JPH0714717U - 温度補償回路 - Google Patents
温度補償回路Info
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- JPH0714717U JPH0714717U JP4496793U JP4496793U JPH0714717U JP H0714717 U JPH0714717 U JP H0714717U JP 4496793 U JP4496793 U JP 4496793U JP 4496793 U JP4496793 U JP 4496793U JP H0714717 U JPH0714717 U JP H0714717U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 トランジスタの温度補償を行う温度補償回路
において、トランジスタ回路に温度補償素子を付加して
も、その温度補償素子によるレベルシフト分の影響をな
くした温度補償回路を提供することを目的とする。 【構成】 トランジスタTのベースにこのトランジスタ
Tの温度係数と実質的に同じ温度係数を有する2個直列
接続の第1半導体素子D1,D2を接続し、トランジス
タTのエミッタにはそのトランジスタTの温度係数と実
質的に同じ温度係数を有するとともに第1半導体素子D
1,D2のほぼ2倍の順方向電圧降下を有するような第
2半導体素子D3を接続し、かつトランジスタT、第1
半導体素子D1,D2及び第2半導体素子D3は同じ温
度雰囲気下に置くように構成される。
において、トランジスタ回路に温度補償素子を付加して
も、その温度補償素子によるレベルシフト分の影響をな
くした温度補償回路を提供することを目的とする。 【構成】 トランジスタTのベースにこのトランジスタ
Tの温度係数と実質的に同じ温度係数を有する2個直列
接続の第1半導体素子D1,D2を接続し、トランジス
タTのエミッタにはそのトランジスタTの温度係数と実
質的に同じ温度係数を有するとともに第1半導体素子D
1,D2のほぼ2倍の順方向電圧降下を有するような第
2半導体素子D3を接続し、かつトランジスタT、第1
半導体素子D1,D2及び第2半導体素子D3は同じ温
度雰囲気下に置くように構成される。
Description
【0001】
本考案はトランジスタの温度補償を行う温度補償回路に関し、特に調光回路に おいてトランジスタによる光量調節で温度依存性をなくした温度補償回路に関す る。
【0002】
図3は従来のトランジスタの温度補償回路の一例を示す構成図である。この図 において、Tはpnpタイプのトランジスタであり、そのエミッタは電源の電圧 VA に接続され、コレクタは負荷Lを介して接地されている。電圧VA とトラン ジスタTのベースとの間にはダイオードDと抵抗R1とが直列に接続されている 。また、トランジスタTのベースとアースとの間には抵抗R2が接続されている 。ここで、ダイオードDがトランジスタTの温度補償用の素子である。
【0003】 トランジスタTには温度係数KT があり、たとえば−2mV/℃程度の負の値 を有している。したがって、トランジスタTの周囲温度又は動作温度が上昇する と、トランジスタTのベース電圧が同じでもその動作点であるベース・エミッタ 間電圧VBEが減少するため、その分コレクタ電流が増えることになる。このトラ ンジスタTの温度係数KT の影響を打ち消すためにトランジスタTと同じ温度特 性を有するダイオードDが設けられている。
【0004】 ここで、トランジスタTのベース・エミッタ間電圧VBEについて、温度係数を 考慮した計算式をたててみると、以下のようになる。 VBE−KT =VF −KD +VR ・・・(1) ここで、VF はダイオードDの順方向電圧降下、KD はダイオードDの温度係数 、VR は抵抗R1の電圧降下である。
【0005】 トランジスタの温度係数KT とダイオードDの温度係数KD とは一般に負の温 度係数を有し、それらの値もほぼ同じ値を有しているので、トランジスタTのベ ース・エミッタ間電圧VBEの式からはそれらの係数をなくすことができる。すな わち、式(1)から電圧VBEは VBE=VF +VR ・・・(2) で表すことができ、トランジスタTの温度に依存するファクタは消えることにな る。
【0006】
しかし、トランジスタTの温度係数KT による影響をなくすためにダイオード Dを付加したが、今度は、式(2)から明らかなように、ダイオードDの電圧降 下VF の値が残ることになり、トランジスタTのベース・エミッタ間電圧VBEか ら見れば常に、ダイオードDによる電圧降下分だけレベルシフトされていること になる。
【0007】 ここで、このトランジスタ回路において、抵抗R1の値を微調整してトランジ スタTのコレクタ電流をコントロールしようとするとき、ダイオードDによるレ ベルシフトが初めから存在するため、コントロールの幅が狭くなるという問題点 があった。
【0008】 本考案はこのような点に鑑みてなされたものであり、トランジスタ回路に温度 補償素子を付加しても、その温度補償素子のレベルシフト分の影響をなくした温 度補償回路を提供することを目的とする。
【0009】
本考案では上記課題を解決するために、トランジスタの温度補償を行う温度補 償回路において、トランジスタのベースに接続され、前記トランジスタの温度係 数と実質的に同じ温度係数を有する2個直列接続の第1半導体素子と、トランジ スタのエミッタに接続され、前記トランジスタの温度係数と実質的に同じ温度係 数を有するとともに、前記第1半導体素子のほぼ2倍の電圧降下を有する第2半 導体素子と、を有することを特徴とする温度補償回路が提供される。
