JPH0714681U - ケーブルサポータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テープ等を巻くことなく、ケーブルを固定金
具を介して筐体等に固定できるようにする。 【構成】 単一の固定金具１２の取付面１４にタップ孔
１５を形成して、ケーブル７を挿通するための切欠部１
６を形成し、切欠部１６の円弧部１６ａに挿通したケー
ブル７を挾持するための固定ねじ１３を固定金具１２の
タップ孔１７にねじ込み、固定ねじ１３の先端に押え板
１８を取り付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はケーブルサポータに関し、ケーブルの太さの大小に拘らず容易にケー ブルを固定できるようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】

配電盤においては、配電盤を構成する筐体の外部から内部へケーブルが引き込 まれる。そして、ケーブルに引張力が作用してもケーブル芯線と端子との接続部 には大きな力が加わらないようにするために、ケーブルは筐体の内部に固定され る。

【０００３】 ケーブルを筐体の内部に固定するために従来は図３（ａ）に示すケーブルサポ ータが用いられている。図のように直方体形状をなすサポータ片１，２を組み付 けた状態で両者間に内径寸法がＤ₁の貫通孔３を形成することにより、サポータ 片１，２に夫々切欠部４が形成され、サポータ片１，２にわたって結合孔５，タ ップ孔６が形成されている。また、サポータ片２にはサポータ片２のみを単独で 取り付けるための図示しない取付孔が形成されている。ケーブルサポータを介し てケーブルを筐体に取り付けるには図２のように行う。即ち、まず図示しない取 付ねじを取付孔へ挿通してサポータ片２のみを筐体１０に取り付けたのちに、切 欠部４どうしの間にケーブル７を挟んだ状態で結合孔５に挿通させた結合ねじ８ ，９をタップ孔６にねじ込む。

【０００４】 ケーブル７の外径寸法がＤ₁よりも少し大きければケーブルとケーブルサポー タとの間に十分な摩擦力が働くために好ましいが、Ｄ₁よりも小さい場合には図 ３（ｂ）に示すようにケーブル７の外周に粘着テープ１１を巻いて粘着テープの 外径寸法をＤ₁よりも少し大きいＤ₂にしたのちに粘着テープ１１を巻いた部分を ケーブルサポータで挾んで取り付けている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、ケーブルの外形寸法に応じて粘着テープの巻き数を考慮しなければ ならない。そして、ケーブルの外径寸法とケーブルサポータの内径寸法との大き さの差が大きい場合は多量の粘着テープを巻くか又はより小さい内径寸法のケー ブルサポータを準備する必要がある。また、ケーブルを固定する際に結合ねじを ２本も締め付けねばならず、しかもケーブルを保持しながら締めねばならないの で作業性が悪い。

【０００６】 そこで本考案は、斯る課題を解決したケーブルサポータを提供することを目的 とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

斯る目的を達成するための本考案の構成は、単一の固定金具の取付面の位置に 当該固定金具を取り付けるための取付手段を形成し、取付面と略平行に配設した ケーブルを当該ケーブルの半径方向へ移動させて挿入するための切欠部を固定金 具の側方から中央へ向かって形成し、切欠部の形成された方向及びケーブルの伸 びる方向と略直角な方向へ向かって固定金具に螺合されるとともに切欠部に挿入 されたケーブルを固定金具との間で挾持するための固定ねじを設けたことを特徴 とする。

【０００８】

【作用】

固定金具のタップ孔にボルトをねじ込むことで筐体等に固定金具を取り付ける 。次に、ケーブルを切欠部へ挿入して固定ねじを締め付けることにより、ケーブ ルを固定ねじと固定金具との間に挾持する。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。

【００１０】 本考案によるケーブルサポータの構成を、図１に示す。図に示すように、ケー ブルサポータは固定金具１２と固定ボルト１３とで構成される。固定金具１２は 略直方体形状をなし、図中の上面が配電盤等の筐体１０に取り付けるための取付 面１４となっている。取付面１４には固定金具１４を取り付けるための取付手段 としての２つのタップ孔１５が形成されている。取付面１４と略平行に紙面と直 角な方向に配置されたケーブルを挿通させるための切欠部１６が固定金具１２に 形成されている。切欠部１６は図中の右側面から中央へ向かってケーブルが挿入 できるように形成され、切欠部１６は右側面に近い方であってケーブルが単に通 過するだけの平面部１６ｂと内周面が円形の円弧部１６ａとから構成される。そ して、円弧部１６ａにおいてケーブル７を挾持するために、固定金具１２におけ る下面から円弧部１６ａへ向かって貫通する部分にタップ孔１７が形成されると ともにタップ孔１７に固定ねじ１３がねじ込まれている。固定ねじ１３の先端に は円板形の押え板１８が回動自在に結合され、押え板１８の上面に緩衝材として のゴム板１９が固着されている。

【００１１】 次に、斯るケーブルサポータの作用を説明する。配電盤を構成する筐体にケー ブルを結合するには、図１（ａ）に示すように２本のボルト２０を筐体１０に貫 通させてタップ孔１５にねじ込むことで固定金具１２を筐体１０に結合する。そ の後に、紙面と直角な方向へ伸びるケーブル７を固定金具１２の右側から切欠部 １６へ挿入し、円弧部１６ａへ押し込む。このとき、固定ねじ１３を最もゆるめ た状態でのゴム板１９と固定金具１２との隙間寸法Ｄ₃よりも小さい外径寸法の ケーブルであれば全て固定することができる。ケーブル７を入れたら、固定ねじ １３を回すことによって図１（ｂ）に示すように押え板１８と固定金具１２との 間にケーブル７を固定して支持する。平面部１６ｂの上面が円弧部１６ａの上面 よりも下方に位置するので、ケーブル７が固定金具１２から外れることはない。

【００１２】 なお、本実施例では固定金具を取り付けるための取付手段としてタップ孔を設 けたが、これに限らず例えば固定金具に側方へ張り出す座を形成して座に取付孔 を形成するようにしてもよい。

【００１３】

【考案の効果】

以上の説明からわかるように、本考案によるケーブルサポータによれば切欠部 へ挿通したケーブルを固定金具との間に挾んで固定する固定ねじを固定金具に螺 合したので、固定ねじを回すだけでケーブルを固定金具に固定することができる 。従って、従来のようにケーブルにテープを巻く必要がない。また、一本の固定 ねじを回すだけで固定金具にケーブルを固定できるので、作業性が良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるケーブルサポータに係り、（ａ）
は取付前の構成図、（ｂ）は取付後の構成図。

【図２】従来のケーブルサポータの取付図。

【図３】ケーブルサポータに係り、（ａ）はケーブルサ
ポータの正面図、（ｂ）はケーブルの断面図。

【符号の説明】

１２…固定金具 １３…固定ねじ １４…取付面 １５…タップ孔 １６…切欠部 １７…タップ孔 １８…押え板 ２０…ボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 単一の固定金具の取付面の位置に当該固
   定金具を取り付けるための取付手段を形成し、取付面と
   略平行に配設したケーブルを当該ケーブルの半径方向へ
   移動させて挿入するための切欠部を固定金具の側方から
   中央へ向かって形成し、切欠部の形成された方向及びケ
   ーブルの伸びる方向と略直角な方向へ向かって固定金具
   に螺合されるとともに切欠部に挿入されたケーブルを固
   定金具との間で挾持するための固定ねじを設けたことを
   特徴とするケーブルサポータ。