JPH07146576A - 感光ドラム用アルミニウム管の製造方法 - Google Patents
感光ドラム用アルミニウム管の製造方法Info
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- JPH07146576A JPH07146576A JP29531193A JP29531193A JPH07146576A JP H07146576 A JPH07146576 A JP H07146576A JP 29531193 A JP29531193 A JP 29531193A JP 29531193 A JP29531193 A JP 29531193A JP H07146576 A JPH07146576 A JP H07146576A
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Abstract
確実に洗浄除去して、感光剤の塗工むらが生じない感光
ドラム用アルミニウム管の製造方法の提供を目的とす
る。 【構成】 本発明の感光ドラム用アルミニウム管の製造
方法は、押出素管を引抜いた無切削アルミニウム管を、
引抜き後3日以内にKB値が20以上の溶剤で洗浄する
ことを特徴とする。さらに、前記溶剤による洗浄は、前
記無切削アルミニウム管1表面の欠陥4の開口部4’を
拡げる方向に力を加えながら行うことが好ましい。
Description
装置に使用される感光ドラム用アルミニウム管の製造方
法に関するものである。なお、この明細書において「ア
ルミニウム」の語はその合金をも含む意味で用いる。
子写真タイプの印刷装置に使用されるOPC感光ドラム
は、アルミニウム管の外周面に感光層を薄く塗工して使
用される。
伴い、感光ドラム用アルミニウム管も量産性があって製
造コストの低いものが求められるようになり、感光ドラ
ム素管として、表面切削を要することなく良好な表面平
滑性が得られるとともに、価格面でも有利な無切削アル
ミニウム管が用いられるようになっている。無切削アル
ミニウム管としては、押出および引抜工程により製作さ
れるED管と称されるアルミニウム管が多用されてい
る。
スとの摩擦を小さくし、ダイス摩耗を抑制するととも被
加工材の焼付きや表面きずを防ぐために、高粘性の油性
潤滑剤を使用して製作され、この高粘性油性潤滑剤は感
光層を塗工する前に溶剤で洗浄除去される。
の塗工前の洗浄によっても前記高粘性油性潤滑剤が十分
に除去されていないことがあり、感光剤がはじかれて均
一な感光層を形成できず印刷画像にむらが生じるという
問題点があった。
とを目的として、引抜き加工時に使用した高粘性油性潤
滑剤を確実に洗浄除去して、感光剤の塗工むらが生じな
い感光ドラム用アルミニウム管の製造方法を提供しよう
とするものである。
うな印刷画像にむらを生じる原因について調べたとこ
ろ、次のようなことがわかった。
の金属間化合物等が引っかかって生じたシワ状や穴状の
微細欠陥が多数存在するが、この欠陥中に引抜き加工時
の高粘性油性潤滑剤が残留し、時間の経過とともに揮発
成分が揮散して固化し、除去しにくくなることがわかっ
た。そして、欠陥中に油分を残したままで感光剤を塗工
すると、感光剤がはじかれて均一な塗膜形成ができない
ことがわかった。
たものであって、押出素管を引抜いた無切削アルミニウ
ム管を、引抜き後3日以内にKB値が20以上の溶剤で
洗浄することを特徴とするものである。さらに、このよ
うな溶剤による洗浄は、前記無切削アルミニウム管
(1)表面の欠陥(4)の開口部(4’)を拡げる方向
に力を加えながら行うことが好ましい。
に詳述する溶剤で洗浄を行う。これは、引抜き後時間が
経過すると、引抜き加工時に用いた高粘性油性潤滑剤に
含まれる揮発成分が揮散して固化するために除去しにく
くなり、3日を超えると脱脂力の高い溶剤を使用しても
除去が困難となるからである。洗浄の時期は引抜き後早
ければ早いほど好ましく、早いほど脱脂力の小さい溶剤
でも完全な除去が可能である。
は、溶剤の溶解能、すなわち脱脂力を示すものであり、
天然のカウリガム100gをブタノール500gで溶解
した溶液20gに25℃で試験溶剤を滴下し、白濁また
は沈殿を生ずるまでに加えられた試験溶剤のcc数で表
し、KB値が高いほど溶解能が大きい。本発明ではKB
値が20以上の溶解能の大きいものを使用する。これ
は、KB値が20未満の溶解能の小さい溶剤では、引抜
き後3日以内の早期に洗浄しても十分に高粘性油性潤滑
