別の遊技を行わせる特別遊技手
段(170)とからなることを特徴とする。
【0014】
【作 用】請求項1記載の発明によれば、図柄判定手段
によって、停止した図柄の組合せが、図柄記憶手段(13
1)に記憶されている、予め定めた所定の図柄の組合せと
一致するか否かが判断される。メダル払出手段(160)
は、図柄判断手段(132)の判断にもとづいて、停止した
図柄の組合せが、予め定めた所定の図柄の組合せのう
ち、入賞図柄の組合せである場合には、遊技者に対して
メダルを払い出す。
【0015】一方、特別遊技手段(170)は、図柄判断手
段(132)の判断にもとづいて、停止した図柄の組合せ
が、予め定めた所定の図柄の組合せのうち、特別図柄の
組合せである場合に、遊技者にメダルを払い出すことな
く、特別の遊技を行わせる。このように、停止した図柄
の組合せが、予め定めた所定の図柄の組合せのうち、特
別図柄の組合せである場合には、遊技者に対してメダル
を払い出すことなく、特別の遊技を行わせるから、所定
の条件が整って、特別図柄の出現する抽選確率が高抽選
確率となっても、入賞図柄の出現にともなうメダルの払
出枚数は増加せず、ひいては期待値を増加させることが
ない。
【0016】このため、入賞図柄の組み合わせが出現す
る確率を操作することなく、いわゆる期待値を所定の範
囲内におさめることができる。したがって、遊技の興趣
を損ねることなく遊技者と遊技店との利益の公平を図る
ことができる。
【0017】
【実施例】図1,2は、本発明の一実施例を示すもので
あり、図1はスロットマシンの正面図、図2は電気的制
御装置の概略ブロック図を各々示す。図1中、10はスロ
ットマシンを示し、このスロットマシン10は、前扉の表
面にフロントパネル20を設けている。
【0018】上記フロントパネル20のほぼ中央部には、
図1に示すように表示部30を構成する3個の表示窓31〜
33を横並びに形成している。各表示窓31〜33の内部に
は、各回転リール40〜42の表面をそれぞれ臨ませてい
る。そして、各表示窓31〜33には、回転リール40〜42を
回転させることにより、上下方向に3個の図柄を所定間
隔で高速で移動表示させることができる。また、表示窓
31の向かって左横には、有効となるラインを表示する有
効ライン表示部50が設けてある。
【0019】上記スロットマシン10の表面には、図1に
示すように、表示窓33の向かって右斜め下方に、メダル
を投入するメダル投入口60を設け、メダル投入口60の向
かって右側にはクレジットメダルの枚数を表示するクレ
ジット表示部70が設けてある。 また、表示窓31の向か
って左斜め下方には、各表示窓31〜33に表示された図柄
の移動表示を開始させるためのレバー状のスタートスイ
ッチ80と、各表示窓31〜33の下方に位置するとともに、
各表示窓31〜33に移動表示されている図柄の移動表示を
各々個別に停止させるためのボタン状の3個のストップ
スイッチ90〜92とを設けている。さらに、上記したスト
ップスイッチ92の向かって右側には、クレジットメダル
を投入するためのボタン状のクレジット投入スイッチ10
0と、クレジットメダルを排出させるためのボタン状の
精算スイッチ110とが、スロットマシン10の表面に配置
されている。
【0020】また、上記スロットマシン10の表面下方に
は、図1に示すように、排出されたメダルが溜まり込む
メダル排出皿120が設けられている。スロットマシン10
内部の適宜箇所には、スロットマシン10を電気的に制御
する電気的制御装置130が設けてある。この電気的制御
装置130は、CPU(中央演算装置)、ROM(リード
オンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)
等からなるマイクロコンピュータにより構成されてい
る。
【0021】図2に示したブロック図により、電気的制
御装置130のうち遊技制御を行う部分の概略構成を説明
する。この電気的制御装置130の入力側には、クレジッ
トメダルを遊技メダルとして投入するためのクレジット
投入スイッチ100と、回転リール40〜42の回転を開始さ