【0010】
上述の手段によれば、トランジスタ、第1半導体素子及び第2半導体素子は同 じ温度雰囲気下に置かれており、トランジスタが有する温度係数に対しては、ト ランジスタとほぼ同じ温度係数を有する第1半導体素子の1つがこれらの温度依 存性をキャンセルし、この第1半導体素子の1つが有するレベルシフトの課題に 関しては、第1半導体素子の他の1つとこの第1半導体素子のほぼ2倍の電圧降 下を有する第2半導体素子とがレベルシフト分をキャンセルしている。
【0011】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1は本考案の温度補償回路の構成を示す図である。図において、Tはpnp タイプのトランジスタである。このトランジスタTのベースと電源の電圧VA と の間にはダイオードD1及びD2と抵抗R1とが直列に接続されている。トラン ジスタTのエミッタはダイオードD3を介して電源の電圧VA に接続され、コレ クタは負荷Lを介して接地されている。また、トランジスタTのベースとアース との間には抵抗R2が接続されている。
【0012】 ここで、ダイオードD1及びD2はトランジスタTの温度係数と同じ負の温度 係数を有する半導体素子であり、ダイオードD3はダイオードD1及びD2と同 様トランジスタTの温度係数と同じ負の温度係数を有し、かつ順方向電圧降下が ダイオードD1又はD2の順方向電圧降下のほぼ2倍の値を有する半導体素子で ある。このような特性を有するダイオードD3としては、発光ダイオードを使用 することができるが、逆方向電圧降下で同じような特性を有する他の半導体素子 でもよい。
【0013】 ここで、トランジスタTのベース・エミッタ間電圧VBEについて、温度係数を 考慮した計算式を考えると、以下のようになる。 VBE−KT =VE −VB ・・・(3) VE =VA −(VF2−KD ) ・・・(4) VB =VA −2(VF1−KD )−VR ・・・(5) VBE−KT =2VF1−VF2−KD +VR ・・・(6) ここで、KT はトランジスタTの温度係数、VE はトランジスタTのエミッタ電 圧、VB はトランジスタTのベース電圧、VA は電源電圧、VF1はダイオードD 1及びD2の順方向電圧降下、KD はダイオードD1、D2及びD3の温度係数 、VF2はダイオードD3の順方向電圧降下、VR は抵抗R1の電圧降下である。
【0014】 トランジスタの温度係数KT は一般に、たとえば−2mV/℃程度の同じ負の 温度係数を有しており、ダイオードD1、D2、D3の温度係数KD もこれとほ ぼ同じ温度特性を有するものが選択される。したがって、式(6)からは、これ らトランジスタの温度係数KT 及びダイオードD1、D2、D3の温度係数KD を消去することができ、この結果、式(6)は VBE=2VF1−VF2+VR ・・・(7) と書き直すことができる。これにより、トランジスタ回路から温度係数の影響を キャンセルできることになる。
【0015】 また、式(7)のダイオードD1及びD2の順方向電圧降下VF1及びダイオー ドD3の順方向電圧降下VF2に注目してみると、ダイオードD3の順方向電圧降 下VF2をダイオードD1及びD2の順方向電圧降下VF1の2倍の値に設定してや ることにより、これらの順方向電圧分を式(7)から消去することができる。つ まり、式(7)は VBE=VR ・・・(8) となる。したがって、これらダイオードD1、D2及びD3が回路に挿入される ことによる順方向電圧降下分のレベルシフトの影響をキャンセルすることができ るようになる。
【0016】 上述のように、ダイオードD1、D2及びD3をトランジスタTと同じ温度係 数を有するものとし、かつダイオードD3をダイオードD1及びD2の2倍の順 方向電圧降下を有するものにすることにより、トランジスタTの温度補償ができ るとともに、その温度補償のために挿入した素子のレベルシフトに関する不具合 をも一挙に解消することができる。
【0017】 図2は本考案の温度補償回路を適用した調光回路の構成を示す図である。図に おいて、1はランプであり、たとえば視力検査装置の視標を照明するのに使用さ れる。このランプ1はトライアック2及びチョークコイル3を介して交流電源4 に接続されている。トライアック2にはこれがスイッチング制御されるときに発 生するサージ電圧を吸収するためのサージ電圧保護素子5が並列に接続されてい る。トライアック2のゲートにはダイオード6、抵抗7及びパルストランス8か ら成るゲートトリガ回路が接続されている。
【0018】 トライアック2の両端子はブリッジ整流器9の交流入力端子に接続され、その 直流出力端子は抵抗10及びツェナーダイオード11より構成される定電圧回路 に接続されている。この定電圧回路の出力は抵抗12、ユニジャンクショントラ ンジスタ13、ゲートトリガ回路のパルストランス8、抵抗14及びコンデンサ 15によって構成される発振回路に接続される。
【0019】 トランジスタTのコレクタはこの発振回路の抵抗14に接続され、エミッタは ダイオードD3及び抵抗16を介して定電圧回路の出力に接続されている。ダイ オードD3と抵抗16との電圧VA を有する接続点はダイオードD1及びD2と 抵抗R1とを介してトランジスタTのベースに接続され、その抵抗R1と並列に 照明ランプ1からフィードバックされた光量を検知するCdS(硫化カドミウム )17が接続されている。さらに、トランジスタTのベースには、抵抗R2と照 明ランプ1の光量を調節する可変抵抗18とが直列に接続されている。