剤を除去できないからである。KB値が20以上の溶剤
として、灯油(30)、シクロヘキサン(60)、トル
エン(100)、芳香族ナフサ(50〜80)、脱芳香
族ナフサ(25〜30)等を例示できる。特に、KB値
が25以上の溶剤を使用することが好ましい。
ー法等に行っても良いが、好ましい方法として、図2に
示すように、無切削アルミニウム管(1)表面の微小欠
陥(4)の開口部(4’)を拡げる方向に力を加えなが
ら、前記溶剤による洗浄を行うのが、欠陥(4)内部の
高粘性油性潤滑剤を十分に除去しえて洗浄度を高めるこ
とができる点で望ましい。前記欠陥(4)の開口部
(4’)を拡げる方向に力を加える具体的な方法とし
て、図1に示されているロータリストレートナ(2)に
よるロール矯正法を例示できる。つまり、このロール矯
正法において、ロール(3a)(3b)をロール間ギャ
ップが無切削アルミニウム管(1)の外径の0.98倍
以下になるように調整することにより管周面に径大方向
の解放応力を与えることができ、これにより欠陥(4)
の開口部(4’)を拡げることができる。そして、前記
溶剤をロール(3a)(3b)と無切削アルミニウム管
(1)との潤滑剤を兼ねて用いることにより、拡げられ
た欠陥(4)の奥深くに残留する高粘性油性潤滑剤を十
分に除去することができる。なお、上記のロール矯正法
により、洗浄と同時に無切削アルミニウム管(1)真円
度および真直度の矯正を行うことができる利点もある。
また、図1のロータリストレートナ(2)はロール矯正
法の一例であり、このようなロール配置に限定されな
い。
ニウム管(1)は、必要に応じてさらに塩化メチレン等
で蒸気洗浄したのち、常法により感光剤を塗工し、感光
ドラムとして使用する。
ウム管において、引抜き後3日以内であれば、引抜き加
工時に使用して無切削アルミニウム管の表面に付着して
いる高粘性油性潤滑剤の固化があまり進行していない。
前記無切削アルミニウム管がこのような状態にある間
に、KB値が20以上の脱脂力をもった溶剤で洗浄する
と、高粘性油性潤滑剤が除去され易く洗浄度が高まる。
表面の欠陥(4)の開口部(4’)を拡げる方向に力を
加えながら前記溶剤で洗浄することにより、溶剤が欠陥
(4)内部にまで入り込んで欠陥(4)内に詰まってい
る高粘性油性潤滑剤も除去され易くなり、なお一層洗浄
度が高まる。
の製造方法の具体的実施例について図面を参照しつつ説
明する。
6063Al合金を熱間で押出した素管を、高粘性油性
潤滑剤「ポリビス(日本油脂製)」を用いてリダクショ
ン20〜35%で引抜いて製作した、外径30mm×長
さ4000mmの長尺の無切削アルミニウム管を使用し
た。また、感光剤としてメタルフリーフタロシアンを用
い、メチルエチルケトン:トルエン(3:1)の混合溶
媒で4%溶液に調製した。
7日の各日数経過後、後掲の表1に示すようなKB値の
異なる13種類の溶剤を用いて、常温下でシャワー法に
より前記供試体表面に溶剤を流下させて洗浄を行った。
そして、さらに塩化メチレンによる蒸気洗浄を2分間行
い、引抜き加工時に使用した高粘性油性潤滑剤を除去し
た。次いで、前述の感光剤溶液に洗浄した供試体を1分
間浸漬後、ゆっくり引き上げて感光層を塗工した。各供
試体の感光層の塗工むらを目視により調べたところ、表
1のような結果を得た。
経過後、図1に示されているように、供試体(1)の真
円度および真直度を高めるために、供試体(1)を回転
させながらロータリーストレートナ(2)のロール(3
a)(3b)間に送り込んでロール矯正を行った。この
とき、図2に示されているように、前記供試体(1)表
面の欠陥(4)の開口部(4’)を拡げる方向に力が加
わるように、ロール(3a)(3b)をロール間ギャッ
プが29mm(供試体(1)外径の96.7%に相当)
になるように調節するとともに、ロール矯正の潤滑剤と
して前記第1実施例と同じ13種類の溶剤を用い、矯正
と同時に高粘性油性潤滑剤の洗浄を行った。さらに、こ
のロール矯正後、塩化メチレンによる蒸気洗浄を2分間
行い、第1実施例と同じ方法によって感光層を塗工し、
塗工むらを調べたところ、表2のような結果を得た。
ミニウム管を引抜き後3日以内にKB値が20以上の溶
剤で洗浄することにより、引抜き加工時に使用した高粘
性油性潤滑剤を洗浄除去でき、むらのない均一な感光層
を形成できることを確認できた。さらに、無切削アルミ
ニウム管の表面に生じた欠陥の開口部が拡がる方向に力
を加えながら洗浄することにより、洗浄度が向上するこ