せるスタートスイッチ80と、各回転リール40〜42の回転
を停止させるストップスイッチ90〜92とが接続されてい
る。
【0022】そして、電気的制御装置130の出力側に
は、メダルを遊技者に払い出すホッパー装置140と、遊
技者に特別の遊技(例えばシングルボーナスゲーム)を
行わせる特別遊技実行手段150とが接続されている。電
気的制御装置130は、予め定めた所定の図柄の組合せを
記憶する図柄記憶手段131と、この図柄記憶手段131に記
憶された図柄の組合せが、停止した図柄と一致している
か否かを判断する図柄判断手段132と、この図柄判断手
段132の判断にもとづいて、停止した図柄の組合せが、
上記所定の図柄の組合せのうちの入賞図柄の組合せであ
る場合に、遊技者に対してメダルを払い出すメダル払出
制御手段133と、上記図柄判断手段132の判断にもとづい
て、停止した図柄の組合せが、上記所定の図柄の組合せ
のうちの特別図柄の組合せである場合に、遊技者に対し
てメダルを払い出すことなく、特別の遊技を行わせる特
別遊技実行制御手段134とを備える。
【0023】なお、上記したメダル払出制御手段133と
ホッパー装置140とからメダル払出手段160が構成され、
特別遊技実行制御手段134と特別遊技実行手段150とから
特別遊技手段170が構成されている。上記の予め定めた
所定の図柄の組合せは、遊技者に対してメダルを払い出
す入賞図柄の組合せ又は遊技者に対してメダルを払い出
すことなく、特別の遊技を行わせる特別図柄の組合せか
らなる。本実施例では、例えば入賞図柄の組合には、ビ
ッグボーナスゲームを行わせるための「7」「7」
「7」、フルーツ(例えばオレンジ)の組み合わせであ
る「フルーツ1」、フルーツ(例えばリンゴ)の組み合
わせである「フルーツ2」、チェリーの組み合わせであ
る「チェリー」、再遊技を行わせるための「リプレイ」
の5種類の組み合わせがあり、特別図柄の組合せには、
シングルボーナスを行わせるための「BAR」「BAR」「BA
R」の組合せがある。
【0024】上記メダル払出制御手段133は、上記図柄
判断手段132にもとづいて、停止した図柄の組合せが入
賞図柄の組合せである場合に、遊技者に対してメダルを
払い出す制御を行う手段であって、例えば、投入メダル
数が3枚の場合に、「7」「7」「7」の組合せでは、
15枚、「フルーツ1」の組合せでは15枚、「フルー
ツ2」の組合せでは5枚、「チェリー」の組合せでは4
枚のメダルの払い出しを制御し、「リプレイ」では、前
回ゲームである、メダルを3枚投入したゲームを再び行
わせる制御を行う。
【0025】上記特別遊技実行制御手段134は、上記図
柄判断手段132にもとづいて、停止した図柄の組合せが
特別図柄の組合せ、例えば「BAR」「BAR」「BAR」の組
合せである場合に、遊技者に対してメダルを払い出すこ
となく、特別の遊技、例えば「JAC」ゲームを1回だ
け行わせる制御を行う。この[JAC]ゲームは、例え
ば「JAC」「JAC」「JAC」を揃えると、15枚のメダル
を払い出すことができる。
【0026】つぎに、上記構成にもとづいて動作するス
ロットマシン10における期待値を図3にもとづいて説明
する。この期待値は、上記したように 期待値=払出枚数÷投入枚数×確率 の式で表され、本実施例では、0.35〜0.9の範囲
になるように制御されている。
【0027】この期待値を、例えばメダルを3枚投入し
た場合について算出すると、図3に示すように、ビッグ
ボーナスを行わせるための図柄の組み合わせである
「7」「7」「7」の組み合わせに対して、メダル払出
制御手段133によって払い出されるメダルの枚数が15
枚で、この組み合わせの抽選確率が1/400とする
と、 期待値=15÷3×(1/400)=0.012500
0 となり、「BAR」「BAR」「BAR」の組み合わせに対して
は、特別遊技手段170によって、メダルの払い出しを行
わずに、直ちにシングルボーナスの遊技、例えば「JA
C」「JAC」「JAC」を揃えることにより15枚のメダル
を払い出す、いわゆる「JACゲーム」を行わせる。