【0020】 ランプ1は、トライアック2によって通電開始される位置、すなわち位相を制 御することにより、光量が制御される。その位相を制御するゲート信号は、ユニ ジャンクショントランジスタ13による発振回路とゲートトリガ回路とによって 与えられる。発振回路によるトライアック2のトリガ信号はトランジスタTのコ レクタ電流の大きさによって位相が決められる。このコレクタ電流は抵抗R1及 びCdS17と抵抗R2及び可変抵抗18とによる電圧VA の分圧比によって決 められ、ランプ1の光量の初期設定は可変抵抗18によって決められる。
【0021】 ここで、たとえば、ランプ1の光量が増加した場合、CdS17はこれを受け てその抵抗値が小さくなる。すると、トランジスタTのベース電流が減少するの でそのコレクタ電流も減少し、コンデンサ15への充電時間が長くなり、トライ アック2のトリガ位相が遅れて、ランプ1の光量を減少させるよう作用する。逆 に、ランプ1の光量が減少してきたときには、トリガ位相を進ませるように作用 して、結果的にランプ1の光量を一定に保つようにしている。
【0022】 調光回路では、ランプ1が近くにある場合はそのランプ1による発熱や、ラン プ1をスイッチング制御するトライアック2の発熱が大きい。このため、使用開 始時にある値の照度が得られるように調節しても、従来ではトランジスタTの動 作点が温度上昇とともに移動して、コレクタ電流を多く流すようになり、これに よってコンデンサ15への充電時間が速くなり、トライアック2のトリガ位相が 進んでランプ1の照度が大きくなるよう変化したが、ダイオードD1、D2及び D3による温度補償回路によって、そのような発熱による温度変化の影響をなく すことができる。
【0023】
以上説明したように本考案では、トランジスタの温度補償を行う温度補償回路 において、トランジスタのベースにこのトランジスタの温度係数と実質的に同じ 温度係数を有する2個直列接続の第1半導体素子を接続し、トランジスタのエミ ッタにはそのトランジスタの温度係数と実質的に同じ温度係数を有し、かつ第1 半導体素子のほぼ2倍の電圧降下を有するような第2半導体素子を接続するよう 構成したので、トランジスタの温度補償に加え、トランジスタ回路に温度補償素 子を付加したことによる影響をなくすことができたので、トランジスタをコント ロールし難いということはなくなる。
【図1】本考案の温度補償回路の構成を示す図である。
【図2】本考案の温度補償回路を適用した調光回路の構
成例を示す図である。
成例を示す図である。
【図3】従来のトランジスタの温度補償回路の一例を示
す構成図である。
す構成図である。
T トランジスタ D1,D2 ダイオード(第1半導体素子) D3 ダイオード(第2半導体素子) 1 ランプ 2 トライアック 13 ユニジャンクショントランジスタ 17 CdS(硫化カドミウム)
Claims (3)
- 【請求項1】 トランジスタの温度補償を行う温度補償
回路において、 トランジスタのベースに接続され、前記トランジスタの
温度係数と実質的に同じ温度係数を有する2個直列接続
の第1半導体素子と、 トランジスタのエミッタに接続され、前記トランジスタ
の温度係数と実質的に同じ温度係数を有するとともに、
前記第1半導体素子のほぼ2倍の電圧降下を有する第2
半導体素子と、 を有することを特徴とする温度補償回路。 - 【請求項2】 前記第1の半導体素子はダイオードで構
成したことを特徴とする請求項1記載の温度補償回路。 - 【請求項3】 前記第2の半導体素子は発光ダイオード
で構成したことを特徴とする請求項1記載の温度補償回
路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4496793U JPH0714717U (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | 温度補償回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4496793U JPH0714717U (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | 温度補償回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0714717U true JPH0714717U (ja) | 1995-03-10 |
Family
ID=12706257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4496793U Pending JPH0714717U (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | 温度補償回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0714717U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01128403U (ja) * | 1988-02-26 | 1989-09-01 |
-
1993
- 1993-08-18 JP JP4496793U patent/JPH0714717U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01128403U (ja) * | 1988-02-26 | 1989-09-01 |
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