とがわかった。
ラム用アルミニウム管の製造方法によれば、押出素管を
引抜いた無切削アルミニウム管を、引抜き後3日以内に
KB値が20以上の溶剤で洗浄することにより、引抜き
加工時に使用した高粘性油性潤滑剤が固化する前に洗浄
が行われ、高粘性油性潤滑剤は除去され易く良好に洗浄
される。その結果、無切削アルミニウム管の表面にに残
留する高粘性油性潤滑剤は殆どなくなって感光剤の塗工
はじきが減少し、むらのない均一な感光層を塗工するこ
とができる。そして、このような感光ドラムを印刷装置
に組込むことにより、画像品質を向上させることができ
る。
欠陥の開口部を拡げる方向に力を加えながら前記溶剤で
洗浄することにより、なお一層洗浄度が高まり、感光層
の均一性も高まる。
ウム管のロール矯正法の一例を示す斜視図である。
す断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 押出素管を引抜いた無切削アルミニウム
管を、引抜き後3日以内にKB値が20以上の溶剤で洗
浄することを特徴とする感光ドラム用アルミニウム管の
製造方法。 - 【請求項2】 前記溶剤による洗浄は、前記無切削アル
ミニウム管(1)表面の欠陥(4)の開口部(4’)を
拡げる方向に力を加えながら行うことを特徴とする請求
項1に記載の感光ドラム用アルミニウム管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29531193A JP2831550B2 (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 感光ドラム用アルミニウム管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29531193A JP2831550B2 (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 感光ドラム用アルミニウム管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07146576A true JPH07146576A (ja) | 1995-06-06 |
JP2831550B2 JP2831550B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=17818970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29531193A Expired - Lifetime JP2831550B2 (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 感光ドラム用アルミニウム管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2831550B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09269602A (ja) * | 1996-03-29 | 1997-10-14 | Mitsubishi Chem Corp | 電子写真感光体の製造方法 |
JP2005099774A (ja) * | 2003-08-27 | 2005-04-14 | Showa Denko Kk | 表面品質に優れたアルミニウム管及びその製造方法と製造装置並びに感光ドラム基体 |
-
1993
- 1993-11-25 JP JP29531193A patent/JP2831550B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09269602A (ja) * | 1996-03-29 | 1997-10-14 | Mitsubishi Chem Corp | 電子写真感光体の製造方法 |
JP2005099774A (ja) * | 2003-08-27 | 2005-04-14 | Showa Denko Kk | 表面品質に優れたアルミニウム管及びその製造方法と製造装置並びに感光ドラム基体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2831550B2 (ja) | 1998-12-02 |
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