【0028】したがって、「BAR」「BAR」「BAR」の組
み合わせに対して払い出されるメダルの枚数が0枚で、
この組み合わせの抽選確率が1/35とすると、 期待値=0÷3×(1/35)=0.0000000 となり、一方、ここで、いわゆる10倍役物の状態とな
って、シングルボーナスを行わせるための「BAR」「BA
R」「BAR」の組み合わせの抽選確率を通常より10倍高
確率の1/3.5とした場合であっても、期待値は変更
されず、上記した値のままである。具体的には、特別遊
技手段170によって、この「BAR」「BAR」「BAR」の組み
合わせに対してはメダルの払い出しを行わずに、直ちに
シングルボーナスの遊技、例えば「JACゲーム」を行
わせる。
【0029】したがって、「BAR」「BAR」「BAR」の組
み合わせの出現する抽選確率が10倍に向上しても、上
記と同様に、払い出されるメダルの枚数が0枚で、この
組み合わせの抽選確率が1/3.5とすると、 期待値=0÷3×(1/3.5)=0.0000000 となり、「フルーツ1」の組み合わせに対してメダル払
出制御手段133によって払い出されるメダルの枚数が1
5枚で、この組み合わせの抽選確率が1/25とする
と、 期待値=15÷3×(1/25)=0.2000000 となり、「フルーツ2」の組み合わせに対してメダル払
出制御手段133によって払い出されるメダルの枚数が5
枚で、この組み合わせの抽選確率が1/15とすると、 期待値=5÷3×(1/15)=0.1111111 となり、「チェリー」の組み合わせに対してメダル払出
制御手段133によって払い出されるメダルの枚数が4枚
で、この組み合わせの抽選確率が1/300とすると、 期待値=4÷3×(1/300)=0.0044444 となり、「リプレイ」の組み合わせに対してメダル払出
制御手段133によって払い出されるメダルの枚数が3枚
で、この組み合わせの抽選確率が1/7.3とすると、 期待値=3÷3×(1/7.3)=0.1369863 となる。
【0030】したがって、「BAR」「BAR」「BAR」の組
み合わせの期待値は、常に「0.0000000」であ
るから、入賞図柄の組合せの抽選確率を変更せずに、全
体の期待値の合計は0.4650418となって、所定
の範囲内におさまることとなる。なお、所定の条件が整
うと、特別図柄、例えば「BAR」「BAR」「BAR」の出現
する抽選確率が高確率となるスロットマシンとしては、
図8に示すように、例えば乱数を順次発生させる乱数発
生手段200と、スタートスイッチ80からのスタート信号
に基づいて、前記乱数発生手段200から順次発生される
乱数値から一つの乱数値を抽選する確率抽選手段201
と、この確率抽選手段201により抽選された乱数値によ
り、通常抽選確率か通常抽選確率より特別図柄の出現す
る確率が高い高抽選確率かの判定を行い、当該判定結果
が通常抽選確率の場合には通常抽選確率判定信号を出力
するとともに、高抽選確率の場合には高抽選確率判定信
号を出力する確率判定手段202と、前記通常抽選確率201
における通常抽選確率データと、高確率における高抽選
確率データとを記憶する抽選確率データ記憶手段203
と、前記確率判定手段202からの通常抽選確率判定信号
の入力を条件に、前記抽選確率データ記憶手段203に記
憶された通常抽選確率データを選択するとともに、高抽
選確率判定信号の入力を条件に、前記抽選確率データ記
憶手段203に記憶された高抽選確率データを選択する確
率選択手段204と、前記乱数発生手段200から順次発生さ
れる乱数値から一つの乱数値を抽選する入賞抽選手段20
5と、この入賞抽選手段205により抽選された乱数値と前
記確率選択手段204により選択された通常抽選確率デー
タ若しくは高抽選確率データとに基づいて、入賞を判定
し、入賞信号を出力する入賞判定手段206と、この入賞
判定手段206からの入賞信号に基づいて、遊技機を制御
する遊技制御手段207とを備えたものが考慮される。
【0031】また、上記実施例においては、通常抽選確
率又は高抽選確率のいずれの状態においても、停止した
図柄の組合せが特別図柄の組合せである場合に、特別遊
技手段170によって、遊技者に対したメダルを払い出す
ことなく、特別の遊技を行わせると説明した。しかし、
異なる実施例においては、特別遊技手段170は、高抽選
確率の状態においてのみ、停止した図柄の組合せが特別
図柄の組合せである場合に、遊技者に対したメダルを払
い出すことなく、特別の遊技を行わせるものであっても
よい。
【0032】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、停止した図柄の組合せが、予め定
めた所定の図柄の組合せのうち、特別図柄の組合せであ
る場合には、遊技者に対してメダルを払い出すことな
く、特別の遊技を行わせるから、特別図柄の出現する抽
選確率が高確率となっても、入賞図柄の出現にともなう
メダルの払出枚数は増加せず、ひいては期待値を増加さ
せることがない。
【0033】したがって、各図柄の組み合わせが出現す
る確率を操作することなく、いわゆる期待値を所定の範
囲内におさめることができるので、遊技の興趣を損ねる
ことなく遊技者と遊技店との利益の公平を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスロットマシンの正面図である。
【図2】電気的制御装置の概略ブロック図である。
【図3】本発明にかかるスロットマシンの期待値を示す
説明図である。
【図4】従来例の期待値を示す説明図である。
【図5】シングルボーナスの確率を10倍に向上させた
場合の期待値を示す説明図である。
【図6】シングルボーナスの確率を向上させたままで、
フルーツの確率を下げた場合の期待値を示す説明図であ
る。
【図7】期待値の範囲内でシングルボーナスの確率を向
上させた場合の期待値を示す説明図である。
【図8】特別図柄の出現する確率が高抽選確率となるス
ロットマシンの制御装置を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
10 スロットマシン 20 フロン
トパネル 30 表示部 31〜33 表示窓 40〜42 回転リール 50 有
効ライン表示部 60 メダル投入口 70 クレジ
ット表示部 80 スタートスイッチ 90〜92 ストッ
プスイッチ 100 クレジット投入スイッチ 110 精算
スイッチ 120 メダル排出皿 130 電気
的制御装置 131 図柄記憶手段 132 図柄
判断手段 133 メダル払出制御手段 134 特別
遊技実行制御手段 140 ホッパー装置 150 特別
遊技実行手段 160 メダル払出手段 170 特別
遊技手段 200 乱数発生手段 201 確率
判定手段 202 抽選確率データ記憶手段 203 確率
選択手段 204 入賞抽選手段 205 入賞
判定手段 206 遊技制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントパネルに設けた表示部に複数の
    図柄を順次高速で移動表示した後、該図柄の移動表示を
    停止させて、該停止表示態様が予め定めた所定の図柄の
    組み合わせである場合に、遊技者に所定数のメダルを払
    い出したり特別の遊技を行わせたりするスロットマシン
    において、 予め定めた所定の図柄の組合せを記憶する図柄記憶手段
    と、 この図柄記憶手段に記憶された図柄の組合せが、停止し
    た図柄と一致しているか否かを判断する図柄判断手段
    と、 この図柄判断手段の判断にもとづいて、停止した図柄の
    組合せが、上記所定の図柄の組合せのうちの入賞図柄の
    組合せである場合に、遊技者に対してメダルを払い出す
    メダル払出手段と、 上記図柄判断手段の判断にもとづいて、停止した図柄の
    組合せが、上記所定の図柄の組合せのうちの特別図柄の
    組合せである場合に、遊技者に対してメダルを払い出す
    ことなく、特別の遊技を行わせる特別遊技手段とからな
    ることを特徴とするスロットマシン。
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